2019年12月

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2019年12月の海外旅客船情報

Cave-in-Rock Ferry再開(米国)

ケンタッキー州マリオン発。Cave-in-Rock Ferryは、強風のため運休した。このフェリーは午前8時30分頃、横断の際に川が危険な状況にしていた強風のため、運休した。

午後4時頃、風は弱まり、フェリーの再開が可能となった。(KFVS12: December 1, 2019 at 11:56 AM CST)

19人がカリフォルニア州のクルーズ船で病気を報告(米国)

当局者は、クルーズ船に乗船している19人が、南カリフォルニアの港に到着した際に、風邪のような病気を報告したと言っている。

Los Angeles Fire Department(=ロサンゼルス消防局)は、当局者が日曜日の朝に、Norwegian Cruise Lineの船で発病した患者を診断すべく呼ばれたと話している。患者は診断され、病院に搬送されることを断った、と当局は話している。

Norwegianは声明文において、少数の客が胃腸関連の病気を報告したのを受けて、厳格な公衆衛生手続きが実施されたと話している。

この豪華船「Joy」は、今年、改装されたもので、船上にレース・トラック(=競走場、注、船上ゴー・カート)を有する。Los Angeles Times紙は、救急医療隊員がこの同じ船に、乗客が発病したのを受けて1週間前に出動し、更なる治療のため、4人が病院に送られたことを伝えている。(ABC News: 2 December 2019, 05:29)

クルーズ会社、職員が伝統的な歓迎でマオリ族を装ったことで謝罪(ニュー・ジーランド)

ニュー・ジーランドのクルーズ会社が、その職員が酷く不正確なマオリ族の衣装で着飾って、海外の客向けに伝統的なポーフィリ、すなわち歓迎式典を演じるため、顔に彩色したことを謝罪した。

この出来事は、月曜日の朝にタウランガ港であったもので、動画に撮られており、マオリ族のようには見えない男性の一団が、顔や体に黒い模様を描いて「grass(=草)」のスカートを身に着けて踊っていた。船の写真家の1人が、この瞬間を捉えていた。

Princess Cruisesは、「unreserved apology for cultural insensitivity(=文化的無神経さに対する率直な謝罪)」と題する声明文において、同社は「immediate steps to address this sensitive situation(=この微妙な状況に対処する緊急の措置)」を取ったと述べた。この行為者は、Golden Princessという船の職員であることを確認した。

「この状況に気が付いて、同船の管理チームは、文化的無神経さの更なる可能性を回避するため、この区域から同船の写真家らを退場させる措置を取りました。」と Princess Cruisesは声明文において述べた。「弊社は、侮辱する意思が決してなかったことを完全にお約束し、起きたことについては素直に謝罪いたします。」

この出来事は、文化的に無神経なものだと非難されている。

「残念ながら、未だにこうした型通りの、そして明らかに人種差別主義者のトロープス(注、言葉の綾)に起因するものを目にします。」と持続可能性と先住民の権利の擁護者であるTina Ngataは語った。「この情報化時代の現代において、こんなことをする人を正当化することは本当にできません。ある意味において、怠惰であることに他ならないのが、人種差別主義者なんです。先住民団は、努力が報われていないと言われています。」

Ngai Te Rangiのchief executive(=最高責任者)であるPaora Stanleyは、New Zealand Herald紙に対し、この行為者の写真に衝撃を受けたと語った。「このクルーズ客船会社に対する我々の抗弁というものは、単に止めろというものです。自分たちのしたことを考えなさい。」とStanleyは話した。

タウランガのmayor(=市長)であるTenby Powellは、Stuff紙に対して、この出来事について多くの電話を受け取ったと語り、「とても、とても、心から心配すること」になったと語った。「もし私の理解が事実ならば、これは、文化的意識が完全に欠如していることを明らかにしたものです。」と語った。(The Guardian: Mon 2 Dec 2019 05.35 GMT)

若い指導者ら、世界の舞台でニュー・ジーランド代表になるため集合(ニュージーランド・日本)

若い指導者の多様で情熱的な団体が、32nd Ship for World Youth(=第32回世界青年の船)プログラムのニュー・ジーランド代表を結成するために選抜された。

この毎年恒例のプログラムは、日本政府の内閣府によって組織され、資金提供されているもので、来年の1月と2月に、11か国から来た200人以上の若い指導者らが、数週間、Nippon Maru(=にっぽん丸)に集うことになる。このプログラムの狙いには、国際協力の精神とその実行能力を育成することが含まれており、一方、国際社会の様々な地域の若い参加者の指導力を伸ばすことにある。船上では、参加者は文化財保護、健康と福祉、そして倫理技術の開発といった話題を深く掘り下げる専門的能力の開発課程に従事することになる。

12人のニュー・ジーランド代表団は、国中から来ており、これにはワナカ、カピティ・コースト、ホークス湾、ハミルトン、そしてオークランドが含まれている。平等に多様な専門性を持たせており、公務員、若年労働者、テ・レオ・マーオリ(注、マオリ語)や海洋科学のような科目を勉強している大学生が含まれている。オークランドのワイパパ・マラエでの訓練キャンプでは、この団体はお互いに繋がりを築いて、世界中から来た若者との船上での生活の準備を行った。このプログラムの間、船はメキシコにも寄港し、そこで参加者らは要人を訪ねて、メキシコの歴史や文化について更に学ぶことになる。若い参加者全員は、日本でも2週間過ごし、日本のホスト・ファミリーとのホームスティ(注、家庭滞在)を含む地方環境を体験することになる。

この代表団のMinistry of Youth Development(=青年育成省)のNational Leader and Advisor(=国家指導・顧問)のNeill Ballantyneは、参加者らはニュー・ジーランドの良き大使となることになり、既に新しいワイアタ(注、マオリ族の歌)、ハカ(注、マオリ族の踊り)そしてこのプログラムで世界中から来た他の若い指導者らと共有する物語を学んでいると話した。「ニュー・ジーランドは、第32回青年の船プログラムで代表となるこの11人のランガタヒ(注、若者)を、本当に誇りにすることができます。各自の共同体への責任と情熱で1つになっている有能な若者であります。」とBallantyne氏は語った。

ニュー・ジーランド代表団は、1月10日に日本に向けて出発し、バーレーン、メキシコ、ペルー、ブラジル、ケニア、スリランカ、エジプト、フランス、連合王国(注、英国)、そして日本から来た者に加わることになる。それぞれの国は12人の代表団だが、日本だけは例外で、ここは120人となっている。

このプログラムは、32年間の参加者の歴史を有しており、そうした30年に及ぶ期間には、ニュー・ジーランドのPrime Minister(=首相)のHelen Clarkが参加していた。(SCOOP: Tuesday, 3 December 2019, 8:55 am)

ボイコットの最中、日本への船旅、落ち込む(韓国・日本)

船で日本を訪問した南朝鮮人(注、韓国人)旅行者の数は、進行中の日本の商品と役務に対する消費者によるボイコット(注、不買運動)の最中、落ち込んだ。

水曜日に発表された釜山(=プサン)政府(注、釜山市役所)の資料によると、11月に船で日本に3万1375人が旅行し、前年比91パーセント減というべらぼうなものだったという。

この数字は、7月のそうした旅行者数よりも、35パーセント少ないものだった。同月、東京(注、日本政府)は、南朝鮮(注、韓国)に対する輸出制限を課し、消費者のボイコットを引き起こした。

日本の対馬という島だけでも、釜山港を出発した朝鮮人訪問者は、95.3パーセントの落ち込みだった。結果として、6社のフェリー運航事業者の内、5社が、12月中旬からこの島への運航を取り止め、僅か1社の日本の会社が旅行者を扱うことになっている。(KBS: Write: 2019-12-04 12:20:25 / Update: 2019-12-04 13:37:55)

CalMac、フェリー航路を巡ってスコットランド政府を訴える(英国)

スコットランド政府は、北部諸島への運航を巡る紛争で、公有フェリー運航事業者のCalMacに訴えられている。

CalMacは、この航路に対する契約が裁定されないという決定を巡って、省庁に対して訴えを起こしている。Sercoに対する契約裁定は、結果として棚上げになっている。

Transport minister(=運輸大臣)のPaul Wheelhouseは、Sercoとの間でフェリーの運航継続を確保するため、既存の契約が延長されることで合意がなされると語った。このCalMacの訴訟行為は、Wheelhouse氏からConservative spokesman(=保守党報道官)のJamie Greeneに宛てた書簡の中で確認されたものだ。(中略)

少なくとも今後6年間運航することになっている、4億5000万ポンド相当の契約は、公的助成がなされている頼みの綱となっている航路であるアバディーンとラーウィック、そしてカークウォールの間と、スクラブスターからストームネスに向かう航路を運航するというものだ。

政府は、入札手続きで勝利した者に対する以前の決定は、65%は価格に基づくものであり、35%は入札の質に基づくものだと話していた。CalMacは、価格の点でより競争的な入札をしていたと理解されている。しかしSercoは、2012年に7年契約を獲得しており、より望ましい入札者とされていた。当時、Transport Scotland(=スコットランド運輸省)は、この入札手続きは「attract the most economically advantageous tender based on a combination of price and quality(=価格と質の組み合わせに基づき、最も経済的に好都合な入札を惹きつけるよう)」計画されていると話していた。

新契約は、10月に始まることになっていた。(BBC News: 4 December 2019)

速報:別のフェリーが運休になる(米国)

その上、もう1隻のフェリーが、来年早々、長期間係船されることになる。

Alaska Department of Transportation and Public Facilities(=アラスカ州運輸・公共施設局)は木曜日、発表文において、M/V Auroraの従業員は1月14日に仕事が無くなると通告した。約24人の従業員が、影響を受けることになる。

11月に同局は、LeConteとAuroraの両船は検査を受け、「extensive steel replacement(=広範な鋼板の交換)」が必要だと発表していた。この修理は予算を上回るものとなり、Alaska Marine Highway Systemは、両船を修理するのに要求される資金を有していない、とDOT(=運輸局)は話しており、したがって両船は、運航から離れることになる。

LeConteの修理は、合計520万ドルと見積もられている。DOTによると、10月に120万ドルが同船の毎年恒例の分解修理で使われ、その結果、将来の修理の400万ドルが残っているだけだという。

DOTによると、LeConteが5月15日に運航に復帰する計画があるという。Auroraは、ケチカンのワード・コウブ(注、ワード入り江)で、長期間、係船する準備をしており、運航復帰日は、同局からの発表には含まれていなかった。(後略)(Juneau Empire: Thursday, December 5, 2019 4:16pm)

RTA、新たなフェリー運航事業者を雇う計画を発表(米国)

ニュー・オーリンズ発。木曜日の公聴会で、ニュー・オーリンズの信頼できない運休したフェリーを巡って、欲求不満と怒りが引き起こされた。アルジェを代表するCouncilmember(=市議会議員)のKristen Palmerは、RTA(=地域交通局)が、繰り返しカナル・ストリートとアルジェ間のフェリーが運航復帰することになっていた期限に間に合わなかったと話し、この公聴会を招集した。Palmerは最近、Council(=市議会)に記録されていたフェリーの連続運休日の集計を使って、現在運休中であるとするものを文書化していた。

フェリーを運航するため、年に650万ドルの支払いを受けている会社であるTrans Devの代表者らは、この会合には姿を見せず、Regional Transit Authority(=地域交通局)は、このフェリーのために新たな運航事業者を雇う決定を行った。

「行政府は、欲求不満の住民と完全に共有しており、事業主は体験しており、我々はこの問題を解決するために速やかに対処いたします。」とMayor’s Office of Transportation(=市運輸事務所)のDirector(=所長)であるLaura Bryanは、WDSUに宛てた声明文において述べた。「我々はRTA Director(=地域交通局局長)のAlex Wigginsと緊密に作業をしているところで、複数の重なり合う挑戦と取り組んでいるRTAの指導力と共に、その努力を支援しているところです。我々は全員、これが解決されるのを見たいのであり、完全な透明性と説明責任により、そうしようとしているのです。」

市では、月曜日のRTAの会合で、Trans Devを取り除き始めた。City of New Orleans(=ニュー・オーリンズ市)は、新しいフェリーのために、税金から1000万ドルを支払っており、これには、直ちにアルジェに引き渡されることになっていたフェリーのための750,000ドルが含まれていた。こうした船は、1年以上も手つかずのままになっていた。

RTAは、この2隻の船に対する最終検査が、12月30日に始まることになっていると語っていた。これは、全てのフェリーが、保守のために運休した後で出てきたことだ。

フェリーを利用している住民は、問題が直ぐに解決される確証はないと話している。RTAは、1月10日までに、このフェリーは海上にあるものと期待されていたと話したが、住民の誰もが、目標通りになるとは期待していないと話した。

Council President(=市議会議長)のHelena Morenoは、12月19日の次回のCity Council(=市議会)の議会に、このフェリーについての別の公聴会を追加した。(WDSU: Updated: 5:20 PM CST Dec 5, 2019)

Carnival、他のクルーズ客船会社よりも多くの性的暴行報告、統計で明らかに(米国)

2015年12月の7日間のRoyal Caribbeanのクルーズで、家族とは別れていた十代(注、女性)が、男の一団によって酩酊させられ、船室内に誘われ、強姦された。

Norwegian Cruise Lineの従業員は、客室内に入るためにマスター・キー(注、親鍵)を使用して、時を同じくして11歳の少女に対して性的暴行を働いたと申し立てられた。

そして2016年7月には、16歳の少女が、Carnivalの船でフィットネス・インストラクターにより、性的暴行を受けたと話している。

「こうした犯罪は、再三再四見続けているのです。」とマイアミの海事弁護士のJim Walkerは話した。

永年、性的暴行は、クルーズ客船会社が被害者を沈黙させ、捜査を妨害し、加害者の逃亡を助けてきたものの、クルーズ船で最も頻繁に報告された犯罪となっていた。New York Post紙によって初めて報じられたように、最近、U.S. Department of Transportation(=合衆国運輸省)から公表された統計によると、ドラルに本店を置くCarnival Cruise Lineが、7月1日から9月30日までに、FBI(=連邦捜査局)に報告された性的暴行事件があったクルーズ客船会社12社の最上位だった。

Carnival(=カーニバル、注、「謝肉祭」「どんちゃん騒ぎ」の意も)は、最大のクルーズ客船会社だが、少なくとも2016年以来、一貫して最も性的暴行事件を報告して来た。2019年第3四半期にクルーズ客船会社によって報告された35件の性的暴行事件のうち、20件がCarnivalの船で報告されていた。昨年の同時期には、クルーズ客船会社によって21件の性的暴行が報告され、Carnivalだけでも14件だった。今年の初め以来、FBIに報告された79件の性的暴行のうち、35件がCarnivalからのものだった。

Carnivalのspokesman(=広報担当者)のVance Gulliksenは、この数字は、合衆国の乗客と運航の割合に起因するものだとした。連邦政府の報告要件の下では、数字は下がることになるという。Cruise Vessel Security and Safety Act(=クルーズ船保安・安全法)(CVSSA)は、2010年に成立した連邦法だが、合衆国で乗船・下船する船舶の保安指針を定めている。同法は、クルーズ客船会社が、殺人、合衆国市民の行方不明、不審死、10,000ドル以上の窃盗、誘拐、身体傷害を伴う暴行、船舶への不正干渉、そして性的暴行などの重大事故を、FBIに報告することを義務づけている。

「弊社の収容力と運航の90%近くが、合衆国の港湾からの出発で、CVSSA(=クルーズ船保安・安全法)の報告を義務づけるものとなっています。」とGulliksenは、電子メールで送られていた声明文の中で述べた。「弊社の合衆国の競合他社の多くは、ヨーロッパやその他、非合衆国の港湾からの出発となっていることから、報告手続きの一環として、CVSSAの資料に強制的に提供する必要がないのです。要するに弊社は、他社よりも合衆国での運航がずっと多いことから、他社よりも、数多くのクルーズ運航を報告しているのです。弊社で事件が多いからではないのです。」

海事弁護士のWalkerは、この主張に異議を唱えた。この統計は、クルーズ船での性犯罪の「a complete picture(=完璧な絵)」を示しておらず、FBIに報告された事件数は、公表されたものよりも遥かに多いと話している。「クルーズ客船会社に対して被害者が報告した、犯罪とすべきものは多いのですが、ここの定義には当てはまらないものなのです。」とWalkerは話す。

数件の要素が、クルーズ船の性犯罪事件の司法管轄権をFBIが有するかどうかを決定することになる。例えば、犯罪が発生した時の船舶の位置、被害者または加害者の国籍、そして船舶の船籍港だ。合衆国水域の外で犯罪が報告されると、あるいは非合衆国国籍の者による、あるいは非合衆国国籍の者に対して犯された場合は、物事は見通せないものとなる。CarnivalやRoyal Caribbeanのような、南フロリダに本拠を置くクルーズ客船会社に対する訴訟は、マイアミの連邦裁判所に対してなされることになる。ところが犯罪捜査や起訴になると、Walkerによると、不適切接触、公然自慰行為、強姦未遂など、クルーズ船で報告される多くの性犯罪は、連邦の性犯罪とは考えられていないという。

クルーズ業界は、乗客の安全を確保することが可能となるあらゆることをしており、外洋での犯罪は稀だと言っている。陸上で報告される犯罪と比較する場合もあるかもしれないが、海事弁護士らは、船上での法執行機関(注、警察等)の欠如と、被害者の正義が守れないことになるよう、クルーズ客船会社が自身を保護する意思があると語った。「思うに、クルーズ客船は犯罪を犯すには完璧な場所で、犯罪は起訴されそうもないのですよ。」とWalkerは話す。

第2位のクルーズ客船会社であるマイアミに本拠置くRoyal Caribbeanは、7月から9月までに、そこの船で8件の性的暴行があったことを報告しており、昨年の同時期は3件だったという。9月までのRoyal Caribbeanの2019年の数字は、報告された暴行が25件だった。(Miami New Times: December 5, 2019 8:00am)

啓徳クルーズ・ターミナルの賃借人、救援活動は香港の観光業の落ち込み打開には不十分と話す(中国)

金曜日、利用者不足のKai Tak Cruise Terminalの賃借人とクルーズ客船会社が、香港の観光業の落ち込みを乗り切るには、政府の最近の業界支援対策は、十分なものからは遥かに遠いと言って、更なる援助を求めた。

Financial Secretary(=財務長官)のPaul Chan Mo-poは水曜日に、香港での抗議活動と米中貿易戦争の二重苦で経済がよろめいていることから、中小企業の救援政策の第4弾を明らかにした。40億香港ドル(5億1200万米ドル)近い提案の下で、Kai Tak Cruise Terminalは、6か月間救済されることになる。これはクルーズ客船会社に代わって接岸・旅客運賃の他、政府が賃借人に代わって賃借し、34パーセント引き下げるというものだ。この計画は、6か月間、このターミナルの賃借人6社と、105回の船舶寄港に便宜を図るものであるが、企業からは冷たい反応をもって迎えられている。

ターミナルのクルーズ客船会社の1社であるDream Cruisesは、政府による長期的な取り組みを希望すると話した。「香港で通年の母港展開をしている唯一のクルーズ会社として、弊社としては、通年に亘って持続可能な支援を提供する更なる対策を期待するものです。」と広報担当者(注、女性)は話した。これ以上、詳細は述べなかった。

ターミナルに5つある食堂のうち、3つを経営しているFederal Restaurant Groupのchairman(=会長)であるMichael Tam Siu-cheungは、政府の34パーセント賃料引き下げを歓迎したが、事業がキャッシュ・フロー(注、現金の流出入)問題を乗り切れるよう、更なる支援を求めた。

「このレストラン資産は、クルーズ・ターミナルの経営者により、弊社に転貸されているものなんです。」とTamは話した。「弊社は、賃料の3分の1を政府に支払い、政府は3分の2を民間企業である経営者に支払っているのです。」「私は、政府が賃料全体を半額にすることを望んでいます。弊社がクルーズ・ターミナルに支払っている分も含めてね。他の政府所有の財産では、普通にやっていることですからね。」「その場合だと、弊社が生き残れることを確信しています。」

Tamは、当市の外食産業は、過去6か月間に、この都市を封鎖した反政府抗議活動の影響によって、大きな打撃を受けていると語った。

デモは、急進的な抗議者が、機動隊に石油爆弾やレンガを投げつけて、しばしば大混乱になっていた。公共施設、地下鉄駅、本土と関連のある事業は、攻撃され、破壊された。警察官も、催涙ガス、唐辛子スプレー、更には実弾さえも抗議者らに発射した。

Federalのバンケット・レストラン(注、宴会食堂)は、いつも3つのレストランの中で最も稼いでいるが、過去6か月間に、婚礼や毎年恒例の夕食会のような沢山の行事が中止となっているとTamは話した。「現在は宴会の繁忙期だと思います。」と語った。「この繁忙期を逃したら、閑散期に上昇する損失をどうやって埋め合わせればいいのでしょうか?大出血なんです。」

Tamは、政府がこの不人気なターミナルに訪問者を更に惹きつけるようしてくれることも望んでいると語った。この都市の元Kai Tak Airport(=啓徳空港)の滑走路の上に建設された66億香港ドルのKai Tak Cruise Terminalは、200万平方フィート近い床面積があり、Causeway Bay(=銅鑼湾)のVictoria Park(=ビクトリア公園)と同様の広さがある。

2013年にこの3階建てのターミナルがお目見えして以来、批判者はこれを「white elephant(=白い象、注、「無用の長物」の意)」とか、交通の接続が貧弱である「ghost island(=幽霊の島)」と呼んでいた。2社のクルーズ客船会社が、1シーズンを含め、このターミナルを母港と呼んでいる。12月6日現在、合計182隻のクルーズ定期船が、今年、このクルーズ・ターミナルに到着している。昨年は、この数は170隻であり、2017年は186隻だった。

「このターミナルは、人の流入が不十分で寂れています。」とTamは語った。「ターミナルは美しい公園と共に建てられており、非常に多くの室内空間があります。」「私は、政府がこの地域を推進できることを望みます。政府は、現在の気が滅入るような社会の雰囲気から、香港人の精神を元気にし、当地での事業に利益をもたらすことにも役立てることが可能なのです。」(South China Morning Post: Published: 8:00pm, 6 Dec, 2019)

暗車問題でクルーズ船のサン・ディエゴからの出発が24時間遅延(米国)

サン・ディエゴ発。Holland America Lineのクルーズ船、Oosterdamに乗船している乗客は、今週末、サン・ディエゴで思いがけずもう1日余計に過ごした。プロペラ(=暗車)問題で、7日間メキシコ・クルーズの同船の出発が遅延したのだ。

この船は元々、土曜日の夜にサン・ディエゴの港を出発する予定だったが、同船の暗車に「required maintenance(=避けられない保守)」とHolland Americaが描写する問題により、日曜日の午後6時まで、同船の出発遅延を余儀なくされた。Holland America Lineのdirector of public relations(=広報活動部長)のErik Elvejordは、この保守作業は「does not affect the safe operation of the ship(=本船の安全運航には影響を与えない)」と語った。

同船が港に留まる一方で、Elvejordは、Holland Americanは乗客に対して、サン・ディエゴの繁華街にあるガスランプ・クォーターへの無料シャトル(=定期往復バス)を提供すると話した。乗客には、手紙により連絡しており、この予期せぬ遅延で連絡を取り合っていると語った。

出発が遅れたことから、乗客は、船はマサトランにもはや訪問できなくなったと聞かされた。ここは、同船の3か所ある目的地、すなわちのカボ・サン・ルーカス、マサトラン、そしてプエルタ・バリャルタの2番目の寄港地だった。

Oosterdamは、1,964人の乗客収容力を有する。長さは936フィートで、幅は105フィート。(The San Diego Union-Tribune: Dec. 8, 2019 1:54 PM)

ニュー・ジーランドの火山噴火:近隣のRoyal Caribbeanのクルーズやその他の旅行に影響(ニュー・ジーランド)

ニュー・ジーランドのWhakaari(=ファカアリ)とも呼ばれるWhite Island(=ホワイト島)であった火山噴火は、この地域を行き交う旅行者に影響を与えている。

噴火当時、50人未満がこの島にいた。死亡した5人を含む23人が脱出した、とPolice Deputy Commissioner(=警察副総監)のJohn Timsは語った。行方不明者の正確な人数はハッキリしていなかったが、二桁だと語った。この島で行方不明になっていると報告されている人が増えているが、警察は、捜索・救助隊にとっては、依然として余りにも危険な状況だと話した。ソーシャル・メディア上の動画や写真では、同国の北東海岸沖にあるこの火山島からは、大量の渦巻く煙が上がっている様が写っているのが共有されている。

しかしながら、旅行が規模を拡大して影響を受けているようには見えない。月曜日、EST(=東部標準時)の午前8時現在、この噴火は、航空機には影響を与えていない。オークランド、ウェリントン、あるいはオーストラリアを行き交うもので深刻な運休や遅延は出ていない。

Reuters(=ロイター通信)やNewsweek(=ニューズ・ウィーク誌)によると、クルーズ客船会社幹部は、月曜日の噴火の際に、この島にいた何がしかの観光客が、この地域を寄港地観光中だったと話している。Royal Caribbeanは、Associated Press(=AP通信)に対し、Ovation of the Seas(=オウベーション・オブ・ザ・シーズ、注、「海の大喝采」の意)の乗客数人が、月曜日にホワイト島を観光していたことを確認した。

船舶追跡ウェブサイトのVesselfinder.comによると、Ovation of the Seasはタウランガ港におり、その後、ニュー・ジーランドのウェリントンに向かった。この船の乗客が、脱出した人の中に含まれているかは不明だ。

Royal CaribbeanのDirector of Communications(=広報責任者)のMelissa Charbonneauが、USA TODAY Monday紙に提供した声明文において、このクルーズ客船会社は「devastated by today’s events(=今日の出来事に衝撃を受けている)」と話した。

「弊社の想いは、この惨事によって影響を受けた全ての人に向けられております。」とこの声明文は続けた。「弊社は、地元当局と協働しており、弊社のお客様とそのご家族に対して、弊社は医療資源の提供や相談を含むあらゆる支援と気遣いをしております。弊社では、弊社船と、弊社のシドニーとオークランド事務所からも職員を送っており、可能な限り、ご家族を支援いたします。」声明文は「Ovation of the Seasは、この状況を支援するのに必要な限りで、港に留まることになります。」と続けていた。

親族の状態について心配している家族は、次の番号で連絡を取ることが可能だ。(オーストラリア)1-300-026-240番、(ニュー・ジーランド)0800-002141番、(合衆国)800 829 4050番。(後略)(USA TODAY: Dec.9, 2019)

「AI AI Captain」:5G、ノルウェーで自動フェリーで波に乗り出す(ノルウェー)

Ericsson(=エリクソン)、Telia(=テリア)、そしてNorwegian University of Science and Technology(=ノルウェー科学技術大学)(NTNU)は、5Gが使用可能な運転手なしの輸送から恩恵を受ける、車輪や道路の要らないものを示すべく提携した。

これら提携者は、ノルウェーのフィヨルドの都市であるトロンヘイムで、AI captainを使った小型連結旅客フェリーの発表を成功させた。この自律型フェリーは、milliAmpere(=ミリアンペア)と命名されたもので、トロンヘイムの港運河を横断して、旅客を輸送した。Teliaがこの自律型フェリーを支援するのに必要な大量のデータ転送をしっかりと支援することを、Ericsson 5G技術が可能にしたものだ。MilliAmpereは、周囲を記録する感知装置と舵取り装置を船上に備えている。これは、制御センターとの通信に必要な大量のデータを作り出す。

EricssonのCustomer Unit Northern and Central Europe(=北部及び中央ヨーロッパ顧客課)のHead(=課長)であるJenny Lindqvistは、次のように語った。「短時間に大量のデータをアップロードする能力が、この発表の成功の鍵となるものでした。この試験で、200Mbps以上の速度でアップロードすることが示され、ダウンロード速度は1Gbps以上でした。」

Norwegian University of Science and Technology (NTNU)の Department of Electronic Systems(=電子装置学科)のassociate professor(=准教授)のEgil Eideは、次のように話す。「データは、船がそれ自体で方向を見つけ出して進み、障害物を避けることができるように分析され、同時に、岸壁までの距離が、船がそれ自体で安全に停泊できるように、測定されるのです。」「海上で緊急事態が起きたときは、同じ携帯電話ネットワークを経由して、Gloshaugenにある制御センターから、船を遠隔制御することも可能です。」

Ericssonは、地球全体で5Gにより駆動する自律型車両と取り組んでおり、Ericssonは、自動運転車両の環境保全上の利点を強調すべく、Teliaと提携している。Ericssonは現在、独特の通信サービス提供会社と、75以上の商業5G合意あるいは契約を行っており、うち24は、ライブ・ネットワークだ。(ericsson.com: Dec 11, 2019)

Interislanderのフェリー客、跳ね橋の損傷を受け、ウェリントンで立ち往生(ニュー・ジーランド)

水曜日の朝、Interislanderに乗って出発しようと計画していた人々は、一日の大半を遅延することになった。

Kaitakiというフェリーは、午前8時頃に出発することになっていたが、水曜日の午後まで、ウェリントンに停泊しており、乗用車のある乗客は、離れることができなかった。

声明文において、Interislanderのexecutive general manager(=上級総支配人)のWalter Rushbrookは、船とターミナルを連絡する跳ね橋としても知られているリンクスパン(注、可動橋)が、水曜日の朝、Kaitakiが出発しようとした際に損傷したと述べた。「結果として、Kaitakiのウェリントン発の午前8時45分と午後8時30分の航海と、ピクトンからの午後2時215分と午前2時30分の航海は中止となり、弊社の他の航海に遅延が生じております。」とRushbrookは述べた。

リンクスパンは修理され、フェリーは運航再開が可能となった。Rushbrookは、乗客と貨物顧客を混乱させたことで、会社は謝罪すると話した。「混乱を最小限にするため、旅客と貨物の予定変更作業を行っているところでございます。」(Stuff: 16:26, Dec 11 2019)

オークランド市議会議長、ホームレスの住居にクルーズ船使用を提案(米国)

カリフォルニア州オークランドのCity Council president(=市議会議長)のRebecca Kaplanは火曜日、その組織に対し、1,000人もの多くのホームレスの人々(注、路上生活者)に家を提供するために、Port of Oakland(=オークランド港)に船を停泊させることについてクルーズ船会社と接触していると話した。

「多くの人々に、早く家を提供する素晴らしい方法となり得ます。」とKaplanは、San Francisco Chronicle紙に語った。「クルーズ船は、自然災害の後の緊急住宅や、オリンピック大会のようなもののための臨時住宅として使われてきました。」

ホームレスは近年、サン・フランシスコの湾岸地域において著しく増加している。オークランドは、他のカリフォルニアの大都市よりも、1人当たりのホームレス人口が大きい。Chronicle紙によると、今年、保護されていない人は3,210人いると見積もられているという。

加えて、そうした人々の3分の1近くを収容できる住宅が、この都市の生活水準において、とてつもなく重要な違いを作り出すことになる。Kaplanの提案は、1月に正式に提起することになるが、収入に応じて、この船の新たな住民が、部屋代を支払うというものだ。

これは、オークランドの住民に対する財政負担を最小限にするものだと主張している。同市は、このクルーズ船を購入することにはならない。しかしながら、Port of Oakland(=オークランド港)は、この提案を成立させることができるのかどうかについて、最終決定権を有している。

Port spokesman(=港湾報道官)のMike Zampaは、Chronicle紙に対し、この提案には数件の不備な点があると語った。「クルーズ船を停泊させることのできる社会基盤がないのです。連邦政府が規制している海事施設における安全性と保安問題が、住民が使用することを不可能にしているのです。」と語った。

この構想は、ニュース局のKGOによると、これに先立つ会合で、Kaplanがホームレスに家を提供するのにクルーズ船を使用することについて、不用意な論評をしたことから出てきたものだという。この声明についての報道で、船主へと話が進み、どのように作業を一緒に進めることができるのかについての提案が、彼女宛に返信されてきたのだった。

ホームレスに家を与えるためにクルーズ船を使用することは、他の地域でも提案されている。3月、Portland Spirit River CruisesのPresident(=社長)Dan Yatesは、オレゴン市に、370フィートの船を500万ドルで買わないかと提案している。

購入したならば、同船では300人が眠ることができ、改造すれば、1,000人もの多くの人が眠れる。市役所の広報担当者は、実現困難で費用が掛かる構想だと批判した。

2018年には、Seattle port commission candidate(=シアトル港湾委員会候補)のRay Armitsteadが、625フィート、40,000トンの船を購入して、波止場に接岸させるということを提案する政策を話題にした。船の部屋の割り当ては、ホテルの部屋として使用するもので、残りをホームレスを住まわせるというものだった。この計画は、Oasis of Seattle(=シアトルのオアシス)と彼が呼ぶものだったが、立ち上げて運営するには、2000万ドルかかると見積もっていた。Armitsteadは、投票のたったの1.48パーセントしか得票できず、予備選で落選した。(Newsweek: 12/12/19 at 1:34 PM EST)

世界最大のリバークルーズ船が中国の長江で航海へ(中国・米国)

長江(注、揚子江)は、世界3位の長さの川であるばかりではなく、世界最大のリバー・クルーズ船が就航することになる川となる。

Victoria Sabrinaという船が、中国最大の内陸水域に2020年に就航して、複数の省の間で乗客を運び、Three Gorges Dam(=三峡ダム)の景観を提供することになる。合衆国に本拠を置くVictoria Cruisesは、CNN Travelに対し、2020年に処女航海を行うことになっているVictoria Sabrinaは、西洋と中国の意匠要素を結合させた豪華船だと話した。全ての旅客室にはバルコニーがあり、この船の最上階には、屋外展望甲板があり、景観を楽しむための多くの見晴らしの良い場所や機会を提供することになる。

部屋には選択の幅がある。最も狭い選択は、275平方フィート(26平方メートル)の旅客室であり、最大のは、豪勢なShangri-La(=シャングリ・ラ、注、「失われた地平線」に登場するチベットの架空の理想郷)というスィートで、部屋自体が915平方フィート(85平方メートル)あるもので、屋外のバルコニー空間は、1,320平方フィート(123平方メートル)ある。Victoria Sabrinaの船上食堂は、Top of the Yangtze(=長江の頂)と名付けられている。

三峡ダムは、世界最大の水力発電事業であり、毎年、毎時847億キロワット余の電力を発電している。2003年に開業し、長江でのクルーズの可能性を大きく広げたものだ。

「この新船は、三峡ダムの結果、長江の水位が増えたことを最大限利用する最初のものです。」とVictoria Cruise Linesのmanager of public relations and customer service(=広報・顧客部長)のLarry Greenmanは、声明文において語った。「体験の全体は、パノラマ景観とこの地域の伝統、そしてそこの人々にずっと深く入り込むものです。」と付け加えた。

中国は、クルーズ船を含む旅行の世界最大の市場の1つとして浮かび上がって来ている。Shanghai International Shipping Institute(=上海国際航運研究中心)の資料によると、中国は、2030年までに世界最大のクルーズ旅行市場になる予定だという。(CNN: Updated 13th December 2019)

Algiers Pointフェリー、1か月遅れで運航再開(米国)

ルイジアナ州ニュー・オーリンズ発。Algiers Point Ferryは、3か月近い運休を経て、今日、運航を再開した。

RTA(=地方交通機関局)は、この運航は、傭船した「Margaret Lab」を使って開始すると発表した。フェリーは、今日の午後3時から、30分おきの運航を行い、明日の12月15日午前6時に定期フェリーの運航を再開する。運航予定や運賃についての詳しい情報は、こちらのフェリーのウェブサイトへ(注、リンク先省略)。

RTAは4隻のフェリーを有しており、うち2隻は、船齢が100年近い。この運航の遅延は、大修理が必要な100歳近いフェリーが原因だった。(FOX 8: December 15, 2019 at 5:58 PM CST - Updated December 15 at 5:58 PM)

西日本でフェリー運航が109年の歴史を終えた(日本)

香川県高松発。岡山県の宇野港と香川県の高松港を結ぶフェリーが、109年を経て運航を終了する。乗客の減少で事業状態の悪化に繋がり、このフェリーは、日曜日の夜に、瀬戸内海で最後の航海を終えた。

香川県の県都である高松に本拠を置く会社(注、四国急行フェリー)によって運航されていた宇高航路は、1910年に今は現存していないJapanese National Railways(=日本国有鉄道)のため、鉄道連絡船として開設された。最盛期の1987年には、複数の民間会社が、この21キロメートル余のフェリー航路で、1日に合計150回余も運航していた。400万人余の人々が、その年、この運航を利用したのだった。しかしながら、1988年に瀬戸大橋という橋が開通したことで、フェリー客の数が急減し、民間会社は次々にこの航路から撤退した。

高松に本拠を置くこの会社は、運賃を改訂したり運航回数を減らすなどの様々な対策を通じて費用を削減しようとしたが、2018年営業年度には、約1億円の赤字を計上した。水曜日、同社は、このフェリーの運航を休止するための申請を行い、Ministry of Land, Infrastructure, Transport and Tourism(=国土交通省)の下にあるShikoku District Transport Bureau(=四国運輸局)によって受理された。同社によると、運航休止を発表した後で、乗客数は、前年から2倍から3倍に増えたという。

「事業環境が改善されたならば、(フェリーの運航を)再開できることになりますが、現在の環境の下では(航路の再開は)難しいでしょう。」と同社の幹部は語った。

最後の運航で高松港を出発したフェリーの内部で、有名なうどんという麺類を売っている店の前で、人々は列を作った。

広島県福山市から来た59歳の介護士、Hiroshi Inohara(=猪原弘士)は、このフェリーの思いを語り、うどんは、鉄道乗客や鉄道のための駅弁という箱詰めの食事のようなもので「as a set(=1組となるものだった)」と語った。

「(フェリーの運航が)もはや行われないので寂しいです。」と岡山市のMayumi Komoto(=河本万由美)は話した。46歳のKomoto(=河本)は、自分が子供だった時、家族と共に水族館に行くために、このフェリーに乗ったものだったと話した。(The Japan Times: Dec 16, 2019)

小笠原諸島での1か月滞在が人気を得る(日本)

12月16日東京発。定期船事業者のOgasawara Kaiun Co.(=小笠原海運)は、東京の都心から1,000キロメートル余南にある、30以上の亜熱帯の諸島である小笠原諸島への27泊28日の旅行の参加者を探している。1か月近く、自然に逃避する特別の機会となることを強調している。

同社は、Ogasawara Maru(=おがさわら丸)というフェリーを運航しており、これはこの諸島への唯一の接近手段となっているもので、日本の本州という本島から、片道24時間かかる。

この旅行は、「you can't go home for nearly a month(=ほぼ1か月間、家に帰れない)」という謳い文句で宣伝しているもので、在宅勤務者などの間で人気を得ている、とこの運航事業者は話した。来年1月の来るべき旅行では、13団体、16人が既に契約している。

東京都心と、父島という小笠原諸島の本島を結んでいるフェリーは、大洋が嵐になる傾向の閑散期に、毎年、東京の南部にある横浜で定期点検を受けている。1月20日から2月6日まで、この諸島に行き交う定期の交通手段はないことになる。

2011年に小笠原村の旅行協会が、このフェリー運航の中断を利用することを狙って、初めて長期滞在旅行を企画した。(Nippon.com: Dec 16, 2019)

新たな塗装でウェスタン・アイルズ州のフェリーはより燃料効率の良いものになる(英国)

スコットランド最大のフェリー会社の旗艦は、より環境に優しいものとなった。新たな塗装作業のおかげだ。

新たなハイ・テク(=先端技術)ペイント塗装は、CalMacのフェリー、MV Loch Seaforthを減速させることになるフジツボを減らすことにより、より燃料効率の良いものとすることになる。この船は、ストーノウェーからウラプールに向かう航路を航海しているものだが、先月、毎年恒例の修理の後、皮肉にも故障していた。

船主のCaledonian Maritime Assets Ltd (CMAL) は、バーケンヘッドでの最近の毎年恒例の乾船渠での保守作業の間、再塗装作業を実施した。この作業には、完全に裸の鋼板に戻すべく船体をはぎ取り、新たな低排気・燃料節約塗装膜で再塗装することが含まれていた。

このシリコーンに基礎を置くペイントは、Jotun Seaquestと呼ばれるもので、船が洋上でフジツボや船体にその他の破片を惹きつけることから無縁であることを維持すべく、最先端の防汚技術を使用している。

「この新しいノン・スティック(=汚れがこびりつかない)船体は、有機体にとって、船に吸着することがずっと難しくなる被膜を使用しています。これは、通常の運航速力を維持するための燃料が、より少なくて済むことを意味するものです。」とCalMacのDirector of Operations(=運航監督)、Robert Morrisonは話した

CMALのFleet Manager(=船隊支配人)のJohn Saltonは、次のように語った。「この新たな被膜で、将来の入渠期間を短縮することになり、願わくば、直ぐに運航復帰できるようになるものです。来年、弊社ではこの新しい被膜の実績を監視することになり、船隊の他の船にも適用することを検討するかもしれません。」

先月、Western Isles Labour(=ウェスタン・アイルズ州労働党)はCaledonian MacBrayneのフェリーの「debacle(=大崩壊)」を独自に調査することを要請した。予備の部品を、デンマークからMV Loch Seaforthに空輸しなければならなかったのだ。この4200万ポンドの船は、修理のため、ストーノウェーに何日間も係船されていた。(The Press and Journal: December 17, 2019, 6:41 am)

Princess Cruises、2021年にヨーロッパが7隻になることを確認(英国・米国)

7隻のPrincess Cruisesの船が、2021年に連合王国(注、英国)とヨーロッパで運航することになる。これは、この地域における同社最大の配船だ。

最小の船であるPacific Princessは、他の6隻の船に加わることになり、ローマとベニスを出発して、地中海クルーズを催行する。この乗客670人乗りの船は、6月から10月まで地中海を航海する。

サウサンプトン発の500泊近いクルーズは、Grand Princess、Island Princess、Crown Princessが対応することになる。

この客船会社の3隻の最新船、すなわち、乗客3,660人乗りのSky Princess、Enchanted Princess、そしてDiscovery Princessは、コペンハーゲン、バルセロナ、ローマ、アテネ発の一連のクルーズでは、南北ヨーロッパを本拠地にする。

UK and Europe vice president(=連合王国ヨーロッパ部長)のTony Robertsは、次のように語った。「連合王国(注、英国)のお客様にとって、ヨーロッパは最も人気の目的地であり、弊社の歴史上、最長のシーズンが、これまでになく多くの船で、幅広い様々な目的地によって強化され、ワクワクしております。」「この地域に7隻の船を有することになり、うち6隻は、OceanMedallion(注、小型のメダル型機器)が作動するものですが、連合王国でのPrincess Cruises の人気が高まっていることの証であり、皆様に合った独特の船上体験、高度なサービス、豊富な休日選択を提供することに献身し続けることを示すものであります。」(Travel Weekly: Dec 17th 2019, 11:05)

HHIのDSME買収、EUにより精査へ(韓国)

European Union(=ヨーロッパ連合)は、Hyundai Heavy Industriesの提案した世界最大の造船業者を創設することになる取引であるDaewoo Shipbuilding & Marine Engineering (DSME)買収を精査している。

声明文において、European Commission(=ヨーロッパ委員会)は火曜日、この取引は「may reduce competition in various cargo shipbuilding markets(=様々な貨物造船市場の競争を逓減することになるかもしれない)」と言って、2020年5月7日に決定することになると発表した。

合併規制は、しばしば型通りのものであるが、EUは、より複雑なものとなり得るHyundai Heavy Industries (HHI) HoldingsのDSME獲得の承認を示唆している。(中略)

分割や合併の後、4社が残存することになる。すなわち、Hyundai Heavy Industries、DSME、Hyundai Mipo Dockyard、そしてHyundai Samho Heavy Industriesだ。新しい事業会社は名称を維持することになるが、造船、海上プラント、エンジン開発のような事業に集中することになる。

Hyundai Heavy Industriesの組織労働者は、会社を分割して、DSMEとHyundai Heavy Industriesを統合する決定は、一時解雇に繋がる可能性があると言って、この買収に激しく反対して来た。彼らは、買収によって7兆ウォン(60億ドル)以上の債務をこの造船業者が承継することになる、と主張している。(The Korea JoongAng Daily: Dec 19,2019)

P&O Cruises、シドニー・オペラ・ハウスで大成功し、ラス・ベガスで大当たりのBlancのバーレスクを獲得(豪州)

Blanc de Blancは、Sydney Opera House(=シドニー・オペラ・ハウス)とLas Vegas strip(=ラス・ベガス大通り)で成功を収めたシーズンを受け、P&O Cruisesの最新船、Pacific Adventureで通年公演されることになった。

この受賞歴のあるバーレスク(注、茶番劇)は、パリっ子の美貌と、高く飛ぶ空中での離れ業で知られているもので、来年10月にP&Oのオーストラリア船隊に加わった時、この乗客3000人乗りの船の上での主要な呼び物となるものだ。キャストには、Blanc de Blancのよく知られている魅力的なフランス人ホストであるメートル・ド・テールのMonsieur Romeoを含む国際的俳優及びオーストラリア人俳優が含まれている。

国際的に評価されたオーストラリア人監督のScott MaidmentがBlanc de Blancの背後にいる知恵袋であり、Pacific Explorerでの独占的なショー、Love Riotを操っていた。ブリスベーンに本拠を置くScottは、慣行に挑戦した高エネルギーの作品に対し、このクルーズ客船会社には情熱があることから、Blanc de BlancをP&Oに持ってくることは自然な決定だと語った。(中略)

2020年10月からのPacific Adventureの処女シーズンの予約は、現在、受付中。料金は、10泊バヌアツ・クルーズで、船室を2人利用で、1人当たり1099ドルから。(Cruise Critic: December 19, 2019)

2隻のCarnivalのクルーズ船、コスメル港で衝突(メキシコ)

2隻のクルーズ船が、メキシコのカリブ海の行楽地、コスメル港で衝突し、長さ952フィート(290メートル)船の船尾が潰れ、乗客らは派手な衝撃に唖然とした。

世界最大のクルーズ運航事業者のCarnival Corpによると、Carnival Gloryと命名された巨大船の食堂から避難する際に、乗客1人が軽傷を負ったという。ある乗客は、この事故は、時化の海の状況において発生したと話した。

「Carnival Gloryは、既に並んでいたCarnival Legendと接触した際、接岸作業中でした。」と同社は声明文において話した。「弊社では、損傷を評価しているところですが、いずれの船の耐航性に影響を与える問題はございません。」Carnivalは、船舶の旅程には影響はないと付け加えた。

コスメルのCivil protection authorities(=市民保護当局)は、この事故は現地時間午前8時30分頃に発生したもので、係官が捜査中だと話した。

乗客のJordan Moseleyは、衝撃を感じた時、接岸していた2,000人以上を乗せることができる長さ963フィート(294メートル)のCarnival Legendで、朝食を食べていたと話した。「突然、船が一方に傾いて、元に戻るのを感じました。」とMoseleyはReuters(=ロイター通信)に話した。「数分後、クルーズ・ディレクターが、Carnival Gloryがコスメルの強風と時化の海の状況のため、接岸中に我々の船に突っ込んだと発表しました。」

3,000人近い乗客を乗せることができるCarnival Gloryの上甲板から撮影された動画には、渦巻く海に波しぶきを立てながら接近してきた船の甲板の上に、船の一部が崩れ落ちる様子が写っている。「おお、神様、あの船を見ろ!」と、ソーシャル・メディアに投稿された動画の中で、見物人が言っているのが聞こえている。

この壊れた船の別の画像では、Carnival Gloryの船尾の手摺が、下の方にざっと45度の角度で曲がって、船内がねじ曲がって、押し潰されているのが判る様子が写っている。(The Guardian: Fri 20 Dec 2019 19.18 GMT)

ギリシャの失業率、第3四半期に16.4パーセントに低下(ギリシャ)

ギリシャの失業率が、第2四半期の16.9パーセントから、7月から9月には16.4パーセントに低下した。金曜日、同国の統計サービスのELSTATの資料により、明らかになった。

ギリシャの777,000人の失業者の約73.6パーセントが、長期間失業しているが、これは少なくとも12か月間、仕事がないことを意味するものだ。ギリシャの最高の失業率は、2014年第1四半期に記録されたもので、失業率は27.8パーセントに達していた。

この資料は、女性と、15歳から19歳の若者のグループが最も失業の影響をうけていることを示している。第3四半期の女性の失業率は20.5パーセントであるのに対し、男性は13パーセントだった。一方、15歳から19歳の人々は、39.4パーセントに達していた。(ekathimerini.com: 20.12.2019 : 13:11)

Carnival、フィンランドの造船所による新しいクルーズ船の引き渡しは遅延と話す(米国・フィンランド)

クルーズ船運航事業者のCarnival PLCは、金曜日、Mardi Gras(=マルディ・グラ、注、「告解の火曜日(を最終日とするカーニバル)」)という船の引き渡しが遅延しており、その結果、来年、8本のクルーズが中止となったと警告した。

これは、グリニッジ標準時間の15時に予定されていた11月締め第4四半期のFTSE(=ロンドン株価指数)100社の業績が発表される少し前に出てきたものだ。Carnivalは、この新しいクルーズ船の初航海は、今や、来年の11月14日になったと話した。予定されていたのは、8月31日だった。このことは、8本の別の航海が中止になったことを意味することになる。Mardi Grasは、フィンランドの造船業者のMeyer Turku Oyにより、フィンランドのトゥルク市の工事施設で建造されている最中だ。

「弊社では、Mardi Grasの引き渡しが予定通りになるよう、Meyer Turkuの幹部と緊密に作業しており、一方で、弊社のお客様を失望させたことを深くお詫びいたします。引き渡し期日の変更は、本船のシステム、特色、技術が完全に作動可能であることを確実にするためのものであり、弊社のお客様が期待する休暇を提供できるようにするためのものでございます。」とCarnival Cruise Lineのsenior vice president of newbuild(=新造上級部長)のBen Clementは話した。「弊社の責務は、偉大で革新的な船を実現することであり、Mardi Grasは、北米に到着した時には、間違いなくそうしたものとなります。」と付け加えた。

Carnivalは、影響を受けるお客には全額返金し、将来の休日で使える25%のクレジットを提供すると話した。

Mardi Grasは、現在、同社が引き渡しを待っている2隻の船の1隻。もう1隻の船は、未だ命名されておらず、2022年の進水を狙っている。

同社株式は、金曜日の午後、ロンドンで0.1%下落して、3,355.58ペンス。ニューヨークの株式は、市場内時間外取引で0.3%上昇して、46.81米ドルだった。(Morningstar: 20 December, 2019 1:41PM)

Carnivalのクルーズ船での恋人殺害で、男が有罪を認める(米国)

カンザス州の男が、昨年のフロリダ州沖のクルーズ船での、長年の恋人の殺害を認めた、と連邦検事は話した。

カンザス州トピーカのEric Duane Newman(55)は、U.S. Department of Justice(=合衆国司法省)が出したプレス・リリースによると、50歳の恋人のTamara Tuckerを、2018年1月に、殺意をもって第2級殺人罪により死亡させたという訴因に対して、木曜日に連邦裁判所で、有罪の答弁を行ったという。

NewmanとTuckerは、Carnival Elation(=カーニバル・イレーション、注、「意気揚々」の意)というクルーズ船に、2019年(注、2018年の誤り)1月18日に、フロリダ州、ジャクソンビルで、バハマへの周遊航海のため、乗船した。この2人連れは、同船の第13甲板の船室に滞在していた、と検察側は話した。

Newmanは罪状認否で、その夜遅く、部屋で2人が口論したことを認めた。Newmanは、Tuckerの首を絞め、船室のバルコニーの手摺の上に押し倒し、1月18日の真夜中過ぎに、第11甲板の上に転落させたと供述した。Tuckerは、転落による鈍器外傷により死亡した、と検察側は話した。

このクルーズ船は当時、フロリダ州のニュー・スミュルナ・ビーチから、約30海里の公海上を航行中だった。Carnival Cruise Lineは声明文において、Tuckerの死の翌日に「the ship's medical team responded immediately, but, unfortunately, she passed away(=本船の医療班が直ちに対応したが、不幸にも、女性はお亡くなりになった)」と述べた。

Tuckerは、ミズーリ州のローソンの生まれで、2012年から2017年まで、ミズーリ州のパークビルにあるPark University(=パーク大学)のsocial work professor(=社会福祉教授)だった。彼女の死亡記事では、Newmanを「partner and longtime love(=パートナーであり長年の恋人)」と描写していた。

Newmanは、Tuckerの殺害で、彼女の死後、8か月間近く拘束された。判決手続きは、3月18日の予定。(ABC News: 20 December 2019, 22:21)

クルーズ運航事業者のCarnival、カリブ海の需要強固な2020年に向け出帆(米国)

クルーズ運航事業者のCarnival Corp (CCL.N)は金曜日、分析者の予想を大いに上回る2020年の利益を予想し、カリブ海クルーズに対する堅調な需要による予想よりも良い四半期利益を報告して、株式は約9%上昇した。

同社は、2020年締めの営業年度には、株式当たり4.30ドルから4.60ドルまでの間の調整利益を予想していた。RefinitivのIBESというデータによると、分析者予想平均の4.39ドルを上回る中間値だった。

Carnivalは、豪華旅行体験、とりわけ、同社の旅程の30%以上を構成しているカリブ海クルーズの成長需要から利益を得ている。「カリブ海は、占有率において強固なままであり、弊社の商標にとって、概して成長しているのです。」と業績電話会議の後で、Chief Executive Officer(=最高経営責任者)のArnold Donaldは語った。

燃料混合の変更、燃料価格、そして為替レートは、2019年度との比較で、2020年営業年度においては、1株当たり0.17ドルから0.24ドルまで利益を増加させるものと見られる。この世界のクルーズ産業の先導者からの楽観的な見通しは、競合他社の株式も引き上げた。Royal Caribbean Cruises Ltd (RCL.N)とNorwegian Cruise Line Holding Ltd (NCLH.N)は、いずれも、約4%上昇した。

Carnivalの純収益は、7.3%増加して47億8000万ドルであり、分析者の予想平均の45億7000万ドルを打ち負かした。これは集客の努力や、ローラー・コースター(注、ジェット・コースター)の乗車、IMAX(=アイマックス)シアター(注、巨大映像映画)、親水公園、ライブ・ミュージック(注、生音楽)のようなアトラクションを通じて、船上消費が増えたことに助けられた。船内消費からの収益は、総収益の3分の1近くを占めるが、約30%跳ね上がり、15億2000万ドルだった。

「総合的な背景は、消費者がとても気前が良いということです。」とTigress Financial Partnersの分析者、Ivan Feinsethは語った。「クルーズ需要は最終的には落ち込むという株式市場の悲観的な考えにも拘わらず、そうはなっていないのです。」と語った。

品目を除いて、同社は11月30日締めの第4四半期に、1株当たり62セントを稼いだ。分析者は、50セントと予想していた。Carnivalの株式は、9.8%も上昇し、この6か月で最高値の51.20ドルだった。(Reuters: December 20, 2019 / 11:27 PM)

Crystal EndeavorがMV Werftenで進水(ドイツ)

Crystal Endeavor(=クリスタル・エンデバー、注、「努力」の意)がMV Werftenで初めて水に触れた(注、進水した)。この乗客200人乗りの豪華探検船は、同造船所の建造ホールから、成功裏に進水した。

本船は、1月に引き渡されることになっており、一連の私的な傭船や行事に引き続いて、8月に日本で営業運航を開始する。8月になれば、Captain Thomas Larsen(=Thomas Larsen船長)が、2020年8月に東京からの処女航海で乗船し、本船を売り出すことになる。

ドイツにあるGentingの造船グループによって竣工した初の外洋船であるEndeavorは、200人のお客を収容することが出来、19,800トンだ。

Crystalは、どのスィートにも、専用のベランダと、バトラー(注、執事)のサービスを特色とする、探検クルーズで最も広いスィートを約束している。贅沢なトゥーシェイ(注、フランス語で「一本勝ち」の意)には、キング・サイズ(注、特大)のベッド、ウォーク・イン・クローゼット(注、歩いて入っていける大きな洋服箪笥)、パーカーを乾燥させるための熱貯蔵場所、温度調節可能な床のあるスパのような浴室、二重化粧台、曇り止めの鏡と、レイン・シャワーヘッドが含まれる。

技術的な詳細には、航海情報や無数の国際日刊新聞を提供するiPads(=アイ・パッド)が、どのスィートにもことのある他、アンビエント(=周囲)照明、インタラクティブ・ストリーミング・テレビ(注、双方向・実時間再生可能テレビ)が含まれる。

100室あるスィートには、Crystal Penthouse Suites(=クリスタル・ペントハウス・スィート)(985平方フィートから 1,130平方フィート)が2室、Penthouse Suites(=ペントハウス・スィート)(457平方フィート)が8室、Deluxe Suites(=デラックス・スィート)(304平方フィート)が90室ある。2室あるクリスタル・ペントハウス・スィートの広い方には、寝室が2室、配置され、もう1つの寝室は、隣接する入り口から、隣接のデラックス・スィートに連絡している。Crystal EndeavorのMichelin(=ミシュラン)水準のどの飲食店からも、スィートの中で食事できるように、いずれも食事区画と執事の準備空間が用意されている。ペントハウス・スィートとデラックス・スィートでは、睡眠・着席区画、専用ベランダ、そして化粧台区画が区別されている。(Cruise Industry News: December 24, 2019)

新しいStenaのフェリーが中国の造船所から到着(英国・アイルランド・スウェーデン・中国)

新しいStena Lineのフェリー、Stena Estridが、中国の造船所からの5週間の引き渡し航海を終えて、月曜日、ホリーヘッドに到着した。

この船は、1月中旬にホリーヘッドからダブリンに向かう航路に就航するに先立ち、最後の準備を行うことになる。

このフェリーは、中国北西部にあるAVIC Weihai造船所から、シンガポール、スリ・ランカ、スエズ運河、地中海、ビスケー湾を経由して、10,000マイルの旅をしてきた。

Stena Estridは、乗用車120台と乗客1,000人、更に貨物を乗せることが可能だ。Stena Eddaと共にアイリッシュ海に配船されることになっている更に2隻の新しいフェリーが、来春、リバプールからベルファストに航海する見込みで、Stena Emblaは、2021年の初めまでに、同一の航路に就航する。

Stena Estridのsenior master(=上級船長)であるMatthew Lynchは、次のように語った。「計画と工事の6年間と、世界一周航海の5週間を経て、遂にここ、ホリーヘッドにやって来たとは、信じ難いことです。」「旅客船で24年間、つまりクルーズ船で7年間、フェリーで17年間、働いてきましたが、この船は、エボリューション(=進化)ではない、正にレボリューション(=革命)ですよ。」(Travel Weekly: Dec 24th 2019, 07:19)

中国人観光客は太平洋島嶼国の観光業発展にとって極めて重要:フィジー当局者(フィジー・中国)

12月25日、スバ発。中国人観光客は、フィジーのような太平洋島嶼国の観光業の発展にとっては極めて重要だ、とフィジー当局者が、水曜日に話した。

「我が国の観光業の発展に貢献してくれることから、フィジーのような太平洋島嶼国としては、中国人観光客を暖かく歓迎することになります。」とフィジーのDepartment of Tourism(=観光省)のdirector(=主任)であるNanise Masauは、約1,800人の中国人観光客を乗せたCosta Atlantica(=コスタ・アトランティカ、注、「大西洋世界」の意)というクルーズ船が到着した際、Xinhua(=新華社通信)に語った。

フィジーのおもてなしを示すため、同省は、伝統的な戦士と音楽家と共に、スバ港で中国人観光客のためにBula(=ブラ)という(伝統的な)歓迎式典を組織して、在フィジーChina Cultural Center(=中国文化センター)と共同作業した。

中国市場は大変に重要であり、フィジーは更に中国人観光客を惹きつけるためにあらゆる可能性を試している、とNanise Masauは語り、フィジーは、中国人観光客を受け入れる準備が出来ていると付け加えた。

Nanise Masauによると、2018年にフィジーは、中国から合計49,721人の訪問者を受け入れていると言い、前年比で1パーセントの増加だった。過去5か年の中国人訪問者の到着成長の平均は、17.1パーセントを記録した。

2018年の中国市場からの年間観光収入は、1億60万フィジー・ドル(約4660万米ドル)を記録しており、2017年との比較で、17.1パーセント増だった。中国市場からの観光収入は、過去5年間に平均21.1パーセント成長した。

観光業は、フィジーで最も重要な産業であり、同国にとって最大の外貨獲得手段だ。

フィジーは近年、毎年800,000人以上の訪問者を受け入れている。フィジー政府は2021年までに、観光産業を22億フィジー・ドル(約10億米ドル)の産業に発展させる目標を掲げている。

現在、中国は、フィジー第4位の観光市場であり、中国市場からの観光収入は、同国の観光業収入合計の5パーセント近い。

Chinese Ambassador to Fiji(=在フィジー中国大使)のQian Boとしては、過去数十年間、中国とフィジーは大変に良好な関係であり、中国人観光客は、太平洋島嶼国の観光業の発展を手助けするだけではなく、国民間の理解と友情関係を更に高めてもいると語った。

China Cultural Center in Fiji(=在フィジー中国文化センター)のdirector(=主任)であるSun Jieは、この近年初の史上最大の観光団体である中国人観光客の到着は、中国とフィジー間の文化・観光協力の歴史上、大事件だと語った。(Xinhua: 2019-12-25 18:50:31)

Genting HK、2隻目のクルーズ船を賃貸借契約付き売却取引(中国)

カジノ船の運航事業者で、アジアの陸上のカジノの投資家であるGenting Hong Kong Ltdは、その部門の1つが、ここのCrystal Cruises事業向けに意図している工事中の船を売却してリース・バックする(注、借り戻す)ことで合意したと言っている。この定期船は、Crystal Endeavorと命名されることになっているが、現在、Genting Hong Kongのドイツの造船所の1つで建造中だ。

Crystal Endeavor SASは、フランスに設立したGenting Hong Kongの間接子会社だが、3億5000万ユーロ(3億8820万米ドル)の合計対価で売却される、と親会社は、月曜日にHong Kong Stock Exchange(=香港証券取引所)に宛てた報告の中で話した。

この定期船は、同報告によると、最大で約200人の乗客を収容できる豪華な旅客クルーズ船になるという。本船の工事は、2020年初めに竣工する見込みで、本船の引き渡しは、2020年5月になるものと見られている、とGenting Hong Kongは付け加えた。

同報告では、買主はフランスに設立されたSNC Endeavor Leasingとされており、Cafi HesterとDoumer Financeによって完全に保有されている。この2社は、金融機関のCredit Agricole Groupの間接的な部署。

更に月曜日、Crystal Endeavor SASは、買主との間で「subordinated loan agreement(=劣後金銭消費貸借契約)」に署名した。この買収のための資金調達で、買主に対し、年7.0パーセントの金利で、3億ユーロまでの融資を売主が許すというものだ。

Genting Hong Kongはまた、この取引の全てを完了するに先立って、この部署は、「bareboat charter agreement(=裸傭船合意)」と株式買収選択合意に署名し、子会社のCrystal Endeavor SASが、SNC Endeavor Leasingの全ての株式を買収する選択権を有することになる。「当事者は、裸傭船合意と株式選択合意の点で、未だに交渉が進行中です。」と親会社は報告の中で述べた。

月曜日の報告において、Genting Hong Kongは、取締役会が同グループに「to be beneficial(=有益なものとなる)」商取引を検討していると話した。同社はまた、この取引は、ここの事業活動と資本支出を支えるために「on reasonable terms(=妥当な条件で)」追加の運転資金を供給することになり、「while at the same time maintaining the appropriate rights over the vessel, which will strengthen the cash flow of the group(=同時に本船を巡る適切な権利を維持すると共に、これはグループのキャッシュ・フロー(注、現金流入力)を強化することになる)」と指摘した。更にこう付け加えた。

「この手続きはまた、将来…(現在、建造中の)船舶の運航のための運転資金と、弊社造船所への流動性資産(注、現金)を供給するためにも利用されることになる。」

Genting Hong Kongは、そのクルーズ事業の拡大のために資金調達する資金を探している。同社は、数個の異なる市場分野に特化した3つのクルーズ商標の品揃えを発展させている。すなわち、超豪華分野向けのCrystal Cruises、高級分野と描写されるもの向けのDream Cruises、そして、現代的分野と定義されるもの向けのStar Cruisesだ。

9月、Genting Hong Kongは、ここの他の部署の1つが、Dream Cruisesという分野の船の1隻であるGenting Dreamという船を、売却して借り戻すことで合意したと話した。

8月、この香港上場企業は、ここのDream Cruises Holding Ltdという部署の持ち分の35パーセントを、4億8900万米ドルで売却すると発表している。

Crystal Endeavorは別として、Genting Hong Kongは現在、アジア市場向けに、2隻の「Global Class」船を建造中だ。1番船は2021年引き渡し、2番船は2022年引き渡しとなっている。

Genting Hong Kongは、3つのハッキリと異なる市場分野を横断して、合計8隻のクルーズ船を有している。これには、ここの洋上のResorts Worldによって経営されているカジノが含まれている。この賭博施設には、テーブル・ゲームやスロット・マシーンがある。親会社は、陸上のResorts World Manilaというフィリピンのカジノ・リゾートの持ち分も保有している。(GGR ASIA: Dec 26, 2019)

濃霧でDorena-Hickman Ferry運休へ(米国)

ケンタッキー州ヒックマン発。Dorena-Hickman Ferryは、一時的に運休している。

Kentucky Transportation Cabinet(=ケンタッキー州運輸室)の当局者は、運休は、ケンタッキー州ヒックマンと、ミズーリ州ドレナ間のミズーリ川の濃霧によるものだと話した。

朝の時間は、フェリーはまだらな霧の中で運航することが可能だった。今や霧は濃くなってきており、フェリーは運航を中止しなければならない。(KFVS: December 27, 2019 at 11:55 AM CST - Updated December 27 at 11:55 AM)

クルーズ船、船外転落のオーストラリア人客捜索(オーストラリア・ニュージーランド)

クルーズ船が、広大な太平洋で船外に転落したオーストラリア人乗客を1人失って、オークランドに向かっている。

この男性は、ギズボーンの南のマヒア沖で、日曜日の午後7時頃、Norwegian Jewelから船外に転落した。防犯カメラと目撃者が、男性は故意に船外に飛び降りたことを確認した、とNorwegian Cruise Lineから出された声明文にはあった。男性は、オーストラリア出身の62歳だった。

「当局は通報を受け、捜索・救助活動が直ちに行われました。残念ながら、このお客様は発見されておりません。」「弊社の想いと祈りは、この困難な時を過ごしているご遺族と共にあります。」

Rescue Coordination Centre(=救助調整センター)は、ヘリコプター3機、コンテナ船2隻、ヨット2隻、そしてこのクルーズ船が日曜日の夜の捜索に加わったが、成功しなかったと話した。

月曜日の朝、捜索活動は、沿岸警備隊を航空支援するEastland Rescue Helicopterのヘリコプター1機に縮小されたが、この男性が冷水の中に長時間いたことから、正午には終了した。他の全ての捜索船は通常の任務に戻り、これにはNorwegian Jewelも含まれており、オークランドに向け、北に向かっている。

Norwegian Jewelは、乗客2376人乗りで、長さ294メートル。船員は1069人。(Stuff: 12:10, Dec 30 2019)

沿岸警備隊のヘリコプター、ニュー・ジャージー州沿岸沖のクルーズ船から病気の男性空輸(米国)

週末、Coast Guard(=沿岸警備隊)のヘリコプターが、ニュー・ジャージー州沿岸沖のクルーズ船から、70歳の病気の男性を夜間作戦で、アトランティック・シティの病院に空輸した。

沿岸警備隊は、深刻な腹部の問題を抱え、クルーズ船が提供できるものよりも高度の医療が必要になった乗客の支援を船員が求めたとき、Anthem of the Seas(=アンサム・オブ・ザ・シーズ、注、「海の賛歌」の意)は、土曜日の夜にリトル・エッグ・ハーバーの沖、17マイルにいたと話した。

Air Station Atlantic City(=アトランティック・シティ航空基地)から来たMH-65 Dolphinというヘリコプターの隊員は、同船と出会い、この船の甲板から、男性とその息子を吊り上げた、と沿岸警備隊は話した。ヘリコプターは、アトランティック・シティのAtlantiCare Regional Medical Center(注、病院)に2人を運んだ。

沿岸警備隊は、患者は必要な治療を受けたと話したが、この男性や容態についての追加的な情報は提供しなかった。(The Philadelphia Inquirer: Updated: December 30, 2019- 10:14 AM)

新しいクルーズ船がシチリア島の港に突っ込む(イタリア)

生後僅か数か月のクルーズ船が、シチリア島で接岸中に、港に突っ込んだ。

クルーズ船MSC Grandiosaは、強風の中で接岸中、このイタリアの島のパレルモ港で接触した。この事故は、昨日の午前8時30分頃、発生した。船は船尾左舷を損傷した、とMaritime Bulletinは報じている。

Facebook上で共有された事故映像では、パレルモの埠頭に対する損傷の他、喫水線の上部に何がしかの損傷が写っている。乗客によって撮影された映像では、この船が衝突の後、港から離れたのが写っている。これ以上の問題はなく、後に接岸した。

現在、同船の乗船している乗客のRonny Copは、The Independent紙に対し、次のように語った。「現在、 Grandiosaに乗船しています。この事故は、昨日、パレルモで起きたもので、船長がこの事故を避けるために出来ることはありませんでした。」「突風が、この事故の原因なのです。船長は、より大きな事故になることを避けるため、あらゆる対策を取りました。」

MSC Grandiosaは現在、マルタの首都であるバレッタ沖の海域にいる。長さ331メートルのMSC Grandiosaは、MSC船隊最大の船の1隻であり、10月下旬に就航したばかりだ。11の食堂と20の酒場があり、1,700人の船員の他、6,300人以上の乗客を収容することが可能だ。MSC Grandiosaの旅程は、西地中海に特化しており、バルセロナ、マルセイユ、パレルモといった港に寄港している。

今月これまでに、2隻のクルーズ船が、メキシコでお互いに衝突している。Carnival Gloryが、Carnival Legendと12月20日にコスメル港で衝突した。動画では、定期船同士が衝突する瞬間が写っており、Gloryの船尾に対し、目に見える損害が生じている様が写っている。Carnivalによると、両船はなおも耐航性があり、僅か1人の「minor(=軽微な)」怪我が報告されただけだったという。

The Independent紙では、論評を求めてMSC Cruisesに連絡を取っている。(Independent: 1 day ago)