2018年4月

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2018年4月の海外旅客船情報

Staten Island Ferry、天候のため予定変更(米国)

ニューヨーク州スタテン島発。Staten Island Ferryは、荒れ模様の天候のため、月曜日の朝のラッシュ時に予定を変更して運航する。

市のDepartment of Transportation(=運輸局)によると、マンハッタンに向かう乗船客は、約20分毎にセント・ジョージ・ターミナルからフェリーが出ることを期待することができるという。

冬季気象注意報は、気象学者が1インチから4インチの積雪を予想しているため、午後2時までスタテン島に発令されている。National Weather Service(=国立測候所)によると、最も過酷な状況が、午前10時以前に予想されているという。専門家は、とりわけ地元の橋の上での滑りやすい道路状況と視程の低下に運転者は備えるべきだと話している。(SILive.com: Updated Apr 2, 8:46 PM; Posted Apr 2, 8:36 PM)

CalMacのフェリー客、老朽化した船隊のため遅延に直面する可能性(英国)

スコットランドの大手フェリー運航事業者は、船隊が老朽化しているために、今年の夏は混乱に直面する可能性があると乗客に警告している。

CalMacは、49航路で51港に寄港する32隻のフェリーにとっては、繁忙期は試練となると話した。南部のアラン島から北部のルイス島に向かう航路に就航しているフェリーの平均船齢は、ちょうど22年弱だという。

昨年、CalMacは500万人以上の乗客、150万台近い乗用車、そして80,000台余のコーチ(注、長距離バス)を輸送した。また商業車両も、(注、レーン長換算で)100万メートル扱った。(中略)

この運航事業者は、航路網のある部分での1隻の船に問題が生じると、他の航路に波及すると話した。というのは、ライフラインとなる航路網を運航し続けるためには、船をどこかに転用するか、配船する必要があるためだ。CalMac spokesman(=広報担当者)は、次のように話した。

「スコットランド西岸にあるような航路に配船しているフェリーの耐用年数は、約25年です。ですから、これらの航路で使用しているフェリーの半数近くは、既に節目を超えているのです。運航期間中に集中的に使用されており、機械的な故障や機能停止になる危険は、かなりあります。」「古い船は、しばしばヨーロッパから部品を調達するのが困難なことがあるため、不調になった時に、運航に復帰するのに時間もかかります。」(BBC News: 3rd April, 2018)

クルーズ船観光客が船外に転落、スペインの沿岸警備隊、必死の捜索開始(スペイン)

沿岸警備隊は、現在Norwegian Cruise Lineにより運航されているNorwegian Spiritが、今朝午前2時頃に警報を発したと話した。

Spanish Civil Guard(=スペイン市民防衛軍)と沿岸警備隊は、数隻の船を巻き込んで大規模な海上捜索に参加している。2機のSpanish Coastguard(=スペイン沿岸警備隊)のヘリコプターと航空機1機も動員された。捜索は、スペイン南東部のムルシアのマサロン近くの海域に集中している。

Norwegian Spiritには3,000人の行楽客が乗船しているものと理解されており、今朝早く、コスタ・ブランカの首都であるアリカンテに接岸することになっていた。今や、バルセロナまで捜索が行われているものかと思われていたが、沿岸警備隊にアリカンテまで続けるよう連絡するまでに、早くも捜索がなされていた。

行方不明になっている観光客は、サウジ・アラビア出身の34歳の男性とされているが、氏名は公表されていない。当局は、船外に転落した状況については、まだ明らかにしていない。(中略)

Norwegian Spiritは、1998年にドイツで建造され、Superstar Leoと命名されたもので、Star CruisesのLeo級の1番船だった。2004年にNorwegian Spiritとなった。Norwegian Cruise Lineの下で運航中に埠頭に2回、衝突したことがある。(Express.co.uk: 12:29, Tue, Apr 3, 2018)

途中でフェリーが故障し、リコニ横断で乗客はパニック(ケニア)

月曜日の朝にフェリーが故障して、リコニ海峡横断ではパニックとなった。同海峡最大のフェリーの1隻であるMV Nyayoは、途中で燃料管が破裂した。

Kenya Ferry Services (KFS) のManaging Director(=代表取締役)のBakari Gowaは、事故を確認し、この管は昨日の午後に修理したと話した。

「破裂した管を修理することはできるのであり、このフェリーは再配置しました。運航を再開しました。」と語った。Gowa氏は、6隻からなる船隊の最新のフェリーであるMV Jamboは、クランチ問題が拡大し、3週間も未だに修理中となっていると話した。「MV Jamboの修理を終わらせて、間もなく運航を再開します。」と話した。MV Jamboの修理は、予備の部品を海外に注文しなければならないので、遅れたと付け加えた。

最近、MV Kwaleがプロペラを交換するために撤退したことから、ここのフェリー運航は船舶不足となっている。この他の船は、MV Likoni、MV Kilindini、そしてMV Harambeeだ。MV Jamboの故障の後、KFSはMV LikoniをMtongwe海峡から撤退させた。この故障のため、海峡横断で、旅客と車両の大輸送障害と混雑を招いている。

リコニ海峡では、毎日、300,000人以上の旅客と6,000台の車両を扱っている。(The Standard: Published Tue, April 3rd 2018 at 00:00)

クルーズ客は休暇中、船が「本格的な工事中」で憤慨(米国)

厚い埃、不快な臭い、そして耳をつんざくような騒音で、Norwegian Cruise Lineの船に乗って寛げる逃避行に出ようとしていたものが台無しになった。

行楽客らは、マイアミからロサンゼルスまでの2週間航海で、洋上の工事現場の作業員らと共に過ごしたと話した。Facebook上でシェア(注、共有)された写真には、建築資材が積み上がっていて、危険物質の警告のあるものや、同船の甲板上のラウンジ・チェアの隣に座っている様子が写っている。乗客によって撮られた動画には、電動工具を使った作業員が騒音を立てている様子が捉えられている。乗客のWayne Jenkinsは、化学物資の臭いで妻が気絶するところだったと話した。

「私達がどんな地獄に晒されていたのか、知りたいですよ。」とCTV Vancouver Island(注、テレビ局)に月曜日に語った。「本格的な工事が行われていたのです。」

この旅行中、Norwegian Sunの広い区画が、警告テープで立入禁止にされ、その警告は、同船の数層の甲板が再塗装中であったことから「beautification in process(=美化進行中)」というものだった。船は今週、ビクトリアに到着するものとみられ、そこでは乾船渠に入渠して作業が続くことになる。

2,000人以上の乗客の中には、March 16 voyage(=3月16日の航海)に捧げられたFacebookのグループに、自分の体験を写した写真や動画を投稿した者もいた。メンバーの中には、写真に撮った下塗装の樽のMaterial Safety Data Sheets(=製品安全データ・シート)をシェアした者もいた。他の者は、Norwegian Cruise Lineに返金を求めている。乗客のJill Daviesは、Norwegian Sunの船長に、どうしてこの自分の休暇中にかなりの建設作業が行われているのかを聞いた。

「彼らの力の及ぶところのものではないことは、極めて明らかでした。」と話した。「これは、本店でなされた決定でした。」

Norwegian Cruise Lineは、乗客に対し、2019年3月までの他のクルーズ1回で、25パーセント引きにするとしている。Jenkinsは、それは十分ではないと話した。

「もしその25パーセントが欲しいのなら、ポケットに入れたいです。というのは、それをNCLにくれてやりたくはないですからね。」と話した。(CTV News: Published Tuesday, April 3, 2018 9:29AM EDT)

Piriou、ro-ro式旅客船部門強化(フランス)

Piriouは、本土と南ブルターニュ地方のグロア島間の重要な連結を提供するために捧げられた新しいro-ro式旅客船を引き渡した。

これは、フランスの地方機関が発注した3隻目の旅客船で、2009年にジロンド県に引き渡されたL’Estuaireや、2011年にフィニステール県に引き渡されたFromveur IIといった船に引き続くものだ。

「この契約は、旅客の利用や最適な快適さという需要に、正に応える複合技術基盤に依拠する旅客船部門における弊社の地位を強化するものであります。」とPiriouのgeneral manager(=総支配人)であるVincent Faujourは話した。

Breizh Nevez IIは、Compagnie Oceaneによって運航されているブルターニュ地方の地方機関を確かなものにする地域船隊に加わることとなる。この新船は、旅客300人、18台の軽車両、あるいは7台の軽車両に3台の重車両を収容できる小型船を求める船主の要求に適合している。

ロリアンに本拠を置く設計事務所のSHIP STUDIOと提携して設計された本船は、船員の他、不定期と定期の利用者の双方にとって満足できるよう、ロリアン―グロア島―ロリアン航路の事情にとりわけ適合したものとなっている。建造の数段階において、船員の快適さや容易な運航といった経験の何がしかが、取り込まれた。2基の可変ピッチ・プロペラと、2基の高性能の横滑り用スラスターのおかげで、高い操船性を呼び物としている。

本船はまた、安全性に妥協のない劇的な大きさと、重量制限に適合した詳細設計のおかげで、大潮の際などにグロア島の1泊滞在も可能にするものだ。喫水は、最大2.5mに最小化しており、船体側面はポール・テュディ(注、グロア島の港町)のバース(注、停泊地)の深浅測量に合わせている。(Maritime Journal: 03 Apr 2018)

Vard、Vikingと基本合意書に署名(ノルウェー)

Vard Holdingsは、Viking向けの2隻のクルーズ船の設計と建造で、2隻以上の選択権付きのletter of intent(=基本合意書)に署名した。

この船は、2021年第2四半期と2022年の第2四半期にノルウェーでそれぞれ引き渡される予定であり、Fincantieriの子会社であるVardが、この船主向けに建造する最初の船となる。2隻の船を建造する契約の潜在価値は、おおよそ45億ノルウェー・クローネ(5億7300万米ドル)とみられる。両当事者は、2018年半ばまでに最終契約を締結する共通の意思を有している。声明文には、次のようにあった。

「この事業は、全体的に革新的なもので、顧客と緊密な連携をし、高度な安全性と…クルーズ部門において益々重きが置かれるようになってきている原動力である環境影響基準に則り、Vard Designにより開発されることになります。」

Fincantieriは2012年以来、Vikingから10ユニット(注、10隻)の受注をしている。4隻は引き渡されており、残りの船は、2023年までに引き渡されることになっている。2017年3月、FincantieriとVikingは、2027年までに引き渡されることになる更に6隻の船について合意に達していた。(Passenger Ship Technology: Wed 04 Apr 2018)

キプロス船籍のフェリーの浸水を修理(ギリシャ)

水曜日、潜水クルーが西アッテカのPerama造船所に隣接する海に投錨している間に浸水が始まったキプロス船籍の船の損傷を修理した。

沿岸警備隊の当局者は、2016年以来、同じ場所に投錨しているEuropean Express(旧、高千穂丸)が、右舷側に傾いていると話した。同船は、機関室の損傷のため浸水し始めている、と当局者は話した。汚染防止船も、同船に派遣された。

当局者は、この事故によって海は汚染されていないと話した。地元沿岸警備隊は、調査を開始した。(Kathimerini: 04.04.2018 : 21:26)

2社目の日本の海運会社がオーストラリアの法廷でカルテル行為を認める(オーストアリア・日本)

シドニー発。Kawasaki Kisen Kaisha(=川崎汽船)(K-Line)が、車両の輸送で犯罪的なカルテル行為(注、競争を回避して利益を上げるために複数企業間で協定を結ぶこと)を行っていたことで、有罪を認めた。オーストラリアの競争監視当局は木曜日、2社目の日本の海運会社が、そうしたことを認めたと述べた。

Australian Competition and Consumer Commision(=オーストラリア競争・消費者委員会)(ACCC)によると、この行為は、2009年から2012年までの間のオーストラリアへの乗用車、トラック、バスの輸送に関連するものだという。

Nippon Yusen Kabushiki Kaisha(=日本郵船株式会社)(NYK) は昨年、オーストラリアのFederal Court(=連邦裁判所)により有罪の判決を受けて、そうした行為に関与していた容疑で、2500万オーストラリア・ドル(2000万ドル)の罰金刑が科されている。

木曜日、ACCC(=オーストラリア競争・消費者委員会)は、K-Line(=川崎汽船)の告訴状に関連する詳細を開示することを拒否した。

NYK(=日本郵船)の事例では、裁判所は、Nissan(=日産)、Suzuki(=スズキ)、Honda(=本田)、Toyota(=トヨタ)、Mazda(=マツダ)の車両をオーストラリアへの輸送の貨物価格をカルテルのメンバーが固定し、早くも1997年2月から、お互いに事業で勝利しようとしないことで合意していたと認定した。NYKの上級支配人は、そうした案件について、競合他社と定期的に連絡を取っており、この行為を報告するかもしれない準従業員が立ち聞きすることを避けるために、玄関や控室で電話をすることさえもしていた、とJustice(=判事)のMichael Wigneyは、昨年8月、法廷で陳述した。オーストラリアの法律は、唯一、2009年にカルテル行為を犯罪として禁止していた。

東京の川崎汽船の本店のspokesman(=広報担当者)は、ACCCの発表が真実であることを確認したが、事件は係属中であるとして、これ以上の詳しい論評を拒否した。(後略)(U.S. News & World Report: April 5, 2018, at 2:30 a.m.)

Lake Express Ferryの出現は夏が近いことの兆し(米国)

Lake Expressという高速フェリーが、ミシガン湖の岸にある夏の本拠地に向かう航海を始め、夏の準備をしている。

木曜日、このフェリーは、ミルウォーキーのメノモニー・リバー・バレーから、Port of Milwaukee(=ミルウォーキー港)に向かう旅を始めた。途中、Milwaukee high rise/ Marquette Interchange(注、インターチェンジ)、Santiago Calatrava 6th Street viaduct(注、橋)、Harley Davidson Motorcycle Museum(=ハーレー・デビッドソン博物館)、Milwaukee's Third Ward(=ヒストリック・サード・ワード)、Henry Maier Festival Park(=ヘンリー W. メアー・フェスティバル・パーク)、そしてThe Daniel Hoan Memorial Bridge(注、橋)を通過した。

Lake Expressの連続15シーズンの運航は、4月27日に始まる。予約は、オンライン、直接の場合はミルウォーキーかマスキーゴンのターミナル、あるいは電話866-914-1010番で可能。Lake Expressについての詳しい情報や、特別の旅行取引については、ウェブサイトへ。(WTMJ-TV: 3:57 PM, Apr 6, 2018)

ポート・エバグレーズのクルーズ船での爆破予告、問題なし(米国)

フロリダ州ポート・エバグレーズ発。日曜日の朝のポート・エバグレーズのクルーズ船での爆破予告について、当局は問題なしとした。

民間警備会社の爆弾捜索犬K-9が、Royal Caribbeanの船に積み込まれた荷台について調教師に警告を発した。その後、Broward Sheriff’s Office(=ブロワード郡保安官事務所)のBomb Squad(=爆弾処理班)が、午前10時過ぎに捜索のため対応した。同船職員は、隊員らが同船が安全であることを確認するまで、乗客の乗船を遅らせた。

乗客のRandy Kathは、こうした安全対策が取られることに感謝したと話した。「むしろこれをやって、安全にすべきです。当たり前のことですが、一か八かやればいいのです。」

危険物は、発見されなかった。(WSVN 7News: April 8, 2018)

WHO、オーストラリアはリステリア菌に汚染されたメロンを9か国に輸出したと話す(オーストラリア)

ジュネーブ発。致死性のあるリステリア菌に汚染されたメロンが、アウトブレイク(=勃発)により7人が死亡し、1人が流産しているオーストラリアから、少なくとも9か国に輸出された、と月曜日、World Health Organization(=世界保健機関)は話した。

このロックメロン、あるいはカンタロープ(注、マスクメロン、ネットメロン)は、香港、日本、クウェート、マレーシア、オマーン、カタール、シンガポール、アラブ首長国連邦、そしてバーレンに送られ、セイシェルにも行っているかもしれない、とWHO(=世界保健機関)の声明文にはあった。

1月17日から4月6日までに、オーストラリアは、リステリア症の症例を19例確認し、1例がその可能性があると報告したが、全員が入院している。7人が死亡した。Listeria monocytogenes bacterium(=リステリア菌)は潜伏期間が長く、通常、1週間か2週間だが、90日にまで及ぶ可能性があり、そのため、更に多くの症例が報告されるかもしれない、とWHOは話した。「被災国における症例は、なおも確認されるかもしれない。」とあった。

このオーストラリアのメロン生産者は、WHOでは名指ししていないが、2月27日にこの果物を回収した。3月2日、オーストラリア当局は、同社のメロンが輸出されていたことを発見し、関連国にInternational Food Safety Authorities Network(=国際食品安全当局網)を通じて詳細な通告文を送付した。

「この勃発の原因は、環境条件と天候の組み合わせにより、洗浄過程後に低水準のバクテリア(=細菌)が残存することにより、同果物の表面が汚染されたものと考えられる。」とWHOは述べた。「この栽培会社は、関係当局と緊密な作業を継続しており、同資産が検査により陰性だったことを受け、(4月2日から始まった週に)ロックメロンの供給に復帰している。」

リステリア菌は、健常者の場合、数日間の下痢と発熱という軽症型となり得るものだ。しかし妊婦、幼児、老人、そして癌やAIDS(=後天性免疫不全症候群)、臓器移植のような危険性の高い人の場合は、敗血症や髄膜炎の原因となり得る重症型ともなる。重症型は、死亡率が20パーセントから30パーセント。洗っていない果物の他、危険性の高い食品には、低温殺菌処理のされていない牛乳から製造された酪農製品、ソフト・チーズ、デリ・ミート製品、アイス・クリーム、生の海産品、甲殻類、貝類が含まれる。

これとは別の南アフリカでのリステリア菌の勃発では、今年初めに少なくとも180人が死亡しており、南アフリカの食品製造業者のTiger Brandsに対する集団訴訟が提起されている。(Reuters: April 9, 2018 / 11:40 PM)

海運業界は排気物一掃の呼びかけに直面(英国)

全世界の海運業界は、自動車産業の例に倣って炭素排出量を削減する呼びかけに直面している。

International Maritime Organisation(=国際海事機関)のenvironment committee(=環境委員会)は、排出水準を逓減するための全世界的な計画に合意しようと、今週、ロンドンで会合を開いた。

清浄化しないと、海運業は2050年までに炭素排出量のほぼ5分の1を占めることとなり得る、と警告されている。コンテナ船は、自動車のディーゼルの3,500倍以上の硫黄を有する燃料を使用している。国際海運は、世界貿易の約90%を運んでいるが、炭素排出量の規制はない。これは、舶用燃料からの炭素排出量の取扱の責任を、全世界の海運業に対して責任を有するUnited Nations(=国際連合)の部局である国際海事機関 (IMO)に引き渡した1997 Kyoto Protocol(=1997年京都議定書)の下での対策に反するものとなっている。2050年までに排出量を50%削減することを提言しており、この動きは、大半が海水面の上昇に脅かされている太平洋の島嶼国には十分なものではない。

IMOのMarine Environment Protection Committee(=海洋環境保護委員会)の月曜日の会合では、その頃までには70%から100%にまで排出量を削減すべきであるという提言を聴取することになる。これには、パナマ、ブラジル、その他の海運業からの収入に頼っている諸国が反対しており、行動が余りにも急であると、経済に打撃となり得ると言っている。

海運業は、気候変動に関するParis Agreement(=パリ協定)から除外されていた。気候変動に関する元UN chief negotiator(=国連交渉担当者)で、パリ協定のarchitect(=計画立案者)であるChristiana Figueresは、BBC Radio 4のTodayという番組で、国の中には既に行動に出ているところもあると話した。

「先週、(南)朝鮮(注、韓国)から大変に興味深い発表がありました。そこの船隊向けに200隻以上の新船を発注するというものです。これは、30%大型化して、30%以上高効率にするというものです。」と語った。

現在運航している最大のコンテナ船は、20,000個以上のコンテナを積載している。しかしながら、全ての国がそうした変更のために資金を調達してはおらず、国際金融資金は、豊かではない国を援助するために準備すべきであることをFigueres女史は指摘した。(BBC News: 9 April 2018)

動画:クルーズ船MSC Armoniaがロアタンで埠頭にぶつかる(ホンジュラス)

火曜日の朝、クルーズ船のMSC Armoniaが、ホンジュラスのロアタン港で埠頭にぶつかり、埠頭を通過して短時間、浜辺に座礁した。

現場で撮られた動画には、埠頭に接近する際に、左舷主錨が水中にあるのが写っている。2本目の目撃者の動画には、この展開において右舷主錨も同じ位置にあるのが写っている。事故の数分後に、自力で浜辺から後退した。(The Maritime Executive: 2018-04-10 17:20:00)

歴史的な遠洋定期船QE2が、今月、ドバイで洋上ホテルとして開業(アラブ首長国連邦)

歴史的な遠洋定期船であるQE2は、来週の水曜日にドバイで洋上ホテルとして客を迎えることになる。

4月18日に簡易開業を行い、今年の後半に、より正式な開業を行うものと考えられている。部屋は、ラマダン(注、断食月である9月)に予想される取引で、約600ディルハムからとなる。

更新されたQE2のウェブサイトも、このホテルの運営者により、この数日の間に開設された。新ウェブサイトによると、Queen Elizabeth 2には、224室の改装された部屋やスィート、13の食堂や夜の娯楽の場があり、商店街1つ、25室の打ち合わせ室や会議施設があるという。

この13層甲板のホテルは、今やドバイのポート・ラシードに恒久的に接岸している。客は、同船の工芸品を呼び物とする海事博物館に変わったターミナルから同船に入場することになり、2基のプロペラ(注、暗車)も、ここに展示されることになるものと考えられている。

水曜日の開業は、Cunard Lineのかっての旗艦を洋上ホテルとして再就航させることに向けられてきた過去数年間に亘る一連の開発に引き続くものだ。

ドバイは、2007年に同船を購入したが、景気後退により、洋上ホテルにするという計画は沈没した。10年間、不確定だったが、新しい時代が始まろうとしている。(The National: April 11, 2018)

世界初:クルーズ船Viking Graceが1世紀前の技術の風力を活用(フィンランド)

Viking Lineの旗艦であるクルーズ定期船のGraceは、今週、改良された。火曜日にトゥルクの船舶作業員は、この船に、機械的なrotor sail(=回転翼帆)を導入した。これにより、かなり燃料を節約して、炭素排出量を逓減することが期待されている。

このオーランドに本拠を置くクルーズ会社によると、Graceは、回転翼帆技術を使用した世界初の旅客定期船となるという。この回転翼帆は、フィンランド企業のNorsepowerにより開発されたものであり、Graceの炭素放出量を年間900トンにまで逓減するものと期待されている。

世界中のディーゼルで走っている他の多くのクルーズ船と比較すると、Graceはliquid natural gas(=液化天然ガス)(LNG)焚きであり、既に比較的環境に優しいものとなっている。同船は2013年以来、トゥルクとスウェーデンのストックホルム間の群島を通り抜けて、島が点在している航路を越えて来た。

回転翼帆の技術それ自体の原理は新しいものではなく、実際、1世紀前のものだが、同社は、更に環境に優しい動力を選択する必要性が再び持ち出された、と話した。

「今日は、弊社にとって偉大な日であります。オーランド島の海運会社として、弊社は、弊社の生計手段として海に頼っており、そのため、海を良好にしていくことは、弊社にとって最も重要なことであります。弊社は、環境負荷を逓減させる解決策を使用する開拓者になりたいのです。」とViking Line CEO(=最高経営責任者)のJan Hansesは、会社発表において述べた。

どうやって動くのか?

高さ24メートル、直径4メートルの回転翼帆が供給する余分の動力は、Magnus effect(=マグナス効果)として知られている物理現象の生み出したものである。回転翼が回転すると、通過する空気が、一方の側の低圧の方に流れ、その後、反対側に流れることになる、とViking Lineは水曜日に発表した新聞発表の中で説明していた。

「この圧力差によって生じた推進力が、船を前進させることになります。回転翼帆の操作は自動化されており、風向や風力の如何なる不都合な変化にも対処して、システムは停止します。」と同社は詳述した。

Norsepowerは、過去5年間に亘って、この回転翼帆技術を開発して来たのであり、Viking Lineは、現在、中国で建造中の次期旅客フェリーで、この回転翼を更に使用する計画だと話した。この名称未定の船には、Norsepowerの回転翼帆が2基装着され、2019年のいつかに運航されることになる見込みだ。(YLE News: 11.4.2018 14:13 updated 11.4.2018 14:13)

デンマークのDFDS、トルコの海運会社U.N. Ro-Roを12億ドルの取引で買収合意(デンマーク・トルコ)

4月12日、コペンハーゲン発。デンマークの海運・物流会社のDFDSは、トルコの貨物海運事業者のU.N. Ro-Roを、トルコの未公開株式投資会社のActera GroupとEsas Holdingsから、負債なしで9億5000万ユーロ(11億7000万ドル)で買収することで合意した。

これは、同社の57.7パーセントまで新規株式公開を計画していたこのトルコの会社にとっては、路線変更を意味するものであり、目論見書の草稿が先月、示されていた。

DFDSは、U.N. Ro-Roの貨物市場は「one of Europe's most attractive(=ヨーロッパで最も魅力的なものの1つ)」であり、経営上、DFDSが現在の事業の大半を行っている北ヨーロッパに類似していると述べた。DFDSの株式は、このニュースを受けて、4.5パーセント上昇した。

DFDSの取締役会は、同社の現行の自己株式取得計画を終了させ、計画中の配当を延期する決定を行った。また貸付資金調達に取り組まないのならば、資金調達構造の一環となる10億デンマーク・クラウン(1億6600万ドル)の株式発行を勧告してもいる。

DFDSの株式資本の42パーセントを保有するThe Lauritzen Foundationは、株式発行に比例して関与する意思があることを確認した、とDFDSは話した。(後略)(Reuters: April 12, 2018, 04:44:00 AM EDT)

ベイ・エリアのフェリー船隊、100パーセント再生可能のディーゼル燃料に移行(米国)

サン・フランシスコ発。サン・フランシスコのMayor(=市長)Mark Farrellは、Bay Area(=ベイ・エリア、注、湾岸地帯)のフェリー船隊は、100パーセント再生可能のディーゼル燃料に移行すると発表した。

この燃料は、植物油や動物性脂肪のようなものを原料とするもので、専門家らは、機関から排出される温室効果ガス(注、二酸化炭素)を半分以上逓減することが可能だと話している。

「私達は、この大胆な一歩を記します。そして、そうすることで、私達はこの目標を達成する全国で最初の地域となるのです。」とMayor Ferrell(=Ferrell市長)は話した。「これを繰り返させてください。もう一度言います。このサン・フランシスコ市において、私達は、環境問題に関して先頭を行く、国内で最初のものとなるのです。」

フェリーやその他の商船の他、サン・フランシスコの消防艇も切り替えることになる。同局は木曜日に、湾の方に注意を向けるのに誰にとっても十分に運の良いものとなる展示により、この業績を記念した。(KGO-TV: Thursday, April 12, 2018 06:10PM)

未来は排気物ゼロ

Rebecca Moore

LNG(=液化天然ガス)は、クルーズ業界で上手く行っている。そして、ここのところしばらくは、フェリー業界で広く利用されている。今や、他の代替燃料や動力に扉が開かれる時となっている。

水素のような代替燃料利用の挑戦についての多くの議論は、今にも主流となる代替燃料として発展していくことを意味しない。しかしこうした挑戦は、批判者が考えるよりは、早く活用されるようになると思う。

Lloyd’s Register Americasの先頭を行く電気機械の専門家であるGeorge Leggは、今年のSeatrade Cruise GlobalのLNGと代替燃料(37頁―39頁参照)に関する公開討論会で、次のように話した。「LNGは、今後30年から40年の間の踏み石となる技術ですが、我々は、より環境影響の少ない動力源を開発し続ける必要があります。」

LNGは、排気物逓減という点では大きな強みのあるものだが、それでも化石燃料なのであり、海事産業の環境規制の枠組みは、益々厳しいものとなって来ている。

Seatrade Cruise Globalの代替燃料の公開討論の演説者らは、LNGはこの業界の「tipping point(=転換点)」を通過したと論じた(37頁―39頁参照)。このことは、他の代替燃料を利用するための地ならしとなるものだ。

確かにこの討論会では、水素の利用への挑戦が議論されたが、Shell LNGのmarketing and trading team lead Americas(=南北アメリカ市場調査・貿易班)のJohn Grubicは、Shellは「looking carefully at hydrogen(=水素を注意深く調べているところだ)」と語った。

またRINA Servicesのmarine chief commercial officer(=海事主席商務官)のPaolo Morettiは、この等級分け団体では、船上のメタノールの分類の規則を発展させており、IMO(=国際海事機関)は、燃料としてメタノールを使用する際に関する指針を間もなく出すと語った。確かな枠組みの創設が、メタノールの利用を促進させることになる。

クルーズ業界内においては、既に燃料電池の利用が始まっている。ABBの燃料電池システムは、Royal Caribbean Internationalの船で試験的に使われることとなっており、豪華なクルーズ船の動力源を提供する最初の燃料電池システムとなる。

ABB Marine & Portsのmanaging director(=代表取締役)のJuha Koskelaは、次のように語った。「燃料電池は、25年間に亘って次の大騒ぎとなってきましたが、今では現実のものとなっています。」

そして昨年10月には、Viking Cruisesが、排気物ゼロのクルーズ船を作り上げる努力の中で、液体水素燃料クルーズ船の計画を明らかにしていた。

排気物ゼロの旅客船の方向に向けた確固たる動きがある。STX Franceは、主要動力源として風を利用する炭素ゼロ・クルーズの設計を始めており、この設計は、その種の最初の物だ(39頁参照)。また風技術という解決策は、Ponantのクルーズ船で実験的に取り入れることになっている。

STX Franceのvice president of projects(=事業計画部長)のStephane Cordierは、Passenger Ship Technology誌に対し、「このメッセージは、クルーズ船で如何なる燃料も使用せずに、弊社はできる限り多くのことをすることになるというものです。」と語った。

風の最前線に関しては、他にも元気の出るニュースがある。Viking LineのLNG焚きのViking Graceが、風により駆動する最初の旅客船となったというものだ。rotor sail(=回転翼帆)を備えて、4月に風力の利用を開始した。そしてこのフェリー運航事業者の新造船も、風力を利用することになる。

Viking Lineは、LNG二元燃料焚きのViking Graceは、風力を利用する回転翼帆を備えた世界初の旅客船だと話した。フィンランド企業のNorsepowerによって開発されたRotor Sail(=回転翼帆)という解決策は、燃料消費量を削減し、年間900トンまで排気量を逓減させることになる。

Viking LineとSTX Franceは、風力を利用するよう、他の旅客船運航事業者にも扉を開いている。

排気物ゼロのクルーズ船とフェリーの建造の気運の高まりは、LNGとは別の代替動力を利用する主流を加速させることになる。(Passenger Ship Technology: Fri 13 Apr 2018)

クルーズ船での死に疑わしいところなし、警察話す(オーストラリア)

Pacific Dawnというクルーズ船から船外に転落した女性の死は、事故ではなかったが、この悲劇的な終わりは、忘れられない家族旅行となるに違いない、と警察では話している。

47歳のブリスベーンの母親は、夫と夕食を摂った後、木曜日の午後に、ニュー・カレドニアの約150浬西で、船外に落ちた。日曜日の朝にブリスベーンで乗客が下船した際に、警察のInspector(=警部補)、Rob Grahamは、この悲劇の種類を確認した。

「これは事故(注、偶然の出来事)ではありませんでした。」と語った。「心の健康については、隠し立てしないようにしましょう。」

女性は、夫と2人の娘、そして息子1人と乗船していた。「愛情に満ちた家族にとっては、生涯経験となる休日となるに違いない悲劇的な終わりです。」と語った。「女性が転落した際に、夫が並んで立っていたのです。」

前の報道では、女性は異常な波のために気持ち悪くなっていたか、転落したというものだったが、不正確だったと話した。この女性が転落するや、夫は直ちに警報を発し、捜索が始まり、船は方向転換した。「2人が行方不明にならなかったのが、唯一の幸いでした。」とGraham警部補は話した。

しかし金曜日の朝までに、海洋救助の専門家の勧告を受けて、捜索は打ち切られた。警察は、coroner(=検視官)向けの報告書の準備をしているところだ。

クルーズ運航事業者のCarnival Australiaは、警察の捜査に全面協力していると話した。「弊社では、何が起きたのか、そして明らかに愛情深く仲のいい夫婦が、遮られることなく写っているCCTV(=閉回路テレビ)の映像を提供することができることでしょう。」と、Carnivalは声明文において述べた。「弊社は、ご家族に心からのお悔やみを申し上げ、悲しみの中に安らぎを見出すことを希望いたします。乗客の皆様の相談には応じます。」

・オーストラリアでは、危機支援活動のLifeline(=命の電話)は、13 11 14番。連合王国(注、英国)では、Samaritans(=サマリタンズ、注、自殺の相談を受ける慈善団体)には、116 123番で連絡が取れる。合衆国では、National Suicide Prevention Lifeline(=全国自殺防止命の電話)は、1-800-273-8255番。その他の国際的な自殺電話相談サービスは、befrienders.orgで検索可能。(The Guardian: Sat 14 Apr 2018 23.48 BST)

ドバイ・クルーズ・ターミナル、クルーズ観光客の流入、2014年の2倍に(アラブ首長国連邦)

Mina Rashid(=ラーシド港)のドバイのクルーズ・ターミナルは、4年前に開設されて以来、2倍以上のクルーズ観光客を受け入れている。

DP Worldが経営するHamdan bin Mohammed Cruise Terminalは、2013年―14年にドバイに到着した320,000人のクルーズ観光客から増加して、2016年―17年シーズンには625,000人以上の行楽客を受け入れた。クルーズ訪問者数は、2018年―2019年シーズンには、700,000人を超えるものとみられている。

2014年に同ターミナルが開設されて以来、190万人余のクルーズ観光客が、489隻の船に乗ってドバイを訪問した。クルーズ船の寄港は、2013年―2014年の93回から68パーセント増加して、2016年―2017年には156回になっている。

首長国では、2020年からは、年間100万人のクルーズ観光客を引き寄せることを狙っている。成長の鍵となるのは、このクルーズ・ターミナルが、1日に18,000人の乗客を扱う能力があるという、世界最大のターミナルになることになっていることだ。現在、世界最大のクルーズ港はマイアミにあり、2016年に500万人近いクルーズ客を迎えている。

「弊社では、世界で最高の施設を提供して、訪問者の好みや経験を賄えるような、真に豪華なクルーズ体験を作り出そうと尽力しております。」とDP Worldのgroup chairman and chief executive(=グループ会長兼最高責任者)であり、Ports, Customs and Free Zone Corporation(=港湾・税関・自由貿易圏法人)のchairman(=会長)でもある、Sultan(=サルタン)のAhmed bin Sulayemは語った。

ドバイのクルーズ観光市場は、この都市がヨーロッパや合衆国のクルーズ愛好家向けの選ばれた目的地となって来ていることから、過去4シーズンの間に急速に発展している。(The National: April 14, 2018)

クルーズ船Anthem of the Seasから船外に転落して男性行方不明、沿岸警備隊話す(米国)

Coast Guard(=沿岸警備隊)は、金曜日にバージニア州の沿岸沖で、Royal CaribbeanのAnthem of the Seas(注、「海の賛歌」の意)というクルーズ船から船外に転落した男性を探している。

Anthem of the Seasという船は、当初は大きく円を描いて戻り、この男性を探したが、最終的には先に進んだ、とABCは報じた。このクルーズ船は今、ニュー・ジャージー州に向かっている。この乗客は、News 12 New Jerseyによると、合衆国出身の24歳の男性であることが判明している。

男性は「intentionally(=故意に)」午後4時頃、船外に転落した、とRoyal CaribbeanはNBCに話したが、同船はバハマから戻って来るところで、午後6時にニュー・ジャージー州に到着することになっている。

NBCによると、Royal Caribbeanは、直ちに沿岸警備隊に通報し、数時間停船して、この乗客を独自に捜索し始めたという。沿岸警備隊とヘリコプター1機が、夜を徹して行方不明の男性の捜索を継続した。

「Anthem of the Seasに乗船していたお客様が、船がニュー・ジャージー州ケープ・リバティーに向かう途中で、故意に船外に転落したのが観察されたことを残念ながら報告いたします。」とNews 12 New Jerseyに対するRoyal Caribbeanの声明文にはあった。(Fortune: April 14, 2018)

政府、Sewol沈没4周年に慰霊祭を開催へ(韓国)

政府は月曜日に、Sewolというフェリーの沈没4周年を追悼する式典を開催する。

この慰霊祭は、Education Ministry(=教育部)とOceans Ministry(=海洋水産部)が共同して組織するもので、Hwarang Amusement Parkで午後3時に予定されている。この公園は、Danwon High School(=檀園高等学校)のある京畿道(=キョンギド)安山(=アサン)市の政府によって建立された記念碑の近くにある。大半の犠牲者は、ここの生徒だった。

Prime Minister(=首相)のLee Nak-yon(=李洛淵)、Education Minister(=教育部長官)のKim Sang-kon(=金相坤)、そして与野党の指導者らが、遺族や市民と共に、この式典に参列する。

8人の生徒ではない犠牲者のための合同葬儀は、仁川(=インチョン)の公園で同時に執り行われる。約300人の市民と当局者が、この葬儀に参列するが、Interior Minister(=行政安全部長官)のKim Boo-kyum(=金富謙)や、Incheon Mayor(=仁川市長)のYoo Jeong-bok(=劉正福)が含まれている。

この不運なフェリーは、同国の南西の珍島(=ジンド)沖の海域で、2014年4月16日に転覆し、304人が死亡したが、大半は修学旅行中の十代だった。(KBS WORLD Radio News: 2018-04-16 08:12:58)

金正恩の母親の珍しい写真が日本で掲載される(北朝鮮・日本)

日本のMainichi Shimbun(=毎日新聞)という日刊紙が土曜日に、北朝鮮の指導者であるKim Jong-un(=金正恩)の母親であるKo Yong-hui(=高英姫)の珍しい写真を掲載した。北朝鮮では不明確な地位にある人物だ。

この写真は、Mansudae Art Troupe(=万寿台芸術団)の構成員として、Ko(=高)が1973年に日本を訪問した時のもので、当時の指導者であるKim Jong-il(=金正日)の愛人となる前のものだ。当時、「Ryu Il-suk(=柳日淑)」という別名で通っており、東京、名古屋、大阪で公演した。

高は、日本の大阪出身の朝鮮人であり、10歳の時に北朝鮮に渡った。父親は密輸船を運航していて日本当局に検挙され、強制退去処分に直面したが、北朝鮮に渡ることになった。父親は、元々は南朝鮮(注、韓国)の済州(=チェジュ)島の出身だった。

高は、19歳の時にこの芸術団に加わり、1975年頃、金正日の愛人となり、1981年にKim Jong-chol(=金正哲)、1984年にJong-un(=正恩)、1987年にYo-jong(=与正)を出産した。

北朝鮮政府は、彼女の存命中、その存在を秘密にしてきたが、とりわけ父親がWorld War II(=第二次世界大戦)中、日本の軍服工場(注、廣田裁工所)で働いていたことから秘密にしてきた。(The Chosunilbo: April 16, 2018 12:21)

Crystal、5隻目のリバー・クルーズ船の引き渡しを受ける(ドイツ)

Crystal River Cruisesの5隻目のリバー・クルーズ船、Crystal Ravelが、4月12日にドイツのウィスマールで同社に引き渡された。

Crystal president and CEO(=社長兼最高経営責任者)のTom Wolberが、Ravelの3隻の先行船が建造されたWerften造船所であった式典で引渡しを受けた。

Ravelは、Crystal Debussyの引き渡しを受けて1か月後に引き渡された。Debussyは、今月初めにアムステルダムから処女航海に乗り出した。Ravelは、5月10日に処女航海に乗り出し、スイスのバーゼルからウィーンに向かう。ライン川、ドナウ川、マイン川、モーゼル川を航行することになる。

Ravel(=ラベル)は、Crystalが計画しているリバー・クルーズ船の最終船。同社のBach(=バッハ)、Debussy(=ドビュッシー)、Mahler(=マーラー)という3隻の新造船の後に続くものだ。第1船のCrystal Mozart(=モーツァルト)は、Crystalが2016年にリバー・クルーズ市場に参入した際に改装した船。

姉妹船のように、この乗客106人乗りのRavelは、キング・サイズ(注、特大)のベッドのあるスィート、バルコニー窓、ウォーク・イン・クローゼット(注、人が歩いて入って行けるような洋服箪笥)、そして大半の部屋にある二元洗面・浴室を呼び物としている。全てのスィートは、喫水線の上にある。

食事が摂れるところが3つあり、これには高級料理のWaterside Restaurant(注、「水辺食堂」の意)、形式ばらないBistro(注、フランス語で「一杯飲み屋」の意)というカフェ、そしてVintage Room(注、「葡萄酒部屋」の意)があり、ここでは葡萄酒を組み合わせた私的な夕食用に借りることが可能だ。(Travel Weekly: April 16, 2018)

沿岸警備隊、マラトン近郊のクルーズ船から病気の男性を救助(米国)

フロリダ州マラトン発。U.S. Coast Guard(=合衆国沿岸警備隊)は、マラトン近郊のクルーズ船の41歳の男性を救助した。

隊員らは内臓問題を抱えたある船員の報告を受け、月曜日の朝、Norwegian Getawayに対処した。結果的には、Air Station Miami(=マイアミ航空基地)の隊員らが、このクルーズ定期船から患者を吊り上げて基地に連れ戻り、そこからJackson Memorial Hospital(注、病院)に搬送した。(WSVN 7News: April 16, 2018)

金正恩の贅沢な生活を下支えするために「人間であることを諦めた」外国で北朝鮮人奴隷が働いているのが見つかる(北朝鮮)

ヨーロッパとロシアで、何百もの北朝鮮人が、仕事場で、休憩や睡眠なくして単純労働をすることを余儀なくされており、Kim Jong Un(=金正恩)の贅沢な生活様式を下支えするために稼ぎを送金している、とBBC(=英国放送協会)のPanorama(注、番組名)が、覆面調査を行って報じた。

ロシアのウラジオストクの身元不明の北朝鮮人労働者は、番組に次のように語った。「ここでは犬のように扱われるのです。ゴミを食わないといけないのです。人間であることを諦めないといけないのですよ。」

また自身と仲間の労働者は、自分の稼ぎの大半を「captain(=指導者)」として知られる仲介者を介して、北朝鮮に引き渡さなければならないと付け加えた。「それを『Party Duty(=党資金)』と呼ぶ者がいます。『Revolutionary Duty(=革命資金)』と呼ぶ者もいます。それを支払えない者は、ここにいることはできません。」と話した。「10年前は、月に約15,000ルーブル(242ドル/170ポンド)でしたが、今では2倍にもなっています。」

こうした賃金は、一体化すると、年に20億ドル(14億ポンド)にもなり得る。とThe Washington Post紙は報じた。そして金正恩の贅沢な生活様式、核開発計画の資金調達のために使われている、と北朝鮮の元deputy ambassador to the UK(=駐英大使代理、駐英朝鮮公使)は語った。

Thae Yong Ho(=太永浩)は、2016年にこの体制から亡命したが、BBCに次のように語った。「金一族の私的な贅沢、核開発、そして陸軍の資金に使われました。これは事実です。」

北朝鮮の指導者は最近、薄型テレビやApple製品のある防弾列車で中国に旅をしたが、これは贅沢の偉大なる見世物だった。一方、彼の何百万もの市民は、栄養不良か、医療に対する基本的なアクセスも欠いているままだ。また昨年、複数回の短距離、中距離、そして大陸間弾道ミサイルの実験も行っている。

ポーランドの北朝鮮人奴隷も、労働し、如何なる休憩を取ることも許されないところで生活することを余儀なくされている、とBBCは報じた。ポーランド北西のシュチェチンの外国人労働者を担当する北朝鮮の監督は、この番組に次のように語った。「うちの連中は、労働するためだけにポーランドに駐在しているのです。無給休日だけを取っています。締め切りになると、休憩なしで働きます。ポーランド人と違います。彼らは1日8時間労働で、その後、帰宅します。」「我々は違います。労働しなければならない限り、労働するのです。」

世界中に約150,000人の北朝鮮外国人労働者がおり、その多くは、ロシア、中国、ポーランドにいる。約800人がポーランドにおり、大半が溶接工、単純労働者(注、肉体労働者)として労働している。12月にUN(=国際連合)は、北朝鮮労働者に査証を発給することを止め、2年以内に帰国させるよう、各国に命じた。ポーランドは、北朝鮮人労働者に査証を発給するのを止めたが、これはその活動を止めたことを意味するものではない。BBCによって隠し撮りされたあるポーランド人支配人は、北朝鮮人労働者を雇用し続けることを認めたが、許可を得るのが難しくなってきたと不満を漏らした。(Business Insider: Apr. 16, 2018, 7:54 AM)

海員のストライキで水曜日のフェリーの運航はなし(ギリシャ)

水曜日の午前6時から始まり、木曜日の午前6時まで続くギリシャの海員による24時間ウォークアウト(注、ストライキ、同盟罷業)により、全国の港湾でフェリーが係留されたままになる。

このストライキは、クルーズ海運に対する制限を撤廃するという省議決定草案に抗議すべく、Greek seamen’s federation(=ギリシャ海員同盟)(PNO) が呼びかけたものだ。

同労組は、非ヨーロッパ連合船籍の船舶が、ギリシャの港湾を使用して、非ギリシャ人船員を雇用することを許すことになる計画に反応している。また貨物船が、安全な要員配置のために要求されている最小限の船員数で航海することを許す計画も拒否している。(Kathimerini: 17.04.2018 : 20:05)

違った種類のクルーズ(マレーシア・日本)

PEACE BOAT(=ピース・ボート)は、世界の大洋を旅する単なるクルーズ定期船ではなく、世界的な問題に注意を喚起し、社会に前向きな変化を進める使命を持つ、日本で設立された非政府機関でもある。

このPeace Boatという機関は、旅行それ自体が社会や政治に前向きな変化もたらす道具となり得ると信じている。1983年にその最初の航海をして以来、Peace Boatは、95回のクルーズで、60,000人以上の乗客を迎え、80か国以上の100港以上を旅してきた。船上や港でのプログラムに加え、Peace Boatは、その支援活動や組織的運動、例えば、世界中の現地共同体に深刻な影響を与える核問題に関連する活動において、本来持ち合わせている視点を盛り込むべく活動している。

今や、マレーシア人がこのPeace Boat共同体に参加できるようになった。旅行会社のReliance Travelが、このクルーズ船をマレーシア、シンガポール、タイに誘致すべく、Peace Boatと提携したのだ。Reliance Travel Groupのdeputy CEO(=最高経営責任者代理)のReuben Ganは、次のように語った。

「私達の提携は、単なる余暇のためのものを越えた、平和教育や平和推進、異文化理解を進める旅行を推進している私達の真摯な努力の現れなのです。」「同時に私達は、旅行は社会に前向きな変化を進める道具として機能し得ることを信じています。」

Peace Boatのマレーシアへの直近の訪問は、3月27日になされたもので、3月8日に横浜から始まった97回目の地域航海の一環として、世界を周る人生を変えるような旅行に世界を旅する人たちを乗せてポート・クランに到着し、4月23日に日本に戻った。

詳しくは、Reliance Travelのウェブサイトへ。(The Sun Daily: Posted on 17 April 2018 - 10:32am)

忘れられた男達:第二次世界大戦の難破船から828人の戦争捕虜を回収する非凡な計画(英国・日本・米国・中国)

1942年に1,800人余の英国人PoWs(=戦争捕虜)が、Lisbon Maru(=りすぼん丸)の3つの貨物艙に押し込められたが、この船は日本の警備兵によって撃たれ、7,000トンの船は東シナ海の海底に沈んだ。大半の者は先を争って避難したが、ある船倉では、唯一の避難梯子が崩壊し、数百人が生き残る機会を失った。

現在、64歳の中国系アメリカ人実業家のFang Liは、この戦時難破船と共に沈んだ人の子孫や関係者を探している。次のように語った。「80年近く抑留されてきた数百の霊魂を帰国させる時です。」「命の最後の瞬間に脱出しようとしたのですが、遺骨は非常に長い年月の間、幽閉されてきたのです。」

乗船していた者の関係者が連絡を取り、遺骨を回収する望みを表明したことから、この実業家は励まされてきた。最初にLisbon Maru(=りすぼん丸)の話を聞いたのは2013年のことで、自身のスタジオであるLaurel Filmsが、舟山(=チョウシャン)の東部中国群島で映画を製作していた時だった。地元漁師が、沈没した日本船が海底にあることを話したのだった。

実業家は、この惨事について調査を始め、10月1日の朝に合衆国の潜水艦の魚雷によって攻撃された際には、香港陥落後、日本にある労働収容所に英国兵士を輸送していたことが判ったのだった。日本の警備兵は、暴動を避けようとして、船倉のハッチに板を張り、防水シートをかけていたが、捕虜らはそれを突き破り、警備兵らは発砲した。

Fang氏は、沈没したLisbon Maru(=りすぼん丸)の写真を撮るために水中探査を行い、同船がある場所を確認した。

ベルリンで英国人科学者と出会う機会があり、Fang氏は、英国兵士の遺骨は回収すべきであることを示唆した。それは、死者は常に死に際して故郷に戻るべきだと中国人が信じていることと一致していた。ところがこの計画には、誰もが満足したわけではなかった。97歳のDennis Morleyは、この残虐行為の最後の英国人の生き残りであると信じられているが、昨年、The Sunday Times紙に対し、「it’s a war grave and that should be left(=それは戦没者の墓なのであり、そのままにしておくべきだ)」と話していた。

しかしFang氏は、その後、祖父のMontague Glisterがこの船と共に亡くなったという英国人女性から、家族は祖父の遺骨が回収されるのを見るのを大変に心待ちにしているというメッセージを受け取っている。

この実業家はまず、より多くの人々に手を差し伸べ、死者を称える記録映画を製作する決心をした。Lisbon Maru(=りすぼん丸)の犠牲者を知る人に面会するため、先週末、英国に撮影隊が到着した。Fang氏は語った。

「たった2人の目撃者いるだけで、もし今、我々が行動しないと、彼らの話を話してもらえ、彼らを記憶できる最後の機会を失うことになります。」「少なくとも、彼らは記憶すべきものに十分に値するものです。」(Express.co.uk: 17:48, Tue, Apr 17, 2018)

ドイツ、主要部門で中国が市場を開放したのを歓迎(ドイツ・中国)

ベルリン発。火曜日、ドイツのEconomy Ministry(=経済大臣)は、中国が主要産業市場の何がしかを開放し、外国人投資に対する既存の市場障壁を軽減する決定を行ったことを歓迎した。

「これは、正しい方向にある信号です。」と同相は声明文において述べ、こう付け加えた。「今や言葉に引き続く行動によって問題が変わって来ることになり、もしそうなら、どのような規制になるかです。」

これに先立ち中国は、火曜日、自動車事業の外国人所有権に対する制限を撤廃し、造船業と航空機産業については、2018年に撤廃すると発表していた。(The New York Times: April 17, 2018)

Rolls-Royce、13隻のFjord1のフェリー向けに自動横断システム供給へ(ノルウェー・英国)

Rolls-Royce Marineは、ノルウェーのFjord1が運航することになる13隻の新しい環境に優しいフェリーに、autocrossing system(=自動横断システム)を供給する契約を確保した。この取引の下で、Rolls-Royceは、それぞれの船の付属プロペラ制御システムを使った2基のazipullプロペラも供給することになる。

このフェリーのうち5隻は、ノルウェーのHavyard Ship Technologyで建造されているところで、他の3隻は、トルコのSefine Shipyardで建造されている。Sefine ShipyardとCemre Shipyardは、それぞれ2隻のフェリーを建造中であり、一方、ノルウェーのFjellstrandは、Fjord1向けにフェリー1隻を開発中だ。

Fjord1とのこの最新の契約で、Rolls-Royceはノルウェー沿岸を運航することになる合計18隻の新しいフェリーに自動横断システムを売却した。Rolls-Royce Electro, Automation and Controlのsenior vice-president(=上席部長)のAndreas Sethは、次のように話した。

「新船のうち5隻は、ノルウェーに2つある自立船技術向けの指定試験海域のうちの1つで運航することになります。」「ここは、Rolls-Royceの自動横断システムが、進展した自立・遠隔航行に向けた旅をするための確かな第一歩となることから、完璧な場所です。」

Fjord1のフェリーは、同社とGovernment of Norway(=ノルウェー政府)との間の商業協定の一環として、エネルギー消費の厳格な年間制限を満たすよう設計されることになる。Rolls-Royceの自動横断システムを使用することで、このフェリーは、自動的に加速・減速・速力・針路を制御することで、安全で、予測可能な、エネルギー効率に優れた往復運航が可能となる。

またこのフェリーは、2基のRolls-Royce azipullスラスターからも利益を得ることになる。これは、最適挙動と効率最大化を確保するために、環境状態に順応するよう設計されているものだ。

船の船長だけが、この自動システムを管理することができ、必要ならば、伝統的な操船システムを使用して介入することも可能だ。(Ship Technology: 19 April 2018)

クルーズ船シーズンがシアトルに到来(米国)

シアトル発。確かに春の兆しだ。今シーズン最初のクルーズ船、Norwegian Sunがシアトルに接岸した。木曜日、待ちきれない乗客の一団が、Pier 66(=第66番埠頭)にやって来た。

全てはKaren Johnsonをワクワクさせるものだった。旅行者を船に案内していた。「こういうのが好きなんです。人に話しかけるのが好きなんです。そういうのが私なんです。」と話した。シアトル港は、彼女の熱意と分かち合っている。

「興奮しています。」と同港のMichael McLaughlinは話した。「最初のクルーズ船が姿を見せる時は、いつもワクワクします。」

同港では、シアトルにとって、今年は最大のクルーズ・シーズンになるものとみている。110万人以上の乗客を見込んでいる。これはキング郡の人口の約半分だ。同港では、当地に接岸するクルーズ船は、1隻で270万ドルをシアトル経済に注入することになると話している。約4,000人の雇用を支えている。

船が、来続けることになる。その中で最大のクルーズ船は、Norwegian Blissで、5月30日にシアトルに到着することになっている。(KOMO News: Friday, April 20th 2018)

ハリファックスの2018年クルーズ船シーズンが今週末に始まる(カナダ)

ハリファックスの2018年クルーズ船シーズンは、今週日曜日の正午、ノルウェーのクルーズ船がPier 23(=第23番埠頭)に到着して始まることになっている。

ノルウェーの会社、Hurtigrutenが運航するクルーズ船MS Framは、ハリファックスに来る最初の船となる。

Port of Halifax(=ハリファックス港)にとっては、もう一つの記録破りの年となる。ざっと200隻の船が、このノバ・スコシア州の首都に帰港する予定で、約300,000人のクルーズ客が、ハリファックスにやって来る。Queen Mary 2は10月に到着することになっており、10隻が同港初寄港となる。(Global News: April 20, 2018 3:26 pm)

フェリー運航中止で10,000人の休日計画に影響(アイルランド)

Irish Ferriesが、新船のWB Yeatsの引き渡しが7月より前になることはないかもしれないと話し、10,000人もの休日の行楽客の夏の航海が中止となった。Niamh Nolanが報告する。

声明文によると、同社は、7月12日から29日までの間の航海を予約した人に、この航海が中止になったことを伝えるために連絡を取っているという。

同社のspokesman(=広報担当者)はRTE Newsに対し、WB Yeatsという船の到着が遅れているが、7月中は、ロスレア発のOscar Wildeでの航海で、予約した乗客を収容できることを確信していると話した。Irish Ferriesは、影響を受けた乗客のためにOscar Wildeに場所を確保している、と広報担当者は話した。場所が提供できない場合は、同社では全額返金する。

昨日、電子メールで影響を受ける人に連絡を取っており、将来の航海で使用できるものとして、同社からの善意のしるしとして、150ユーロのバウチャー(注、割引券)を提供した。

同社では、新船の引き渡し遅延は、まだ完全には確認されていないと話した。しかしながら「in the interests of minimising the level of potential disruption to our customers(=弊社顧客の混乱の可能性を最小限にする関心から)」航海の中止を決定した。(RTE.ie: Updated / Saturday, 21 Apr 2018 22:57)

動画:クルーズ船が病気の乗客を降ろす(バミューダ)

「Norwegian Jade」というクルーズ船が、今日(4月23日)の午後7時に、バミューダの東端沖で重体の73歳の男性客を下船させることになっている。

Bermuda Maritime Operations Centre(=バミューダ海洋運用センター)のspokesperson(=広報担当者)は、次のように語った。

「バハマ船籍のクルーズ船『Norwegian Jade』は、重体の73歳の男性客のMedical Evacuation(=医療救助)のため、今晩の午後7時にバミューダの東端沖に来ることになっています。」「患者と医療班が水先案内船を使って陸地に移動し、King Edward VII Memorial Hospital(注、病院)に搬送することになります。Norwegian Jadeはその後、フロリダ州マイアミからアゾレス諸島のポンタ・デルガタへの本来の旅行を続けます。」(Bernews: April 23, 2018)

ヘルシンキ、記録的なクルーズ船シーズンの準備万端(フィンランド)

より涼しい目的地が人気を得るようになってきていることから、クルーズ船産業は、遂にヘルシンキを目的地として包囲するようだ。今年の夏は、このフィンランドの首都を訪れたクルーズ船の昨年の記録を打ち破ることになる。

今年の夏は、フィンランドの首都のクルーズ船事業にとって、かってなく忙しいものとなる、と国際訪問者に特化している市有のHelsinki Marketingでは話している。

クルーズ・シーズンは、5星のMS HanseaticがSouth Harbour(=南港)に接岸して、火曜日に開幕した。夏の最も忙しい日は、ヘルシンキに半ダース(注、6隻)の大型船が係留して、10,000人近い乗客がもたらされる7月2日になりそうだ。

昨年、ヘルシンキでは50万人の乗客を記録し、266隻の船が、478,000人のクルーズ訪問者をもたらした。同市の観光部門は急速に成長している、とHelsinki MarketingのCEO(=最高経営責任者)のLaura Aaltoは話す。

「クルーズ観光の増大は、大変著しいものです。」と話す。「それは、ヘルシンキが目下のところ、国際訪問者の目を惹きつけていることを示すものです。昨年、外国人客による1泊滞在が驚異的に増加したのです。」

クルーズ客は通常、同市に1泊滞在することはないが、1日の訪問で、平均約64ユーロ消費する。昨年、ヘルシンキで約3200万ユーロを消費していた。もし全ての予定されている到着がなされたならば、昨年の13パーセント増の船になり、これは既に記録的な1年となっている、とAaltoは話す。

地域的なCruise Balticの市場調査によると、昨年は、500万人以上のクルーズ客がこの地域を訪れたという。それは、もう1つの記録であり、2016年から16.6パーセント増になっている。

世界では、クルーズ船は、年間2700万人余の乗客を輸送している。10年後には、年間4000万人を超えるものと予想されている。Cruise Balticでは、バルト海のような冷涼な地域に、より多くの船がやって来ると話している。Cruise Lines International Association (CLIA)も、低い平均気温の目的地は、地球が温暖化するにつれて、より人気が出て来ると予測している。

「今年は、中国人旅行者のみを乗せたクルーズ船が、バルト海を初めて訪問します。より大きく見ると、これは、バルト海の人気が急速に上昇している信号なのです。」とAaltoはYle紙に話した。

この船はMSC Orchestraだが、Helsinki Dayの6月12日に、1,800人の乗客を乗せて、フィンランドの首都に接岸することになっている。5月から、Helsinki Helpという観光案内人が、訪問者を支援すべく通りで活動する。市の名所の新たな支援地点でも、勤務することになる。(YLE News: 23.4.2018 11:29 updated 23.4.2018 11:29)

Chelsea、船舶建造で日本の警固屋を選定(フィリピン・日本)

木曜日、Chelsea Logistics Holdings Corp.は、日本のKegoya Dock Co. Ltd. (Kegoya Dock)と2隻の新品のロール・オン、ロール・オフ旅客フェリーを建造する契約に署名した。

CLCは、Philippine Stock Exchange(=フィリピン証券取引所)に対する開示において、日本の広島県のKegoya Dock(=警固屋船渠)の造船所でフェリーを建造することになると述べた。

この2隻のRORO船は、2019年10月と2020年4月に、それぞれCLCに引き渡されることになる。フィリピン海域向に特別に設計された船は、同社の追加の馬車馬(注、働き者)となるものと期待されている。CLCは、警固屋船渠で建造されることになる3番船の選択権を有している。

警固屋船渠は、非常に高名な日本に本拠を置く造船会社で、船舶、艀、大型の艀の建造と修理に携わっており、広島の呉市に本店がある。

CLCは、新品の若い船を買収することで、その旅客・貨物船隊を改善する計画だ。(The Standard: posted April 26, 2018 at 09:31 pm)

クルーズ船会社は今年、フィリピン人に何百人もの雇用を提供へ(フィリピン・米国)

マニラ発。世界最大の旅行娯楽会社のCarnival Corporationは、今年、その高級クルーズ会社であるHolland America Lines (HAL) 向けに、何百人ものフィリピン人海員を雇用する、と同社社長は木曜日に語った。

HAL President(=社長)のOrlando Ashfordは、今年後半に、Nieuw Statendamと呼ばれる新しいクルーズ船を就航させると話した。この船では、400人以上のフィリピン人海員が必要となる、と見積もっている。

「フィリピンの提携者から弊社が分かっていることは、彼らは賢く活動的であるということで、卓越したユーモアを解する心を持っており、弊社のお客様との関係で、本当に彼らを欲しているのです」とAshfordは、ANCのThe Bossとの独占インタビューで語った。

Ashfordは、この新しいクルーズ船は船隊内で最大のものとなり、2,666人のお客を収容することができるものとなる、と語った。2人の客につき、1人の従業員の割合なので、約1,300人の職員が必要となり、その34パーセントがフィリピン人となる、と語った。

HALは現在、従業員候補者を訓練する学校を、フィリピンに2校有している。アンティポロとイントラムロスにあるこの学校では、志願者は、飲食物の提供、料理作業、顧客窓口部門作業、船で必要な冷凍・配管・その他の技術のあらゆるものを訓練している。

その他の国々との競争の中で、フィリピン人海員の雇用が落ち込んでいるにも拘らず、Ashfordは、会社ではクルーズ船の仕事を募集するフィリピン人の人数を減らすことは考えていないと語った。HALの教師、学生、提携者と同社の拡大について話して、国内で数日過ごしたと話した。HALが心配していることの1つは、同社が成長するにつれ、同社のために働く十分に才能のある人を惹きつけることについてだという。

「反対に、従業員は文字通り、世界を見て体験する機会を得ることになります。」(ABS-CBN News: Posted at Apr 27 2018 06:00 AM)

報告書によると、高速輸送用に設計された海軍艦船には速力、輸送問題がある(米国)

ノーフォーク発。世界中で素早く軍隊や装備を移動させるために設計されたNavy(=海軍)艦船の全船級には、そうした作戦を完遂できないこととなり得る大問題がある。これが、Defense Department Inspector General(=国防省総轄監察官)の新報告書の結論だ。

同報告書によると、双胴船型の遠征高速輸送船は、平均35ノットあるいは時速約40マイルで、1,200浬を120万ポンドの貨物を輸送できるものと思われていた。しかし初期検査では、これらの艦船は平均速力31ノットで、769浬輸送することしかできないことが判明した。

このアルミニウム船には広い貨物空間があり、ヘリコプターやドローン(注、無線操縦の飛行機)用の航空甲板がある。多種多様の軍事任務に対処できるよう設計されており、避難や災害救助においても使用できる。2008年以来、海軍は、防衛請負人のAustal USAから、12隻の遠征高速輸送船を購入した。昨年の夏までに、Austalは8隻の艦船を引き渡している。他の4隻は、2019年会計年度末までに引き渡されるものとみられている。

今までのところ、海軍はこの事業に約20億ドルを支出しており、報告書では、既に引き渡されている艦船で監察官が発見した全ての問題を解決するため、更に支出するかもしれないと述べている。

この船級の1番船は、USNS Spearheadだが、バージニア・ビーチのJoint Expeditionary Base Little Creek-Fort Story(=リトル・クリーク・フォート・ストーリー統合遠征基地)を本拠としており、現在はラテン・アメリカ(注、中南米とメキシコ)の人道的親善使節で展開している。これらの艦船は、ノーフォークに本拠を置くMilitary Sealift Command(=海上輸送司令部)に直属する26人の民間船員によって運航されている。これらの艦船には、312人までが使用できる航空機流の座席があり、追加の104人用の寝台がある。

速力と距離の問題は、水曜日に公表されたIG(=監察官)報告書で、唯一確認されたものではない。28件の不備が引用されており、そのうち9件の他は、全て作戦に深刻な影響を与え得るものだった。主要問題の1つは、情報交換の安全など、制御と関連がある。

「サイバーセキュリティーの脆弱性は、ハッカーがシステムを無力化したり、システムを掌握したりして、EPF船が任務を達成できなくすることになる可能性がある。」と報告書にはあった。

これらの艦船で監察官が発見した別の問題は、特に荒海において、期待通りに、一方から他方に装備品を輸送できないというものだった。「EPF船は、波が0.3メートル以下の時にのみ、車両輸送が可能であり、通常の状態は、保護された港内でのみ見られた。」と報告書には述べられていた。

海軍は報告書に対応して、既に引き渡された艦船の問題を正すべく作業中だと話した。(The Virginian-Pilot: Apr 27, 2018)

Irish Ferries、ダブリン―ホリーヘッド航路に新フェリー就航(アイルランド・英国)

Irish Ferriesの新しい高速船、Dublin Swiftが、内装を全面改装して、アイルランドのダブリンとウェールズのホリーヘッド間の航路に就航した。

オーストラリアに本拠を置く造船業者のAustal Shipsによって建造されたDublin Swiftは、1999年以来、運航して来たJonathan Swiftに代わる双胴船。Dublin Swiftは、今やアイリッシュ海最大の高速フェリーであり、35ノットの速力で運航することになる。先代と同様、ダブリンとホリーヘッド間で1日2往復する。

Dublin Swiftは、先代よりも乗用車と旅客の収容力があり、再設計された内装と改善された旅客設備を提供する。娯楽も更新されており、メニューは、地元産の食材と数種の異なる食事の選択を目玉とする完全に見直されたメニューとなっている。

その他の船内設備には、専用のテレビ区画、カフェテリア、セルフ・サービス食堂、ゲーム区画がある。乗客は、標準船室の広々とした座席か、Club Class Lounge(=クラブ・クラス・ラウンジ)の海が見えるリクライニング・シート(注、後ろに倒れる座席)、座席内の充電ポイント(注、コンセント)、優待飲料を楽しむことが可能だ。無料のワイ・ファイ(注、無線LAN)は、いたる所で提供される。(Cruise and Ferry: Monday, April 30, 2018)

初めてダブリンに本拠を置くクルーズ船はCroke Parkの2倍の長さ(アイルランド)

ダブリンに本拠を置く最初のクルーズ船が、港にすっと入った。

この巨大なCelebrity Eclipseは、Croke Park(=クローク・パーク、注、アイルランド最大のスポーツ・スタジアム)の長さの2倍はあり、Shelbourne Hotel(=シェルボーン・ホテル)の客室の5倍以上あることを自慢とするもので、2,850人の休日の行楽客を、ダブリンから出発する1航海毎に当市にもたらすことになる。

今年、14,000人以上の乗客がダブリンから航海を始めることになり、今シーズンの最初の航海は、ダブリンを出発してアイルランドやアイスランドに向かう10泊クルーズとなる。

本船は、4月15日にマイアミを出発した大西洋横断クルーズを終え、昨日、ダブリン港に到着した。踊り子や音楽家らが、波止場地域で乗客を出迎えた。(Irish Independent: April 30 2018 2:30 AM)

Grimaldi Group、新しいRoRoを発注(イタリア・中国)

過去数か月間に予期されていた保有船隊の拡大と近代化計画の枠組みの中で、Grimaldi Groupは、昨日、総投資額4億米ドル以上相当の、6隻のro/ro船の建造契約に署名した。

この注文は、中国の造船所Jinlingに与えられたもので、ro-ro部門における世界の指導的な企業であるNeapolitan Groupとの重要な提携を強化している。

新船は、2020年からの引き渡しになるものと見られており、長さ238メートル、幅34メートルで、総トン数は64,000トンになる。レーン長は7,800メートル以上で、約500台のトレーラーを積載可能だ。

積載能力は、Neapolitan groupが現在運航している最大船の1隻と比較して2倍であり、旧世代のro/ro船との比較で3倍になる。同じ速力で、同一の燃料量を消費することになり、これは貨物輸送のトン当たりの消費量で計測すると、効率において100%増となる。

「Grimaldi Green 5th Generation」 (GG5G)と呼ばれる新造船の設計は、Nordic Engineering Design house Knud E. Hanseと共に、Grimaldi GroupのTechnical and Energy Saving Department(=技術・省エネ部)によって開発され、部分的に、既に特許権・著作権によって保護されている革新的要素と統合している。(後略)(Maritime Professional: April 30, 2018)