2020年12月

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2020年12月の海外旅客船情報

Jan Swartz、Holland America GroupのGroup Presidentに任命(米国)

プレス・リリースによると、Carnival Corporationは今日、Jan Swartzを、Holland America Princess Alaska Toursとグループ間の運営の他、Princess Cruises、Holland America Line、Seabourn、そしてP&O Australiaに責任を持つ、Holland America Groupのgroup president(=グループ代表)に任命したと発表した。

「Janは名高い重役であり、模範的な人物です。」とCarnival Corporation & plcのpresident and CEO(=社長兼最高経営責任者)のArnold Donaldは、語った。「Janは革新の旗手であり、実績のある指導者であります。」

2016年、Swartzは、Princess CruisesとCarnival Australiaのgroup president(=グループ代表)に任命され、P&O Cruises Australia商標の監督重役でもあった。

以前は2013年に、Princess Cruisesで12年以上勤務した後、このクルーズ客船会社のpresident(=社長)に指名された。これに先立って、2009年以降、executive vice president(=上級部長)、overseeing the line's sales(=客船会社販売監督)、marketing and customer service operations(=市場調査・顧客サービス運営)といった職位に就いていた。

2004年、Swartzは、Princessと姉妹商標であるCunard双方の販売と顧客サービスのsenior vice president(=上級部長)を務め、2001年にはstrategy and business development(=戦略・事業開発)のvice president(=部長)に指名され、Carnival Corporationによって買収されたP&O Princessで勤務した。

Swartzは、Harvard Business School(=ハーバード大学大学院経営学研究科)のMaster of Business Administration(=経営学修士)の学位を有し、University of Virginia(=バージニア大学)からBachelor of Arts in Economics(=経営学士)の学位を取得している。(Cruise Industry News: December 01, 2020)

Micky Arison、Carnival Corp.株を500万株売却(米国)

Carnival Corporationのchairman(=会長)であるMicky Arisonは、U.S. Securities and Exchange Commission(=合衆国証券取引員会)(SEC)に提出した文書によると、Carnival Corporationの株式を5,000,000株売却したという。

Arisonは11月30日に、4,128,761株を、1株当たり20.3697ドルの価格で売却し、他に871,239株を、同日、1株当たり21.5882ドルの価格、合計ざっと102,909,930.47ドルで売却した。

この提出文書によると、Arisonは、Carnival Corpの8000万株と少しを保有し続けているという。(Cruise Industry News: December 02, 2020)

警察、B.C. Ferries、フェリーのランプから転落した車両を調査(カナダ)

デルタ警察とB.C. Ferriesは、火曜日、ツワッセンで下船する際に、乗客1人が乗った車両が、柵を乗り越えて乗船用ランプ(注、坂道)から転落したのを受け、調査を継続している。

この車両は、約10メートル下にある舗道上に屋根を下にして転落し、これに乗車していた者は、重体で病院に搬送された。彼の容体についての最新情報は、水曜日の段階ではなかった。

この事故は、火曜日の午後12時30分頃に発生し、ツワッセンでCoastal Renaissanceというフェリーから、車両が1台転落した。同船は、ナナイモのデューク・ポイント(注、「デューク岬」の意)から到着したばかりだった。

上部車両甲板から下船していた最後の車両が、急速に加速して、コンクリートの柵を粉々に砕いた、とB.C. Ferriesの広報担当者のDeborah Marshallは、話した。フェリー・バース(注、停泊地)の被害は最小限だった、と語った。(Times Colonist: December 2, 2020 06:14 PM)

5つ星クルーズの調理師、COVID-19のパンデミックで失業後、ビリヤニ屋台開業(インド)

コロナウイルスのパンデミック(注、国境を越えた大流行)のアウトブレイク(=勃発)以来、多くの者の人生は激変している。何百万人も、パンデミックの拡散のために失業し、その中には29歳のムンバイを本拠とする調理師がいた。Akshay Parkarは失業するまで、8年間に亘って国際クルーズの調理師として働いていた。

しかし彼は望みを失うことを拒絶し、生計を立てるために、ムンバイで道端のビリヤニ屋台を開店した。Parkarの話は、「Being Malwani」と題するFacebook(=フェイスブック)ページが、ダダルのParkar Biryani House(注、「Parkarのビリヤニの店」の意)の写真を共有し、明るみに出た。

「AkshayはTaj Flight Servicesで働いていたもので、8年間、Princess Cruisesでも働いていた。失業後、Akshayは、ムンバイで道端の飲食店を開業し、そこでビリヤニ(注、インドの混ぜご飯料理)を売っている。」とマラーティー語のキャプション(=写真説明文)にはあった。

この投稿は、Parkarの奮闘ぶりに関して詳細を伝えており、職を首になり、様々な障害にも拘わらず、再び立ち上がり、生き延びるために戦い続ける決心をしたのだった。

このフェイスブック・ページは、用意されたビリヤニの価格も、共有している。この投稿には、この調理師の屋台の詳細が述べられ、写真もある。ソーシャル・メディア上で直ぐに拡散し、多くのユーザーがParkarの決意を褒めたたえた。ビリヤニの価格について尋ねる者さえもいた。(Moneycontrol News: Dec 3, 2020 / 09:19 AM IST)

Carnival、2021年2月までの残りのクルーズ全て中止(米国)

Carnival Cruise Lineは木曜日、Covid-19の症例が全国で増え続けていることから、2021年2月までの残りのクルーズを中止したと発表した。

「弊社お客様にはお詫びいたしますが、2021年に運航復帰するため、熟慮し意図的かつ慎重なやり方を取り続けなければなりません。」とCarnival Cruise Lineのpresident(=社長)であるChristine Duffyは、声明文において述べた。「弊社のお客様、船員、そして弊社が訪問する共同体の健康と安全に対する取り組みは、弊社の決定と経営の最前線にあることです。」

Carnivalは、マイアミ、ポート・カナベラル、そしてガルベストン発の2021年2月のクルーズ運航を中止すると話した。またこのクルーズ客船会社は、Mardi Grasという船の処女航海を2021年4月24日に延期した、とニュース・リリースで述べていた。

このニュースは、Carnivalが、2021年1月31日まで航海を中止すると発表して1か月も経たないうちに出てきたもの。今や航海再開の仮の日時は、3月にズレ込んだ。

クルーズ産業は、US Centers for Disease Control(=合衆国疾病対策予防センター)が3月に、10月まで、合衆国の港から出発するクルーズを禁止するNo Sail Order for Cruise Ships(=クルーズ船に対する航海禁止命令)を発令したことで、パンデミック(注、国境を越えた大流行)により、最も酷い被害にあっている。

10月30日、CDC(=疾病対策予防センター)は、Framework for Conditional Sailing Order(=条件付き航海命令の枠組み)を発令し、クルーズ再開に向けた段階的取り組みの概要を示した。

2020年3月1日から7月10日までのCDCの累積資料によると、クルーズ船ではCovid-19、あるいはCovid様の病気の症例が合計2,973例で、更に34人が死亡している。同資料によると、合衆国の司法管轄内の船舶の80パーセントが、この期間内に感染していたという。

CNNのChris IsidoreとFrancesca Streetが、この記事に貢献した。(CNN: Published 4th December 2020)

コンテナ船、太平洋の嵐の中、2,000個近い積載貨物喪失(日本)

東京発。NYK Shipmanagement of Japan(=NYKシップマネージメント・ジャパン)が管理する船に積載された2,000個近いコンテナが、太平洋の嵐に襲われて喪失、あるいは損傷した、と同社は話し、本船は評価のため、日本に向かっていると付け加えた。そんなに大量のコンテナが喪失することは、国際海運業界においては稀なことで、過去12年間に、年間1,400個もないのが平均だ。

Chidori Ship Holdings(=チドリ・シップ・ホールディング合同会社)が所有するONE Apusは、中国の塩田(=イェンティエン)からカリフォルニアのロング・ビーチに向かっていたもので、ハワイの北西約1,600海里(2,960キロメートル)で、激しい嵐に襲われた、と各企業を代表して出した声明にはあった。

うねりのために同船は横揺れし、コンテナが崩れ落ちた。「喪失あるいは損傷したコンテナ数は、1,900個を超えるものと見積もられ、うち40個余は、危険物が含まれている可能性があるものと考えられている。」と声明文にはあった。

広報担当者(注、男性)は、大型コンテナ船が巻き込まれた事故で、こんなにも大量のコンテナが失われたことは聞いたことがないと話した。ONE Apusは、12月7日か12月8日に神戸に到着することになっている、とこの広報担当者は話した。

World Shipping Council(=世界海運協議会)によるコンテナ喪失に関する2020年の報告書では、過去12年間に平均1,382個のコンテナが、毎年、洋上で喪失しているという。この海運機関によると、海運産業は、2019年に2億2600万個のコンテナを、貨物船に積載して輸送したという。(Reuters: December 4, 2020 4:35 PM)

Stena Line、Pfizerのワクチンの英国への配達仕事は上手く行ったと話す(英国・スウェーデン)

Pfizer(=ファイザー)のCOVID-19のワクチンを運び込むフェリー会社のStena Lineの仕事は上手く行っており、同社は、ブレグジット(注、英国のEU離脱)貿易交渉の如何なる結末にも対処する準備ができている、と同社のBrexit chief(注、ブレグジット責任者)は、金曜日に語った。

「弊社は、最近数日間(のブレグジット会談)を抜け目なく利用することで、政府に対し信用と確信を持っており、弊社に対して、どのようなものが最終的に投げかけられようとも、準備できます。」とIan Hamptonは、Sky News(注、テレビ局)に話し、Pfizer/BioNTechのワクチンの輸送は「very good(=非常に上手く行った)」と付け加えた。

「弊社船は、時間通り運航しております。政府の作業によると、月曜日にワクチン接種計画が開始できるようにするために必要とされていたワクチンを、英国が入手できることを確実にするための解決策に参加できて、うれしく思っています。」(The Jerusalem Post: DECEMBER 4, 2020 12:35)

男性、フロリダ州のディナー・クルーズ船から転落して行方不明(米国)

フロリダ州、フォート・メイアーズ発。U.S. Coast Guard(=合衆国沿岸警備隊)は、男性1人が、フロリダ州のガルフ・コーストのディナー・クルーズ船から水中に転落して行方不明になっている、と話している。同隊は土曜日、Joel Henderson(37)が救命胴衣を身に着けずに、金曜日遅くにCapt. J.P.という船から転落したと話した。

J.C. Cruisesという会社は、Capt J.P.は乗客475人乗りの外輪船で、フロリダ州のフォート・メイアーズの風光明媚なCaloosahatchee River(=カルーサハチ川)を巡っていると話している。同社では、日曜日、論評の求めに対して、直ちには応じなかった。

沿岸警備隊隊員が11時間以上もかけて水中を捜索して、捜索を中止した。彼らは、Florida Fish and Wildlife Conservation Commission(=フロリダ州魚類野生生物保護委員会)、Fort Myers Beach Police(=フォート・メイアーズ浜警察)Lee County Sheriff’s Office(=リー郡保安官事務所)のような機関から支援を受けた。(ClickOrlando.com: December 7, 2020, 7:54 am)

Emerald Cruises、外洋1番船、進水(ベトナム)

Emerald Cruisesの外洋1番船のEmerald Azzurra(=エマロード・アズーラ)が、ベトナムのHalong Shipbuilding Co.で、今週末、進水した。

この乗客100人乗りの船は、2022年1月にお目見えすることになっている。この造船所では、今や内装の仕上げに取り掛かる、とEmerald Cruisesを含むScenic Groupのchairman(=会長)、Glen Moroneyは語った。

「過去のリバー・クルーズのお客様を待てません。新たなお客様も同様に、2022年、弊社が正に保有する外洋ヨットに乗船して、弊社に参加することになります。」とMoroneyは話した。

Azzurraには船室が50室あり、88%には屋外バルコニーがある、とEmeraldは話した。本船は、Emeraldがsuper-yacht(=スーパー・ヨット)と呼ぶものであり、スパ、ジム、サウナのある健康センター、3隻のテンダー(注、小型船)と上陸用のZodiac(=ゾディアック、注、ゴムボートの商標名)1隻、3か所の船上正餐会場(注、食堂)、シュノーケリング、ペダルボート、遊泳用のマリーナ・プラットフォーム(注、昇降口)がある。

Azzurraは、2022年1月28日に就航することになっており、ヨルダンのアカバ発の8日間、Best of the Red Sea(=最高の紅海)という周遊旅程を催行する。同船は、2022年夏に地中海クルーズも提供する。

Emerald Waterwaysは現在、ヨーロッパのリバー・クルーズを提供している9隻の商標を付けたStar-Shipsを保有しており、ロシアのボルガ川では、川船を1隻傭船している。(Travel Weekly: Dec 07, 2020)

クルーズ禁止、オーストラリアで3か月間延長(オーストラリア)

新年にクルーズ船に飛び乗りたかったオーストラリア人は、少なくとも3月まで待たなければならないことになる。Federal Government(=連邦政府)が我が国水域に入る船舶への乗船禁止を、あと3か月間、延長することを発表したからだ。

Australian Government(=オーストラリア政府)は、クルーズ船禁止は12月17日に失効することを示し、同産業に内航クルーズに復帰する希望を与えたが、今日現在、その日時は、3か月先送りされることになってしまった。

オーストラリアのクルーズ船は、パンデミック(注、国境を越えた大流行)の始まりにおいて、Ruby Princessの大失敗のような注目を集める事件があり、3月18日以来、運休してきた。

この禁止は、国際航空便がオーストラリアに入ることを制限するために使用されたのと同一の生物安全法令により、連邦政府により導入されたものだった。(後略)(news.com.au: December 8, 2020 1:57pm)

TT-Line社長、オーストラリア建造のSpirit of Tasmania船には乗り気薄(オーストラリア)

TT-Lineのchair(=社長)は、Spirit of Tasmania船の代替のための大型鋼船を製造するオーストラリアの能力に疑問を投げかけている。

昨日の州政府のbusiness scrutiny hearing(=企業精査聴取)において、TT-LineのMike Graingerは、老朽化したSpiritsの代替のための投資対効果検討書を策定して、地元造船業の能力を含めてあらゆる選択肢を検討する中で、同社は「no stone unturned(=あらゆる手段を講じた)」と語った。

この論評は、TT-Line自体がヨーロッパで建造することを推奨しているにも拘らず、この船の建造に関わることになる地元製造業者に対する機会があるかを調べる州政府の作業部会を立ち上げた後で出てきたものだ。

「投資対効果検討書を固めるために3年以上を費やしてきた中で、あらゆる選択肢を調べました。オーストラリアばかりではなく、世界中です。」とGrainger氏は語った。「そうした選択肢には、弊社の航路において運航するのとは異なる、全ての船種が含まれていました。」

「弊社では、当時見つけることができた多くの選択肢を評価しました。leaving no stone unturned(=あらゆる手段を講ずる)という意味で、かなり議論しました。」「そして、それが我々がやったことです。そしてそうした結果は、投資対効果検討書に入れています。」

州政府は、2月にこの8億5000万ドルの事業に関して、フィンランドの造船業者、Rauma Marine Constructionsとの間で、memorandum of understanding(=覚書)に署名し、その後7月にこの作業部会を立ち上げて、この調達計画を止めていた。

ウェスタン・オーストラリア州の造船業者であるAustalは、フィリピンでこの代船の船体を建造して、オーストラリアで艤装する提案を行い、一方、タスマニア州のIncatは、このフェリー便を提供することになる双胴船の建造を提案していた。(後略)(The Examiner: December 8 2020 - 11:38AM)

南シナ海へのクルーズ、パンデミック中のアジアでの最初の再開となる(中国)

南シナ海の西沙諸島へのクルーズ旅行が、11か月間の運休を経て、厳格な感染防止対策に従って、水曜日に再開された。12月分の切符は全部、売り切れた。

南中国の海南(=ハイナン)省、三亜(=サンヤー)から、西沙諸島への定期船は、COVID-19のパンデミック(注、国境を越えた大流行)以来、再開されたアジアで最初のクルーズ航路だ。クルーズ船、Nanhai Dreamは、海南省交通運輸庁によると、水曜日に運航を再開したという。もう1隻の船であるChangle Gongzhuは、木曜日に運航再開の予定となっている。

Nanhai Dreamを所有する会社であるHainan Cruisesによると、4日間旅行は、6人部屋の内側船室で、1人当たり4,880元(741ドル)からで、海の見える豪華なスィートは、1人当たり26,800元の価格だという。11月27日に再開告知がなされると、切符は飛ぶように売れ、12月分の殆ど全ての船室は売り切れて、クルーズ旅行に対する急騰する中国市場と、ポスト感染時代における経済の強固な回復ぶりを示した。

感染防止対策に従うため、船は危険性の低い地域からの観光客のみを受け入れることになる。乗客は、乗船前7日間以内に発行された陰性の核酸試験証明書の提出が要求され、健康証明書の提出が求められる。乗客は、船上において3回検温しなければならないものとされている。

更に定期船は、再開の初期段階においては、旅客収容力の50パーセント以下を乗せるものとされ、感染防止・制御対策が効果的であることが証明されたならば、2週間運航後に、70パーセント以下に引き上げられ得るものとされている。

この試験的な再開で、中国のクルーズ産業はパンデミックから徐々に回復していることが示されることになる。そして、更に多くの内航・外航クルーズ運航事業者が、旅行再開を申請するものと見られる、と専門家は話した。

「これまでに受け取った市場の反応に基づくと、我々のプラットフォーム発の西沙クルーズ製品に対する問い合わせと予約は、期待を越えるものです。これは内航クルーズ船に対する中国人消費者の信頼が、中国でのウイルス抑制成功を受けて、戻ってきていることを示すものです。」と中国のCYTS Tours Holding Co, のmarketing manager(=マーケティング部長)のXu Xiaoleiは、11月30日にGlobal Times(=環球時報)紙に語った。

楽観主義にも拘わらず、専門家は、同産業はゆっくりと注意深く動く必要があると警告した。完全サービスは、COVID-19ワクチンの開発過程に依拠しており、恐らくは来年まで再開されない。(Global Times: 2020/12/9 12:56:34)

Royal Caribbean船の乗客がCOVID-19検査で陽性後、World Dreamのクルーズ出発(シンガポール)

シンガポール発。Dream CruisesのWorld Dreamというクルーズ船が、Royal Caribbeanによる別のクルーズ船の乗客がCOVID-19の検査で陽性になった後の水曜日(12月9日)の晩に出発した。

Dream Cruisesでは、この船は、これに先立つRoyal CaribbeanのQuantum of the Seasという船の下船を円滑に進めるため、水曜日の予定よりも早く出発することになったと話した。

Marina Bay Cruise Centre Singaporeで、CNAの記者は、World Dreamというクルーズ船が、午後6時20分頃に出航するのを見た。Dream Cruisesのウェブサイトによると、ここの船は通常は午後9時に出発するという。

「World Dreamの後続クルーズは、現在の一連の厳格保健・衛生手続に則って、予定通りに運航を継続いたします。」とDream Cruisesは、声明文において述べた。

Royal CaribbeanのQuantum of the Seasというクルーズ船は、乗船していた83歳の乗客がCOVID-19の検査で陽性だったのを受けて、予定より1日早く、水曜日の朝にシンガポールに戻った。

このクルーズに乗船していた1,680人の乗客と1,148人の船員全員は、月曜日の同船出航前のCOVID-19の検査では陰性だった、とSingapore Tourism Board(=シンガポール観光局)は話した。

件の乗客は病院に搬送されている。この男性のpolymerase chain reaction(=ポリメラーゼ連鎖反応)(PCR) 検査試料は、National Public Health Laboratoryで再検査され、2つ目の試料は「confirmatory tests(=確認検査)」のために採取されるとMinistry of Health(=保健省)は話した。(中略)

Dream CruisesとRoyal Caribbeanは、11月と12月にそれぞれ、無寄港周遊旅行を許可する試験的計画の一環として、どこにも行かないクルーズ(注、無寄港クルーズ)の提供を開始していた。(CNA: 09 Dec 2020 07:32PM)

Virgin、Scarlet LadyとValiant Ladyの開始日延期(米国)

今日、Virgin Voyagesは、Scarlet Lady(=スカーレット・レディ)のマイアミからカリブ海に向かう2021年春の航海開始の計画を、5月に延期すると発表した。

加えてValiant Lady(=バリアント・レディ)は、ヨーロッパではお目見えせず、その代わり、2021年向けのヨーロッパ・シーズンで、2021年11月14日にカリブ海に就航することになる。(後略)(Cruise Industry News: December 09, 2020)

Royal Caribbeanの乗客、再検査後の木曜日の別のCovid-19 PCR検査で陰性(シンガポール)

シンガポール発。Royal CaribbeanのQuantum of the Seas(=クァンタム・オブ・サ・シーズ、注、「海の飛躍」の意)というクルーズ船の83歳の男性は、Covid-19の検査で陰性だった、とMinistry of Health(=保健省)(MOH)は、水曜日の夜(12月9日)に話した。

これまでにMOH(=保健省)は、水曜日の朝、男性はCovid-19の感染のため、検査で陽性だったとし、直ちに隔離されたと発表していた。この男性は、船内の医療センターに下痢をしたと報告し、同船内のpolymerase chain reaction(=ポリメラーゼ連鎖反応) (PCR)検査機器を使用して、感染検査が行われた。

元々のPCR試料は、National Public Health Laboratory (NPHL)で再検査され、Covid-19感染で陰性の結果だった、とMOHは話した。2度目の採取したての試料も検査され、やはり陰性であることが判明した。NPHLでは、男性のCovid-19の状況を確認するために、木曜日にもう一度検査を行った、と同省は話した。

身元が判明した濃厚接触者全員は、予防策として隔離されており、乗客全員は、Marina Bay Cruise Centreにあるターミナルを離れることが許される前に、強制的にCovid-19の検査を受けることになる。予防措置として、乗客らは、下船日から14日間、自己の健康を監視することが要請され、この監視期間終了時に抜き取り検査を行う、とMOHは話した。

水曜日夜の時点で、6件の新たなコロナウイルス症例が確認され、シンガポールでは、合計58,291症例となった。6件の症例の全ては輸入症例であり、シンガポール到着時に自宅待機通告がなされた、とMOHは話した。(後略)(The Straits Times: Updated Dec 10, 2020, 9:38 am)

Stena Line、アイルランドとフランス間に臨時船追加(アイルランド・フランス・スウェーデン)

フェリー運航事業者のStena Lineは、ブレグジット(注、英国のEU離脱)後、運航水準を急騰させるべく、来年、アイルランドとフランス間に追加船を加える。

この新しい貨物専用船は、ロスレアとシェルブール間で、1月4日から走ることになり、貨物収容力の他、同航路の毎週の運航回数が、3回から6回に倍増する。この発展は、来年、ロスレアとヨーロッパ大陸間で、週15便の直行便に増えることを意味するものだ。

2週間前、運航事業者のDFDSは、ロスレアとダンケルク間での新たな週6便の直行便を発表していた。Brittany Ferriesも、ロスレアと北スペインのビルバオ間で、それぞれ週2便、走らせることになり、Brittany Ferriesは、ロスレアとシェルブール間で、3月以降、それぞれの方向に週1便、1隻のフェリーを運航する。

フェリー運航事業者は、アイルランドと大陸間の航路で、1月1日以降、英国の港湾で、激しい渋滞が起きた場合に、貨物輸送会社が、連合王国(注、英国)という陸橋を迂回できることになる収容力追加方法を研究してきた。トラック運転手や貨物運送業者が、追加で通関手続きやその他の書類仕事をすることにより、英国への出入港地点で、かなりの渋滞となる可能性があると見られている。

新船のStena Foretellerは、追加の3,000メートル・レーン長の貨物収容力を提供することになり、同伴および非同伴の往来も収容可能だ。12人までの運転手用の船上施設も有している。

「2021年初めから、ロスレアとシェルブール間の便数を倍増させるStena Lineの決定を温かく歓迎いたします。」とRosslare Europort(注、ロスレア港)のGeneral Manager(=総支配人)Glenn Carrは話した。「これは、アイルランドの産業に海運解決策を提供しているRosslare EuroportとStena Lineの間の提携の強さの反映であります。」

「顧客の皆様の声には注意深く耳を傾けており、アイルランドとフランス間の最短直行横断となる、ロスレアとシェルブール間での運航増加の需要があることは明らかになっておりました。」とStena LineのCEO(=最高経営責任者)のNiclas Martenssonは話した。(RTE: Updated / Thursday, 10 Dec 2020 16:03)

P&O Ferries、ハルからゼーブルージュへの航路、Covidの影響で削減(英国・ベルギー)

P&O Ferriesは、ハルからゼーブルージュ(注、ゼーブルッフェ)への横断を廃止した。

この動きは、イースト・ヨークシャーと大陸間で、この航路を利用している休日の行楽客にとっては大打撃であり、かなりの数の雇用が失われることも意味する。

同社は以前「difficult decisions(=困難な決定)」が、コロナウイルスのパンデミック(注、国境を越えた大流行)の影響の観点からなされることになると話していた。しかしこの悲報は、火曜日の晩にTwitter上で確認され、この航路は、新年に再開されることはない。

同社は次のように書いていた。「熟慮の上、弊社では、2021年1月1日から弊社のハル―ゼーブルージュ便を継続しないという困難な決定をいたしました。」「将来、ハル―ロッテルダム間あるいは、ドーバー―カレー間の弊社船で歓迎したいと思います。ヨーロッパ本土への、安全で寛げるフェリー旅行を楽しみ続けることが可能です。」

Pride of BrugesとPride of Yorkは、同航路を定期運航している船だ。2000年代初めから、ハルとベルギーのゼーブルージュ港の間で走ってきた。(後略)(Hull Live: 18:38, 15 DEC 2020)

Royal Caribbean、2隻の最古クルーズ船売却(米国)

Royal Caribbean Internationalは、その船隊内で最古かつ最小の2隻のクルーズ船を売却した。48,500総トンのEmpress of the Seasと、74,000総トンのMajesty of the Seasの数か月間に亘る噂と否定を経て、この客船会社は今や、この2隻の船は今月中に船隊を離れることになった、と話している。

同社は、この船は「an undisclosed party, based in Asia-Pacific(=アジア太平洋に本拠を置く某関係者)」に売却され、後日、将来の航海の詳細が発表されると話した。憶測では、中国の国内クルーズ産業を拡大させるべく中国に向かうのかもしれないとされている。この数か月間、両船は、東地中海で待機していた。

「Empress及びMajesty of the Seasは、革命的な設計と大きさによって、クルーズ産業において消し去ることのできない痕跡を残しました。」とRoyal Caribbean Internationalのpresident and CEO(=社長兼最高経営責任者)のMichael Bayleyは発表において述べた。「この2隻の最愛の船に別れを告げることは、Royal Caribbeanの歴史における大事件であります。困難なものですが必要なものなのです。来るべき数年のうちに、新たな革新的な船が弊社船隊に加わる計画があり、弊社と共に、弊社のお客様や船員が、新たな記憶を作ることを心待ちにしております。」(後略)(The Maritime Executive: 12-16-2020 04:14:05)

ユーロ・トンネルとDFDSの問題でフォークストン、ハイズ、ドーバーで交通遅延(英国)

自動車運転手は、旅行問題が継続していることから、ケント州の高速道路で混乱に直面している。

フォークストン、ドーバー、ハイズで、3日間連続して長い車列が道路沿いに広がっており、交通混雑が、Eurotunnel(=ユーロ・トンネル、英仏海峡トンネル)とPort of Dover(=ドーバー港)を襲っている。

M20(=M20号線、注、高速道路)は、現在、Junction 13(=第13ジャンクション、分岐点)で、ドーバー港への貨物輸送を管理するため、海岸方向が閉鎖されている。

この混雑で、ドーバー港からカレー港に向かうDFDSのフェリーで、1時間以上の遅延が出ており、ダンケルク便は20分の遅延となっている。

乗客は、旅行時刻を調べ、確実に時間通りにチェック・イン(=到着)するよう勧告されている。

この問題で、東西から遅延して町に入ろうとする交通により、ドーバーから大量の車の渋滞の列が生じている。

A2(=A2号線、注、一般道路、A道路)では、Jubilee Way(=ジュビリー・ウェイ)から埠頭に入るため、ローリー(=大型貨物自動車)が待っていることから、遠くライデンまでの道路上で、7マイル以上の車列となって交通渋滞が生じている。全ての非貨物自動車運転者は、Whitfield(=ホイットフィールド)環状交差点で迂回させられていると報じられており、可能ならば、この道路を避けるべきだ。

Dover TAP(=ドーバー交通量配分計画(Dover Traffic Assessment Project)、注、A20号線を使って港に向かう車両の交通規制)が、HawkingeのRoundhill Tunnel(=ラウンドヒル・トンネル)とドーバーのWestern Heights Roundabout(=ウェスタン・ハイツ環状交差点)間のA20(=A20号線)で再び発令され、これにより長い車列と遅々として進まない車の流れが生じている。

ラウンドヒル・トンネルの海岸方向は、交通を管理しようと試みて閉鎖となっている。これにより他も遅延している。

またM20(=M20号線)でも、貨物自動車がフォークストンのユーロトンネルに接続しようとして、長い車列が生じている。ここは現在、貨物運送について1時間半の遅延で運行中だ。

海岸方向に向かう自動車道路の出入りのスリップ道路(注、高速道路への出入り道路)は、Junction 11(=第11ジャンクション、分岐点)で閉鎖されており、大型貨物自動車が路肩に沿って列をなしている。

最新の交通情報や旅行ニュース、あるいは弊社のライブ・ブログ(注、ネットでの生中継)を見守って、ケント州の道路で立ち往生するのを避けてください。(Kent Online: Published: 08:26, 17 December 2020)

Carnival、LNG駆動のMardi Grasの引き渡しを受ける(フィンランド・米国)

「Mardi Gras(=マルディ・グラ、注、告解火曜日、あるいはそれを最終日とするお祭りから)」の技術、場、宿泊設備は、北米における形成を一変させる船にするでしょう。」とCarnival Cruise Lineのpresident(=社長)であるChristine Duffyは論評した。「この引き渡しにより、今やその姉妹船であるCarnival Celebrationの建造に総力を集中させることができ、この船は弊社の創業50周年に間に合わせて、2022年にトゥルクから到着いたします。」

北米初のLNG駆動船であるMardi Grasは、4月にフロリダ州のポート・カナベラルから就航する予定だ。

Carnivalの最新の追加物は340メートルで、19層の甲板を有し、乗客5,200人を収容する。時速64キロメートルのローラー・コースター(注、ジェット・コースター)であるBOLTに加え、3層の高さのあるアトリウム(注、吹き抜けの主空間)があり、床から天井まである窓が開いている。夜間には、可動式のLED(=発光ダイオード)の画面が下りてきて、娯楽用空間に変えることになる。

正餐と娯楽の会場は、6つの区画に分散している。乗客は、11の範疇に分かれる2,600室以上の旅客室と180室のスィートから選択することが可能だ。

Meyer Turku CEO(=最高経営責任者)のTim Meyerは、次のように語った。「これら洗練された(LNG)システムにより、本船は、北米水域で航海する最も環境に優しい船の1隻となります。私は、弊社造船チームを大変に誇りに思い、この造船過程において貢献された皆さんに感謝したいです。」(Seatrade Cruise News: Dec 18, 2020)

Bitcoin船Satoshiはもやはこれまで、解体へ

Ocean Buildersは、元P&Oのクルーズ船、Pacific Dawnを、史上初のCryptoship(=暗号船)にする話を進めることはない。この船はこれまでに、Satoshiと再命名されていたが、屑鉄として売却され、インドのアランの浜辺で悲しいクルーズの歴史は終わりを迎えることになる。

元々の考えでは、Satoshiは洋上都市となるもので、そこでは人々が暗号通貨を使って船室を購入するか長期賃借することができるものとされていた。全ての船内設備は、支払い手段としてBitcoin(=ビットコイン)を受け入れるものとされており、それ故、船上での個別の取引は、追跡不可能なものとなっていた。

Ocean Builders CEO(=最高経営責任者)のGrant Romundtは、本船の保険の問題を引き合いに出していた。これが、この夢を一巻の終わりにしたのだった。Romundtは、次のように語った。

「固定居住クルーズ船として使用するための保険を本船に掛けるのが簡単だと思ったのが、間違いだった。」

今年11月以来、船室は売りに出されており、同社では、今週末に手を引くことになる前の先週、船室を借りる選択も加えていた。既に購入した船室がどうなるのかは、不透明。しかしOceanbuildersでは、船室を購入した人には返金することを約束している。(Cruise Hive: Dec 20, 2020)

ニューヘブン・フェリー港、48時間に亘りフランスへの全交通停止(英国・フランス)

NEWHAVEN Ferry Port(=ニューヘブン・フェリー港)は、フランスが連合王国(注、英国)からの旅行を一時的に停止したことを受け、48時間に亘り、全ての交通を一時中止した。

DFDSのフェリーに乗船して旅行することになっている乗客は、禁止中は同国(注、英国)に向けて航海することは許されないことになる。

運送業者も出発しないように言い渡されており、ドーバーやニューヘブンから予約した者は、旅行クレジットが発行され、その旅行は取り消されている。しかし、航海は同伴者のいない貨物運送業者向けに継続する、とSussex Resilience Forum(=サセックス州回復会議)は話した。

フェリー運航事業者のDFDSは、「enable freight and UK nationals and residents to get home(=貨物と英国人、そして住民が帰宅することが可能になるよう)」今後48時間、英国への国内行きも継続する。(中略)

週末、諸国は、コロナウイルスの新たな変異種が広がっているという懸念から、英国からの到着を禁止し始めた。インドは、英国からの航空便を一時中止した最新の国であり、香港、カナダ、スイス、そしてドイツに加わった。

アイルランドへの旅行は、48時間禁止されており、一方、Northern Ireland Executive(=北アイルランド行政府)は、この状況を議論するため、本日、会議を開く見込み。(後略)(The Argus: 21st December)

Costa Cruises、仮想式典で新船の引き渡しを受ける(イタリア)

Costa Cruisesは仮想式典で、Fincantieriのイタリアのマルゲラ造船所から、Costa Firenzeという新船の引き渡しを受けた。

この乗客5,200人乗りの船は、この客船会社による60億ユーロの投資の一環で、2023年までに引き渡されることになっている7隻の4番船だ。

Costaによると、13の酒場と7つの食堂があるという。Firenzeの内装の意匠は「a celebration of the Tuscan city, cradle of Renaissance art and culture(=ルネサンス芸術と文化のゆりかごであるトスカナの都市(注、フィレンツエ)を祝うもの)」だという。

来年、Firenzeは西地中海を航海して、2回の異なる1週間旅程を提供する。1回目は2月28日から発売で、イタリアのジェノバとナポリ、そしてバレンシア、バルセロナ、そしてマルセイユに寄港する。

2回目は、2021年5月から10月に運航する。2021年10月の後は、本船はアジアでCosta Veneziaに加わることになる。(後略)(Travel Weekly: Dec 22nd 2020, 16:20)

Crystal Endeavorの賃貸借契約付き売却は中止(中国・ドイツ)

Genting Hong Kongは、探検船Crystal Endeavorの賃貸借契約付き売却計画は打ち切ったと話した。

これは「世界中でクルーズ運航が凍り付き、運航再開を可能にする新たな制限に関し不透明なところがある他、COVID-19の影響のため、同船の工事と引き渡しがかなり遅延していることを考慮したもの」だ。この買収契約と劣後金銭消費貸借契約は、2020年1月1日に遡及して終了し、資金振替は生じない。

今年1月、Genting HKがGenting Dreamの賃貸借契約付き売却を確認した際に、同社は、Crystal Endeavorの同様の取引に向けて計画が進行中だと話した。2月の案内状では、Cafi Hesterと、Credit Agricoleの間接全額所有子会社であるDoumer Financeへの売却計画の概要が説明されていた。対価は、MV Werftenでの同船の契約価格の額で、3億5000万ユーロにまで及び、そのうち3億ユーロまで資金調達することになる、とGenting HKは話していた。

19,800総トン、乗客200人乗りのCrystal Endeavorは、2020年夏に引き渡される予定だったが、Genting HKは8月、「about a year(=約1年)」遅れることになると発表していた。(Seatrade Cruise News: Dec 23, 2020)

貨物自動車処理 フェリー1隻にどれだけ貨物自動車を積めるか?(英国・フランス)

ドーバー―カレー間のフェリーは、連合王国(注、英国)からヨーロッパに入る主要貨物ルートの1つであり、毎年、この世界で最も混雑する港を、260万台のローリー(=貨物自動車)が通過している。

12月23日水曜日の朝、Emmanuel Macronにより課された国境通過禁止を緩和するため、英国とフランスが取引したのを受け、フェリーが英国からカレーに行く人々を扱い始めた。

フェリー1隻にどれだけ貨物自動車を積めるか?

P&Oのフェリーは、2011年にドーバーからカレーに行くフェリーの車両収容力を倍増させた。同社は、6隻の高収容力の超連絡船を船隊に追加し、それぞれ180台までの貨物自動車を乗せることができる。これは、代替された古いフェリーの2倍であり、海峡を横断してバン(注、小型トラック等)や貨物自動車を運転している者にとっては、大ニュースだった。

世界中の他の便は、船の大きさによって様々だ。カナダでは、小型のM47船は、少なくとも47台の車両、少なくとも300人の乗客と船員を積載する能力を有している。

Eurotunnelに適合できる貨物自動車は何台あるか?

Channel Tunnel(=海峡トンネル)を経営している会社であるGetlinkによると、164万台のトラックが、英国とEU(=ヨーロッパ連合)間を、昨年、このトンネルを利用して横断したという。

Eurotunnel(=ユーロトンネル、注、英仏海峡トンネル)は、トラックを乗せるために設計された18本のシャトル・トレイン(=折り返し運転列車)からなる車隊を所有している。それぞれの折り返し運転列車は、長さ745メートルで、32台のトラックを積載して、140キロメートル毎時の速力で走る能力がある。

Truck Shuttle(=トラック・シャトル)一式は、2両の機関車、運転手用の約56席があるClub Car(=クラブ・カー)1両、荷役用の車両3両、そして32両の運搬車両から構成されている。Eurotunnel Le Shuttle Freightは、フォークストンからコケルに、1年365日、24時間営業だ。

ドーバーからカレーに行くのに、どれくらいかかる?

ドーバーからカレーにフェリーで行くのにかかる時間は、様々だ。フェリー横断での最短時間は、90分。しかしEurotunnelを利用した横断は、たったの35分しかかからない。(The Sun: 23 Dec 2020, 13:47)

英国のフェリー乗客、英仏取引後にカレーで下船(英国・フランス)

新型コロナウイルスの変異種が発見されたことを巡って課せられた国境横断旅行の禁止が英仏間の取引によって緩和されたことを受け、水曜日の朝、連合王国(注、英国)から来た乗客は、カレー港でフェリーから下船した、と AFP(=フランス通信)の通信員は話した。

より感染力の強いコロナウイルス株が英国で発見されたのを受けて、ヨーロッパの大半は、英国人旅行者や英国貨物の入国を急遽、禁止した。

「Cotes des Flandres」というフェリーは、制限解除後にドーバーを離れることになっていた最初の船だが、午前3時30分(グリニッジ標準時間2時30分)頃到着し、その後まもなくして、P&Oの「Spirit of France」が続いた。

一握りの乗用車が、この2隻の船から下船したが、港湾当局はAFPに対し、交通は、水曜日の朝遅くまでは整理できないと見られると話した。

UK Transport Secretary(=英国運輸大臣)のGrant Shappsは、火曜日遅くに、英仏は「Covidの検査で陰性であることが確認された場合、緊急の理由で旅行する者に対しては、フランス国境を再開する」という取引で合意したと発表した。しかしながら、ローリー(注、貨物自動車)の運転手には、フェリーや列車に乗ることができることを期待して海峡の港湾に向かわないように呼び掛けた。

French Transport Minister(=フランス運輸大臣)のJean-Baptiste Djebarriも、空の旅、フェリー、そしてEurostar列車が「明日の朝に運航再開する」ことを確認した。「フランス国籍を有する者、フランスに居住する人々、そして正当事由を有する者は、検査で陰性である必要がある」と語った。

2,800台以上の貨物自動車が、イングランド南部で立ち往生しており、フランスに横断することができなくなっている。(macaubusiness.com: December 23, 2020)

公式、古いフェリーはもう走らない(マレーシア)

ジョージ・タウン発:Transport Minister(=運輸大臣)のWee Ka Siongは今日、 Finance Minister(=財務大臣)のTengku Zafrul AzizがDewan Rakyat(=代議院、注、マレーシアの議会)で約束したにも拘わらず、Penangは古いフェリーにサヨナラするために努力しなけらばならないことになることを確認した。

フェリーは、(乗客を運ぶ)water buses(=水上バス)や(自動二輪車を運ぶ)lighters(=艀)よりも「safer, faster and cheaper-to-maintain(=安全で速く、維持に金がかからない)」ものに道を譲ることになるが、2022年半ばに到着するものと見られている。

声明文において、Weeは多くの者が古いフェリーを廃止することを残念がっているが、乗客の安全性は最重要であり、それ故、新世代フェリーが運航されなければならないと語っていた。(中略)

Tengku Zafrulはこれまでに、総額3000万マレーシア・リンギットが政府により配分されてフェリーの運航は継続することになり、2021年と2022年に2回の割り当て金が配分されることになっていると話していた。

最近、港湾経営者のPenang Port Sdn Bhd (PPSB)が、島(注、ペナン島)と本土のフェリー・ターミナルの改装工事を終えて、3隻の水上バスと2隻の自動二輪輸送船を購入するため、3000万マレーシア・リンギットを支出することになると発表していた。これにより、2022年半ばに現在のフェリー便は代替されることになる。

1月1日から、乗用車はフェリーの利用が禁止される。古い1隻のフェリーは、自動二輪車向けにのみ使用される。新しい水上バスと艀が到着するまで、乗客は、ランカイで使用されているものと同様の高速船を使用して運ばれることになる。

別の声明文において、PPSBは、徒歩客は1月1日からの2週間は、高速船を無料で使用することができ、運賃はかからないと述べた。現在、徒歩客は、フェリーの片道に1.20マレーシア・リンギットを支払っている。(FMT News: December 24, 2020 6:05 PM)

元Carnivalの船、洋上ホテルに改造へ(米国)

Carnival Fascinationが、プエルト・リコのサン・ファンからカリブ海クルーズに出かけていたのは、1年も前の話ではない。この船が運航から外れて、Carnival Cruise Lineが50年近い経営において見た最悪の財政的嵐の助けとして売却される結果となったという急旋回の出来事を言い当てることのできた者はいないだろう。

夏の間、この船は、運命が決まるまで、スペインのカディスの造船所で係船されていた。10月、Fascinationは、Century Harmony Cruise Limitedに売却された。1か月後、この船の名前はCentury Harmonyに変えられて、料理人と職員を求める求人票が、異なる船員人材派遣会社に出回っていた。この船は、アジアで洋上ホテルとして使用されることになると伝えられていた。

クルーズ船をホテルに変えることは費用の掛かることだが、かなり一般的だ。元Holland Americaの船であるオランダのRotterdamや、カリフォルニア州ロング・ビーチにいるQueen Maryは、いずれもホテルに改造されたものだ。

船員人材派遣会社であるSAPKO?C.E.によって掲示されたものには、次のようにあった。「新たな事業のため、豪華クルーズ船でCrew Cook(=料理人)として、船上で働く経験ある志願者を探しています。」

Marine Trafficによると、本船は未だにスペインで係船しており、Carnival Victoryも一緒であり、この船はクルーズ産業が休業になった時、2億ドルの改装工事中に最中だった。

本船は、1990年代に建造された8隻のFantasy級の船の1隻だ。うち4隻は、Carnival Corporationの流動性を急騰させて(注、現金を確保して)世界的な健康危機において浮かび続けるために、クルーズ休業中に売却された。3隻の姉妹船は、まな板から逃れなかった。すなわちFantasy、Imagination、そしてInspirationだが、現在はトルコの解体工場で解体中だ。

2020年暮れ現在、Carnival Cruise Lineは、2021年2月までの航海を中止しており、3月初めの段階的な運航復帰に向けた計画を立てている。

最近、このクルーズ客船会社は、Carnival HorizonとCarnival Breezeをマイアミに戻して、最終的には運航再開をするための準備をしている。U.S. Centers for Disease Control(=合衆国疾病対策予防センター)から、料金を支払った客を歓迎する認定を受けるに先立って、それぞれの船は、一連の模擬航海を完了させることを要求されている。(CruiseRadio.net: December 24, 2020)

元Royal Caribbeanの船、Empress of the Seas、インドの新興企業に売却(インド・米国)

Royal Caribbean InternationalのEmpress of the Seas(=エンプレス・オブ・ザ・シーズ、注、「海の女帝」の意)は、本船を買ったと言われているCordelia Cruisesのプレス・リリースによると、インドに本拠を置く新しいクルーズ客船会社に向かうのかもしれない。

注目すべきは、このニュースは、Cordelia Cruisesのpresident and CEO(=社長兼最高経営責任者)のJurgen Bailomを引き合いに出していることだ。Bailomは、直近ではJalesh Cruisesのトップで、インドで始まった精力的なクルーズ客船会社を監督していた。(中略)

もう1人の会社重役であるGunjan Khanna Sr.は、この新しいクルーズ客船会社が2隻目を買収することを検討していると述べているLinkedIn(=リンクトイン、注、ビジネスに特化した米国のSNSの一種)上で、引き合いに出されていた。

Cordellaが、1990年建造のEmpressを確実に買収したならば、Royal Caribbeanは、鍵となる戦略的な動きにおいて、非競合市場に同船を売ることができることになる。

Jalesh Cruisesは、ここの1隻の船であるKarnikaを屑鉄として売却し、今年これまでに休業している。(Cruise Industry News: December 27, 2020)

Stena Lineのフェリー、Covid-19症例疑いで遅延(英国)

ベルファスト行きのStena Lineのフェリーは、職員1人がCovid-19の検査で陽性だったの受け、港で遅延した。

ケアンライアンからベルファストに3時30分に向かうフェリーは遅れており、職員の1人がこの船から降ろされた。他の職員もこのウイルスの検査を行ったが、陰性の結果だった。

Stena LineはPort Healthとの議論に従っていると話し、本船は航海可能で、乗客は午後4時30分頃、乗船を始めている。(BelfastLive: 16:51, 28 DEC 2020)

クルーズ船、運航再開に先立ちロサンゼルス港接岸へ(米国)

ロサンゼルス発。乗客を乗せていないクルーズ船が、今週から2月一杯まで、COVID-19のパンデミック(注、国境を越えた大流行)のために3月に運休する以前の運航を再開するため、連邦規制に適合させるための最初の一歩として、定期的にPort of Los Angeles(=ロサンゼルス港)に接岸する。

Norwegian Cruise Line、Holland America Line、そしてPrincess Cruisesの2ダース(注、24隻)以上の船が、合衆国水域で復旧すべく、燃料、食料、必需品、そしてサービスを求めて接岸することになる、と地元港湾当局者は話した。

当局者は、合衆国のクルーズ運航が継続することになる日時を設定していないが、U.S. Centers for Disease Control and Prevention(=合衆国疾病対策予防センター)は、「Framework for Conditional Sailing Order(=条件付き航海命令のための枠組み)」を発表しており、クルーズ船運航の段階的再開の概要が示されている。

ロサンゼルス港の当局者は、CDC(=疾病対策予防センター)、U.S. Coast Guard(=合衆国沿岸警備隊)、U.S. Customs and Border Protection(=合衆国税関・国境警備局)、California Department of Public Health(=カリフォルニア州公衆衛生局)、Los Angeles County Department of Public Health(=ロサンゼルス郡公衆衛生局)、その他の官庁と協働して、パンデミックを監視していると話した。

2020年にロサンゼルス港を訪れる予定だったクルーズの70%以上にあたる93本のクルーズが、パンデミックのために中止となった。

港湾当局者によると、ロサンゼルス港を訪問するクルーズ船1隻で、地元の事業や経済に約100万ドルの貢献をしていることから、この中止で、ロサンゼルス海岸地区の経済活動において、1億ドル近い損失が生じたものと見積もられるという。(Daily Breeze: December 28, 2020 at 10:47 a.m.)

COVID-19の封鎖中の隔離でクルーズ船乗組員間に自殺が広がる:報道(米国)

新たな報道によると、洋上での隔離と恐怖に圧倒されて、少なくとも半ダース(注、6人)のクルーズ船の乗組員が、COVID-19のロックダウン(=封鎖)の初期の段階で自殺したようだという。

窮屈な宿舎に長期間、閉じ込められ、甲板の下に、世界から殆ど疎外され、クルーズ船従業員は深刻な封鎖状況に置かれていた、とBloomberg(=ブルームバーグ)が明らかにした。多くの乗客が、最終的にはクルーズ船から下船することができたが、大半の職員は、コロナウイルスの恐怖が逆巻いていたことから、母国に送還してもらえるよう交渉することが難しいことが判ったのだった。

この報道によると、「ある者は、舷窓(注、丸窓)が1つある、何とか2段ベッド、机がある狭苦しい安部屋に、3週間近くも閉じ込められることになった。」という。精神的窒息に加え、乗客が立ち去ると、巨大船は荒涼とした「ghost ships(=幽霊船)」に変身し、幽閉された従業員だけが残されたのだった。

Centers for Disease Control and Prevention(=疾病対策予防センター)によると、コロナウイルスの規制で、一般住民の間では、自殺の考えに拍車がかかっているという。同センターは、Bloombergによると、5,470人の世論調査の回答者のうちの11パーセントが、春の1か月間に「seriously considered suicide(=自殺を真剣に検討した)」ことが判明したという。これは、2018年の同様の調査から急騰している。この時は、調査対象の僅か4.3パーセントが、自殺を検討したと答えていた。

この報道によると、自殺の観念は、パンデミック(注、国境を越えた大流行)になる前から、陸上で働く者にとっては、既に、より普通のものとなっていたという。ある海事労働組合により委託された2019年10月の研究では、船舶労働者の5人に1人が、一時期、自殺を考えたことがあることが判明している。コロナウイルスの兆候は、Bloombergが明らかにしたことでは、脆弱性を増強するだけだという。(New York Post: December 30, 2020 4:10pm)

Destination Gotlandの2隻目のフェリーはロスレア新航路向けか?(デンマーク・アイルランド・フランス)

スウェーデンからの報道によると、デンマークのフェリー・物流会社のDFDSは、Gotlandsbolaget/Rederi AB Gotlandから、2隻目を傭船したという。DROTTENの傭船は、2月から3月まで続くことになっている。

業界筋は、DFDSは姉妹船のVISBYと共に、OPTIMA SEAWAYSと交替してロスレアからダンケルクに向かう航路で使用するという。DFDSは既に、OPTIMA SEAWAYSは、1月末にバルト海に戻ることになると話している。

DROTTENは、今年これまでに、中国から来る新造船に名前を空けるため、GOTLANDから改名している。VISBYも、名前を空けるためにVISBORGに改名する予定だが、DFDSに傭船されて、これは延期になっている。

これとは別に、DFDSは、ロスレア―ダンケルク航路を、予定通り1月2日から開始する準備をしていることを確認した。同社では職員に、アイルランドとフランスを横断する最初の便は満席であると話している。しかし、これらは確認された予約というよりは、むしろ一括契約であると理解されている。

ロスレアからの最初の横断は、OPTIMA SEAWAYSによって運航される。14時(現地時間)にダンケルクに向け、ロスレアを出発する。同日、23時にKERRYがロスレアからダンケルクに航海することになっている。VISBYは、ロスレアに向けて23時(CET、注、中央ヨーロッパ標準時)にダンケルクを出発する。(NIFerrySite: December 31, 2020)