2020年8月

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2020年8月の海外旅客船情報

ノルウェーのクルーズ船の船員4人、COVID-19で入院(ノルウェー)

ノルウェーのクルーズ船の船員4人が、金曜日にトロムセに到着後、COVID-19と診断された、と治療を受けているUniversity Hospital of North Norwayが話した。

Roald Amundsenの160人の船員は、全員、同船で隔離されている。一方177人の乗客は、全員が既に下船しているが、電話で連絡を取っており、自己隔離するよう話している、と運航事業者のHurtigrutenは話した。

「連絡を受けるまでに、乗客は同船を離れていました。」とTromsoe municipality chief doctor(=トロムセ市主任医師)のKathrine Kristoffersenは、記者会見で話した。「乗客全員は健康で、差し当たり隔離するようお願いしています。」4人の患者は全員が外国人だ、と病院は話し、健康状態や国籍について詳しく話すことは拒絶した。

このクルーズ中、病気の危険を減らすため、乗客は頻繁に社会的に距離を置くよう指示されていた、と乗客の1人で、ノルウェーのMinistry of Health(=保険省)の元junior minister(=副大臣)のLine Miriam Hauganは話した。

「船員は、私たちが手を洗うのを監視し、体温も計っていました。」とHauganは、通信社のReutersに話した。「このアウトブレイク(=勃発)を知った時、直ちに検査し、少なくとも結果が出るまでは、隔離されることになりました。」と付け加えた。

この船は、金曜日の午後にスピッツベルゲン諸島に向かうことになっていたが、この旅行は今や取り消された。本船の運航事業者兼船主であるHurtigrutenは、3月にパンデミック(注、国境を越えた大流行)のために大半の運航を中止したが、7月7日に、収容力を減らして、16隻のうち2隻を、9月末までに徐々に運航再開すると発表していた。Roald Amundsenは、トロムセから、ヨーロッパと北極の中間にあるスバールバル諸島に1週間旅行を行ってきたが、9月には、英国諸島(注、英国本土)を一周して、イングランドとスコットランドの港に接岸する予定だった。

パンデミックの初期の段階で、何千人もの乗客が、アジア、合衆国、その他の水域のクルーズ船で立ち往生し、運航事業者は旅行を中止し、同業界による大量のレイオフ(注、解雇)が引き起こされることとなった。(Aljazeera: 1 Aug 2020)

バンコク、電動フェリー投入へ(タイ)

タイは、酷い大気汚染の取り組みの努力の一環として、初の商業電動フェリー便を始めることになった。

この乗り物は、タイの再生可能会社、Energy Absoluteにより開発されたもので、バンコク近くのチャオ・プラヤ川で金曜日に公開された。同社では、この船は、大型リチウム・イオン電池で駆動するもので、200人まで運ぶことが可能であり、20分間の充電で80キロメートルを走ることができると言っている。

道路混雑が、人口増加を含む要素により、バンコクでは深刻な問題になっている。交通量は、コロナウイルスのアウトブレイク(=勃発)により、最近では減少しているが、大気汚染は、依然として深刻な問題のままだ。

Energy Absoluteは、20隻の電動フェリーを就航させる計画で、バンコクと郊外地域を結ぶことになる。CEO(=最高経営責任者)のSomphote Ahunaiは、電動乗用車、電動バス、そして電動フェリーへの移行で、首都の大気は改善されると話している。(NHK: Saturday, Aug. 1, 1:03)

サムイ島沖でフェリーが転覆、7人行方不明(タイ)

スラト・タニ発。土曜日の夜、本土のドン・サク船舶埠頭に向けてサムイ島出発後に激しい嵐に襲われたフェリーが転覆し、7人が行方不明、他に9人が救助された、と地元メディアは報じた。

このRaja 4というフェリーは、生ごみ、3台の10車輪トラック、ピック・アップ・トラック1台を積んでいた。このフェリーには、船員11人、3台のトラックとピック・アップ・トラックの運転手4人、女性販売員1人が乗船していた。

Raja Ferry Plcが、ドン・サクとサムイ島の間でフェリーを運航している。(中略)

救助チームが、夜になるまで行方不明者の捜索を続けた。(Bangkok Post: 2 Aug 2020 at 09:40)

Paul Gauguinで1件、COVID-19の症例(フランス領ポリネシア)

フランス領ポリネシアの現地の報道によると、Paul Gauguin Cruisesのクルーズ船で、COVID-19の症例が1件出たという。この船はパペーテに接岸しており、ここで、乗客と船員の全員が検査を受けるものと見られている。

現在の航海は、現地の報道によると、中止になったとも言われている。同社は、7月に地元住民向けのクルーズで運航を再開しており、2回目の航海では、国際顧客に門戸を開いていた。

この1杯客船会社は、フランス領ポリネシアで通年運航を行っているが、同社はPonantにより保有されており、ここでは今年これまでに、業界において最も総合的な健康手続きの何がしかを公開していた。(Cruise Industry News: August 02, 2020)

AIDA、8月の最初のクルーズ打ち切り(ドイツ・イタリア)

AIDA Cruisesは、8月上旬に航海はしない。このCarnival Corporationのドイツ商標は、8月5日、8月8日、そして12日のAIDAperlaの出発を中止した。同様に、AIDAmarに乗船していく8月12日の航海も中止した。

AIDAは、集中的な準備作業と、国内・国際当局や保健専門家の支援にもかかわらず、船籍国であるイタリアから承認を受けることができず、未だに未定の状態にあると話した。

同社は、適時に船籍国のイタリアによる最終的な正式承認が受けられる見込みだ、とし、8月5日にお客を迎える準備が完全にできていたと話していた。(Cruise Industry News: August 02, 2020)

新しいマン島のフェリーは「乗客に更なる空間」を提供することに(英国・韓国)

マン島とランカシャー州の間の航路に就航する新フェリーは、「considerably more passenger space(=かなり乗客空間が広くなる)」と運航事業者は話した。

この貨客船は、2023年春に就航するものと見られている、とIsle of Man Steam Packet Companyのchief executive(=最高責任者)のMark Woodwardは語った。本船は、南朝鮮(注、韓国)で建造されるもので、「manoeuvrable in poor conditions(=劣悪な状況における操船性)」が向上することになると語った。

Ben-my-Chreeと代替することになるが、Ben-my-Chreeは予備船として維持することになる。Woodward氏は、Hyundai Mipo Dockyardと「following lengthy discussions(=非常に長い議論をした後で)」金曜日に契約が署名されたと話した。

「この新船は、あらゆる点でBen-my-Chreeよりも僅かに長いものとなりますが、かなり乗客空間が広くなります」と語った。「また、より環境的に効率が良く、劣悪な状況での操船性が良いものにすることを意図しています。」

費用はまだ確認されていないが、このフェリー運航事業者は以前、ヘイシャムに航海しているBen-my-Chreeと、リバプール航路に就航しているManannanの双方を代替するには、少なくとも7000万ポンド掛かると話したことがあった。政府保有だが、同社は新船の資金を自力で調達することになる。

乗客によるお目付け役であるTravelWatch Isle of Manの広報担当者は、「improved passenger provision(=旅客設備の改善)」は歓迎だが、この新船には3年待たされており、「we are all going to have to be patient(=我々全員は辛抱しなければならないことになる)」と話した。

工事は、2021年夏に始まることになっている。(BBC News: 3 August 2020)

アウトブレイクがノルウェーのクルーズ船を襲い、沿岸に広がる可能性(ノルウェー)

デンマーク、コペンハーゲン発。月曜日、ノルウェーのクルーズ客船会社が、少なくとも乗客4人と船員36人が感染したある船でのコロナウイルスのアウトブレイク(=勃発)を受けて、全ての運航を停止し、手続きの誤りを謝罪した。

検査で陽性だったMS Roald Amundsenの40人は、現在、同船が停泊している北極圏北部のトロムセにあるUniversity Hospital of North Norwayに入院した。

「予備的評価では、弊社の内部手続きに数件の誤りがあったことを示しています。」とHurtigruten CEO(=最高経営責任者)のDaniel Skjeldamは、声明文において話した。同社は、南部のベルゲンと北部のキルケネスの間にある絵のようなノルウェー沿岸に沿って航海しているが、「now in the process of a full review of all procedures, and all aspects of our own handling(=現在、全ての手続きと弊社自身が扱っている全ての側面の全面的見直しを行っている)」と付け加えた。

このクルーズ客船会社は、ベルゲンから、北極熊で知られる北極のスバールバル諸島に、7月17日と7月24日に出発したMS Roald Amundsenに乗船した乗客と連絡を取っている。

MS Roald Amundsenの158人の船員全員は検査を受け、122人が陰性だった。最初の航海には209人の客、2回目の航海には178人の客がいた。しかしこのクルーズ客船会社は、しばしば地元のフェリーのような活動を行っており、ノルウェーの西海岸に沿って、港から港へと旅行していることから、このウイルスは船内にあったものではなかったのかもしれない。

この航路に沿って下船した乗客もおり、地元の共同体にウイルスを拡散させているかもしれない。トロムセ市は、同船に乗って旅行した人や、同船と接触があった人に対し、保健当局と連絡を取るよう促している。

客が世界中から来ていることから、このアウトブレイクがどのようにして始まったのかは分からない。ノルウェーの通信社のNTBは、検査で陽性だった36人の船員のうちの33人は、フィリピンから来ていたと話している。

週末、Skjeldamは、クルーズ船の上級船員は、最初の症例が金曜日に報じられた後で、乗客を特定すべきだったことを知らなかったと話し、この船の医師の忠告に従っていたと付け加えた。しかしNorwegian Institute of Public Health(=ノルウェー公衆衛生院)のLine Voldは、その忠告は、自分の健康を監視し、必要ならば隔離することができるよう、できるだけ早く、乗客と船員に知らせるべきだったと話した。

「弊社では間違いをいたしました。Hurtigrutenの全員を代表して、私は起きたことを申し訳なく思っております。弊社に全責任があります。」とSkjeldamは話した。

客船会社のHurtigrutenは、MS Roald Amundsen、MS Fridtjof Nansen、そしてMS Spitsbergenの3隻の船による運航は、無期限で停止していると話している。(Voice of America: August 03, 2020 07:47 AM)

Royal Caribbean、更なる融資と流動性の動き(米国)

Royal Caribbean Cruisesは、幹事会社をNordea Bank ABP, New York Branchとする2022年満期の15億5000万ドルのunsecured revolving credit facility(=無担保リボルビング方式信用枠)、幹事会社をThe Bank of Nova Scotiaとする2024年満期の19億2500万ドルの無担保リボルビング方式信用枠、そして、幹事会社をBank of America, N.A.とする10億ドルの無担保3年間金銭消費貸借契約を改定したと発表した。

「これらの合意は、4半期ごとに精査される固定費を賄う権利放棄を延長し、延長された権利放棄期間の継続中、2021年第4四半期と、毎月精査する最小流動性特約を増加させることにより、それぞれのCredit Facility(=信用枠)において合意された、純負債を資産計上することになるものです。」と同社は話した。「これらの改定に従い、2021年第4四半期中の延長された権利放棄期間中の現金払いによる配当を制限し、自己株式の買戻しを行うものです。更に、これらの改定は、2023年満期の弊社の9.125%の優先保証債券、2023年満期の10.875%の優先保証債券、そして2025年満期の11.500%の優先保証債券に関する契約中の、投資に対する制限を設けるものです。」

更に同社は、Hermesが裏書きする融資枠を改定すべく、KfW IPEX-Bank GmbHとの権利放棄延長合意書簡により、財務制限条項を取り入れたと話した。これは制限なく含まれるもので、Quantum of the Seas、Anthem of the Seas、Ovation of the Seas、Spectrum of the Seas、そしてOdyssey of the Seasを融資することになるものだ。またBpiFAEが裏書きする融資枠は、Celebrity Edge、Celebrity Apex、そしてSymphony of the Seasを融資することになるもので、財務制限条項の違反が該当する場合には、義務的な繰り上げ返済や債務不履行を引き起こすことにはならないとする期間を、2021年第4四半期を含めて、融資枠において延長するためのものだ。

同様に、2020年7月31日、同社は、2021年第4四半期を含む融資枠において、財務制限条項の違反が債務不履行を引き起こすことにはならないとする期間を延長すべく、Icon 1、Icon 2、そしてIcon 3を融資することになる、Finnveraが裏書きする、2020年9月30日かそれ以前に、しかるべき構造上の強化がなされることになる融資枠を改定していた。(Cruise Industry News: August 04, 2020)

SeaDreamの乗客、COVID-19の検査で陽性(ノルウェー)

ノルウェーの新聞、Aftenpostenによると、SeaDream Iの乗客1人が、デンマークに戻った後で、COVID-19の検査で陽性だったという。その結果、現在航海中の乗客全員が、船室内に留まるよう要請されている。

SeaDream Iは、水曜日の朝、ボーデに到着する見込みだ。現地メディアの報道によると、地元保健当局が、乗客と船員の検査を始める見込みで、上陸が許される者はいないという。

乗客に宛てた書簡の中で、SeaDreamは、感染または症状を見せている乗客や船員に気が付いていないが、安全に実施することを望んでいるとしていた。

SeaDream Iは、このクルーズを8月2日にトロムセから始め、この前のクルーズが7月21日に始めたオスロに戻って来る。ノルウェー当局は、7月21日のクルーズ客にも連絡を取ろうとしている。

SeaDream 1は、乗客を110人、船員を85人まで乗せる搭載能力がある。

HurtigrutenのRoald Amundsenであった最近のCOVID-19の感染のため、ノルウェーは最近、乗客と船員を含めて100人以上を乗船させるいかなるクルーズ船にも、今後14日間は寄港しないよう制限を課している。

SeaDream IとSeaDream IIは、オスロとマイアミに本拠を置くSeaDream Yacht Clubが運航している。(Cruise Industry News: August 04, 2020)

ベイルート爆発:爆発近くで停泊していたクルーズ船Orient Queenで2人死亡、船は沈没(レバノン)

Orient Queenというクルーズ船の船員2人が、レバノンのベイルートで昨日あった死者の出た爆発で、死亡したと報じられている。

Orient Queenは、今やベイルート港であった爆発現場の向かいの桟橋の近くで、一部沈没している。

フィリピンのDepartment of Foreign Affairs(=外務省)は、声明文において、Philippine Embassy in Beirut(=駐ベイルート・フィリピン大使館)からの情報では、Orient Queenの2人の海員が、この爆発で死亡したことを示しているという。

この海員は、爆発があった時にOrient Queenに乗船していたと報じられている13人のフィリピン人海員の一員だった。最新情報では、11人の労働者のうちの10人が行方不明になっていると当初報じられていたが、今やOrient Queenを運航する海運会社、Abu Merhi Cruisesの幹部と連絡が取れている。

そうしたものの中で、1人が危篤だが、大半は軽傷で容体は安定しているという。海員1人が、未だに行方不明だと、同省は話した。

火曜日の爆発は、MV Rhosusに載せて2014年に同港に到着した約2,750トンの硝酸アンモニウムが含まれている倉庫で始まったものだ、と強く考えられている。

最初の爆発で、Orient Queenは酷く損傷し、傾斜し始め、一晩かけて沈没した。水曜日の航空写真やその他のメディアには、この船が停泊地で転覆している様が写っていた。

MS Orient Queenは、1989年建造で、300人の客と153人の船員を収容することができる。COVID-19のパンデミックのため、乗船している乗客はおらず、大半が制限された人数の船員だった。AIS(=船舶自動識別装置)のデータでは、本船は、6月27日にベイルートに到着していた。(gCaptain: August 5, 2020)

Diamond Princess、2021年秋に日本、アジア・クルーズ終了へ、新たな目的地を選択(日本・米国)

Princess Cruisesは、2021年10月から2022年4月までの、乗客2,670人乗りのDiamond Princessで行く、日本とアジアの全ての航海を中止すると発表した。同船は、新たな目的地に再配置されることになる。

Princessは、本船は、代わりに世界の別の地域で、初めてのシーズンを航海することになると発表したが、同社はそれがどこなのかは特定しなかった。「maiden(=初めての)」という言葉には、アジアやアラスカ州での運航を主にしてきた本船が、通常は訪問しないクルーズ地域、ということが言外に含まれている。

Princessは、この新航海の詳細は、今月下旬に発表すると述べた。2021年10月24日の航海から、2022年4月19日のNorthern Japan Spring Flowers(注、「北日本春の花」の意)クルーズが、中止された航海となる。

長崎のMitsubishi Heavy Industries(=三菱重工業)造船所で、2004年に建造されたDiamond Princessは、2014年に、日本市場向けに3000万ドルかけて広範に改装された。追加された呼び物には、初の洋上での日本温泉入浴体験、新しい食事や夕食の開催場所、そして至るところにある現代的なアジアのモチーフ(注、「繰り返し現れる装飾」といった意)が含まれていた。(Cruise Critic: August 06, 2020)

ベイルート爆発:クルーズ船主、抗議が高まるにつれ「責任者」を訴える(レバノン)

ベイルート港を破壊した巨大な爆発により沈没したクルーズ船のレバノン人船主は、「all those responsible(=責任のある者全員)」を訴えることにした、と同国の国営通信社は、この惨事に対する怒りが高まる中、話した。

火曜日、Orient Queenの2人の船員が死亡し、他に7人が負傷した。硝酸アンモニウムの巨大な積み荷が引火して、港を廃墟にして、この都市全体を破壊した爆発の原因となった。

怒ったレバノン人は、危険があるとの警告が繰り返されていたにも関わらず、長年、近隣の住宅地に非常に近いところに 2,750トンの危険物がどのように貯蔵されていたか精査されている中、土曜日にベイルート中心部で大規模な抗議活動を計画している。

元港湾労働者のYusuf Shehadiは、Guardian紙に対し、他の政府部門により抗議が繰り返されてきたにも関わらず、港の第12号倉庫には化学物質が保管されているとレバノン軍に指示されてきたと話した。同じ格納庫には、何ダースもの花火が入った袋が貯蔵されていた。

Shehadiは、爆発する前に電動工具を使って第12号倉庫の外側の門を封鎖しようと作業員が試みていたと話す元同僚に、港で話しかけたと話した。「これは午後5時で、30分後に煙が見えました。消防隊がやって来て、それから国家治安部隊が来ました。皆、死にましたよ。」

同国のpresident(=大統領)であるMichel Aounは、爆発原因は未だにハッキリとしておらず、敵対行為の可能性は無視していないと話した。

金曜日、National Newsという通信社は、次のように報じた。「Orient Queenというクルーズ船の船主である企業家のMerhi Abou Merhiは、この壊滅的な爆発に責任のある者全員を訴えた。」

この通信社は、この訴訟は、この種の最初のものであり、今後の同様の法的行為に道を開くものとなり得ると述べた。

この大型クルーズ船は、少なくとも300人の客を収容できるもので、カジノがあるものであり、惨事が襲った時、母港に停泊中だった。

爆発による暫定的な死者総数は154人だが、この数字は増えるものと見られている。というのは、未だに大勢の人々が行方不明のままになっていると伝えられており、大量の怪我人が、未だに危篤で入院しているためだ。この爆発では、少なくとも5,000人が負傷し、この都市全体に未曽有の損害をもたらした。

Agence France-Presse(=フランス通信社)が、この報道に貢献した。(The Guardian: Sat 8 Aug 2020 04.49 BST)

Genting HK、第1四半期に少なくとも6億米ドルの赤字予想(中国)

Genting Hong Kong Ltdは、6月30日締めの6か月間に「not less than US$600 million(=少なくとも6億米ドル)」の無監査連結純損失を記録するものとみられると話している。同社は、この精彩を欠いた業績は、Covid-19のために、直近の報告期中に営業の大半を休止していたことによるものだ、と話した。

フィリピンのResorts World Manilaというカジノ・リゾートの投資家でもある、カジノ・クルーズ船と造船所の香港上場の経営会社は、金曜日の提出書類で、「not less than US$300 million(=少なくとも6億米ドル)」の2020年上期の営業損失予想を警告した。同社は、月末までに中間決算発表を公表する予定だと述べた。

Genting Hong Kongは以前、8月3日の提出書類で、上期の損失は、1年前との比較で「significantly higher(=著しく高い)」ものとなると述べていた。というのは、コロナウイルスのパンデミック(注、国境を越えた大流行)のために、6月30日までの6か月間に、その経営の大半を休止していたためだ。同グループは、2019年上期に、5650万米ドルの無監査連結純損失を計上していた。

2020年上期の予想純損失は、「due to the suspension of operations across the group’s cruise businesses(=同グループのクルーズ事業の運航休止により)」すなわち、Dream Cruises、Crystal Cruises、そしてStar Cruisesの運休と、ドイツのMV Werftenの造船所での造船事業の停止、更に、Genting Hong Kongの娯楽・休暇事業、すなわちResorts World Manilaというカジノ・リゾートとシンガポールのZoukというナイトクラブにおける「severely restricted operations and revenue generation(=厳格に制限された営業と収益発生)」によるものだ。

7月26日、上期の報告期間外に、同グループは、そのDream Cruisesという商標が、台湾市場向けのクルーズ・サービスを再開する準備ができていると話した。

8月3日、フィリピン政府は、Metro Manilaは、同国の首都においてCovid-19の症例が増加していることから、「modified enhanced community quarantine(=修正強化共同体隔離)」として知られているCovid-19対策手段に関して、より厳しい手順に立ち戻ると話した。

Metro Manila地域のカジノ複合施設には、大規模民間部門のCity of Dreams Manila、Okada Manila、そしてSolaire Resort and Casinoの他、Resorts World Manilaが含まれるが、パンデミックのために3月中旬から休業していた。(GGR ASIA: Aug 10, 2020)

フランス人乗客、ウイルス船での厳しい試練を巡りCosta Cruisesを訴える(フランス・イタリア・米国)

パリ発。3月に無数の港から追い返されたコロナウイルスが蔓延したクルーズ船に乗船した約850人のフランス人乗客が、故殺を含む180件の訴えにより、パリでCosta Cruisesに対する共同訴訟を提起した、と乗客らの弁護士が、日曜日に話した。

このクラス・アクション(注、集団訴訟)は、Covid-19で死亡した3人の乗客の家族からの訴えも含まれているが、イタリアに本拠を置くクルーズ巨大企業の、Costa Magicaでの旅行中の過失や様々な落ち度を非難している。

3月6日から13日まで、この船は、訪れた大半のカリブ海の島々で接岸を拒否された。これには、トリニダード・トバゴ、グレナダ、バルバドス、そしてセント・ルシアが含まれている。

寄港がない間、船員らは、乗客に十分な健康対策を取ることなく、あるいは船内で感染の疑いがあることを伝えることなく、船内の売店、スパ、食堂、カジノを利用するよう促した、とこの訴訟における訴えの中で述べられていた。

同船の職員は「were at fault, the passengers had almost no information and only found out from local media that there were cases on the ship(=落ち度があり、乗客は殆ど情報もなく、船内で症例が発生したことを地元のメディアから知ったのです)」と850人余のフランス人乗客の共同訴訟を代理するLawyer(=弁護士)のPhilippe Courtoisは、AFP(=フランス通信社)に語った。

Courtoisは、同船内では「extremely light(=極めて軽い)」ウイルス対策が取られていたことも批判した。「夢のクルーズになるはずでしたが、厳しい試練に終わったのです。」と語った。

Costa Cruisesは、Carnivalグループの一部だが、パンデミック(注、国境を越えた大流行)のため、8月15日まで全世界で旅行を取り止めている。(Bangkok Post: 10 Aug 2020 at 07:45)

何故Carnivalの株式は、今日、値下がりしているのか(米国)

Carnival Corp株は、Morgan Stanleyが同社株についてUnderweight(注、「重量不足」の意)という格付けを維持して、価格目標を1株当たり11ドルから10ドルに引き下げたことを受け、水曜日、値を下げて取引されている。

Carnivalは、最大の世界的なクルーズ会社であり、2019年末には、洋上に100隻以上の船舶を有していた。その商標には、北米ではCarnival Cruise Lines、Holland America、Princess Cruises、そしてSeabournがあり、連合王国(注、英国)ではP&O CruisesとCunard Line、ドイツではAida、南ヨーロッパではCosta Cruises、オーストラリアではP&O Cruisesを有している。Carnivalは、アラスカ州とカナダのユーコン準州で、Holland America Princess Alaska Toursも保有している。Carnivalの商標は、2019年に約1300万人の客を引き付けた。

Carnival Cruise株は、水曜日の出稿時点において、4.42%下落して、15.12ドルだった。同株は、52週間の最高値が51.94ドルで、52週間の最安値が7.80ドル。(Benzinga: August 12, 2020 2:55pm)

「お前らみたいな船は出て行け!」Extinction Rebellion、クルーズ船の汚染阻止のため海に出る(英国)

英国コンウォールの地元のExtinction Rebellion(=エクスティンクション・レベリオン、注「絶滅反乱」といった意)団体の40人の一団が、クルーズ船の環境影響に抗議して海に出た。

Ocean Rebellion(=オーシャン・レベリオン、注、「大洋の反乱」といった意)と自称する活動家らは、ファルマス港に接岸しているクルーズ船を標的にした。小型船でThe Worldを取り囲み、その船体にスローガン(注、標語)を投射した。そうしたものの中には「Sort your ship out!(=お前らみたいな船は出て行け!)」や「#F**kthisship(=この船は糞だ)」があった。地元住民によると、このクルーズ定期船は、5月にそこに停泊して以来、大量の汚染を噴出させてきたという。

The World は、船内に何百ものアパートを有する史上初の住居クルーズ船。この富裕層向けの船は、通常は、次回訪問する目的地を投票して決めている世界中を旅している億万長者の一行の家となっている。

しかし現在は、この洋上都市は、船員を除けば空き家になっており、COVID-19のパンデミック(注、国境を越えた大流行)のため、過去数か月以上、ファルマス港に退避している。「ロックダウン(注、封鎖)で大騒ぎだった時でさえも、この船は、地元の大気中に大量の煙を吐き出していたのです。」とある地元住民は話した。「空に黒いものが見え、空気中では匂いを嗅ぐことができました。」

団体の広報担当者は「この船で燃焼されている燃料は、道路上で許されているものよりも、100倍以上も汚染させているのです。」と話した。「これは単に大洋や生態系だけばかりではなく、こうした船が訪問する沿岸の共同体の大気質にも、巨大な環境影響を与えているのです。」

港でアイドリング(=空転)している時は、クルーズ定期船は毎日、1018台のトラックと同等の排気ガスを生み出している、とOcean Rebellionは話した。

「このクルーズ船のぞれぞれのアパートは、平均的なヨーロッパの陸上に本拠を置く同等物の100倍以上も排出しているのです。それは年間380,309キログラムのCO2(=二酸化炭素)で、Boeing 747という飛行機の重さと同じなのです。」

この団体は、我々の共同大洋遺産を保護するために、近い将来の「escalation of activities(=活動の激化)」を誓っている。(後略)(Euronews: last updated: 13/08/2020)

Meyer Turku、従業員166人解雇へ(フィンランド・ドイツ)

フィンランドの造船会社のMeyer Turkuは、その事業に対するコロナウイルスのパンデミック(=国境を越えた大流行)の影響のため、166人を恒久的にレイ・オフする(注、解雇する)。

4月にクルーズ船を建造していた同社は、ざっと2,000人の従業員のうちの450人をレイ・オフすると話し、異なる期間の一時的なレイオフ、労働時間の適正化、そしてその他の調整といったその他の対策により影響を受ける他の900人とは話し合うとしていた。

木曜日にMeyer Turkuは、恒久的レイオフ交渉の第一段階は、166人を恒久的にレイ・オフする決定をすることで、決着したと話した。

「現時点での人数は、86人のブルー・カラー(注、肉体労働者)と80人のホワイト・カラー(注、事務職)労働者です。当造船所の生産計画により、艤装、設計、そしてHR(=人材)機能に関する交渉は継続し、年内に終了いたします。」とMeyer Turkuは話した。「このレイオフにより、Meyer Turkuも遷移計画を開始いたします。誰もが希望すれば、個人指導、支援、そしてこの遷移を緩和するための特別訓練を受けることになります。」

コロナ危機は、クルーズの運航と造船業の状況を劇的に変えている。4月にMeyer Turkuは、2025年と2026年の仕事を確保するため、注文簿を拡張すると発表していた。2023年まで、年に1隻から2隻の大型船を引き渡すことの代わりに、同社では4月に、年に僅か1隻の大型船を建造することになる見込みだと話した。

コロナウイルスのアウトブレイク(注、勃発)発生時において、Meyer Turkuの注文簿には、2025年までに引き渡すことになっている船が7隻あった。(MarineLink: August 13, 2020)

フェリー客、航海後の検査で陽性(米国)

最近、アラスカ州のフェリーで旅行した乗客らが、この航海から戻った後で、COVID-19の検査で陽性となった、とDepartment of Transportation and Public facilities(=運輸・公共施設局)が金曜日に発表した。Department of Health and Social Services(=保健・社会福祉局)は、感染経路を調べているが、現時点においては、他の乗客や船員の間での濃厚接触は判明していない。

この乗客らは、8月10日に、カケからジュノーまで、M/V Matanuskaで旅行中に感染したものと強く考えられている。DOT(=運輸局)によると、Matanuskaはこの航海において、シトカに寄港し、金曜日の朝にワシントン州ベリンガムに到着したという。北行きの出発前に、船員は検査されることになる、とDOTは話した。

この乗客らは、検査で陽性であることを教えて欲しいとAMHSに連絡してきたと発表にはあり、DOTでは、乗客と一般大衆に対し、十分な注意を払うよう通知した。

加えてDHSSでは、最近、Matanuskaに乗船した旅行者は、COVID-19の症状について自己観察して大事を取るよう勧めており、これらは既に全アラスカ州民に推奨されている。

これには、人前では顔面を覆うことや、家族以外の者とは6フィート離れ、混雑を避け、もし症状が現れた場合には、COVID-19の検査を受けることが含まれている。(Juneau Empire: Friday, August 14, 2020 2:11pm)

Carnival Cruise LineのEVP兼CFOのJim Heaneyが辞任(米国)

2015年以来、Carnival Cruise LineのCFO(=最高財務責任者)で、2年前にEVP(=上席部長)も兼務していたJim Heaneyが辞任する。業界外の仕事に就くことになる。

Heaneyは、業界外の職種に就くために、月末に退職

Seatrade Cruise Newsに提供された声明文において、Carnivalは「当社との5年間、(Heaneyは)優秀なチームに加わり、弊社は暫定的な財政統率力構造を有してきました。」と述べた。この客船会社は、CFOの後任を補充する予定があるか否かについては、話さなかった。

法務、情報技術、港湾開発、業務配分の監督

2018年2月、HeaneyはEVPに昇進し、戦略・商港開発の他、法務及び情報技術機能についての責任も加わった。その頃から、サプライ・チェーンと戦略的業務配分の監督も引き受けていた。

Heaneyは、2015年6月にCFOとしてCarnivalに加わり、その前は、SeaWorld Parks & EntertainmentのCFOを務めていた。それ以前は、Disney Cruise Lineで、CFOや、財務・旅行経営のSVP(=上席部長)を含む多くの財務幹部職に就いていた。ここでは17年間、働いた。以前は、Heaneyは、Royal Caribbean Internationalで様々な財務職に就いていた。(Seatrade Cruise News: Aug 14, 2020)

中国製極地クルーズ船、江蘇省で試運転(中国)

8月15日、南京(=ナンキン)発。極地探検向けの中国製クルーズ船が金曜日、中国の江蘇(=チャンスー)省で試運転した、と地元海事当局が土曜日に話した。

中国の造船所であるChina Merchants Industry Holdings Co., Ltdと、世界一流の探検船供給者であるSunstoneとの間で署名された一連の注文による極地クルーズ船の4番船。長さ104.4メートルで、同船には131室の船室があり、254人収容可能だ。

極地探検クルーズ船の1番船は、2019年に引き渡され、5番船と6番船は、今年と来年に建造される見込み。(Xinhua: 2020-08-15 21:36:37)

Carnival Corporation、ランサムウェア攻撃に襲われる(米国)

アラバマ州モービル発。クルーズ客の皆さん、あなたの個人情報は、不正侵入されたかもしれません。

Carnival Corporationは月曜日、Securities Exchange Commission(=証券取引委員会)に、土曜日にランサムウェアの攻撃に襲われたと通告した。この提出文書では、顧客と従業員の双方の個人情報が侵入されたかもしれないと述べている。

Carnival Corporationは法執行機関(注、警察等)と協働しており、一流のサイバー・セキュリティ―会社が、この脅威に対応している。(中略)

提出文書では「unauthorized access also included the download of certain of our data files(=ある種のデータ・ファイルのダウンロードを含む不正アクセス)」があったことも認めている。(NBC 15: Tuesday, August 18th 2020)

オーストラリア、COVID-19クルーズ船感染スキャンダルを精査(オーストラリア・米国)

シドニー発。連邦政府係官は、オーストラリアのコロナウイルス危機に油を注ぐことになったクルーズ船スキャンダルを巡る議会委員会に、火曜日に直面する。2,500人以上の乗客が、3月にシドニーに接岸した後で、船内でCOVID-19の症例が疑われていたにも拘らず、検査なしでRuby Princessを後にすることを許されたのだった。

Ruby Princessは、オーストラリア最大のコロナウイルスのクラスター(注、一群)の1つの発生源となった。これは国内および海外で28人が死亡し、1,000人以上が感染することに繋がった。このクルーズ船に職員を乗船させたオーストラリアのBorder Force and Agriculture Department(=国境警備・農務局)の係官は、キャンベラで国会議員からの厳しい質問に直面することが予想される。船内で症例が疑われていたにも拘らず、どのように、なぜ、2,650人の乗客がウイルスの検査を受けなかったのか、調査されている。

ニュー・ジーランドへの11日間クルーズを終えて、旅行者はSydney Harbour(=シドニー港)で下船を許され、公共交通機関に乗り、国内・海外の航空便を使って帰宅した。

議会員会は、政府のCOVID-19のパンデミック(注、国境を越えた大流行)の対応を調べるため、4月に設置された。2022年6月に最終報告が完了することになっている。

別にRuby Princessを調べているニュー・サウス・ウェールズ州が、州政府の保健当局に「inexcusable(=弁解の余地のない)」誤りがあったと非難している。この船は危険が低いと宣言したが、調査では、直ちに病気の患者を検査すべきだったことが判明している。このスキャンダルに対する警察の捜査は、継続している。

New South Wales state premier(=ニュー・サウス・ウェールズ州知事)のGladys Berejiklianは、「monumental mistakes(=とんでもない誤り)」がなされたと話している。

「今や保健局の個人によってなされた、報告書に概要が掲載されている誤りによって被害を受けたいかなる人に対しても、私は素直に謝罪できます。教訓を学んだばかりではなく、明らかにこの状況は、ニュー・サウス・ウェールズ州で二度と繰り返してはならないものなのです。」とBerejiklianは話した。

Ruby Princessの大失敗の後、他の約1ダース(注、12隻)のクルーズ定期船が、コロナウイルスの感染拡大の危険のため、オーストラリアの港湾に接岸することが禁止された。

オーストラリアでは、約23,500人のコロナウイルスの症例が確認されている。420人以上が死亡している。この公衆衛生上の危機の中心地は、ビクトリア州だ。火曜日には222人の新しい症例が記録され、17人が死亡している。

State premier(=州知事)のDaniel Andrewsは以前、COVID-19を「cunning and wicked enemy(=抜け目がなくて吐き気のする敵)」だと描写した。(Voice of America: August 18, 2020 05:02 AM)

Brittany Ferries、旅客航海削減へ(フランス)

フェリー会社が、隔離規則の導入後に需要が落ち込んだことから、旅客航海を削減することにした。

Brittany Ferriesは、2隻の船を係船して、ポーツマスからプリマスに向かう航路の予定を変更すると話した。既に予約している約50,000人の乗客は、影響を受けることになりそうだ。

同社では、隔離対策が、需要に対し「immediate and profound(=直ちに広範な)」影響を与えたと話した。

Brittany Ferriesは、コロナウイルス渡航制限のために運休して3か月以上たった6月に、制限的な運航を再開していた。(後略)(BBC News: 19 August 2020)

報道:Gentingの社長、パンデミックで事業が打撃を受ける中、香港部門の借金に自身の株式を投入(マレーシア)

8月21日、クアラ・ルンプール発。億万長者のTan Sri Lim Kok Thayは、ここのクルーズ運航事業者の株価が38パーセント急落したのを受けて、Genting Hong Kong Berhadの自身の持ち分の殆ど全てを、借金の担保として差し出した、と昨日、Bloombergは報じた。

この売却は記録的な水準のものだ、とこのビジネス・ニューズワイア(注、ネット上の経済ニュース・メディア)は報じた。この動きは、同社がここの危機的なサービスを維持するために、貸し手に対する全ての返済を中止すると話した後で出てきたものだ。

Genting Berhadの株式価値は、12月以来、殆ど3分の2に急落していた。この複合企業は、Limの帝国を形成する多くの会社の1つに過ぎないが、今やCovid-19危機によって大打撃を受けているように見える。

彼のカジノからホスピタリティー(注、おもてなし産業)に及ぶ複合企業とその各部門は、今年これまでに、史上初のグループ全体に及ぶ賃金引き下げを行い、彼のGenting Malaysia Bhd.は、6月に何千人もの労働者をレイ・オフ(注、解雇)すると話していた。

Bloombergによると、Limは、Genting Hong Kongの自身の有する殆ど全てになる76パーセント、すなわち60億株の株式が急落していることから、自分の持ち分以上のものを差し出しているという。これは、4月の55億株からは増えていた、とこのニューズワイア(注、ネット上のニュース・メディア)は報じた。

「同社の年次報告書によると、3月現在で、1年前は7000万株だったのに対して、Genting Bhd.株の5億5000万株、すなわち自身の保有する32パーセントを差し出していた。」とこの記事にはあった。

この担保は、証拠金請求の危険を高める可能性がある。証拠金請求は、投資家の追加の供託金、あるいは有価証券を、維持証拠金として知られている最小値を引き上げるため、証拠金勘定に入れるという仲介業者の要求に注意を向けるものだ。

証拠金請求は、証拠金勘定の価値が仲介業者の要求額を下回るときに、行われる。

役員報酬に特化しているWinston & Strawnの、シカゴに本拠を置いている共同経営者であるMichael Melbingerは、株式を差し出したことで、Limはずっと厳しい立場に置かれることになる可能性があると示唆した。

「多くの会社が、株価の突然の下落で、道路の隆起にぶち当たっています(注、「一時的な問題に直面している」という意)。」とMelbingerが語るのが引用されていた。「それは起きるものです。しかし、この隆起は、会社の最も重要な株主や取締役が、会社の株式の売却余儀なくされるか、証拠金請求により自動的に売却が引き起こされるときに、問題はもっと、ずっと悪いものとなるのです。」

しかし株式を差し出すことは、とりわけ高度成長企業がより普通で、大立者がしばしば貸し手や、株式と引き換えに現金を供給するその他の金融サービス会社になるアジアでは、Bloombergによると、一般的ではないという。

Tesla IncのElon Musk、SoftBank Group CorpのMasa Son(=孫正義)そしてOracle CorpのLarry Ellisonは、借金をするためにそうした行動に頼ってきたのであり、借金は、典型的には担保価値の極僅かだ。

Limの財産は、担保株式を除いて、今や約7億米ドル(30億マレーシア・リンギット)であり、Bloomberg Billionaires Index(注、「ブルームバーグ億万長者目録」の意)によると、年初の15億米ドルからは減少している。(Malay Mail: Friday, 21 Aug 2020 09:33 AM MYT)

Crystal Cruises、Gentingの経営難にも関わらず「廃業はしない」(米国)

Crystal Cruisesは、親会社のGenting Hong Kongの経営難にも関わらず「not going out of business(=廃業はしない)」。

Gentingは、経営を維持すべく現金を維持するために、債権者に対する支払いを停止し、借金を再編して流動性を強化することを模索している。COVID-19のパンデミック(注、国境を越えた大流行)による世界的な休業という状況に起因するものと見られている。事実上、世界中での全てのクルーズ運航が休止になっていた。

「当社は廃業しないということを理解することは、重要なことです。いかなる選択を弊社の親会社が追求しようとも、Crystalが事業を遂行することは可能です。」とCrystalの声明文にはあった。「加えて弊社では、常にお客様や提携旅行業者との間の契約上の義務の履行を公約して参りました。これには返金手続きが含まれます。」

「年末まで世界航海の運休を延長しておりますが、弊社では、安全に実施できる状態となった時の運航再開のため、弊社の鍵を握る市場の政府や保健当局と共同作業をしているところでございます。その時に、船上で弊社のお客様を歓迎することを楽しみにしております。」

Crystalは、2020年12月までの全ての外洋及び河川航海を中止しており、2021年1月9日まで、Crystal Espritで行くヨット航海も中止している。工事中の新しい乗客200人乗りの探検船であるCrystal Endeavorは、MV Werftenの操業停止のために、約1年遅れている。元々は2020年夏の引き渡しになっていたが、その後、2020年11月に延期されていた。(TravelPulse: August 21, 2020)

Fincantieri、新クルーズ船、MSC Seashore進水(イタリア・スイス)

イタリアの造船会社のFincantieriは、新しいクルーズ船、MSC Seashoreが、8月20日にイタリアのMonfalcone造船所で進水した、と発表した。

船が進水し、工事における主要な一里塚と最初の工程の完了を記した。この造船所では、同船が乾船渠に移動し、今や内装作業を実施することになった。本船は、来年7月に引き渡される見込みだ。

このクルーズ船は、MSC CruisesのSeaside Class船の4隻の船の1隻。最初の2隻の船であるMSC SeasideとMSC Seaviewは、2017年と2018年に進水していた。また、2隻のSeaside EVO級の船の1番船でもあり、2017年に署名した18億ユーロの契約に含まれていた。この契約は、2021年までに引き渡される見込みだったSeaside Class船の3番船の当初の建造留保合意枠に代わるもの。(後略)(Ship Technology: 21 August 2020)

北朝鮮、「浮島丸沈没」での朝鮮人強制労働者殺害を巡り、日本の謝罪を要求(北朝鮮・韓国・日本)

8月24日、ソウル発。月曜日、北朝鮮は、World War II(=第二次世界大戦)終結後、朝鮮に向かう途中だった日本船の沈没で、朝鮮人強制労働者が殺害されたことに対する日本の謝罪と賠償を要求した。

北朝鮮の組織であるAssociation of Korean Victims of Forcible Drafting and Their Bereaved Families(=朝鮮人強制連行被害者・遺族協会)の広報担当者は、Ukishima Maru(=浮島丸)の沈没と、乗船していた朝鮮人の殺害75周年を記念する声明において、この要求を行った。

4,000人余の朝鮮人労働者が、第二次世界大戦において日本が敗北して数日後に、朝鮮南部の港町である釜山(=プサン)に向かう同船に乗船していた。しかし1945年8月24日、同船全体で爆発が引き起こされ、524人の朝鮮人と25人の船員が死亡した。日本は、これは事故だったと主張したが、遺族らは、日本がこの爆発の黒幕だったに違いないと言ってきた。

「日本の当局者は、浮島丸事件の隠された真実を明らかにすべきであり、謝罪して、犠牲者や遺族に対して賠償すべきであり、日本の血まみれの過去は正当化されることも忘れることもできない。」とこの声明文は述べていた。

「我々は、敗北の仕返しに何千人もの人々を溺死させたことを、日本当局者と反動主義者に対し、犠牲者と遺族の名において抗議する。」と付け加えた。

この声明では、この殺害の日本の「desperate efforts to cover up(=隠ぺいのための死に物狂いの努力)」が、その「vileness and harden the will of the Korean people to surely exact Japan's atonement for the past crimes(=卑劣さを暴き出し、日本の過去の犯罪に対する賠償を確実に引き出す朝鮮人の意思を強固なものとするものだ)」とも述べていた。

歴史家らは、1910年から1945年の朝鮮半島の植民地支配の間に、何百万人もの朝鮮人男性が、日本の労働力に強制的に徴用されたと言っている。(Yonhap: 09:06 August 24, 2020)

ヘラクリオンでのフェリーの爆発で船員4人怪我、1人重体(ギリシャ)

ギリシャの当局者は、クレタ島のヘラクリオン港に停泊していたフェリーの機関室での爆発で、船員4人が怪我をしたと報告している。

船齢33年のBlue Horizon(注、旧ばるな)というフェリーで爆発があった時、船内には乗客はいなかった。早朝にピレウス―ヘラクリオン航路を終えて、同港に係留していた。

Hellenic Ministry of Shipping and Island Policy(注、「ギリシャ海運・離島政策省」の意)は、怪我をした4人の船員は、病院に搬送されたと話した。

ERTは、この4人の船員のうち、1人は重体だと報道した。全員が入院している。Ert国営テレビは、この1人は厳しい状況にあると話した(注、後に死亡)。(Greek City Times: Aug. 24, 2020)

Blount Small Ship Adventures、クルーズ運航停止(米国)

家族所有の小規模でおしゃれなクルーズ会社が、コロナウイルスのパンデミック(注、国境を越えた大流行)のために恒久的に廃業した。

Blount Small Ship Adventuresという、3隻の船を有するロード・アイランド州に本拠を置く会社は、今年これまでに運航を停止していたが、恒久的に停止することを決定した。このクルーズ事業は、フェリーやディナー・クルーズ船、曳船などの様々な船を建造しているBlount Boatsという造船所の姉妹会社だった。

「はい、Blount Small Ship Cruise Linesが営業を停止したことは確認いたします。」とBlount Boats Inc.のexecutive vice president(=執行副社長)であるJulie Blountは、TravelPulse宛ての電子メールに書いてきた。「Blount家では、3隻の1泊クルーズ船を売りに出しており、家業の造船業に専念いたします。」こうなった理由は、コロナウイルスのパンデミックのためだ。

市場に出された3隻の船は、1997年と1988年にそれぞれ建造された乗客88人乗りのM/V Grande CaribeとM/V Grande Mariner、そして1994年建造の乗客84人乗りのM/V Niagara Princeだ。

これらの船は、造船所の創業者であるLuther Blountにより設計・建造されたもので、船首から陸地に伸びるランプ(注、傾斜路)や、船尾の遊泳昇降口、小さな船橋の下に滑り込ませることのできる格納式操舵室といった独特の特許権を有する特徴があった。クルーズは、ミシシッピー川、シャンプラン湖、ハドソン川、エリー運河で催行していた。同社のロゴは「Go Where the Big Ships Cannot(=大型船の行けないところに行く)」だった。

Luther Blountは、American Canadian Caribbean Lineとして、1966年にこの客船会社を設立した。Lutherは2006年に90歳で死亡し、このクルーズ客船会社は2010年、Blount Small Ship Adventuresに商号変更していた。

この廃業についてのニュースは、最初に北米海事ニュース情報源のWorkBoatにより報道された。

最近、Blount造船所は、Maryland Department of Natural Resources向けに、長さ90フィートの砕氷・設標船1隻の建造契約を受注していた。(TravelPulse: 07:12 PM ET, Mon August 24 2020)

コロナウイルス:Cunardのクルーズは3月まで運休(英国・米国)

Cunardのクルーズの運休は、コロナウイルスのパンデミック(注、国境を越えた大流行)のために、3月まで延長された。このことは、このサウサンプトンに本拠を置くCarnivalの一部である会社が、1年間運航を停止することを意味することになる。

Cunardの3隻の船は、全てのクルーズが中止となった3月に、サウサンプトンに戻る航海をし始めていた。元々は7月まで航海を中止していたが、その後、11月まで延長していた。

Cunardのpresident(=社長)であるSimon Palethorpeは、次のように語った。「中止となった航海をすることになっていた全てのお客様に対し、そしてこのニュースにより失望することになることを申し訳なく思っております。」「大変に注意深い検討と、最新の指針を見直した上で、弊社では、現在の予定で航海を再び始めるのは思慮深いものとは思えなかったのです。そこで弊社では、将来の旅程を見直しました。」

3月25日までのQueen Elizabeth、4月18日までのQueen Mary 2 、そして5月16日までのQueen Victoriaの全ての航海を中止した。

Palethorpe氏は、オーストラリア、日本とアラスカを周遊する来年のQueen Elizabethの全航海は、「shorter duration European holidays ranging from three to 14 nights(=3泊から14泊のより短期のヨーロッパの休日)」と置き換えることになると話した。

これに先立つ顧客向けの電子メールの中で、同社は「making important decisions to protect the wellbeing of our guests and crew(=お客様と船員の健康を守るために、重要な決定をいたしました)」と述べていた。

5月にCarnival UKは、ここの事業の「ensure the future sustainability(=将来の持続維持を確実にするため)」CunardとP&O Cruisesで450人の削減する計画を発表していた。(BBC News: 25 August, 2020)

コロナウイルス:Condor Ferries、約200人雇用削減へ(英国・フランス)

コロナウイルスのパンデミックの結果、約200人がCondor Ferriesで削減された、と同社は話した。

Chief executive(=最高責任者)のPaul Luxon は、この削減は、同社が言う約500人の有能な職員の37%に影響を及ぶものだと話した。Luxon氏は、過去5か月間に収入が75%落ち込んだことの結果だ、と語った。チャンネル諸島、連合王国(注、英国)、フランス間の制限的運航は、年末まで維持されることになると話した。

Condorは、ロックダウン(注、封鎖)のため、3月から7月初めまでの間、旅客運航からの売り上げはなく、同期間中の貨物量は40%減少していたと話した。

7月初め、フランスの手荷物処理業者がストライキをしていたため、同社はジャージー島とサン・マロ間で予定されていた運航再開の中止を余儀なくされていた。

Luxon氏は、同社は「the busiest time of the year(=一年で最も忙しい時期)」に、「the perfect storm(=最悪の状況)」に直面したと語った。

Condorは、ジャージー島が不要不急の旅行者に対して国境を再開したのを受けて、サン・マロとプールから、ジャージー島に向かう航海が可能になっていた。同社では、ガーンジー島で9月初めに同じことを行う見込みだと話していたが、この見通しは今や「improbable(=ありそうもない)」。(後略)(BBC News: 25 August 2020)

Royal Caribbeanの大株主、200万株売却(米国・ノルウェー)

Royal Caribbean Groupの大株主の1人で、同社設立者の1人であるAWILHELMSEN A Sは、8月24日と8月25日に、このクルーズ運航事業者の200万株を売り払った。

この取引は、ノルウェー人所有のAWilhelmsenという海運複合会社にとっては126,908,778 x 100万ドルとなった。この複合企業は、未だにRoyal Caribbean Groupのざっと1800万株を未だに保有している。

Anders Wilhelmsenにより1939年に設立されたこの同族会社は、今日、Awilhelmsenとして知られているが、海運、オフショア、クルーズ、不動産、小売、資本管理に関与している。(Cruise Industry News: August 27, 2020)

プロペラの損傷で、マン島からランカシャー州へのフェリー運航休止(英国)

フェリーのプロペラ(注、暗車)の損傷で、マン島とランカシャー州間の航海が混乱している。

Ben-my-Chreeは、木曜日のダグラスからヘイシャムへの夜の横断中に損傷した、とIsle of Man Steam Packet Companyは話した。同社は、修理の必要が拡大するかは不透明で、運航は、少なくとも日曜日まで影響を受ける可能性があると話した。

乗客は、ダグラスとリバプール間で運航しているManannanに移された。損傷は、ヘイシャム港で潜水夫によって評価中。

予備船のMV Arrowが、貨物便運航のために投入されることになる、と同社広報担当者は話した。(BBC News: 28 August 2020)

Genting、ブランドのための株式提携者を求める(中国・米国・ドイツ)

2020年上期の業績を報告して、Genting Hong Kongは、個人投資家からの追加の株式、あるいは借金を求めている過程にあり、同社のクルーズ商標の1つ(Crystal Cruisesと強く考えられている)に投資することに興味があると表明している投資家らからの手紙を受け取っていると述べた。しかもそうした資金調達は、今後12か月以内に実施されるものと見られている。一方、Gentingは、2021年6月までの金融債務に適合させるための十分な運転資金とキャッシュ・フロー(注、現金の流出入)を有していると信じているとも述べている。

2月以来クルーズ運航を中止し、3月以来MV Werftenの造船所の操業を中断していることから、Gentingは、2020年の最初の6か月間に7億4260万米ドルの損失を計上している。昨年の同時期は、5650万米ドルの損失だった。6月30日現在、Gentingは、3億9750万米ドルの現金及び現金等価物を報告し、全債務は32億6120万米ドルだったという。

Gentingは、その報告の中で、前向きな進展がみられており、2021年1月にはクルーズ営業が開始される見込みであるとし、制限が撤廃、あるいは緩和される国々では、代替展開計画を検討していると述べていた。

Gentingはまた、三亜(=サンヤー)発の内航クルーズの運航で、中国当局からの承認を受けていると発表し、内航クルーズ開始のため、その他の地域政府と交渉している過程にあると話した。こうした第一歩により、同社の将来の更なる見通しが示され、COVID-19後のクルーズ再開の指導者的役割を提供するものだと話した。

3隻以外の全ての船は、現在、係船している。Explorer Dream(=イクスプローラー・ドリーム、注、「夢追い人」の意)は、7月下旬に台湾から運航を開始しており、Superstar Aquarius(=スーパースター・アクエリアス、注、「みずがめ座」の意)とGemini(=ジェミニ、注、「ふたご座」の意)は、シンガポールで、このウイルスから回復中の外国人労働者向けの宿泊船として使われている。

造船所の操業は、(2020年)10月に再開される見込みだ。同社では、ドイツ連邦政府からの長期資金提供の申請過程にあると話した。

現在、工事中のCrystal Endeavor(=クリスタル・エンデバー、注、「努力」の意)とGlobal Dream(=グローバル・ドリーム、注、「世界の夢」の意)の引き渡しは予定変更となり、このGlobal級クルーズ船の工事は延期となり、Crystal向けのEndeavor級の船の工事は止まっている。

キャッシュ・フローの管理において、Gentingは、船内の船員をかなり減らし、会社全体での採用を凍結し、全ての非本質的支出(注、不要不急の出費)を制限していると話した。

Gentingは、Crystal Cruises、Dream Cruises、そしてStar Cruisesを保有し、経営している。(Cruise Industry News: August 29, 2020)

ロンドンのタワー・ブリッジ近くで「リバー・バスのThames Clippersを窃 取」した男、逮捕(英国)

東ロンドンのTrinity Buoy Wharf(=トリニティ・ブイ埠頭)からリバー・バ ス1隻を窃取したと申し立てられた男が、逮捕された。

Specialist marine officers(=海兵隊士官技術兵)が、ある男が防犯門を飛 び越えて、タワー・ブリッジ近くのテムズ川でThames Clippersの船を盗んだ という通報を警察が受け、土曜日の朝、午前3時頃に召集された。

減速した同船を停船させるために、海兵隊士官技術兵はブルー・ライト(注、 ベンガル花火)を使用したが、直ぐには停船しなかった、と警察は話した。海兵隊士官は、最終的にはこのリバー・バスに何とかして乗り込んで、この Thames Clippersという船を制御した。

その後、Canary Wharf(=カナーリ埠頭)の波止場に向かい、そこで Metropolitan Police(=ロンドン警視庁)が、建造物侵入と窃盗の容疑で、 20代の男を逮捕した。

Scotland Yard(=スコットランド・ヤード、注、ロンドン警視庁)の報道官は、次のように話した。「8月29日土曜日、午前3時10分に、marine support units(=海兵隊支援部隊)が、男が防犯門を飛び越えて、トリニティ・ブイ埠頭からThames Clipperの船1隻を窃取したという通報に対処しました。」「海兵隊支援部隊は、ブルー・ライトを使って、このClipperを阻止しました。同船は減速しましたが、停船しませんでした。」「海兵隊員は、同船に乗り込んで、同船を制御し、カナーリ埠頭の波止場に移動させました。」

警察は、この男は留置されており、捜査は続行中であると付け加えた。

Thames ClippersはMailOnlineに対し、警察の捜査のため、この申し立てられた窃盗に関しては論評することはできないと話した。広報担当者は話した。「これは警察の捜査中の案件であることから、現時点では論評できません。」

Thames Clippersの航路網では、毎年430万人以上が、通勤や娯楽でテムズ川を利用している、と同社では話した。

最近Uberが、Thames Clippersと新たな提携をしたことを明らかにしており、 Uber boatというサービスを開始する。ここの川船により未だに完全運航しているが、この複数年提携は、今年の晩夏に開始となり、Thames ClippersによるUber Boatsという商標の川船が、お目見えすることになる。(The Evening Standard:30 August 2020)

カー・フェリー船員の救助を見よ、ユニコーンの浮きに乗った3歳児、洋上で迷子(ギリシャ)

ギリシャのアンティリオの3歳児が、想像し得る最もぞっとする乗り物の1つに乗って、海に流された。ユニコーン(注、一角獣)の浮きだ。

見よ、この浮きは可愛らしいものだが、制御するにはかなり困難なもので、とりわけ小さな体全体を浮かせられるかは、疑問だ。

両親が対処するよりは速く強風がコリント湾でこのユニコーンを漂流させたとき、この少女の家族は、ギリシャ南部の浜辺にいた、とNew York Times紙は報じた。浜辺にいた他の者が、小型のディンギー(注、小型ゴムボート)で接近して助けようともしたが、この小型船では、湾の強い流れには無力だった。

幸い、Salaminomachosというカー・フェリーの船長、Grigoris Karnesisがこの子供を発見し、海から拾い上げることができるところにフェリーを接近させた。ギリシャ当局者は、少女が行方不明になったとの報告を受けるや、このフェリーが最も近くにいた船であったことから、フェリーに連絡した。少女はユニコーンの頭にしがみついており、フェリーに乗務していた船員は、近づくと、助けを求めて叫んでいるのが聞こえたと話した。

Salaminomachosは、小型船ではない。長さ331フィートあり、300台以上の乗用車と500人の乗客が乗船可能だ。そのため船長は、同船の引き波に少女を巻き込ませないよう、細心の注意を払わなければならなかった。New York Times紙に対し、この救助での操船を、フェリーの周りに「a lake(=湖)」を作り上げるものとして描写した。動きを最小限にするために、前部の機関は停止し、ランプ(注、傾斜路)は、浮き輪に到達できるように降ろした。

同船の機関士で、船長の兄弟であるVasislis Karnesisは、このランプの正に縁まで行って、少女を無事に生還させることができた。この救助を撮影して、動画をオンライン上に投稿した乗客のPetros Kritsonisは、New York Times紙に対し、少女は救助されたとき、ショックのため口が利けなかったと話した。Captain Karnesis(=Karnesis船長)は、少女は約20分間、洋上にいたものと推測した。

ギリシャのPrime Minister(=首相)のKyriakos Mitsotakisは、この英雄的な救助で、船員らに感謝した。Kritsonisは、いかに容易に浮きが洋上で行方不明になるのかを示すために投稿したのであり、New York Times紙に対し、多くの評者が、起きたことに対して、不当に両親を批判しているかのように感じていると話した。

「次の瞬間に何が起きるのか分からないものです。」とKritsonisは、NYT紙に話した。「海というのは、嘘をつくものです。」(The Drive: August 31, 2020)