2021年3月

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2021年3月の海外旅客船情報

クルーズ客船会社、完全予防接種済みの客向け、イスラエル発の夏クルーズ提供(米国・イスラエル)

フロリダ州ポート・カナベラル発。ポート・カナベラルでは、ワクチンが、クルーズ産業の航海再開の鍵を握ると見ている人達がいる。

「誰もがワクチンを打つまでは、危険過ぎるとして戻るべきではないとは考えないです。」とBethann Parmerは話した。「大変に良い考えだと思う。緩和させることができるように、安全に前に進むやり方です。」とCaroline Morrisonは話した。

Royal Caribbeanは、乗船者は全てワクチンを必須とするクルーズを提供する最初の大手企業。Odyssey of the Seasという新船は、今年の夏、イスラエルから航海に出る。航海の際には、乗客と船員は全員、完全にワクチンを受けていないといけない。

RoyalのCEO(=最高経営責任者)であるRichard Fainは、他の将来のクルーズでも同じことを要求することにするかどうかは、まだ決定していないと言っている。この来るべき航海は、同社の取り組みにおける大きな第一歩だと話している。

「いかに弊社が、適切かつ安全な方法でクルーズ運航という目標に到達することができるのかを、具体的に行動で示す、新たな機会を弊社にもたらすものです。」とFainは話した。

ポート・カナベラルであった最近の委員会において、CEO(=最高経営責任者)であるCapt. John Murrayは、同様の規則を課された小さな会社が、恐らくは当地での将来を暗示していると述べていた。

「これは、航海再開の進化の一部となるかもしれません。」とMurrayは語った。(WESHU: 5:01 PM EST Mar 1, 2021)

オーストラリア、国際クルーズ船禁止、6月17日まで延長(オーストラリア)

Federal Health Minister(=連邦保健大臣)のGreg Hunは、国外行きの国際旅行とオーストラリア領海内へのクルーズ船入港に関する制限は、6月17日まで延長されたと話した。

この3か月間の延長で、人体生体保安緊急期間は、15か月間に及ぶことになる。これは昨年の3月18日に導入され、12月17日に終了することになっていたが、3月17日まで延長されていた。(後略)(Seatrade Cruise News: Mar 02, 2021)

NCLH、4760万株の引受公募に1株当たり30ドルの値をつける(米国)

Norwegian Cruise Line Holdingsは、普通株47,577,947株式の引受公募に、1株当たり30ドルの値をつけ、引受人に500万株までの追加株式を購入する選択権を付与する。

同社は現在、L Cattertonの関連企業によって保有されている2026年満期の全ての交換可能な優先債権を買い戻すため、純利益を使用するものと見られている。残る純利益は、一般法人目的のために使用されることになる。

Goldman Sachsは、唯一の引受人として活動している。この募集は、3月9日に締め切られるものと見られている。

NCLHは、木曜日に23セント安の32.90ドルで引けており、株式は金曜日の時間外取引で6%以上下落した。(Seatrade Cruise News: Mar 05, 2021)

Starline Mackinac Island Ferry、1か月近く経って、再び進水(米国)

マキナク海峡発。Starline Mackinac Island Ferryの幹部は、約3週間の氷結を経て、島への旅行を再開すると話した。

船員らはセント・イグナスとマキナク島の間で、今週これまでに氷割りを行った。作業は、約4時間から5時間かかった。フェリーの幹部らは、船はマキナク島へ今のところ1日3便で、4月21日には予定された完全運航を行うと話した。

「とても興奮しております。少しばかり休憩するのは良いのですが、我々は島へ運航し、そこの人々を支援したいのです。」とStarline Mackinac Island Hydro-Jet FerryのCEO(=最高経営責任者)のJerry Fettyは話した。「事務所に運航再開日についての盤目があったのですが、Andi Greenの勝ちでした。彼女は明日だとしていて、実際に当てたのです。」

Starlineは、金曜日の午前8時に最初の運航を行った。(upnorthlive.com: Friday, March 5th 2021)

Royal Caribbeanの新しいOdyssey of the Seasの2人の作業員がCOVID-19に感染(ドイツ・イスラエル)

ニュース報道によると、Royal Caribbean Internationalの最新クルーズ船のOdyssey of the Seaで、Meyer Werftの造船所の2人の作業員が、ドイツのブレマーハーフェンの埠頭に接岸した船でのCOVID-19の検査で陽性になったという。

最近、エムス川からブレマーハーフェンへの移動を終えたが、この造船所とその要員は、この新しいQuantum Ultra級の船で、予定された海上試運転と今月下旬の最終引き渡しに先立って、最終作業をおこなっている。

ドイツのメディア報道によると、Meyer Werft造船所の広報担当者の話を引用して、この2人の作業員と濃厚接触者は隔離されているという。

同船に乗船している他の約500人の船員と作業員は、同船を離れないよう求められている。これにより、本船の引き渡しが遅れることになるのかどうかは、不明だ。

今週これまでにRoyal Caribbean は、Odyssey of the Seasが2021年夏にイスラエルのハイファから航海すると発表して、大ニュースになっていた。プレス・リリースによると、Royal Caribbeanはイスラエル人に対し、ギリシャ諸島やキプロスを訪問する3泊から7泊の逃避行の組み合わせを提供するという。この新しい航海は、3月9日に発売になる。

ハイファからの周遊航海には、ギリシャのロードス島、サントリーニ島、ミコノス島、アテネと、キプロスのリマソルを含む地中海の目的地への訪問も含まれることになる、とこのクルーズ客船会社は話した。

プレス・リリースによると、イスラエル住民は、この就航シーズンに、Odysseyでクルーズする最初の客となるという。イスラエルのPrime Minister(=首相)のBenjamin Netanyahuは、効果的な全国規模でのワクチン事業のおかげで、これが可能になったと語った。(Cruise Industry News: March 06, 2021)

独占記事:Virgin Voyages、4隻船隊の3隻目のクルーズ船、Resilient Ladyを発表(米国)

Virgin Voyageは、ここの4隻船隊の3番船を発表した。Resilient Lady(=リズィリアント・レディ、注、「快活な(張りのある)女」の意)は、2022年7月1日に竣工する予定で、姉妹船のScarlet Lady(=スカーレット・レディ、注、「緋色の女」の意)とValiant Lady(=バリアント・レディ、注、「勇敢な女」の意)に加わることになる。

このRichard Bransonが所有するクルーズ会社は、2020年4月に開始するというVirginの計画をぺしゃんこにしたCOVID-19のパンデミック(注、国境を越えた大流行)のおかげで、開業が遅れている。今や複数回遅延し、1番船のScarlet Ladyは、7月にお目見えする予定だ。2番船のValiant Ladyは、今年の5月にお目見えするものと思われていたが、その就航は11月にズレ込んでいる。

こうした遅延にも拘わらず、Virgin Voyagesのpresident and CEO(=社長兼最高経営責任者)のTom McAlpinは、USA TODAY紙に対し、Resilient Ladyは未だに順調だと語った。

「我々は、トンネルの終わりの明かりを明らかに見ております。ワクチンの接種が増えており、望むらくは、サマータイムまでに誰もがワクチンを接種するでしょう。」とMcAlpinは話し、同船の就航は1年以上先で、その予約はまだ始まっていないと付け加えた。

Valiant Ladyは、「Michelin-starred chef collective(=ミシュランの星を持つシェフ集団)」が、乗客のクルーズ料金に含まれる注文料理により、20以上のイータリー(=飲食店)での全ての船上食事体験に責任を持つことを特色とする。

洋上でいつものセルフ・ケア(=自己療法)を維持したい?この船ではスパ(注、温泉)、サイクリング・スタジオ(注、自転車漕ぎ場)、ヨガとグループ・フィットネス・スタジオ(注、集団健康場)、そして完全屋外トラック(注、競技場)も目玉としている。全ての教室と施術も、料金に含まれている。

成人専用方針と、姉妹船で見られるのと同様の間取りにより、Valiant Ladyにも、レコード店1店と、2軒のナイトクラブがあり、ここは実演空間として使うことが可能だ。

しかし旅程は、マイアミに本拠を置いて4泊と5泊のカリブ海クルーズを行うScarlet Ladyとは違っており、Valiant Ladyは、バルセロナ発の7泊クルーズを行う。

「Resilientは、ギリシャ諸島とアドリア海です。」とMcAlpinは語り、同船は2本の7泊旅程を特色とすると述べた。(後略)(USA TODAY: Mar. 8, 2021)

Queen Mary運営者、第11章の破産申請を受け船舶賃貸募集へ(米国・シンガポール)

ロング・ビーチのQueen Maryの運営者は、一連の財政問題に引き続き、1月の第11章の破産申請を受け、この歴史的な遠洋定期船の賃貸を募集する計画だ。

火曜日の発表において、シンガポールに本拠を置くEagle Hospitality Trustは、その資産である18軒のホテルのうち、15軒を売却すると話し、これにはQueen Mary、Sheraton Pasadena、そしてHoliday Inn Anaheimが含まれており、とりあえず5月20日に競売が設定され、価格は4億7000万ドルから始めるという。

ロング・ビーチ市は、Queen Maryを所有しているが、数十年間、同船を様々な運営者に賃貸してきた。その中の何がしかは、同様の財政問題に直面してきた。

破産手続きにおいて、chief restructuring officer(=最高事業再構築責任者)に指名されたFTI ConsultingのAlan Tantleffは、Eagleは、Monarch Alternative Capitalと呼ばれる民間投資会社から、全資産の最初の入札を受けていると話した。しかしEagleは、Queen Maryを売却するか、あるいは競売でその資産を個別に売却することも可能だと話し、このロング・ビーチの名所に対しては、複数の申し出を受けていると付け加えた。

Tantleffは、Eagleは、開発の機会を認識している誰かに、個別にQueen Maryの賃貸借権を売却することを希望していると話した。

「Queen Maryは、波止場の45エーカーの土地での、途方もない再開発の機会を有する特別な資産なのです。」と話した。「世界的に有名な資産であり、次の管理人が、最大限の可能性を行使できることを望んでいます。」(中略)

Eagle Hospitalityは1月18日に、総額5億ドル以上の負債を抱えて、COVID-19のパンデミック(注、国境を越えた大流行)で接客産業が荒廃したことから、破産申請を行った。しかし同社は、パンデミック以前の2019年に、Bank of Americaからの融資で、3億4100ドルが債務不履行になる等の問題の兆候を見せていた。

以前のQueen Maryの運営者であるUrban Commonsは、2016年に同船を経営すべく66年間の賃貸契約に署名し、2019年にSingapore Stock Exchange(=シンガポール証券取引所)に上場するためにEagle Hospitalityを設立し、Queen Mary Islandと呼ばれる大規模開発事業のため、何百万ドルもの資金を増やすことを目標としていた。

しかしUrban Commonsは、財政的な義務を満足させず、ホテル資産の賃料を支払えなかったと伝えられて、Eagle Hospitalityの取締役会や株主と対立していた。この問題は、Eagle Hospitalityの経営陣が、Urban CommonsのQueen Maryを含むホテルの主要賃貸借契約を終了させた9月に頂点に達した。この動きは、Urban CommonsがQueen Maryの運営者から基本的に外れるものだった。Urban Commonsは今や、Eagle Hospitalityと法的紛争になっている。

一方、Queen Maryの賃貸借権が再び人手に渡ることで、この老朽船の修理と保守に最大の懸念事項の1つが残ることになった。

2015年、市が実施した海洋調査で、今後数年間の緊急修理で2億8900万ドルもの費用が予測されていた。Urban Commonsとの元々の契約では、市は、この海洋調査でリスト化された最も重要な修理事項とされたもののいくつかを修理するために、2300万ドルの公債を発行したが、多くの修理は予算を越え、他の重要な事業が対処される前に、2300万ドルが使われてしまっていた。

Long Beach City Auditor(=ロング・ビーチ市監査員)のLaura Doudは、この2300万ドルがどのように使われたのかを監査しているところだ。市幹部は、この承認工事は文書化されている、と話していた。

ロング・ビーチは、同船を収益の出るもののにするために奮闘してきた運営者との歴史がある。

失敗した運営者の中にはJoe Prevratilがおり、1993年に同船を経営するための賃貸借契約に署名したが、市が数百万ドルの未払い賃料の支払いを求め、2006年には破産申請した。Save the Queen LLCが破産時の競売でこの賃貸借契約を競落し、その後、2009年に、その融資で債務不履行になった。(Long Beach Post: March 10, 2021)

Norwegian Cruise Line Holdings Ltd.株、水曜日に下落、市場平均以下(米国)

Norwegian Cruise Line Holdings Ltd. NCLHの株式は、株式市場の総合売買大立会で、水曜日、0.64%減の29.54ドルだった。S&P 500 Index SPX(=スタンダード・アンド・プアーズ総合500種株価指数)は0.60%増の3,898.81で、Dow Jones Industrial Average DJIA(=ダウ・ジョーンズ工業株30種平均)は1.46%増の32,297.02だった。この株式の下落で、2日間の連勝を弾き飛ばした。Norwegian Cruise Line Holdings Ltd.は、3月4日に同社が達成した52週間最高値(34.48ドル)に、4.95ドル足りずに引けた。

下落にも拘わらず、この株式は水曜日、競合他社の何がしかよりは優れていた。Royal Caribbean Group RCLは、2.50%下落して87.32ドル。Carnival PLC ADR CUKは、2.80%下落して22.88ドルで、Carnival Corp. CCLは、3.19%下落の26.70ドル。実際の出来高(2280万)は、2010万の50日間の平均出来高に陰り。

編集者注:この記事は、Dow JonesとFactSetの資料を使用して、Automated Insightsにより自動生成された。市場資料の利用条件は、こちら。(注、リンク先省略)(MarketWatch: March 10, 2021 at 4:56 p.m. ET)

元日本のフェリーのStena Nova、更なるサービスのために売却(スウェーデン・フィリピン・日本)

Shippax Informationによると、STENA NOVA(旧やまと)は、フィリピン水域での更なるサービスのために売却されたという。この元日本のフェリーは、2019年にHankyu Ferry(=阪九フェリー)からStena RoRoが購入したもので、元々は地中海で使用するために改造する目的だった。

STENA NOVAは、COVID-19が急速に広まる直前に買収された。パンデミック(注、国境を越えた大流行)の結果、通常よりは旅客需要がずっと少なくなっていることから、運航事業者は、船舶の買収については大いに注意深くなっており、関心は、以前よりは少なくなっているかもしれない。Corsica Ferriesが、2020年中はSTENA NOVAと関係していたが、本船についての取引はなかった。

Stena RoRoは、多くの異なる改造選択肢を提案し、この中には、日中フェリー、夜間フェリー、あるいはRo-Pax(注、RORO式貨客船)が含まれていた。これらの異なる形状提案を示した小冊子が作られており、ここでダウンロードすることが可能(PDF)(注、リンク先省略)。比較のために、HHV Ferryは、YAMATOとしてのSTENA NOVAの船内案内図を、こちらで見ることができるものとしている(日本語)(注、リンク先省略)。

病院船に改造する計画も知られていた。本船は売却するか、改造して、あるいは改造しない状態で、傭船することが提案されていた。Stena RoRoが新たな船主・運航事業者と契約交渉している間、STENA NOVAは係船されていた。

しかし最終的には、大規模な改造が選択肢から消えたかもしれないことが表面化した。STENA NOVAの新たな運航事業者である2GOは、既に船隊内に数隻の元日本のフェリーを有している。本船は現在、マニラ近郊に投錨しており、この数日内に、この新たな運航事業者に引き渡されるものと見られている。

STENA NOVAは、現在の形態において667人の乗客を収容することができるが、Stena RoRoは、これを1000人から2,000人に増加させる計画だった。レーン長2,350メートルで、第3甲板と第4甲板に貨物を収容することが可能だ。

しかし、本船は日本市場向けに建造されたもので、STENA NOVAの貨物甲板の高さ制限は、北ヨーロッパの標準では制約されたものとなっていた。このことは、甲板の車高制限を約0.5メートル増やす大工事なしには、本船は北ヨーロッパ水域で航海できそうもないことを意味していた。(NI Ferry Site: March 10, 2021)

大手クルーズ客船会社、再び航海遅延(米国)

大手クルーズ客船会社数社は、同業界が合衆国港湾発のクルーズ再開が可能となる時に関する連邦政府の指針を待ち続けていることから、再び、運航中止を延長した。

Royal Caribbean Groupは、クルーズ客船会社3社、すなわちRoyal Caribbean International、Celebrity Cruises、そしてSilversea Cruisesの5月に予定された航海を中止したと発表した。Royal Caribbeanが最近、未公開株式投資会社に売却した豪華客船会社であるAzamaraでの航海は、6月30日まで中止になっていた。

この延長の例外は、4隻のRoyal Caribbean Internationalの船であるQuantum of the Seas、Odyssey of the Seas、Spectrum of the Seas、そしてVoyager of the Seasであり、中国、シンガポール、そしてイスラエル発の航海を予定している。

最近、Royal Caribbeanは、乗客全員がワクチンを接種した16歳を超えるものとする、イスラエルを5月に出発する新しいOdyssey of the Seasの予定を発表していた。合衆国発の最も初期の航海は、Explorer of the Seasの、テキサス州ガルベストンを6月2日に出発する予定のものだ。数本の旅行が、ポート・エバグレーズ、マイアミ港、ポート・カナベラル、そしてタンパ湾港発で、6月に予定されている。

一方、業界指導者のCarnival Corp.は、その3つの商標での運航中止延長を発表した。Nieuw Statendam、Volendam、そしてWesterdamで行くヨーロッパ発の5月と6月のHolland Americaの予定された航海は、中止となっている。合衆国の港湾発の予定は、影響を受けていない。というのは、このクルーズ客船会社は、10月23日まで航海再開を予定していないためだ。10月23日には、Nieuw Amsterdamが、1週間の西カリブ海旅行にポート・エバグレーズを出発することになっている。

Princess Cruisesは、5月に予定されたポート・エバグレーズ、ロサンゼルス、そしてローマ発のクルーズを中止した。また、超豪華な商標であるSeabournは、7月3日までの予定されたヨーロッパ航海を中止した。

「お客様は旅行を切望しているものと理解しており、たとえ弊社が少しばかり運航中止を延長しても、お客様を再びお迎えするための準備を続けております。」とSeabournのpresident(=社長)であるJosh Leibowitzは話した。

しかしながら、旗艦であるCarnival Cruise Lineは、中止を延長したCarnival Corp.の商標には入っていなかった。この人気の「fun ship(=楽しい船)」客船会社は、6月に合衆国の港湾を出発する予定の航海の予約を続けている。未だに最初のものは、Carnival Libertyでの4泊のバハマ旅行で、ポート・カナベラルを出発する予定になっている。

クルーズ客船会社は、U.S. Centers for Disease Control and Prevention(=合衆国疾病対策予防センター)からの運航再開の指針を待ち続けている。先週、Forbes誌は、CDC(=疾病対策予防センター)の広報官が、この機関がクルーズ客船会社と「to implement the initial phase requirements of testing all crew and developing onboard laboratory capacity(=船員全員を検査する初期段階の要請と、船上実験室の能力拡大を実行するため)」共同作業していると話したのを引用していた。

大手クルーズ客船会社は、中止となったクルーズの予定変更や返金を、客が容易くできるようにしている。詳細は、各クルーズ客船会社のウェブサイトで得られる。(Tampa Bay Times: Published Mar. 10)

コルフ沿岸沖に停泊中の巨大クルーズ船で出火(ギリシャ・スイス)

コルフ沿岸沖に停泊していたクルーズ船で、出火した。

動画には、金曜日の現地時間午後3時30分頃、MSC Liricaの側面から炎と黒煙が渦巻いている様が写っている。出火当時、同船の船員51人が乗船していたが、怪我人の報告はない。

同船は、Covidによる休業のため、乗客は乗せておらず、1月30日以来、同港で使われない状態でいた、とギリシャのニュース・サイトのKathimeriniは報じた。

火災は、同船の第6甲板にある空の救命艇の内部から出火したもの考えられていると広報担当者は話したが、正確にどのように始まったのかは不明。消防隊員らが呼ばれ、午後4時30分頃には火災を制御できるようになった模様だが、同船の側面はかなり損傷している。MSC cruisesの広報担当者は、同船はCovidによる休業のため、昨年3月以来、乗客を乗せて来なかったと話した。

火災当時、同船は「warm layup(=暖かな係船)」中であり、これは、船を維持し続けるために、最小限の要員を乗船させて停泊することを意味するものだ。(MailOnline: 15:35 GMT, 12 March 2021)

Dunleavy知事、アラスカ州のフェリー網の計画を進展させるための新機関を提案(米国)

ジュノー発。Gov. Mike Dunleavy(=Mike Dunleavy知事)は、Alaska ferry systemのフェリー網のより大きな安定性と信頼性をもたらすことを目標とする計画を練るための新機関の設置を提案した。

Dunleavyの法案は、既存の諮問機関を廃止して、新たなAlaska Marine Highway Systems Operation and Planning Boardを設置するものだ。この新機関は、議員に提出することになるフェリー網の短期及び長期的な計画に関する作業を行うものと見られる。報告も、知事に対して行われることになる。

Dunleavyは、フェリー網の支出削減に対し、拒否権を行使したRepublican(=共和党員)だが、長期的な運航と財政の実行は、再建の取り組みにおいては重要だと語った。

既存の諮問機関のchair(=理事)であるRobert Venablesは、CoastAlaskaに対し、法案提出が必要な種類の計画であり、これは、昨年、召集された作業部会のDunleavyの主要勧告だったと話した。Venablesは、「never really been a long-term plan specific to the marine highway system(=このmarine highway systemに特有の長期計画では本当に決してないものだ)」と話した。

この法案は、transportation department commissioner(=運輸省長官)や、知事によって任命された10人の公人が含まれることになる機関を提案している。シトカのDemocrat(=民主党員)であるRep.(=下院議員)Jonathan Kreiss-Tomkinsは、Dunleavyの法案を「incremental improvement(=漸進的向上)」だと呼んだ。しかし、フェリー網に対する経営力と管理が非政治化されない限り、何も変わらないと思うと話した。

Kreiss-Tomkinsは、既存の同機関に、より大きな権限を与えることを狙った別の法案の共同提案者である。しかしこの提案は、なおも自分が望む自立性の水準を同機関に提供することにはならないと語った。

同フェリー網は、助成金の削減と、運航水準の低下とCOVID-19の懸念の中での利用者の減少で、もがいて来た。(Anchorage Daily News: March 12, 2021)

カリブ海クルーズ船のAzura、数か月間、タイン川で係船することに(英国)

P&Oにより運航されているこの印象的なクルーズ定期船は、サウサンプトンからこの地域に航海して来た1月15日以来、タイン港に停泊してきた。

コロナウイルスのパンデミック(注、国境を越えた大流行)で運航が停まって連合王国(注、英国)に戻って来た多くのP&Oの船の1隻で、ノース・シールズ港に本拠を置いて、必須の保守作業を行ってきた。

タイン川での間、同船は、この印象的な船の偉大な景観を提供しているサウス・シールズの川岸に沿って散歩を楽しむ人々の多くの注意を惹きつけてきた。そして、規制を軽減することになる同船をちらりと見ることを未だに望んでいる人にとっては、朗報だ。P&Oが、夏までPort of Tyne(=タイン港)に留まることになることを確認したからだ。

P&O Cruises president(=社長)のPaul Ludlowは、次のように語った。「政府が、英国内航クルーズ休暇を5月17日から開始することが可能であることを認めたことで、喜んでおります。」「この日から、弊社の運航再開まで数週間かかりますが、一連のUltimate Escape staycations(=究極の逃避ステイケイション、注、「滞在休暇」の意)である英国沿岸クルーズで、今年の夏、船上でお客様をお迎えすることを大変に心待ちにしております。」

「Azuraは、タイン港で停泊を続け、今年の夏に運航復帰に向けた現在進行中の準備の一環として、ある時期に船隊に再び加わることになります。」「継続中の支援に対し、タイン港に感謝いたします。」(The Shields Gazette: Saturday, 13th March 2021, 7:00 am)

ガルベストン当局者、クルーズ船の早期復活を求める(米国)

テキサス州ガルベストン発。Spring Break 2021(=2021年春休み)が、昨年よりはずっと違った形で始まったが、ガルベストンにクルーズを戻す動きが再び始まった。

中小企業の経営者や労働者は、クルーズ産業に関連する仕事を求めて、金曜日にガルベストンで集会に参加した。COVID-19で運休の1年は、もう十分だと話した。

Port of Galveston(=ガルベストン港)のCEO(=最高経営責任者)であるRodger Reesは、2021年の秋まで、クルーズがこの島には戻って来ないことを懸念していると語った。

「6月末以来、クルーズ客船会社は今やヨーロッパでクルーズしています。」とReesは話した。「手続きに従って、かなり平穏無事なもので、ここ合衆国で起きていることに期待しているところです。」

ガルベストンは、北米で4番目に人気のあるクルーズ港であり、2020年のクルーズ中止で大打撃を受けた。

2020年10月、CDC(=疾病対策予防センター)は、クルーズ船の旅客運航再開に関する指針を出しており、これには検査、検疫、そして隔離の要請が含まれている。この連邦機関も、クルーズ船のCOVID-19検査管理のため、検査チームを割く計画もしている。

「CDCに対して、クルーズの一時停止をこれ以上しないよう求めています。というのは、本当に我々の港や仕事、共同体や、ここガルベストンの職場に影響を与えているからです。」とPort of Galveston Wharves(=ガルベストン港埠頭)のchairman(=会長)Albert Shannonは話した。

金曜日の集会は、Royal Caribbean Internationalが、ガルベストン港のPier 10(=第10埠頭)に1億ドルのクルーズ・ターミナルを建設すると発表したのを受けて行われた。工事は、4月に始まるものと見られている。

COVID-19のパンデミックが始まった時、ガルベストン港の当局者は、当期営業年度の収益が3800万ドルになるものと期待していた。

The Galveston Economic Impact Report(=ガルベストン経済影響報告書)は、クルーズ産業は、この地域で2,500人以上の雇用に責任を持っていると推定している。(KTRK TV: Sunday, March 14, 2021 1:42AM)

サタパーダとジャンヒンクダ間のRoRo船:オリッサ州政府、IWAIとの覚書に署名(インド)

ブバネーシュワル発。州政府は、サタパーダとジャンヒンクダ間でロール・オン、ロール・オフ(RoRo)船の運航を開始するため、Inland Waterways Authority of India(=インド内陸水路庁)(IWAI)との間で、MoU(=覚書)に署名した。この覚書は、今日、ここKharvel Bhawanであった予定において、IWAI Chief Engineer(=IWAI技師長)のSVK Reddyと、Director of Ports and Inland Water Transport(=港湾・内陸水路運輸監督)のPadma Lochan Roulとの間で署名された。

Commerce and Transport Department Minister(=商業・運輸開発大臣)のPadmanabha Behera、IWAI Chairperson(=会長)のAmita Prasad、Secretary(=秘書官)のMadhusudan Padhi、その他の幹部らが、この場に出席していた。

チリカ湖は、プリー地区、クルダ地区、ガンジャム地区を結ぶインド最大の内陸湖。現在、Chilika Development Authority(=チリカ開発庁)(CDA)が、ジャンヒンクダとサタパーダ間で船舶運航を提供している。この運航により、プリー地区とガンジャム地区間の距離と移動時間がかなり短縮した、とBeheraは語った。

「この主要航路の重要性を念頭に置いて、RoRo船運航であるMV Bhupen Hazarikaが投入されたのです。」と同相は付け加えた。このハイテク・フェリーは、トラックまたはバス8台に、乗客100人を同時に運ぶ収容力を有している。(OMMCOM NEWS: Mar 15, 2021)

Carnival最高経営責任者、クルーズ産業は2023年まで回復しないと考える(米国)

Carnival Corporation & plcのchief executive officer(=最高経営責任者)であるArnold Donaldは、最近のインタビューの中で、クルーズ産業は少なくとも2023年まで、COVID-19前の水準には戻らないと考えていると語った。

Reuters.com,(=ロイター通信)によると、Donaldは、ここのクルーズ客船会社は、2021年末までに船隊の全ての船を航海させることを望んでいるが、業界全体としては、少なくとも2年以上は、パンデミック前の収益水準には戻りそうもないと語った。

2月、Donaldは、自身の楽観論の理由として、コロナウイルスの治療の進歩、利用可能な安価で正確な検査、複合ワクチンを引き合いに出して、Carnivalの船隊は、今年、運航に復帰することが可能だとしていた。

「全ての組み合わせが、本当に上手く行き、我々が良い立場に就くことを予告しているのです。」とDonaldは語った。「ここに明かりが見えるのです。会話は変化しているのです。COVIDについての知見は、変化したのです。COVID管理の能力は、変わったのです。」

「これらの全ての事柄は、楽天的な方向に動いているのです。」とDonaldは続けた。「世界が見たのは悪い嵐ですが、我々はこの嵐を切り抜け、それは技なのです。我々はこれを切り抜けなければならず、向こう側に行って、誰もが求めている華やかで陽気な日々を望むのです。」

Carnivalは先月、合衆国の港湾発のクルーズ運航は、5月31日まで中止になり、全ての影響を受けた乗客は、将来のクルーズ・クレジットに加え、船上クレジット・パッケージか、あるいは全額返金を選択できると発表していた。

合衆国港湾発の営業クルーズの再開日は、まだ決まっていないが、このクルーズ客船会社は、初夏の予約をした顧客には、別の計画を立てる必要があるか、それを望んだ場合には、違約金無しで予約の取り消しをできるようにして、より柔軟な選択を提供し始めている。(TravelPulse: Last updated: 09:44 AM ET, Mon March 15 2021)

Spirit of Tasmania船の代替は海外で建造へ(オーストラリア)

Spirit of Tasmania船の代替は、主として海外で建造されることになる。

新しいフェリーの全てか一部をオーストラリアで建造することが可能か否かを調査するために作業部会を立ち上げてから7か月経って、この決定が下された。

船舶代替作業部会の最終報告書が、月曜日の午後に手渡され、政府の発表は、TT-Lineが元々、最も適切なものとしていた道を行く選択をする、というものだった。

TT-Lineは、新しいSpirits(注、複数)は、ヨーロッパで建造することを推薦しており、この作業部会が昨年、設置された時、memorandum of understanding(=覚書)がフィンランドの造船業者であるRauma Marine Constructionsとの間で署名されていた。

ウェスタン・オーストラリア州の造船業者で、防衛主契約者であるAustalは、この代船の建造については熱心に売り込んでおり、自由党関連の圧力団体であるFont PRが、政府を説得しようと試みていた。

一方、ホバートに本拠を置く造船業者であるIncatも、双胴船の建造を提案して、リング内に帽子を投げ入れて(注、参戦して)いた。

この作業部会の報告書は、Spiritsの代替について、3つの選択肢を示していた。

選択1:2隻の単胴船を建造・供給するため、造船業者1社を選択し、オーストラリアで建造し、タスマニア州での事業も参加させる。

選択2:実現可能なことが証明されたならば、これらの船を就航させる意図で、超大型アルミニウム製双胴船の実現可能性を評価することを可能にする。

選択3:海外で建造する2隻の単胴鋼船を建造・供給する造船業者1社を選択する。

第3の選択肢について、同報告書は次のように述べている。「TT-Lineは、現在運航しているモデルを保有することが可能であり、十分な旅客、車両、貨物収容力を追加することが確実となる。」「全ての提案された契約、同船の建造においてタスマニア州の企業を含むオーストラリア企業を取り込むための献身を評価した結果、国際的な造船業者が、政府が検討すべきものだと勧告される。」と同報告書にはあった。「これらの機会は、同船がオーストラリアで、完全あるいは部分的に建造されるという選択よりは、実際的なものと見られる。」

この報告書は、第3の選択肢には、選択された造船業者が財政難のため契約を履行しないかもしれないということを含む「some significant risks(=何がしかの重大危険)」があると強調もしていた。(The Advocate: March 15 2021 - 3:18PM)

St. Johns River Ferry、依然として運休(米国)

フロリダ州ジャクソンビル発。1月に刷新と修理のために運休してから、JTAはSt. Johns River Ferryは未だに運休していると話している。元々JTAは、このフェリーは約8週間運休し、予定は1月6日にズレ込んだと話していた。運航は今月中に再開されると聞いているものの、日時はまだ確定していない。(WOKV: March 15, 2021 at 6:19 pm EDT)

ギリシャのフェリー会社がMajesty of the Seasを買った模様(ギリシャ・米国)

Royal Caribbeanが、2020年12月にMajesty of the Seas(=マジェスティ―・オブ・ザ・シーズ、注、「海の威光」の意)を売ったと発表した時のことを知っている?今や、我々はその船主を知ったのかもしれない。

Royal Caribbeanは、売却当時の12月には買い手を公表しなかったが、海事記録を通じて、今や船主が判明した。Majestyの一覧にある現在の運航事業者・管理者は、'Eaglepower Shipping Ltd' aka SeaJetsとなっている。

Seajetsは、英国のクルーズ客船会社のCruise & Maritime Voyages (CMV)から、大量の船舶を買っているギリシャ・キプロスのフェリー会社だ。SeaJetsは、ギリシャ水域内への航海か、回航して第三者に売却することを計画している。

Empress of the Seasは、インドのクルーズ会社のCordelia Cruisesが購入したが、Majestyの船主は購入を発表していない。Royal Caribbeanがこの両船を売却した際、誰が買ったのかは開示しなかった。船は、最後にギリシャのピレウスで見かけられた。

Majesty of the Seasは、Royal Caribbeanの船隊を離れた最後のSovereign級のクルーズ船で、1992年に同船隊に加わっていた。Majestyはカリブ海の様々な航路を航海して、多くの母港から異なる目的地に向けて航海していた。ほとんどの場合、フロリダ州のどこからか出発して、バハマやカリブ海に短距離クルーズをしていた。アメリカ人がキューバを訪問することができた限られた期間内に、同島を訪問した2隻のRoyal Caribbeanの船の1隻だった。

Royal Caribbean International President and CEO(=社長兼最高経営責任者)のMichael Bayleyは、MajestyとEmpress of the Seasの売却決定の後で、賞賛と悲哀を語った。「これら最愛の2隻の船に対し別れを告げることは、Royal Caribbeanの歴史において大きな節目となります。困難ではあるが、必要なことなのです。」(Royal Caribbean Blog: 21 Mar 2021)

Genting Hong Kong、2020年の15億ドル損失、警告(中国・米国)

同グループは、2020年の第4四半期に、少なくとも6億米ドルの損失を見込んでいると示唆しており、通年では少なくとも15億ドルになるという。2019年の損失は、1億5900万ドルだった。2020年上期は、コロナウイルスのパンデミックの影響で、Genting HKは、7億4260万ドルの損失を被っていた。

この1年の損失は、3月から10月のMV Werftenのドイツの造船所での造船作業休止の他、Dream Cruises、Crystal Cruises、Star Cruiseの運航中止によるものだ。これにより、何某かの無形資産、資産、工場や設備、その他の資産に対する減損損失、非中核資産を保有する何某かの子会社における権益処分に関する損失に繋がった。

昨年7月から、Dream CruisesのExplorer Dreamは、基隆(=キールン)から出発して金門(=ジンメン)、澎湖(=ポンフー)、馬祖(=マーツー)諸島に向かう2泊、3泊、4泊の台湾島嶼巡りクルーズを運航開始し、台湾は、クルーズ旅行再開を行った初期の市場の1つとなった。Dream CruisesのWorld Dreamは11月以来、シンガポール発の内航クルーズを行っており、肯定的なEBITDA(=金利・税金・償却前利益)に貢献している。

Crystal Cruisesは、7月にバハマから、Crystal Serenityを使って、航海を再開させる予定。

それによりGenting Cruise Linesは、下寝台基準で、船隊の41%を稼働させることになる。同社は、世界の全てのクルーズ会社の中で、これは最も高い割合だと話した。

それに加え、Star Cruisesは5月13日に、マレーシアのペナン発の航海を始める計画を発表したばかりだ。Genting HKは、3月末日までに、2020年の最終業績を発表する見込みだ。

Norwegian Cruise Line Holdingsでは、2020年の修正後純損失は22億ドルで、同社は第4四半期には、6億8380万ドルの損失だった。

Royal Caribbean Groupの通年修正後純損失は39億ドルで、うち11億ドルは、第4四半期に生じたものだった。

そしてCarnival Corp. & plcは、昨年、1020億ドルの純損失を被り、第4四半期には、19億ドルの損失が生じていた。(Seatrade Cruise News: Mar 22, 2021)

Dublin Port Company、心から船を出したいわけではない(アイルランド)

将来に関する協議手続きを始めるというDublin Portの決定は、この首都の波止場地域にある広大な保有資産の最良の活用についての議論を、疑いもなく巻き起こすことになる。この施設を、東海岸のどこかのより広い場所に移転する考えは、10年間以上も討議されてきた。支持者は、既存の施設は、直ぐに最大収容力に達し、とにかく追加の土地が必要になると話している。また大量のローリー(注、大型トラック)とその波及による混雑で、港が移転する場合、市の中心部から離れることになることも指摘している。

しかし住宅向け最高級不動産という思いがけない土地の見通しや、商業開発は、ご褒美として棚上げになっている。

支持者らは、40,000戸までの空き家住宅は、事務所、小売り、博物館、スポーツ施設、公園、喫茶店、酒場、そして倶楽部向けの追加の220エーカーと共に提供可能だと話している。

しかしダブリン港の移転は、政府の最新のNational Development Plan(=国家開発計画)(NDP) にはなく、政府の課題にはなっていないように見える。Dublin Port Companyは、常にこの考えに対し、かたくなに反対してきた。月曜日、この考えに対し、更なる冷や水が注がれた。83億ユーロもの費用が掛かると言い、「because of environmental impacts(=環境影響のため)」、計画は許可されそうにはないと主張した。

この場所に港を維持したい人々は、もし港が移転した場合、高級国有資産が単に民間権益のものとなることも懸念している。

Dublin Port Companyの好ましい選択は、費用は39億ユーロから42億ユーロかけて、ダブリン県バルブリガンのブレモアか、ウィックロー県のアークローで追加の港を建設して、既存の施設を並行して運用することだ。そんな事業には、かなりの国家支援が必要だが、10年か20年で収容力の限界に達することになると主張されている。

もちろんブレグジット(注、英国のEU離脱)が、この拡張計画を後押しすることにはならない。英国からの貨物は、既にブレグジット以来、止まっているが、これが恒久的で、そして・あるいはパンデミックと部分的に関連があるかどうかは、ハッキリしない。(The Irish Times: Tue, Mar 23, 2021, 05:54)

クルーズ客船会社、7月初旬に合衆国港湾からの航海再開許可をCDCに要請(米国)

世界最大のクルーズ客船会社の業界団体が水曜日、Centers for Disease Control and Prevention(=疾病対策予防センター)に、7月初旬に合衆国の港湾からの段階的運航再開を許可するよう求めた。

プレス・リリースにおいて、Cruise Lines International Association President(=クルーズ客船会社国際協会会長)のKelly Craigheadは、CDC(=疾病対策予防センター)の姿勢は、パンデミック(注、国境を越えた大流行)、あるいはCovidワクチンの普及加速といった現在の状況を反映していないと論じた。

クルーズ客船会社は、7月初旬という時間枠は、合衆国が「closer to normal(=平常に近づく)」というPresident Joe Biden(=Joe Biden大統領)の目標と一致するものだと話した。大統領として、国民向けの最初のプライムタイムの演説において、Bidenは、今月これまでに、アメリカ人は7月4日(注、独立記念日)を祝うため、友人や最愛の者と少集団で集まることが可能になると話した。

ホテル、カジノ、航空会社は、予約において回復を見始めているが、大半のクルーズ船は運休したままであり、CDCが合衆国航海の再開をさせる決定を行うのを待っているところだ。クルーズ客船会社が、Covidのために全ての合衆国航海を中止して、今や12か月以上になっている。

「クルーズ客船会社は、他の旅行・観光・接客・娯楽部門と同一に取り扱われるべきです。」とCLIA(=クルーズ客船会社国際協会)のCraigheaは、リリースの中で述べていた。

クルーズの中には、ヨーロッパやアジアで何某かの運航を再開しているところがあるが、合衆国は未だに最大の市場であり、この業界は利益の大半をここから得ている。

クルーズ運航事業者の中には、顧客を船に連れ戻すため、とりわけ極めて重要な夏の航海シーズンの代替の選択肢を研究してきた。

Royal Caribbeanは、2本の新たな航海を発表した。1本はバハマのナッソー発で、もう1本はバミューダ発だ。両クルーズとも6月に航海し、合衆国の港湾には寄港しない。その代わりにRoyal Caribbeanは、ここの私有島であるPerfect Day CocoCayを巧みに利用し、メキシコのコスメルにも寄港する。(CNBC: Published Wed, Mar 24 202111:01 AM EDT)

フェリーの燃料に関する数字、固定連結の必要性を強調、下院議員、力説(英国)

過去5年間に亘って、諸島の3本のフェリー便で、1800万リットル近い燃料が使用されてきたという新たな数字が示された。

情報公開で、2015年・16年以来、この運航により使用された燃料の合計量が、17,606,448にも上ることが明らかとなった。この数字は、シェトランド島がより環境に優しい未来に移り変わるために、固定連結(注、架橋)事業を急速に発展させる必要性があることを示すものとして利用されている。

Isles MSP(=諸島選出下院議員)のBeatrice Wishartは、次のように語った。「燃料を何百万リットルも使うことは、気候変動と取り組む我々の戦いにおいては、維持し得ないものです。」「固定連結を建設することで、二酸化炭素排出量を逓減させて、諸島の接続性も改善させることが可能です。」(後略)(The Shetland Times: March 24, 2021)

クルーズ船、ベニスのサン・マルコ広場から遠ざけられることに(イタリア)

クルーズ船は、もはやベニス(注、ベネチア)のSt Mark’s Square(=サン・マルコ広場)を通過することはなく、この潟の街(注、水の都)の工業港に接岸させることになる、とイタリア政府は話した。

社会基盤、文化、観光、環境の大臣らが、「to protect a cultural and historical heritage that belongs not only to Italy but to the entire world(=イタリアのみならず世界の文化的・歴史的遺産を保護するために)」この決定を共同して行った、と木曜日、声明文にはあった。しかしながらクルーズ船は、ベニスの歴史的中心にある観光ターミナルよりは、マルゲラ港に接岸するようになっており、これは唯一の「temporary(=一時的な)」解決策だと付け加えた。

この4人の大臣は、潟の外側にクルーズ船ターミナルを作る「call for ideas(=構想を呼び掛け)」「and give a structural and definitive solution to the problem of large ship transit in Venice(=ベニスにおける大型船通過問題に対する構造的かつ最終的解決策となる)」と発表した。

コロナウイルスのパンデミック(注、国境を越えた大流行)が、この業界を休止させるまで、クルーズ船交通はベニスでは急騰し、何百万人もの臨時訪問者をこのUnesco(=ユネスコ、国際連合教育科学文化機関)世界遺産都市に連れてきていた。しかし批判者は、巨大観光船は目障りで、潜在的に危険なものであり、ベニスの歴史的な建造物に並外れて接近して通過しており、潟の壊れやすい生態系に対する脅威にもなっていると話した。

コロナウイルスのパンデミックに対するロックダウン(=封鎖)政策の一環で、クルーズ船はイタリアでは運休している。同国では、106,000人以上がCovid-19で死亡している。(The Guardian: Thu 25 Mar 2021 20.18 GMT)

ストックホルムの時速30マイルの電動フェリー「公共交通機関の全く新しい見解」(スウェーデン)

この製造者によると、新しい電動フェリーが運輸業界に大革命をもたらし得るという。この旅客船は来年、就航するように見える。

この世界最速の完全電動旅客フェリーは、2022年にストックホルムの水路に登場し、航跡や騒音、二酸化炭素の排出もなく、波の上を、群島と行き来する乗客を往復させることになる。

フェリーは、通勤者により世界中で利用されている。確かにシドニーやニューヨークのような都市では、交通網における最も重要な輸送形態となっている。それでも汚染し、遅いものだ。

スウェーデンのテクノロジー企業であるCandelaは、これを変えることを模索している。というのは、ここの完全電動通勤フェリーは、フォイルにより波の上に上昇し、素早く、しかも効率的に旅客を30ノット(時速34マイル)の速力で運ぶもののように見えるからだ。Candelaは、ここの乗客30人乗りの新フェリーであるP-30は、来年にも運航を開始すると話している。最終的な意図は、通勤者や訪問者を、市の中心部から広がる広大な30,000の島からなる群島への行き来に従事している同市の60隻のディーゼル船の船隊を更新することにある。

この投入により、Candelaは、P-30が数個の世界記録を打ち立てることになると話している。最速であるばかりではなく、最長域の電動旅客船となる。このテクノロジー企業によると、史上建造された最もエネルギー効率の良い最速船にもなるという。

Candelaとスウェーデン運輸当局が共同出資したP-30は、コンピュータ制御の水中翼船であり、Candelaでは、今日運航している最高の高速フェリーとの比較で、エネルギー消費を80パーセントにまで逓減するものだと話している。(後略)(Intelligent Transport: 26 March 2021)

元Bitcoinクルーズ船、新規企業に売却(モンテネグロ)

この状況をCruise Industry Newsに語る複数の情報筋によると、元ビットコイン・クルーズ船のSatoshiが、新規クルーズ会社に売却されたという。

昨年遅くにパナマで抑留された1991建造船は、最近、解放されて、先週、COVID-19パンデミック(注、国境を越えた大流行)中に船員の移送のためによく利用され、ワーム・レイアップ(注、必要最小限の人員を乗せた係船)のために利用されている港である、モンテネグロのバー・シティーに到着した。

Pacific Dawnとして、Carnival CorporationのP&O Australiaの下で航海した本船は、今年、Cruise & Maritime Voyages (CMV) に移籍することになっていた。

2020年にCMVが廃業し、本船はOcean Buildersに売却された。ここは、パナマ沿岸沖で、競売アパート付きの暗号通貨技術中心地に改造する計画を立てていた。

Ocean Buildersは、11月に本船の引き渡しを受け、船舶管理会社を雇い、有料の乾船渠に入渠し、パナマに航海することさえしたが、保険問題を引き合いに出して、この事業を放棄した。この時点で、本船は屑鉄として売却され、同時にパナマで抑留された。

今や法的問題は別として、このクルーズ船は、新しいクルーズ客船会社の下で新たな生活を送ることになるのかもしれない。まだ明らかにされていないが、年内に運航を開始する。

この船は、元々は1991年にRegal Princessとして就航し、2007年にオーストラリア市場で通年運航するために、P&O Australiaに移籍した。Fincantieriで建造し、元々はSitmar Cruisesが発注したものだった。(Cruise Industry News: March 28, 2021)

Lindblad Expeditions、6月のクルーズ再開を発表(米国・エクアドル)

Lindblad Expeditionsは、6月にアラスカ州とガラパゴス島で、2021年シーズンの運航を再開する計画だ、と発表した。

「弊社の内部チームは、昨年、「new normal(=新標準)」で運航するための準備で、弊社の運航の全ての側面を検査して過ごしました。弊社の常駐医療専門家であるDr. David Lorberの指導で、弊社は多くの保健・安全専門家の助力を得て、弊社が歓迎され、期待に見合うかそれを越えることを確実にする意図のある地域の当局者と面談しました。また客の全員は、年齢が16歳以上で、乗船前にワクチンの接種を受けていることも要求します。」とLindblad ExpeditionsのCEO(=最高経営責任者)のSven Lindbladは、話した。

主要な要素には、次のものが含まれる。COVID-19の検査で2回陰性であること、毎日、客の検温を行うこと、そして衛生手続きに従うことだ。最初から最後まで、客は、全員が等しく検査を受けた探検共同体と共に、独占的に旅行することになる。

同社は、客を100人乗せる姉妹船、National Geographic QuestとNational Geographic Ventureで、6日間、8日間クルーズで、本シーズンを始めることになる。最初の出発は、6月5日と6月8日。

同様に、客を96人乗せるNational Geographic Endeavour llで、客は10日間旅程で、ガラパゴス島の僻地を探検する。最初のガラパゴス島の出発は、6月4日となっている。(Cruise Industry News: March 30, 2021)

Asuka IIの船主、日本最大の豪華クルーズ船の建造検討(日本)

日本の海運・物流会社であるNYK Line(=日本郵船)は、期待されるパンデミック後の旅行需要の回復に合わせて、2025年の竣工を目標に、最大の日本のクルーズ船を建造する計画を立てている、とこの件に近い筋が水曜日に話した。

日本郵船は、Asuka II(=飛鳥II)という1990年に建造された豪華船を所有しているが、主として30行の銀行からの協調融資経由で、建造資金に710億円(6億4000万ドル)を確保したものと見られると、同筋は話した。

新クルーズ船は、50,000トンから100,000トンの重さ(注、総トン数(容積)の誤り)になりそうで、870人を収容できる50,444トンの飛鳥IIよりは大きなものとなる一方、環境に優しいものとなり、液化天然ガスにより駆動し、二酸化炭素と窒素酸化物の排出が少なくとなる、と同筋は話した。

コロナウイルスの感染危険を逓減するための措置の一環として、このクルーズ船は換気装置と、乗客がボタンを触ることなく乗ることができるようにした非接触型エレベーターを備えることになる。

同筋によると、現在の計画では、日本郵船は、29行の地方銀行の他、Sumitomo Mitsui Trust Bank(=三井住友信託銀行)からの融資を得ることで、合計600億円を確保することになり、残りは金融市場から110億円を調達するという。(KYODO NEWS: March 31, 2021- 14:16)