海外旅客船情報2018年5月

2018年5月

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2018年5月の海外旅客船情報

イオニア諸島行き新フェリー航路が5月2日に始まる(ギリシャ)

初めてイオニア海の諸島を結ぶ新しい旅客フェリー航路が、5月2日水曜日に運航を開始すると月曜日、当局者は話した。このフェリーは、High Speed Azimut Joy Cruisesと呼ばれるもので、週3回運航し、10月末まで運航すると当局者は付け加えた。

フェリーは、月曜日、水曜日、金曜日発で、コルフとパクシ島、レフカダ島、イタキ島、セフェロニア島、そしてザキントス島を結ぶ。火曜日、木曜日、土曜日にザキントス島から同じところに寄港して、コルフに戻って来る。(Kathimerini: 10:27)

NCLH、中国で上昇傾向を見る(中国・米国)

President and CEO(=社長兼最高経営責任者)のFrank del Rioの同社の第1四半期の業績発表での演説によると、Norwegian Cruise Line Holdingsは、中国クルーズ市場において肯定的な気運を見ているという。

「内部的には、弊社が最近始めた中国筋事業向けの市場参入への取り組みは、有意義な価格決定と、船内売り上げの改善が成功すれば、結果が出ることでしょう。」と語った。加えてNorwegianは、中国ではその切符価格での一括提供を開始する。これは顧客が、例えば無料飲み物や寄港地観光を一括にして受け取っている他の市場と同様のものだ。

「弊社で北米やヨーロッパで成功裏に導入することができた一括販売の概念と同一のものですが、Joy At Sea(=海上での歓喜)という販売促進活動の導入により、中国での船内消費の有意義な増加を図る弊社の能力については楽観的に見ております。」とdel Rioは語った。「中国の消費者が無料品を好むかどうかを知るため、世界のその他の地域で行っているように、分析しているところです。」

概してdel Rioは、中国市場については勇気づけられ続けている。

「今日の中国については、6か月前よりは満足しています。」と述べた。「今年の第3四半期に新たな追加物(注、船舶投入)を無くして開始する中国での収容力縮小は、確かに需給均衡の点において、状況を改善させるものです。」

Joyを2017年に投入してから、価格決定は上昇していると語った。運航2年目においては、船舶の利益成長はしばしば急落するものであることから、これは重要なことだったと続けた。競合他社と同様、Norwegianも、チャーター(=傭船)モデルから転換しようと必死に取り組んでいる。

「クルーズ客船会社の最も重要な機能の1つは、利益管理の能力です。」とdel Rioは説明した。「そして突き詰めると、傭船事業は、北米でやってきたより伝統的なモデルで可能だった方法に近いやり方で利益管理ができないのです。」

2018年のJoyでのこの客船会社の事業の20パーセント余が、フル・シップ・チャーター(=全船貸し切り)であり、その数字は、2019年には10パーセント未満となる。(Cruise Industry News: May 02, 2018)

Finnlines、3隻の新しい環境に優しいro-ro船注文(フィンランド・中国)

ロンドン発。Finnlinesは、その船舶収容力が増加している中で投資を継続しており、中国のJinling造船所への3隻のro-ro船の注文に署名した。

この船の引き渡しは、2020年から2021年であると見込まれている。投資総額は2億ユーロ以上となる。船は、長さ238メートルで、貨物収容力は、レーン長5,800メートルに車両甲板が5,600平方メートル加わり、露天甲板に約300TEUを積載する能力がある。

船は、あらゆるタイプのro-ro貨物に柔軟に対処できるよう設計されており、タンク・トップと主甲板は、強化された隔壁で加工されており、自由支柱区画には、紙とsto-ro構想(注、柱状形状の貨物)を収容するものとされる。この船は、DWT(=載貨重量トン)が17,400トンに増加してもいる。船は、最高のフィンランド・スウェーデン耐氷船級を有することとなる。

設計は、ノルディック(注、北欧)の海事設計会社のKnud E. Hansenと提携して行われ、高度な技術革新により、これらの新しい、グリーンな(注、環境に優しい)ro-ro船は、バルト海で最も近代的かつ環境に優しい船となる。

これらの船には、低燃費とCO2(=二酸化炭素)の排気が最小になることを確実にする最新世代の機関が搭載され、硫黄やその他の粒状物質を減少させるスクラバー(注、気体洗浄装置)が装着されることになる。

この新しい環境に優しい船は、ハイブリッドro-ro船の新種となる。すなわち、航海中には化石燃料を使用し、港内では電力を使用して、「zero emissions in port(=港内排ガス・ゼロ)」を保障することとなる。(The MediTelegraph: May 03, 2018)

南朝鮮の造船業者、初の地元建造カー・フェリーの進水式を挙行(韓国)

木曜日にDaesun Shipbuilding and Engineering Co.は、同国南東の釜山(=プサン)港にある造船所で、史上初の地元建造カー・フェリーの進水式を執り行った。

この19,000トンのフェリーは、Silver Cloudというもので、旅客1,200人と車両150台を積載でき、10月にHanil Express Co.に引き渡されることになっている。

産業通商資源部は、新船が旅客船として安全に運航することを確実なものとすべく、50億ウォン(460万米ドル)を投資しているが、この船は意義深いものだと話した。

Hanil Expressは、こうした船を南朝鮮(注、韓国)の造船業者に発注した最初の地元フェリー運航事業者であると言われている。

現在、同国内には8隻のカー・フェリーが運航しているが、全て日本から来たものだ。(Hellenic Shipping News Worldwide: 04/05/2018)

TT-LineとFSG、RoRo船2隻の契約確定(オーストラリア・ドイツ)

デボンポート発。オーストラリアの海運会社であるTT-Line Company Pty Ltdと、ヨーロッパの造船業者であるFlensburger Schiffbau-Gesellschaft (FSG)間の、数か月間に亘る交渉を経て、現在のSpirit of Tasmaniaという船(注、複数)を代替する2隻の新しいロール・オン、ロール・オフ船の建造契約に署名した。この建造契約は、それぞれの船につき約2億1900万ユーロ相当。

TT-Line chairman(=会長)のMike Graingerは、作業は直ちに始まり、両船は、2021年のバス海峡での商業運航に間に合うよう引き渡されると語った。(中略)

FSGは現在、Irish FerriesとBrittany Ferries向けのクルーズ・フェリーを建造中であり、新しいSpiritsの設計と大変類似している。FSGは最近、カナダのBC FerriesとスコットランドのCaledonian MacBrayne向けのRoPaxフェリーも設計・建造した。TT-Line Boardと同社の幹部チームは、前Minister for Infrastructure(=社会基盤大臣)であるRene Hiddingが委員長を務め、Premier(=州知事)のWill HodgmanとTreasurer(=財務相)のPeter Gutweinが含まれるShips Replacement Sub-Committee of Cabinet(=船舶代替閣僚分科委員会)を通じて、船舶代替に関しTasmanian Government(=タスマニア州政府)と緊密に作業してきた。(The MediTelegraph: May 04, 2018)

ソウルは北朝鮮との共同造船計画を復活させる(韓国・北朝鮮)

2007年、南朝鮮(注、韓国)と北朝鮮は、広範な和解取引の一環として、共同経済開発計画を追求することで合意した。この合意には、平壌(=ピョンヤン)への鉄道や幹線道路、開城(=ケソン)の工業団地、そして北朝鮮の安辺(=アンビョン)と南浦(=ナムポ)の「cooperative complexes for shipbuilding(=造船共同団地)」が含まれていた。

この合意以来、10年以上に亘り、北はその核兵器計画を加速させてきた。核R&D(=研究開発)に対する美辞麗句と投資は、国際社会から否定的な注目と、United Nations(=国際連合)からは厳しい経済制裁を引き出すことになった。この中には、北朝鮮の海運に対するほぼ完全な禁止も含まれていた。

4月、北と南は違いを調整して、和平合意に達する方向に動き、南朝鮮(注、韓国)のPresident(=大統領)Moon Jae-in(=文在寅)は、安辺と南浦で造船所を建設する計画を復活させることで合意した。火曜日、南朝鮮(注、韓国)メディアは、在寅の政権は、共同造船所計画の作業をしていることを確認した。南朝鮮(注、韓国)のMinistry of Trade, Industry and Energy(=産業通商資源部)とMinistry of Unification(=統一部)のInter-Korean Economic Cooperation Team(=南北経済協力協議事務所)は、共同事業の選択肢を再検討していると言われており、これには安辺・南浦造船所事業と、不特定の資源開発が含まれている。

この計画は深刻な障害物に直面しており、これには朝鮮(注、韓国)の造船部門における長引く過剰生産能力、中国の造船所との厳しい競争、そして北朝鮮船舶の新規建造に適用されるU.N. sanctions(=国連制裁)が含まれる。現在の制裁形態の下では、仮に北朝鮮の造船所が外国の買い手から受注したとしても、その新船は、北朝鮮船舶の輸出に関する国連の禁止に従うことになる。仮に北朝鮮建造船が北朝鮮政府により保有されることになると、その船倉内にある如何なる輸出入貨物も、大半の北朝鮮貿易に関する国連の禁止に従うことになり、これには、石油、石炭、木材、食料、魚類、肉類、鉱石、電気機器、そしてその他の中核日用品が含まれている。

この共同造船計画は、安全保障上の意味合いも有し得る。南浦造船所は小型商船、浚渫船、トロール漁船を建造しているが、鍵となる北朝鮮海軍の造船団地の本拠地でもある。38Northの分析者は、この施設は最近、北朝鮮のsubmarine-launched ballistic missiles(=潜水艦発射弾道ミサイル) (SLBMs)の実験と開発のために使用されていると考えている。(The Maritime Executive: 2018-05-04 16:42:00)

州は最大のフェリーを電動に転換する計画(米国・ノルウェー)

シアトル発。Washington State Ferriesは木曜日、今後7年間に、その最大の3隻の船を、ディーゼル燃料から電動で走るよう転換する計画を発表した。

州のJumbo Mark II船隊の4隻のディーゼル機関で駆動するフェリーであるTacoma、Puyallup、Wenatcheeのうち2隻は、州の資金調達次第で、電池と交換することになる。このハイブリッド・フェリーは、大半は電動で走り、予備にディーゼル機関を使い、燃料費を削減して州の二酸化炭素排出量を逓減させる努力の一環として、電池を再充電することになる。最終的には、フェリーが電動だけで走ることができるよう、州は陸上充電局を導入することを希望している。

「私達のグリーンハウス・ガス(注、温室効果ガス、二酸化炭素)排出量は、私達が望んでいるものよりも、多いのです。」と州のSecretary of Transportation(=運輸長官)であるRoger Millarは、木曜日にTacomaというフェリーの機関室を見学した際に語った。「フェリーは大きな部分を占めています。フェリーの電化は、私達を環境上持続可能な組織にする上で、大きな役割を果たすことになります。」

転換過程の設計は、スカンジナビア諸国での調査に依拠することになるが、今年の夏に始まることになっている。駐米ノルウェー大使のKare Aasが、この旅行に同行する。ノルウェーは、輸送における電気技術の開発と活用において世界一だ。ノルウェーの完全電化フェリーは2015年に就航しており、二酸化炭素排出量を95パーセント逓減させ、運航費用を80パーセント逓減している。(後略)(The Daily Herald: Saturday, May 5, 2018 8:32am)

送水管損壊、Carnivalのクルーズ船の50室、水浸し(米国)

クルーズ船客は、船から降りるや、泳ぐのを好むものだ。しかしある船客の一団は、木曜日、船の送水管が損壊し、50室の旅客室が水浸しとなって、不愉快なことで仰天した。

Carnival Cruisesによると、Carnival Dreamは、この出来事が起きた時、先週の日曜日にニュー・オーリンズを出発してから、西カリブ海で7日間クルーズの最中だった。水は、同船の消火システムが損壊して出てきたものだ、とこの客船会社は話した。

動画には大量の水が、第9甲板の廊下で、管からどっと溢れているのが写っている。乗客のMaria DeAnn Haaseは、船員らがバケツで水を汲みだそうとしているものの他、水浸しとなった廊下の動画を共有した。

「クルーズで洪水です。」とHaaseはFacebook(=フェイスブック、注、SNSの一種)に書いた。「バイオリンを聞いてから、銀食器が全部大きな音を立てて落ちました。一体全体。」

このクルーズ客船会社は、直ぐに後片付けをして、次のクルーズには影響がないと話した。Carnival Cruisesによると、この送水管の損壊の影響を受けた乗客は、100パーセント返金と、将来のクルーズ旅行の50パーセントのクレジット(注、割引)を受け、そして金曜日に飛行機で帰宅する選択権も与えられたという。

「お客様のご理解に感謝し、心からお詫び申し上げます。」とCarnivalは声明文において述べた。「弊社船員にも、素早い行動と激務に対し感謝します。」

この客船会社は、洪水の後、同船の廊下がすっかり綺麗になっている写真を共有した。Carnival Dreamは、2008年に就航し、3,500人以上の乗客を輸送可能だ。同社ウェブサイトによると、西カリブ海への旅行では、メキシコのコスメル、グランド・ケイマン島、あるいはベリーズへの寄港が含まれるという。(ABC News: May 5, 2018, 2:33 AM ET)

この競走場付き10億ドルのクルーズ船は、CarnivalとRoyal Caribbeanを首位の座から引きずり下ろすことを願う(米国)

Norwegian Bliss(注、「ノルウェーの至福」の意)は、同社船隊に加わる最新の船だ。しかし海の上でお客を乗せるだけではなく、レース・トラック(=競走場)も乗せている。Blissは、次の目的地にクルーズするまでの間、お客を忙しくさせ続けるための幅広い特徴が満載だ。Blissは、建造に約10億ドルかかり、CarnivalとRoyal Caribbeanを首位の座から引きずり下ろすことに狙いを定めている。「クルーズ業界は雑草のように成長しており、どの船も柄を一杯に付けています。どのクルーズ客船会社も、記録的な利益を報告しているところです。」とNorwegian Cruise Line HoldingsのCEO(=最高経営責任者)のFrank Del Rioは語った。

Cruise Line International Association(=クルーズ客船会社国際協会)によると、2017年に2500万人以上の人が、クルーズ定期船に乗船したという。この数字は、2018年には2700万人以上を記録するものと見られている。新規顧客と常連客の流入に対処すべく、クルーズ客船会社は、より大きな船を建造しているだけではなく、一層多くの船を建造しているところだ。80隻以上の新船が現在、配船されている。そうした船の27隻が、今年、就航するものと見られている。

クルーズ市場は、賃金において、合計411億ドル近いものとなっている。Carnival、Royal Caribbean、そしてNorwegianが、クルーズ市場空間の80パーセント近くを支配している。(CNBC: May 6, 2018)

ロシアのクルーズ船火災、ソチ(ロシア)

派手に宣伝されているロシアのクルーズ定期船、PRINCE VLADIMIRは、未だに黒海にロシアのソチ港に停泊しているが、4月29日に2018年クリミア・クルーズ・シーズンを開始したものの、その意味するものが何であれ「monitoring system failure(=監視システムの故障)」により、クルーズの開幕は遅れた。

PRINCE VLADIMIRは問題を解決し、5月6日に乗客を乗せてクリミアに向かったが、再び不成功だった。今回は機関室の火災で、5月5日から6日までの夜に発生した。追加情報は、ロシアのメディアにはなく、ただ乗客はおらず、「the fire was quickly extinguished(=火災は直ちに消火され)」、船員は全員、避難したというものだった。

旅客ro-ro船 PRINCE VLADIMIR(元ROY STAR、ROYAL IRIS、ELOISE、THE AZUR、AZUR、EAGLE)、IMO番号 7032997、総トン数 14717、1971年建造、旅客定員990人以上、船員250人(Maritime Bulletin: May 6, 2018 1:19 pm)

Sewolは今週、直立させることに(韓国)

Sewolというフェリーの残骸は、現在、南西の木浦(=モクポ)港で横倒しになっているが、今週、直立させることになっており、未だに行方不明になっている犠牲者の遺骨を更に捜索するための道を開くことになる、と調査官は月曜日に話した。

このSewol(=世越)というフェリーは、2014年4月に珍島(=ジンド)近くの同国南西海岸沖で沈没し、300人以上の命を奪ったが、昨年、海底から吊り上げられて、事故現場から遠くない木浦港の陸上に置かれた。

Sewol Investigation Commission(=セウォル調査委員会)は、天候状態が実施に適しているものと予想されることから、この6,800トンのフェリーを木曜日に直立させる決定を行ったと話した。

月曜日に同委員会は、作業準備のため、フェリーの下に33本の鉄骨を組み込んだ。水曜日に実演した後で、木曜日の午前9時に本格的な作業を開始すると同委員会は述べた。約4時間程かかるものと見られている。フェリーを直立させる作業の完了は、鉄骨の撤去を含め、6月10日までになされる。

この死者の出た惨事では、5人が未だに行方不明であり、犠牲者の大半は修学旅行中の高校生だった。(The Korea Herald: May 7, 2018 - 15:00)

観光業は世界の二酸化炭素排出量の8パーセントを占める

雑誌、Nature Climate Change(注、「自然気候変動」の意)での160か国から公表された資料の新しい分析によると、世界の観光業の二酸化炭素排出量は、以前考えられたよりも4倍近く多く、世界のグリーンハウス・ガス(注、温室効果ガス)の排出量の8パーセントを占めるという。同業界最大の排気貢献者は、運輸、買い物、そして食料だという。

2009年から2013年にかけて、世界の観光業関連の排出量は、二酸化炭素が年間で39億トンから45億トンに増加している。旅行排気量の一覧表の最上位は合衆国で、国内航空が主因となっており、中国、ドイツ、インドが続いている。モルディブ、モーリシャス、キプロス、そしてセイシェルといった小さな島国では、観光業は、年間排出量の30パーセントから80パーセントを占めている。

「我々の分析は、観光業の真の費用を、世界で初めて調べたものであり、これには外食やお土産の食品のような消費物も含めている。つまり、世界的な観光業の完璧なライフ・サイクル・アセスメント(注、生産・回収・再利用の全過程における環境に対する影響度を評価する手法)であり、如何なる影響も見逃さないものである。」と環境エコノミストで、この研究の共著者であるArunima Malikは、声明文において述べていた。

Malikとその同僚は、ここで判ったことは、観光業をParis Agreement(=パリ協定)のような国際的な気候関与に含めるか、あるいは考慮すべきだと論じている。また、経済発展を急騰させるために観光業を拡大させることを期待している国家は、この産業の国内排出量や気候目標に与える影響を考慮する必要があることも示唆している。

「経済成長の追求は、深刻な炭素負担を伴うものであり、観光業は、経済発展の他の可能性ある分野よりも、著しく炭素に集約されるものである。」と同研究は述べている。「この研究結果は、国家開発戦略・政策に関する将来の審議において、考慮されるべきものである。」(Yale Environment 360: May 7, 2018)

事故の後、アムステルダムのフェリーは検査(オランダ)

Human Environment and Transport Inspectorate(=人間環境・交通視察団)は、13人が怪我をした日曜日の事故を受けて、アムステルダムでのフェリー便を調査することにした。事故についての警察の捜査がなされるや、Inspectorate(=視察団)は、広範な調査を行うことになる、とHet Paroolは報告している。

Amsterdam Noord(=アムステルダム・ノールト)からAmsterdam Central Station(=アムステルダム中央駅)までのIJを横断するフェリーが、日曜日にDe Ruijterkadeに突っ込んだ。乗客1人が、手首を骨折して病院に搬送された。妊婦も、検査のため病院に搬送された。また11人が軽傷を負った。

Het Paroolによると、過去において、埠頭に衝突するアムステルダムのフェリーの複数の事故があったという。10月には、フェリーがIJの中央で操舵装置が故障して、フェリーが他船に突っ込むことが数回あった。

警察では、日曜日の事故は、技術的欠陥によるものと考えている。飲酒検知器による検査では、フェリーの運転員の体内にはアルコールが無かったことが明らかになっている。(NL Times: May 7, 2018 - 13:00)

クルーズ客船会社、火山噴火のためハワイ寄港中止(米国)

少なくともクルーズ客船会社1社が、ビッグ・アイランド(注、ハワイ島)のキラウエア火山による続行中の噴火の結果、ハワイ諸島への寄港を中止した。

Royal CaribbeanのRadiance of Seasは、今日、ヒロに寄港する予定を中止して、代わりに洋上で一日を過ごすことになる。Norwegian Cruise LineのPride of Americaは、明日、ヒロに寄港する予定で、この客船会社によると、旅程の変更はないという。

ヒロは、ハワイ州のビッグ・アイランドの最大の都市の1つ。Volcanoes National Park(=火山国立公園)は、ヒロから45分ほど離れたところにあり、クルーズ客にとって同島最大の観光地の1つだが、金曜日にマグニチュード6.9の地震に襲われて以来、閉鎖している。しかし同公園の一部は、再開されている。

キラウエア火山は5月3日木曜日に噴火し、溶岩が空中に数百フィート噴出した。その後、合計10カ所の割れ目が共同体近くで開き、溶岩が漏れ出している。U.S. Geological Survey(=合衆国地質調査所)は、週末に477回の地震を観測したと話した。噴火、それに引き続く地震、そして余震は、当分終わりそうにない。(Cruise Critic: May 7, 2018)

造船:Fincantieri、Viking Jupiter進水(イタリア)

イタリアの造船業者、Fincantieriは、船主のViking Cruises向けの一連の遠洋クルーズ船の6番船を進水させたと話した。

この新船はViking Jupiterで、アンコーナのFincantieriの造船所で建造中だが、今や内装工事を行い、2019年に引き渡される予定だ。姉妹船と同様、Viking Jupiterは、約47,800トンの総トン数となり、930人の船客用の宿泊設備として465室の船室を擁するもので、小型クルーズ船の分野の船となる。

進水式は、伝統的なコインの儀式を含むもので、同船の最上甲板に1ドル硬貨が溶接された。この式典での名付け親は、ノルウェーの歌手のSissel Kyrkjeboだった。この行事には、VikingのChairman(=会長)であるTorstein Hagenが、船主側から出席し、一方Fincantieriは、この造船所のdirector(=取締役)であるGiovanni Stecconiが代表した。

この一連の1番船はViking Starで、Fincantieriのマルゲラの造船所で建造され、2015年に引き渡された。その他の船であるViking Sea、Viking Sky、Viking Sunは、2016年と2017年にこの船主の船隊に加わり、いずれもAncona造船所で建造され、5番船のViking Orionは、今後数週間内に竣工する。

これとは別に、今日進水した1隻を含む10隻のVikingが、Fincantieriのイタリアの造船所で、2019年から2027年の間に進水する。一方、同グループの子会社であるVARDは、このノルウェーの造船所で建造することになっている2隻の特殊クルーズ船の設計と工事のための基本合意書に署名している。

合計44隻のクルーズ船が、同グループの造船所で、現在、設計あるいは建造中だと、Fincantieriでは話している。(MarineLink: May 10, 2018)

マヨルカ島の活動家、クルーズ船客に1日5ユーロの税金を要求(スペイン)

パルマのマヨルカ島の活動家は、この混雑する港にやって来るクルーズ船客に1日5ユーロを支払わせる料金に加え、同市に接岸するクルーズ船を1日2隻制限することを導入するよう呼びかけている。

憂慮する地元住民と環境保護団体からなるFins Aqui Hem Arribatという運動組織は、この地域に持ち込まれた大量観光という進行中の問題に対処する5つの具体策を伴う文書を提示した。Radio Mallorca(注、ラジオ局)によると、この共同体は、政府機関官庁は戦略を欠いており、地元共同体への影響を逓減するよう推進することを論じている。

これは、同じ団体がSymphony of the Seasというクルーズ定期船が同港に到来することに抗議してから、ちょうど1か月後のことだ。

この団体の広報担当者であるJaume Adroverは、既にバルト海、北海、イギリス海峡に存在しているControlled Emission Zone(=排ガス規制海域)(ECA)の創設を提案した。これは、大気の環境を改善することへの試みにおいて、海運会社に、より高価だが、しかし環境的に損害をより与えない燃料に切り替えるよう要求するものだ。

大気質、船上での排泄物の処理、そして水の使用について集められた資料に関し、更なる透明化を求める要求が、Port Authority(=港湾局)に対してなされた。この団体は、2016年以来、この資料を利用できなくなったと主張している。

バレアレス諸島の港湾に到着したクルーズ客数は、2018年第1四半期において134.6パーセント増で、Port of Spainの資料によると、観光客は174,756人に達したという。活動家らは、今年のある1日だけで、7隻のクルーズ船がこの首都の港に到着して、5,000人を乗せて来たと主張している。

バレアレス諸島は、今年の最初の3か月間に45隻のクルーズ船を迎えており、2017年の第1四半期の80パーセント以上になっている。

この新たな提案に引き続いて、人気のバレアレス諸島にやって来た訪問者に対して課すという持続可能な観光税を、5月1日から10月31日まで100パーセント増にするという近時の動きに関しては、論争になっている。この税は、環境保護、保護構想、歴史的・文化的遺産や、閑散期の雇用に重点を置く訓練を含む持続可能な観光業の資金に利用されることになる。(The Independent: 10th May 2018)

Trumpのキューバ弾圧でクルーズ客船会社に驚くべき思いがけない収入(米国・キューバ)

Donald Trumpが選出されてからの数か月間は、クルーズ客船会社は、この新大統領が黎明期のキューバ行きのの事業を葬るのではないかと心配していた。

Barack Obamaは、この共産主義国家への渡航制限を緩和し、Trumpは今や、この動きを逆転させることを誓っていた。同業界にとって約束されていた成長機会を危うくするものだった。

ところが、おかしなことが起きたのだった。11月にこの政権が前進し、キューバ観光に対する新規則を課すと、実際にはある意味、クルーズ客船会社を支援することとなったのだった。

この変更では、U.S. Treasury Department(=合衆国財務省)により承認された団体に対する旅行を制限した。これはクルーズ客船会社が既に受け取っていた指示だった。そしてこの規則により、政府関連の多くのキューバのホテルや食堂での事業を禁止した。これにより、船上で食べ物や宿泊場所を提供しているクルーズ船にとっては、理想的な状況が作り出されたのだった。

この結果、同業界を急騰させることとなった。Carnival Corp.、Norwegian Cruise Lines Holdings Ltd.、そしてRoyal Caribbean Cruises Ltd.は全て、Trumpがこの新しい制限を発表して以来、キューバ島に向かう旅行を追加した。

木曜日、世界最大の運航事業者であるCarnivalは、5隻の船でのキューバへの23本の新たな航海を発表した。これには、乗客3,000人乗りのCarnival Sunshineによる史上最大のハバナへの寄港が含まれている。同社は、新たな出発都市として、サウス・カロライナ州のチャールストンを追加した。

「キューバが弊社顧客に極端なまでに人気のあるものであることが判り、弊社では、この魅力的な目的地を体験し、探検する更なる機会を喜んで提供いたします。」とCarnival Cruise Lineのpresident(=社長)、Christine Duffyは、声明文において述べた。

このクルーズでは、キューバでの20本の寄港地観光を提供する。これには建築名所の観光が含まれており、連邦政府の規則に準拠している、とCarnivalは話している。そして船内に留まる乗客は、独自のキューバの味を得ることが可能だ。サルサ(注、ラテン音楽の一種)の授業、ハバナに触発された甲板での宴会、そして「the country’s rich history and culture(=同国の豊かな歴史と文化)」に精通した専門家がいる。(Bloomberg: May 10, 2018)

Golden Star Ferries、キクラデス諸島フェリー航路運航へ(ギリシャ)

Golden Star Ferriesは、ピレウスからキクラデス諸島に向かう便を、2隻の新しい高速船を使って、Coastal Transportation Council(=沿岸運輸審議会)(SAS)の承認を得て、間もなく始める。

一方、競合他社であるMinoan LinesのMykonos Pallasを使った、ピレウス―シロス―ミコノス―ナクソス航路の運航を申請は、Hellenic Competition Commission(=ギリシャ競争委員会)の決定を受けて、SASは6月に同社の申請を再審査すると言って競争当局の判断により拒否された。

Golden Starのフェリーは、競合する他のフェリー運航事業者の要求により、午前10時以降にピレウス発の航路を走ることになる。一方、このフェリー運航事業者は、Superferry、Superferry II、そしてSuperRunnerを使って、ラフィナ港から、アンドロス―チノス―ミコノス―パロス―ナクソス―イオス―サントリーニ―ヘラクリオ航路も運航している。一方でSeajetsは、この航路免許は違法で期限切れだと言って、同国高等裁判所に上訴すると話している。

Minoan Linesのキクラデス諸島の運航申請は、同委員会によって再三拒否されており、物議を醸している。(GTP Headlines: Posted On 11 May 2018)

SS Badger Ferryのシーズンが、損害を受けてから始まる(米国)

金曜日、SS Badger Ferryが第65回目のシーズンを開始する。

4月中旬の猛吹雪で、埠頭に何千ドルもの損害が生じて、予定通りに開始できるか不透明だった。工事作業員が大修理をするのに、数日しかなかった。埠頭と荷役装置が損傷していた。

Lake Michigan Car FerryのVice Presidents(=部長ら)が、嵐の数日後に、マニトウォク市議会とPublic Works Department (=公共事業部)の技術者と損害を算定するために会談した。結局、数カ所の外観設計を行い、建設会社が埠頭に必要な修理を行った。(WBAY: Fri 6:19 AM, May 11, 2018)

フェリーのSewolを直立させる(韓国)

フェリーのSewolの残骸は、2014年4月に沈没して300人以上の乗客が死亡した後、昨年、海底から引き揚げられたが、木曜日に直立させられた。

この6,900トンのフェリーは、昨年の4月以来、乾船渠に横倒しになっていた。作業は、Hyundai Samho Heavy Industriesが請け負っており、接近できなかった船の部分で、捜査官が良く調べることが可能になる。このフェリーが潜水艦と衝突したという陰謀説を唱える人は、目に見える衝突の兆候がないことから、今や、自分たちの考えの誤りを見ることが可能となった。

来月、捜査官は、同船内部の捜索を開始する。とりわけ、正式には未だに行方不明となっている数人の乗客の遺骨を探すことになる。捜索が完了するや、この船体がどうなるのかは不明だが、政府は、公開討論に向けた決定を行いたい意向だ。

1つの選択肢は、現在の状態で記念碑として保存するもので、もう1つの選択肢は、同船の1部だけを保存するというものだ。同船が出発した仁川(=インチョン)か、到着することになっていた済州(=チェジュ)島が、恒久的に展示することになる場所になりそうだ。別の選択肢は、ソウル南部の安山(=アンサン)になるというものだ。ここは犠牲者の多くの十代が学校に通っていたところだ。

この巨大な難破船を移動させることは、多くの技術的な困難がある。捜査責任者のLee Jeong-ilは、次のように語った。

「移動させるためには、船を半分に切断するしか選択の余地はありません。しかしこれは、船を保存するという原則に反するものであり、遺族からの反対に直面するかもしれません。」(The Chosun Ilbo: May 11, 2018 11:56)

第一次世界大戦の日本船沈没犠牲者の記念碑がウェールズで除幕(英国・日本)

ロンドン発。World War I(=第一次世界大戦)の終盤にドイツ海軍によって沈められた日本の商船の犠牲者を記念する新しい記念碑が、ウェールズで今年の後半に除幕される。

Hirano Maru(=平野丸)が、ドイツのU-boat(=Uボート、注、潜水艦)によって2018年10月にアイリッシュ海で雷撃された時、200人以上の船員と乗客が死亡した。休戦条約が、この戦争を終結させるために署名されるほんの1か月前のことだった。英国とフランスの側に立って戦争を遂行するAllies(=連合国)の一国として、日本の商船は、ドイツにより正真正銘の標的とされた。

同船の沈没後、ウェールズのペンブルックシャーの地元住民は、少なくとも20体の遺体を同国海岸で異なる場所で発見した。しかし英国全国放送のBBC(=英国放送協会)は、遺体の大半は、アイルランドの浜辺に打ち上げられているのが見つかったと話している。犠牲者の遺体は、地元の教会墓地に埋葬され、木製の記念碑が当時建てられたが、これは朽ち果ててしまっている。

この船の海運会社、Nippon Yusen K.K.(=日本郵船株式会社)によると、この船は雷撃当時、リバプールから横浜への旅を始めたところで、この攻撃では240人中、30人しか助からなかったという。乗船者の約3分の2が船員であり、残りが乗客だった。

ウェールズの小村であるアングル(注、イングランドを征服し、後にアングロ・サクソン族を形成したドイツ系民族の名前でもある)の地元教会では、埋蔵記録には9人の氏名不詳の犠牲者が記載されており、唯一、Shiro Okoshiという一人の男性の名前があるだけだ。この海運会社の記録には、同船の給仕だったと記録されている。残りの犠牲者が日本人だったのかどうかは不明。というのは、乗客や船員には外国人がおり、これには英国人船長が含まれているためだ。同教会は、木製の墓標のある教会の墓地の古い写真も保有しているが、その碑文によると、同船が沈没して11日後に建立されたという。

West Wales Heritage Maritime Society(=西ウェールズ海事遺産協会)のhonorary secretary(=名誉幹事)のDavid Jamesは、Nippon Yusen(=日本郵船)の支援を受けて、新しい記念碑を設置するための資金を調達して来た。元軍人であるJamesは、ドイツやリビアでBritish Army(=英国陸軍)で時を過ごしたことがあり、そこには英国兵士の墓に墓標があったことから、自分の故郷の戦争犠牲者を記念することにしたという。「We must remember them(=彼らを記憶しなければならない)」と語った。

10人の犠牲者の記念碑の除幕式は、10月4日に行われる。沈没から正確に100年目であり、地元住民や日本郵船やJapanese Embassy(=日本大使館)の代表者が出席する。

「墓の男達には家族があり、彼らが死んだ時に誰かが深く悲しんだのです。」とJamesは語った。この記念碑が「show there is feeling here, and compassion(=ここには想いと慈悲心があることを示す)」ことを望んでいる。また若い世代の間でこの物語を忘れさせず、戦争の現実を理解することに役立つことを望んでいる、とも語った。

日本郵船のspokesperson(=広報担当者)は、船が洋上で失われた時に死亡した犠牲者の家族に、回収した形見を送ることは常に困難だったと話した。同社では、平野丸の沈没は、第一次世界大戦の経過における、日本商船が経験した最大の喪失となり得たと考えている。(KYODO NEWS: May 12, 2018 15:28)

メーン州のフェリー会社、船舶代替で600万ドル獲得へ(米国)

メーン州ポートランド発。Federal Transit Administration(=連邦公共交通局)は、メーン州のフェリー会社に対して、老朽化した船の代替のため、600万ドルを与えることにした。

同局は、ポートランドのCasco Bay Linesに資金を供給する。代替されることとなった船は、もはや有用でないという程度にまで老朽化している。

州の選挙で選ばれた公職者は、この資金は州の輸送網を傷つけないまま維持するために使用されることになる、と話している。Republican Sen.(=共和党下院議員)のSusan Collinsは、このフェリーは、橋のない島々で暮らす勤労者にとって、とりわけ重要なものだと話している。

Democratic Rep.(=民主党下院議員)のChellie Pingreeは、Casco Bay Linesは、今後5年以内に寿命を迎えることになるものと見られる2隻のフェリーを運航していると話している。この会社では600万ドルを使って、そのうちの1隻の代替を直ぐに決議することとなった。(Seattle Times: Originally published May 12, 2018 at 12:26 pm)

Peace Boat、若者の参加者を求めて基隆に寄港へ(日本・台湾)

Peace Boat(=ピース・ボート)クルーズに参加する台湾人の参加者数が増加しているため、この日本の組織は、今年初めて船を基隆(=キールン)に接岸させることを約束したばかりではなく、次のクルーズでは、翻訳サービスと引き換えに。台湾人の若者の部屋代と食事代を提供することを約束した、とSouth East Travel Service Co(=東南旅游)は話した。

この旅行代理店は、台湾におけるピース・ボートの代理店だが、同団体は、9月に出発する予定のクルーズ向けの若い台湾人を募集しており、世界の環境保護問題に関心があり、この航海に申し込んで文化交流を楽しむ、日本語、英語、あるいはスペイン語に堪能な人を探していると話した。

ピース・ボート・クルーズに乗船する台湾人の大半は、退職者か大学生だとSouth East Travelは話し、大学生が部屋代と食事代と引き換えに、しばしばクルーズで働いていると付け加えた。

台湾のdintao(=陣頭)寺文化の要素を公演している地元劇団のNezha Troupeと、先住民の文化芸術と踊りを推進しているNew Century Culture Arts Groupが、9月のクルーズで招待されている、と同社は話した。

今年の台湾のピース・ボート・クルーズの総代理店兼運営担担当者として、South East Travelは、クルーズ参加料金を300,000ニュー台湾ドル未満に引き下げる一方、30歳未満の台湾人は、275,000ニュー台湾ドルで切符を購入することが可能になる割引価格で提供すると話した。2歳から6歳までの子供は、無料で乗船可能だと付け加えた。

年に平均3回のクルーズで、ピース・ボートの船は、通常、日本の横浜を出発している、とSouth East Travelは話した。

昨日出発した航海は、地中海を通過するが、9月のクルーズは、北ヨーロッパに焦点を合わせており、北極光現象(注、オーロラ)を観察するという。

ピース・ボート・クルーズは、典型的な享楽航海ではなく、どの乗客も、家を建てたり、貧困にあえぐ子供達に救援物資を届けたりする活動を通じて、30カ所に寄港して、恵まれない人々の世話しているこの組織の取り組みに参加することが可能だ、と付け加えた。(Taipei Times: Sun, May 13, 2018 - Page 3)

クルーズ船で足に火傷を負い、男性が訴訟を起こす(米国)

休暇中のロング・アイランドの男性が、クルーズ船の焼けるように熱い甲板で足に火傷を負い、もはや足の赴くままに自由奔放に過ごすことができなくなったかもしれないとして、新たに600万ドルの訴訟を起こした。

Jeffrey Mizelは未だに苦しんでおり、足の親指を切断しなければならない。というのは、Celebrity Silhouetteでの火傷が長引いているからであり、Brooklyn Federal Court(=ブルックリン連邦裁判所)で、この客船会社に対して訴訟を提起した。

Mizel(66)と妻のElizabethは、この船がギリシャに接岸した2014年7月に、友人らと共にヨーロッパ・クルーズに出かけていた。「とても暑くて、それで私は船を下りて、それから戻って来たのです。」と回想した。「泳ごうと思ったのです。」

Mizelは足に神経障害を負っており、船内を歩き回る際にはゴルフ・カートを使用し、これをプールの近くに停めて、水まで10フィートか12フィート歩いていた。当初、何か良くないことが起きていることが判らなかった。「それから妻と友人らがやって来て、私と一緒にプールに入って言ったのです、『ねぇ、熱くないの?』。それで私は答えました『知らないよ。』そして私の足を見ると、つま先から踵まで、皮膚が垂れ下がっていたのです。」病気のために、甲板がどれ位熱いのか「he had no idea(=判らなかった)」とMizelの弁護人のMichael Goldmanは話した。

LED(=発光ダイオード)の照明製造業者で働く2人の父親で4人の孫を持つMizelは、同船の船医の下に直ちに運ばれた。怪我は大変に悪いものだったので、この客船会社は陸地に飛行機で運んでくれたと言うが、妻と友人のためにこの旅行が台無しになるのを避けるため、最後まで我慢したのだった。

それ以来、Mizelは感染症で苦しみ、入院し、最終的には足の指を失った。一時は、医者が彼の下腿(注、膝から下の足)を切断することさえも検討したという。未だに働いているが、Mizelは、共同経営者に負担をかけることを余儀なくされ、松葉杖を使わなければならないという。彼は、Celebrity Cruisesは少なくとも、加熱した甲板について乗客らに警告すべきだったと話している。

「あんなに熱いものだとは思いもよりませんでした。」と話した。「実は私は靴を脱いで、プールに行くために靴をカートの中に入れていたのです。もし、熱いことについて暗示でも与えてくれていたならば……。」

Celebrity X Cruisesは、論評を拒否した。(New York Post: May 13, 2018 | 12:37am)

悪名高い75年前のオーストラリアの病院船の沈没(オーストラリア・日本)

今日、無防備なオーストラリアの病院船が、日本の潜水艦により75年前に沈没して268人が死亡したことを記念し、東部の州では慰霊祭がなされる。

Centaur(=セントー、注、ケンタウルスの意も)は、大きな赤十字を明確に示していたが、1943年5月14日にクィーンズランド州の沿岸沖で、海上から吹き飛ばされた際、シドニーからケアンズに332人を乗せていた。

同船の燃料タンクが攻撃され、破壊的な爆発が引き起こされた。甲板の上に煙突が倒れ、燃え盛る油が、船全体に漏れ出した。多くの船員や患者が次の火災から非難する一方、Centaurの側面のぽっかりと開いた穴から浸水し、閉じ込められて溺死した。この船が沈没するのに、僅か3分しかかからなかった。64人が、鮫の群がる海域で生き残りをかけた戦いをさせられた。そうした者の中で唯一助かった看護婦が、Lieutenant Ellen Savageだった。

重傷を負い、医療機器を欠いていたにも拘わらず、34時間後に助けが来るまでの間、他の生存者の基本的応急措置を行い、慰めた。彼女の勇気により、George Cross(=ジョージ十字勲章)が授与された。しかしSister Savageの11人の看護婦仲間の運命が、Centaur喪失後、鋼のようなオーストラリアの士気を高めることとなった。

Australian War Memorial(=オーストラリア戦争記念館)のHistorian(=歴史家)のKarl Jamesは、nine.com.auに対し、これにより、日本という敵に対して、国全体がショックを受けたと語った。

「第2、第3のオーストラリアのHospital Ship(=病院船)Centaurの喪失が、オーストラリアに大きな衝撃を与えたのです。この沈没は、オーストラリア沿岸沖のすぐ近くで起きたものであり、日本人が意のままに、どこでも攻撃することが可能だったことの証拠だったのです。」

「多くのオーストラリア人にとって、Centaurの喪失は、戦争に勝利するための決意の象徴となったのです。この非武装の病院船であることを明確に表示していた船に対する日本の攻撃と11人の看護婦の死は、オーストラリアが無慈悲な敵に対して戦っていたことの証明となりました。」

オーストラリア政府は直ちに、この憤激の価値を宣伝活動に利用もした、とJames博士は語った。

「Avenge the nurses(=看護婦の仇を取れ)」が、戦時中の標語になりました。Centaurが炎上している画像が、「Work. Save. Fight. And so AVENGE THE NURSES!(=働け、救え、戦え、そして看護婦の仇を取れ!)」という言葉と共に、war loans(=戦時公債)基金を募集するポスターに使われました。」

日本は、の無防備な病院船の沈没について、その罪を認めたことは決してない。しかし同国の指導的な海軍の歴史家の1人が、魚雷はLieutenant Commander(=海軍少佐)のHajime Nakagawaが指揮を執っていた1-177という潜水艦から発射されたものであることを見つけている。

2009年、Centaurの残骸が、モアトン島沖の海面から約2キロメートル下に横たわっているのが発見された。これは連邦政府の保護された難破船の法律により、保護されている。(9 News: 11:59am May 14, 2018)

この巨大なクルーズ船がパナマ運河を通過した史上最大のものとなった(パナマ・米国)

168,028トンのNorwegian Cruise Lineの船が、月曜日にPanama Canal(=パナマ運河)を通過して、この狭い水路を通過した史上最大の旅客船となった。

Norwegian Blissは、最近拡張されたパナマ運河を、ドイツからシアトルに向かう途中で通過した。この新船は、今年の夏はそこからアラスカにクルーズすることになる、とNorwegian Cruise Lineは先月、声明文において述べた。

同運河を通過することは、10年近くかかった貨物船のために収容力を倍増させた事業の完成なしには実現できないものだった。大型船を扱うために水門を70フィート広げ、18フィート深いものとしていた。この大変に骨の折れる社会基盤事業は、2016年6月に竣工した。

長さ1,094フィートのNorwegian Blissは、3月にドイツの造船所を出発して、マイアミに向かい、そして今や、シアトルに向かう途中でパナマ運河を通過している。Panama Canal Authority(=パナマ運河庁)のdeputy administrator(=長官代理)のManuel Benitezは、声明文においてこの横断は、運河拡張における「distinct milestone(=目に見える一里塚)」になったと語った。当局者は、今月末のクルーズ・シーズンの終わりまでに、合計248隻の旅客船が同運河を通過することになると語った。そうした船のうちの20隻が、拡張前のパナマ運河を通過できなかった大型船だ。

「弊社の大いに期待された船であるNorwegian Blissの通過により、パナマ運河の今シーズンの終了のお手伝いをできたことを大変に誇りに思います。」とNorwegian Cruise Lineのpresident and chief executive officer(=社長兼最高経営責任者)のAndy Stuartは、声明文において述べた。(TIME: May 15, 2018)

シトカのクルーズ数が立ち直る、港湾管理者は市は増加への準備をしていないと話す(米国)

4年前の最悪の状態から、シトカのクルーズ船産業は回復しつつある。

Cruise Line Agencies of Alaskaのport manager(=港湾管理者)であるFred Reederは、Sitka Chamber of Commerce(=シトカ商工会議所)に対し、世界を巡る大型船クルーズの前途は回復しつつあると語った。彼は、シトカがこの増加に対して投資をする準備をしてないことを懸念していた。

2008年に始まった景気後退は、明らかにシトカのクルーズ船客数の減少に反映した。Reederは同会議所に対し、その年、空前の290,000人近い乗客数だったという資料を提出した。しかしながら、2014年までに旅客輸送は僅か90,000人に落ち込んだ。多くの者は多いと思われているかもしれないが、幅広い陸上の事業を支えるために量に頼っている業界内では、多くはないのだ。

「90,000人に落ち込んでしまい、ツアー・オペレーター(注、パッケージ旅行を企画する旅行業者)は生き残れないです。生き残ているものがあるという事実は、彼らの不屈の精神の証です。」

シトカは昨年、170,000人のクルーズ客を迎えたとReederは語り、今年は160,000人になり、来年は225,000人だと話した。何がしかの船の再配置や他の船との代替が、ぶれの結果を招いている。

今年、世界中で2700万人以上が、クルーズをする。しかもこれまで以上に大きな船でクルーズをするようになる。どこで航海するかは、殆ど問題にはならないのだ。(後略)(KTOO: May 16, 2018)

救助隊が転覆したインドのフェリーから遺体4体を回収(インド)

インド、ハイデラーバード発。水曜日、救助隊が、南インドの田舎で強風のために転覆した河川フェリーから4体の遺体を回収したが、40人が未だに行方不明のままだ、と当局者は語った。

District administrator(=地方長官)のKarhikeya Mishraは、このフェリーは、海軍とNational Disaster Relief Force(=国家災害救助隊)との共同作業で、ゴダバリ川の深さ60フィート(18メートル)の底から引き揚げられたと語った。

行方不明者の親族を含む大勢の人々が、この救助作業を見守って、砂浜に立っていた。火曜日の晩のフェリーの転覆後、約20人が無事泳ぎ着いたが、結婚式に向かっていた一団を含むざっと10人から40人が、行方不明のままだ。漁師が救援のために現場に急行し、当局は警察やその他の救助隊を派遣した。しかし生存者の捜索は、この地域の貧弱な通信と日没のために遅延した。

水曜日、12隻以上の船が遺体を捜索した。川はこの地域に1キロメートル(2分の1マイル)以上も広がっている。海軍のヘリコプター1機が捜索作業に加わり、起重機がフェリーを川岸に引き上げるために使われた。

適切な記録管理は、ゴダバリ川で運航している多くのフェリーではまれであり、そのため、この船にどれだけ多くの人が乗船していたのか知ることは難しい。フェリー事故は、過積載や貧弱な保守のため、インドではしばしば発生する。11月、アンドラ・プラデシ州のどこかでフェリーが転覆して、少なくとも19人が死亡した。

火曜日の事故の正確な原因は、不明。過積載や、このフェリーの船長が地元警察に直ちに報告したという報道はない。(ABC News: May 16, 2018, 6:58 AM ET)

事故防止のためにアムステルダムのフェリー向けに新しい操船レバー(オランダ)

アムステルダムの運送会社のGVBは、IJを横断運航するその全てのフェリーのshipping lever(=操船レバー)を代替する決定を行った。同社ではこれにより、フェリーが接岸する際に事故を防ぐことができることを希望している、とAT5が報じている。

このフェリーの操船レバーは、前後に操船する際に使用される。これらは「as soon as possible(=至急)」代替される、とGVBのdirector(=取締役)のAlexandra van Huffelenは、放送局に語った。「技術者が既に始めています。」

一方、フェリーの船長は、ゆっくり運航するよう指示を受けた。「そのため、もし操船レバーがまた壊れて、また側面を衝突させたとしても、穏やかな衝突になります。」とVan Huffelenは語った。衝突の際に身構えることができるよう乗客に警告するために、将来、フェリーにはGVBの従業員を乗船させることになる。

過去2週間に、アムステルダムの埠頭にフェリーが衝突する事故が、3件発生している。直近のものは、火曜日の午後に起きた。Het Paroolによると、2人が負傷したという。金曜日に同じことが起きたが、怪我人はいなかった。先週の日曜日には、フェリーがAmsterdam Central Station(=アムステルダム中央駅)の埠頭に突っ込んで、13人が負傷している。(NL Times: May 16, 2018 - 13:00)

ハワイの火山:キラウエアの噴火で別のクルーズ船がビッグ・アイランドを抜港(米国)

もう1隻のクルーズ船が、最近のキラウエア火山の激化する噴火のため、ハワイ州のビッグ・アイランド(注、ハワイ島)への寄港を飛ばすことになった。

木曜日、Princess Cruisesは、その乗客2,000人乗りのSea Princessが、金曜日に予定されていたビッグ・アイランドのヒロ港訪問を取り止め、その代りに洋上でその日を過ごすことにしたと話した。

この中止は、Norwegian Cruise Lineの乗客2,138人乗りのPride of Americaが、この火山を含む、現在、大半が閉鎖されている国立公園から、ほんの43マイル離れたヒロ港を抜港して、ちょうど2日目のことだ。

今月、ハワイ諸島で航海している3隻目の船であるRoyal Caribbeanの乗客2,143人乗りのRadiance of Seasは、先週、ヒロへの寄港を取り止めた。

この3隻は、今月、ビッグ・アイランドを訪問する予定のクルーズ船の中の、ほんの一握り。ここは大きな観光地だが、ハワイは、カリブ海やアラスカのような目的地と比較して、クルーズ船に大きく頼ってはいない。NorwegianのPride of Americaが、通年、ハワイを本拠にしている唯一の大型クルーズ船だ。

Hawaii Volcanoes National Park(=ハワイ火山国立公園)はキラウエア火山を含むが、クルーズ客にとって、ビッグ・アイランド最大の観光地の1つになっている。金曜日以来、継続中の地震活動と、この火山の山頂での水蒸気爆発の可能性が懸念されていることから、大半が閉鎖されている。(後略)(USA TODAY: Published 9:32 a.m. ET May 17, 2018)

Meyer Turku、拡大と雇用(フィンランド・ドイツ)

2024年にまで広がった注文簿を有するフィンランドの造船所のMeyer Turkuは、基盤改善、新技術、設計チームの拡大、そして少なくとも今後5年間の長期にわたる雇用の増加で、2億ユーロ投資している、と同社広報担当者は水曜日に話した。

新しい120メートルのクレーンが、この造船所の乾船渠の上にぼんやりと浮かぶ。ここでは、職員らが2019年の引き渡しを前に、TUI CruisesのMein Schiff 2を組み立てている。この大きくて青いクレーンが、今年の夏に稼働すると、この造船所の現在のクルーンの2倍の、1,200トンを吊り上げることが可能となる。CostaのSmeraldaの一部分が、新たな鋼が切断されている工事の音が聞こえる範囲内にある、側面が開いている倉庫の中にあった。新技術が投入される一方で、500メートルのホールの半分が、バラバラになっている。(中略)

ドイツの造船業者であるMeyer Werftは、この施設を、悪戦苦闘していた朝鮮人(注、韓国人)所有のSTX Finlandから2014年に買収して、1年後に完全な所有権を買収した。造船業7代目のノウ・ハウ(注、秘訣)を駆使して、Meyer家は、トゥルクにかなりの富をもたらした。

「以前の所有者は、投資に興味がなかったのです。」とMyllyは語った。「家族k所有の会社は、朝の食卓でとても早く決断できるのです。決断が必要となったときに、朝鮮(注、韓国)に連絡を取る必要はないのです。」

この造船所は、鋼を扱う施設、更なるパネル・ラインと保管場所、更なるIT(=情報技術)と自動化、下請け業者への依存を減らすために強化された社内設計能力も追加する。1隻の船について、約800の下請け業者が作業していると言われており、そのためトゥルク市の多くが、造船所の外側を工業団地で取り巻くことを検討している。

それができたならば、Meyer Turku CEO(=最高経営責任者)のJan Meyerは、毎日、市の中心から自転車に乗って働きに来る下請け人を見ることになるだろう。(Cruise Industry News: May 17, 2018)

スコットランド下院議員、ベルギー行きの新しいロサイスのフェリーを巡る「肯定的な」会談を行う(英国)

ダンファームリンとウェスト・ファイフを代表するスコットランドM.P.(=下院議員)のDouglas Chapmanは、ロサイスとベルギー間の新しい旅客・貨物フェリー便についての「positive(=肯定的な)」会談を行った。

Dunfermline Express紙が書いているように、同下院議員は、Brexit(=ブレグジット、注、英国のEU離脱)が、この航路が儲かるものであるとの見通しを強めることとなり得ると考えている。ここは、DFDSが赤字を回復させる「lost all hope(=あらゆる希望を失って)」先月撤退したところだ。

Chapman氏は、Government of Flanders(=フランドル政府)のGeneral Representative(=総代理)のNic Van der Marliereと新しい航路の可能性を議論するために面談した。

ベルギー側は、この「historic link(=歴史的な航路)」を復活させることを熱望しており、同下院議員は次のように話した。「DFDSが運航から撤退する前でさえも、私達はロサイスからヨーロッパに向かう新たな旅客・貨物フェリーの運航に関して、フランドル側と既に話し合っていました。」

「ブレグジットの結果、ドーバーのようなイングランドの港湾では混乱や遅延の可能性があることから、こうした状況により、スコットランドからの海運が増えるかもしれないのです。スコットランドの輸出業者で、自分の商品を南部沿岸の税関で長い行列をさせたい者はいないですからね。」

「観光客も同様で、誰もハルやフォークストンからフェリーに乗船しようとして、バンク・ホリデー(=法定休日)流の交通渋滞のようなもので待たされて自分の休暇を始めたい人はいません。」

4月16日のFinlandia Seawaysという船であった火災で、DFDSが運航して来たロサイスとゼーブルージュ間の貨物フェリー運航の終了が早まった。代船を見つけることができず、赤字を回復させる「lost all hope(=あらゆる希望を失った)」と言われている。

ロサイスのフェリーは2002年以来、運航されてきたもので、当初はSuperfast Ferries、その後はNorfolklineが運航していた。しかし2010年に旅客の輸送を止め、貨物のみの便になっていた。(Afloat: 18th May 2018)

Sun Princessの行方不明のクルーズ船客の捜索終了(オーストラリア)

クルーズ船Sun Princessから行方不明になった高齢男性の捜索・救助活動は、終了した。

声明文において、Carnival Australiaは、80代の男性が故意に船外に転落したようだと述べた。同船は、ウェスタン・オーストラリア州のフリマントルを6日前に出発して、12日間旅行の半分を終えていた。「弊社の想いと祈りは、この大変に悲劇的な状況にある男性のご家族と友人と共にあります。」とCarnivalの声明文にはあった。

この男性は、午後1時30分頃、シンガポールの南東100浬で行方不明になったと報告された。乗客らは、乗客が船外に転落したと船長から拡声装置を通じて話を聞き、同船は方向転換したと話した。乗客らは、男性が行方不明になったと考えられている位置に戻るまで、約1時間かかったと話した。

この12日間クルーズは、先週の日曜日にフリマントルを出発し、インドネシアに立ち寄ったところだ。明日、クアラ・ルンプールに到着することになっている。

同船の乗客の1人は、捜索の一環として、小型救助船がこのクルーズ定期船から速力を上げて遠ざかっている様子を写した写真をツィート(注、SNSのTwitterで投稿)した。

この最新のクルーズ船の事故は、4月にブリズベーンの女性がPacific Dawnというクルーズ船から船外に転落して死亡して、僅か数週間で起こった。ハイゲイト・ヒルのNatasha Schofield (47)は、夫と夕食を摂ってから、ニュー・カレドニアの西約150浬で船外に消えた。(9news.com.au: 10:44pm May 19, 2018)

旅客船が座礁、乗客250人が避難(インドネシア)

乗客250人余が乗船した旅客船、BUKIT RAYAが、5月18日にカリマンタン島西部のポンティアナクに向かう途中、南シナ海のリアウ諸島州のナトゥナ諸島のLapma海峡で、岩礁か岩に乗り上げた。乗客全員は避難した。BUKIT RAYAには穴が開き、浸水したと報告された。

5月19日UTC(=協定世界時)7時現在、同船はまだ座礁しており、ジャカルタで計画された引揚を待っている。右舷の水中、あるいは船底に穴が開いたが、漏水は小規模だと言われている。

旅客船 BUKIT RAYA、IMO番号 9032173、GT 6022、1994年建造、インドネシア船籍、国有、ジャカルタのPELNIが管理者。(Maritime Bulletin: May 19, 2018 9:55 am)

沿岸警備隊、船外に転落したクルーズ客を捜索(米国)

United States Coast Guard(=合衆国沿岸警備隊)は、Carnival CruiseのParadiseの50歳の乗客を捜索している。フロリダ州フォート・マイアーズの西約85マイルで、船外に転落したと報告されている。

この男性は、ノース・カロライナ州のグリーンズバラのBrian Lamondsであると判明しているが、船がタンパからキー・ウェストに向けて航海中の火曜日の朝に行方不明になったと報告されている。

沿岸警備隊は、この行方不明になった客の報告を受け、捜索を行っている、とCarnival CruiseはFox News宛ての声明文において述べた。(中略)

Carnival Paradiseは、6日間クルーズで、月曜日にタンパを出発していた。(New York Post: May 22, 2018 7:45pm)

運輸大臣、BC Ferriesの燃料割引除去計画に「驚き呆れる」(カナダ)

バンクーバー発。B.C. Transportation Minister(=ブリティッシュ・コロンビア州運輸大臣)のClaire Trevenaは、州政府が運賃削減戦略を導入してから2か月も経たないBC Ferriesが燃料割引除去計画に「extremely disappointed(=深く落胆した)」と話している。

BC Ferries board chairman(=取締役会長)のDonald Hayesに宛てた書簡において、Trevenaは、先週、BC Ferriesが主要・少数航路の2.9パーセントの燃料割引と、北部航路の1.9パーセントの燃料割引を除去すると発表する計画をしていることを先週知って「surprised and disappointed(=驚き呆れた)」と書いた。この行動は、フェリー運賃を凍結させるための政府の関与に反するものだと書いている。

Trevenaは、政府は値上げを回避するため、BC Ferriesと交渉して資金を提供する意思があり、政府の要請にも拘わらず、BC Ferriesが運賃値上げの動きに出ることを決めたことに深く失望していると話している。

数か月間、同省は、4月1日に発効した運賃削減戦略に政府が関与することを可能にする合意の交渉で、BC Ferriesと緊密に作業して来たと話している。

これには、主要3航路の運賃凍結、その他の航路での15パーセントの運賃引き下げ、月曜日から木曜日までの高齢乗客に対する100パーセント割引の復活が含まれている。

BC Ferriesは、直ちには論評に応じなかった。(Vancouver Sun: Tues., May 22, 2018)

Silversea Cruises、2021年に就航する新しいSilver Dawnという船を発注(イタリア)

Silversea Cruisesは、造船業者のFincantieriとの間で、2020年引渡しのSilver Moonの契約に署名して数か月後に、そのMuse級の3番船を発注した。Silver Dawnは、2021年に就航予定。

Silver Dawnは、Silversea船隊の11番船。現在、船隊は5隻の「classic luxury(=古典的豪華船)」と4隻の豪華探検船からなっており、この契約は5億700万ドル相当以上。Silverseaのchairman(=会長)であるManfredi Lefebvre d'Ovidioは、次のように語った。

「2021年11月にお客様をお迎えすることを、心待ちにしております。Silverseaを少なくとも12隻の船隊に成長させることは、父の夢でありました。本日、私達は、父の構想に向けて1歩近づいたのです。」(後略)(Traveller)

P&O Cruisesの新船はビッグ・ネームが明らかにされるに先立ち、最初の一里塚を刻む(英国)

P&O Cruisesは、steel cutting ceremony(=鋼切削式典、注、起工式)を祝って、今週、その最新船の重要な一里塚を刻んだ。

鋼材の最初の一枚が、ドイツのパーペンブルクにあるMeyer Werftの造船所で切断された。P&O Cruises senior vice president(=上級部長)のPaul Ludlow、Carnival UK president(=社長)のJosh Weinstein、そしてMeyer Werftのmanaging director(=代表取締役)のTim Meyerが出席した。

Josh Weinsteinは、次のように語った。「これは、この20年間で初めてP&O CruisesがMeyer Werftで船を建造するものであり、この画期的な船の命の最初の段階を迎えるために一生懸命になって働いた全ての人に感謝いたします。」「Meyer Werftは、正真正銘の革新的で、また素晴らしい運航効率水準を実現する船を製造するという羨ましいような業績を有しております。弊社は、2020年以降にこの船が竣工するまでの今後数年間に亘り、私達の成功を収めている連携関係を続けて行くことを心待ちにしております。」

一方でPaul Ludlowは、次のように語った。「本日は、大変に興奮させられる極めて重要な日であります。弊社の新船は、当商標によって運航することになる史上最大の船であり、英国クルーズ業界に特化した史上最大のものとなります。」「またLNG(=液化天然ガス)という、大規模クルーズ船にとって最も環境に優しい動力源により駆動する、我が市場における最初の船にもなります。」「英国の乗客数が、今年初めて200万人を超えることになっており、弊社ではクルーズの将来に自信を持っており、この船と、これによってもたらされる革新性に対する英国の反応は、並外れて肯定的なものになると考えております。」「弊社では、この船が、多くの英国の消費者に、極めて重要な最初のクルーズをすることを説得できるものと期待しております。」

ところでクルーズ愛好家には、更にワクワクするニュースがある。P&O Cruisesは、5月24日木曜日の午後4時に、同社のFacebookページに、この新船の名称を発表することを明らかにしたのだ。P&Oが名称募集のコンテストを行い、一般から30,000人以上の応募があった。その結果が今週、明らかにされる。(Mirror: 08:52, 23 MAY 2018)

P&O Cruisesの新船の名称が明らかになり、それは英国の休日ホットスポットに端を発したものだった(英国)

何か月も前から予想されてきたものだが、P&O Cruisesは、遂にその真新しい船の名称を明らかにした。

このクルーズ客船会社は、180,000トンの船を「celebration of the sea and our island nation(=海と我が島国を祝って)」、「Iona(=アイオナ)」と呼ぶことを明らかにした。スコットランド沖のInner Hebrides(=インナー・ヘブリディーズ諸島)の同名の島の名前に端を発したもので、P&O Cruisesの船の名称が全て「A」で終わるという伝統を維持した。

この名称は、この島の魔法のような発表装置を使って、TV presenter(=テレビ司会者)のStephen Mulhernにより明らかにされた。島は、National Trust for Scotlandにより保護されている。Ionaは、2020年5月にP&Oの船隊に加わることになっており、今月、起工式が行われて、工事が始まっている。

同社では昨年、名称を一般に募集するコンテストを行い、30,000人が応募した。ショートリスト(注、選抜候補一覧)が作られ、最終的に「Iona」という名称が選ばれた。(後略)(Mirror: 16:05, 24 MAY 2018 Updated17:43, 24 MAY 2018)

サハリン当局は日本の北海道という島に向かうフェリー便を開始する計画(ロシア・日本)

5月25日、サンクト・ペテルブルク発。ロシアのサハリン州政府は、サハリン島と日本の北海道という島の間でフェリー便を就航させる計画だ、と Sakhalin Region Governor(=サハリン州知事)のOleg Kozhemyakoは、St. Petersburg International Economic Forum(=サンクト・ペテルブルク国際経済フォーラム)(SPIEF)の際に、TASS(=タス通信)に語った。

この航路におけるただ一つの運航事業者であるHokkaido Sakhalin Line(=北海道サハリン航路)という会社が金曜日に、サハリン当局が必要な計算書類を期間内に準備することができなかったと主張して、サハリンのコルサコフ港と日本の稚内港の間でフェリーは走らないと発表した。

「サハリンと北海道の間のフェリー便は、確実なものです。」とKozhemyakoは明言した。「これは技術的な問題であって、簡単に全てのものを回復させます。ロシアと日本の文化交流の年の間に、そうしたことを放置することはできません。」と知事は付け加えた。

Kozhemyakoによると、金曜日にHokkaido Governor(=北海道知事)のHarumi Takahashi(=高橋はるみ)との間で、サハリンと、この日本で2番目に大きな島との間でのビザなし渡航について議論するという。「私達はそれをかたづけるべきで、観光客を惹きつけるものを増やす他、我々の地域と北海道の投資環境を改善させるために用意されるべき規定文書が必要なのです。」と詳しく述べた。

次に、Sakhalin Region Government Deputy Chairman(=サハリン州副議長)のAlexei BelikがTASSに対して、Pingvin-33 (Penguin-33) (=ペンギン33)という船は、6月にこの航路での運航を開始すると話した。

2017年、Pingvin-33は33往復して、1,300人の乗客を輸送した。(TASS: May 25, 11:32 UTC+3)

Stena RoRo、2隻のLNG焚きRoPaxフェリー発注(スウェーデン・フランス)

Stena RoRoは、更に新船1隻を発注し、Brittany Ferriesとの間で、10年間傭船契約に署名した。今や発注された船は、LNG(=液化天然ガス)運航用に建造され、所謂、Stena E-Flexer RoPax級の6番船であり、2021年の秋に引き渡されることになっている。Stena RoRoは、更に中国の造船所のAVIC Internationalの2隻の選択権も有している。同時にこの新船については、フランスのフェリー海運会社のBrittany Ferriesとの間で、10年間傭船契約が署名されている。

この船は、昨年の冬に発注されたE-Flexerシリーズの船と共に、英国のポーツマスと、スペインのビルバオとサンタンデル間で運航しているBrittany Ferriesの船隊を補完することになる。新しいフェリーは、レーン長3,100メートルの収容力を有し、1,000人までの乗客を収容することになる。

2016年、Stena RoRoは、中国の造船所であるAVIC Internationalに4隻の大型RoPax船(注、RORO方式の貨客船、カー・フェリー)を発注した。今回発注した船は、一連の6番船であり、他船とは大きく違って、LNG運航用に建造される。最近、イギリス海峡での運航を予定する1隻の船向けの10年傭船契約が、デンマークの海運会社、DFDSとの間で署名された。他の3隻は、アイリッシュ海で、Stena Lineによって運航されることになる。

「これらの船は、運航効率と環境の双方を尊重する水準を求める弊社のお客様を満足させるよう設計されております。Stena E-Flexer級は、将来の燃料という点で、最高に可能性のある柔軟性を提供すべく設計されており、Brittany Ferriesは、この船にはLNGでの運航を選択致しました。」と Stena RoRo ABのMD(=代表取締役)であるPer Westlingは話している。(後略)(The Maritime Executive: 2018-05-25 21:41:00)

ジュネーブ湖の通勤者、新しい500座席のフェリー入手へ(スイス)

新しいフェリーが、ローザンヌとフランスのエビアン市間の水域を2020年から運航することになり、フランスとの間を行き来する越境労働者にとって生活が楽になる。

この1500万フランクの船で、両港間の運航回数は倍増する。ピーク時には45分毎に運航することになる、とスイスの通信社、SDAが報じた。

このニュースは、ジュネーブ湖(注、レマン湖)を横断する航路でどのように資金を調達するかを巡るスイスとフランスの当局間の5年間に亘る交渉の結果、出てきたものだ。新しい協定案では、スイスとフランスは、ローザンヌ―エビアン航路とローザンヌ―トノン航路、そしてスイスのニヨンとフランスのイヴォワール間の航路の費用負担について約束している。

新しいフェリーは、スイスのフェリー運航事業者のGeneva General Navigation Companyが、スイス連邦政府から融資を受けて購入する。同社がこうしたタイプの船を購入するのは、1990年以来、初めてのことだ。

多くの越境(注、国境を横断する)労働者が他国で生活しているが、公式の数字によると、スイスに働きに来る者は、2011年から2016年の間に251,700人から318,500人になっており、26.6パーセント上昇している。(The Local: 31 May 2018 17:11 CEST+02:00)

フェリー会社のCalMac、ScotRailの列車運行に関心を示す(英国)

フェリー運航事業者のCaledonian MacBrayneの取締役会が、スコットランドの列車運行について最初の議論を行った。

詳細はCalMacの幹部らによって明らかにされ、ホーリールード(注、スコットランド議会)のMSPs(=スコットランド議会議員)に対し、ここ数か月間のフェリー運航の混乱について証言した。David McGibbonとRobbie Drummondは、ScotRailは公設のものとされるか、CalMacが入札するのかどうか聞かれた。

2人は、取締役会ではそれについて議論し、同社ではTransport Scotland(=スコットランド運輸省)に対して話をする用意があることを示したと話した。

Drummond氏は、「deeper discussions(=より深い議論)」が行われる前に、列車の運行について「a lot of questions to be answered(=答えてもらわないといけない多くの疑問)」があることを強調した。現在、民間運行事業者によって保有されているScotRailを経営する契約は、2020年に発効することになる可能性がある。

McGibbon氏はMSPs(=スコットランド議会議員)に対し、Scottish Ministers(=スコットランド政府)によって保有されている会社であるCalMacが、列車運行を行うという着想は、すでにある新聞によってCaledonian MacTrainというあだ名がつけられいると話した。しかし、次のように続けた。

「弊社は、国内的・国際的に、港湾の観点からグループとフェリーの運航を拡大させたいのです。」「鉄道に関しては、弊社は鉄道についての経験は全くありませんが、グループの拡大という観点から、弊社はその可能性を探ることには関心はあり、取締役会はその点について議論しましたが、それだけです。」

McGibbon氏は付け加えた。「弊社ではそれについて、恐ろしいほど多くのことを知る必要があり、何が必要か、その費用がいかほどものになるのか、といったことです。」

「しかし何らの義務を負うものではないものの、弊社では、一公共部門として、それについて研究することには、興味はあります。」(BBC News: 31 May 2018)