2019年2月

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2019年2月の海外旅客船情報

事故の後、フェリーの航海中止(ニュー・ジーランド)

Interislanderのフェリーの航海の何がしかが、そのフェリーの1隻がウェリントンの埠頭に衝突した後で、中止となった。

Aratereというフェリーは、午後10時頃、接岸時に損傷した。広報担当者は、乗客で怪我をした者はおらず、車両の損傷もなかったが、このフェリーは、運航を再開する前に修理を行う必要があると話している。そうした修理は、今日の終わりまでには完了する見込み。

このフェリーを予約していた旅客と貨物は、別の航海に振り分けられている。(RNZ: 11:39 am today)

造船業者上位2社が合併へ(韓国)

世界最大の造船業者であるHyundai Heavy Industriesと、第2位に格付けされているDaewoo Shipbuilding and Marine Engineeringは、合併を模索している。この結果、合わせて世界市場の21パーセントを占めることになるマンモス会社になることになる。

Hyundai Heavyは木曜日、国営のKorea Development Bank(=韓国産業銀行)の、Daewooの全てで55.7パーセントの持ち分を購入するmemorandum of understanding(=覚書)に署名した。この合併は、業界の長期沈滞と、辛い人員削減の後で、液化天然ガスと巨大油槽船(注、VLCC)の注文が上向きになった時に進めれれたものだ。

Reuters(=ロイター通信)は、合併は「create a global heavyweight controlling over 20 percent of the market(=市場の20パーセント以上を支配する世界的な巨人を作り出す)」ことになると報じた。また、合衆国の業界紙であるMaritime Executiveは、Hyundai Heavyは、中国の競合他社との競争で優位に立つことになると述べた。

この2つの造船業者の合計受注残は、1698万補正総トンになり、これは21.2パーセントの世界市場占有率に相当する。第3位に格付けされている日本のImabari Shipbuilding(=今治造船)の受注残(525万CGT)の3倍以上になる。HyundaiとDaewooは、受注で激しく競争してきたのであり、お互いに安値を付けようとして問題を起こし、時には悲惨な結果を招いていた。統合されることで、競争で優位に立てることになる。

史上最悪の落ち込みから業界が回復している中、Daewooは業績を改善してきていることから、このタイミングは良いものとはなり得ない。ここは、2017年に7330億ウォンの営業利益を何とか計上し、Hyundai HeavyとSamsung Heavy Industriesが赤字になっていた2018年には、7800億ウォンの営業利益を計上していた。

劇的な人員削減は完璧に近いものであり、人員は、2015年の13,500人から、昨年の暮れの時点では、9,500人にまで減らしていた。

また買収費用は、この業界が急騰循環にないため、比較的安いものとなっている。2008年、Hanwha GroupはDaewooを6.2兆ウォンで買おうとしたが、世界金融危機が始まったことから取り止めていた(1米ドル=1,115ウォン)。

Hyundai Heavyは、資本注入で、最大2.5兆ウォンを支払うことになりそうだ。合併造船会社はこの後、年内に12兆ウォンのカタールのLNG船に入札することが可能となる。

労働者の対立は、1つの危険要素となっている。Hyundai Heavyの労働組合は木曜日に、経営陣との賃上げ交渉に関する投票を延期し、Daewooの組合は、合併中止を求めており、ストライキに入る恐れがある。

またこの合併は、会社のスリム化を難しくする恐れがあり、野党政治家は、政府が投資してきたDaewooを、問題から手を引くために、政府がHyundai Heavyに丸投げするものだと批判している。(Chosunilbo; February 01, 2019 13:29)

クルーズ客船労働者、クルーズ船での生活で最大の不利益の1つを暴露(米国)

クルーズ船で働くことは、しばしば長時間低賃金で、たとえあったとしても、何か月間もの非番が一度にあることになる。しかしクルーズ船での仕事には、独特の利点がある。通勤や、日用品の買い物や、料理といった時間のかかる作業が無くなることだ。

何がしかの労働者、とりわけ旅客の食事区画に接近することができる地位にある者にとっては、これは大きな利点となり得るものだ。しかしバーテンダーやウェイターのような賃金の安い仕事をしている者は、時には、乗客と食事をすることは禁止される可能性があり、船員用のカフェテリア(注、セルフ・サービス方式の食堂)に翻弄されることとなる。Business Insiderが話をすることができた5人の現役または元クルーズ船従業員によると、食事には残念な点が多いという(うち4人は、現在または元の雇い主からの報復を恐れて、匿名を希望した。)

食事に対する嫌悪感を、兵站問題として描写した者もいた。多くの船では、世界中からやってきた船員を雇用していることから、船員用カフェテリアで出される食事は、多様性に富んでいて、常に本国で食べているものに近い食べ物を見つけるのが難しいものにしているという。あるいは、食べ物の質が悪いと描写した者もいた。ゴムのような食感の鶏肉や、魚の頭の炒め物のようなものだ。

「食べ物は、最低」とNorwegian Cruise LineとHolland America Lineの元従業員(注、女性)は言った。

労働者は、ツナ(注、マグロ)、グラノーラ・バー(注、グラノーラを棒状にしたお菓子)、その他のお菓子か、果物、シリアル(注、穀物から作ったコーン・フレークのような食べ物)、サンドイッチのような、殆ど調理する必要のない簡単な食べ物を自室に取ってある、と話した。

Island Cruises、Royal Caribbean Cruises、Costa Cruises、そしてCunard Lineの元バー・ウェイトレス兼バーテンダーのJamile Vianaは、Cunardで働いていた時、船員のために調理していたシェフ(注、料理人)に、しばしば文句をつけていたという。時々、船員は、他のものが食べる気の起きないものであることから、米や西瓜だけを食べていたという。

「船員用の食べ物は、本当に酷いものです。」とVianaは言った。「時々、食べられないものなんです。」

ある元Carnival Cruise Lineの従業員(注、男性)は、船員に、出された食べ物を食べないよう忠告していたという。

「あれは食うな。」と言ったものです。「触れるな、ってね。」と話した。

Norwegian Cruise Line、Holland America Line、Royal Caribbean Cruises、Costa Cruises、Cunard Line、Carnival Cruise Line、そしてクルーズ業界の事業者団体であるCruise Lines International Association(注、「クルーズ客船会社国際協会」の意)は、論評の求めには答えなかった。

Business Insiderが話を聞いたクルーズ船の従業員の全員が、船員用カフェテリアの食べ物を嫌っていたわけではない。2人の元クルーズ船従業員は、船員に出された食べ物の質や多様性の双方を楽しんだと話した。

「お客さんに調理している同じ人物が、船員に調理しているのです。つまり、下手な調理方法を知っているとは思いません。」とCelebrity Cruisesの元演奏家であるDavid Weberは話した。

「船に乗ると、本当に簡単に体重が増えたものでした。本当に簡単に。」

クルーズ船で働いたことがありますか?共有できる話がありますか?この記者宛に電子メールを送ってください(注、電子メール・アドレス省略)。(Business Insider: Feb. 2, 2019, 9:17 AM)

MMEAラブアン島支部:フェリーは過積載ではない(マレーシア)

ラブアン島発:Malaysian Maritime Enforcement Agency(注、「マレーシア海上執行庁」の意)(MMEA) のラブアン島支部は2月1日、旅客と車両の数は、Labuan-Menumbokフェリーの収容力の範囲内だったと話している。

そのenforcement chief(=執行長)であるCaptain Maritime Che Adnan Md Isaは、土曜日(2月2日)、全てのフェリーに対して作戦が行われ、安全手続きの遵守を検査したと話した。同庁は、フェリー関連の運航事務所の抽出検査も実施し、乗船名簿では、記録されていた乗客数は290人で、自動二輪車を含む車両は209台だったという。

(2月1日)午前6時に撮影された過積載であると申し立てられたMenumbok行のフェリーの写真は、Menumbok埠頭で、このフェリーの下船直後に(注、ネット上で)急速に広まったものだ。これは、ラブアン島に本拠を置くWhatsAppというグループで、注目の議論の話題となり、国中の他のグループで共有された。

これはまた、Labuan Marine DepartmentとMMEAが、高速船を含む全ての海上輸送を検査する切っ掛けにもなった。(The Star: Saturday, 2 Feb 2019 9:19 PM MYT)

ギリシャのフェリー、イタリアとギリシャの間で巨大波と戦う(動画)(ギリシャ)

イタリアのベニスからギリシャのパトラスに向かう途中で、強風と戦うギリシャのフェリーの動画から、劇的な映像が浮かび上がった。シロス島出身の「Asterion II(注、旧いしかり)」の船長であるChristophoros Skamangasは、勇敢にも波や風と戦い、無事、ギリシャの海岸に到着した。

この動画は、イタリアの半島が東に伸びて、バルカン半島近くに達している、アドリア海とイオニア海を隔てるオトラント海峡で録画されたものだ。フェリーに乗船していた乗客によると、動画が撮影された当時、風はビューフォート階級の9から10で吹いていたという。(Greek Reporter: Feb 5, 2019)

ドイツの会社は北部諸島フェリーの3社目の入札者を明らかにする(英国・ドイツ)

国際的なフェリー会社のFRS Groupは、Northern Isles(=北部諸島)フェリー便の3社目の入札者となったことを明らかにした。ドイツのフレンスブルクに本店のあるこの会社が、今週、このニュースを確認した。

The Orcadian紙に対する大変に短い声明文において、同社の広報担当者のBirte Dettmersは、次のように語った。「FRSは入札手続きを進めています。しかし現時点において、弊社がこれ以上の情報を開示しないことをご理解いただきたいです。」

Scottish Government(=スコットランド政府)が、北部諸島フェリー便を走らせることになる次期契約に対する入札公告が、3社の入札者に対して発せられた、と述べたのは、先月のことだ。関係している会社の名前は政府によって公表されなかったが、Serco NorthLinkとCalmac は、自社が投資することを確認した。

先月、尋ねたところ、以前の入札者であるStreamlineは、今回の入札者の1社ではないことを確認した。これにより、関係している最後の会社を巡って、憶測がなされることとなった。最終的な入札者の提出は3月に予定されており、この契約は、7月に裁定される見込みだとスコットランド政府は話した。同契約は、3億7000万ポンド相当と見積もられており、8年間有効。

FRS Groupは、ヨーロッパ、北アフリカ、中東、そして北米を含む世界の多くの地域でフェリー便を経営している。この組織は、海事コンサルタントと陸上での物流にも関わっている。同社によると、FRSは、地域的なフェリー運航事業者から、世界中の1ダース以上の諸国(注、12か国以上)で、64隻、1,500人以上の従業員を擁する国際的に活躍するグループに成長しているという。

FRSは、多くの国内と国際的な船会社で、年間790万人の乗客と210万台の車両を輸送している。(The Orcadian: February 5, 2019 at 9:32 am)

北東部地方の男性がクルーズ船歌手としての生活を始めることに(英国)

北東部地方の男性が、クルーズ船歌手としての仕事に就いて、公海上で高音を出す(注、歌声を響かせる)ことになる。

ニューマチャー出身のRobbie Mackenzieは、MS Marella Dreamの船上歌手として雇われた。このDyce Academy and Glasgow Academy of Musical Theatreの元生徒は、全国で激しく競い合ったオーディション(注、審査)を経て、ヨークシャーに本拠を置くPeel Entertainmentによって見いだされた。今や、11回の公演を行う印象的な旅程を提供することになった。カナリア諸島と地中海の10か月間旅行の間、2週間連続のローテーション(注、交代)で、夜2回公演する。Robbieは、次のように話した。

「これはMarellaでの私の初めてのクルーズです。だから、とても興奮しています。」

「ロンドンのPineapple Dance Studiosでのオーディションから、私とチームが過ごした10週間、そしてショーの準備のために24/7(=週7日間24時間、いつも)一緒に作業したことまで、全ての過程が本当に楽しいものでした。」

「数回、ソロ(注、独唱)を務めるので、とても要求の多い(注、厳しい)ものです。これには、Blues Brothers(=ブルース・ブラザーズ、注、1980年の映画)に触発されたショーでの「Shake a Tail Feather(=シェイク・ア・テイル・フェザー、注、「尾羽を振れ」の意の歌)」も含まれますが、私はいつも楽しんでいて、Marellaのチームに入るのが待てない位なんです。」(The Press and Journal: February 5, 2019, 10:10 am)

コロンビア特別区の男、MDMA、バイアグラ等の薬物密輸未遂で、マイアミのクルーズ船で逮捕(米国)

マイアミ発、2人のD.C.(=コロンビア特別区、注、ワシントン)の男が(エクスタシーとしても知られている)MDMA(=メチレンジオキシメタンフェタミン)、GHB(=ガンマヒドロキシ酪酸)そしてバイアグラを、マイアミのクルーズ船で密輸しようと試みて逮捕された。

Peter MelendezとRobert Koehlerは、違法薬物密売の容疑で逮捕された。警察の調書では、MelendezはMDMA密売で、追加の容疑にも直面しているという。

Melendezは、政府が支給した自分のコンピュータを使って、船内で薬物の密輸と分配を議論していた。警察の調書によると、計画の詳細を記した数ページに亘る電子メールが、コンピュータから回収されたという。

Custom Border Protection(=税関・国境警備隊)の係官は、マイアミ港でMelendezがKoehlerと共にクルーズ船に乗船しようとしていた際に、Melendezの鞄の中に薬物を発見した。

警察の調書によると、Melendezの鞄には、MDMAが17グラム、ケタミンが12グラム、バイアグラが7グラム、アデロールが5グラム、GHBが315グラムあったという。(WJLA: Tuesday, February 5th 2019)

ブレグジットのSeaborne Freightのフェリー契約を巡り法廷闘争の可能性(英国)

政府は、no-deal Brexit(=合意無きブレグジット、注、英国のEU離脱)の場合の臨時フェリー便に向けた契約裁定を巡る法的異議申し立てに備え、弁護士を雇った。

この1380万ポンドの契約は、12月にSeaborne Freightに対して裁定されたもので、ラムズゲートからオステンドにフェリーを走らせることを可能にするものだ。この決定により、論争に火が着いた。というのは、政府が通常の調達手順を無視し、この契約のための自由競争を行わなかったためだ。同決定は、既に法的手段に出ると脅しているEurotunnel(=ユーロトンネル、注、英仏海峡トンネル)の幹部らから非難の的となった。

先月、親会社のGetlinkは、この契約裁定を巡る「distortionary and anti-competitive(=歪曲された非競争的な)」行動だと政府を非難した。このSeaborne契約は、合意無きブレグジットの場合に、海峡横断の収容力を追加するために、総額1億ポンド以上も政府によって3社に裁定されたもののうちの1つ。Getlink chief executive(=最高責任者)のJacques Gounonは、Grayling氏(注、英国運輸大臣)に対して、3社のフェリー会社に対する契約裁定の決定について、「serious concern(=重大な懸念)」を表明する手紙を書いた。

政府のウェブサイト上にある、法律事務所のSlaughter and Mayに裁定された契約の説明では、「to obtain an external legal resource to provide advice and assistance to DfT on the Cross-Channel Rail Service(=海峡横断鉄道運行に関し、運輸省に対する勧告と支援を行うための外部からの法的資源を獲得するためのもの)」だとしている。DfT(=運輸省)の報道官は、政府は通常、法的勧告を求めていると語った。

「この複数年契約は、Channel Tunnel(=海峡トンネル)と、EU(=ヨーロッパ連合)からの離脱に関連する、幅広い領域についての勧告を提供してもらうためのものです。」

Seaborne Freightに対して裁定された契約には、3月から1日2便を提供し、夏の終わりまでには、1日4便に増強することが含まれている。一方、この契約が、Thanet council(=サネット地方議会)が、同港に対する予定された500,000ポンドの投資を得ることを今週中に間に合わすことが確認されることになるのかどうかを巡っては、疑問符が付いたままだ。この投資は、契約が確認されなければ、サネット地方議会の予算に盛り込んで有効にすることはできない。

Seaborneには、論評を求めている。(Kent Online: 07:47, 06 February 2019)

クルーズ船客がカリブ海で襲撃・強盗に遭う(アンティグア島)

2人のフランス人観光客が、先週、クルーズ船がアンティグア島に接岸中、暴力的に襲撃されて、強盗に遭った。

Antigua Observer紙によると、2月1日午前11時頃、申し立てられた犯罪が発生した時、70歳のJacques Colbertと62歳のChristiane Marcelle Drouthは、MSC Cruisesの船で到着し、ハットンを観光中だったという。

この2人は、20歳のJoel Richardsと19歳のAnderson Garciaであると身元が判明している攻撃者が、Colbertの腹部を突き刺し、Drouthの黒い革製の鞄を奪って逃げたと申し立てている。この鞄には、傘、Drouthのクルーズ船の領収書、ノートブック、そして住所録が入っていた。

住民が911番通報をし、Colbertは病院に搬送されて、命にかかわらない怪我の治療を受けた。一方、当局はこの地域を捜索し、最終的には、中に全ての品目が入ったままになっていたDrouthの鞄を回収した。RichardsとGarciaの2人は、加重強盗罪で起訴された。

先週の事件は、クルーズ船で訪問中の英国人観光客が、アンティグア島のSt. John's Cathedral(=セント・ジョン大聖堂)を観光中に、木片を巧みに使う男に襲われて強盗に遭った日から、数日後の出来事だった。

この2件の襲撃は、Royal Caribbean Internationalが、Anthem of the Seasの乗客に対し、バハマのナッソーのしかるべき地域における窃盗やその他の犯罪の可能性を警告する手紙を出してから、ちょうど1か月後。しかし、このクルーズ客船会社は、この目的地の観光大臣と共働し、直ぐに警告を撤回していた。(TravelPulse: February 07, 2019)

Spirit of Tasmaniaの新フェリーの納期に間に合う引き渡しは疑わしい、造船所は財政難に直面(オーストラリア。ドイツ)

州政府は、2隻の新しいいSpirit of Tasmaniaが、2021年に現在の船隊と交替することになっていることを約束していたことから、約束を果たすように要請されている。

この2隻の新しいSpirit of Tasmaniaという船の納期に間に合う引き渡しは、疑わしい。州有のTT-Line Companyは、新しいSpiritsを建造するために契約したドイツの造船所と議論しているところだ。というのは、業界でこの造船所が「difficult financial situation(=困難な財政状態)」と言われているのが報告されているためだ。

Flensburger Schiffbau-Gesellschafという造船所は、TT-Lineの取締役会が一次選考で残った海外の造船所に関して承認したのを受けて、昨年5月に7億ドルの建造契約を確保していた。(後略)(The Examiner: February 7 2019 - 7:00PM)

政府、船のない会社とのブレグジットのフェリー契約を解除(英国)

船のない会社に裁定された、議論のある合意無きブレグジット(注、英国のEU離脱)のフェリー契約は、この取引をひそかに支援していたアイルランドの海運会社が手を引いたことから、Department for Transport(=運輸省)により解除された。

Seaborne Freightに対して1380万ポンド相当の契約を裁定するというtransport secretary(=運輸大臣)のChris Graylingによる決定に対しては、批判や嘲笑が広がっていた。

これは、昨年12月に裁定された合計1億800万ポンドの3社に対する契約の1つであり、英国がEU(=ヨーロッパ連合)を離脱した際に、ドーバーに対する圧力を軽減するために、ラムスゲートからの臨時横断便を準備するためのものだった。しかし同社は、海峡便の運航を行ったことが決してない。

同省は金曜日、Seaborne Freightを支援してきたArklow Shippingが、この取引から手を引いたことを受けて、契約を終了させる決定を行ったと話した。(後略)(The Guardian: Sat 9 Feb 2019 12.32 GMT)

脳卒中の犠牲者、クルーズ船から空輸しなかったとしてHolland Americaを訴える(米国・バハマ)

イリノイ州のある女性が、このクルーズ客船会社が、脳卒中になった後で空輸してもらえなかったために深刻な神経損傷を負ったとして、Holland Americaを訴えている。

Lila Graciela Kohn Galeは今、イリノイ州のハイランド・パークにある養護施設で、必死になって歩き、話し、生活しようともがいている、と夫のJohn GaleはNBC Chicago(注、テレビ局)に語った。

「連中は不注意で、無能で、薄情なんです。」とJohn Galeは、Holland America Lineのクルーズのことを話した。

このシアトルに本拠を置くクルーズ客船会社のspokeswoman(=女性広報担当者)は、Galeの訴訟について議論することを拒否した。「ご家族が関わっていることに配慮し、論評の機会をお断りします。」とこの女性広報担当者は、金曜日の声明文で述べた。

Galeの息子が代理して、シアトルのU.S. District Court(=合衆国地方裁判所))に出訴した訴訟によると、この夫婦は、2018年3月21日午後4時頃、フロリダ州フォート・ローダーデールから出発した際、Holland AmericaのMS Zuiderdamに乗船していたという。

出発から約4時間半後、Galeは夕食を摂っていた際に意識を失った、とこの訴訟では主張している。「医療班が派遣され、彼女は混乱し、無気力で、ろれつが回らなかったと記された。」とこの訴訟では主張している。

この民事事件によると、船上医師が「severe stroke(=重度の脳卒中)」あるいは「query ruptured cerebral aneurysm(=破裂性脳動脈瘤の疑い)」とする暫定診断を行い、CTスキャン(=コンピュータ断層撮影)が必要で、神経科医に見せる必要があると告げたという。

当時、Galeは船上医療センターに行ったが、この船はフロリダ州から100マイルも離れておらず、緊急治療のために、陸地に空輸することは容易に行うことが可能だった、とこの訴訟では主張している。

ところが午後11時頃、Galeは曳船に乗せられて、3月22日の午前12時06分に、バハマのフリーポートの病院に到着した、と訴訟では述べている。この病院には、稼働しているCTスキャン設備や勤務中の神経専門医もいなかった。この民事訴訟によると、Galeはフロリダ州の医療センターに搬送する必要があったという。

バハマの空港は、夜間のために既に閉鎖されていた。Galeは朝まで、フロリダから空輸されることはなかった。脳卒中を発症してから15時間、医療センターに到着することはなかった、と訴状には述べられている。

この訴訟によると、「Gale夫人は、恒久的に、肉体が破壊され、認知障害及び神経学的欠損となった。」という。「十分な治療を受けるのに、不当な遅延があったため、脳組織が過度に死に、決して再び機能することがない。」という。(NBC News: Feb. 9, 2019, 7:48 AM GMT+9)

朝鮮の自動車生産が2018年に落ち込んで世界第7位に(韓国)

南朝鮮(注、韓国)の自動車生産は、国内と世界的な需要が弱まっている中、2018年に3年連続して落ち込んだことが、日曜日、資料で明らかとなった。

Korea Automobile Manufacturers Association(注、「韓国自動車製造業者協会」の意) (KAMA)の資料によると、南朝鮮(注、韓国)は昨年、403万台の車両を生産したが、昨年から2.1パーセント減少したという。数字は、過去3年間、減少しており、2015年は456万台、2016年は423万台、2017年は412万台だった。同協会によると、2018年の数字は、南朝鮮(注、韓国)を世界で7番目の自動車製造国にしたが、前年から急落したという。

南朝鮮(注、韓国)は、2005年に世界第5位の自動車生産国になったが、2015年まで同順位を維持していた。しかしインドは南朝鮮(注、韓国)を押しのけ、2016年と2017年には(注、韓国は)世界第6位になった。昨年、南朝鮮(注、韓国)は、メキシコに抜かれた。中国は、2018年に最大の車両数を製造して2781万台で、合衆国、日本、ドイツ、そしてインドが続いている。

南朝鮮(注、韓国)の合計自動車輸出台数も、昨年は、前年の253万台から245万台に落ち込んだとKAMAは話し、この国は2018年に世界の自動車の4.1パーセントを占め、1年前よりも0.1パーセント落ち込んだと付け加えた。

「手堅い労働市場条件の他、とりわけ労使間の紛争が、地元自動車製造業者の競争力に否定的な影響を与えているようだ」と発表において同協会は話し、政府の支援と事業革新を求めた。(The Korea Times: 2019-02-10 13:09)

Richard Bransonの初めてのクルーズ船、大きな一里塚に到達(イタリア・米国)

Sir Richard Bransonの最初のクルーズ船、Scarlet Ladyは、この週末、初めて水に触れた。海事の伝統により、女性の名付け親(造船所の従業員)が選ばれ、飾り紐を切断して、シャンペンの瓶を船体にぶつけて粉砕した。Virgin VoyagesのPresident and CEO(=社長兼最高経営責任者)のTom McAlpinと、造船所の要人が、進水式に出席した。

110,000トンのクルーズ船は、現在、イタリアのFincantieri造船所で建造中。この乗客2,770人乗りの船の次の第一歩は、来年の就航の準備に向けて、衣装を身に着けて、家具を備え、係船ドックに移動することだ。

Bransonがフロリダ州マイアミでクルーズ客船会社を始めるという自分の意思を発表したのは、2015年に遡る。それ以来、同社はゆっくりと、食堂、酒場、同船の乗客が楽しむことになる体験や旅程について、詳細を明らかにしてきた。初めからBransonと会社は、独創的なものを考えているという意思を明らかにしており、その挑戦に応えてきた。

そうした中、それをやって来たのか?クルーズの総費用から転がり込み、伝統的なビュッフェ概念を捨て去り、更に船上施設の一つに、タトゥー・パーラー(=刺青の店)さえも作ったのだ!

Scarlet Ladyの他、Virgin Voyagesは、3隻の追加のクルーズ船を発注しており、2021年、2022年、そして2023年に引き渡される予定になっている。

2020年4月からVirgin Voyagesは、4泊、5泊、7泊のカリブ海クルーズを、Port Miami(=マイアミ港)から航海することになる。当初のマイアミ発4泊、5泊の旅程は、現在、価格をつけることが可能であり、この船の公開準備期間中に、返金可能な手付金を実際に支払った者だけが、現実に予約することが可能となっている。他の者は、バレンタインの日(注、2月14日)に、予約受付が解禁となる。(CruiseRadio.net: February 11, 2019)

今後2年間にクルーズ産業に参入する多数の新規運航事業者

少なくとも14の新会社が、計画を発表し、船舶を買収する過程にあり、建造計画を進める動きに出ており、今後2年間にクルーズ産業に参入する用意ができている。加えて、新造船と中古船の双方を対象にしている、多くのまだ発表されていない計画がある。

14社の可能性ある市場新規参入者を見ると、主流市場に10億ドルの新船を参入させるものから、小型の超豪華船、更には、洋上の終の棲家までの計画がある。以下、14の新規クルーズ事業。

The Ritz-Carlton Yacht Collection
The Ritz-Carlton Yacht Collectionの3隻の船は、豪華クルーズ市場の最高級を占めることになり、クルーズ事業に他のホテル経営者を引き寄せることになるかもしれない。Ritzの最初の乗客298人乗りの船は、2020年初めに船出する。スウェーデンのTillberg Designが、全てを設計した。

Virgin Voyages
Virgin Voyagesは、2020年初めに、マイアミ発の4泊5泊のクルーズで、商業運航を開始する。この新興企業は、4隻の乗客2,770人乗りの船を建造する計画を発表している。Scarlet Ladyはそれらの1番船であり、成人専用となり、切符価格には、全ての食事の選択肢が含まれている。最近、同社は、マイアミ発の4泊と5泊のクルーズを発表した。

Scenic
Uljanik造船所との発表の後、Scenic Eclipseは少しづつ、クロアチアで完成に近づいている。オーストラリアの商標であるScenicは、世界初の発見ヨットと称するものを使って、河川での事業から、大洋に試合を移すことになる。極地を含み、世界的に展開し、228人の客は、10種の食事の選択、2機のヘリコプター、1隻の潜水艦、その他の玩具を楽しみにすることが可能だ。最近の情報は、こちら(注、リンク先省略)。

Mystic Cruises
Mystic Cruisesは、Mario Ferreiraの帝国が河川での運航を成功裏に立ち上げ、大洋クルーズ部門に参入したことから、今年の春に最初の船を進水させる。Mysticは、その最初の船を、やはり所有しているNicko Cruisesに傭船し、その後、Quark Expeditionsに傭船する。2隻以上の乗客200人乗りの船が、この後に続く予定だ。

Zen Cruises
Essel Groupが保有するZen Cruisesは、旧Pacific Jewelを使って、今年の4月に、この新興企業でインド市場に照準を合わせることになる。同商標は、Jalesh Cruisesと命名され、シンガポールで、乗客1,590人乗りの1990年建造船の引き渡しを受けることになる。最初のクルーズは、4月にムンバイから出航する。

CTS
中国の大市場参入者は、Piano Landが就任シーズンに厦門(=シアムン)を母港とするこの年内に、China Travel ServiceとCOSCOとなって姿を現すことになる。本船は、1995年建造のOrianaであり、現在、P&O Cruises UK向けに航海しているもの。詳しくは、こちら(注、リンク先省略)。

Havila
ノルウェーの沿岸の町々への運航契約の骨組みを変更したことで、Havilaに新しい運航事業者が生まれることになった。ここは4隻のクルーズ・フェリーを建造し、2021年初めに運航を開始する意向だ。フェリーとオフショア工業の深い専門知識に依拠して、Havilaは今や、この市場の新たな部門に参入する。4隻の船は、2か所の別々の造船所で建造中であり、電池駆動とLNG(=液化天然ガス)を呼び物とする。

Grupo Vidante
巨大なメキシコの豪華ホテル経営者が、All Leisureの破産後に買収した1990年建造のVoyagerを密かに改装してきた。この、今や豪華船となったものは、メキシカン・リビエラへの途上にある。

Scylla
Scyllaは、Hapag-Lloyd CruisesからBremenを買収した。このスイスの会社は、2021年5月にこの探検船の引き渡しを受け、季節単位で同船を傭船に出す計画だ。Scyllaは家族所有であり、その歴史は1970年代初めにまで遡ることができる。現在、30隻の川船を運航しており、それを様々なツアー・オペレーター(注、旅行業者)に傭船し、また最近では、独自の川船商標を開始している。

Pampa Cruises
南米を通年運航することを狙っているPampa Cruisesは、未だに運航に適した船を探し回っているところであり、確立したクルーズ客船会社の幹部のチームを南米で立ち上げたと言っている。

Blue World Voyages
Blue World Voyagesは、今年の夏、350人の客に、活動的な生き方のクルーズを提供する、ウェルネス(=健康)クルーズ・プログラムを始める計画だ。また、この新興客船会社は、中古船を買収することを考えており、船上住宅もある。ここの船隊の1番船は、1つの甲板の全てを、スポーツ、運動、ウェルネスのために初めて捧げられたものとなり、ゴルフ、サッカー・シミュレーター(=模擬装置)、バッティング・ケージ(注、野球の打撃練習用の檻)、機能訓練センター、ヨガ、スピニング(注、固定式バイクの運動器具)、TRXスタジオを備えることになる。

Storylines
Storylinesは、住宅クルーズ船概念を計画中で、複数の船を使って、世界中を航海する計画だ。同社の2020年の新規立ち上げには、既存の船を25パーセントまで収容力を削減することになる3か月から4か月間かけた4000万ドルの改装工事が含まれている。船上住宅は、125,000ドルの販促価格から始まり、最も高額の空間は140万ドルとなる。

Cartoon Network Wave
Cartoon Networkは、2018年の初めにシンガポールから運航するクルーズ客船会社の計画を発表した。その後の更新情報はない。

Cruise Retirement
この新興企業は、住宅船の概念で、洋上での引退生活を約束している。同社は綿密な計画を有しており、2020年にサービスを開始することを約束している。(Cruise Industry News: February 11, 2019)

世界的な経済成長は減速に入る(中国)

世界経済は、2020年から2035年の間に2.6パーセントの成長が予測されており、低成長期に入った、とEconomic Daily(=経済日報)はDevelopment Research Center of the State Council(=国務院発展研究センター)を引用して報じた。

技術、都市化、人口、そして環境といった主要要素の変化を考慮すると、世界的な経済成長は、長期的な低成長率の減退傾向を体験するものと見られる、と同センターは話した。先進経済の全体の成長は、約1.7パーセントに減速するものと見られる。これは、過去50年間の平均成長率よりも低い。一方、発展途上国は、年間平均成長率が4.9パーセントになるものと見られている。

今後15年間に、発展途上国の中には、都市化過程を継続するところもある。技術革新と都市化の新ラウンドは、発展途上国の中には未だに経済成長への可能性をもたらしているところがある。世界的な都市化率は、2035年までに61.7パーセントになるものと見られ、将来の成長の鍵となる推進力となる、と同センターは断言した。

一方、人口増加の落ち込みと高齢化は、先進国と、何がしかの発展途上国における経済成長を遅らせることになる主要要因となる。世界人口は、2015年の73億5000万人から、2035年には88億9000万人、2050年には97億7000万人になるものと予測されている。老齢人口比率は、2015年の8.3パーセントから、2035年には13パーセント、2050年には15.8パーセントになるものと見られている。

今後15年間に、世界経済は、多様化する方向に向かうものと見られる。2035年までに、発展途上国のGDP(=国内総生産)は、先進国の経済を凌いで、世界的な経済や投資の60パーセント近くにまで貢献することになる。

世界経済成長の焦点は、ヨーロッパや合衆国からアジアに移り、その他の発展途上国や地域に広がる、と同センターは付け加えた。(People's Daily Online: 13:46, February 12, 2019)

世界で最も豪華なクルーズ船の就航が3度目の遅延(クロアチア)

もし全てが計画通りに行っていたら、200人の乗客は、今頃、Scenic Eclipseに乗って、南極でペンギンを見つけていただろう。この世界初の「discovery yacht(=発見ヨット)」である豪華船は、今日、就航が遅れる旨の3度目の手紙を顧客らに書いた。

Scenicは、リバー・クルーズ市場の最高級のものとして設立されたところで、ヨーロッパ、ロシア、メコン川に川船を走らせていた。Scenic Eclipseは、この客船会社では初めて大洋クルーズに進出するもので、2018年8月に就航することになっていた。しかし建造中のクロアチアのUljanik造船所でのストライキで、就航は先送りとなり、初めは今年1月、その後、4月に順延となっていた。

今や、8月15日まで先送りとなっており、その時にはEclipseは、アイスランドのレイキャビクから、カナダのケベック市にまで航海する予定となっている。

この造船所は、何か月間も深刻な財政問題を抱えている。労働者は昨年8月以来、賃金全額の支払いを受けておらず、この船に関する全ての作業を中止することになる壊滅的なストライキの原因となっていた。(中略)

またScenicの社主で、建造に心血を注ぐばかりではなく、自分が約束した6星の豪華さについて妥協を拒絶してきたGlen Moroneyにとっても、大打撃となっている。

新たな就航日は、Scenic Eclipseが当初出航することになっていた日から、ほとんど正確に1年後となっている。

先週、Uljanikは、造船専門のCroatian DIVグループと、イタリアのFincantieriからなる共同事業体に買収された。Scenicは、この新しい共同事業体がScenic Eclipse IとIIを竣工させることになるLetter of Intent(=基本合意書)に署名しており、この極地級発見ヨットの新世代に対する作業が始まる。(The Telegraph: 12 February 2019 5:09pm)

ポート・カナベラルに本拠を置くNorwegian Epicがエピックな失敗(注、大失敗)(プエルト・リコ)

サン・ファン発。土曜日にポート・カナベラルを出発したクルーズ船が、プエルト・リコで火曜日、埠頭に突っ込んだ。

この火曜日の事故は、日曜日と月曜日に、抜港と船上での機械的な問題について、客がソーシャル・メディア上で苦情を言っていた後で起きたものだ。このクルーズでは、火曜日に英領バージン諸島、水曜日に米領バージン諸島に寄港する予定になっていた。この船は代わりにプエルト・リコに向けて運航区間を変更し、そこで火曜日に、埠頭に突っ込んだのだった。

「本日、Norwegian Epicは、地元水先案内人が乗船し、2隻の曳船の助けを借りて、プエルト・リコのサン・ファン港に向かっておりました。卓越風のため、本船は埠頭の方に逸れて、Pier 3 East(=東第3埠頭)の2基の係留点を損傷しました。」とこのクルーズ客船会社はツィートで述べた。

このクルーズ客船会社は、怪我をした者はおらず、地元当局と共に損害の評価を行っているところだと述べた。(WESH 2: 7:35 AM EST Feb 13, 2019)

北朝鮮人労働者、奴隷労働を主張してオランダの造船所を訴える(ポーランド・オランダ・北朝鮮)

北朝鮮の男性が、ポーランドの造船所で雇用されている間、奴隷労働により利益を上げていたとして、オランダの造船所に対し、前例のない訴訟事件を進めている。

Deutsche Welle紙の報道によると、この男性は、北朝鮮体制によりポーランドに送られて、過酷な状況の中で、低賃金で、1日12時間労働を強いられたという。

この男性の事件を引き受けたオランダ人弁護士のBarbara van Straatenは、オランダの法律は、搾取から利益を得る行為を犯罪として禁止していると話した。同国の反不正取引法の下では、違反者は、18年までの禁固刑に処せられ、73,000ポンドの罰金刑に直面する。この匿名の造船所に対する事件は、今後、数週間内に判断されることになり、法廷で解決することになる同種の事例に門戸が開かれる可能性がある。

Van Staaten女史は、本件は「労働搾取の直接の加害者ではない企業に責任があるとする可能性を開くものですが、それでもなお、開発途上国からやって来た労働者を犠牲者にして、西洋では利益、それも高い利益を上げていることが知られています。」と語った。

2016年、Leiden Asia Centre(=ライデン・アジア・センター)による報告書は、ポーランドの造船業部門と建築業部門において、奴隷的状況の下で、800人もの北朝鮮人が働いていると主張した。ある事例では、European Union(=ヨーロッパ連合)から営業報告書を受け取っていた企業もあったという。この報告書では、給料は支配人に支払われ、平壌(=ピョンヤン、注、北朝鮮政府)に送金されていたと申し立てていた。

US State Department(=合衆国国務省)は、2017年の不法取引に関する報告書で、多くの北朝鮮人労働者が、外国政府との双務契約の下で海外で労働するために送られており、限られた賃金の下、危険な状況の中で、加重な長時間労働をするという「forced labour(=強制労働)」の状況に直面していると述べていた。「北朝鮮政府という「minders(=番人)」は、彼らの行動や連絡を制限して監視している。海外に送られた北朝鮮人は、労働の選択はできず、政府が最終的に割り当てているのであり、仕事を変更する自由はない。」と同省(注、国務省)は述べていた。

2014年に、文書で十分に裏付けられた事例では、ポーランドの造船所で、ある北朝鮮人が、作業服に引火し、生きたまま焼かれ、死亡した。後に、引火しやすい仕事着が供給されていたことが判明したが、文書では、この労働者は自営とされていたことから、この事件はポーランドでは追跡されることはなかった。

「ポーランドの造船所の北朝鮮労働者は、あらゆる人権侵害に晒されています。契約もなく、危険な状況で働いているばかりではなく、大半の日々を長時間労働しており、北朝鮮国家が報酬の大半を奪うために、最小限の報酬を受け取っているのです。」とKorea Future InitiativeのCEO(=最高経営責任者)であるMichael Glendinningは話している。

Glendinning氏は、労働者は、労働者の権利の侵害に晒されているだけに留まらないと話している。「北朝鮮は、その監視機構を輸出しているのです。それぞれの個人は、違反がないかと、お互いに監視して、報告しなければならないのです。全ての労働者は、自己批判の時間にも晒されるのです。旅券は取り上げられて、仕事場と自宅の間の移動は大いに制限されているのです。今日まで、この虐待を終わらせることは、殆どできていません。」

United Nations(=国際連合)によると、北朝鮮は、海外労働から何十億も稼いできたのであり、この金は、核とミサイルの事業の資金として使われてきた。2017年、UN(=国際連合)は、海外に送られた労働者の利益を制限するために、平壌(注、北朝鮮政府)に対し、新たな制裁を課した。

北朝鮮は、このオランダの造船業者が巻き込まれている紛争に、口出しはしていない。このポーランドの造船会社は、事件は承知していないと主張し、EUで営業する必要な許可を得ている、ポーランドのNational Labour Inspectorate(注、「国家労働視察団」の意)の監督下にある代理店を通じて労働者を雇用したと主張している。(The Telegraph: 15 February 2019 11:39am)

新しいRegent Seven Seas Cruisesの船が造船所の式典で進水(イタリア)

Regent Seven Seas Cruisesは、2月9日に主要な一里塚を祝った。Seven Seas Splendorという新船が、イタリアのアンコーナにあるFincantieri造船所での進水式で、初めて海に触れたのだ。

新船の外側の工事が完了して行われるこの式典は、縁起を担いでSeven Seas Splendorの船体にシャンペンの瓶をぶつけて粉々にすることによって幕を開けた。この式典は、同船のmadrina(注、スペイン語で「名付け親」)であるアンコーナ造船所の長年の従業員の娘であるFrancesca Giovagnoliにより、リボンが切断され、ここの造船所の聖職者の祈りへと進行した。

「今から1年後、お客さまが、優雅さともてなしの中に浸り始め、一方でSeven Seas Splendorが旅する世界中の何百もの目的地を完全に発見しつつ、一日の終わりには、全てが贅沢な船上での、気品ある快適さと介護のある家に帰ってくることになります。」とこの客船会社のpresident and CEO(=社長兼最高経営責任者)のJason Montagueは話した。「私は、弊社のお客様が、どのようにSeven Seas Splendorの完璧な贅沢を体験することになるのかを知って、興奮しております。」

Seven Seas Splendorは、Seven Seas Explorerの姉妹船だが、2020年2月に航海を開始する。この乗客750人乗りの船は、今や工事の最終段階にあり、造船所作業員は、スィート、休憩室、食堂といった内部空間に集中することになる。

この進水は、Regent Seven Seas Cruisesが、Seven Seas Splendorが豪華クルーズ船最大のスィート(注、一続きの部屋)を呼び物にすることを明らかにしてから、僅か2週間後に到来したものだ。

Regent Seven Seas Cruiseの料金には、航空運賃、標準的な寄港地観光、アルコール飲料、チップ、無制限ワイ・ファイ、その他が含まれており、乗客は高級旅行のために、更にお金を支払う選択もできる。(CruiseCritic: February 15, 2019)

キューバへの入国を拒否されてクルーズ船がパーム・ビーチ港に戻る(キューバ・米国)

フロリダ州、ウェスト・パーム・ビーチ発。パーム・ビーチ港を出発したクルーズ船が、キューバへの入国を拒否され、引き返すことを余儀なくされている。

Bahamas Cruise Lineによると、この船は、金曜日の朝にキューバを離れるよう命令されたという。船はバハマのナッソーに行先を変えて、その後、土曜日にパーム・ビーチ港に戻ることになる。

Bahamas Cruise Lineは、CBS12 News(注、テレビ局)に対して、ある旅行業者がこの旅行を企画し、このクルーズ客船会社は、単なる運び屋だったと語った。

なぜキューバ政府が入国を拒否したのかは、現時点では、不明。(WPEC: Saturday, February 16th 2019)

TITANIC II:中国が1億2500万ポンドの実物大Titanicの複製品を建造(中国)

それは、内陸の四川(=スーチョワン)省のQijiang(=チーチャン)川の川岸で、現在、工事中だ。完成すると、元のOlympic級遠洋定期船の実物大の復元物となる。この複製品は、Seven Star Energy Investmentの融資を受けており、Wuchang Shipbuildingにより工事中だ。

この船は、推定1億2500万ポンドの費用が掛かるものと見られている。この複製品は、残念なことに大洋に出ることは決してなく、四川の田舎の大英(=ダーイン)県の貯水槽の中で、永久に接岸することになる。

建造中の複製品の画像には、工事中の実物大のTitanicの複製品の航空写真が写っている。事業は2016年に始まり、竣工すると、長さ269メートル、高さ53メートルになるものと見られる。

Qi川にあるRomandiseaという行楽地の最も重要な建築物となり、多くのホテルの部屋を擁するものとなる。Titanic IIは、Grand Staircase(=大階段)のような娯楽の象徴的な特色有する双方向博物館でもある。労働者のボイラー室もあり、複製の蒸気機関もある。元のTitanicのために使用された青写真が、中国人によって複製されている。

Blue Star Lineと呼ばれる会社も、複製品のTitanicを建造しており、ドバイからサウサンプトンに航海して、その後、元の同じ北大西洋航路を辿って、ニューヨークに向かうものと見られている。

本船は、2,400人の乗客と900人の職員を収容することが可能なものとなり、ほぼ正確に、元と同じ人数にしている。事業を監督している開発業者のSu Shaojunは、次のように語った。

「当時の人々が自分の責任を果たすため、自分の命を如何に犠牲にしたのか、人々は決して忘れていません、男は女や子供を守り、夫婦は生死の中で並んでいたのです。」「これが、責任のTitanic精神なのであり、普遍的な愛なのです。」「Titanicは復元されて、偉大なTitanicの精神を体験できる場にすべきです。」「それ故、Romandiseaは、気高い精神と精神的な探求をもって、世界に通用する観光地となることになります。」(Express: 13:47, Sat, Feb 16, 2019)

GMA、ro-ro輸送システムの改善を求める(フィリピン)

フィリピン、セブ市発。House Speaker(=下院議長)のGloria Macapagal-Arroyoは、自身が2001年から2010年まで大統領だった時に推進していた事業であるロール・オン、ロール・オフ(ro-ro)輸送システムの改善を求めている。

2019年2月18日月曜日、セブ市のCebu Ports Authority(=セブ港湾局)で開催された公聴会で、Arroyoは、このRo-Ro事業の輸送費用を最小限にする方法に関して提案した利害関係者の窮状を聴取した。

「新航路の開設のような成果はあるのですが、(運航を改善するために)取り組む必要のある問題があります。」とHouse Transportation Committee(=下院運輸委員会)が陣頭指揮を執っている公聴会の開催後の短い会見において語った。提案の中には、輸送費用を最小限にするため、Department of Public Works and Highways(=公共事業及び幹線道路局)(DPWH) に、トラックとその商品に重きを置かせるというものもあった。

「ということから、トラック運転手とDPWHを含めた別の公聴会を招集する必要があるのです。」とArroyoは語った。「Ro-Roシステムを提案する理由というのは、ミンダナオからビサヤやミンダナオへの商品の輸送費用を引き下げたいというもので、これを継続したいのです。」と付け加えた。

セブでの委員会の公聴会には、House Transportation Committee Chairman(=下院運輸委員会会長)のCesar Sarmiento、Cebu City Mayor(=セブ市長)のTomas Osmena、Rep. Raul del Mar of Cebu City’s North District(=セブ市北部地区下院議員のRaul del Mar)、Rep. Rodrigo Abellanosa of Cebu City’s South District(=セブ市南部地区下院議員のRodrigo Abellanosa)が出席した。

Sarmientoは、提案を行った理解関係者全員に、正式な関心事項を示す覚書を送るよう要請した。「この島礁国を支えているRo-Roシステムをどのように改善するか、聴取を継続します。」と語った。

2003年、Arroyoは国内で72か所の港湾を建設することを求める最重要事業の1つとして、150億ペソのGreater Maritime Access (GMA) Ro-Ro事業を準備した。このRo-Roシステムは、幹線道路と車両フェリー航路の統合ネットワーク通じてルソン島、ビサヤ島、ミンダナオ島という主要な島々を結ぶことになるArroyo政権の919キロメートルのStrong Republic Nautical Highwayの一部だった。しかしBenigno Aquino III政権は、恐らくは法外に金がかかり過ぎることを理由に「sources of corruption(=腐敗の温床)」であると言って、工事を理由に72件のRo-Ro事業のうち、66件を中止した。

Arroyoは、Duterte政権が、この頓挫したRo-Ro事業を復活させる決定を行ってくれて嬉しいと語った。(Cebu Daily News: February 18,2019 - 03:17 PM)

Stena RoRo、日本のRoPaxを買収(日本)

Stena RoRoは、日本の海運会社のHankyu Ferry(=阪九フェリー)から、フェリーのYamato(=やまと)を購入した。この船はヨーロッパの造船所で改造されて、ヨーロッパの水準に完全に適合したものとなる。その後、傭船に出すことになる。

この手続きは2020年春に始まり、このフェリーは夏までに就航する見込みだ。(NIFerrySite: February 18, 2019)

Royal Caribbean、6隻目のOasis級の船を発注(米国・フランス)

Royal Caribbeanは、世界最大のクルーズ船船隊を、Brady Bunch(=ブレイディ・バンチ、注、米国のテレビ番組の名前)の大きさの水準に大きくする計画を立てている。

同社は月曜日に、2023年秋にお目見えする6隻目のOasis級の船を建造することで、Chantiers de l'Atlantiqueと合意に達したことを発表した。

この合意は、クルーズ客船会社であるRoyal Caribbean Internationalの他、Celebrity Cruises、Azamara Club Cruises、そしてSilversea Cruisesの親会社であるRoyal Caribbean Cruises Ltd.によってなされたもので、融資を受けることを条件としているが、同社では、今年の第2四半期か、第3四半期に完了するものと見ている。

このクルーズ客船会社は、既に4隻のOasis級の船を航海させており、いずれもお目見え時に世界最大のクルーズ船という称号を獲得しており、最初が2009年のOasis of the Seasで、Allure of the Seasが2010年、Harmony of the Seasが2016年、そしてSymphony of the Seasが2018年だった。それぞれの船は、最新のものよりは僅かに大きなものとなっていた。

5隻目のOasis級の船は、既に2021年の引き渡しに向けて発注されている。名前はまだないが、このクルーズ客船会社のCEO(=最高経営責任者)のMichael Bayley は昨年、先例に従うもので、4隻の既存の姉妹船よりは僅かに大きなものとなると述べていた。6番船も、2023年に同じことをすることになるものと見られる。

6隻全ては、以前、STX Franceとして知られていたフランスの造船所で建造されることになる。(後略)(Orlando Sentinel: February 19, 2019)

106人の外国人が昨年、クルーズ船で到着後に日本で失踪(日本)

東京発。過去数年間、日本は、記録的な外国人訪問者数を歓迎してきた。この全ては、成田、羽田あるいは他の主要空港を経由して来たものではない。島国であることから、船旅は、日本に行くための実行可能な選択であり、政府の規制が緩和されたおかげで、クルーズ船に乗って日本に向かう旅行者の数が、莫大に増加しているのだ。

2014年、ざっと410,000人の外国人旅行者が、クルーズ船経由で日本に到着したが、2018年、この数は244万人になっていた。6倍になったのは、Ship Tourism Landing Permit System(=船舶観光上陸許可制度)と呼ばれる日本のImmigration Control Act(=入国管理法)の改正が、2015年1月1日に発効したことが大きく影響している。

このシステムの下では、日本のImmigration Bureau(=入国管理局)の承認を受けた船舶で到着し、同一の船で帰国することを予約し、(日本到着時に電子スキャンを経由して)指紋を提供している外国人訪問者は、査証の必要が免除され、入管通過時の写真撮影の必要もないものとされている。これは、合衆国、カナダ、連合王国(注、英国)、オーストラリア、そして朝鮮(注、韓国)のような国から来た訪問者にとっては、大きな変更がないものかもしれないが(事前の査証なしで少なくとも90日間日本に滞在することが許されている市民だ)、船舶観光上陸許可制度は、中国や多くの東南アジア諸国から日本に旅行することをずっと容易いものにしているもので、中国から日本の南西にある九州という島(日本の4つの主要な島のうち、中国に最も近い)を旅行するクルーズ旅行数を急速に増加させるための緩和政策になっている。

しかしながら、訪問者数の増加により、日本に到着後に失踪する外国人クルーズ客の数も増えているのであり、同国内で不法に生活・労働しているものと見られる。2018年、日本で下船した106人の外国人クルーズ客が決して旅行に戻らず、あるいは他の手段によって同国を出発したという記録も残されていない。2018年は、失踪者数が100人を初めて超えた年であり、2015年の21例から突然、急騰した。2018年、長崎県それ自体が、失踪した20人以上の海外からのクルーズ旅行者の侵入地点となっていた。

2015年から2018年の間に、21人から106人に5倍も急騰しているが、2014年から2018年の間には、外国人クルーズ訪問者数は、6倍の成長よりも僅かに少なくなっている。それでも日本政府が注目するには十分な程、衝撃的なものだ。昨年7月に、入国管理局は、日本で繰り返し乗客が失踪していたあるクルーズ船の船舶観光上陸許可制度資格の更新を拒絶した。船舶の更新を要求して拒絶されたのは、初めてのことだった。同局は、到着後に日本に不法に居住する意図でクルーズをする乗客を入念に吟味するよう、クルーズ運航事業者に更なる努力をするよう要請し、失踪の危険のあるものと見られる乗客の入国を拒絶する可能性から、乗客名簿をより厳しく精査する方向で動いている。(Japan Today: Feb. 20 06:00 am JST)

DP World、英国に本拠を置くP&O Ferriesを3億2200万ポンドで買収(英国・アラブ首長国連邦)

ドバイ発。DP Worldは、英国に本拠を置くP&O Ferriesとその物流部門を3億2200万ポンドで買収した、とこのドバイに本拠を置く港湾経営者が水曜日に語った。

P&O Ferriesは、そのウェブサイトによると、英国、フランス、北アイルランド、アイルランド共和国、オランダ、そしてベルギーの間で、年間30,000回以上の航海を行っているという。

P&O Ferrymastersという物流部門は、ヨーロッパの19拠点で、サプライ・チェーン・ソリューション(=解決策)を提供している。DP Worldは声明文において、この取引は、今年前半に終了する見込みだと付け加えた。またこの買収は、統合による通年の初年度から儲けが徐々に拡大するものと見られ、DP Worldの復帰目標に見合うものとなる、と述べた。

先週、DP World Chairman(=会長)のSultan Ahmed Bin Sulayemは、英国がEuropean Union(=ヨーロッパ連合)から離脱することに関する英国の政治家の決断力の無さにより、同社の英国での経営計画能力が阻害されていると語っていた。

DP Worldは、世界最大の港湾経営者の1社で、London Gateとサウサンプトン港のコンテナ・ターミナルを経営している。(Reuters: February 20, 2019 / 3:58 PM)

クルーズの秘密:船医はシェフによる衝撃的な技を明らかに、吐き気催す(英国)

クルーズ船は顧客の休暇中、幸せで、十分に餌を与えること(注、「十分に栄養のある食事を与えること」)を維持する責任を有している。このことは、休日の行楽客の必要性に巧みに応えることを意味することになる。たとえそれが、少しばかり奇妙なものであったとしても、だ。クルーズ船のある船医は、クルーズ船のシェフ(注、調理師)が、巧妙に、むしろ吐き気を催すような方法で、何がしかの乗客の需要に応えていることを明らかにした。Ben MacFarlaneは、彼の2011年の本、Cruise Ship SOSの中で、裕福なクルーズ客が求めているものが何かを説明している。

寿司は、多くの人々に食欲をそそるご馳走として考えられているが、しかし時折、California roll(=カリフォルニア巻き)という寿司の一種は、本当に期待に沿ったものではなかったりする。

MacFarlane医師は、クルーズ船に乗務していた時に、クルーズ船のシェフが、大金を使っている人たちに提供しているもののことを知った、と自分の本の中で詳細を書いている。乗客に、食べることが可能な、高価なご馳走を提供しているというよりは、むしろ、定番の薬品を使って、騙していたのだった。

「浪費家の1人が、有毒な寿司を食べて、担架でMedical Centre(=医療センター)に運び込まれたとしても、慌てる必要はないですよ。」と同僚は話したという。「だって、連中は死にはしないからですよ。」

Macfarlaneは付け加えた。「一見したところ、世界で最も熱心な寿司好きは、(pufferfish(=膨れる魚)としても知られている)フグで、ちょっとしたロシアン・ルーレット(注、自殺行為)をしたがるものです。」「シェフは、毒を取り除くため、胆嚢をバラバラにするのですが、小さな胆管をそのままに放置してしまうのです。だから食事客は、飲み込む際に、唇で毒の感触を感じることになるのです。」

同僚は、こう話したのだという。「僅かな毒なので、ピリピリしないよ。多過ぎれば、死ぬけどね。一見したところ金持ちの乗客は、この種のものが好きみたいなんだ。」

しかしMacFarlaneが乗務していたクルーズ船では、このご馳走を出すとき、このシェフは「a bit of a short cut(=少しばかり便法)」を取っていたというのだ。このクルーズ労働者は、この医者に対し、次のように話した。「(シェフは)全ての危険な要素を取り除いていて、残ったもので、ちょっとばかり口内炎クリームの称賛を得ることになるものなんだ。突然死や訴訟の危険が遥かにない、出来合いのピリピリするようなものさ。」

別の従業員は、こう付け加えた。「ま、お互いに有利となる状況だね。乗客は、冷たくピリピリするもの(注、ヘルペス)を大掃除するときに、死ぬんじゃないかと思うわけ。」

日本では、フグはfugu(=河豚)と呼ばれており、特別の訓練を受けたシェフにより、注意深く取り除かれ、調理されなければならないことになっている。(Express: 17:17, Wed, Feb 20, 2019)

DEC職員:Ocean Rangers、クルーズ船の汚染の監視は「危機的」(米国)

アラスカ州のクルーズ船監視事業を監督している州政府の幹部は、クルーズ船に関する独立した環境調査官を失うことを懸念している。機関幹部によって公的には約束しているにも関わらず、この事業は必要なものとされていないのだ。Ocean Rangersとして知られている調査官は、Gov. Dunleavy(=Dunleavy知事)の予算削減が州議会で進んでいることから、まな板の上に載っているのだ。

最近のインタビューにおいて、州のDepartment of Environmental Conservation(=環境保全局)の主計長は、Dunleavy知事政権のクルーズ船からの調査官の引き上げ事例を明らかにしている。

「クルーズ船から多くの報告を受けています。そこでは排出していて、それがどれくらいか、こうした記録は、今では公的に入手可能です。」とDEC(=環境保全局)のbudget officer(=主計官)であるJeff Rogersは語った。「そして、調査報告活動の全ては、24/7(=24時間年中無休)の現場の監視員であるOcean Rangersなしでさえも、継続されることになります。」

しかし州のクルーズ船事業において作業している者は、船上での調査員なしでは、船舶からの汚染の監視をするという州の権限は限定されたものとなると指摘している。

「Ocean Rangersは、我々の許認可手続きにおいて、欠かせない部分を占めてきたのです。」とDECのクルーズ船監視事業の長であるEd Whiteは語った。彼は、2007年に試験的な事業だった時以来、Ocean Rangersと共に作業してきた。「我々は、クルーズ船が排出する際に、検体を取得することを船上で実施できる唯一の権限を有しているのです。」と語った。

昨年、アラスカ州を訪問したクルーズ船の約半数が、州の排水排出許可を得ていた、と彼は語った。陸上に本拠を置く調査官が、招待なしでこれらの船に乗船することが可能だと、Whiteは語った。「しかし排水の抽出標本の採取と、抽出標本を採取する際に排水設備を監視するだけなんです。」

一方、アラスカ州の全ての大型クルーズ船は、Ocean Rangerが乗船することを許可しなければならないものとされている。これらの免許を得た海事工学者が、運営を監視すべく、船内を自由に移動しているのだ。2018年、当時、約3分の2の船に乗船した。もし潜在的な問題を知ったならば、DECやCoast Guard(=沿岸警備隊)に報告することになる。昨年、189件の環境違反の申し立てを記録していた。

この事業は、アラスカ州には何の負担ともなっていない。2006年に有権者によって承認された州のクルーズ船客料金によって資金の調達を行っているものだ。であるから、Ocean Rangers事業に対する如何なる変更も、Legislature(=州議会)の行為を必要とするものとされている。法案は提出されておらず、Whiteは、自分と自分の職員は、如何なる議案も見ていないと話した。

Gershon Cohenは、この事業を創設した2006年の住民投票の起草者を支援した。Ocean Rangersにより、毎年、違反を記録し続けてきたのであり、彼は知事の動きに困惑している。「なぜ州政府が、繰り返し重罪を犯しているという長期的な実績のある国際的な企業から、我々の海域を唯一守っている事業を廃止したがっているのか、私には分かりません。」とCohenは語った。

しかしDEC当局の長は、公正さを巡って、広範な懸念があると話している。「私が思うに、知事に代わって見解を述べると、クルーズ産業だけを選び出す正当な理由がないのです。」とRogersは語った。「他の業界には許されている法的要求事項とは違い、それをかなり上回る要求に適合するよう、クルーズ業界に要請しているのですよ。」

この事業の380万ドルは、知事の提案した予算から取り除かれている。しかし州議会の行為なしに、お金の使い道を変えることはできないのであり、この事業の権能は、法的に有効なままだ。州政府は、クルーズ船客の料金から得た資金をどれだけ支出できるのかについても、裁判所により制約を受けている。(KRBD: Feb 20, 2019)

Hyundai Heavy Industriesの組合がDaewoo Shipbuildingとの合併に反対してストライキ投票(韓国)

Hyundai Heavy Industries労働組合は、組合員の投票に基づき、HyundaiのDaewoo Shipbuildingの買収に対して、正式に反対の立場を取ることにした。

Korean Metal Workers’ Union(注、「韓国金属労働者組合」の意)のHyundai Heavy Industries支部の10,438人の組合員のうち、9,061人(86.8%)が投票に参加し、5,384人が合併に反対して、ストライキに入ることに賛成した。

2月12日の記者会見で、同労組は、35,000人以上の労働者が、過去4年間に企業再構築のために失業したことを考慮に入れると、多くの労働者が不当に解雇される恐怖の中で生活しており、最近のDaewooとの合併は、こうした労働者にとっては、衝撃であると発表した。同労組は、合併契約の即時中止を要求し、新たな合意に向けた交渉を要求した。(The Hankyoreh: Feb.21,2019 17:17 KST)

北部諸島フェリーの入札手続きに対し法的異議申し立て(英国)

次期Northern Isles(=北部諸島)フェリー契約に入札している3社が、スコットランド政府によって明らかにされた。

しかしながら、この調達手続きは、オークニー島に本拠を置く商業運航事業者のPentland Ferriesからの法的異議申し立てに直面している。

スコットランド本土とオークニー島、シェトランド島との間の航路の契約は、3億7000万ポンド相当と見積もられるが、夏に裁定されることになる見込みだ。8年間有効となる。Pentland Ferriesは、北部諸島のフェリー運航に関連する公共サービスの提供に助成するというScottish Ministers(=スコットランド政府)の司法審査に向けた請願を申し立てている。同社は、European Commission(=欧州委員会)に対しても、関連する不服申し立てを行っている。

この諸島を所管するMinister(=大臣)であるPaul Wheelhouseは、9月に開始する調達手順は、計画通り継続するものと誓約しており、司法審査の結果やEC(=欧州委員会)への不服申し立ては、未決定のままとなっている。

この契約の入札者として招かれている3社の可能性ある入札者は、CalMac Ferries Ltd、Forde Reederei Seetouristik GmbH & Co. KG (FRS)、そしてSerco NorthLink Ltdだ。Serco NorthLinkが、現在の運航事業者。スコットランド政府は、Caledonian Marine Asset Ltd (CMAL)を所有しており、この法人は、CalMacのために船舶を購入し、貸し出している。

最終的な入札者は、4月末までに入札するものとされており、同契約は、8月に裁定される見込み。(後略)(BBC News: 22 February 2019)

2隻のクルーズ船がぶつかり、休日の行楽客が金切り声を上げる衝撃の瞬間(アルゼンチン)

クルーズ船のMSC PoesiaとMSC Orchestraが、劇的な口コミ動画で、あるアルゼンチンの港でお互いにぶつかる様子が撮影されていた。この映像では、同国の東部にある首都のブエノス・アイレスにあるPuerto Madero(=プエルト・マデロ、注、マデロ港)に入港する際に、92,409トンのMSC Orchestraの船長が制御できなくなり、2隻の巨大な船が、お互いにすり寄っている様子が写っている。

動画の中で、MSC OrchestraがPoesiaに衝突する様が写っており、同船の側面を損傷していた。2隻の船がPoesiaの後ろを驚かすや、恐怖の金切り声が聞こえる。船がお互いにぶつやるや、金属が衝突する音が聞こえた。破片が海に落ちているのが見える。(中略)

地元メディアによると、Argentine Naval Prefectureが、2隻のMSCの船の衝突を調査しているという。アルゼンチン海軍によると、事故発生当時、Orchestraはウルグアイの首都であるモンテビデオに向けてマデロ港を出発するところだったという。

Port official(=港湾当局者)のGonzalo Mortolaは、地元メディアに対し、これは些細な接触事故であると考えられるが、海軍は国内港の中で起きた衝突なので調査しているところだと語った。(後略)(Express: 17:33, Fri, Feb 22, 2019)

Scandlines、4隻のハイブリッド・フェリーを改良(デンマーク・ドイツ)

Scandlinesが、ここの4隻のハイブリッド・フェリーのスラスターを、より効率の良いものに刷新する。これは機関部品で、それぞれのフェリーの隅に位置しているものだ。新しいスラスターは、より均一に水を流出させることになり、騒音や振動がより少ないものとなる。

4隻のフェリーは、プットガルデン―ロービュ間の、ドイツとデンマーク間航路に就航している。Scandlinesによると、この交換により、環境影響をかなり逓減させることになるという。

「水中の騒音を逓減させて、振動を少なくすることで、フェーマルン・ベルト地域のネズミイルカ等の海洋生物の状況を改善することが可能です。」それに加え、水の均一流動で、CO2(=二酸化炭素)のような排出を逓減させることになる。「この新しいスラスターは、排出物ゼロに向けた弊社の取り組みにおける重要な要素であります。」とScandlines CEO(=最高経営責任者)のSoren Poulsgaard Jensenは話す。

合計16基の交換で、同社は1300万ユーロ以上を負担することになる。この新しい付属品は、Rolls-Royce Commercial Marineにより提供されることになるが、これには、新しい自動・制御システムも含まれている。

最初のフェリーは、2019年秋に予定されており、残りの全ては2020年となっている。添付のプレス・リリース(注、新聞発表)によると、この改良は、German Nature and Biodiversity conservation union(=ドイツ自然・生物多様性保護組合)のNABUと連携している研究計画によって進められることになるという。(electrive.com: Feb 23, 2019)

寒冷前線が居座り、多くの学校が休校し、フェリーは係留(ギリシャ)

Okeanis気象系が国内で居座り続けているために、広範に降雪し、輸送問題を引き起こしていることから、ギリシャ北部とクレタ島、その他の地方では、月曜日、多くの学校が休校した。

フェリーは、天候がエーゲ海でビューフォート10(=風力10)に達したころから、ピレウス、ラブリオ、ラフィナ、その他の港で係留されたままになっている。

北部で豪雪となった週末の悪天候に引き続いて、月曜日には国内の多くの地方で嵐が予想されているが、火曜日から回復する見込み。(ekathimerini.com: 25.02.2019 : 09:38)

世界初のハイブリッド駆動クルーズ船が最初の海上試運転を完了(ノルウェー)

世界初のハイブリッド駆動クルーズ船が、処女航海に向けて一歩前進した!

HurtigrutenのMS Roald Amundsenは、春にお目見えするものと見られているが、今週、首尾よく最初の海上試運転を完了した。この探検船は、電池パックのような環境保全技術を使用しており、特別に設計された耐氷船体で、ノルウェーの西海岸沿岸のフィヨルドで進水した。本船は現在、ノルウェーのUlsteinvikにあるKleven Yardで建造中で、春の就航に間に合わせて竣工することになっている。

MS Roald Amundsenは、世界で最も過酷な海域でやり過ごせるよう設計されている。実際、その処女探検クルーズは、ノルウェー沿岸から、スバールバル諸島やグリーンランドに向かうものだ。その後、Northwest Passage(=北西航路、注、北大西洋から北西の北極海を経由して北太平洋に抜ける航路)を通過して、南極に向かうことになる。これは、Hurtigrutenが準備している唯一のハイブリッド駆動船ではない。事実、姉妹船のMS Fridtjof Nansenも現在、工事中であり、Hurtigrutenは2921年に船隊に加わることになる3隻目のハイブリッド駆動探検船も発注している。

Kleven CEO(=最高経営責任者)のOlav Nakkenは、次のように語った。「この海上試運転の結果には大変満足しております。Klevenの従業員、そして下請け業者が、この成功を収めた海上試運転に結びつく偉大な仕事を成し遂げたのです。」

Project Director(=事業監督)のAsbjorn Vattoyは、次のように付け加えた。「数種の地球にやさしい技術革新と、このかなり技術的に入り組んだ船となるものにより、全てのシステムが予定通りに作動することを確認できたことは、弊社にとっては重要なことです。」

Hurtigrutenは近年、できるだけ環境に優しいものになるために努力してきている。昨年、同社は、全ての使い捨てのプラスチック製品を禁止し、プラスチック製のストロー、ドリンク・ミキサー、プラスチック製のコップ、コーヒーの蓋や袋のようなものを、船隊全体から撤去した。

このクルーズ客船会社も、環境に与える影響を逓減させるための取り組みの中で、腐った魚を使用して船を駆動させることを研究している。(Mirror: 11:52, 25 FEB 2019)

巨大クルーズ会社のCarnival Corp、中国市場に楽観的(中国・イタリア・米国)

2月26日、上海発。月曜日、世界最大のクルーズ会社であるCarnival Corporationのイタリア商標であるCosta Cruisesによると、Costaにより設計され、中国人顧客に特化して建造された最初の船であるCosta Veneziaが、5月18日に上海の母港に到着するという。

総トン数が135,500トン、長さ323メートルのCosta Veneziaは、合計5,260人の乗客に2,116室の船室を提供し、中国のCostaの船隊最大のものとなる。Costa Cruisesによると、到着後、Costa Veneziaは、中国市場に従事している3隻のCostaのクルーズ船(Costa Atlantica、Costa Serena、そしてCosta Romantica)に加わることになり、アジアで通年運航することになるという。

同社は、北中国の天津(=ティエンチン)港の巨大な可能性も見ており、間もなく中国クルーズ産業の動力源になるものと考えている、とCosta Group Asiaのpresident(=社長)であるMario Zanettiは話した。

2015年以来、上海を母港としているCosta Serenaは、天津港に移動し、先週、この新しい母港にお目見えした。中国人顧客向けに特別に設計された2番船であるCosta Veneziaの姉妹船は、2020年にイタリアの造船所、Fincantieriから引き渡されることになる。「この再配置は、2019年の中国市場向けのCostaの新しい展開戦略の一環です。」とZanettiは語った。

昨年11月にCarnivalとChina State Shipbuilding Corp.により設立された合弁企業が、2019年末までに、自己所有の船隊を運航することになる。(Xinhua: 2019-02-26 19:55:03)

クロアチアの大手造船所の破産延期(クロアチア)

2月26日、ザグレブ発。クロアチアの港町、リエカのCommercial Court(=商事裁判所)は火曜日、長年、財政難になっていたクロアチア最大の造船所の1つである「3. Maj」という造船所の破産を延期する決定を行った。

破産決定は、利害関係のある戦略的提携者であるスプリトのBrodosplitが、プーラの「Uljanik」とリエカの「3. Maj」という造船所の金融統合に参加するかどうかが判明することになる3月12日まで延期した。

「今週、戦略的提携者であるBrodosplitが、『Uljanik』と『3. Maj』の再建に引き続いて、財政的に可能なのか否かを明らかにするものと思われます。」とクロアチアの経済大臣のDarko Horvatは、火曜日に語った。同相は、もし何も起きなかった場合は、数か月間、労働者が賃金の全額を受け取っていなかったこの2つのクロアチアの造船所は、救助されないことになると話している。

クロアチア政府は、数日内に詳細な再建計画を発表することにしており、極めて重要な問題は、Brodosplitが約3億クロアチア・クナ(4590万米ドル)を提供できるか否かであり、更にこの再建手続きに対し、国の支援が期待できるかである。

プーラの「Uljanik」は2月7日に、戦略的提携者としてBrodosplitを選択したことと、Brodosplitの社主であるTomislav Debeljuhが、この2つのクロアチアの造船所の復活に興味を持っているイタリアのFincateriaやその他の提携者と連携して、この申し出を行ったことを確認した。

クロアチア最大の造船グループであるUljanikは、目の前に広がる時化の海で、財政問題を抱えてきた。2018年、プーラの「Uljanik」とリエカの「3. Maj」という2つの造船所の労働者が、賃金の遅延を巡って数回のストライキを行っていた。(Xinhua: 2019-02-26 23:46:45)

失業が造船中心地を枯らす(韓国)

朝鮮(注、韓国)の造船業における大量のレイオフ(注、一時解雇)で、慶尚南道(=キョンサンナムド)の巨済(=コジェ)の失業者数が、記録的な水準に達している。

Statistics Korea(=統計庁)は火曜日、巨大造船会社数社の本拠地である同市の失業率は、昨年10月現在で7.1パーセントに上昇し、1年前よりも0.5パーセント増えたと語った。これは、関連資料が2013年に最初に纏められて以来、最高の失業率。

同市の失業率は、2013年から2016年上期まで、2パーセントを超えていなかった。2016年下期に2.6パーセントに上昇し、その後、造船業者とその納入業者が一斉に労働者を解雇したことから、2017年下期に6.6パーセントに急上昇した。

近隣の統営(=トンヨン)では、状況は殆ど良くない。そこの失業者数は、昨年下期において6パーセントであり、国内では、巨済に次いで2番目に高い。

「巨済は、Shipbuilding and Marine EngineeringとSamsung Heavy Industriesでのレイオフの影響を酷く受けており、統営の高い失業率は、主としてそこのSungdong Shipbuilding and Marine Engineeringが破産したことによるものだ、と統計庁の幹部は語った。(Chosunilbo: February 27, 2019 13:31)

4隻目のSunStoneの新造船がVantage Cruise Lineに向かう(米国・中国)

Vantage Cruise Lineは今日、このツアー・オペレーター(注、旅行業者)が、今やOcean Explorerと命名された4隻目のSunStoneの新造船を長期傭船することを確認したことから、この専用船を使って、河川から大洋に向かう製品に向けて前進することとなった。

この船は、中国のCMHI造船所で建造されることになるが、X-BOW(注、船首の一種)を目玉とするCX103設計であり、Ulstein Design & Solutionsによって設計されたものだ。

10隻建造される可能性のあるこのシリーズの1番船はGreg Mortimerで、最終段階にあり、第3四半期に引き渡される予定となっている。

本船の引き渡し見込み日は、2021年初めと見られる。SunStoneの新造探検船シリーズは、最終配置次第だが、160人から200人の客を収容できるものだ。(Cruise Industry News: February 27, 2019)

独占映像:ドバイを母港にするスペインのクルーズ船の内部(アラブ首長国連邦)

ドバイはクルーズ観光産業の急騰に力点を置いてきた。2020年/2021年シーズンに、100万人のクルーズ観光客を迎えることを目標にしている。

現在の2018年/2019年シーズンにおいて、Dubai Cruise Terminalsは、12月7日の1日に、5隻の国際的クルーズ定期船を港に迎え、今シーズン、そうした5隻がやって来ることが期待されていた。

12月7日にドバイの岸辺に到着した5隻のクルーズ船のうちの1隻が、スペイン船のHorizonであり、Pullmanturというクルーズ客船会社が運航している。ドバイへの初寄港を行ったHorizonは、この地域に配船される最初のスペイン船だ。またスペインのクルーズ客船会社が、ドバイを母港にするのも、初めてのことだ。

ドバイのHamdan bin Mohammed Cruise Terminalが、3か月間(3月7日まで)正式な母港となり、同船はアラブ首長国連邦とオマーンの間を毎週運航した。同船はドバイに36時間以上接岸し、乗客が同市を訪問することを可能にした。

Gulf Business紙は、長さ208メートル、重さ(注、総トン数(容積)の誤り)46,811トンで、1,800人以上の観光客を含む、合計2,433人を収容することが可能な巨大な船の内部を見学する独占的な機会を得た。Hamdan Bin Mohammed Cruise Terminalは、大きさと処理能力の点で、世界最大のクルーズ・ターミナルであり、2014年に開業して以来、2018年末までに、230万人以上の観光客を受け入れた。2018年、このターミナルは、632,700人の訪問者を受け入れて、120隻を迎えた。

Dubai Tourismによると、当首長国に到着したクルーズ観光客数は、2018年/2019年シーズンには、725,000人に達するものと見られているという。

将来を見据えると、当首長国は、世界の指導的な国際的クルーズ客船会社の10社の母港となることも期待している。(Gulf Business: Thursday 28 February 2019)