2019年11月

HOME > 海外旅客船情報 > 2019年11月

2019年11月の海外旅客船情報

「最も環境に優しい」フェリーがお目見え(英国)

運航事業者がスコットランドで最も環境に優しいと主張する新しい1400万ポンドのフェリーが就航する。

MV Alfredは、ケースネスのジルズ湾とオークニー島のマーガレッツ・ホープの間を走ることになる。金曜日の午後1時に、最初の旅客運航を行う。

この2対船体の船(注、双胴船)は、乗客430人、乗用車98台を積載し、運航事業者のPentland Ferriesは、このグリーンな(注、環境に優しい)設計で、大半の単胴のフェリーが1日に必要とする燃料と同じ量で、6日間走ることができることになると話した。主機の燃費は、より伝統的な設計の船の明かりを点灯できるだけの量だと話した。

環境に優しい推進システムと、全体のLED(=発光ダイオード)の照明は、この新しいフェリーのグリーンな(注、環境に優しい)側面であり、ベトナムで建造されたものだ。

風力タービンが1晩中、このフェリーの電力供給のために使用される。同様に、Pentland Ferriesの事務所と陸上基地にもエネルギーを供給する。(後略)(insider.co.uk: 00:01, 1 NOV 2019)

デンマークの貨物船がロストク港でドイツのフェリーと衝突(ドイツ)

デンマークの一般貨物船のDANICA VIOLETが、Rostock Harbor(=ロストク港)の追跡によると、11月1日の協定世界時14時30分頃、フェリーのBERLINと衝突したという。

BERLINは、デンマークのゲザーに向けてロストクを出発したところで、DANICA VIOLETは、ポーランドから到着してロストクに接岸することになっていた。

両船は、一見したところ、損傷を受けたようで、BERLINの運航は中止となった。DANICA VIOLETは、衝突の30分ばかり後に接岸した。損害の程度は、不明。未確認情報によると、衝突は、DANICA VIOLETの舵取り、あるいは機関不調に拠るものだという。(FleetMon: Nov 01, 2019 at 17:40)

嵐が押し寄せ、ファルマウスへのクルーズ船の寄港は中止(英国・ドイツ)

悪天候のため、クルーズ船がファルマウスへの予定された寄港を中止した。夜間と明日、大雨と強風が見込まれることから、洪水警報と天候警報が同郡に発令されている。

クルーズ船のAmadea(注、旧飛鳥)は、土曜日(11月2日)にファルマウスに到着することになっていた。この船は、船上に自前のゴルフコースを有するものだが、今年のファルマウスへの4回の寄港の3回目をすることになっていた。5月28日と9月21日に到着している。過去6か月間内に、Albatrossの9月25日の訪問と、9月29日のViking Skyの寄港は、いずれも悪天候のために中止になっていた。

この中止のニュースは、訪問時にクルーズ会社、船員、乗客を支援しているFalmouth Cruise Ship Ambassadors (FCSA)によって掲示されている。

Amadeaは、Amadea Shipping Companyの所有で、ドイツに本拠を置くPheonix Reisenによって傭船され、運航している。この600人を収容できる船は、長さが633フィートで、幅は83フィート、ロイヤル・スィートが2室、スィートが40室、そして船室が254室あり、その106室に専用のバルコニーが付いている。(後略)(CornwallLive: 17:55, 1 NOV 2019)

キプロス―ギリシャ間のフェリー連結、EUの資金提供のおかげで開設可能に(キプロス・ギリシャ)

キプロスのShipping Deputy Minister(=海運大臣代理)のNatasa Pilidesによると、2020年の第1四半期までに、キプロス―ギリシャ間の乗用車・旅客フェリー運航を再開する政府の提案は、今回は異なる提案に基づくことになるという。

この構想は18年前に中止となったもので、長年に亘って議論されてきたが、いつも不調に終わっていた。今や、この提案が現実のものとなる時が来たのであり、両国は、かっては大変に重要な運航だったものを再開してみなければならない、とPilidesは考えている。

この新たな提案は、EU(=ヨーロッパ連合)に事業の支援を求めることになる。少なくとも初期段階においては、財政上の空白を埋めるために支援することになるとキプロス政府は考えている。(後略)(TheMayor.EU: November 02, 2019 17:00)

ブリティッシュ・コロンビア州の小さな町の造船業者、クートネー湖のハイブリッド・フェリー建造の第一次選考に残る

このフェリーは、「reliable enough to use on a daily basis(=毎日使用するに十分な信頼性がある)」技術次第で、2030年までに完全に電動に変換することが可能な、ハイブリッド・ディーゼル・エレクトリック機関によって駆動することになるものだ。

クートネーのWaterbridge Steel of Nakuspは、3つあるブリティッシュ・コロンビア州の造船業者の1社であり、クートネー湖航路向けの新しいハイブリッド・エレクトリック・ディーゼル・フェリーの実現で、第一次選考に残った。

日曜日、Ministry of Transportation and Infrastructure(=運輸・社会基盤省)は、North Vancouver companies Allied Shipbuildersと、Western Pacific Marineと並んで、Waterbridgeが、より大きなMV Ospreyの夏季運航を支援することになる車両60台乗りのフェリーの設計と建造の入札者となる資格があることを明らかにした。より小型で老朽化しているMV Balfourというフェリー(1954年建造)は、2023年の春に到着することになっているこのハイブリッド・フェリーと代替になる。

同省は、このフェリーは、2030年までに完全に電動に変換可能なハイブリッド・ディーゼル・エレクトリック機関によって駆動すると述べた。これは、2040年までにブリティッシュ・コロンビア州内陸フェリー船隊を電動化するというCleanBC計画の一環だ。NDP(=新民主党)政府のCleanBCという気候変動計画は、2007年の水準から、2030年までに温室効果ガスを40パーセント、2040年までに60パーセント、2050年までに80パーセント逓減させることを目標にしている。

同省の声明によると、この新しいフェリーを電動に変換することも、「reliable enough to use on a daily basis(=毎日使用するに十分な信頼性がある)」技術次第だという。

同省は、バルフォーとクートネー湾の(クートネー湖の西岸と東岸にある)幹線道路の31号線と3A号線に繋がる9キロメートルを改善するための5000万ドル州・連邦合同計画の一環として、バルフォーとクートネー湾のフェリー・ターミナルの刷新もする。

Waterbridgeは2012年に、クートネー湖の西のアロー湖の先にあるシェルター湾とガリーナ湾で運航している、MV Columbiaという乗用車80台乗りのフェリーの設計と建造で、同省の契約を獲得したことがある。同社は、アロー湖、アダムス湖、フランソア湖のフェリーの運航も経営している。

Western Pacific Marineは、クートネー湖の西部の川をハロップからグレードに遡る、より小型のフェリーの他、クートネー湖のフェリーの運航を経営している。(The Province: Published: November 3, 2019)

ドイツ人カップルのクルーズ中の大声のセックスは船員にとって耐え難いものとなった。2人はバルバドスで下船命令

大声でのセックスと、その後の口論のため、クルーズ船から追い出されたドイツ人カップルは、今やドイツの法廷で非難の声を上げている。

この2人は、ドイツのReise Reporter紙によると、Renate F.とVolkerだとされているが、バルバドスでMein Schiff 5から下船させられたことで、Tui Cruisesを訴えている。この報道によると、Renateは、自分とその愛人が、4月1日にこの遊覧航海を最大限活用していたとき、バルコニーのドアをうっかり開けたままにしていたことを認めたという。彼女は、少しばかり大声を出したことを認めている。

この情熱的な性交に引き続いて、決して荒っぽいものとはならなかったとRenateが言っている口論が発生した。その後、煙草を吸うためにバルコニーに出たが、船員らがこの船室に入ってきて、本国から7,500マイル近く離れたところで、この熱々のカップルに、旅行は終わりだと告げたのだった。Renateによると、午前1時にバルバドスで手荷物を持って、どこにも行けずに立ち往生したという。

4月4日、パリ行の飛行機を予約して、そこから列車に乗って帰国したと主張した。この不運な出来事は、彼女の計算によると、10,000ドル以上かかったという。また、心の傷に対する不特定賠償も求めている。

Tui Cruisesの広報担当者(注、女性)は、このカップルが船に乗っていたことは確認したが、乗客のプライバシーに対する気遣いから、詳細については伏せた。

「安全性に関連する出来事であることから、弊社は、弊社施設を適切に利用しており、このお客様については船から降りるようお願いいたしました。」とこの広報担当者は語った。「これは、このお客様自身と、他の同行旅行者を保護するためになされたものでございます。」(New York Daily News: Nov 04, 2019 6:16 PM)

フィリピン人船員の自殺未遂は船上精神分析医の必要性を示す(米国・フィリピン)

今日、人気のCrew Centerは、最近、フィリピン人海員が自分の命を終わらせようと試みたことに関する2本の記事を発行した。

まずCrew Centerは、ビュッフェの給仕係としてMSC Cruisesにより雇用された24歳のフィリピン人船員について述べた。MSC Meravigliaでの最初の契約期間中、長時間労働と休憩が殆どないことに関し、ソーシャル・メディアに数本のコメントを投稿したと伝えられている。

「そういうことだってか?毎日12時間労働、4~6時間の睡眠。笑っちゃいましょう。地獄の9か月にイザ行かん。」「仕事で疲れた。心は疲れた。疲れた脳みそ。疲れた体、全部疲れた。もう断念しそう。」

匿名の船舶従業員も、船上での彼女との問題を体験していると伝えられた。Maitre’d(=メートル・ド・テール、注、食堂支配人)とBuffet Manager(=ビュッフェ・マネージャー、注、セルフ・サービス食堂の支配人)が、この船員の船室に行って緊急事態に対処し、救急医療を要請したと伝えられている。この船員は、ボストンの病院で治療を受けた。

Crew Centerは、MSC船のお客が、ボストン港で緊急医療車両が船に到着した写真を、Facebookに投稿したと報じた。「我々は船客だった。彼の不幸な下船を見た。不幸なことに、こうした事例はより頻繁に起きている。クルーズ船に乗船している船員向けの恒久的な心理援助が必要だと考える。彼らは大変な激務だ!」と述べていた。

Crew Centerは、Oceania Rivieraの厨房で働いている2人目のフィリピン人海員が、自殺を試みたことも報じている。この事件は、「Buhay Sa Cruise Ship」と呼ばれるFilipino SeafarerのFacebookページで最初に公表されたものだ。

Crew Centerは、事件は、このクルーズ船が11月2日にケベック州のサゲネーにいた時に起きたと報じている。Canadian Coast Guard(=カナダ沿岸警備隊)が医療救助を行い、この船員を大急ぎで病院に搬送した。

クルーズ客船会社に対し、世界で最も多くの海員を供給しているフィリピンを含む、世界中からやって来た船員は、クルーズ業界から殆ど支援を受けていないし、合衆国政府からは全く支援を受けていない。裕福なクルーズ客船会社は、洋上での長期契約を結んでいる従業員を支援するため、明らかに激務の船員用の船上精神分析医を雇う必要性がある。(Cruise Law News: November 4, 2019)

アルコールと「権力格差」がにっぽん丸の衝突に繋がった(米国・日本)

National Transportation Safety Board(=国家運輸安全委員会)(NTSB)は、旅客船のNippon Maru(=にっぽん丸)が、グアム島のアプラ港の合衆国海軍給油埠頭にある係船杭に衝突した2018年12月30日の事故についてのMarine Accident Brief(=海難概要)を公表した。

この船は、同港の商業港から出港して、旋回水域で操船中だった。汚染や怪我人の報告はなかったが、この船の損害は456,080ドルと見積もられ、係船杭の損害は500,000ドルを超えていた。NTSB(=国家運輸安全委員会)は、事故の推定原因は、同船の操船中の船長のアルコール障害の結果、誤って機関を後進させたことであると結論付けた。

この船長は、旋回水域内で、自身と水先案内人が同船を旋回させようと試みていた時に、にっぽん丸の機関と舵を、ジョイステック(注、操縦桿)を誤って動かして、後進位置にしたと述べた。三等航海士と、船橋の端にあるVDR(=ビデオ・ディスク・レコーダー)の音声により、この事故の経過が、船長がジョイスティックを後進に動かし、最終的には全速後進に動かし、同船が係船杭に衝突するまでその位置を維持していたものであることを確認できる。

回頭し始めるにつれ、にっぽん丸の後進を止めるため、水先案内人はデッド・スロー・アヘッド(=微速前進)を要求し、その後、同船の機関をハーフ・アヘッド(=半速前進)にすることを要求した。同船が係船杭に接近し続けるにつれ、全速前進などのより極端な機関命令がなされ、接触を回避することが望まれることとなった。ところが船長は、前進させる意図で、三等航海士の警告を無視し、誤って機関を後進させたのであり、事故の結果を回避するため、更に前方への推力を増加させるよう水先案内人が要求することは、ありそうもなかった。

この水先案内人の命令は、曳船のTalofofoに対し後進推力を増加させるもので、同船の揺れを増加させる意図だったが、船長による誤った機関及び舵の設定によって生じた後進を弱めるには、不十分なものだった。

アルコールの消費

この船長は、事故の3、4時間前に、ウィスキー・ソーダを1缶と半分飲んだと報告している。また事故の後、2、3時間の内に、ビール1缶を飲んだとも報告している。この船長は、事故後、凡そ5時間後に、blood alcohol concentration(=血中アルコール濃度)(BAC)が0.071 g/dLと文書化されている。それ故、船長の報告よりも、より多くのアルコール飲料を消費していたようだ、とNTSBは述べている。Coast Guard(=沿岸警備隊)の最大許容BAC(=血中アルコール濃度)は0.04 g/dLであり、この会社の方針では、勤務時間中は0.03 g/dL未満とされていた。

飲酒検査機による検査が、事故の5時間後に実施されたことから、船長の血中アルコール濃度は、事故後に消費したアルコールが追加されている可能性がある。しかしながら、この船長の同船の操船における間違いは、技量や経験の水準と一致するものではなく、とりわけこの港におけるこの船での経験の水準とは一致していなかった。これは同船の航海中、船長が正常ではなかったことを示唆するものだ。水先案内人は、事故後の船長がアルコール臭かったと述べてもいる。

0.06から0.15 g/dLの血中アルコール濃度は、記憶力、注意力、協調性、平衡機能と関係する。証言に基づき、船長はアルコールにより正常ではなかったらしいことがこの事故に繋がった、とNTSBは述べている。

船長と水先案内人の交換

水先案内人によると、これまで水先案内した船では、船長と水先案内人の交換は通常の慣行だったが、この事故航海に先立って、にっぽん丸では交換はしなかったという。船長は、出港準備が始まる直前に船橋にやって来て、この船を回転させる方向以外については、何の情報も議論されなかった。船長と水先案内人の適切な交換がなされていると、水先案内人と船長は、船長の予想される行動とジョイスティック・コントローラー(=操縦桿・制御装置)の操作について、話すことができるものだ。

加えて、船長と水先案内人の交換の間に、船長とのやり取りで、水先案内人は船長が酒を飲んでいることを発見する機会が与えられるのであり、更にもし必要があると考えるならば、にっぽん丸が安全に運航することを確実にするよう交代要員を手配することも可能だった。

言葉の壁

にっぽん丸の航海日誌によると、この船の業務用語は日本語と英語であり、この事故の間は、船長と水先案内人は英語で意思疎通しており、その他の殆ど全ての意思疎通は、日本語で行われていた。それ故、水先案内人は、船尾の二等航海士が報告するまで、係留杭までの距離に気が付いていなかった。水先案内人は、曳船のTalofofoの船長から距離の報告を受けたが、この船員によって提供された追加の距離情報を理解できなかった。これは、曳船によって提供された情報を確認できるはずのものだった。

更にこの水先案内人は、船長がジョイスティック・コントローラーを全速後進の位置にした時の三等航海士の最初の2回の警告を理解することが出来なかった。これは唯一の最後の警告だった。衝撃の5秒前であり、英語で話されていたものだ。加えて事故現場では、この船長は、自身の機関命令を復唱していなかったのであり、そのため水先案内人は、船長は(注、規則等に)準拠していると推測できるだけだったと報告している。これらの要素は、水先案内人と船員間の意思疎通が、この事故航海中、役に立たないものだったことを示唆している。

権力格差(注、上下関係)

船橋の人材資源管理の必須要素である、危険な状況が存在する際における、別の見張りの行動への効果的な挑戦の能力は、船橋の見張りのチームの構成人員の権限水準に大きな断絶があることから、より困難なものとなっている。この断絶は、「power distance(=権力格差(注、上下関係)」として知られているものだが、下位職員による正当な挑戦が、上級職員に無視されることに繋がり得るものだ。

にっぽん丸が係船杭に衝突する前に、三等航海士が船長に、ジョイスティックの位置が間違っていると3回警告した。それでも船長はこうした警告をその都度無視し、ジョイスティックを後進にしたままにしていた。この三等航海士がこのジョイスティックを物理的に制御しようと試み、これを前進に動かしたとき、船長はこれをはねつけ、ジョイスティックを後進に戻したのだった。この三等航海士は、この船長の航海経験のほんの僅かのものしか有していない、同船では最も若い甲板部士官だった。

加えてこの三等航海士は、自分と船長との関係は不十分なもので、船長は航海に先立って、この三等航海士による概要説明を拒絶していたと述べた。この船長と三号航海士の間には、大きな権力格差があった可能性があり、これが船長のアルコール酩酊状態によって一層悪化したものとなり、船長がこの三等航海士の警告を聞き入れなかったことに繋がった、とNTSBは述べている。

報告書は、こちら(注、リンク先省略)。(The Maritime Executive: 2019-11-06 16:39:54)

フェリー会社のTallink、記録的な利益を報告(エストニア)

エストニアのフェリー運航事業者であるTallink Gruppは、今年第3四半期の11月7日木曜日、5460万ユーロの純利益を報告した。これは、今年のこの季節における同社の新記録だった。

この企業グループは、プレス・リリースに、2019年の第3四半期において、無監査純利益は5460万ユーロ(2018年第3四半期は4610万ユーロ)であり、グループにとって、第3四半期における史上最大の純利益だったと書いた。Tallinkの第3四半期の無監査収益は、昨年の同時期との比較で、1.5%の増加で、総額で2万8780万ユーロだったと書いていた。

この記録破りの四半期は、7月と8月に、記録的な人数の乗客を同グループが輸送したことと、船上と陸上の販売が強固であったことの結果だ。

この業績に対する論評として、Tallink GruppのCEO(=最高経営責任者)のPaavo Nogeneは、次のように語った。「この記録破りの第3四半期は、旅客数の安定成長、船上活動のサービス・マージナルの改善、強力な経費管理、弊社船のエネルギー効率の大幅改善を達成した投資、昨年末に部分的に燃料価格を固定させる合意に達したことに成功したことの成果であります。」

AS Tallink Gruppは、バルト海地域北部で、旅客輸送と貨物輸送における指導的な提供者の1社であると自称している。同社は14隻の船舶を保有し、TallinkとSilja Lineの商標を使って、7本のフェリー航路を経営している。AS Tallink Gruppは、エストニア、フィンランド、スウェーデン、ラトビア、ロシア、そしてドイツで、7,400人以上を雇用している。(BNN: November 7, 2019)

Celebrityのクルーズ船がガラパゴス島で座礁し、乗客と船員が脱出(エクアドル・米国)

多くの乗客と船員が、今週、ガラパゴス島で座礁したCelebrity Cruisesの船から脱出した。

Celebrity Xpeditionは、この地域を独占的に航海しているが、11月2日に出発した7日間航海の最中だった、とCruise Criticは報じた。木曜日現在、浮いており、投錨している同船から、合計46人の客と58人の船員が脱出した。

このクルーズ客船会社は、事故後、間もなくして、Twitter上に最新情報を公表した。乗客は、飛行機で帰国するため、エクアドルの首都、キトに戻った。ホテルの部屋と飛行機の手配は、The Weather Channelによると、乗客に代わってなされたという。(後略)(Travel and Leisure: November 08, 2019)

ギリシャの首相と中国の国家主席がCosco施設を訪問(ギリシャ・中国)

ギリシャのPrime Minister(=首相)のKyriakos Mitsotakisと中国のPresident(=国家主席)のXi Jinping(=習近平)が、月曜日にピレウスのCosco Shippingの施設を訪問しているのが見られた。

月曜日、中国とギリシャは、アジアとヨーロッパ間で急速に貿易が成長している中、中心としての役目を強化することの一環として、このギリシャ最大の港に対するCoscoによる6億ユーロの投資により、推し進めて行くことで合意した。(ekathimerini.com: 11.11.2019 : 18:21)

P&Oのフェリー、フランスから英国に泳ごうとした移民を救助(フランス・英国)

ウェットスーツを着た移民(注、1人)が、海峡を泳いでブリテン島(注、英国)に行こうと試み、フランス北部のカレー沿岸沖で救助された、と海事当局者は話した。

月曜日、P&OのフェリーのPride of Canterbury(=プライド・オブ・カンタベリー、注、「カンタベリーの誇り」の意)の船員が、フランスの約12マイル沖で、30代とみられるこの男を発見した。このフェリーは「retrieve him from the sea(=男性を海から収容するために)」引き返した、と海峡と北海のフランス海事当局者は話した。男性は「severe hypothermia(=重度の低体温症)」に罹っており、フランス海軍のヘリコプターでカレーの病院に搬送された、と当局者は話した。

今年これまでに、少なくとも4人の移民が、強い潮の流れと、大変に冷たい海峡の危険な横断を試みて死亡している。10月に、2人のイラク人が、フランス北部のル・テュケ(注、ル・テュケ・パリ・プラージュ)の浜で死んでいるのが見つかった。また8月には、30歳のイラク人女性が、移民で過積載の船から転落して死亡している。その後、海峡を泳いで横断しようとしたイラク人男性の遺体が、ベルギーの海岸沖で見つかっている。(The Guardian: Mon 11 Nov 2019 22.37 GMT)

世界最大のクルーズ船の1隻がフロリダ州でお目見え(米国・スイス)

マイアミは、更にもう1隻の世界最大のクルーズ船の母港となる。

MSC Cruisesは、フロリダ州発の航海の初シーズンを開始すべく、PortMiami(=マイアミ港)にMSC Meravigliaを配船した。この171,598トン、乗客4,500人乗りの船は、世界第7位の姉妹船と同順位。

既にPortMiamiは、上位4位を占めているRoyal CaribbeanのOasis級の船の何がしかを迎えている。しかしMeravigliaは、フロリダ州から航海するMSCの史上最大の船で、日曜日に到着したことは、この客船会社が、今やマイアミから航海する船が4隻になることを意味するのだ。MSC Seaside、MSC Divina、そしてMSC Armoniaに加わることになり、この客船会社は、フロリダ州にこれまでで最大の船隊を置くことになった。

本船は、10月にニューヨークに到着したものであり、今週、マイアミからカリブ海に向かう初航海を行う。(後略)(Orlando Sentinel: Nov 11, 2019 | 1:05 PM)

China Cruise Shipping 14予告:広州に業界集合(中国)

クルーズ業界の指導者、サプライヤー(注、納入業者)、港湾、鍵を握る政府当局者が、今週これから、広州(=クワンチョウ)のChina Cruise and Yacht Industry Associationが主催するChina Cruise Shipping Conference & International Cruise Expo (CCS14)で、中国に集合することになる。

中国市場が成長を取り戻し、2020年以降、新船がずらりと到来することにより、この舞台では、供給成長、政府方針、販売モデルの変更、商標差別化、その他の重要品目を議論することになっている。新たな食品安全の公開討論会も含まれる。加えて、隣接する見本市のCruise Expoでは、サプライヤー、港湾、中国国有法人が展示を行うことになる。

この行事は、新しいGuangzhou(=広州)クルーズ・ターミナルの開業で幕を閉じる。(後略)(Cruise Industry News: November 11, 2019)

モービルの司祭、クルーズ船のマッサージの嫌がらせで告訴(米国)

アラバマ州モービル発。アラバマ州のカトリック教会当局者は、クルーズ船でマッサージ・テクニシャン(=マッサージ専門家)に対する性的嫌がらせで告訴された男は、地元司祭であることを確認した。

報道機関は、アラバマ州モービルの大司教区は、Rev. Amal Samy(=Amal Samy師)に対する告訴に関する論評を拒否したと報じている。申し立てを深刻に受け止め、Samyが如何なる悪事も否定したことを強調したと言われている。

報道機関が入手した連邦裁判所文書によると、8月にCarnival Fantasy(=カーニバル・ファンタジー、注、「お祭り騒ぎの白日夢」の意)という船の上で、Samyはマッサージ・テクニシャンに対し、自分の性器に触れさせようとしたとして告訴されている。目撃者の陳述によると、Samyは繰り返しこの女性に触れようと試み、その後、覆っていたシーツを取り去り、自身を露出させたという。Samyは、マッサージの最中にシーツを取り去ったことは否定したが、捜査官に対して、下半身が裸であったことは認めた。公判期日は、水曜日。(WHNT News 19: Posted 5:29 am, November 12, 2019)

中国、世界に通用する港湾建設の指針を公表(中国)

11月13日北京発。水曜日、中国当局は、世界に通用する港湾建設を加速すべく、この分野の主要な任務と工程の概要を示す指針を公表した。

Ministry of Transport(=交通運輸部)とNational Development and Reform Commission(=国家発展改革委員会)を含む9つの政府機関から公表された指針によると、2025年までに、中国は、地域、その他の港湾における規模を拡大することにより、主要港のグリーンで(注、環境に優しく)、スマートで(注、賢明で)、安全な発展における新局面を達成することを狙っているという。

2035年までに、主要港は世界に通用する水準にまで進歩し、2050年までに、世界に通用する数か所の港湾の一団が有数の発展段階を形成することになる。

この指針は、19の主要任務を掲げており、これには、サービス能力の急騰、低炭素エネルギー消費の推進、自動制御物流の高速化、事業環境の最適化が含まれている。実現を確かなものにするため、この指針は、地方政府に対して、地域経済における港湾開発、港湾事業に向けた社会計画と政治的支援強化を含めるよう要請している。

中国の港湾の貨物処理能力は、最初の3四半期において103億トンに到達しており、前年比で5.2パーセントの上昇を公的資料は示している。(Xinhua: 13:46, November 13, 2019)

Columbia ThreadneedleとBrittany、チャンネル諸島のフェリー会社買収(英国・フランス)

Columbia Threadneedle Investmentsは、マッコリ―島の社会基盤・実物資産ファンドから、チャンネル諸島のフェリー会社を買うため、フランスのフェリー運航事業者のBrittany Ferriesと提携した。

ここの資産管理者は、その新しい無期限のEuropean Sustainable Infrastructure Fund (ESIF)が、少数株主のBrittany Ferriesと組んで、Condor FerriesをMacquarie European Infrastructure Fund IIから未公表額で買収すると話した。Condor Ferriesは、ガーンジー島、ジャージー島、連合王国(注、英国)とフランスのサン・マロ港の間で、生命線となる貨客フェリーを運航している。

Columbia Threadneedle InvestmentsのEMEA CEO(=ヨーロッパ中東アフリカ最高経営責任者)のNick Ringは、次のように語った。「Condor FerriesをBrittany Ferriesと共同して買収することは、弊社の新しい社会基盤ファンドによる初めての投資となることから、Columbia Threadneedleにとっては興奮させられることであります。」

社会基盤投資のglobal head(=全世界長)であるHeiko Schuppは、ESIFの常緑(注、いつも新鮮な)構造は、Condor Ferriesのような長期的で収益を生む社会基盤資産に適していると語った。「同社は、市場原理、安定した財務状態、広範な業界経験・知識・チャンネル諸島との強固な関係のある経営陣を有することから、魅力的な最初の投資先なのです。」(IPE: 14 November 2019)

クルーズ船で女性を追い回して女性の顎と腕を折った男が逮捕、FBI話す(プエルトリコ・米国)

クルーズ船で女性を追い回して、女性の顎と腕の骨を折ったと申し立てられて男が逮捕された、とFBI(=連邦捜査局)は発表した。

Jeff Smiley IIIは、11月4日にNorwegian Cruise Lineの船が公海上にあった時、乗船していた女性に対し暴行を働いたとして起訴された、とFBIのSan Juan field office(=サン・ファン主張所)のSpecial Agent in Charge(=担当特別捜査官)のDouglas A. Leffは、ニュース・リリースの中で述べた。

Smileyは、クルーズ船の様々な区画において、この被害者を追い回して攻撃したと告訴されている。同局によると、この女性は、顎と腕を骨折したという。男とこの女性の関係はハッキリしていない。Smileyは、暴行の2つの訴因で有罪になれば、連邦刑務所での5年間の禁錮刑に直面することになる。FBIによると、この暴行はプエルト・リコのサン・ファンに向かっていたクルーズ船で発生したもので、同船の監視ビデオに記録されていたという。

翌日、 FBIのViolent Crimes Squad(=凶悪犯罪班)の係官がクルーズ船に乗船し、その後、U.S. Coast Guard(=合衆国沿岸警備隊)の応援を得て、サン・ファンに到着した。取り調べと、監視映像の調査を含む証拠収集が行われ、United States Attorney's Office for the District of Puerto Rico(=合衆国検察庁プエルト・リコ区検)と協議した。Smileyは係官によって身柄を拘束され、Old San Juan(=サンファン旧市街)の埠頭で1晩拘束されてから、プエルト・リコ警察に引き渡された。

11月6日に、海洋及び土地管轄権内における暴行と、配偶者又は親密なパートナーに対する相当な身体傷害を招いた暴行で起訴された、とFBIは話した。

Newsweek誌では、Norwegian Cruise Lineの代表者に論評を求めて接触している。(後略)(Newsweek: 11/14/19 at 8:14 AM EST)

海の病 2,000人が乗船したPrincess Cruisesの船で大量のノロウイルスの勃発後、避難(オーストラリア)

2,000人の乗客が乗ったクルーズ船で、ノロウイルスが勃発して避難した。

Sun Princessは、船室内にウイルスが広がった11月1日に、12泊旅行のためにパースを出発した。Maritime and Port Authority of Singapore(=シンガポール海事・港湾局)によると、同船に乗船していた229人の乗客が、このウイルスの症状を呈し、その後、シンガポールでこの旅行の最終日に、全員が避難したという。

ノロウイルスの症状は、一般に1日から3日間続くもので、医療専門家は、この病気を避けるためには定期的な手洗いを勧めている。Princess Cruisesを所有するCarnival Cruisesの広報担当者によると、同船とターミナルは、この勃発を受けて消毒したという。(中略)

Sun Princessがウイルスで苦しめられたのは、これが初めてではない。2017年、前のクルーズで同船で同種の勃発があってから2週間後に、約140人の乗客が、胃腸問題で病に倒れた。当時、Sun Princessはニュー・ジーランドを周る14日間旅行を終えて、午前7時頃にブリズベーンに戻って来たものだった。

2018年には更に200人が、これもPrincess Cruisesの船隊に含まれるSea Princessと呼ばれる別の船で病気に襲われた。(The Sun: 15 Nov 2019, 10:30)

ハイブリッド・エレクトリック駆動クルーズ船、南極で歴史を作る(ノルウェー・南極)

ノルウェー沿岸のクルーズ運航事業者のHurtigrutenは、同社が世界初のハイブリッド・エレクトリック駆動探検船と言っているものを、今年、投入した。最近、クルーズ船のMS Roald Amundsenは、南極への最初の航海を完了した。

1900年代初頭に、船でNorthwest Passage(=北西航路)を横断したことで知られるノルウェーの探検家に因んで命名されたMS Roald Amundsenは、11月7日、命名式のため南極のバラバン島にあるチリグアノ湾に到着した。この南極への旅では、乗客は431人だったとForbes誌は報じた。

Hurtigrutenのクルーズ船は、低硫黄ディーゼル油と大型電池パックを使用する低排出Rolls Royce機関を搭載している、とBusiness Insider誌は説明している。同社は、このハイブリッド・エレクトリック駆動で、二酸化炭素排出量を20%以上逓減させることになると話している。

このクルーズ客船会社が、今年、引き渡すことになる2隻の新しいハイブリッド駆動探検船を初めて発注した時、Hurtigrutenは、MS Roald AmundsenとMS Fridtjof Nansenは、在来船との比較で、二酸化炭素の排出を年間6,400メートル・トン逓減することになると話した。

9月10日、MS Roald Amundsenは、アラスカ州のノームに接岸し、北西航路という海上航路を横断した最初のハイブリッド・エレクトリック駆動探検船となった。

Hurtigrutenだけが、クルーズ船の排気ガスと取り組もうとしているわけではない。数年前、Royal Caribbean CruisesとCarnival Groupは、船舶をliquefied natural gas(=液化天然ガス)(LNG)で駆動させる調査を開始した。昨年、ノルウェーのクルーズ運航事業者のFjordsは、その船隊に、完全電動旅客船を加える計画を発表している。

8月には、Carnivalがドイツ商標のAIDA向けに船上電池システムを利用するための契約に署名した。10月、同社は、大型旅客船用の世界初の燃料電池システムを試験的に使い始めた。(Environment + Energy Leader: November 15, 2019)

ダブリン港は、本国に向かっている最新の追加船、Stena Estridを歓迎へ(アイランド・英国・中国・スウェーデン)

Dublin Port(=ダブリン港)は、Stena Estridが、アイリッシュ海を母港にすべく向かっていることから、この最新の追加船を歓迎することになっている。

Stena Lineの新船は、現在、中国のAVIC Weihai Shipyardから、ダブリンへの6週間の旅行を行っているところだ。この乗客1,000人乗りのフェリーは、来年早々に運航を開始する、とIrish Mirror紙は報じている。

更に2隻の新しいフェリーも、アイリッシュ海に来ることになっており、Stena Eddaは来春、ベルファストからリバプールに向けて航海を開始する見込みであり、3番船のStena Emblaは、2021年初めに同一航路に投入されることになっている。

Stena LineのTechnical Operations Director(=運用監督)のBjarne Koitrandと、Stena EstridのSenior Master(=上級船長)のMatthew Lynch、そして船員が、本船の所有権を正式に引き継いだ。Koitrand氏は、次のように語った。「今日は6年間も計画してきたもので、弊社の5隻の新船の1番船の所有権を遂に取得できて、喜んでいます。」「今や、新しい船員が配置に付き、アイリッシュ海への長旅を始めることができるのです。そのアイリッシュ海を、Stena Estridは、ダブリンとホリーヘッドの間で顧客に仕えることになる新たな本拠地とするのです。」

Stena Line CEO(=最高経営責任者)のNiclas Martenssonは、付け加えた。「Stena Estridの所有権の取得は、Stena Lineにとっては大きな一里塚となるもので、地域に対する関与を反映する弊社のアイリッシュ海運航における非常に意義深い投資であります。そして結局のところは、世界で最も近代的なフェリーの3隻が、アイルランドと英国の間を運航している様を見ることになるのです。」「Stena Estridは、より効率的な荷役作業、増加した貨物積載能力、そして弊社の設備における最高のスカンジナビアの品質、流儀、そして設計での旅を、より環境的に持続可能な方法で提供することになります。」(DublinLive: 06:00, 16 NOV 2019)

Crystal Cruises、アジア旅程で大幅値引き(米国)

世界で最も異国情緒のある港の何がしかを訪問するため、2週間を洋上で過ごしたい?Crystal Cruisesにあなた向けのものがある。このクルーズ客船会社は、30周年を祝って、受賞歴のあるCrystal Symphonyでアジアを訪問する一連の旅行を来年計画している。更に2020年1月8日までに予約すれば、2人分が1人分になる様々な割引が受けられる。旅程には、次ののようなものがある。

Pagodas And Pearls(=仏塔と真珠):マニラ、ベトナムのダナン、フエ、ホイ・アンの各都市と香港へのクルーズ。

Stars Of Southeast Asia(=東南アジアの星):香港、ホー・チ・ミン市、そしてタイのサムイ島。

Southeast Asia Soiree(=東南アジア夜会):香港、ホー・チ・ミン市、そしてシンガポール。

Sparkling Cities Of Northeast Asia(=北東アジアのきらめく諸都市):日本の鹿児島、東京、そして上海。

どの旅程も、少なくとも13泊で、全て込み。(TravelPulse: Last updated: 03:10 PM ET, Sun November 17 2019)

南沙クルーズ港開業(中国)

11月17日、Costa Cruiseの「Costa neoRomantica」が広東(=コワントン)省広州(=クワンチョウ)市の南沙(=ナンシャー)から出航し、中国最大のクルーズ複合施設であるNansha International Cruises Home Portの開業を記念した。

この開港で、広州の社会基盤が全て完成し、広州国際クルーズ産業に向けた新たな一歩となった。この港は、広東省の広州、そればかりではなく南中国その他の住民にクルーズ旅行の利用機会を与えるばかりではなく、良好なハードウェア、条件を提供することとなる。広州の国際海運の中心機能を強化し、総合的な玄関都市として指導的な役割を向上させることにもなる。

同港は、2015年8月にChina Communications Construction集団によって投資され、工事も行われた。この事業は、広州の国際海運の中心地としての地位を大いに強化し、これにより、広州クルーズ旅行産業の急速な発展を更に推進することになり、中国のクルーズ産業に新たな機運を与えることになる。

同港は、Guangdong pilot free trade zone(=広東試験自由貿易地帯)及びGuangdong-Hong Kong-Macao greater bay area(=広東・香港・澳門大湾岸地域)内にある南沙湾地域の地政学的中心に位置している。計画された1.6キロメートルの海岸線を有する現在の初期段階計画には、合計770メートルの長さの海岸線に沿った開発が含まれており、225,000総トンのクルーズ停泊地も開発する。現在、約60,000平方メートルの建設地域を有するターミナルの他、100,000総トンの社会基盤工事が既に完成している。ここは、750,000人の年間処理能力を誇るもので、世界最大のクルーズ船が接岸することが可能だ。(People's Daily Online: 09:24, November 19, 2019)

Virgin Voyages、クルーズ船第2弾「Valiant Lady」を発表(米国・英国)

Richard BransonのVirgin Voyagesは、急速に成長している船隊のもう1隻の船に、正式に声をかけることになる。今日、このクルーズ客船会社が行った発表で、Valiant Lady(=バリアント・レディ、注、「勇気ある婦人」の意)がVirginの成長しつつある兵器庫に加わる第2船となり、2021年に就航することになっているという。

「弊社第2船の名称がValiant Ladyであり、世界のこの夢のような部分でクルーズ体験ができ、sea change(=海の変化、注、シェークスピアの造語)を旅行者に提供することに関わることを公表し、ドキドキしております。」とVirgin VoyagesのCEO(=最高経営責任者)のTom McAlpinは、声明文において述べた。「弊社のSailors(=船員)は、弊社が向かう土地と恋に落ち、弊社の素晴らしい船の上で、時間や記憶を作り出すことができるのです。結局、Virginのやり方で行う以上に、7つの海を航海する良いやり方はないのです。」

Virginが出したプレス・リリースによると、Valiant Ladyは、スペインのバルセロナを本拠地として、3本の別々の7泊地中海旅程を提供するという。フランス、イタリア、スペインを含むヨーロッパの目的地中で、1泊と深夜の寄港に重点を置くことで、どの旅程にも、スペインのイビサ島に、金曜日の1泊寄港が含まれることになる。

Valiant Ladyは、2020年4月にお目見えするVirgin Voyagesの第1船、Scarlet Lady(=スカーレット・レディ、注、「緋色の婦人」の意)の足跡の後に続くことになる。

Virginによると、「Valiant Lady」は、Virgin Voyagesの「Scarlet Squad(=スカーレット・スクワッド、注、「緋色分隊」の意)という「growing opportunities to access leadership roles in onboard areas such as marine, technical and hotel management that statistically show low numbers of female leadership(=統計的に女性の指揮者が少ない海事管理、技術管理、ホテル管理のような、船上区画における指導者の役割に接近する機会の増大)」の他、「recruiting, supporting and mentoring female shipboard talent(=女性の船上資質のある人の募集・支援・育成)」に狙いを定めたプログラムの精神を継続するという。

Valiant Ladyの予約は、2019年12月19日開始。(Forbes; Nov 19, 2019, 08:30am)

25人の密航者が英国行の船の冷蔵コンテナの中で発見(オランダ・英国)

オランダ当局は、25人の密航者の一団が、火曜日、連合王国(注、英国)行の貨物船の冷蔵コンテナの中で発見されたと話している。

この船は、地元メディアによるとBritannia Seawaysであり、フラールディンゲンの港に戻っている。地元当局は声明文において、この人達は医療支援を受けているところだと話した。地方自治体は、このデンマーク船籍の船から、この事件で死亡した者はいないとの連絡を受けていると話した。緊急調整機関のRjinmond Veiligは、更なる治療のために2人が病院に搬送され、23人が警察署に移送されたと述べた。(中略)

先月、12人の移民が、ベルギーの冷蔵トラックの中で、生きているのが発見された。ドイツの通信社のDeutsche Welleによると、シリア人11人とスーダン人1人だったという。

11月の初めには、39人が連合王国(注、英国)のトラックのコンテナの中で死亡しているのが見つかった。後にベトナム国籍であることが判明し、警察では彼らは密入国したものだと話した。(NPR: November 19, 20194:28 PM ET)

クルーズ中、CarnivalのHorizonのバルコニーから転落して乗客死亡(米国)

当局者は、Carnival Horizon(=カーニバル・ホライズン)がマイアミ港に戻って来る一方、乗客の死亡を受けて捜査が行われていると話している。

Miami-Dade Police Department(=マイアミ・デイド警察)は、Miami-Dade County Medical Examiner Department(=マイアミ・デイド郡検視局)によりBrian Riceであると身元が判明した男性が、金曜日にクルーズ船のバルコニーから下の甲板に転落し、同船の医療職員が手当てをしたが、死亡したことを確認した。

Riceは、鈍器外傷による傷害により死亡した、とmedical examiner's office(=検視局)のdirector(=局長)であるDarren J. Capraraは、USA TODAY紙に語り、Riceの死は自殺であるとは考えられていないと述べた。

この船は、土曜日の朝にPortMiami(注、マイアミ港)に到着し、そこで刑事らが予備捜査を開始した、とDet. Lee Cowart(=Lee Cowart刑事)は、USA TODAY紙に語り、捜査は続行中であると述べた。

Carnivalのspokesman(=広報担当者)であるVance Gulliksenは、USA TODAY紙に対し、このクルーズ客船会社は、法執行機関(注、警察等)の捜査に協力するのが通例だと話した。Gulliksenは、当クルーズ客船会社は「our thoughts and prayers are with the guest’s family(=弊社の想いと祈りはお客様のご家族と共にある)」として、支援を提供していると語った。

この乗客3,954人乗りのCarnival Horizonは、2018年にお目見えしたもので、133,500トンで、Carnivalの最大船とタイ記録だ。

CruiseMapperによると、同船は、6日間西カリブ海周遊クルーズから戻って来るところだったという。(USA TODAY: Nov. 19, 2019)

全て女性によって指揮される史上初のクルーズが2020年に出航(米国)

船橋と上級船員のチームが全員女性の史上初のクルーズが、2020年に出航することになった。

Celebrity Cruisesは、2020年にInternational Women's Day(=国際女性デー)を記念して真新しいCelebrity Edgeで、歴史的な航海を催行することを明らかにした。

初のアメリカ人女性クルーズ船船長のCaptain Kate McCue(=Kate McCue船長)が、26人の女性からなるチームを率いることになる。これには3人の英国人女性、First Officer(=一等航海士)のRachel Arnold、Cruise Director(=クルーズ・ディレクター)のSue Denning、Guest Relations Director(=顧客関係ディレクター)のJule Sherringtonが含まれている。チームには、2017年に雇用された時、クルーズ船の船橋で勤務する史上初の西アフリカ人女性のSecond Officer(=二等航海士)、Nicholine Tifuh Azirhも含まれている。CelebrityのPresident and CEO(=社長兼最高経営責任者)のLisa Lutoff-Perloも、このワクワクする冒険に参加する。

この歴史的な航海は、Celebrity Cruisesの#BRIDGEthegap構想の一環であり、指導的役割が男性によって支配されているように見える伝統的な分野を呼び物としているものだ。実際、この商標(注、Celebrity Cruises)の調査では、世界の海員の僅か2パーセントが女性であることが判っている。Celebrityでは、既に指揮権を有する地位に女性を登用することを考えており、船橋の22パーセントが女性になっている。しかしながら、これは、全ての船橋と上級船員のチームが女性によって率いられることになる業界初のものとなる。(中略)

International Women's Day(=国際女性デー)航海の予約は、既に受け付けている。7泊の東カリブ海航海は、2020年3月8日、フロリダ州フォート・ローダーデール出発。価格は、Oceanview(=海の見える)旅客室を2人使用で、1人当たり974ポンドから。より詳しいことは、Celebrity Cruisesのウェブサイトで。(後略)(Mirror: 13:05, 20 NOV 2019 Updated13:08, 20 NOV 2019)

MOL、新フェリー計画でLNG計画推進(日本)

Mitsui O.S.K. Lines(=商船三井)(MOL)と、そのグループ会社のFerry Sunflower(=フェリーさんふらわあ)は、日本初の2隻のLNG(=液化天然ガス)燃料のフェリーを建造する計画を発表した。

この17,300トン、200メートルの船は、乗客763人乗りで、トラック136台を積載し、速力は22.5ノット。このフェリーには、高性能の二元燃料機関が搭載される。

MOL(=商船三井)は、12月にMitsubishi Shipbuilding(=三菱造船)にこの船を発注する計画だ。引き渡しを受けた後で、フェリーさんふらわあがこのフェリーを傭船して、現在、運航している船の代替として、2022年末から2023年上期にかけて、大阪―別府航路に就航させることになる。

この船は、仮にSunflower Kurenai(=さんふらわあくれない)とSunflower Murasaki(=さんふらわあむらさき」と命名されている。新船の名称は、Kurenai Maru(=紅丸)とMurasaki Maru(=むらさき丸)に由来し、これは商船三井の前身のOsaka Shosen Kaisha(=大阪商船会社)が、1910年代に大阪―別府航路に就航させたものだ。

商船三井はLNG戦略を加速させるべく、Bunker Business Officeを立ち上げて、LNGやその他の燃料を供給する事業に参入する総合的アプローチを取っている。今月これまでに、商船三井とToho Gas(=東邦ガス)は、名古屋港で、曳船のIshin(=いしん)に供給する最初のLNGバンカーリングを契約した。この曳船は、9月に神戸港で燃料供給を受けている。いしんは商船三井の所有であり、Nihon-Tug-Boat(=日本栄船)が運航している。

10月、Totalは、2018年2月に商船三井との間で長期傭船契約を締結して、初の大型LNG燃料補給船を就航させた。世界最大の燃料補給船として謳われている本船は、Nauticorの7,500立方メートルのKairosよりも大きい。2020年に引き渡しを受けたこの18,600立方メートルの燃料補給船は、北欧で運航することになっており、そこで商船にLNGを供給することになる。これには、少なくとも10年間、ヨーロッパ・アジア貿易のCMA CGMの9隻の超大型新造コンテナ船に、年間300,000トン供給することが含まれている。(The Maritime Executive: 2019-11-20 18:48:54)

アイルランドの港に着いたフェリーの内部に16人発見(アイルランド)

救急車が、封印されたトレーラーの中で発見された16人を乗せていたフェリーの中に入って行った。

このStena Lineのフェリーは、フランスのシェルブールから、木曜日の午後3時頃、アイルランド共和国のウェックスフォード州のロスレアに到着した。従業員に発見された全員は健康で、旅客ラウンジ(注、休憩室)に移された、とこのフェリー会社は話した。救急車2台、医師の乗用車と警察車両数台が、南東アイルランドに接岸して間もなく、同船の車両甲板に入って行った。同港周辺では、大勢の警察とImmigration Bureau(=入国管理局)が見られた。

Stena Lineのchief people and communications officer(=広報部長)のIan Hamptonは、従業員(注、単数)が定期点検でこの人達を発見したことを確認した。木曜日の午前10時少し前に、トレーラーの側面を叩く音が聞こえたと伝えられている。次のように話した。

「Stena Horizonの11月20日水曜日、フランスのシェルブール発、アイルランド共和国ロスレア行の午後9時の航海中、弊社従業員の1人が、定期点検中に、車両甲板で封印されたトレーラーの中にいる16人を発見しました。」「全員は、健康であると報告されており、同船の専用旅客ラウンジに移動させました。彼らの福利が弊社従業員の関心事なのです。」「Stena Lineでは、ロスレアに船が到着した際にロスレアの入国管理官が一行に対する必要な手配をすることができるよう、警戒警報を出しました。」

係官は、コンテナの評価と捜索を実施するものと見られる。(後略)(The Scotsman: Updated: 16:19 Thursday 21 November 2019)

Norwegian Joy:ノロウイルスが勃発「何百人もの」人々がクルーズ船から逃げ出す(米国)

何百人もの「acutely ill(=急性疾患の)」乗客が、船上でノロウイルスが勃発し、クルーズ船から逃げ出した。

Norwegian Joyに乗船していた人の中には、フロリダ州を出発してサン・ペドロのPort of Los Angeles(=ロサンゼルス港)に寄港した際、救急医療隊員の診断を受けた者もいる。治療を求めた人は、接岸したこのクルーズ船から下船し、Los Angeles Fire Department(=ロサンゼルス消防局)の救急医療隊員によって診断を受けた、とNBC Los Angeles(注、地元テレビ局)は報じている。ソーシャル・メディアの報告によると、病気の乗客の中には、下船中の残りの乗客とは別に、検査を受けている者がいるという。(中略)

Norwegian Joyは、乗客3,804人乗りで、2017年に建造され、今年これまでに改装している。(Mirror: 19:10, 24 NOV 2019)

被災クルーズ船の乗客は安全、海軍が応急修理支援へ(タイ)

ブリュッセルから来た4,000トンのベルギー船籍の船が、午前10時頃、Phuket Deep Sea Port(=プーケット深海港)に到着したことを、Phuket Marine Office Director(=プーケット海事事務所所長)のWiwat Chitchertwongが確認した。

Belle(注、La Belle des Oceans、旧おせあにっくぐれいす)は、HTMS Srirachaによってプーケット島に曳航された。HTMS Srirachaは今朝、支援のためにケープ・パンワ(注、パンワ岬)のRoyal Thai Navy Third Area Command(=タイ王立海軍第3管区司令部)により派遣された。

観光客は、Phuket Town(=プーケット町)にあるNovotel Phuket Phokeethraに移送された。ここにシンガポールに飛行機で向かうまで、滞在することになる、とPhuket Shipping Co LtdのPramok Urawanは、説明した。乗船していた観光客は、Asian Trials Co Ltdが催行したクルーズ中だった、とPramok Urawanは話した。

Pramok氏は、このクルーズ定期船が衝突し、喫水線の下の船体中央部に穴を開けた水中の岩が海図には記されていなかったことで、懸念の声を上げた。「海図では、この海域に水中の岩礁の記載はないのです。地元民は知っているのですが、外国人は知りません。だから事故が起きたのです。」と語った。Phuket Shipping Co Ltdは、より包括的な修理のため、シンガポールに移動させる前に、Phuket Deep Sea Portでの船の応急修理を手配した、とPramok氏は説明した。

Phuket Marine Office Chief(=プーケット海事事務所所長)のWiwat氏は、海軍の潜水夫が損傷を調べ、応急修理を支援すると語った。「この船は約1週間、Deep Sea Portに滞在し、その間に修理が完了します。」と語った。(The Phuket News: Monday 25 November 2019, 05:17PM)

マキナク島のフェリーが強風の北ミシガンで漂流(米国)

水曜日、強風でMackinac Bridge(=マキナク橋)の横断が制限され、Star Line Mackinac Island Ferryが漂流して、船員らが回収を試みることになったため、セント・イグナスからの最初のフェリー便が遅延した。

この風は毎時50マイルを超えるもので、感謝祭の前日に南東ミシガンの何万人もの顧客に対する電力を停電させた。また旅行者が道路上で大型車両を制御することを難しくしており、とりわけMighty Mac(=マイティ・マック)という吊り橋ではそうなっている。(中略)

一方、WPBN/WGTU-TV(注、地方テレビ局)は、Star Line Mackinac Island Ferryが、水曜日午前5時30分頃に埠頭から漂流し、船員らが回収しようとしていると報じた。この報道では、このフェリーは使用されておらず、機関は外されていたと伝えている。また損傷はしていない。

Star Lineは、「current wind and lake conditions(=現在の風と湖の状況)」により、セント・イグナス午前7時30分の便は遅延しており、このフェリー会社では「assess conditions once there is more daylight and update everyone as soon as possible(=状況を評価して、できるだけ早く皆さんに、より明確で最新の情報を提供いたします)」と発表した。(Detroit Free Press: Published 2:16 p.m. ET Nov. 27, 2019)

悪戦苦闘のBarreras、Havilaの新造を取り消し(スペイン)

複数のスペインのメディアの報道によると、悪戦苦闘のBarreras造船所は、2021年初めまでにノルウェー沿岸で運航することになっていたHavila Kystruten向けの新造船2隻を取り消したという。一方、The Ritz-Carlton Yacht Collectionにより調整されている別の救済措置は、報道によると、前進しているという。

Havila向けの船での作業は、造船所が財政問題に襲われて、8月に一時中止となっていた。報道によると、それ以来、経営陣は解任され、1,300人余の労働者は現場には戻っていないという。

Havila CEO(=最高経営責任者)のArild Myrvollは、同社は解約通知書を受け取ったことを確認し、Barrerasが「preparing to liquidate(=清算する用意がある)」兆候であると説明した。

トルコのTersanで工事中の他の2隻の船があることから、今やHavilaは、急な話で2隻の沿岸船を建造することに対処できる新たな造船所を探しているところだと言われている。

Havilaは、Havilaが4隻の船でノルウェーの沿岸航路に就航することになる2021年1月の政府指令の営業開始日に間に合わせるために、「replacement vessels(=代替船)」を使用することを強いられることになる。(Cruise Industry News: November 28, 2019)

中国、「世界最大の造船業者」を公表(中国)

中国は、China Shipbuilding Industry Corporation (CSIC)とChina State Shipbuilding Corporation (CSSC)の合併完了に引き続いて、新しい巨大造船業者の設立を発表した。

この新会社は、China Shipbuilding Corporation (CSC)という名前で、11月27日に開業した。中国の国営メディアは、この新しい企業に「the world’s largest shipbuilder(=世界最大の造船業者)」というラベルを付けた。

そのウェブサイト上で、CSCは147社の子会社を経営しており、これには造船所、研究所、上場企業も含まれているとし、総資産は7900億人民元(1124億米ドル)だと述べた。100万人の3分の1(注、30万人)以上の人を雇用することになる、と述べていた。

CSICとCSSCの2018年度の売り上げを連結すると、新会社の年間収益は、約600億米ドル相当と見られる。(Jane's 360: 28 November 2019)