2018年2月

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2018年2月の海外旅客船情報

Viking Line、2番船の選択権不行使を決定(フィンランド・中国)

Viking Lineは、Xiamen Shipbuilding Industry Co, Ltd.との造船契約に含まれていた2番船についての選択権を行使しない決定を行った。

Viking Lineは声明文において発表し、選択権は今や失効したと話した。これ以上の情報は、提供されなかった。

このフェリー運航事業者は、中国企業のXiamen Shipbuilding Industryとの間で、昨年、2020年引渡し予定で、トゥルク(フィンランド)―オーランド諸島―ストックホルム(スウェーデン)航路の新しい旅客クルーズ船についての契約に署名していた。この船は現在建造中だが、LNG(=液化天然ガス)2元焚きとなる。この合意には、もう1隻の選択権が含まれていたが、Viking Lineは行使しない決定を行った。(Passenger Ship Technology: Thu 01 Feb 2018)

Peace Boatが反核メッセージと共にホバートに来航(オーストラリア・日本)

昨年、Nobel Peace Prize(=ノーベル平和賞)を受賞した反核団体が、「Making Waves Peace Boat」でホバートに来航した。彼らは。核兵器の生存者と共に、生存者の話を語り、オーストラリアに核兵器拒絶の声を高めるため、国民的航海を行っているところだ。

International Campaign to Abolish Nuclear Weapons(=核兵器廃絶国際キャンペーン)(ICAN)の創立者であるTilman Ruffは、Leon Compton(注、番組司会者)に、いつか核兵器が禁止されなければならないことでは、誰もが同意していると話す。問題は、それが何時かだ。

再生時間:13分41秒
放送:2018年2月2日午前8時30分(ABC Local: Feb 2, 2018)

Fincantieriのカステラマンレで、Sky Princessの船首が伝統的な滑走進水(イタリア)

Fincantieriのカステラマンレ・ディ・スタビアが、Sky Princess向けの船首部分を、木曜日にあった式典で、伝統的な傾斜路から進水させた。

この船首部分は、長さが約426フィート、幅が141フィート、高さが82フィートで、重さが約7,600トンある。今やモンファルコネに海路輸送されることとなり、そこでFincantieriによって建造されれている船の残りと合体することになる。Sky Princessは、一連の地中海航海で、2019年10月にお目見えする予定だ。この143,700総トン、3,660床の船は、Royal級4番船であり、Royal Princess、Regal Princess、そしてMajestic Princessに引き続くもの。

「造船行程は、本当に何だか驚くべきものであり、それぞれの竣工した節目は、何だか賞賛すべきものです。」とPrincess CruisesのEVP guest experience and product development(=顧客体験・製品開発上級部長)のRai Caluoriは語った。

Sky Princessの地中海就航配船では、8種類の旅程で10回出発するものを目玉としている。最初のものは、2019年10月20日にピレウスからバルセロナに向かう7日間の「Mediterranean & Adriatic(=地中海とアドリア海)」クルーズ。この航海は、アテネ発ローマ行きの14日間「Western Mediterranean & Adriatic Medley(=西地中海・アドリア海メドレー)」として、7日間地中海バルセロナ発チビタベッキア(ローマ)行き航海と結合可能だ。(Seatrade Cruise News: Posted 02 February 2018)

間もなくこの古典的なクルーズ船にドバイで乗船可能(アラブ首長国連邦)

Queen Elizabeth II(注、「Queen Elizabeth 2」の誤り)は、ホテル兼博物館となる、と報道されている。私達が直に試してみることをとても切望している新しいホテルの1つが、開業することになる。

ポート・ラシードに接岸して10年近く経ち、このクルーズ船、Queen Elizabeth IIは、ホテル兼博物館として開業することとなった。恐らくは2018年の下期になる。この定期船を管理しているPort, Customs and Free Zone Corporationは、何も確認していないものの、物事が明らかに進行している。

本船の前触れは、今や訪問者をそのホテルの正面玄関や訪問者用駐車場に導いている。更に新しいウェブサイトの最上部には「coming soon(=近日開業)」とあり、お客に「a royal experience(=王族体験)」を約束している。求人ページもあるが、個々の職種については公開していない。職員の雇用で、恐らく近い将来に開業日を示すことになる。

この船は、イングランドのサウサンプトンから最後の航海を終えて、2008年11月にドバイに到着した。当初は、Palm Jumeirah(=パーム・ジュメイラ、注、人工島の1つ)の開発の一部になることになっていた。

ところで、1990年代のドバイでの本船の写真(注、省略)は、良いでしょ?このホテルのポート・ラシードの場所は、ドバイの旧市街を探検するには完璧なところで、もちろん、ダウンタウン(注、繁華街)やDIFC(=ドバイ・インターナショナル・ファイナンシャル・センター、注、ドバイの金融自由地区)は遠くない。

では、少しばかり小島に過ごしに行き、この会社の開業日をお知らせすることにしよう。(Emirates Woman: Feb 4, 2018)

ロシア、北朝鮮貨物を積載した船の入港拒否(ロシア・北朝鮮)

ロシアは、北朝鮮からの貨物を積載している船の入港を拒否している。この船は、平壌(=ピョンヤン、注、北朝鮮政府)に対するUN resolutions(=国連決議)の下で輸入が禁止されている製品を積載しているかもしれないと考えられている。

Mangyongbong(=万景峰)のロシアの運航者は、船はウラジオストクに水曜日に到着したと話している。ところがこのフェリーは、3日間に亘って沖待ちしていた。

ウラジオストク港の消息筋はNHK(=日本放送協会)に対し、この船の貨物には、家畜の飼料が含まれていると話した、これは北朝鮮に対するUN Security Council(=国連安全保障理事会)の制裁によって輸入が禁止された農産品として分類されるかもしれないと話した。

ロシアは、北朝鮮と緊密な関係を有していると言われている。しかし西側メディアの中には、ロシア当局者が国連決議を遵守していることを示すために、入国拒否を使うかもしれないと言っているものがある。

万景峰は1971年に就航し、日本で生活している朝鮮人が北朝鮮に移動するための事業で使用された。昨年5月、このロシアの海運会社は、ウラジオストクと、北朝鮮北東部にある羅先(=ラジン)との間で、この船を使って定期貨客フェリー便を開始した。しかし、北に対する制裁強化のため、その利用は低下していた。(NHK WORLD: Feb 4, 2018)

北朝鮮の芸術団が制裁の例外としてオリンピックで公演:南朝鮮(韓国・北朝鮮)

ソウル発。北朝鮮の芸術団が、二国間制裁の例外として、今週のWinter Olympics(=冬季オリンピック)で、南朝鮮(注、韓国)で舞台公演をするために船で旅行することになりそうだ、と南朝鮮(注、韓国)のUnification Ministry(=統一部)は月曜日に話した。

北は、主として北朝鮮とロシアの間で運航しているフェリー(注、この記述は別の船である「万景峰」と混同)であるMangyongbong 92(=万景峰92)を、代表団の輸送と宿泊設備として使用することを提案した、と同部報道官であるBaik Tae-hyun(=白泰鉉)は、記者会見で語った。

2010年5月に南朝鮮(注、韓国)は、北による海軍艦船への雷撃で46人の水兵が殺害されたのを受けて、全ての北朝鮮船舶が入港することを禁止し、旅行、貿易、援助を含む朝鮮内部での交流の大半を中断していた。

「我々は、Olympics(=オリンピック大会)の成功裏の開催に向けて支援すべく、(2010年)5月の対策(注、「5・24措置」)の例外を適用することを模索している。」とBaik(=白)は語った。(Reuters: February 5, 2018 / 11:08 AM)

日本のクルーズ船がサイパンに500人の観光客をもたらす(北マリアナ諸島連邦・日本)

日本最大の豪華クルーズ船の1隻であるAsuka II(=飛鳥II)が、短期滞在のため、金曜日にサイパンに到着した。

この島に頻繁にやって来る同船は、乗客500人と船員550人を乗せて、午前8時にCharlie Dock(=チャーリー埠頭)に錨を降ろした。この船は、同日の午後5時に出発した。

PDI co-owner and managing director(=共同所有者兼社長)のGordon Marcianoは、同船がサイパンを目的地の1つとしてくれたことを「very appreciative(=大変に感謝している)」と語った。

PDIは、サイパンでクルーズ船客が必要なサービスを提供している。「到着が時間通りで、その滞在が心に残るものであることを、常に確実なものとしています。」とMarcianoは話した。「島の観光に満足してもらいたいのです。」

埠頭地域に芸術・工芸品を展示してくれたことで、T Galleria managementとCommonwealth Council for Arts and Culture of the Department of Community and Cultural Affairsに感謝した。

乗客が午前10時に上陸するに先立ち、様々な政府機関が、同船の検査を実施した。the Division of Customs Services(=税関部)、the Commonwealth Ports  Authority(=連邦港湾局)、U.S. Customs and Border Control(=合衆国税関・国境警備隊)、the Bureau of Environmental Health of the Commonwealth Healthcare Corporation(=連邦医療法人環境衛生局)だ。

飛鳥IIの代理店であるSaipan Shipping Companyのspecial project coordinator(=特別事業調整者)であるMary Tenorioは、やって来たこのクルーズ船の後方支援に責任を負ったと話した。

「将来、サイパンにより多くのクルーズ船が来るようになることを希望します。」と付け加えた。

Marianas Visitors Authority(=マリアナ観光局)のcommunity project specialist(=社会事業専門官)のEd Diazと、community project administrative officer(=社会事業行政官)のDemalyn Pagaraoは、乗客と船員を歓迎するため、Frances Sablanが率いる地元の踊り子達であるManAntiguを呼び物とする音楽番組を、進行役をMarcianoが務めて開催した。

午後4時、同船の出発1時間前に、Saipan Awaodori Group(=サイパン阿波踊り団)が、埠頭で特別の出し物を公演した。

飛鳥IIは、800人までの乗客を収容できる。大半の乗客は、日本人高齢者だ。サイパンから、このクルーズ船はオーストラリアに向かった。(Marianas Variety: 05 Feb 2018)

Fincantieri、STX Franceの買収で合意に達する(フランス・イタリア)

Fincantieriとフランス政府は、STX Franceの事実上、株式の過半数を、このイタリアの造船所に売却する点で合意に達した。

この5970万ユーロの取引は、サン・ナゼール造船所(以前のChantiers de l'Atlantique)のフランスの所有者が、Fincantieriの世界的な造船所に加わるもので、クルーズと海軍艦船の造船事業における主要な競技者を創設することになる。

この買収は昨年、フランス政府がFIncantieriとイタリアの投資家とのSTX Franceの55%を買収する契約を取り消したことから、疑問のあるものとなっていた。しかし2017年5月に解決をみて、同事業の50%の売却への道が開かれた。フランス国家車両のAgence des Participations de l'Etat (APE)からさらに1%の持分が借用されることと相まって、Fincantieriは事実上、このフランスの造船業者の過半数の株式を保有することとなった。

取引の終了を受けて、APEはSTX Franceの34.34%を保有することとなる(うち1%はFincantieriに貸し出されることとなる)。Naval Groupは10%、STX Franceは2.4%、その他のフランス地元企業が3.26%を保有する。仮に従業員や地元企業の保有契約が実行できないことになると、5.66%の持分はNaval Groupに戻されることになる。(The Motorship: 05 Feb 2018)

Sovcomflot、フィンランドの造船所のArctech Helsinki Shipyardに5000万ドルの罰金を科す(ロシア・フィンランド)

Sovcomflotは、United Shipbuilding Corporation (USC)の一部であるフィンランドの造船所、Arctech Helsinki Shipyardに対し、Sakhalin-2事業向けの4隻の船の引き渡しが遅れていることから、罰金(注、違約金の意か)を科した。Kommersantの情報によると、罰金は、約5000万ドルだったという。Rosmorport向けのMurmanskという砕氷船に関する損失を考慮に入れると、この工場は、今後7年間に利益を上げることは不可能になる。この造船所の復興の一環として、USCは、Kermasグループに支配権を売却することを計画している。そうなれば、この工場は外国から融資を受けることが可能となり、クルーズ船の注文を惹きつけられることになる。

Kommersantは、このフィンランドの造船所であるArctech Helsinki Shipyardが、Sovcomflotに対し、Sakhalin-2事業向けの支援船の建造で、Sovcomflotに対して罰金を支払ったという情報を得た。この原因というのは、Sakhalin Energyとの長期傭船合意の下で作業することになる4隻の船舶の全て(Gennady Nevelskoyという支援船と、3隻の船であるStepan Makarov、Fedor UshakovとEvgeni Primakov)の引き渡しが間に合わなかったというものだ。当事者は、罰金の額を開示していない。OSK President(=社長)のAleksei Rakhmanovは、当初科せられた罰金は、3つの法廷で、3人の判事により30%減刑され、「Yevgeny Primakov」により、3.5倍になったと指摘した。すなわち、「遅延は約7か月で、これは、専らUSCに対して課せられている制裁に関連するものだ。」という。Sovcomflotは、論評を拒否した。「元々、罰金の額は単に天文学的な数字だったのであり、最終的に約5000万ドルになったのです。」とKommersantの消息筋は話している。

このフィンランドの造船所にとって、最も困難だったのは2015年だったのであり、この時、この工場は資金調達ができない状態になっていた。クリミアが併合されて、(USCを含む)多くのロシア企業に対して制裁が課され、西側の銀行はArctechと仕事をすることを拒否したのだった。USCは僅か1年後に、何とかして注文を完了するために、Sberbankで融資を受けたのだった。2016年の暮れ、この企業は、年4.5%でVTBに4億3500万ユーロを再入金した。「この契約は、僅か20%の信用貸しで、だからこちらは、80%は面倒見なければならないのです。」とAlexei Rakhmanovは説明した。

しかしこの工場の財政問題は、Sovcomflotに対する罰金に留まらない。同年の2015年に、Rosmorport向け21900Mの砕氷船の「Murmansk」の建造事業で、ヘルシンキは麻痺した。「この砕氷船の話のような一連の工事での損失については、それほど心配はしていません。この造船所の完全支配権を取得する前にルーブル建てでフィンランド人の同僚によって建造されたものであり、外国の部品の比率が60パーセントのものなんです。結果として、進路が変わることになったのです。誰も補償は受けられなかったものですが。」とAlexei Rakhmanovは話す。彼によると、損失は、この砕氷船の価格の約半分だったという。

今やUSCは、このフィンランドの造船所で、排水量75000トンまでのクルーズ船の建造の注文を受けようとしているところだ。「日本の顧客とは、予備交渉をしております。中国の運航事業者も、興味を示しています。」とAlexei Rakhmanovは話す。彼は、近年のArctechの財政的損失を考慮し、この造船所が今後7年間に利益を出さないことは認め、破産までの回復の選択肢を念頭に置いているという。そのため、OSKは2つの法人に分かれているこのバルト海の工場の債務を、最近、1つに纏めた。しかしこの企業はKermasグループの支援を当てにしており、ここはArctechの支配持ち分の売却を交渉しているところだ。同グループは、クロアチアの造船所であるBrodotrogirを所有しているが、1年前にYamal-LNG事業向けにArctechから受注したコンセンデート輸送用の油槽船の前部と取り組んでいた。Kermasは、Arctechに対する注文を惹きつけることで、クロアチアのこの造船所を急騰させることを望んでいる。

Kommersantの消息筋によると、世界市場ではクルーズ船に対する大きな需要があるが、Arctechは主役には入っておらず、オランダやドイツの造船所と競争するのは難しくなるという。これに対し、Marine Engineering Bureau(=船舶工学局)のDirector(=主任)であるGennady Egorovは、このUSCのフィンランドの造船所は、約1,000人用の中型クルーズ船の注文を獲得することができると考えている。「クルーズ船建造における世界的な指導者は、イタリアのFincantieriとドイルのパーペンブルクにあるMeyer Werftです。しかし彼らは通常、3000人から5000人乗りの船を建造しています。Arctechは、正に1,000人用の船を建造する能力はありますが、3社の全ては、こうしたものを建造する能力があるのです。本質は、注文は唯一無二のものではなかった、ということなのです。」(RusLetter: 05.02.2018)

北朝鮮の芸術団を乗せたフェリーが南朝鮮到着へ(韓国・北朝鮮)

ソウル発。南(注、韓国)のUnification Ministry(=統一部)によると、北朝鮮の芸術団を乗せたフェリーが、火曜日の午後に南朝鮮(注、韓国)に到着することになっているという。

管弦楽団を含む140人のSamjiyon(=三池淵)芸術団は、木曜日に南朝鮮(注、韓国)東部の江陵(=カンヌン)と、日曜日にソウルで、金曜日から始まるPyeongchang Winter Olympics(=平昌冬季オリンピック大会)を祝して公演する予定になっている。

Mangyongbong-92(=万景峰92)という9,700トンの北朝鮮の貨客フェリーは、同部によると、午前9時50分頃、朝鮮東部の海上の境界線(注、北方限界線)を横断し、午後5時頃、同国東部海岸の墨湖(=ムクホ)港に到着することになっているという。同船は、2月9日から25日までの大会期間中、アイス・ホッケーやスケートのようなスポーツを主催する沿海都市である江陵で演奏会を行う一方、この芸術団のための洋上ホテルとして使用されることなる。

南朝鮮の軍艦沈没(注、哨戒艦「天安」爆沈事件)について北を罰するために2010年に発効した平壌(注、北朝鮮政府)に対するソウル(注、韓国政府)の制裁のため、北朝鮮の船舶は、南朝鮮(注、韓国)を訪問することが許可されていない。しかし南朝鮮(注、韓国)政府は、今回、例外を設ける決定を行った。北朝鮮は、この沈没に関わったことを否定している。

芸術団の派遣と並んで、北朝鮮は、南朝鮮(注、韓国)との間で、運動選手、応援団、テコンドー実演チーム、高級官僚を、このOlympics(=オリンピック大会)のため、南に送ることで合意している。(KYODO NEWS: Feb 6, 2018)

キリバスのフェリーの船主は取り調べ中(キリバス)

キリバスの警察は、国内で沈没して90人以上が死亡したフェリーの所有者の旅券を差し押さえた。

Butiraoiは、1月18日にノヌティ島を出発して行方不明となり、1週間後に7人の生存者がディンギー(注、小型ボート)で漂流しているのが発見された。

Newshubは、警察はこの船の保守記録も差し押さえたと報道している。

Butiraoiの所有者であるKirennang Tokitebaは、当局がこの惨事を捜査する間、国内に留まるよう命じられている。Tokiteba氏は、このフェリーの運航事業者として責任があることを受け容れているが、それでも彼が言うには、命令に反して、何故船長が乗客を乗せて航海したのか理解できないと語った。

Tokiteba氏はNewshubに、この船が沈没当時、耐航性があったことを証明する文書を示した。この文書は、本船が旅客を乗せる免許を得ていなかったことも示していた。

Butiraoiは、ココナッツも35トン運んでいたが、貨物の制限を十分に超過するものだった。(Radio New Zealand: Feb 6, 2018)

北朝鮮のフェリーには問題のある歴史がある(北朝鮮)

9,700トンのMangyongbong-92(=万景峰92)は1992年に就航し、国家創立者であるKim Il-sung(=金日成)の出生地に近い平壌(=ピョンヤン)の丘に因んで命名された。

建造された年は、金日成の80歳の誕生日で、日本の北朝鮮民族(注、在日朝鮮人)から資金が提供された。約350人の乗客を収容できる。当初、同船は、北朝鮮のスパイを日本との間で行き来させる他、新潟県の北朝鮮民族から商品や現金を、北(注、北朝鮮)の元山(=ウォンサン)に運んでいた。

日本は、2006年に北朝鮮が長距離ミサイルを試験したのを受けて、同船がその港湾に接岸することを禁止した。これにより、儲かる北朝鮮の日本への輸出は終わりとなり、2014年、平壌(注、北朝鮮政府)は、北(注、北朝鮮)により日本市民が拉致された問題を巡る日本との交渉の間、願い事の最上位に入国禁止の廃止を掲げて焦った。東京(注、日本政府)は、拒絶した。

この船は2002年9月に、釜山(=プサン)であったAsian Games(=アジア大会)の期間中、南朝鮮(注、韓国)に約350人の北朝鮮応援団を運んだこともある。この時は、釜山に17日間接岸して、宿泊施設とした。北朝鮮は、仁川での2014年のAsian Games(=アジア大会)でも、運動選手や応援団を運ぶためにこの船を使いたがったが、この計画は失敗した。

Magyongbong-92(=万景峰92)の前の船は、3,500トンのMangyongbong(=万景峰)であり、日本との間で旅客や商品を輸送するために、1971年に建造された。日本では、北朝鮮の工作員が誘拐した日本市民を同船に乗せて北(注、北朝鮮)に連行した疑惑がある。

昨年、UN Security Council(=国連安全保障理事会)の制裁の下で禁止された商品を輸送している疑いで、ロシアの港湾に入港することが拒否されていた。(The Chosunilbo: February 06, 2018 12:04)

北朝鮮、オリンピック代表団を乗せているフェリーに燃料補給するため油を求める:南朝鮮(韓国・北朝鮮)

ソウル発。北朝鮮は、Olympics(=オリンピック)代表団を乗せているフェリーの燃料補給をするための油を提供するよう、南朝鮮(注、韓国)に求めている、とソウルのUnification Ministry(=統一部)は水曜日(2月7日)に話した。

この船は、Mangyongbong 92(=万景峰92)というものだが、金曜日に始まるWinter Olympics(=冬季オリンピック大会)期間中に演奏するため、140人の優秀なオーケストラを乗せて、火曜日に南(注、韓国)に到着した。この船は、代表団の宿泊のためにも使用される。

北朝鮮は、同船の到着後に燃料供給を求め、南(注、韓国)はこの要求を検討している、とministry spokesman(=同部報道官)のBaik Tae-hyun(=白泰鉉)は、ソウルでの記者会見で話した。(Channel News Asia: 07 Feb 2018 11:27AM (Updated: 07 Feb 2018 12:28PM))

127人の乗客が氷の海に閉じ込められたロシアのクルーズ船で立ち往生(ロシア)

北部太平洋のクリル諸島からサハリン半島(注、サハリン島の誤り)に旅客を運んでいたロシアの船が、日本の沿岸沖で何日間も氷に閉じ込められている。

乗客127人とコンテナ42個を積載したIgor Farkhutdinovというクルーズ船(注、定期の貨客船(フェリー)の誤り)が、オホーツク海で厚い氷に遭遇した、とサハリンの地元政府は、木曜日に発表した声明文において述べた。

同船の海運会社の社長は、船長の経験を引き合いに出し、1週間分の燃料の供給と分配が保障されており、同船に乗船している乗客は危機に瀕してはいないという。

「乗客には必要なものが供給されており、無料で食事をさせる決定がなされています。」とサハリン行政府は、同社の取締役が話したことを引用した。

海氷状況は1日以内で変化し得るものであり、この旅客船は、金曜日までにサハリン地区のコルサコフ港に到着することが可能だと付け加えた。

「船主との絶え間のない会話を通じて、氷に捕らわれたこの船の救助促進に関連するあらゆる発令をしているところです。」と地方運輸省の長は語った。(The Moscow Times: Feb. 08 2018 - 09:02)

大勢の病人を乗せたクルーズ船がサン・ディエゴに接岸(米国)

サン・ディエゴ発。2ダース(注、24人)の病人を乗せたクルーズ船が、木曜日の早朝、サン・ディエゴに接岸した、と当局者は話した。

Royal Caribbeanのクルーズ船であるAzamara Questは、サン・ディエゴ湾に午前5時30分頃、入った。Royal Caribbeanの広報担当者であるOwen Torresによると、乗客22人と船員2人が、ノロウイルスで病気になっていたという。

「他のお客様は全員、回復しており、弊社船の医師による治療を受け、市販薬で回復しました。」とTorresは述べた。「次のクルーズのために2月8日木曜日に出発するに先立ち、本船の完全防護衛生清掃措置を採っているところでございます。」

「ウイルス性腹痛に対する最良の防御として衛生専門家が推薦していることから、弊社では、お客様と船員に対しましては、しばしば手を洗うよう奨励しており、世界中で3億人もの多くの人が1年間に罹患するもので、これよりも流行しているのは、普通の風邪のみでございます。」(fox5sandiego.com: Posted 6:01 AM, February 8, 2018)

中国人観光客、南極圏の魅力共有(中国)

中国は、合衆国に次いで、南極圏の観光客の第2の供給源となった、とYicai.comは報じた。近年、この大陸を訪問する中国人観光客数は、40倍近く増加し、2008年の僅か100人から、2016年には3,944人に増えた。

南極圏から帰って来たばかりの情熱的な旅行者であるLi Meiyeは、この地域に行く大半の旅行は、2週間で100,000元(15,945米ドル)かかると話した。それ故、Alibaba(=阿里巴巴、アリババ)が所有している旅行サービス基盤であるFliggyで、僅か50,000元の費用であることをLiは見て、躊躇せず購入したのだった。

南極圏旅行の平均価格は、100,000元から200,000元だ。ツアーの中には、南極半島に行く直行飛行機が含まれているものもあるが、豪華クルーズだと、300,000元以上する。

比較すると、北極圏旅行はかなりお手頃だ。というのは、大半の行程が約20,000元から30,000元だからだ。この報告によると、フィンランド、ノルウェー、アイスランドでは、これら北極圏諸国が受け入れた中国人観光客数は、年間50%から100%に増加しているという。(Asia Times: February 8, 2018 4:56 AM (UTC+8))

遭難信号を発したウラジオストク近くの北朝鮮のフェリーに食料供給(ロシア・北朝鮮)

船長により遭難信号を発せられたロシア極東のウラジオストク港に入港することが現在、許可されていない北朝鮮のフェリーに、木曜日、食料が供給された。

ロシアのメディアによると、このMangyongbong(=万景峰)というフェリーと30人の船員は、同船が1月31日以来、ロシアの港湾に接岸するのを待機していることから、食料が不足していたという。

「米、牛肉、豚肉、芋、キャベツ、バター、パン、しょうゆ、香辛料、その他の製品がこのフェリーに30分前に搬送され、これで30人の船員にとっては5日間は十分でしょう。」と同船を運航している会社、InvestStroiTrestのdirector(=取締役)であるVladimir Baranovは、Interfax News Agency(=インターファックス通信社)に語った。

同船は、昨年12月に採択されたUN resolution 2397(=国連決議2397号)に違反してロシアに食品を輸出している懸念がある中、同港に入港することを禁止されていた。この国連の措置は、北朝鮮から、種子、果物、木の実、野菜を他国に輸出することを禁止している。しかし月曜日に同社代表は、NK Newsに対して、同船は国際制裁に反して動物飼料を運んでいると話していた。しかし木曜日に発行されたロシアのメディアの別の報道では、ウラジオストクの税関当局に偽造税関証明書を提出していたともいう。

「偽造であることが判明した後、原産地証明書が税関当局に提出された。」とFirst Deputy of Vladivostok customs(=ウラジオストク税関第一代理)のAndrei Shapovalovは、TASS(=タス通信)の論評の中で語った。

「この証明書には、代理店により発行された証明書にあったものと異なる製品コードが含まれていたのです。しかも、この証明書のコードは、これらの物品が制裁に服するものであることが示されているのです。」

NK Pro Ship Trackerによると、このDPRK(=朝鮮民主主義人民共和国)船籍の船は、1月31日以来、このロシアの港の外で待機している。この船は、洋上で何日か過ごして、伝えられるところによると、乗船している30人余の船員のための燃料、食料、水が尽きて、土曜日の朝に遭難信号を発することを余儀なくされたという。InvestStroiTrestはその後、同船を支援すべく燃料油槽船も送り、燃料を供給した。

このニュースは、同船を巡る一連の災難の最新のもの。今、南朝鮮(注、韓国)にいる、より新しいMangyongbong-92(=万景峰92)と混同してはならない。1971年の建造で、90年代以降、昨年までは、稀に使用されてきたものだ。

昨年5月、Nikkei Asian Review(注、日本経済新聞の英語版)が、あるロシア企業が、同船をウラジオストクと朝鮮民主主義人民共和国のRason Special Economic Zone(=羅先経済特区)(SEZ)の港である先鋒(=ソンボン)との間で定期フェリー便を運航することで合意したと報じていた。

このフェリーは、羅先(=ラソン)港からウラジオストクに、観光客と貨物の双方を輸送し、報道されるところによると、5月17日に運航を始めていた。(NK News: February 8th, 2018)

砕氷船、氷に閉じ込められたロシアの旅客船を救助(ロシア)

2月10日、モスクワ発。土曜日に砕氷船が、オホーツク海で氷に閉じ込められた127人を乗せた旅客船、Igor Farhutdinovに何とか接近した、と沿海州救助副センターが土曜日、TASS(=タス通信)に語った。

「砕氷船、Kapitan Khlebnikovが、この旅客船のいる海域に到達し、現在、氷から護衛しています。」と同筋は話した。

Igor Farhutdinovという127人と42個の貨物コンテナを積載した耐氷船は、2月5日に極東クリル諸島の色丹島を出発し、サハリン島に向かった。しかし根室海峡通過時に厚い氷の浮氷を横切ることになり、航海を継続することができなくなった。同船は金曜日に、この氷の罠から出ようと航行を試みたが、失敗していた。(TASS: February 10, 9:30 UTC+3)

フェリー運航事業者は多くの挑戦に直面(ギリシャ)

ギリシャの沿岸海運会社は、燃料価格の増加と過超課税のため、再び不採算に変じる危険な兆候に直面している。

直近の営業年度(2017年)は、この分野の最大の会社にとっては、期間中、僅かに利益を上げていたが、輸送費が4400万ユーロにまで増加していることから、全ての会社、というわけではなかった。

同時にフェリー会社は、海外からの訪問者を流入増加の大半にすることができないでいる。というのは、航空会社は今や、大変に競争力のある切符価格を提供していることから、旅行者の大多数がギリシャ国内を飛行機で旅行することを好むためだ。島の目的地に行くためにフェリーを利用する国際的な訪問者は、着実に減少している国内旅客者数を埋め合わせているに過ぎない。

更に高率の付加価値税のため、フェリー切符をより魅力的な価格にすることができず、季節毎に提供される価格割引の利幅はやせ細っている。

緊急援助計画による削減でも、数年前は補助航路に国は1憶2000万ユーロを支出していたものの、今日は8500万ユーロに削減することを余儀なくされており、そのため、こうした公務を通じて同じように沿岸海運会社を支援することが、もはやできなくなっている。(Kathimerini: 11.02.2018 : 20:53)

沿岸警備隊の救助隊員、クルーズ船から女性を搬送(米国)

ボルチモア発。Coast Guard(=沿岸警備隊)の救助隊員は、医学的配慮のため、メリーランド州ルックアウト岬の沖、約8マイルのクルーズ船から、女性1人を搬送した。

沿岸警備隊は、クルーズ船Carnival Prideの船員から、Coast Guard Sector Maryland-National Capital Region(=メリーランド首都圏管区沿岸警備隊)に、日曜日午前3時42分、衛星電話を使って、心臓事象を発症させた危険のある71歳の女性の救助を求める通報があった、と話した。45フィートの哨戒艇とCoast Guard Station St. Inigoes(=沿岸警備隊セント・イニーゴス署)の隊員が派遣された。

メリーランド州レオナードタウンのMedStar St. Mary’s Hospital(注、病院)に搬送するため、emergency medical service personnel(=救急医療班職員)に女性を引き渡した。(WTOP: February 11, 2018 1:25 pm)

クルーズ船、便所での乱闘の後、シドニーに戻ることを余儀なくされる(オーストラリア・ロシア)

シドニー発。便所の列を巡って乱闘となったことから、クルーズ船(注、Pacific Explorer)がシドニーに戻ることを余儀なくされ、ロシア人女性が空のワインの瓶で男性を攻撃したと申し立てられ、月曜日(2月12日)に起訴された。

日曜日の朝の早い時間に、P&Oの船で、便所を利用するために列を作って待っていた数人の男性の間で喧嘩が発生した。

「この喧嘩の最中に、男性の1人のパートナーである37歳の女性が、申し立てによると、空のワインの瓶で21歳の男性の頭を殴り、裂傷を負わせたのです。」とNew South Wales police(=ニュー・サウス・ウェールズ州警察)は話した。「警備員が男性らを引き離し、拘束されました。」

この船は、オーストラリア海域で3日間「Comedy Cruise Gala(注、「喜劇クルーズ祭り」の意)」を催行していたもので、シドニーに戻り、そこで6人の男性と、この女性が追い出され、警察が待ち構えていたと報道されている。

男性らはその後、今後の取り調べが未定のまま釈放されたが、女性は無鉄砲な傷害と騒動を起こしたことで起訴された。女性は保釈が認められ、3月9日にシドニーの裁判所に出頭する。(Channel NewsAsia: 12 Feb 2018 08:40AM (Updated: 12 Feb 2018 10:34AM))

DFDS、バルト海航路向けの2隻のRoPaxフェリー発注(デンマーク・中国)

2018年2月12日。デンマークのDFDS A/Sは、2021年第1及び第3四半期引渡の、レーン長4,500メートル、乗客600人乗りのRoPax船2隻を発注した。両船は、リトアニアとスウェーデンかドイツのいずれかと結ぶ航路の1本に配船される予定。

「この投資は、バルト地域の強固な発展を継続するという、弊社の関与と信念を反映するものです。」とCEO(=最高経営責任者)のNiels Smedegaardは話す。「この新船は、弊社の全ての顧客に対するサービス水準を改善し、航路網の効率性を改善することを可能にするものであります。」

2隻の船は、Guangzhou Shipyard International Co, Ltd.により、中国の南沙(=ナンシャー)造船所で建造される。2隻の船に対する投資は、合計で約18億デンマーク・クローネ(約2憶9600万米ドル)で、発注から2021年の引き渡しまでの期間中に支払われることになる。約10%が船舶発注に引き続いて支払われ、支払額の半額以上が引き渡し時に支払われる。

この2隻の船は、最新の環境基準に合わせて建造され、可能な限り消費や排気を逓減する。排ガス・スクラバー(注、気体洗浄装置)を装着する。(Marine Log: FEBRUARY 12, 2018)

TUI Cruises、新船発注で船隊拡大(英国・ドイツ・フィンランド)

2月12日、フランクフルト発。TUI GroupとRoyal Caribbean Cruiseの合弁企業であるTUI Cruisesは、2023年から7隻に船隊を拡大すべく、新船1隻を発注する、とTUIの広報担当者(注、男性)が月曜日に話し、新聞報道を確認した。

ドイツの日刊紙であるFrankfurter Allgemeine Zeitung (FAZ)は、TUI Cruisesが、フィンランドの造船所のMeyer Turku Oyに、約5億ユーロ(6億1400万米ドル)で追加のクルーズ船1隻を発注すると報じた。

TUIの広報担当者は、TUI Cruisesがこの新船にいくら支払うことになるのかについては明言を避けた。この購入は、以前の発注と同様の方法によって資金調達することになり、約80パーセントが融資により資金調達し、20パーセントが自己資金で賄うことになると話した。

この新船は、既に発注されているTUI Cruisesの2隻の船と、ほぼ同じ大きさとなる。この2隻は今年と来年に引き渡されることになっており、それぞれ約2,900人の乗客を収容する能力がある。

その2隻は、TUI Cruisesの既存の船隊の小型船と代替することになるが、FAZは、同社はそのうちの1隻であるMein Schiff 2の引退を、クルーズ旅行の需要の増大に対処する予定よりも長く引き伸ばせる、と伝えている。

ロンドンに上場しているTUI Groupは、火曜日に第1四半期利益を報告することになっている(1ドル=0.8150ユーロ)。(Reuters: February 12, 2018 / 7:13 PM)

MSCとMobyがLNG対応新造ro-pax船をGSIに発注(イタリア・中国)

MSCとMobyは、LNG(=液化天然ガス)対応ro-paxフェリー・クルーズ船を4隻以上の選択権付きで、中国のGSI Shipyardに発注した。

この4隻の新造船は、レーン長3,765メートルで、2,500人の乗客を収容することが可能。うち2隻は、MSCのイタリアに本拠を置くフェリー事業、GNV向けのもので、2隻は、Achille Onoratoの会社、Moby向けのものとなる。

第1船は2020年の引き渡しで、Achille Onorato向けの第1船は2021年となる。これら新船は、環境影響を逓減させるよう設計され、LNG対応となる。それぞれの船主向けに2隻という、4隻以上の選択権がある(後略)。(Seatrade Maritime News: Posted 12 February 2018)

旅客フェリーで働く洋上の仕事を手に入れるチャンス(英国)

もし陸上での生活に退屈し、洋上で働くことを夢見ているのなら、そんなあなたに完璧な仕事が、ここにある。グリムズビー地域の多くの人が、毎日、港から航海に出ているP&O Ferriesの1隻に乗船して、給仕助手として何度も何度も、ハルから大陸に向かうことになる。

同社は、ハルからゼーブルージュに向かう便の船上で働くことになる人を探しており、理想的なのは、柔軟性のある交代勤務で働くことが可能な人。この職種は、年間約84回シフト(=交代勤務)で、昼か夜の12時間勤務となる。年間合計1,011時間の労働時間で、ハルからゼーブルージュへ向かい、戻って来るという1往復最短48時間の乗務で、1航海につき、僅か2回の交代勤務となる。この仕事は、ちょっと違ったパート・タイム(=非常勤)の仕事を探している人に最適なもので、当初は年間8,935.86ポンドから、1年勤続して、10,214.34ポンドに昇給すると広告している。

P&Oは、「enthusiastic(=熱心)」で、「excellent communicators(=優れた意思伝達能力のある人)」で、ホスピタリティー(=もてなし)、フェリー、クルーズ、旅行あるいは小売業界で働いた経験のある人を探していると話している。求職者は、週末や何がしかの祝祭日に「unsociable hours(=時間外労働)」をする覚悟も出来ていなければならない。完全社内・法定訓練も行われる。この求人広告には、次のようにある。

「洋上での仕事を探している?もしそうなら、弊社は、P&O Ferriesであなたが仕事をする場所を提供できるかもしれません。」「あなたの職種は、弊社船の多くの区画での優れた顧客サービスを提供するというものです。」「毎日が活動的で変化に富んだものであり、小売りから、食事と飲み物、宿泊、そして公共区画にまで至る、好業績のチームの一員として働くことをお約束いたします。」

この職種に応募するためには、求職者は英語が流暢であり、有効な旅券を保持していることが必要だ。次のリンク(注、リンク先省略)から、この仕事に応募することが可能だ。(Grimsby Telegraph: 17:01, 12 FEB 2018)

Balearia、LNG駆動フェリー用の供給契約に署名(スペイン)

スペインのフェリー会社、Baleariaは、その保有する船の1隻のため、Gas Natural Fenosaとの間でLNG(=液化天然ガス)供給契約に署名した、とスペインの新聞、El Economista紙が、水曜日に報じた。

Baleariaは、この合意の下で10年間、LNGを受け取ることになる。バンカーリング(=燃料補給)運営は、当初、バルセロナ、バレンシア、アルヘシラスで実施し、その後、他港に拡大する、と同紙は報じた。(Interfax Global Energy: 14 February 2018)

新しいワイト島の貨物フェリーを発注(英国)

フェリー運航事業者のRed Funnelは、ソレントを横断する新しい貨物便が導入されると発表した。

1000万ポンドの貨物専用のフェリーは、バーケンヘッドのCammell Laird造船所で建造される。

この74メートル(240フィート)のロール・オン、ロール・オフ船は、サウサンプトン―イースト・カウズ航路で運航することになる。Red Funnelは、貨物専用便は、既存の車両フェリーが「run out of capacity(=収容力不足)」になっていることから必要だと話した。この発注は、2017年にRed Funnelを買収した英国とカナダの年金基金の共同事業体による最新の投資となる。

Red Funnelは現在、島との間を行き交う商業貨物の半分以上を輸送している。この新船により、既存の2隻の車両フェリーの空間に余裕が増えることになる。Cammell Laird造船所は、2019年春にこの新しいフェリーを引き渡す予定だ。Red Funnelのchief executiv(=社長)のKevin Georgeは、次のように語った。

「貨物のピーク時は早朝と午後遅くですが、収容力不足となっています。」「観光客を輸送する夏の繁忙期には、通常のフェリーから12台のローリー(注、大型トラック)を降ろし、中二階甲板を使用して100台上の乗用車を積載できることになります。」

Red Funnelは2017年に、新しい高速船1隻の発注と、Red Eagleという車両フェリーの改装を発表していた。Business secretary(=事業大臣、注、英国の「事業・企業・規制改革大臣」の意)のGreg Clarkは、次のように語った。

「これは、我が国のIndustrial Strategy(=産業戦略)の一環として建造したい、英国造船業と我が国の海事製造業部門の優秀さに対するもう一つの信任投票であります。」「Red Funnelは、高品質の英国製造業に対するこの新たな投資と共に、成長し続けています。」(BBC News: 14 February 2018)

Disneyは豪華クルーズ定期船で働き、世界を旅する人を探している(米国)

全ての適切なボタンが作動する仕事が現れるのは稀だ。それにもしDisneyの愛と同様、旅行への愛を何とか組み込んだ種類の仕事を夢見ているのならば、これ以上、探すことは無い。

バハマを豪華定期船で旅行し、ElsaやAriel、Hercules、それともMickeyと一緒に時を過ごすことを想像して欲しい。Disneyは、同社のクルーズ定期船の1隻に乗って、彼らと世界を旅する職員を探している。Disneyは、同社の豪華定期船で働く、家族向け船上娯楽を行い、世界中の興奮する目的地を訪れるyouth activities counsellors(注、「若年活動助言者」の意)の募集をしている、とLiverpool Echo紙は報じている。

職員は、バハマにある同社の私有島の楽園の他、4隻あるDisneyのクルーズ定期船のいずれでも働くことが可能だ。もしDisneyのキャラクターの主人と共に洋上で働くことを夢見るのならば、これはあなたの夢の仕事となり得るだろう。職種には、全ての船上若年活動に参加する3歳から17歳までの子供の世話をし、Disneyのキャラクターと出会うことを助け、笑顔で出迎えるものが含まれている。

Disney Cruise Lineで働くことは、この一生に一度の機会のために合衆国に移住することを意味する。求職者は、少なくとも20歳以上で、同様の子供キャンプの環境で働いた経験が最短2年あることが必要だ。スペイン語かポルトガル語の二か国語を話す者であれば、「microphone experience(=マイクロフォンを使った経験)」と同様、優遇される。

7日間、週70時間―84時間労働が見込まれ、制限的な余暇があるシフト(=交代勤務)が要求される。可能性ある職員は、クルーズ定期船の1隻に相当期間、喜んで乗船して生活して働き、他の船員と船室を共有することが必要となる。

他の職位については、Fish4Jobsのウェブサイトへ。(Bathchronicle: 10:01, 14 FEB 2018 Updated13:10, 14 FEB 2018)

カメムシがニュー・ジーランド行きの4隻目の船で発見(ニュージーランド・日本)

カメムシが、ニュー・ジーランド行きの4隻目の船で発見された。

2種類のカメムシが、日本の海運会社Mitsui OSK Lines(=商船三井)が運航している自動車運搬船のGlovis Caravelで、週末に発見された。この船はオークランド港行きで、洋上で検査後、水曜日に行先を変えた、と同社のpure car carrier(=自動車専用運搬船)(PCC) manager(=支配人)であるMalcolm Jacksonは話した。

「ニュー・ジーランドにその虫を持ち込むことになる危険を冒さない判断を致しました。」

Jacksonは、同社では今、この茶色の大理石模様と黄色の斑点のあるカメムシを燻煙消毒することが可能なオーストラリアの港湾を探していると話した。

カメムシを蔓延させた自動車運搬船が、今月既に3隻、ニュー・ジーランドの陸地に到着している。Armacup(=アマカップジャパン)のTokyo Car、Mitsui OSK Line(=商船三井)のCourageous Ace、そしてToyofuji(=トヨフジ海運)のSepang Expressだ。3隻は全て、受け入れ拒否となっていた。同港は水曜日、大部分で乗用車が空になっていた。

「非常に大きな影響です。ほぼすべての製造業者がニュー・ジーランドへの輸入で影響を受けています。」とJacksonは話した。「日本は危険度が高く、現在、自動車産業全体を議論するための何がしかの会合が直ちに開かれています。」

Jacksonは、Mitsui OSKでは、Courageous Aceで虫が発見されたのを受けて、ニュー・ジーランド行きの全ての船舶で検査を実施したと話した。(後略)(Stuff: Last updated 21:40, February 14 2018)

別の醜聞が更にもう一度この分野を揺り動かし、RoRo海運会社は更なる腐敗を暴露(日本)

Nippon Yusen Kabushiki Kaisha(=日本郵船株式会社)(NYK) は、アジアにおける完成車輸送事業を営む上海にある連結子会社、NYK Car Carrier (China)の元地元採用の経営幹部が、支出や横領に関わる違法行為を行った可能性について調査している。これは、NYKの車両輸送経営が腐敗を伴う事件で非難の的となった最初の出来事ではなく、昨年の南朝鮮(注、韓国)のRoRoカルテル(注、競争を回避して利益を上げるための協定行為)事件だけでも、このグループは430万ドルの出費をしており、オーストラリアでは、2500万オーストラリア・ドルの打撃を受けていた。

同社は、この最新の出来事を調査するために調査委員会を設置した。(中略)現在、最終のConsolidated Financial Results(=連結決算)において、同グループは、この出来事で総額約20億円、すなわち約1850万ドルの純損失が生じるものと見られている。

この日本の運送会社が中国事業の調査を始めるにつれ、NYKは日本の競合他社、すなわち現在の提携社であるONE network、K Line(=川崎汽船)、MOL(=商船三井)、ノルウェーの海運会社であるWallenius Wilhelmsen Logistics (WWL)、そして南朝鮮(注、韓国)のEUKORと共に、ヨーロッパでも重い罰金が科せられる見込みに直面している。これらの提携社は、自動車輸送に関する腐敗で罰金を科せられることでは馴染みがないわけではない。この一団は、ロール・オン、ロール・オフ貨物に関する競争で長期にわたる海上運賃談合に関与していたことで告訴されてきたのであり、同様の事件は世界中で見られ、この最新の醜聞が発生した中国でさえもある。(The Handy Shipping Guide: 14 February 2018)

Tallink、ファッション・ブランドのEspritのエストニアの代理店に(エストニア)

タリン発。エストニアの上場海運会社Tallink Gruppは、2018年2月初めに、世界的なファッション・ブランドのEsprit(=エスプリ)のフランチャイズ店を経営することになる、とLETA/BNSは報じている。

このフランチャイズ(=営業販売権)契約に署名にすることに加え、Tallink Gruppは、エストニアで3軒の既存のEsprit小売店の経営を開始する。2軒はタリンのUlemisteとRocca Al Mareというショッピング・センターにあり、1軒はトゥルクのKvartalというショッピング・センターにある。これらの店舗は、以前はA&G Kaubandusが経営していた、とTallinkは話した。

Tallinkによると、同グループの船舶内で販売されている商品の中で、衣料品やアクセサリー品の割合は、Esprit商標の販売を含め、近年、着実に増加しているという。

「Espritは、世界的に愛されているよく知られた商標で、その製品は、弊社の顧客にも人気があります。」とTallink Duty Free(注、免税店部門)のmanager(=支配人)であるAimar Parnaは話した。「Tallinkは、既にEspritとの間で長期提携をしており、長年に亘って、その商標の製品を首尾よく販売してきました。というのは、ここエストニアにあるこの商標の正式代理店は、既存の提携を前向きに発展させており、提携を更に強化しているからです。」と語った。

このフランチャイズの買収について決定を行った際には、Tallinkは、Esprit商標の強化と特徴を注意深く検討し、どのようにEspritの顧客基盤をTallink Gruppに合わせるかを調べた。

昨年Tallinkは、ファースト・フード・チェーンのBurger King(=バーガー・キング)との契約に署名して、最初のレストラン・フランチャイズの経営を始めた。

Tallink Gruppの船上販売の総売上高は、年間5億ユーロを超えている。(The Baltic Course: 15.02.2018)

メルボルン行きのCarnivalのクルーズ船で暴力的な乱闘が勃発(オーストラリア)

メルボルンに向かっていたCarnival Cruise Linesの船で暴力的な乱闘が勃発し、船はニュー・サウス・ウェールズ州に早く接岸することを余儀なくされたが、トング(注、ゴム草履)を巡る口論が切っ掛けとなったものだったかもしれない。30人もの多くが船上で負傷し、乗客は「the cruise from hell(=地獄からのクルーズ)」だと描写した。

Carnival Cruise Linesは、「remove a family group of passengers(=ある家族集団の乗客を排除する)」ために警察に通報し、金曜日の朝に、ニュー・サウス・ウェールズ州南部海岸のエデンに到着するや、警察官が同船に乗船した。怯えた乗客らは、Carnival Legendで暴力がさく裂した後、人々は血を流し、精神的外傷を負っていたと話した。この船は、南太平洋への10日間旅行中だった。

警察は、6人の男と3人の十代の少年を排除した。女性と子供を含む他に14人の乗客も、同船を離れた。この一団はキャンベラに連行され、そこで別の旅行の手配がなされた。警察は、口論の後で数人の男性間で勃発した喧嘩を捜査していると話した。まだ起訴された者はいない。事件のためにクルーズが短縮され、Carnival Legendは、土曜日の朝にメルボルンに寄港する予定。(中略)

この事件は、洋上であった別の暴力事件で、日曜日にシドニー港でP&O Cruisesの船から7人が降ろされた出来事に引き続くものだ。37歳のロシア人女性が、午前1時頃の喧嘩で、空のワインの瓶で21歳の男性を殴り、頭を割ったと申し立てられている。6人の男性は、その後、起訴されることなく釈放されたが、このロシア人は無鉄砲な傷害と騒動で起訴された。(Sydney Morning Herald: February 16 2018)

にっぽん丸という船の青年代表が大統領に謁見(スリランカ・日本)

にっぽん丸という船の青年代表が、大統領府で昨日(2月15日)、President Maithripala Sirisena(=Maithripala Sirisena大統領)に謁見した。

大統領は、Presidential Secretariat(=大統領府)で青年団を暖かく歓迎し、この青年代表団に感謝のしるしを提供した、とPresident's Media Division(=大統領メディア局)は話した。このにっぽん丸青年プログラム(=事業)は、日本、インド、スリ・ランカの11か国142人の若者が、外交上の地位を有して出席し、開催されることになっている。

にっぽん丸青年プログラムは、Cabinet Office in Japan(=日本内閣府)によって組織され、1月29日にその旅を始め、船は2月11日にインドに錨を降ろし、その後、3日間滞在してから、船は13日に旅を始めて、昨日、コロンボに到着した。この船は、スリ・ランカでの若者向けの多くのプログラムの後、日本に戻る。

このプログラムは、異なる分野において若者を育成する一方で、若い世代間の文化的・社会的・政治的理解を強化して相互理解を促進し、指導力を強化するために実施されている。(The Sunday Times Sri Lanka: 16 February 2018)

日本郵船、中国子会社で違法行為発見(日本・中国)

Nippon Yusen Kabushiki Kaisha(=日本郵船株式会社)は、中国での完成車輸送事業を営む中国上海の連結子会社、NYK Car Carrier (China) Co Ltdの元現地採用経営幹部が、違法な支出あるいは横領をしていた可能性があることを発見した。

当社は、2018年2月5日に前述の事件を調査するため調査委員会を設置した(中略)。当社株主、投資家、その他全ての利害関係人にご迷惑をおかけしたことを深くお詫びする。

現在、Consolidated Financial Results of the Company(=当社連結決算)の最終損益への本件の全体影響は、約20億円の損失であると見積もっている。(2018年1月31日に発表した2017年12月31日締めの9か月間のFiscal Highlights(=決算短信)を含む)Fiscal Year 2017(=2017年営業年度)と過去3年間の営業年度は確定しているが、当社では速やかに詳細を公表する。更に、調査はなおも続行中であり、当社は現在、Nine Months Ended December 31, 2017(=2017年12月31日締めの9か月間)のQuarterly Securities Report(=四半期有価証券報告書)の提出期限の延長申請を検討している。本来の提出期限は、2018年2月14日だった。当社では、そうした申請を行う決定をした場合、速やかに公表する。(SteelGuru: Published on Fri, 16 Feb 2018)

海運会社の内、日本のK Line、MOL、NYKが自動車輸送カルテルで罰金(ベルギー・日本)

European Union(=ヨーロッパ連合)の反トラスト監視機関は、3件の反トラスト事例において、合計5億ユーロ以上の罰金を発表して、事業カルテル(注、競争を回避して利益を上げるための協定)に対して警告を発している。

EU Commission(=EU委員会)は今日、カルテルに参加した容疑で、海上自動車輸送会社のグループに3億9500万ユーロ、点火プラグの供給元に7600万ユーロ、ブレーキ装置の供給元に7500万ユーロの罰金刑を科したと話した。

EU Competition Commissioner(=EU競争委員)のMargrethe Vestagerは、「本日下された3件の決定は、我々がヨーロッパの消費者や産業に影響を与える反トラスト行為(注、反競争的行為)を容認しないことを示すものです。」と語った。

その最大の罰金刑に関連し、同委員会は、チリの海運会社のCSAV、日本の海運会社の "K″ Line(=川崎汽船)、MOL(=商船三井)、そしてNYK(=日本郵船)、そしてノルウェー・スウェーデンの海運会社のWWL-EUKORは、殆ど6年間に亘って、遠洋車両輸送カルテルを形成していたと述べた。(Hong Kong Standard: 21 Feb 2018 6:59 pm)

Sewolフェリーを直立させるための試みが始まる(韓国)

水曜日、Sewolというフェリーを直立させるための試みが始まった。現在は全羅南道(=チョルラナムド)の木浦(=モクポ)新港の埠頭で、側面を下にして横たわっている。

フェリー調査委員会は、この試みは、水曜日の午前8時に始まったと話した。埠頭の端から60メートルの地点に移動させるべく、同船低層部に364台のモジュール運搬装置を取り付けて始まった。このフェリーが直立するや、船梁を撤去し、6月14日までにその他の作業も完了する。

Sewolを直立させることは、未だに行方不明になっている5人の乗客の遺体を捜索するためには必須のことと考えられている。(KBS WORLD Radio News: 2018-02-21 11:45:37)

メキシコのフェリーの爆発で25人怪我、うち2人がアメリカ人(メキシコ)

メキシコ、プラヤ・デル・カルメン発。水曜日、カリブ海の港町、プラヤ・デル・カルメンで、乗客が下船中に爆発でフェリーが切り裂かれ、25人が怪我をしたが、負傷者の中で命にかかわるような怪我をした者はいなかった、と当局者は話した。

Local Civil Defense director(=地域民間防衛主任)のJuan Medina Sosaは、メキシコ人20人、カナダ人3人、アメリカ人2人が負傷し、全員が良好だと話した。犠牲者は軽い切り傷を負い、治療のために病院に搬送された、と市役所は声明文において話した。

現場の劇的な動画には、第一応答者が、爆発後、埠頭に横たわる患者の支援のために急行している様子が写っている。Barcos Caribeという船には、乗客席区画に繋がる右舷に、大穴が開いている。

市役所の声明文では、この爆発は、乗客が同船を下船中に発生したもので、原因はまだ判明していないとしている。近隣のコスメルという行楽の島への便は、この市の埠頭から運航している別のフェリー会社が継続するという。

Associated Press(=AP通信社)が、この記事に貢献した。(KABC-TV: Wednesday, February 21, 2018 06:37PM)

Norwegian Cruise Lineの巨大新船、Norwegian Blissの工事が節目を迎える(ドイツ・米国)

間もなくお目見えする世界最大のクルーズ船の1隻であるNorwegian Cruise LineのNorwegian Blissが、この週末、節目を迎えた。

この20層甲板の高さがある4,004人乗りの船は、1年以上も工事を行ってきたドイツのパーペンブルクのMeyer Werft造船所の建造船台から進水した。

Blissは、最終仕上げ工事のため数週間、Meyer Werft造船所に留まり、それから北海に向けてエムス川を下ることになる。4月19日にNorwegianに引き渡される予定。

Meyer Werftの建造船台からBlissが進水したことで、海洋芸術家のWylandが考案した特徴的な船体芸術を、大衆が初めて見ることが可能になった。Cruising with the Whales(=鯨と行くクルーズ)と呼ばれる船体芸術は、ザトウクジラの母親と子供の巨大な画像が特徴となっている。

167,800トンのBlissは、世界で10隻の最大クルーズ船に格付けされることになる。長さ1,082フィート、幅136フィートで、NorwegianのBreakaway-Plus級の第3船となる。2015年にお目見えしたNorwegian Escape、最近公開された中国に本拠を置くNorwegian Joyに引き続くものだ。(USA TODAY: Published 7:31 a.m. ET Feb. 22, 2018)

P&OのAuroraというクルーズ定期船が、来年「成人専用」になる(英国)

サウサンプトンのクルーズ会社の1社のフラグシップ(=旗艦)が、成人専用船になることになった。

2019年4月から、P&O Cruisesは、その6番目に大きなクルーズ定期船のAuroraを、18歳以上の人の専用船にする。同社は、2000年5月にサウサンプトンから処女航海を行ったAuroraが、成人船としてArcadiaとOrianaに加わり「offer a relaxed way of life, stylish surroundings and a variety of bars and lounges for socialising(=寛いだ生活様式、洗練された環境、そして社交のための様々な酒場や休憩室を提供すること)」を確認した。成人専用船のMV Adoniaが、来月、船隊を離れることになっており、顧客にクルーズの幅を広げて提供することを望んでいると言われている。(中略)

既に子供連れでAuroraに予約している客は、Azura、Oceana、Britannia、そしてVenturaといった家族向けのP&O Cruisesの船の1隻に再予約することが案内されている。あるいは取り消して、将来のクルーズ割引付きで全額返金を受けることも可能だ。

Adoniaの最後のクルーズはバルバドス行きで、今日、サウサンプトンを離れる。(Daily Echo)

海軍病院船USNS Mercy、アジアに展開(米国)

サン・ディエゴ発。USNS Mercyが、アジアに展開するため、金曜日にサン・ディエゴを出発した。

U.S. Navy(=合衆国海軍)のこの病院船は、Pacific Partnership(=太平洋連携)と呼ばれる任務に参加する。これは、2004年のインド洋の津波の後で創設されたもの。乗組員の目標は、インドネシア、スリ・ランカ、マレーシアに災害救助と医療支援を提供することだ。

「我が職員とチームは、専門家からなる活力あるチームを形成すべく集まったものであり、我々はこの任務を遂行し、インド太平洋の我々の提携者と関与する準備ができています。」とDestroyer Squadron 31(=第31水雷戦隊)のcommodore(=准将)、Capt. David Bretz(=David Bretz艦長)は話した。「我々はこの地域で新たな友情を作り上げ、連携を進化させることで張り切っております。」

医学、歯学、土木工学及び獣医のチームが、この民間事業に参加する。(10News: 10:39 AM, Feb 23, 2018)

シドニーの宴会船の乱闘、女性が病院に運ばれて終わる、警察は6人告発(オーストラリア)

女性1人が病院に搬送され、他の者は海に落ち、6人が告発された。シドニーのダーリング・ハーバーでの別個の2つの喧嘩で、機動隊が呼ばれることになった。

New South Wales Police(=ニュー・サウス・ウェールズ州警察)は、昨夜午後10時45分頃に乱闘が発生し、観光地区に呼ばれた。この事件では告発されることは無かったが、警察は直ちに宴会船であった別の喧嘩に急行した。この船には大勢が乗船しており、近くに接岸していた。

警察は、この船は「severely intoxicated person(=酷く酔った人)」を降ろすためにKing Street Wharf(=キング通り埠頭)に戻らなければならなかったと話した。船が再び埠頭を離れるや、乗船していた大勢が、通りすがりの人に海に女性が落ちたことを知らせるために叫んだ。この女性は、埠頭から飛び込んだものと考えられている。女性は海から引き揚げられ、診断のために病院に搬送された。警察は、この出来事の結果、船上で喧嘩が始まり、数人が暴行されたと話している。

女性1人は、腕に「minor bruising(=軽い痣)」を作って病院に搬送された。6人は逮捕されて、Day Street Police Station(=ダイ・ストリート警察署)に連行され、告発された。25歳の女は、警察に暴行して抵抗した(注、公務執行妨害)容疑で告発され、同じく25歳の別の女は警察を妨害した(注、公務執行妨害)容疑で告発された。別の女(23)は、暴行で告発された。23歳の女、24歳の男、そして26歳の男は、乱闘の容疑で告発された。この6人は、3月14日にDowning Centre Local Court(=ダウニング中央地方裁判所)に全員が出頭する。

この事件は、当州海域で1か月に及ぶドラマに続くもの。2月11日、P&Oのクルーズ船は、所謂、便所での行列を巡る乱闘で、シドニー港に帰港することを余儀なくされた。その週の後半には、Carnival Legendというクルーズ船が、数日間に及ぶ喧嘩の後、1家の9人の男と10代の男を強制退去させるため、予定外のニュー・サウス・ウェールズ州南部海岸のエデンに寄港している。(ABC: 2018-02-25)

検察当局、Sewol沈没に関する虚偽報告を巡り元国家安保室長を召喚(韓国)

検察当局は、Sewolというフェリーの沈没を、当時のPresident Park Geun-hye(=朴槿恵大統領)に報告した時刻の改竄に関わった容疑を巡って取り調べるため、元presidential security adviser(=青瓦台国家安保室長)を召喚した。

Seoul Central District Prosecutors' Office(=ソウル中央地方検察庁)は、容疑者として、月曜日午前9時30分にKim Jang-soo(=金章洙)を召喚すると話した。

Kim(=金)は、Park(=朴)の下でNational Security Office(=国家安保室)のchief(=長)として務めていたが、2014年に沈没したフェリーについて、元大統領が最初に傾いた(注、「知った」の誤りか)時刻の改竄に関与した疑いがある。金は、このSewol沈没後に危機管理のためのPresidential Directives 318(=大統領令318号)を違法に変更したことでも告発されている。惨事から6か月後に、元大統領が報告を受けた時間が、午前9時30分から午前10時に修正された。

検察当局は、事故を朴に報告した最初の人物である金が、この修正に関わっていたものと疑っている。(KBS WORLD Radio News: 2018-02-25 12:41:37)

チルベリー港:1憶5000万ポンドのテムズ・フェリー停泊地計画公表(英国)

1憶5000万ポンドの河川停泊地が、英国とヨーロッパ本土に向かうフェリーのために建築されることになった、と発表された。

P&O Ferriesは、エセックス州のTilbury Port(=チルベリー港)のテムズ川の停泊地の計画を発表した。これはForth Portsが経営する。現在、P&Oは、チルベリーからゼーブルージュにフェリーを運航しているが、この改良で同社は「scope to look at other routes(=他の航路を精査する)」ことになったという。

計画には新しいターミナルが含まれているが、Forth Portsが資金援助している。この計画の下では、ターミナルは新しい道路を経由して、A13号線に直接つながることになる。

P&O Ferriesのchief executive(=最高責任者)であるJanette Bellは、次のように語った。「この河川停泊地で、横断時間を1時間短縮して7時間にすることが可能となり、弊社の顧客が1時間早い午前5時に解放されることになるので、M25号線の朝のラッシュ・アワーを避けることが可能になります。」

Forth Portsのgroup chief executive(=グループ最高責任者)であるCharles Hammondは、次のように語った。「この新しいP&O Ferriesとの長期提携は、英国の貿易を成長させ、チルベリ―での更なる雇用機会を創設することとなる弊社の将来の発展計画の強固な経済的・市場基盤を提供することとなります。」(BBC News: 26 February 2018)

世界最大のコンテナ船がギリシャに接岸(ギリシャ・中国)

ピレウスに史上最大の貨物船が接岸し、中国―ギリシャの高位の経営者と大臣の一団によって歓迎されたことから、月曜日は、ギリシャの海運部門にとってもう一つの記念すべき日となった。

巨大なCosco Shipping Taurusは、2月の陽光の下、初寄港を行った。これは、このギリシャの港における6億2000万ドルの中国国家投資の最新段階を象徴するものだ。この到着は、ある外国主導の共同事業体が、ギリシャ第2の港であるセサロニキ(注、テッサロニキ)港の2憶3200万ユーロ(2憶8500万ドル)の民営化を完了して、僅か数日後のことだった。

20フィート換算ユニットで、20,000 teuを積載する能力のあるCosco Shipping Taurusは、中国とヨーロッパ間の所謂シルク・ルート(注、絹の航路)における主要なコンテナ船となることから、この港の共通機能となる。2017年に上海で進水した中国でこれまでに建造された最大のコンテナ船だ。長さ400メートルで、Airbus A380約5機分の長さがあり、幅は58.6メートルで、ピレウスに積み替えのために寄港する多数のギガ船のちょうど1隻分だ。

Greek Reporter紙が話を聞いたのは、COSCO所有のPiraeus Container Terminalのmanaging director(=代表取締役)であるZhang Anming。彼は、このCoscoが経営する港で、4番目のバース(注、停泊地)が工事しているのを2019年に見ることになることを確認した。これにより、5隻目のギガ級船を収容できることとなり、ピレウスは、ヨーロッパにおける積み替えの鍵となる中心地なるという。アテネも他のアジアの経済体と取引したいと語ったギリシャのDeputy Prime Minister(=副首相)のYannis Dragasakisにより、最近、メディアの注目を惹いたことについての論評を求めると、Animingは次のように語った。

「全く悪影響があるとは思いません。というのは、今やギリシャの経済は徐々に安定してきており、成長すらしていると信じているからです。我々は(これ)を見てうれしく思っており、我々がそれに貢献していると信じています。」

港湾の拡大

今後5年間に、ピレウスは年間720万teuを扱う予定で、これにより、地中海最大の貨物の中心地となり、ヨーロッパではロッテルダム、アントワープ、ハンブルクに次ぐものとなる。

Coscoは、6層の高さに積み重ねたコンテナの重量に耐えられるよう、2カ所の埠頭の強度を強化するために、何百万も使っている。Coscoがこの埠頭での作業を終えるまでには、ピレウスは、同時に5隻のギガ・コンテナ船を停泊させることのができる唯一の地中海の港となる。経済大国である中国との更なる連携の強化は、しばらくの間、ギリシャ政府のアジェンダ(注、議題)となっている。

昨年5月にGreek Shipping Minister(=ギリシャ海運大臣)のPanayiotis Kouroublisは、アテネであった2日間のフォーラム(注、公開討論会)で、この国は商業の拡大と並行して、海洋観光の提供拡大をする準備ができていると話した。ギリシャは、中国や極東の巨大観光市場に対し開放するよう、勧告されてもいた。

総じて海運業は、ギリシャの経済的衰退の傾向に抵抗して来た。ELSTAT、すなわちHellenic Statistical Authority(=ギリシャ統計局)が、昨年12月15日に発表した暫定的資料によると、ギリシャの港湾は、国内で12.1パーセント成長しており、2016年と2017年の間には、国際貨物が積み込まれ、積み降ろされているのが判るという。同様に、乗船・下船した国内と国際の乗客数は、2016年―2017年の期間中は、8.1パーセント増加していた。(Greek Reporter: Feb 26, 2018)

Carnival、AIDA向けに3隻目のLNG焚きクルーズ船発注(米国・ドイツ)

2018年2月27日。Carnival Corporation & plcは、そのドイツ市場のAIDA Cruises商標向けの3隻目の次世代クルーズ船の建造契約に署名した。

2023年引渡し予定の新しい180,000トンの船は、パーペンブルクの造船所でMeyer Werft GmbHにより建造されるが、約2,700室の旅客室を擁するものとなる。この船は洋上と港湾内の双方で、LNG(=液化天然ガス)燃料で完全運航するものとなる。

この最新船によりAIDA Cruisesは、今や合計3隻のLNG焚きの船を発注していることになる。これらのうちの1番船であるAIDAnovaは、12月にAIDA Cruisesの船隊に加わる予定で、LNGにより完全駆動する世界最初のクルーズ船となる。このシリーズの2番船は、2021年の春に洗礼を受ける(注、命名される)。

AIDA Cruises向けの3隻の次世代LNG船は、2018年から2023年の間に引き渡される予定の20隻の新船による、Carnival Corporationが実行中の船隊増強戦略の一環。

Carnival Corporationは、2018年から2023年の間の引き渡し期日の9つのクルーズ商標のうちの4つ向けに、合計9隻のLNG焚きクルーズ船を建造することで、Meyer WerftとフィンランドのMeyer Turkuの間で合意している。3隻はAIDA Cruises向けで、2018年と2023年の間に引き渡し期日があると見込まれるもの。2隻はCosta Cruises向けで、2019年と2021年の間に引き渡し期日があると見込まれるもの。2隻はP&O Cruises U.K.向けで、2020年と2022年の間に引き渡し期日があると見込まれるもの。そして2隻はCarnival Cruise Line向けで、2020年と2022年の間に引き渡し期日があると見込まれるものだ。(Marine Log: FEBRUARY 27, 2018)

Carnival Cruise Line、新たな2019年向けマイアミ―キューバ航海を発表(米国・キューバ)

Carnival Cruise Lineは、2019年にマイアミからキューバに17本の新たな航海を予定している。

このドラルに本拠を置く客船会社は、Carnival Sensationで行く5日間周遊旅行航海を提供する。乗客2,052人乗りの船は、昨年、数百万ドルをかけた改装を行った。この旅程は火曜日に発表され、これにはハバナに1日寄港するものも含まれており、人気のカリブ海やバハマの港にも寄港する。新しい航海は、次のようなものだ。

5月20日、9月9日、11月18日、12月16日出発の、ハバナとグランド・ターク行きの5日間航海4本。

6月17日、7月15日、8月12日、9月23日、11月4日出発のハバナ、ナッソー、ハーフ・ムーン・ベイ(注、三日月湾の意)を呼び物とする5日間航海4本。

8月22日出発のハバナ、ナッソー、プリンセス・キー(注、プリンセス小島の意)行きの5日間クルーズ1本。

5月6日、6月3日、7月1日、7月29日、8月26日、10月7日、12月2日出発のハバナとグランド・ケイマン島行きの5日間クルーズ7本。

キューバへの合衆国の観光業は未だに制限されているが、この航海は、U.S. Department of Treasury(=合衆国財務省)の規則に準拠している、とCarnivalは話した。旅行者は、島の文化の展示の場となる20本の寄港地観光から選択可能だ。これには、雑学コンテストやサルサ(注、ダンス音楽や踊り)の授業が含まれている。Carnivalは、タンパからキューバにCarnival Paradiseで行くクルーズも提供している。

Carnival Cruise Lineの親会社であるCarnival Corp.は、2016年5月1日にこの島への歴史的航海で、50年以上の間で初めてアメリカ人乗客をキューバに輸送した合衆国のクルーズ会社だ。

その後、マイアミに本拠を置く競争相手であるNorwegian Cruise LineやRoyal Caribbean Internationalが、キューバへの独自の旅程を始めている。(South Florida Business Journal: Feb 28, 2018, 4:56am)