2020年11月

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2020年11月の海外旅客船情報

バハマ、観光業向けの最新の旅行者入国手続を発表(バハマ)

バハマ諸島は土曜日、観光客に対する規制の何がしかを緩和し、旅行者がより良く訪問を楽しめることを可能にする新たに合理化した入国手続を発表した。

旅行に先立つ7日前にRT PCR(=逆転写ポリメラーゼ連鎖反応)検査を要求する以前の手続の下で旅行を予約した者は、Bahamas Health Travel Visa(=バハマ健康旅行査証)により、COVID-19 RT-PCR検査が陰性の結果である場合、2020年11月6日に限り、バハマに入国することが許可されることになる。

しかし11月1日日曜日の本日から、バハマは全ての旅行者に対し、到着の5日前にCOVID-19 RT PCR検査を行うことを要求し、Bahamas Health Travel Visaの申請、訪問の5日目にはCOVID-19 Rapid Antigen Test(=迅速抗原検査)を行い、5日目が出発日でない場合は、訪問中の症状を追跡する目的での毎日オンラインで健康アンケートを行うものとし、常にマスクをして、公共の場所ではソーシャル・ディスタンシング(注、社会距離戦略)を取るべきものとされる。

加えて11月14日から、Health Travel Visa(=健康旅行査証)を申請する際に、全ての訪問者に、義務的なCOVID-19 health insurance(=健康保険)を取得することが要求されることになる。この保険は、バハマ滞在中の旅行者に適用がある。

更に詳しい情報は、The Bahamasのウェブサイトへ。

バハマは、100,000平方マイル以上に広がる700以上の島嶼や岩礁からなる群島で、このため、ウイルスの状況や発症例は、訪問者を受け入れている16の島では、それぞれ異なっている。旅行者は、計画を立てる前に、目的地とする島の状況を調べるべきだ。(TravelPulse: November 01, 2020)

豪華クルーズ船でCOVID-19の検査で13人陽性(イタリア・フランス)

Ponantのクルーズ船、Le Jacques Cartierに乗船している13人が、COVID-19の検査で陽性となり、同船はマルセイユ港に戻るため、予定されていた旅程を中止した。

このアウトブレイク(=勃発)は、同船がシチリア島のシラクーサに到着した10月26日に始まった。2人の船員がCOVID-19と診断され、同船は対処手続きを取り始めた。

「マルタから到着して、シラクーサで下船することになっていたのですが、説明もなく上陸が拒否されたのです。結局、正午になって、船員の中で2人のCovidの症例があったことを知りました。それから晩の夕食の時、2人連れが最初の症状を感じ、医者に引き渡されました。」と乗客の1人は、Le Monde紙に話した。「今や私たちは、ここで10日間もイタリア当局によって足止めされています。」

隔離期間を終え、イタリア当局はLe Jacques Cartierに対し、出港許可を与え、フランス政府は、乗客を降ろすためにマルセイユに戻ることを許可することになる。日曜日現在、同船は、この目的地に向かう途上にある。

Ponantは、乗客に対し「hermetic 'COVID-safe' sanitary bubble(=密閉「COVID安全」衛生気泡)と称するものを作り上げることになる「sail with confidence(=自信のある航海)」戦略を開始していた。他の対策に交じって、乗船に先立つ健康アンケートと義務的なPCR(=ポリメラーゼ連鎖反応)検査を要求していた。

Le Jacques Cartierは、Ponantの最新のクルーズ船で、今年7月に引き渡されたばかりだった。標準の乗客収容力は180人だが、COVID-19の予防措置として、占有率を減らして航海している。(The Maritime Executive: 11-01-2020 09:05:06)

Norwegian、航海中止を延長、クルーズ株に影響を与える(米国)

Norwegian Cruise Line Holdingsは、12月31日まで、あと1か月間、クルーズ航海の中止を延長した。これにより、業界全体の迅速な再開運航には手腕が試されるという信号が発せられることになった。

Norwegianによる月曜日の発表は、Centers for Disease Control and Prevention(=疾病対策予防センター)が、金曜日に10月31日現在の合衆国港湾に対する航海禁止命令を解除することにした、と述べた後で出てきたものだ。同センターは、「a phased approach to resuming cruise ship passenger operations in U.S. waters(=合衆国水域におけるクルーズ船の旅客の扱いを再開するための段階的方法)」を取ることになると述べていた。(後略)(Barron's: Nov. 2, 2020 10:09 am ET)

クルーズ船の運航、横浜港で再開(日本)

クルーズ船の運航が、コロナウイルスのアウトブレイク(=勃発)のため、8か月間運休した後、東京に近い横浜港で再開された。

日本の最大のクルーズ船、Asuka II(=飛鳥II)は、月曜日、約330人の乗客を乗せ、静岡県の清水港に向かう4日間の周遊旅行で、同港を出発した。

横浜の港湾当局者は、Diamond Princessであったコロナウイルスの大量感染に対処して、2月にクルーズ運航を中止していた。

飛鳥IIの運航事業者は、船内での感染の対応方法に関する訓練を行ったと話している。また、最大搭載人員の半数に乗客数を削減し、乗客全員がウイルス検査を受けているとも話している。

母親と旅行している女性客は、記憶に残る楽しい旅をすることを可能にする衛生手続きに従いたいと話している。

横浜市港湾局長であるNakano Hiroya(=中野裕也)は、係員がクルーズ船での感染を防止するために、船の運航事業者と共同して作業していると話している。クルーズ船が寄港することは、港の象徴であり、Nakano(=中野)は運航再開を、勃発からの「a symbol of society's recovery(=社会の回復の象徴)」として推進する、とも語った。

もう1隻のクルーズ船が、土曜日に横浜を出発する予定になっている。(NHK: Monday, Nov. 2, 20:30)

合衆国のクルーズ客船会社、少なくとも2020年末まで航海中止(米国)

ニューヨーク発。合衆国のクルーズ客船会社は、Covid-19のパンデミック(注、国境を越えた大流行)に関連する新たな指針のため、少なくとも年末まで航海を中止した。

Centers for Disease Control and Prevention(=疾病対策予防センター)は金曜日、航海再開の新たな枠組みを発表した。CDC(=疾病対策予防センター)は、厳密には合衆国の港湾を発着する航海に対する禁止を解除したが、Covid-19の症例が世界的に増加していることから、航海再開の安全性について懸念が高まっている。

「最近の海外のクルーズ船でのアウトブレイク(=勃発)で、たとえ船が乗客収容力を減らして航海したとしても、クルーズ旅行は、Covid-19の感染を容易にし、増大させるものであるという最新証拠を提供しています。そして仮に公衆衛生の監視なく合衆国で旅客運航を再開した場合、合衆国の共同体にこの病気が広まることになりそうなのです。」とCDCの声明では述べられていた。

世界中のクルーズは、この病気の勃発を受けて、原則的に3月に休止となった。合衆国のクルーズ客船会社は、12月1日現在で、航海を再開することにしていた。業界団体のCruise Lines International Association(=クルーズ客船会社国際協会)は、出来るだけ早く航海を再開するために、CDCと共同して作業するという声明を月曜日に発表した。

「会員企業は、お客様、船員、そして奉仕している共同体の健康を守るために100%取り組んでおり、最新の科学的・医学的知見に基づく手続きの多層遂行を準備しております。」と同団体の声明にあった。「環境を考慮した取り組みを検討し続けております。現在進行中の運航の一時休止の経済的帰結は、合衆国中の共同体で感じられていることであり、何十万人もの雇用が危機に瀕しております。私たちは、最前線の公衆衛生を維持する責任ある方法で航海を再開すべく、取り組んでおります。」

この企業には、Carnival Cruise Lines、Cunard North America、Holland America Line、Princess Cruises、そしてSeabournといった商標名において航海しているCarnival Corp. (CCL)、Royal Caribbean International、Celebrity Cruises、Silversea、そしてAzamara brandsといった商標名において航海しているRoyal Caribbean Group、そしてNorwegian Cruise Line、Oceania Cruises、そしてRegent Seven Seas Cruisesといった商標名において航海しているNorwegian Cruise Line Holdings (NCLH)が含まれている。(CNN: Updated 1411 GMT (2211 HKT) November 3, 2020)

ドイツの裁判所、デンマークに行くバルト海の海底トンネルを許可(ドイツ・デンマーク)

ドイツ、フランクフルト・アム・マイン発。火曜日、ドイツの最高裁が、北ドイツからデンマークに向かう旅行時間が大幅に短縮されることが期待される世界最長の鉄道・道路複合トンネルの建設を承認した。

この11.2マイルの海面下のFehmarn Belt Fixed Link(=フェーマルン・ベルト固定リンク)は、2029年に開業するものとされているが、自然保護活動家やフェリー会社による法廷闘争により悩まされていた。ドイツの規制当局の承認は「a historic milestone(=歴史的な一里塚)」だと、この事業のchief executive(=最高責任者)のClaus Baunkjaerは話した。

このトンネルは、ヨーロッパ最大の社会基盤事業の1つで、ドイツのプットガルデンとデンマークのロラン島のロドビーの間で、バルト海を横断するもので、道路の旅行時間を、フェリーで1時間の乗船から、10分間に減少させるものだ。デンマーク側のEU基金から支出されて建築される4車線・鉄道2線のトンネル部分は、82億ドルの費用が掛かるものと見られており、ハンブルクとコペンハーゲンを、鉄道で2時間半で結ぶことになる。

フェーマルン・ベルトを横断する恒久連結の着想は、30年近く前に議論されており、当初は橋であり、コペンハーゲンとスウェーデンのマルメ間のたった8キロメートルのエーレスン・リンクは建設する準備ができていた。デンマークは、この事業の建設作業を既に開始していたが、ドイツ側の作業が、法的障害によって中止になっていた。自然保護活動家は、環境影響、とりわけ砂州とネズミイルカを巡る懸念を高めた。

イギリス海峡の下にあるChannel Tunnel(注、英仏海峡トンネル)のような他の海底トンネルと違い、このデンマークードイツ間のトンネルは、海底下にできるものとはならない。トンネルではなく、海面下に設置される中空コンクリート断面を使用することになっており、バルト海の海底に掘られる溝の中に設置される。

フェリー会社は、大幅な減少に直面し、道路と高速鉄道との競争が不透明となる見方をしている。しかしライプチヒにある連邦行政裁判所は、そうした議論を退けた。

ルクセンブルクに本拠を置くEuropean Court of Justice(=ヨーロッパ司法裁判所)は、この事業に関連のあるその他の告訴について、未だに検討しているところだ。(Courthouse News Service: November 3, 2020)

キー・ウェスト、クルーズ乗客数と船の大きさの制限を投票で可決(米国)

キー・ウェストの投票者は、1日当たりのクルーズ船から下船することが可能 な人数、船舶の収容力を制限し、健康・環境安全記録により、船舶に優先順位をつけることになる対策を承認した。

キー・ウェストの投票者は、Election Day(=大統領選挙日)に、提案された 市憲章に対する3件の修正について判断しなければならなかった。それは、クルーズ船から下船する人数を1日当たり1,500人に制限すること、キー・ウェストに寄港することができる船舶の収容力を1,300人に制限すること、そして最高の環境・健康安全記録を有する船に対し優先権を与えることだった。3件すべては、60パーセント以上の多数をもって承認された。

この提案された修正は、クルーズ船でCOVID-19のアウトブレイク(=勃発)が 起きていた最中の3月に、クルーズ船が止まってから直ぐに始まった署名運動 に端を発したものだった。

署名運動を組織した委員会は、パンデミック(注、国境を越えた大流行)と航海の中止は、キー・ウェストと、同産業との関係を見直す1つの機会だった、と話した。「クルーズ船がどのようにしてやって来て、当地を訪問するのかという点の情 報を得る機会が、キー・ウェストには提供されて来なかった、と我々は認識し ております。」とCommittee for Safer, Cleaner Ships(=安全・清潔な船の ための委員会)のvice president(=副会長)のJolly Bensonは話した。

2019年、100万人近い人々がクルーズ船経由でキー・ウェストを訪問し、観光客総数の半数近くを占めていた。ところがクルーズ客は、Cruise Lines International Association(=クルーズ客船会社国際協会)による夏に関する委託調査によると、観光客の消費のほんの7%に過ぎないという。

レファレンダム(注、住民投票)は、激しい戦いの議題であったのであり、 Committee for Safer, Cleaner Shipsはそれに賛成であり、一方、Protect Our Jobs(=我々の雇用を守れ)と呼ばれる非営利団体は、キー・ウェストの投票者に、もしクルーズ産業が消え、「defunding the police(=警察への資金提供を止める)」というこの住民投票の論点が承認されるに等しいことになったならば、増税になる、と警告する複数の郵便物を送っていた。

Miami Herald紙の調査で、この団体の郵送者は「disinformation(=偽情報)」であると分類され、所謂「dark money(=黒い金)」が背後にあること が明らかになっていた。

キー・ウェストの投票者がクルーズ産業を押し戻したのは、これが最初のことではなかった。2013年、より大型の船を収容できるよう、水路を広げるための調査を支援するかどうかを問う住民投票は、74%対26%の差で否決されていた。

Key West Chamber of Commerce(=キー・ウェスト商工会議所)は、クルーズ産業が無くなると、この島では雇用や収入の喪失で、9000万ドルの費用が掛かることになると話している。

キー・ウェストのクルーズ船を制限するための取り組みは、既に州裁判所と連邦裁判所の双方において行われて来ており、法廷に戻って来るものと広く思われている。個人的にクルーズ船のバース(=停泊場所)を保有しているPier B(=B埠頭)の所有者と、大型船を案内している港湾水先案内人は、投票選択肢を封じようとして訴訟を起こしたが、この試みは失敗に終わっていた。彼らは、市は海運を規制する権限を有しておらず、この制限は、市の総合計画に違反することになると論じている。

Christopher Ellisは、Key Lime Bike Toursを保有している。クルーズ船は保有していないが、13人のガイドを雇用しており、その多くをレイ・オフ(注、解雇)することになりそうだと話した。

クルーズ船は通常、事業の約50%を占める、とEllisは話した。そしてクルーズ産業に、少なくとも収入の点で頼っている人々の多くは、この島を離れなければならなくなる、と付け加えた。

「その後、人々は、『How come these restaurants are closing, how come these shops are closing, how come it takes me 20 minutes to drink when I go out to a place for lunch?(=なんでこれらの食堂は閉店して行くんだ、なんでこれらの店は閉店して行くんだ、なんで昼飯に出かけて飲むのに、20分もかかるんだ?』と言い始めるのですよ。」とEllisは話した。「And it's going to make Key West less desirable. Not more desirable.(=そしてキー・ウェストは、魅力がなくなっていくのです。更に魅力がないものにね。)」(WLRN 91.3 FM: Published November 4, 2020 at 12:12 AM EST)

ヨーロッパのリバー・クルーズ船で、別のCOVID-19の勃発

過去2か月間で4回目となるCOVID-19のアウトブレイク(=勃発)がヨーロッパのリバー・クルーズ船で起きた。この勃発は、イタリアの海運出版であるShipMagによれば、MS Thurgau Chopin(以前のMS Frederic Chopin)というスイスの会社のThurgau Travelが運航するリバー・クルーズ船を巻き込んだものだという(Nicko Cruisesがこのクルーズの売却に関与していたと伝えられていた。)。先週の土曜日(10月31日)、クルーズ客が、船員の1人が検査で陽性だったことから、ドイツのポツダムにあるハベル川で、このリバー・クルーズ船から下船した。このクルーズ会社は地元保健局に通報し、28人の客の全員をコンタクト・レベル(=接触水準)2(強化予防措置の実施)に指定した。保健局は、下船する客に、更なる段階のために、自宅から保健局に連絡を取るよう通知した。これまでのところ、このクルーズ中に感染したという乗客の報告はない。

後にプレス・リリースで、Nicko Cruisesは「現在、船員10人に感染が判明しており、全員、無症状で、現在、船内で隔離されている。このような状況を深く憂慮し、広範な衛生対策を取っていたにも拘らず、感染がどのようにして起きたのかを明らかにするため、提携する海運会社と緊密な連絡を取っている。」と述べた。この手続きには「乗船時の抗体及び抗原高速検査、毎日の検温、歩き回る際のマスクの強制、そして距離を取る規則」が含まれていた。

大手クルーズ客船会社は、ヨーロッパでの新たな健康手続きを大げさに宣伝しているが、大陸のクルーズ船では、少なくとも195人のクルーズ客と船員が感染していることは広く報じられている。過去60日間に、リバー・クルーズ客船会社では、他に3件の勃発が起きており、80人以上が感染していた。MS Swiss Crystalというリバー・クルーズ船で航行していた92人の乗客うち、60人(3分の2)が、過去2週間にダニューブ(注、ドナウ)川とマイン川でのクルーズで感染していた。9月初旬には、ポルトガルのドウロ川のCroisiEuropeのリバー・クルーズ船の8人の客と船員が、COVID-19の検査で陽性だった。2週間前、ドイツの新聞は、ドイツのモーゼル川の別のリバー・クルーズ船のMS Vista Serenityで、少なくとも13人が感染したと報じていた。

更に、MS Roald Amundsen(71人)とMS Finnmarken(3人、うち1人死亡)を含むHurtigrutenのクルーズ船で、74人が感染していた。Costa CruisesとMSC Cruisesも、最近、自社船での勃発を経験している。8人がCosta Diademaで感染し、同じく8人がMSC Grandiosaで検査で陽性になっていたのだ。

SilverseaのSilver Spiritも、9月初旬の紅海クルーズ中に、COVID-19の症例1例が発生していた。

最新のクルーズ関連のCOVID-19の勃発は、Ponantのクルーズ船、Jacques-Cartierで発生した。13人が、このウイルスに感染した。同船は当初、イタリアの港からの出発が遅れた。ここのウェブサイト上では、Compagnie du Ponantは、最先端の健康手続きを用いた「an anti-Covid bubble(=反Covid気泡)」の中に入った桁外れのクルーズを自慢していた。

最近のコロナウイルス症例の急騰によるドイツの更新された規制が、ドイツの港湾を出発するクルーズの運航を、再び中止するよう、最近、クルーズ客船会社に対し強制している。Hapag-Lloyd Cruisesの他、TUI CruisesのMein Schiff cruises(Royal Caribbeanとの合弁企業)は、ドイツの港湾発のクルーズを全て中止している。先週、AIDA Cruisesは、ドイツの渡航制限のため、今月のクルーズ運航を中止すると発表した。

一方、イタリア政府は、新たなCOVID規制を発令している。しかしイタリアは、ロックダウン(=封鎖)を要求せず、過去3週間にCostaとMSCの双方のクルーズ船でCOVIDがあったにも拘わらず、クルーズ産業がイタリアの港湾発の運航を継続することを許している。

ここ合衆国では、合衆国の港湾発のクルーズは、最も早くても、2021年2月までは再開されそうにない。(Cruise Law News: November 5, 2020)

Costa、ギリシャ行きのDeliziosaでのクルーズ中止(ギリシャ・イタリア)

渡航制限を課すことになるコロナウイルスの症例数に対処しているギリシャ政府により取られている新対策を引き合いに出し、Costa Cruisesは今日、プレス・リリースにおいて、Costa Deliziosaのギリシャ行きクルーズの一時的な中止を発表した。

Costa Deliziosaは、トリエステ、カタコロン、アテネ、イラクリオン、バリに寄港する1週間クルーズを提供しているが、現在、催行中のクルーズを、11月7日にトリエステで終わらせる。本船はその後、11月7日、14日、21日、28日、12月5日、12日、19日のクルーズを中止し、7週間、運休する。

本船の運航再開は、12月26日に予定しており、トリエステ、バリ、ブリンディジ、カタニアに寄港するイタリア旅程となる。今後数週間内に、更に詳しいことが追加される、と同社は述べた。

「Costa Cruisesの最高の責任と最優先事項は、遵法、環境保護、そしてお客様や船員、船の訪問先の人々や共同体の健康・安全・福利であり、この責務は、ギリシャにおけるCosta Deliziosaのクルーズを、一時的に中止する決定に反映されております。」と、この商標からの声明にはあった。(Cruise Industry News: November 06, 2020)

海運Traficom、オーランド島とストックホルム間の主要連結に向け、Viking LineとTallinkの支援に資金供給開始

Transport- and FICORA、すなわちTraficomがトゥルクからマリエハムン、更に遠くのストックホルムに向かう海運組織を支援し始めることになった。6月にこの機関は、コロナウイルスのエピデミック(=流行)の最中に、必須の海運輸送を維持するために2470万ユーロの配分を受け取っていた。

Viking LineとTallink Siljaが支援を受けることになり、同時にこの航路での朝2便と夜2便の出航を維持する義務を負うことになる。Traficomは9月に、同航路の計画で競り勝っていた。(中略)

コロナウイルスのパンデミック(注、国境を越えた大流行)は、船主に経済的苦難を課し、旅行規制のために、一時はほとんど完全に旅客輸送が止まっていた。

スウェーデン船は、多くのトラックを船倉に積んでいることから、フィンランドの貨物輸送には不可欠となっている。春には、海運が一時的に止まった。(PledgeTimes: November 6, 2020)

サノヤス、造船から撤退、新来島に造船所売却(日本)

日本の造船所の統合は続いている。この問題を抱えた分野は、10,000ドル未満で引き渡し、この有名な名称変更を見ることになった。

Sanoyas Holdings(=サノヤスホールディングス)は今日、造船事業から撤退することを発表した。来年2月の末日に、子会社のSanoyas Shipbuilding(=サノヤス造船)の全株式が、Shin Kurushima Dockyard(=新来島どっく)にたったの100万円(9,662ドル)で売却されるのだ。

サノヤスは、同事業から撤退する理由として、需要の低迷と、中国と南朝鮮(注、韓国)とのし烈な競争を引き合いに出していた。この造船子会社は、第4四半期に2600万ドルの赤字を計上していた。

サノヤスの主要造船所であるMizushima(=水島)には、675m×63mの巨大な乾船渠があり、日本で最も大きなものの1つとなっている。現在、注文簿には、パナマックスのばら積み貨物船9隻がある。対照的に新来島は、様々な船種の44隻からなる遥かに健全な注文簿を有している。ここは、自動車運搬船で最もよく知られている。

日本の造船業は、2000年代初頭に大規模な合併局面を通過し、今や、多くの造船所グループの合併や提携の形成による、統合という別の局面に入っている。

今年これまでに、Danish Ship Financeが出した報告書は、造船業界の背筋をゾッとさせるもので、新船の欲求が制約され、注文簿が縮小していることから、どれだけの数の世界中の造船所が消滅の危機にあるかを暴露するものだった。

この報告では、今後数か月間に200以上の造船所が閉鎖になり、日本の造船所が最も危険な年が続くことを示唆していた。今後13か月間に、計45か所の日本の造船所で注文が枯渇する危険があることを明らかにしていた。(splash247.com: November 9, 2020)

Carnival、更なる株式売却を申請(米国)

Carnival Corporationは、コロナウイルスのパンデミック(注、国境を越えた大流行)により追加の資金が必要な場合、1,500,000,000ドル相当までの株式を売却するための申請を行った。

「Carnival Corporationは、「at-the-market」(ATM)(注、証券取引委員会の承認を受けた有価証券募集の発行登録により新株発行枠を設定し、新株発行の販売代理契約を証券会社と締結して、新規発行株式の販売対応を行う手法)という持分提供プログラムを通じ、時々、15億ドルまでの集約提供価格を有するSales Agents(=販売代理店)を通じた価格で、普通株を提供し、売却するかもしれない。」と同社は話した。

「Carnival Corporationは、一般法人目的のため、このNew ATM Offering(=新たなATMの提供)の下で、Shares(=株式)を売却することにより純利益を得ることを期待している。如何なる売却の時機も、様々な要因による。J.P. Morgan Securities LLCとGoldman Sachs & Co. LLCは、このNew ATM Offeringの下で、販売代理人として行動する。PJT Partnersは、Carnival Corporationの独立金融顧問として仕えることになる。」(Cruise Industry News: November 10, 2020)

クルーズ客船会社がどれだけお金を燃やしているかは、こちら(米国)

財務報告によると、世界最大のクルーズ会社は、船が様々な段階で係船している一方で、第4四半期の1か月間に、未だに10億ドルを燃やし続けているという。

Carnival Corporation:1か月当たり530,000,000ドル

9つの商標を有する世界最大のクルーズ運航事業者であるCarnival Corporationは、第4四半期に、1か月当たり5億3000万ドルを燃やしている。第3四半期の1か月当たり7億ドルからは、劇的に削減されている。

このキャッシュ・バーン(注、現金燃焼)の劇的な削減は、Carnivalの船隊から船が離脱していることが貢献している。この数か月間に、この法人は、効率性の劣る18隻の船を削減している。

Royal Caribbean Group:1か月当たり270,000,000ドル

Royal Caribbean Groupは、直近の収益報告において、正確なキャッシュ・バーン(注、現金燃焼)の数字を提供しない選択をしている。その代わり、幅のある数字を提供しており、1か月当たり、平均して2億7000万ドルに削減している。TUIの1隻と、シンガポールでのQuantum of the Seasの運航開始計画を別にすれば、同社は、航海している船を有していない。

「当四半期における弊社のcash burn rate(=現金燃焼率)は、弊社が以前発表した範囲内と一致しており、これには、顧客預かり金の返金、手数料、借金債務、新規及び既存の予約からの現金収入、料金、弊社の財務及びヘッジ活動に関連する担保項目が含まれております。」と同社は話した。

Norwegian Cruise Line Holdings:1か月当たり175,000,000ドル

Norwegianは、船舶1隻当たりの現金燃焼率は最高であり、面倒を見ている3つの商標と28隻の船を有している。同社の第4四半期は、キャッシュ・バーン(注、現金燃焼)が、第3四半期の1億5000万ドルから、実に1億7500万ドルに増えるものと見られている。

目的比較で、船舶が最小限の人員配置状況に留められていると仮定すれば、2020年第4四半期の現金燃焼率は上昇して、主として利息支払いの時点までに、1か月当たり、約1億7500万ドルに上る、とNorwegianは話した。

同社は、これは、航海再開予定と関連費用が流動的であることによるものだとも話し、同社では、2020年度第4四半期の実際の現金燃焼率は、上に参照した比較数字よりも、大きなものとなると見積もっている。1か月当たりの平均現金燃焼は、船舶が運航復帰の準備をしていることから、職員の再雇用、配置転換、船舶のプロビジョニング(注、準備作業)、新たな健康・安全手続きの導入、需要創出のための販売促進活動投資の規律ある取り組みで、増加するものと見られる。(Cruise Industry News: November 11, 2020)

Incat Tasmania、手腕を試される時代に建造継続(オーストラリア)

数件の注文が遅延し、サプライ・チェーンの挑戦や、その他の経営上の困難にも拘らず、Incat Tasmaniaは、世界的なCovid-19のパンデミック(注、国境を越えた大流行)の最中、フェリー建造事業を継続している。従業員が安全に、 生産的に作業できることを確実にするため、タスマニア州ホバートにある弊社造船所では、かなりの変更を実施している。

Covid-19がオーストラリアに影響を与え始めてから、弊社では、弊社敷地内で ソーシャル・ディスタンシング(=社会距離戦略)対策を導入し、造船所作業員を異なるシフトに分散し、交互に休憩時間を取っている。同様に、弊社の意匠・設計・工学・購買・人事・品質保証・会計チームは、2018年に開所した新しい事務棟と、古い事務所の2棟の建物に分けられた。自宅で働いた者もい る。清掃体制を強化し、工場への訪問を必須の労働者のみに制限し、定期健診と調査を実施した。

こうした健康・安全対策の強化のおかげで、進水・海上試運転・2020年末の引き渡しの準備で、8月にトリニダード・トバゴ政府の新しいフェリーである Buccoo Reefの試運転段階に入ることができた。

この、白い外装で、人目を惹く赤色と黒色の塗装の100メートルのフェリーは、乗客1,000人と乗用車239台(あるいはトラック用のレーン長175メートルで、乗用車182台)の収容力を有することとなる。本船は、4つの座席区画が、 色彩に富んだカリブ海を主題にした内装で、2つの酒場と飲食物提供区画もある。技術的な特色には、乗客の快適さを最大限にするNaiad Dynamicsのactive ride control system(=能動乗船制御システム)の他、MAN Energy Solutionsを使用した4基のディーゼル機関と、4基のWartsilaの水噴射からなる推進システムが含まれている。

Incatは、ヨーロッパの運航事業者向けの111メートルのro-paxフェリーに対しても、かなり進行しており、2021年半ばに竣工することになっている。Incat が2019年7月に引き渡したVolcan de Tagoroの姉妹船として設計した1,200人乗りフェリーは、乗用車401台(あるいはトラック用レーン長595メートルで、 乗用車219台)の広さのある車両甲板を有することになる。船内の呼び物には、土産物店と、酒場と飲食物提供場所のある3つの座席区画が含まれることになる。

更に弊社チームは、南朝鮮(注、韓国)の運航事業者、SeaWorld Express Ferry向けの76メートルの高速船を建造している。この波浪貫通型フェリーは、速力と燃料消費を改善すべく最適化された船体と船首の調整を特色とする。乗客700人と乗用車88台まで扱え、2022年前半から、珍島(=ジンド)と 済州(=チェジュ)島間の新航路に就航することになる。(Cruise and Ferry.net: 11 November 2020)

Aurora Expeditions、その探検船の2番船の最先端の設計を明らかに(オーストラリア)

Aurora Expeditionsは、2隻目の最新鋭探検船、Sylvia Earleを建造予定で、 その印象的な外観の意匠を明らかにすることが可能となった。

2021年10月に引き渡されることになっているSylvia Earleは、最先端のUlstein X-BOWを特色としており、Aurora Expeditions船隊の船舶の速力、敏捷性、そして目覚ましい燃料効率にとっては必須の中核設計要素となっている。(中略)

本船は、Aurora Expeditionsプログラム内にある多くの新たな目的地を訪問することになり、これにはアラスカ、バハ・カリフォルニア、ロシア極東、ラジャ・アンパット、西パプアが含まれている。(後略)(TravelPulse: November 12, 2020)

民主党、CDCに旅客クルーズの一時中止を求める(米国)

2人のU.S. Democrats(=合衆国民主党員)が、Centers for Disease Control and Prevention(=疾病対策予防センター)(CDC) Director(=所長)Dr. Robert Redfieldに対し、カリブ海のクルーズ船で小規模なCOVID-19のブレイクアウト(=勃発)があったのを受けて、金曜日、旅客クルーズに対する航海禁止命令を再開するよう要請した。

数隻のクルーズ船の個人が、パンデミック(注、国境を越えた大流行)の始まりの段階で、COVID-19の検査で陽性となり、何がしかの船は隔離された。3月、CDC(=疾病対策予防センター)は、旅客クルーズ客船会社に対し、このウイルスの世界的な広がりを最小限にするため、運航を中止するよう命令した。

この命令は、クルーズ客船会社業界の再開段階に入ることを許すべく、10月には修正されていた。Sea Dream Iによる11月のクルーズは、航海禁止命令が解除された後に航海に出た最初のものだった。同船に乗船していた乗客が、コロナウイルスの検査で陽性であると報告されたのを受けて、コネチカット州のSenator(=上院議員)Richard Blumenthalと、カリフォルニア州のRepresentative(=下院議員)Doris Matsuiは、Redfieldに対し、クルーズ運航を中止することを求めて書簡を送った。

「COVID-19の症例が国中で急騰するにつれ、CDCが、現在進行中の危険がある運航再開計画に向けて動いていることは、道徳に照らし受け入れ難い。」と金曜日の書簡にはあった。「クルーズ客船会社が直面している困難な経済状況と、多くのクルーズ愛好家が正常感を回復させたがっていることを理解しているが、CDCは、この致死的なウイルスが、これ以上広がるのを防止し、命を守るために、常に健康と安全性を第一にしなければならない。」

BlumenthalとMatsuiは、航海禁止命令を「a time when the health and safety of passengers and crew can be assured(=乗客と船員の健康と安全が確実にできるようになる時)」まで、延長することを要求した。

Newsweek誌では、CDCに論評を求めて接触している。

旅行ウェブサイトのThe Points Guyの記者で、Sea Dream Iの乗客の1人あるGene Sloanの報告によると、コロナウイルスの検査で乗客7人が要請になっているという。同じ団体の船室にいる5人家族が、COVID-19の迅速検査の結果が陽性だった。同じ宿泊設備を共有している夫婦も、同様だった。この船は現在、バルバドスに停泊している。

COVID-19の検査で陰性だった乗客の中には、土曜日に隔離から出ることを許されるものと見られている者もおり、出身国に戻ることになる。

Carnival Corporationによって所有されているような大手クルーズ会社は、この航海禁止命令のため、大きな財政的損失を受けている。2020年の第3四半期、Carnivalは、29億ドルの純損失を報告した。

「顧客の扱いが休止になっていることが継続していることから、会社事業のあらゆる側面において、重大な否定的影響を受けており、これには、会社の流動性、財務状態、営業業績が含まれている。」とCarnival Corporationが出した2020年第3四半期の財務要約にはあった。

Carnival社の一部であるPrincess Cruisesにより保有されている船であるDiamond Princessは、2月にコロナウイルスのアウトブレイク(=勃発)を経験している。約3,700人の乗客と船員が、日本の横浜で、39日間に亘って隔離された。ざっと700人がこのウイルスに感染し、13人がこのウイルスの勃発のために死亡した。(Newsweek: 11/13/20 at 5:59 PM EST)

Disney Cruise Line最新船の処女航海が予定(米国)

クルーズ産業は、COVID-19で止まっている。そして今や「No-Sail Order(=航海禁止命令)」は解除され、同業界の歯車は、ゆっくりと戻り始めている。

この復帰における楽しい出来事が、DisneyのQ4(=第4四半期)テレビ会議の業績発表で、Walt Disney CompanyのCEO(=最高経営責任者)であるBob Chapekにより、3隻の最新船が処女航海に出帆するのは何時かについて議論された。

Inside the Magicによると、Chapek氏は、Disney Wishと新しい姉妹船に関連して、次のように話したという。

「弊社の新しい1番船であるWishは、2022年の夏になるものと期待しており、その後、次の2隻が、2024年と2025年になります。そして、これらについてはざっと6か月間に僅かに遅れておりましたが、弊社では、就航させることができるものと考えております。その頃までに、世界が通常に戻るものと期待しており、そうした船の需要が満たされることを試みる良い時期を迎えるものと期待しております。」(後略)(TravelPulse: November 13, 2020)

Sea Princess、中国で2番目に大きな内航クルーズ船に(中国・米国)

中国は、新たに買収した大型クルーズ船を使って、2隻目の内航クルーズ運航を開始する準備をしている。Carnival CorporationのPrincess Cruisesの旧 Sea Princessの譲渡は、マニラで今週、完了した。

1998年に投入されたSea Princessは、Princess Cruises向けにFincantieriによって建造された。この77,500総トンのクルーズ船は、Princess向け、短期間にはP&O Cruises向けに航海し、パンデミック(注、国境を越えた大流行)で運休するまで、主としてオーストラリアで航海してきた。9月、Princess Cruisesは、姉妹船のSun Princessと共に、同船を売却すると発表した。Sea Princessの買い手は発表されなかったが、Sun Princessは、Pacific Worldと して、2021年から、日本のNGO(=非政府組織)であるPeace Boat(=ピース ボート)のために運航される。

V.Ships Leisureは、新しい中国の船主であるSanya International Cruise Development Co., LtdへのSea Princessの譲渡で助力したと発表した。この譲渡は、遠隔処理経由で大半が完了した。V.Shipsは、本件譲渡や当該クルー ズ船の管理を支援すべく、電子安全管理システムやその他のサービスを提供した。

V.Ships Leisureとその姉妹接客会社のOceanic Cateringは、本船と、Charmingと再命名されることになっている旧Sea Princessのホテル管理のため、Sanyaによって選ばれている。この2,222床の船は、2021年に航海を開始するものと 見られている。V.Shipsは、中国初の大型クルーズ船のPiano Land向けの配乗とホテル管理も扱っている。

「中国のクルーズ客船会社の立ち上げの管理をするために再び選ばれ、中国は、大いにクルーズ経験のある中国専門チームにより地域的に船舶管理する弊社の独自能力に注目しています。」とV.Ships LeisureのCEO(=最高経営責任 者)のPer Bjornsenは述べた。「弊社の統合された船舶及びホテル管理提携のモデルは、一元化された船舶と陸上側の安全文化とCovid-19からの安全を確保した取り組みを可能にしていることから、益々人気があることを証明しているところであります。」

Charmingによる新しいクルーズ運航は、中国2番目の内航クルーズ運航となる。2019年、China National Travel Service Group Corporation (CTS Group)とCOSCO Shippingは、中国初の内航クルーズ客船会社のAstro Ocean Cruiseを開始した。70,000総トンのOrianaを、1995年に建造して以来、運航してきたCarnivalのP&O Cruisesから買収した。このクルーズ船は、Piano Land に改名され、中国の厦門(=アモイ、シアムン)発の短距離クルーズを運航している。

中国は、パンデミック(注、国境を越えた大流行)後、そのクルーズと旅行を復興させることを熱望していると伝えられている。最近、Piano Landでのク ルーズ運航を再開することを政府が承認した、と伝えられている。しかし同船は、未だに厦門で使用されていないように見える。Genting Hong Kongも、海南(=ハイナン)を船の本拠地とする合弁クルーズ運航事業の開始について、 中国と議論していた。

Sanya International Cruise Development Coは、COSCO Shipping、China National Travel Service (HK) Group Corp、そしてChina Communications Construction Co.による合弁事業だ。2016年、中国の内航クルーズ産業を立ち上げるため、5隻から8隻のクルーズ船を買収する意向を発表していた。これは、西側企業が中国のクルーズ市場の開拓で成功したことに対する対応と見ら れていた。

パンデミック以前、中国は、クルーズ産業にとって最速で成長している市場であった。もっとも成長は揺らいでいて、最大のクルーズ客船会社の中には、他の市場に何がしかの船を再配船する計画を発表したところもあった。長期的には、中国は世界で最大のクルーズ市場の1つに成長する、と分析者は未だに見ている。(The Maritime Executive: 11-13-2020 01:43:30)

3月以来初のカリブ海クルーズで、7人がCOVID-19検査で陽性(バルバドス・ノルウェー)

3月にパンデミック(注、国境を越えた大流行)が始まって以来、初のカリブ海への冒険クルーズ船で、今や7人がコロナウイルスの検査で陽性になった。

USA Today紙によると、SeaDream 1は木曜日、複数の乗客がCOVID-19の検査で陽性になったのを受け、クルーズを早めに切り上げたという。

クルーズ前に厳格な予防措置が取られていたにも拘わらず、アウトブレイク(=勃発)が発生した。毎日、船を消毒するとも言っていたこのクルーズ客船会社の幹部によると、同船の乗船に先立つCOVID-19の検査で、乗客は2回陰性になることを要求され、毎日、検温していたという。

「昨日、ある夫婦の一方が検査で陽性となったことから、今や7症例が検査で陽性になった。」と同船に乗船しているある夫婦と、YouTube上のchronicle cruisesがツィートした。「他に検査した者は、全員が陰性。一見したところ陰性の乗客全員は、船を自由に離れることになり、明日(土曜日)、自宅に飛行機で戻る。」

この船は、66人の船員と53人の乗客を乗せて、先週、バルバドスを出発していたが、乗客1人がこのウイルスで発病し、水曜日にバルバドスに戻ることを余儀なくされていた。(New York Post: November 14, 2020 11:13am)

高速船、台南と台湾の澎湖県を結ぶ航路を定期運航することに(台湾)

台北発。市のTourism and Travel Bureauが出したプレス・リリースによると、旅客船Natchan Rera (麗娜輪) が、台湾のAnping Harbor(=安平港)から離島県の澎湖(=ポンフー)に、11月20日から22日まで、近い将来に同航路を運航することになるに先立ち、試験航海するという。

得意客の他、台南と澎湖の双方を訪問することを望む行楽客が同航路を選択できる旅行パッケージを用意することを期待して、この3日間旅行に旅行代理店数社が招待されている。

Natchan Reraは、時速84キロメートルで旅行することが可能で、安平(=アンピン)と澎湖間は約2時間かかる。同船は、乗客800人、乗用車350台を積載することが可能で、トラックやバスも積載可能だ、とこのリリースにおいて、Tainan Mayor(=台南市長)のHuang Wei-cher (黄偉哲)は話した。市長は、この旅客船は、旅行目的や台南の農産物を販売するために使用される他、輸送に従事することになる、と付け加えた。

Tainan Tourism and Travel BureauのDirector-General(=事務局長)Kuo Chen-hui (郭貞慧) は、台南と澎湖の双方は、この新航路から利益を得ることになると話した。この2つの目的地間の航海料金は、まだ決まっていない。(Taiwan News: 2020/11/17 21:42)

Royal Caribbean、クルーズ船試験運航で100,000人の無償行為者を惹きつける(米国)

クルーズ巨人のRoyal Caribbeanのpresident(=社長)は日曜日、既に100,000人が政府が強制している試験航海で、無償で無料航海したと発表した。

「そして、ちょうどそんな具合で…100,000人が無償行為をしているのです。弊社は、次の段階を開始することが待てない!」とMichael BayleyはFacebookは書いた。

ちょうど3日前に、同社はCOVID-19パンデミック(注、国境を越えた大流行)中にクルーズ船に無料で乗船することを熱望する人を惹きつけるべく、「Volunteers of the Seas(=海の無償行為者)」というFacebookページを立ち上げた。

この試験航海は、Centers for Disease Control and Prevention(=疾病対策予防センター)によって開始されたクルーズ船産業の手続きの一環。合衆国の港湾から運航を再開する機会を与えられるに先立って、クルーズ客船会社は、コロナウイルス安全対策を検査するための模擬航海を開始しなければならない、とCruise Industry Newsは報じた。

Royal Caribbeanの無償行為者は、2021年にクルーズを始めることになると伝えられている。この処女航海は、ココケイに行くことになりそうだ。ここは同社のバハマにある私有島で、ナッソーの55海里北にある。(New York Post: November 19, 2020 2:52am)

クルーズ船、Disney Fantasy、サウサンプトン埠頭に出現(英国・米国)

サウサンプトンの住民は、埠頭に最新のクルーズ船が現れて大喜びした。昨日、Disney Fantasyが、Mayflower Parkに駐車したAmerican Dodgeという警察車両と共に、港に現れたのだ。

この13万トンのクルーズ定期船は、Disney Cruise Lineの船隊の一部であり、2012年に就航して以来、世界中を航海してきた。Disney Dreamの姉妹船であり、ドイツのパーペンブルクのMeyer Werftで建造され、2012年3月31日に処女航海を開始した。

同船は、Port of Southampton(=サウサンプトン港)を、昨日の午後4時頃に出発し、合衆国に帰る旅に出た。(Daily Echo: 19th November)

エストニアのTallink、フィンランド政府から追加融資のための9000万ユーロの助成金受領(エストニア・フィンランド)

タリン発。木曜日、フィンランド政府は、エストニアの上場海運会社、Tallink Gruppの子会社であるTallink Silja Oy向けの1億ユーロの融資のため、9000万ユーロまでの国家助成金を承認した。

「弊社子会社のTallink Silja Oy向け、1億ユーロの融資が付与されることとなる政府助成金につき、フィンランド政府に対し大変に感謝しています。Tallink Gruppは、この危機が始まって以来、パンデミック(注、国境を越えた大流行)により発生した今日の手腕を試される時代における当社の持続可能性を確実にすべく、長期流動性資産を確保する作業をして参りました。」とTallink GruppのCEO(=最高経営責任者)のPaavo Nogeneは語った。

「また弊社では、当初より、エストニア政府単独では、Tallinkの全ての問題を解決するとは思えないことを強調してきました。今回の危機において、弊社の既存の金融提携者、エストニア政府から、多くのご理解とご支援を受けて参りました。そして今や、フィンランド政府の助成金という今日の決定により、弊社の将来が、一層、確実なものとなったのです。」と付け加えた。

フィンランド政府は、必須の供給航路の継続的機能を確保する目的で、2020年末日まで、6億ユーロ相当の融資を保証する権限を有している。

このフィンランド政府のTallinkへの保証は、公共放送局のERRによると、融資の危険の90パーセントを保証するため、海運会社に国家助成をすることを許すEuropean Commission(=ヨーロッパ委員会)の規則に適合するという。(The Baltic Times: 2020-11-19)

キプロス―ギリシャ間のフェリー連結、一歩近づく(キプロス・ギリシャ)

ニコシア(注、キプロス政府)が、来年夏の同航路の運航に向け、12月に入札を開始することになると発表したことから、キプロス―ギリシャ間の旅客フェリーの連結は、20年間の空白を経て、復活に一歩近づいた。

金曜日、Cyprus News Agency(=キプロス通信)に対する論評において、 Deputy Minister of Shipping(=海運省次官)のVasilis Demetriadesは、 ヨーロッパ一般競争入札が、12月第1週に発表される見込みだと話した。

この進展は、ニコシア(注、キプロス政府)が、この冒険事業に政府が年間 600万ユーロを助成することを承認した運航に向け、入札を開始する道を開いたEU competition(=ヨーロッパ連合競争委員会)の承認を受けたことに引き続くものだ。

国家助成に関する話し合いは2019年7月に始まり、EUのDG Competitionが、このフェリーは、EUの法令の下、政府資金により支援された一般経済利益運航であると考えることができるとして、7月3日に首尾よく結論が出た。

Demetriadesは、同省では、入札条件や航路を発表する記者会見を開催することになると語った。

この連結は、夏のいつかに復活するものと見られている。というのは、同次官の予算には、2021年夏から年末までを扱うことになる420万ユーロのフェリー経費が含まれているためだ。(中略)

Salamis Toursが、1993年から、需要が消えた2000年まで、ギリシャと連結する最後のフェリーを運航し、この旅行は止まっていた。航空運賃が2000年に自由化されたのを受け、キプロスにやって来る航空会社が増え、価格は劇的に下落した。

新しいフェリーは、5月から9月まで週2便運航し、10月から4月までは週1便と なる。(FinancialMirror:20th November 2020)

ニュー・ジーランド専用クルーズ船、適用除外ロシア人船員と共に到着(ニュージーランド・ロシア)

政府は観光業部門の影響を調べるべきだ。海事産業ばかりではなく、いつ国境適用除外を許可するかもだ、とニュー・ジーランドのクルーズ会社は話している。

Heritage Expeditionsは、旅客船をニュー・ジーランド水域に持ち込む適用除外が許可された最初の会社だ。Spirit of Enderbyは古い調査船だが、政府から入国の許可を得て、今週、ロシアからLyttelton Harbour(=リトルトン港)に到着した。

22人のロシア人船員は、ニュー・ジーランドに来る途中で、強制的な隔離を完了した。ロシアを離れる前に、2回のCovid-19検査を受け、今週、上陸が許される前に、もう1回検査した。

Heritage Expeditionsのdirector(=取締役)、Aaron Russは、本船は今年の夏、9回旅行をすることになっており、フィヨルドランドとスチュワート島の周遊が3回で、残りはその後、来月、亜南極帯の諸島に向かうことになる。(中略)

Spirit of Enderbyは来週、ブラフに向けて出発し、そこから最初のクルーズに出発する。(Radio New Zealand: 4:10 pm on 20 November 2020)

バルト海の旅客フェリー、400人以上を乗せてフィンランド諸島沖で座礁(フィンランド)

331人の乗客と98人の船員を乗せたバルト海のフェリーが、土曜日、フィンランドとスウェーデンの間にあるオーランド諸島で座礁した。

フィンランド当局者は、「no lives in immediate danger(=直ちに生命に危険のある者はいない)」ことを確認し、船は浸水しておらず、燃料の漏出もないことを確認した。

フィンランド沿岸警備隊は、土曜日の午後、フィンランドのトゥルク港とスウェーデンの首都、ストックホルム間を走っているViking Lineのフェリーが、オーランド諸島の首都、マリエハムン港の沖で座礁したとツィートした。沿岸警備隊は、M/S Viking Graceが、ちょうど沖合で立ち往生している様が写っている写真をツィートした。「Viking Graceは、マリエハムンの正面で座礁している。しっかりと乗り上げていて、漏出はない…。最初の救助部隊が現場にいる。」とこのツィートにはあった。

本船は、ストックホルムからトゥルクに向かう途中で、マリエハムンに寄港する予定だった。当時、この地域では強風が吹いていた。フェリー運航事業者のViking Lineは、この事故を確認し、調査中であると述べた。沿岸警備隊当局者は、フィンランドのメディアに対し、2,800人まで乗客を乗せることのできる大型船であるViking Graceは、何らかの理由で陸に流されたように思われる時、陸地の近くにいたと話した。

9月、Viking LineのM/S Amorellaという旅客フェリーも、有名・無名の無数の島からなるフィンランドの自治領であるオーランド諸島で座礁した。ここの浅い水域と狭い航路が、とりわけ大型船舶の航行では、扱い難いものとなっている。Amorellaは、ラングナス港の真南の、この群島の東端の異なる場所の海底に突っ込んだのだった。乗客と船員の全員は、この船から退避した。9月の事故でも、怪我人はいなかった。(euronews: 21/11/2020 - 16:47)

CDC、クルーズ客船旅行はコロナウイルスの危険が非常に高い、警告引上げ(米国)

U.S. Centers for Disease Control and Prevention(=合衆国疾病対策予防センター)(CDC)は土曜日、定期船におけるCOVID-19の危険は非常に高いことから、全ての人にクルーズ船旅行を避けるよう勧告した。

CDC(=疾病対策予防センター)は、クルーズに出かけることを決めた乗客は、旅行後、3日から5日後に検査を受け、たとえ検査が陰性でも、旅行後7日間は自宅に留まるべきだと勧告した。

先月、同機関は、新型コロナウイルスのパンデミック(=国境を越えた大流行)に対処して3月に発令した航海禁止命令が失効したのを受け、クルーズ船運航の段階的再開のための枠組みを発表していた。

CDCはこれまでに、3月1日から9月28日までの資料が「a total of 3,689 confirmed cases of COVID-19 or COVID-like illness cases on cruise ships and 41 deaths(=クルーズ船でCOVID-19の症例、あるいはCOVID-19のような症例が、合計3,689例確認されており、41人が死亡した)」ことを示していると述べた。(Reuters: November 22, 20208:55 AM)

CarnivalのPrincess Cruise Lines、乗客のCOVID-19訴訟に直面不可避(米国)

Carnival Corp.のPrincess Cruise Lines Ltd.は、2月の航海でコロナウイルスに晒されてCOVID-19症候群に罹患したと断言する17人の乗客によって主張された過失を、判事に棄却するよう説得することに失敗した。

月曜日の判決は、この訴訟の功績を取り扱わなかったが、法律専門家が、クルーズ会社に対するウイルス事件は勝つのが難しいと予測していたことから、原告らに機運を与えることになったのかもしれない。連邦判事は以前、訴訟棄却の決定においては、Carnival寄りだったのだ。

ロサンゼルスのU.S. District Judge(=合衆国地方裁判所判事)のGary Klausnerは、18人の乗客のうち17人は、パンデミック(注、国境を越えた大流行)の初期の頃は普通だったとして、たとえウイルス検査をされなかったとしても、審理するのに法的に十分な主張を行った、と結論づけた。彼らは、何百万ドルにも上る可能性のある懲罰的損害賠償を求めている。

この事件で脱落した1人の乗客は、唯一「fatigue and extreme anxiety(=疲労と極度の不安)」を経験したと報告していた。その他の者は、この病気に罹患している、あるいは罹患していると見られる乗客と接触するようになった後で、「symptoms consistent with COVID-19(=COVID-19と一致する症状)」を悪化させたと主張した。

Grand Princessは、2月21日にサン・フランシスコを出発して、ハワイに向かった。乗客の中に、同船での前のメキシコ行きのクルーズに乗船していた者が62人おり、その中の2人がコロナウイルスの症状を見せていた。このクルーズ客船会社は、このことを知っていたが、この航海を見送ることを選択することもあり得た新たな乗客らには、知らせていなかった。

7月、この判事は、ウイルスに感染した同船で、他の者と濃厚接触した乗客を代理して、精神的苦痛に対する請求を行った14人の併合訴訟を棄却していた。

通常営業時間後に論評を求めたものの、Princess Cruisesは、直ちには返答しなかった。(Insurance Journal: November 24, 2020)

リンカンシャー州の男性、クルーズ船とオーブン清掃を交換(英国)

元クルーズ船労働者が、脳腫瘍の外科手術から回復中の妻を世話する一方で、オーブン(注、天火、ガス台)清掃事業の舵取りで、新人となっている。

Sam Eveling(42)は、カリブ海、地中海、合衆国、そして南米といった土地を訪問し、food and beverage manager(=飲食支配人)として、クルーズ船で7年間を過ごした。Samは、過去において、全国的な小売会社2社で働いたこともあるが、妻のJemimaの世話をするため、転職が必要となり、以前のフランチャイズ店を退職後、Ovenu Granthamを引き継いで、社長となった。

彼は、ボーン、スリーフォード、コルスターワーズ、及びその周辺地域の他、グランサムを網羅している。Samは、最終的には、更にバンを使い、将来は下請業者を雇って、事業を拡大させることを希望している。この事業は営業中で、自由裁量で予約を受け付けているが、当事者は、衛生・清掃指針の他、2メートルのソーシャル・ディスタンシング(=社会距離戦略)規則に注意しなければならない。ロープスレイ村の生まれで、グランサムで育ったSamは、次のように話した。

「大洋を航海し、中には極端に華やかな訪問地を訪れることを楽しんだものですが、類を見ない顧客サービスの実現についても、非常に多くのことを学んだものでした。」「クルーズ船を離れてから、リンカンシャー州に帰って来て、小売業で働いたのですが、妻の病状のため、自分の働き方を完全に制御する必要が出てきたのです。」「2度目の全国的なロックダウン(=封鎖)の最中に事業を立ち上げるのは、理想的な時期ではなかったのですが、成功させることができると考えています。」

Ovenu Granthamでは、扉、内部パネル、ファン、棚のようなオーブンの主要部品を分解し、意匠登録したタンク設備の中に入れる。オーブンの部品を清掃するのには、安全で、非腐食性の、生分解性製品を使用している。Ovenuの創業者で、managing director(=代表取締役)のRik Hellewellは、次のように話した。

「Samは、接客と小売の分野の一流の顧客サービスの実現で、長年を過ごしてきており、最高水準を実現するということで、大変な誇りを持っています。」「最近、彼は古いキャンパー・バン(注、キャンピング・カー)を復元して、これを分解して清掃し、元に戻したことを、私は知っていますよ!」(The Lincolnite: November 24, 2020 2.04 pm)

MSC Cruises、日本発の春の再開、狙う(日本・スイス)

MSC Cruisesは、2021年4月からの日本での航海再開を狙っている。

同社は、日本の公的な船級協会から衛生・安全認定を受けた、同国で運航している初の国際的な客船会社となっている。

これは、この客船会社が、12月に地元住民向けに日本発のクルーズを販売開始し、来るべきシーズンの準備のため、同国内の港湾と作業を開始するための道を開くことなる。

2019年に就航したMSC Bellissimaは、日本に配船されることになり、横浜を本拠地にして、2021年4月、5月、6月に、6泊から9泊のクルーズを航海する。同船は、10月と11月にも、同国で運航することになっている。(後略)(Travel Weekly: Nov 25th 2020, 08:27)

フェリー運航事業者ICGの販売、Covid-19の乗客急減の最中に26%減(アイルランド・英国)

Irish Ferriesの所有者であるIrish Continental Group (ICG) の収益が、乗客数が急落したことから、今年最初の10か月間に26パーセント急落し、2億2900万ユーロだった。コンテナ貨物は、商品を輸送するローリー(注、大型貨物トラック)が増えたことから、部分的に相殺された。

同グループのフェリーを利用した乗用車数は、この時期に67パーセント近く急落したが、コンテナ貨物は8.9パーセントの減少で、港湾のターミナルの昇降機は11.7パーセント減だった。それでも、トラックや大型貨物トラックが扱っているロール・オン、ロール・オフ貨物は、4.4パーセント増だった、と水曜日、同社は取引明細書において述べた。

同社は、chief executive(=最高責任者)のEamonn Rothwellが率いているが、Covid-19のパンデミック(注、国境を越えた大流行)の間、Government(注、 アイルランド政府)に、State(注、アイルランド)に旅行する人に14日間自己隔離する要求は 、Republic(=アイルランド共和国)からBritain(注、英国のブリテン島)に旅行する乗客にそうした対策を課していない英国政府の立場とは、Common Travel Area(=共通通行地域)(CTA)においては妥当しないと論じて、陳情していた。

「弊社はこの問題について、Irish Government(=アイルランド政府)に圧力をかけ続けています。」 と最新の取引明細書において述べた。

またRothwell氏は、パンデミックの間にしかるべき海上交通路を維持するため、今年これまでに行ったその場しのぎの助成金構想、所謂、public service order(=行政命令)(PSO) という補助金は、「waste of taxpayers’ money(=税金の無駄遣い)」だと呼び、市場をゆがめる恐れがあるとした。ICGは、4月から7月まで続いたこの取り組みには参加していない。

「弊社は、特別な政府の支援なくして、我が島(注、アイルランド)に必要不可欠なライフライン・サービスを供給している赤字垂れ流しの航路を運航し続けることに、全力を傾けています。」とICGは述べた。「弊社では、市場のひずみに繋がることになるかもしれない資金調達機構の可能性に反対するため、海運や航空機に対する支援への政府の将来の反応を注意深く見守ります。」

ICGは、同社の市場内の諸政府による、従業員引き留めのための助成構想を活用している。

同グループは、EU(=ヨーロッパ連合)とUK(=連合王国、注、英国)間の取引協定に関する、今週あった危機的な話し合いの最中に、ブレグジット(注、英国によるEU離脱)に晒されることも強調した。

「フェリー部門は、アイルランドと英国間の貿易の流れにかなり依存しています。それ故、英国がヨーロッパ連合から離脱する結果となって、いずれかの経済が減速することになっても、Irish Ferriesの運搬に影響を与えることになりそうです。」とICGは述べた。

「弊社は、弊社のシステムを移行期間の終了に備えることを確実にするため、全ての関係規制当局との作業を継続します。弊社顧客も、ヨーロッパ連合と英国間の取引に拘わらず、2021年1月1日から、英国との貿易がなされると始まることになる管理の変更に備えなければなりません。」(The Irish Times: Wed, Nov 25, 2020, 09:50)

Disney、更に4,000人の従業員解雇へ(米国)

The Walt Disney Companyは、水曜日の夜にUS Securities and Exchange Commission(=合衆国証券取引委員会)が投稿した同社提出文書によると、当初の発表より更に4,000人多いキャスト・メンバー(=従業員)を、レイ・オフ(注、解雇)するという。

Disneyは、今年これまでに、そのParks(=遊園地)部門で、28,000人の従業員を解雇すると発表していた。この新たな年次報告書では、パンデミックのため、同社テーマ・パークが閉鎖になってから満1年になる2021年3月末までに、32,000人の従業員を解雇するとしている。

Disneyは、フロリダ州のWalt Disney Worldでは、入場者が予想よりも少なかったことで、もがき続けており、カリフォルニア州のDisneyland ResortとDisney Cruise Lineは、休業が現在続行中だ。

「COVID-19の影響や、経営環境の変化といった現在の状況のため、当社は人材配置の効率化を図っているところです。これには、必須事業役職に雇用を制限することや、一時帰休、そして人員削減が含まれます。これらの一環として、主にParks, Experiences and Products(=遊園地、体験、生産)部門の約32,000人の従業員の雇用は、2021年営業年度の上期に終了します。加えて、2020年10月3日現在、雇用打ち切りが予定されている約37,000人の従業員は、弊社事業に対するCOVID-19の影響により、一時帰休中です。」と同文書にはあった。

解雇は10月現在で、遊園地部門に擁しているとDisneyが話している155,000人の従業員の約20パーセントに当たる。(Theme Park Insider: November 26, 2020, 12:15 AM)

Brittany Ferries、仮想式典でGaliciaの船隊編入を歓迎(フランス)

スペインの地域に因んでGalicia(=ガリシア)と命名され、間もなくポーツマスから週1回の運航をする。この215メートルの船の内部構造と設備が、今朝、旅行者となる見込みのある者や実業家に公開された。

就航に際し、同社のchief executive(=最高責任者)のChristophe Mathieuは、次のように演説した。「残念ながらCovidの規制で、弊社の真新しい船であるGaliciaの到着を、シェルブール、ロスコフ、ポーツマス、そしてサンタンデルで祝うために計画していた行事は行うことができません。」「しかしながら、出来るだけ多くの人々が、この船を見つけることができることを確実にしたいのです。」

Brittany Ferriesが、Covidのパンデミックによって酷く打撃を受けていることから、Mathieu氏はこう付け加えた。「本船は、将来における弊社の自信、希望の象徴であり、人生に本船を取り込んだ全ての人々の大きな可能性に対する証であります。」

この船は、340室の船室に1000人の乗客を収容することができ、3つの子供の遊技場、買い物区画、屋外体育館もある。本船のイベリアの目的地と足並みを揃え、装飾は、2つの食堂で提供される食事のように、北スペインを反映したものとなっている。1つの食堂では、タパス(注、スペインの小皿料理)、2つ目の食堂では、伝統的なスペイン料理が給仕される。Galiciaは、環境維持も念頭に置いて設計された。(中略)

Galiciaの将来の姉妹船であるSalamancaとSantonaは、2022年と2023年に到着することになっている。(The News: Friday, 27th November 2020, 12:58 pm)

DFDS、アイルランドへの新直行フェリー航路を確認(アイルランド・英国・フランス・デンマーク)

フェリー・物流会社のDFDSは、EUからアイルランドに行く新直行フェリー航路を、1月に開設することを確認した。この運航は、1月2日にダンケルク(フランス)とロスレア間で始まる。各港から週6便の出発となり、現在のアイルランドとフランス間の出発回数の2倍となる。

DFDSは、この運航用に、24時間で運航することになるものと見られる3隻のRo-Paxのフェリーを利用する計画を開始した。この新しい貨物便では、125人までの運転手が乗船することになるが、1人部屋に収容されることになる。

この航路は、同社では、後の段階では旅客も扱うかもしれないと言っているが、当初は旅客を対象とはしない。広報担当者はShippaxに対し、連合王国(注、英国)とEU(=ヨーロッパ連合)間での貿易交渉の成果の有無にも拘わらず、この新航路は「here to stay(=実施が確定している)」と話した。

DGDSは、まだ特定の船を名指ししていないが、船隊内には、多くの適切な船がある。同社は最近、期間不特定で、KERRYも傭船している。この元Brittany Ferriesの船は、現在、キールとクライペダ間で追加の収容力を提供している。同社では、追加船を傭船することは決定していない。(中略)

DFDSは、新しいアイルランド―フランス間の運航のため、ロスレアとコークに新しい事務所を開設する。同社は、Aidan CoffeをRoute Director(=航路監督)に任命し、Mooney Transportの後身であるDarren Mooneyを同航路のSales and Customer Service Director(=販売・顧客サービス監督)に任命した。

このDFDSの発表は、CMA-CGMの子会社のContainershipsが、11月19日から既存のダブリン―コーク―ゼーブルージュ(注、ゼーブルッフェ)のコンテナ便で、ダンケルクへの寄港を追加することに引き続くものだ。CLdNも、需要が増加していることから、間もなく週1便のコーク―ゼーブルージュ(注、ゼーブルッフェ)便を倍増させると発表している。

最近の政府委託の報告書では、追加の直行便の収容力は、アイルランドとヨーロッパ大陸間では要求されないと述べていた。しかし著者らは、海運産業が需要の増加に対処するには好位置にいることを確信していた。(NI Ferry Site: November 27, 2020)