フェリーとクルーズ船のポータル・サイト

2017年9月の海外旅客船情報

昨日、2人のクルーズ船客が、早朝、Dockyard（＝造船所）であった暴力事件に関連して逮捕された。この事件では、島の2人の十代が重傷を負って入院した。

警察は、Norwegian Breakawayというクルーズ船の3人の乗客と、2人の地元男性との間で、宝石泥棒の申し立てがあり、喧嘩になったと話している。2人の地元民は19歳と17歳で、警察によると、頭部と顔面に重傷を負って病院に搬送されたという。警察の広報官は、次のように話した。

「クルーズ船の29歳の女性と23歳の男性が、この事件に関連して逮捕されています。」

警察は、この2人がどういう訴追に直面しているのかもしれないかについては、話すことができなかった。

この事件の一部は、昨日の午後までに、ソーシャル・メディア上で拡散している複数の動画で捉えられていた。警察の広報官は、「そうした映像は、この捜査において役割を果たすことになります」と話した。また捜査に役立つ情報を持っている人は、警察に連絡を取るべきだと付け加えた。（Royal Gazette: Published Sep 1, 2017 at 4:17 pm）

Irish Ferriesは、大衆に新しいフェリーの命名を呼びかけている。この競争（注、コンテスト）の勝者には、一生涯の無料旅行を約束している。Padraig Hoareがお伝えする。

Irish Ferriesは今週、過去一年間の旅客と乗用車の輸送量の増加を報告したが、新しい55,000トンの1憶4400万ユーロのクルーズ・フェリーがドイツで建造中で、2018年半ばまでには引き渡されることになっていると話した。

同社は、この新しいフェリーはアイリッシュ海では史上最大のものとなり、この名称未定の船は、440室の船室に乗客・船員が1,885人乗船でき、500台以上の乗用車を積載できる空間があると話した。440室の船室には、専用のバルコニーがあるスィートが含まれ、車両甲板のレーン長は3キロメートル近くある。船内施設には、酒場や休憩室、食堂、映画館、そして商店街が含まれる。貨物運転手とペット所有者にも、専用の施設がある。

Irish Ferriesのmanaging director（＝代表取締役）のAndrew Sheenは、この新船は「フェリー旅行を、この市場でかって提供したことのない水準に引き上げるものです」と語った。

命名募集が、ウェブサイト経由でオンラインで案内されており、応募した誰もに一生涯、Irish Ferriesの運航で無料旅行できるというトップ賞や、20の様々な次点賞の内の1つを勝ち取る機会がある。同社では、literary name（注、文芸、文学、作家等の名称）をコンテストの参加者に提案している。新船は、Ulysses、Oscar Wilde、Jonathan Swiftといったアイルランド文学によって触発された名称を伝統的に有する船隊に加わることになる。

Irish Ferriesは、Irish Continental Group (ICG)の一部門であり、この新船は通年運航のダブリン―ホリーヘッド航路や、週末はアイルランドとフランスの間で使用するものと見られている。（Irish Examiner: Saturday, September 02, 2017 - 08:11 am）

ロシア、ウラジオストク発。北朝鮮とロシア間の初の定期フェリーの運航が、平壌（注、北朝鮮政府）の弾道ミサイルの実験に対するU.N.（＝国際連合）の制裁強化で、旅客と貨物の需要が低かったことから休止している、と運航事業者は土曜日に話した。

このロシアの運航事業者であるInvestStroiTrestは、Kyodo News（＝共同通信）に対し、当局は8月、この海運会社が接岸料の100万ルーブル（17,000ドル）を支払えなかったことから、Mangyongbong（＝万景峰）と命名された船がウラジオストク港に入港することを拒否したと話した。

この海運会社は、フェリー運航で稼いだ収益が平壌の核とミサイル開発計画に還流する可能性について日本が懸念を表明していたものの、5月半ばに始まったフェリーの運航は1つの事業であり、如何なる政治的目的を有するものではないと話した。

核とミサイル活動を禁止する過去の決議を無視して、7月に2回の大陸間弾道ミサイル実験を企てたことから、8月初め、U.N. Security Council（＝国連安全保障理事会）は、北朝鮮の輸出収入を抑制すべく、石炭、鉄、鉛、そして海産物を輸出することを禁止した。この決議では、国連加盟国が北朝鮮から受け容れる労働者の数を増やすことも禁止している。

同船の約40人の北朝鮮船員は、40パーセント余の自分の給料を政府に与えている。

この海運会社は、北朝鮮の北東端にあるRason Special Economic Zone（＝羅先（＝ラソン）経済特別区）とウラジオストク間の週1回のフェリー運航は、国際連合の制裁により、当初期待した収入水準を生み出すことができなくなったと話した。毎回、100人以上の旅客を輸送することが見込まれたが、ほんの僅かな乗客しか乗船しなかったことが何度かあったと話した。（The Japan Times: Sep 3, 2017）

北部アジアで軍事紛争が始まると、世界の海上原油貿易の3分の1以上が混乱することになる、とWood Mackenzieは先週、北朝鮮、近隣諸国、そして合衆国との間で更に一層の緊張が高まる中で警告した。

そうした紛争は、北アジアの製造及び精製能力を損なわせることになる、とこのコンサルタントは語った。アジアの原油精製能力の65パーセント余は、中国、日本、南朝鮮（注、韓国）にあり、したがって開戦の影響は広範に及び、長引く可能性がある。最も差し迫った問題は、そうした開戦がどれ位ありそうなのかということだ。

平壌（注、北朝鮮政府）は、核弾頭を搭載できる大陸間弾道ミサイルにより、軍事力を拡大することを決意しているように見える。国営メディアは、核弾頭は事実であると主張し、同国の指導者、Kim Jong Un（＝金正恩）が、件の兵器を視察している写真を公表している。南朝鮮（注、韓国）、日本、合衆国が非常警報を出すことになった過去数か月間の一連のせっかちな弾道ミサイルの実験の後、平壌（注、北朝鮮政府）からの更なる核に関する話し合いというものは、正確には世界が必要とするものではない。とは言え、我々はそうしたものをやっているのだ。

話し合いは、この地域を核戦争にさえなる戦争の可能性を傾かせるには十分なものではないが、圧力は高まり、圧力の下でなされる決定は、最も賢明なものとは滅多にはならない。これらの出来事が起こる最もありそうな方向について、分析者らはバラバラになっているように思える。

SBS NewsのKelsey Munroによる最近の分析では、2つの基本的なシナリオを検討している。すなわち、北朝鮮の核を受け容れるか、あるいはできるだけ速やかに核の生成を妨げるかだ。地政学専門家は、どちらのシナリオがより良識的なものとなるかについて意見が分かれているようだ。

一方においてMunroは、研究者の中には、北朝鮮の核能力を受け容れることが、何十万もの犠牲者を出して、アジア経済を混乱させることになる結果となる戦争を回避することになると強く考えていると指摘した。戦術的核攻撃が成功する機会が、満足の行くものとなるには余りにも可能性がないように見えることから、これは通常戦争となる。

他方において平壌（注、北朝鮮政府）の核を受け容れることは、殆ど確実に、この地域の他の国々が核を保有することに繋がり、報復攻撃能力が固定化すると北朝鮮に対して圧力をかけることがずっと困難になることから、究極的には、世界は核戦争に接近することになってしまう。

先週、北朝鮮は、日本に向けて大陸間ミサイルを発射した。この日曜日、Defense Secretary（＝国防長官）のJim Mattisは、声明において、合衆国は、合衆国あるいは同盟国の1つに対する北朝鮮からの如何なる攻撃に対する「a massive military response（＝大規模な軍事的対応）」の準備が出来ていると語った。Mattisは「We are not looking to the total annihilation of a country, namely North Korea, but as I said, we have many options to do so.（＝我々は国家、すなわち北朝鮮の総合的な殲滅を目指しているのではないが、しかし私が話しているように、我々はそうしたことをする多くの選択肢を持っている。）」と付け加えた。

開戦は、敵がそう考えたがっている程、現実からかけ離れているものではないように思える。この地域における精製能力の全体が影響を受けることになり、中国、日本、南朝鮮（注、韓国）が石油の最大の消費者であるという事実は、戦争はOPEC（＝石油輸出国機構）と石油相場にとっては朗報となる。しかしこれらの諸国（注、日中韓）の全ては、Wood Macがその報告書で指摘しているように、十分な原油の備蓄がある。このことは、国際原油価格については、北部アジアの戦争の影響は、短期的なものとなるかもしれないことを意味する。

先月、UN（＝国際連合）は、年間輸出の3分の1である10億米ドル余を削除するという北朝鮮に対する制裁の新ラウンドを承認した。これまでのところ、制裁は、平壌（注、北朝鮮政府）のミサイル開発計画に対し影響を与えることに失敗している。ロシアと中国がこのラウンドを支持していることは、注目に値すべきかもしれないが、その効果は疑わしい。Kim（＝金）は、交渉のテーブルに戻って、自身の核計画を一時停止することに合意するのだろうか？これがあり得ることだと信じるのは難しい。したがって、全ての選択肢はテーブルの上に残ったままであり、その一方で、中国は原油を買い溜めし続けることになる。（Oilprice.com: Sep 04, 2017, 6:00 PM CDT）

Austalは、台湾のフェリー運航事業者向けの2隻の双胴船建造の4400万ドルの注文を確保した。

このヘンダーソンに本拠を置く造船業者は、同契約には同一設計、すなわち乗客550人乗りの長さ50メートルの高速船の3隻目の選択権が含まれていると話した。このフェリーは、Austalのフィリピンの造船所で建造される。

フェリー運航事業者のBrave Lineは、同社初の台湾の顧客だ。この契約は、ノルウェーの運航事業者向けにフィリピンで長さ109メートルの双胴船を建造することになる7300万ユーロ（1憶900万ドル）の受注に引き続くものだ。

Austalは、フィリピンの施設の拡張で、3000万米ドル（3800万ドル）まで費やす計画。そこでは過去5年間に10隻が建造されている。

「Austalは、世界のフェリー業界で以前から強固なものであり続けており、これは、過去18か月間に亘って達成した近時の記録的な売り上げに付け加わるものです。」とchief executive（＝最高責任者）のDavid Singletonは語った。「弊社には一体構造の供給経路があり、多くの輸出機会があるのです。その中には、弊社の商船事業にとって、かなり進んだものもあります。」と語った。

Austal株は、0.5シリング上昇して、午前11時46分に1.675ドルだった。（The West Australian: Tuesday, 5 September 2017 12:53PM）

クルーズ客船会社とその顧客は、Hurricane Irma（＝ハリケーン・イルマ）に備えている。というのは、このハリケーンはクルーズ船がしばしば向かうカリブ海の島々を駆け抜け、多くの船が母港とするフロリダの港を制圧しているからだ。

大手客船会社は、クルーズ休暇客の旅行取消で大忙しで、他にも広がり始めている。Category 5の嵐で大西洋での記録で最強・最大のものの1つであるIrmaを、どこも自社船と乗客は巧妙にかわすことができると保障している。

Royal Caribbean (RCL)、Norwegian Cruise Line (NCLH)、Carnival (CCL)、そしてWalt Disneyの (DIS) Disney Cruise Linesは、今週、マイアミ、ポート・カナベラル、タンパから出発することになっていたクルーズを中止した。

CruiseCritic.comの集計によると、これまでにクルーズ客船会社は、10航海を中止し、15航海以上で旅程を変更しているという。

同業界の経済的損失は、急速に増加する可能性がある。多くの中止や多くの港湾閉鎖時間がなくても、クルーズ会社の最終損益に深刻な損害を与えることになる、とCarnival、Norwegian、そしてRoyal Caribbeanとの公的取引を追跡しているWedbush Securitiesの分析者、James Hardimanは話した。

休止した航海による収入減は、船舶は殆どいつも定員で航海していることから、回復が大変に困難だ、とHardimanは指摘した。更に多くの場合、新たな売り上げがなくても、同一の費用が嵩むことになる。というのは、不本意ながら休暇が長引いてしまった既存の顧客を乗せて、船は洋上に留まることになるためだ。Hurricane Harvey（＝ハリケーン・ハービー）のおかげでテキサス州の小型クルーズ市場に混乱が生じた直後に、この最新の運休が到来したのだ。（後略）（MoneyWatch: September 6, 2017, 4:14 PM）

ドイツの造船業者、Meyer Werftは、liquefied natural gas（＝液化天然ガス）(LNG)により完全駆動することになるCarnival Corporationの7隻の次世代クルーズ船の1番船のキール（注、竜骨）を設置した（注、起工した）。

このクルーズ船、AIDAnova (S.696)の鋼板ブロックは、ドイツのパーペンブルクにあるMeyer Werftの屋根のある造船所で火曜日にあった式典の間、置かれていた。AIDAnovaは、Carnival Corp.のAIDA商標向けに計画されている2隻のLNG駆動船の1番船。引き渡しは2018年秋を予定しており、2021年には2番船が続く。183,900総トンのAIDAnovaは、Caterpillarが供給する4基の革新的な低排出のLNG機関により駆動する。この動力装置は、ドイツのワルネミュンデにあるNEPTUN WERFTで建造される。

AIDA向けのこの2隻のクルーズ船に加え、Carnival Corp.は、Meyer WerftとMeyer Turkuで建造することになる別の5隻のLNG駆動船を発注している。7隻全ての引き渡しは、2018年から2022年となっている。Costa Cruises商標向けに建造されるCarnival Corp.の2隻目のLNG駆動船のsteel-cutting ceremony（＝鋼切削式典、注、起工式）は、来週、Meyer Turku造船所で予定されている。引き渡しは、2019年の予定。併せてこれらの船は、港内と洋上の双方で、動力の100パーセントを発生させるべくLNGを利用できるクルーズ業界最初の船となる。

「本日は、弊社の「green cruising（＝環境に優しいクルーズ）」設計を特色とするこのCarnival Corporationの次世代船の工事における大きな金字塔を記しました。弊社の歴史上、最も環境に優しい船となります。」とこの法人のCEO（＝最高経営責任者）であるDonaldは話した。「LNGといった新しく、そして実証された解決策により、大気放出を逓減し、大気環境を改善し続けるべく、弊社は尽力しております。」

2016年10月、Carnival Corp.は、人気のヨーロッパの港湾を訪問する旅程で、AIDA CruisesとCosta Cruises向けの2隻の新しいLNG船の1番船を駆動させるLNG燃料の供給者とすべく、Shell Western LNG B.V. (Shell) との間で、包括協定に署名した。

LNG駆動船は、2020年にCarnival Cruise LinesとP&O Cruises向けにも計画されている。Costa CruisesとAIDA Cruisesは、2021年に更に1隻追加のLNG駆動船をそれぞれ受領し、2022年には、Carnival Cruise Line向けに2隻目のLNG駆動船が続くことになる。

「弊社では、クルーズ業界向けに燃料源としてLNGを進めていく最前線に立っていることを誇りに思います。そしてMeyer WerftやMeyer Turkuとの間での長期協力関係に感謝しております。」とPalmerは付け加えた。「弊社の最上の目標、すなわち期待を超えることになる弊社顧客の途方もない休暇体験を提供することに助力することとなる、これらの美しく革新的な船の引き渡しを、弊社は心待ちにしております。」

2015年、試験的事業として、AIDAsolは、LNG Hybrid（＝LNG混成）の艀による動力の供給を受けることになる世界最初のクルーズ船となった。昨年、新たに引き渡されたAIDAprimaは、港内でLNGを日常的に使用する船となった。姉妹船のAIDAperlaは、同一の技術を使って、この4月にお目見えした。（ｇCaptain: September 6, 2017）

キクラデス諸島のイオス港からピレウスにBlue Star Patmosというフェリーを曳航する作業が、金曜日に始まった。8月末にイオス港に入港する際に、浅瀬で座礁していた。300人近い乗船者で怪我をした者はいなかったが、同船は実質損害を被っていた。

ピレウスに接岸するに先立ち、近隣のぺラマの造船所に寄港して、車庫（注、車両甲板）にある21台の乗用車と12台のトラックを降ろす予定。

同船の船体を調べた潜水夫は、金曜日の朝、この損傷は、ぺラマからピレウスに到達する能力に影響を与えるものではないと話した。（Kathimerini: 08.09.2017 : 20:37）

9月8日UTC（＝協定世界時）0時30分、スペインのアルメリアに向けてモロッコのナドルを出発して間もなくして、1668人の乗客が乗船していたフェリーのALMARIYAの機関室から出火した。火災は、船員によって素早く消火されたが、船は機能不全となり、9月8日UTC（＝協定世界時）6時までナドル沖で漂流し、ナドルに曳航されて戻り、そこで乗客は全員下船した。

怪我人は報告されておらず、乗客は他のTransmediterraneaのフェリーでアルメリアに到着した。9月8日UTC（＝協定世界時）15時現在、ALMARIYAはナドルにいる。写真では、ALMARIYAは、9月8日の早朝にナドルに戻っていた。

旅客ro-ro船ALMARIYA、IMO番号 7928811、総トン数 21473、1981年建造、船籍 キプロス、運航事業者 スペインのACCIONA TRASMEDITERRANEA。（Maritime Bulletin: September 8, 2017 3:14 pm）

モスクワ発。ロシアのPresident（＝大統領）Vladimir Putinは、同国がロシアのサハリン島と、日本の北海道という島を結ぶ陸上輸送の建設をしたがっていることを示唆した。

既にサハリンとロシアの大陸本土を結ぶ橋を建設する計画はある、と国営メディアの論評によると、Putinはウラジオストクという港湾都市であった経済フォーラムで木曜日に語ったという。

Putinは、このフォーラムで日本の指導者、Shinzo Abe（＝安倍晋三）と会ったが、サハリン―本土間の輸送ルートは、北海道に延長することが可能だと語った。

以前、ロシア当局者は、橋かトンネルで、約40キロメートルの距離があるサハリンと北海道とを結ぶことが可能であることを示唆していた。

Abe（＝安倍）はこのフォーラムで、Soviet Union（＝ソビエト連邦）とWorld War II（＝第二次世界大戦）中にNazis（＝国家社会主義ドイツ労働者党）を支援したJapanese Empire（＝日本帝国）との間の紛争を正式に終結させる平和条約を、ロシアと日本が署名する潮時であると語った。

ソビエト連邦が戦時中に獲得したKuril Archipelago（＝クリル諸島、注、千島列島）の島々の返還をモスクワ（注、ロシア政府）が拒否したことを巡る緊張もあって、正式手続きは行われていない。

ロシアのEuropean Union（＝ヨーロッパ連合）との関係が、ウクライナ危機で悪化したことから、東に向け総転換する中、近年、ロシアは日本との経済的な結び付きを強化しようとしてきており、それにはクリル諸島での協力が含まれている。

ロシアの国営通信社、TASS（＝タス通信）の論評によると、安倍は、これまでの70年間よりも過去数年の間に、ロシアと日本は特定の諸地域において進展していると語ったという。（Daily Sabah: September 7, 2017）

BC Ferriesは、2隻のSpirit級の船を改良して、天然ガスへの動きを継続している。この運航事業者は、この2隻の船のうち1隻を改良のため運休しており、ポーランドのグダニスクで改良することとなる。この船は、液化天然ガスか超低硫黄舶用燃料で運航すべく転換することになる。

BC Ferriesの天然ガスへの切り替え事業で、年間12,000トンまで炭素排出を削減することとなる。これは毎年、道路から約2,500台の車両を撤去することに相当する。Spiritsは、BC Ferriesの船隊における2隻の最大船で、Tsawwassen－シュワルツ湾航路で運航している。最大の燃料消費者でもある。この2隻は、前会計年度に、BC Ferriesの1億ドルの燃料代金の約15パーセントを使っていた。

「天然ガスに転換することで、燃料代金を半分に削減できます。これは、運賃を支払っている方にとっては大きな利益となります。」とBC Ferries CEO（＝最高経営責任者）のMark Collinsは、All Points West（注、カナダのラジオ番組）の司会者、Jason D'Souzaに語った。

Spirit of British Columbiaの改良は、2018年春までに竣工する。その後、BC Ferriesは、Spirit of Vancouverという船を来年の秋に運休させる。両船とも、夏季の繁忙期には運航する。

「弊社では、これらの船を、もう20年か25年運航することを検討しています。」とCollinsは話した。

乗客も、新しい絨毯、一新した手洗い所（注、便所）、拡張された土産物店、新しいコーヒー・バー（注、軽食堂）に気が付くことになる。（後略）（CBC News: Sep 07, 2017 9:01 PM PT）

Royal Caribbeanは、Hurricane Irma（＝ハリケーン・イルマ）の針路から従業員を避難させるため、自社の壮大な船の1隻に従業員を乗せる。

従業員とその扶養家族は、2,500人近い乗客を扱える長さ1000フィートの船であるEnchantment of the Seasに乗船し、ハリケーンが今週末にフロリダ州を襲う前に、穏やかな海に向かって揺れまくることになる。

意図された流儀ではないやり方で避難することになる。すなわちこのクルーズ定期船には、プール、屋外映画スクリーン、バンジー・トランポリン、フリークライミング用の壁、ビデオ・アーケード（注、ゲームセンター）、日光浴室や温水浴槽の他、複数の酒場や食堂がある。同船は、このハリケーンでバハマに予定されていたクルーズが中止を余儀なくされたため、利用可能となった。

「Enchantment of the Seasは週末に向け、金曜日に航海する予定でした。」とRoyal Caribbean spokeswoman（＝広報担当者）のCynthia MartinezはCNNMoneyに話した。「その航海は中止になりました。それで弊社では、弊社従業員とその家族に、本船での避難という選択肢を提供したのです。」

この船は、金曜日の正午に出発して、青空の下の穏やかな海に向かい、その後、Port of Miami（＝マイアミ港）が再開されるや帰還する、とMartinezは話した。Royal Caribbeanは、穏やかな海を求めて、どこに向かうのかは話そうとはしなかった。

日曜日の朝、ハリケーン・イルマは、南フロリダで地滑りを起こす可能がある。この嵐は、既にセント・バーツ島、サン・マルタン島、バービューダ島を180マイル毎時で直撃しており、少なくとも9人が死亡し、大規模な破壊を引き起こしている。木曜日、この嵐はタークス諸島とカイコス諸島の近くに移動する見込みで、その後、ドミニカ共和国とハイチに向かう。

Royal Caribbeanは、Enchantmentでどれだけ多くの従業員が避難するのかは話さなかった。このEnchantmentのクルーズは、ハリケーン・イルマのためにRoyal Caribbeanが中止した3本のクルーズの1本。この嵐で、他に3隻の船の帰還が遅れており、穏やかな海域で嵐が過ぎ去るのを待っている。

クルーズ客船会社のCarnival (CCL)、Norwegian (NCLH)、そしてDisney (DIS)も、この嵐のためにクルーズを中止するか、旅程を変更している。このクルーズ客船会社の全ては、イルマによって影響を受けた旅行者に返金するか、将来のクルーズ用のクレジット（注、割引）を提供している。（CNNMoney: September 7, 2017: 11:12 AM ET）

9月8日、メキシコ・シティー発。カリブ海のHurricane Irma（＝ハリケーン・イルマ）の致命的な破壊は、何か月もこの地域の数十億ドルの観光業の足を引っ張ることとなる。ちょうど、ホテル、航空会社、クルーズ会社は、この地域の繁忙期となる冬シーズンに向けて準備中だった。

この100年で最も強力な大西洋の嵐の1つであるIrma（＝イルマ）では、21人が死亡し、ホテル、空港、その他の建物に損害を与えるか、サン・マルタン島。バーブーダ島のような最盛期の休暇の島々を打ちのめした。金曜日には、フロリダ州に向け、キューバの北部を突進した。

合衆国に本拠を置く旅行業者、Pleasant Holidaysのpresident（＝社長）であるJack Richardsは、喪失した事業に何十億ドルもかけて地元観光業が正常化し始める前に、来年に突入するかもしれないと語った。この地域の旅行シーズンの繁忙期は、12月半ばからイースター（注、復活祭）までで、アメリカ人、カナダ人、ヨーロッパ人が、雪や寒さを逃れ、暖かい青緑色のカリブ海海域に向かうのだ。

「この修理が間に合うでしょうか？これらの国々を再建する社会基盤は、簡単に言えば、そこにはないのですよ。」と語った。「これは、正に莫大なものです。」

イルマが諸島を最初に破壊するほんの数日前、カリブ行きの予約を既に落ち込んでいたとRichardsは語った。ここは、彼の会社では、合衆国の観光客が世界で2番目に人気の目的地だ。

イルマに襲われる前、World Travel and Tourism Council（＝世界旅行・観光業評議会）(WTTC)は、カリブ海に今年、2600万人以上の海外旅行者が見込まれるとしていた。2016年、外国人訪問者は、カリブ海で310億ドルを消費し、2017年には、更に5.3パーセント増で消費するものと見られていた。WTTCは、2016年に旅行及び観光業は、国内総生産に560億ドル貢献していたと見積もっている。

「観光業におけるいかなる混乱も、我々の生計を混乱させることになります。」とCaribbean Tourism Organization（＝カリブ観光協会）(CTO) のspokesman（＝広報担当者）であるHugh Rileyは話した。

諸島の当局者は、イルマによって電力と携帯電話が機能停止し、空港が閉鎖を余儀なくされたのを受けて、この破壊の範囲を評価しようと四苦八苦している。この混乱は、カリブ海だけに留まらないかもしれない。Hurricane Jose（＝ハリケーン・ホセ）が、イルマによって破壊されたのと同一の諸島に強力なCategory 4（＝第4等級）の嵐となって接近し、土曜日に通過するものと予想されている。ハリケーン・シーズンは、数週間も続くことになっている。

金曜日の午後現在、U.S. Virgin Islands Department of Tourism（＝米領バージン諸島観光局）は、嵐で4人が死亡し、商業交通向けには空港が閉鎖されたままになっているセント・トーマスから、訪問者は離れるよう要請している。セント・クロイ島は、金曜日に再開する予定だった。

150室のWindward Passageという米領バージン諸島のセント・トーマス港を一望できる高級ホテルは、6か月間、閉鎖する予定、とDepartment of Tourism（＝観光課）に連絡して来た。

バーブーダ島という小島だけでも、サンゴ礁の浜辺に約1,800人が暮らしており、損害見積もりは1億ドルに達している、とRileyは話した。この島の建物の95パーセント余が、破壊された。

クルーズ客船会社、旅行業者、航空会社は、大急ぎで観光客に対応するか、予定を延期している。Royal Caribbean Cruises、Carnival Cruise Lines、そしてNorwegian Cruise Lineは、それぞれ、今週末のカリブ海域のクルーズの数本を中止し、この嵐の危険な針路を航海するのを回避するため、旅程変更している。

ヨーロッパの旅行業者であるTUIは、フロリダ州の顧客を内陸のオーランドのホテルに避難させ、キューバにいる行楽客を避難所に移した。

ドイツの旅行業者であるDER Touristikは、金曜日にマイアミにクルーズ船で到着した観光客をバスで直接、避難所に移動させ、船はこのハリケーンに襲われる前に再び港を離れることになると話した。

被害の大きかった地域での復旧作業は、これまでのところ困難であることが判明している。サン・マルタン島のdirector of tourism（＝観光監督）のRolando Brisonは、消防士らは、空港の滑走路に嵐によって吐き出された砂を必死で片付けていると話した。3,000人近い観光客が立ち往生している。金曜日、空港は閉鎖されたままだった。

「観光業は、経済なのです。」と語った。「我々は、それで飯を食っているのです。」（Reuters: September 9, 2017 / 8:17 AM）

ユーフラテス川から数体の遺体が収容された。

ロシアの戦闘機が、シリア東部のデリ・ゾール市に近いユーフラテス川を民間人を乗せて横断中のフェリーを標的にし、少なくとも34人の民間人が、今日、殺害された、と監視員が語った。

Syrian Observatory for Human Rights（＝シリア人権監視）の監視員は、ロシアの空爆で21人が死亡したと当初報告したが、後に「more bodies have been found in the river（＝更に遺体がこの川で見つかった）」と言って、犠牲者数を34人に増やした。（Daily News & Analysis: Sep 10, 2017, 09:40 PM IST, PTI）

核戦争の迫りくる脅威は、今週末、旅客船に乗って周遊している様子を撮影された写真を見ると、これら北朝鮮市民には影響を与えていないように見える。

この隠遁国の国民の祝日に、新婚の北朝鮮の男性は、妻に腕を回し、船が中国と北朝鮮の国境に沿ったヤールー川（注、鴨緑江）を下る中、遠くを指差して写っている。この幸せな2人の足元には幼児が見え、船は中国東北部の遼寧（＝リャオヤン）省の川に沿って進んでいる。

川に沿って加速する中、普段着の若い男達の一団が船の正面に立っていたり座っているのが写っており、一方、もっと気の利いた服を着た男女が、新郎新婦の後ろに立っている。

小型船がこの旅客船の脇で引っ張り上げられ、数人の男が、大型船の乗船した者の気を引こうとしている。船に乗船している人達は、自分の携帯電話で、この共産主義国によって演出された宣伝の一部となり得るものの写真か動画を撮影しているように見える。軍服姿のように見える男性は、縁から足を投げ出して船に座っているように見え、他の者はこの船から手を振っている。

北朝鮮国旗が、この旅客船の上で誇らしげにはためいており、中国との国境に沿って、この煙霧の川を下って進む。大きな高層ビルが、厚い煙霧越しにかろうじて見えるが、ぼんやりとした輪郭がほぼ見えるだけだ。

月曜日に合衆国が、北朝鮮に対する最も厳しい制裁を課すことになるUN（＝国際連合）決議を求めて、別の投票を呼び掛けている。これは、同国の最大の貿易相手国である中国及びその隣国のロシアと、緊張の火花が散る可能性がある。（Daily Mail: 19:04 BST, 10 September 2017）

楽しいクルーズが悪夢となった船の乗船客の1人は、波の荒い海で観光客らが嘔吐して倒れたことから、船内を人の鎖（注、人の列）を作って移動しなければならなかったと語った。

Gaynor Russellと夫のStevenは、土曜日、リバプールから北ウェールズに、MV Balmoralに乗って航海した。この34歳は、同船は過積載だったと主張し、人々は床の上に座り、この旅はニュー・ブライトンで転げまわるような波を受け、船内は混乱し、甲板は人々の嘔吐物で一杯になったという。ハイトンから来たGaynorは、話した。

「全く信じ難いものでした。」「乗船した時、とても混んでいて、実は12人が下船したのです。」「椅子はなくて、人々は廊下の床や階段に座り、他の人はプラスチックの椅子に座ったのです。そこら中に人がいました。」「ニュー・ブライトンを過ぎるまでに、左右に揺れ始めて、その時、人々は嘔吐し始めたのです。」

更に続けた。「職員が人々のために嘔吐袋を持って来て間もなく、窓や床の上で吐いていました。」「人々は倒れ伏して、叫び、ある女性は便所で倒れたのですが、そこでそのままになっていました。」「歩き回るのに、人の鎖を作らないといけませんでした。そして列を作って人々を便所に行かせたのですが、そこも嘔吐物で塞がっていました。それは鳥肌が立つようなものでした。」

この船が予定通りリバプールに到着した際、乗客は甲板には出られない、船はメナイ海峡に向かうと告げられた。しかしある乗客はECHO紙に対し、そうした計画で船内では「near mutiny（＝反乱に近くなった）」と話し、そこでリバプールに戻ることになったという。Gaynorは付け加えた。

「私の人生で、こんなに多くの人が吐いているのを見たことがありません。」「最上階に人がいて、倒れ、消火器が壁に倒れたのが聞こえました。」「その場にいないと、どれだけ酷いものだったか殆ど分からないでしょう。」「ある男性とそのお孫さんが倒れて、他の子供は酸素ボンベを使っていました。」「職員は、何をすべきか判っているようには見えず、乗客の言うことが判るほど英語が流暢ではなかったですが、しかし持ちこたえようとしていて、倒れている人はいませんでした。」「上の階は、波で人が立っていられないものでした。その状況を知りたいでしょう。」

400人未満が、MV Balmoralに乗船するのに1人34ポンド支払い、Gaynorが言うには、乗客が下船した時、職員は、月曜日の午前10時まで事務所では直接の苦情を受け付けないと告げたという。Gaynorは全額返金を求めており、MV Balmoralの船主であるWhite Funnel Ltdには電話し、「inundated with calls today（＝今日は電話が殺到する）」だろうと話した。

「悪夢でした。下船した時、人々を支援する救急医療隊員がいました。」「出発すべきではなかったのですよ。Mersey Ferryやマン島（に向かう便）が両方とも運休だったのに、何故、この船だけは出港したのでしょうか？」「私達は全額返金を求めます。そして、この船には、もう2度と乗りません。」

ECHO紙では論評を求めて、White Funnel Ltdに連絡を取っている。（Liverpool Echo: 11:44, 11 SEP 2017）

世界的な造船業者のVardは、オーストラリアのクルーズ運航事業者のCoral Expeditionsから、探検クルーズ船1隻の設計と建造の契約を確保した。

この探検クルーズ船は、ノルウェーのVard Designが設計し、アジア太平洋地域の遠隔地への小型探検クルーズ向けのものとなる。全長は93.5メートルで、幅は17.2メートル、60室の船室に120人のお客を収容する。ベトナムのVard Vung Tauから、2019年第1四半期に引き渡される予定。2番船は続いて引き続きそうだ、とCoral Expeditionsは話した。

34年の歴史を有するケアンズに本拠を置くCoral Expeditionsは、オーストラリアの老舗で最も受賞歴のある探検クルーズ運航事業者として認識されている。現在、同社は、2隻の双胴船と長さ63メートルのフラグシップであるCoral Discovererを含む3隻のオーストラリア船籍の船からなる船隊を経営している。

同社は、キンバリー地方のWorld Heritage（＝世界遺産）に登録されたグレート・バリア・リーフ、ヨーク岬、アーネム・ランド、パプア・ニュー・ギニア、インドネシア、南太平洋の諸島、タスマニア島、東南アジアを含む目的地に行く探検クルーズに特化している。CEO and Executive Director（＝最高経営責任者兼業務執行取締役）のRoy Reite氏は、次のように話している。

「VARDでは、Coral Expeditionsを歓迎致します。新しい探検クルーズ船の設計者及び建造者として弊社を選んでいただき、光栄であります。VARDの高度に経験を積んだ造船技師と、ノルウェー及び海外の専門子会社は、Coralのチームと共に作業できることを楽しみにしております。」（gCaptain: September 11, 2017）

世界最大のクルーズ業界事業者団体によると、アジアで急速に拡大しているクルーズ市場の収容力は、中国が先行することで、他の地域のそれを凌駕する可能性を有しているという。

Cruise Lines International Association（＝クルーズ客船会社国際協会）(CLIA)は、2件の分析を発表したばかりだ。2017 Asia Cruise Trends Report（＝2017年アジア・クルーズ動向報告）と、North Asia Economic Impact Study（＝北アジア経済影響研究）で、ここでの結論は、アジア・クルーズ市場は、将来にとって最重要点となるということを示唆している。それ故、この流れは、免税及び旅行小売事業にとって魅力的なものとなりそうでもある。

この研究から得られる鍵となるものの中には、合計310万人のアジア人が、2016年にクルーズをしており、2015年の55％増となっていることがある。そのうち68％、すなわち210万人が、中国本土から来ていた。CLIAの資料によると、中国市場はほぼ倍増して、昨年の98％増で、素晴らしい4年間のcompound annual growth rate（＝複合年間成長率）(CAGR)は、76％増だという。「これにより、中国は世界最速で旅客の主要な調達源となったことが裏付けられる。」と同協会は話した。CLIA Executive Director（＝専務取締役）のJoel Katzは、次のように論評した。

「アジアのクルーズ市場が、過去4年間に途方もなく成長した一方で、アジア人口の更に多くの割合を捕獲する可能性があるのです。このアジア人口は、アジアの収容人員の市場占有率を競合市場に勢いよく前進させることになる可能性があります。CLIAは、これらの研究により、この新興地域を構造化して支援することとなる、直ちに実施可能で有意義な情報を、業界の利害関係者に提供することを目標としております。」

更なる配船

今年、アジア海域には、更に多くのクルーズ船が展開されてもおり、66隻になっている。このうち5隻が（3,500人以上の旅客収容力のある）特大船で、13隻が（旅客2,000人から3,500人の）大型船で、26隻が中型船、17隻が季節運航の小型の高所得者向けの船となっている。アジアで僅か43隻の船しかクルーズをしていなかった2013年シーズンと比較すると、市場はその後、53％成長したことになる。

2017年の運航日数は2倍以上で、2017年にアジアでは10,196日予定されており、2013年の4,307日の137％増加している。2016年の増加も、25％増。2017年の運航日数は、乗客424万人の総収容力と同じであり、これは旅客収容力が2013年の151万人から、3倍近く増加したことを意味する。

高需要の1つの特色は、アジア人旅行者は、圧倒的に同地域内でクルーズをすること。2017年にアジア海域で予定された2,086航海のうち、1,992回のクルーズ（ほぼ全体の95.4％）がアジア内に留まっており、専らアジアからアジアに行く旅程となっている。追加の94回の航海は、2017年にアジア地域を通過する予定のものだ。アジア内、及び通過する全航海は、過去4年間に安定した成長を見せており、2013年の861回のクルーズから142％増加して、2017年には2,086回になっている。

経済的影響

North Asia Economic Impact Studyの主要部分は、以下の通り。

北アジアのクルーズ旅行業の直接の経済的貢献は、直接支出が32億3000万米ドルで、付加価値商品及びサービスが15億1000万米ドル、常勤・非常勤の23,697人に、従業員給与として7億5450万米ドルが支払われた。

クルーズ旅行業支出の直接の受益は、卸売りと小売業（9億6230万米ドル）、その他のサービスや政府（6億9390万米ドル）、金融・対事務所サービス（6億7950万米ドル）だった。これら3つの部門を連結すると、地域の直接影響の約72％の割合を占める。

製造業、金融・対事務所サービス、農業は、間接・誘導影響合計の約97％の割合を占めており、31億6000万米ドルを生み出し、付加価値で12億2000万米ドル、常勤・非常勤の19,893人に、従業員給与として4億9110万米ドルが支払われた。

直接・間接・誘導貢献を連結すると、北アジアの3つの経済におけるクルーズ旅行業の全経済貢献は、72億1000万米ドルを生み出し、付加価値商品及びサービスで32億3000万米ドル、常勤・非常勤の51,631人に、従業員給与として15億米ドルを支払ったことになる。（The Moodie Davitt Report: 11 September 2017）

Silversea Cruisesは、堅調で明るい市場から利益を得ようと期待して、新船1隻を発注し、2隻以上建造する計画を明らかにした。この豪華客船会社は、Silver Museの姉妹船を、2隻以上の選択権付きで、Fincantieri造船所に発注したことを確認した。

新船は2020年に就航し、Silver Moonと呼ばれることになる。この豪華客船会社の10番目の船となり、所有者のManfredi Lefebvre d’Ovidioの、少なくとも12隻の船からなる船隊を保有する夢に近づいた。新しい乗客596人乗りの船を建造するSilverseaとFincantieri間の契約は、3億1000万ユーロ相当。

Ritz-Carltonが最近、3隻のヨットを使ってクルーズ部門に参入する計画を発表しており、この発表は、豪華クルーズ部門の強みの最新の兆しとなった。一方で、Celebrity Cruiseは3隻発注し、Ponantは4隻、Crystal Cruises、Scenic、Seabourn、そしてStar Clippersも、新船を進水させることになっている。（中略）

Silver Moonは「Green Star 3 Design」となるが、これは、大気汚染と水質汚濁を回避するよう設計・建造・装備されることを意味する。（Travel Weekly UK: Sep 11th 2017, 14:00）

もう一つの大きなハリケーン、もう一つのJones Actの一時的な停止。この1920年の法律は、合衆国の港湾間で商品や旅客を輸送する場合は、合衆国船籍の船で、合衆国で主として建造されたもので、合衆国市民が保有するもので、合衆国市民か合衆国の合法的な永住者が乗務していなければならないことを命じている。

状況は正に、このアホな法律に新たな停止を求めることになったが、完全に廃止した方が良い、とSenator（＝上院議員）のJohn McCain、その他が論じている。

このJones Actは、国家有事の際に、合衆国が信頼できる商船を保有していることを確保することを意味していた。これは、一握りの造船業者や徐々に減っている合衆国船員の利益となる古典的な保護貿易主義者の金儲けに繋がった。経済全体に浸透する輸送費の高騰の原因になっており、とりわけアラスカ州、グアム、ハワイ州、そしてプエルト・リコの人々に不利益をもたらしている。

同法があるにも拘わらず、合衆国の商船隊は、縮小し続けている。今日においては、必須条件に適合できる大型船は、約100隻しかなく、多くは盛りを過ぎている。Jones Act船を使用する高い費用のためでもあり、たとえ多くの場合はトラックや鉄道よりも効率的であったとしても、沿岸海運は着実に衰退している。この法律は貿易を歪曲し、合衆国内で輸送する商品の外縁で外国船に運ばれている輸入品をもたらしている。この法律の延長の提案は、合衆国石油や天然ガスの輸出の他、海底エネルギー資源の開発を脅かす可能性がある。

同法の擁護者は、資料が無さ過ぎることから、その影響は不確かであると言っている。Federal Reserve Bank of New York（＝ニューヨーク州連邦準備銀行）は、それを正常化すべき方法を示唆している。すなわち、プエルト・リコで5年間、Jones Actを停止するというものだ。この島のボロボロの経済を引き上げる一方で、より緻密な分析のための資料を提供することになるという。全面廃止を除き、Congress（＝連邦議会）は、この法律の古めかしく厄介な乗組員規模の規制の再検討も可能となる。同法が残存すれば、船舶や船員の数を数えるのではなく、沿岸海上貿易の活力を回復させることに特化すべきだ、というのだ。

経済を脇に措くと、人は次のような疑問を持つかもしれない。Jones Actは国家安全保障に極めて重要なものではないのではないか、と。殆どない。U.S. Ready Reserve Fleet（＝合衆国国防予備船隊）の大半は、外国で建造されたものだ。大変に少ないJones Act船は、軍隊が欲しがるロール・オン、ロール・オフ船のようなものだ。確かに合衆国は、造船能力の何がしかを維持するための妥当な戦略的理由を有しているが、無意味で付随的な非常に多くの害悪のある通商法よりは、そうした目的をかろうじて対象としたより賢明な支援は、安くて公正なものとなるだろう。

この最新の停止は、今週、失効することになっている。同法の現代化は、1つの前進となるだろう。しかしJones Actの最良の処置は、廃止することだ。

社説は、Bloomberg View編集委員会によって書かれている。（Bloomberg: September 13, 2017）

北朝鮮がミサイルの射程を拡大するにつれ、益々、人口中心地が危険になってきている。局地的な軍事衝突は、海路によって運ばれている世界の原油供給の3分の1が危険に晒され得る、と今日発表された報告書にWood MacKenzieｍの分析者が書いている。

北アジアの石油精製能力の多くは、武力衝突が起きた場合に損害も受けることになる。危機に晒されている地域は、アジアの石油精製能力の約半分であり、この地域に供給している化学製品製造の多くを占めている。日本と南朝鮮（注、韓国）は、中国に石油化学製品を大量に輸出しており、中国で必要な処理が行われ、その後、世界の他の地域に完成品を再輸出している。

如何なる製造の重大な喪失も、世界価格の圧力となりそうだ。というのは、北アジアはヨーロッパや合衆国の他、東南アジアやオーストラリアへの燃料の主要輸出国だからだ、とこの分析者らは述べている。（CNBC: Sep 15, 2017）

アテネに近い人気の浜辺が、ギリシャのプロダクト・タンカーAgia Zoni IIからの油によって汚染されている。この船は、日曜日の朝、ピレウス港への入り口近くで沈没した。

ギリシャの海運省は、Zoniは燃料油貨物2,200トン、バンカー燃料340トンを、沈没当時積載していたと報告し、環境に約135トンの貨物が流れ出たと見積もった。同省は、サルベージ・ダイバー（注、沈没船の引き揚げ作業を行う潜水夫）がタンクを封印したので、これ以上の漏出はないと話したが、金曜日までに汚染の広がりで、ピレウスから南のグリファダまでの13マイルに亘って、浜辺で遊泳することを当局が禁止することを強いられることになった。影響を受けた地域には、アテネで最も人気の浜辺も含まれている。

ギリシャのshipping minister（＝海運大臣）、Panagiotis Kouroumplisは、漏出を防ぐために十分なことをしていなかったとされて銃火を浴び（注、非難の的となり）、求められるのならば辞職すると申し出ている。「この国で出来るあらゆる手段が取られている。」と大臣は地元メディアに語った。（後略）（The Maritime Executive: 2017-09-15 20:09:31）

中国、成都（＝チョントゥー）発。首都圏の外側にある多くの中国の諸都市が一見したところ、日本への団体旅行を制限するための措置を採り始めているようだ、と数人の旅行業者職員が木曜日に明らかにした。この動きの中に、外貨が減少することを食い止める動きと連動していると見る者もいる。

中国は、省や都市ごとに外貨状況を規制するものとされている。ここの観光客は、日本で大量に買い物をすることで知られている。沿岸の福建（＝フーチェン）省、その他の諸都市の観光当局者は、今月から日本への団体旅行の提供を減らすよう、口頭で旅行業者に指導したと伝えられている。半分以上に減らすよう言われた例もあるという。河北（＝ホーペイ）省、河南（＝ホーナン）省、湖北（＝フーペイ）省のような省でも、同様の動きが見られるという報道が現れている。

北京のような主要大都市や個人旅行では、そうした制限は確認されていない。China National Tourism Administration（＝中国国家観光局）では、日本への旅行を制限する命令を出したことを否定している。しかし中国の日本旅行業界と関係のある筋は、「heard something to that effect（＝そうした影響を聞いている）」と報告しており、「looking into it（＝調べている）」という。

中国の旅行代理店の中には、査証問題のために、日本への旅行を制限しているところがあるという報道もある。上海のConsulate-General of Japan（＝日本総領事館）は木曜日、日本行きの査証の必要要件が厳格化されたというのは「completely untrue（＝全く違う）」と話した。

中国の南朝鮮（注、韓国）への団体旅行も、合衆国軍のTerminal High Altitude Area Defense antimissile system（＝終末段階高高度地域防衛ミサイル迎撃システム）が南朝鮮（注、韓国）に展開されたことを巡る不和で、現在、制限されている。日本への中国人訪問者は、中国が主張し、釣魚（＝ディアオユー）と呼んでいる尖閣諸島の2012年の国有化後に落ち込んだ。しかしその後、旅行は持ち直しており、中国人観光客の日本での買い物熱（注、爆買い）は、広く議論されてきた。（Nikkei Asian Review: September 15, 2017 3:13 am JST）

ケープ・タウン発。Robben Island Museumの管理者は、沈没したフェリーに乗船して心に傷を負った乗客に対し、相談に応じていると話している。

4人の船員を含む60人以上の乗客が、金曜日の午後、時化の海でフェリーのThandiが沈み始めた時に救助された。この船は、浸水し沈み始めた時、ロベン島から乗客を輸送中だった。

声明文において、同博物館の当局者は、金曜日の事故については大変申し訳ないと話している。調査が行われる一方、当局者は、問題の原因が分かり次第、更なる情報を共有すると話している。

Western Cape Tourism（＝西ケープ州観光局）のspokesperson（＝広報担当者）のBeverley Schaferは、同州の観光シーズンが始まっており、この事故でフェリーの信頼性に対し、大きな疑問が生じたと話している。

ケープ（注、岬）では、金曜日に厳しい天候状態を経験していたが、技術的な問題が、同船の部分的沈没に繋がったかもしれないと考えられている。（Eyewitness News: Sep 16, 2017）

巨大で晴れやかに塗装されたクルーズ船が、不可能そうに見える狭い川を下る旅をする中、当惑した羊の群れを走らせながら、ドイツの田舎で大きく浮き上がって見えた。北ドイツのパーペンブルクの静かな牧歌的な舞台に巨大な影を落とし、新しいクルーズ船のThe World Dreamは、建造されたこの造船所から処女航海に出発し、川を後ろ向きに曲がりくねって下った。

長さが335.35メートル、幅が39.7メートル、151.300総トンの大きさがあり、最高速力が24ノットであるこの巨大船が通過するという劇的な光景を見るために、群衆が河岸堤防に集まった。ドイツの造船業者であるMeyer Werftが工事したこの巨大な船は、20マイル内陸に位置する同社の造船所で建造された。ここの船は、比較的狭い川を曲がりくねりながら下って、開放水域に到達するまでの最初の旅で検査を受けている。

World Dreamは、30キロメートル以上の距離を後ろ向きで通過するには、非常に大きい。本船は、中国の会社、Dream Cruisesに引き渡されたが、アジア市場向けで、食堂、カジノ、船室、娯楽の全てアジア市場に訴求すべく設計されていることを特徴としている。（Daily Mail: 21:10 BST, 17 September 2017）

クルーズ船のOcean Majestyは、月曜日の朝にTor Bay（＝トー湾）に到着し、トーキー沖で明るく晴れた朝の陽ざしの中、目を見張るような光景を作り出した。この定期船は、この夏と秋の間に、サウス・デボン州を訪問する一連の同種船の最新のものとなった。

Ocean Majestyは、ブリストル、コーク、ミルフォード・ヘブンも巡るクルーズで、ファルマウスを出発して午後2時頃に同湾に到着した。月曜日の午後にトー湾を出発してロンドンに向かい、ドイツの母港、ブレマーハーフェンに戻る。この船は今朝、トーキーの海岸に乗客を運ぶために、小型のテンダー（注、通船）を使用していた。

Ocean Majestyは、最近、極めて高い水準に完全に改装された。同船の竣工と全面改修は、1991年から1994年の春までギリシャで行われた。それ以来、数多くの追加修繕作業が行われ、2008年の最後の大工事では、同船の船室や公室が、事実上、全面改修された。

本船は、Hansa Touristikという会社によって運航されている。（Devon Live: 09:28, 18 SEP 2017）

元Carnivalのクルーズ船が、今後3ケ月間、セント・トーマス島での最初の応答者を宿営させることになる。

Bahamas Paradise Cruise Lineが所有・運航するMV Grand Celebrationは、FEMA（＝連邦緊急事態管理局）の要請を受けて、米領バージン諸島のセント・トーマス島に向かうことになった。この傭船された船は、Hurricane Irma（＝ハリケーン・イルマ）によって破壊されたのを受け、個人の生活再建や何がしかの構造物の建設を支援することとなる最初の応答者となったNational Guard（＝州兵）の宿営の任に当たる。

この人道的任務は、2017年9月23日土曜日にセント・トーマス島に同船が到着するのを待って始まる見込みで、12月下旬まで続く。このクルーズ客船会社は、2017年12月23日土曜日にパーム・ビーチ港とグランド・バハマ島間の2泊のクルーズで、通常クルーズに復帰する。同船は、船室が750室あり、1,900人まで収容できる。

セント・トーマス島は現在、category 5（＝第5部類）のハリケーンであるMaria（＝マリア）の針路上にあって、警戒中であるに違いない。

12月21日までのクルーズをこのクルーズ客船会社と直接に予約した個人客は、お客に提供されている全ての選択肢を見直すため、電話800-374-4363番で、Bahamas Paradiseの顧客サービス部と連絡を取ることが可能。このクルーズを直接客船会社と契約した顧客は、全額返金か、100ドルの船上割引付きでクルーズの予定変更が可能だ。その他の予約客は、それぞれの旅行提供業者と連絡を取るべきだ。

Bahamas Paradise Cruise LineのCEO（＝最高経営責任者）のOneil Khosaは、次のような声明文を出した。

「今週、全ての顧客と旅行提携者に弊社は連絡いたします。90日間の混乱は遺憾に思いますが、このセント・トーマス島の人々にとって大いに必要なものが、現時点では、より重要なものであると考えております。」（Cruise Fever: September 19, 2017）

Costa Cruisesは、ホスピタリティ企業の食品廃棄物を減少させているロンドンの会社、Winnowと提携した。

Costa Diademaは、ヨーロッパとアジアの全てのCosta船で実施されることとなる工程改善のための実験室として既に機能している。

そのウェブサイト上で、Winnowは、ホスピタリティ部門は年間に600,000トンの食品を無駄にしており、一方（スーパーマーケットを含む）小売部門は400,000トンを無駄にしていると述べている。Winnowは、現場では6か月以上活動し、食品廃棄物を（価格の点で）平均65％まで減少させており、活動2か月目で、Winnowの手数料と節約の収支が合うと述べている。

「食品廃棄物に対処することは、この分野にとっては巨大な好機となるもので、正しい道具を使えば、クルーズ客船業界全体を変容させ得るものです。」とWinnowのCEO and co-founder（＝最高経営責任者兼共同設立者）のMarc Zornesは語った。（Travel Weekly: September 19, 2017）

サウサンプトンに本拠を置く豪華なクルーズ船が、機関室から出火し、1時間程漂流した。

P&O Cruisesの船、Auroraは、今早朝は大西洋の真ん中におり、出火により停電し動力を喪失した時にはアゾレス諸島に向かって航海中だった。1時間近く燃えた後、火災は最終的には消火された。

この船は8月27日に、カナダと合衆国への旅行に約2,000人の乗客を乗せてサウサンプトンを出発していたが、現在は非常発電機を使用している。P&O Cruisesには、論評を求めて連絡を取っている。

9月26日にサウサンプトンに接岸することになっている。（Daily Echo: 21st September）

1960年代の引退フェリーで何をする？もしあなたがポートランドの開発業者Jonathan Cohenならば、Pearl District（＝パール地区）の真北にあるウィラミット川で、最新流行の洋上ホテルにする計画を立てるだろう。

Cohenは、1963年に進水以来、アラスカ州南部で大勢の乗客を輸送して来た大きな352フィートのフェリー、Takuを300,000ドルで落札した。2015年に引退したこのフェリーは、Alaska Department of Transportationが売りに出している間、遊んでいた。そしてCohenへの売却を確認した。

「我々の希望としては、オレゴン州ポートランドに持ち込んで、この大変に歴史のある船に第二の人生を与えるべく使用するというものです。」とCohenはThe Juneau Empire紙に語った。

このフェリーがポートランドに移送されたならば、Cohenは内部を取り除いて、同船を既存のSociety Hotelと同様の河畔のホテル兼食堂に改造する計画だ。ホテルのような相部屋と個室を擁し、同船の駐車甲板（注、車両甲板）には、農産物直売所やdigital nomads（＝デジタル遊牧民、注、不特定の場所でデジタル機器を使って働く人）が働くための事務所用の空間を設ける。

「高級ホテルの客室を提供することは考えておりません。実はこの町で最も金のかからないホテルの客室を提供することを考えております。」とCohenは話した。

このフェリーは、CohenがTerminal 1を、水上スポーツ用の埠頭、公園、水上飛行機などの「river-related activities（＝河川に関連する活動）」のために発展させようとしているより大きな開発現場に錨を降ろすことになる可能性がある。（Curbed: Sep 21, 2017, 9:30am EDT）

フランスは、STX Franceの所有権の大半を取得することをFincantieriに許可してくれというイタリアの要求に同意する用意が出来ている、とla Repubblica紙は報じている。同紙は、この件に近いフランス政府筋が次のように話すのを引用している。

「51パーセントの入り口というものは、もはや我々にとってタブーではない。イタリア人を幸せにし、我々も幸せになる。」

STXを巡る譲歩は、FincantieriとNaval Group間の広範な合意の一部となるが、これはクルーズ船だけであり、軍艦は含まれないという。

フランスは、9月27日のフランス・イタリア首脳会談で、STX France造船所の将来を巡って合意することを希望しているが、軍艦提携に関する別個の取引については、もはや交渉しない、とフランスのFinance Minister（＝財務大臣）、Bruno Le Maireは木曜日に語った。（Reuters: September 22, 2017 / 1:02 PM）

Saga Cruisesは、2020年夏にMeyer Werftから引き渡されることになる2隻目の新しいクルーズ船を建造することになった。

Spirit of Adventureと命名されることになるこの新造船は、姉妹船のSpirit of Discoveryと外観設計は類似のものとなり、全てに私的なバルコニーがある船室に、1,000人以上少ない乗客を乗せることになる。この58,250総トンの船は、長さ約236メートルで、幅31.2メートルとなる。

「これは、Saga cruisesにとって非常に心躍る時であり、私は、船上および陸上のチームを大いに誇りに思います。そして支援し続けて頂く顧客の皆様には、外観を方向づけ、弊社の将来の船隊を手に取って頂けることになります。」とSaga Cruisesのchief executive（＝最高責任者）であるRobin Shawは語った。この発注は、2019年7月に航海を開始するSpirit of Discoveryでのクルーズを予約している7,000人近い乗客によって後押しされたものだ。

「弊社1番船となる新船、Spirit of Discoveryは2019年に就航し、先行予約販売は大変に堅調で、この需要の確信が新造船隊を拡大し、2020年8月に引き渡されることになる2番船となる新船を購入するという弊社の決定を支えています。」とSaga plcのCEO（＝最高経営責任者）であるLance Batchelorは語った。（Cruise and Ferry: Friday, September 22, 2017）

HOBART City Council（＝ホバート市議会）は、Sydney Harbour（＝シドニー港）で実施されているように、ホバートに停泊したクルーズ船に対して同一の燃料規制を発令させるため、Federal Government（＝連邦政府）に要請する可能性がある。

今日のHobart’s City Planning Committee（＝ホバート市計画委員会）で、Helen Burnet市議会議員の提案により、クルーズ船の燃料源に関する動議を議論すべく、市議会を招集すべききか否かについて投票することになった。

Ald. Burnet（＝Burnet市議会議員）の動議は、クルーズ船が同市海域に停泊している間、バンカー燃料の燃料油硫黄含有量の上限を0.1パーセントにする「appropriate legislation（＝適切な立法行為）」を求めるよう、Federal Government（＝連邦政府）に緊急に手紙を書くよう市議会に要請するものだ。Burnet市議会議員は、これはシドニーでクルーズ船に対して昨年暮れに導入された法律と一致するもので、ホバートを約60隻が訪問する来るべき2017年―18年シーズンに施行されることになる、と話した。

「ホバートのクルーズ船の数は、2年間で倍増したのです。」とBurnet市議会議員は語った。「しかし燃料のバンカー液体の使用に対しては、何の対応もして来なかったのです。我々も、シドニーと同一の対応をすべきなのでした。」

現行法令の下では、クルーズ船がPort of Hobart-（＝ホバート港）に停泊中、バンカー燃料は、硫黄含有量が3.5パーセントになるまで燃焼させることができるものとされている。2020年、0.5パーセントの硫黄制限が地球全体に及ぼされることになる一環として、オーストラリア中に適用されることになる。しかしBurnet市議会議員は、行動は早く起こす必要があると言う。

「現時点での硫黄の水準は、本当の清浄水となるようなものに含まれてはいけないのです。」と語った。

2015年、市議会は、Environmental Protection Authority （＝環境保全局）に、クルーズ船の排気ガスを監視するよう要請していた。EPA（＝環境保全局）は、ホバート港で大気環境の監視に乗り出していた。（The Mercury: September 24, 2017 11:00pm）

Carnival Corporationは、イタリアのFincantieri造船所との間で、Cunardの4番船である次世代船の建造で、memorandum of agreement（＝基本合意書）に署名した。2022年にお目見えすると、この客船会社の船隊では最大船となる。この113,000総トンの船は、乗客3,000人乗りで、2010年にお目見えしたQueen Elizabeth以来、この客船会社にとっては初めての新造船となる。（中略）

Cunardは現在、船隊の3分の2を改修する事業を行っており、2016年にQueen Mary 2の改修で9000万ドルを使い、2017年初めにQueen Victoriaに4000万ドルを使っている。Queen Elizabethは、2018年に同様の改修を行う見込み。（中略）

Cunardは、この名称未定の船については殆ど詳細を明らかにはしていないが、この客船会社では、2018年に更に詳しいことが発表されると話した。（Cruise Critic: September 25, 2017）

旅客フェリーの冷蔵庫に隠れているのが見つかった2人の密航者が、低体温症のため病院に空輸された。

Kingsbridge Police（＝キングスブリッジ警察）は、このアフガニスタン人の男は、フランスのシェルブールからアイルランドのダブリンに向かう便に乗船していたもので、デボン州の沿岸沖20マイルで発見されたと話した。

2人は日曜日、英国標準時間19時30分に、沿岸警備隊のヘリコプターで、プリマスの病院に搬送された。2人は退院後、Border Force（＝国境警備隊）に拘束されている。Irish ferriesのspokesperson（＝広報担当者）は、次のように話した。

「この密航者は、フランスの港での数多くの検問をすり抜けて、貨物甲板の冷蔵トレーラーの中に隠れていました。男の1人がトレーラーの内側から叩いて注意を引こうとし、弊社の船員の1人が気が付きました。幸いなことに、彼は何とかしてトレーラーを開けたのです。」

Epsilonというこのフェリーは航海を続け、月曜日にダブリンに到着した。（BBC News: 25 September 2017）

Glory Seaが今年の11月から10か月間、南朝鮮（注、韓国）の束草（＝ソクチョ）を母港にするという。同港が出した声明による。

この船は、Golden Bridge Cruise Companyが傭船する事業で、南朝鮮（注、韓国）から日本とロシアに向かう周遊旅程を行う。船は、日本の下関や舞鶴の他、ロシアのウラジオストクに寄港する。加えて、1泊クルーズや朝鮮沿岸クルーズも行う。この乗客838人乗りの船は、南朝鮮（注、韓国）を母港にする一方、ロシアや日本の双方でもインターポートする（注、起点以外の港で乗下船する）ことになる。

「ロシア人市場でのクルーズ観光を大いに活性化させることを期待しています。」と束草港の広報官は語った。「同時に、朝鮮市場におけるクルーズ観光の大衆化に貢献することになります。」

今年初め、南朝鮮（注、韓国）のOceans and Fisheries Ministry（＝海洋水産部）は、同国に寄港する客船会社に対する金銭的な利益を含む南朝鮮（注、韓国）での内航クルーズ事業を推進する意欲的な計画を発表し、朝鮮クルーズ商標を立ち上げるための財政支援の発表まで行っていた。（Cruise Industry News: September 25, 2017）

2018 China Market Report by Cruise Industry News（＝Cruise Industry Newsによる2018年中国市場報告）によると、大手クルーズ客船会社は、市場収容力が13.3パーセントに落ち込むことが見込まれることから、来年、中国本土市場で縮小するという。中国本土市場の殆どすべての運航事業者は、現在進行中の南朝鮮への渡航制限の他、供給懸念を引用して、収容力を削減する。

そうした中、2018年に収容力を追加するのはMSC Cruisesで、Splendidaが季節単位で到来する。Norwegian Cruise Lineも、Joyをこの市場で通年運航する準備が出来ている。

削減するところにはCosta Crociereが含まれ、Victoriaをヨーロッパに再展開する。Princess Cruisesも同様の措置をとり、Sapphireをヨーロッパと、その後シンガポールに季節により送ることになる。一方、Majestic Princessは春に台湾から航海し、短期間の繁忙期に中国の夏のプログラムを行い、 2018年-2019年の冬はオーストラリアに行く。Royal Caribbeanも、収容力を削減する。Marinerをカリブ海に再配置し、Ovationは中国市場の外で過ごす時間が多くなる。

2018 China Market Report by Cruise Industry Newsは、中国とアジア太平洋の将来の航跡を網羅する唯一のものであり、過去・現在・未来をPDF形式でダウンロードできる95頁余に簡潔に纏めている。中国クルーズ市場に関して入手可能な、先見の明がある、独立して調査した唯一の資料でもある。Cruise Industry Newsは、Carnival Corporationから、Royal Caribbeanや地元運航事業者まで、アジアで運航している主要クルーズ客船会社の全てを特集している。

加えて、傭船モデル、価格傾向、港湾ニュース、この地域の最新情報について、指導的な中国旅行代理店と議論しており、2027年までのアジアの船隊を考察している。また1998年にまで遡ったアジア太平洋市場の独占的な分析と統計もあり、2017年までの供給計画、運航事業者や市場収容力から見たアジア太平洋の分析結果もある。（Cruise Industry News: September 26, 2017）

9月27日、フランス、リヨン発。イタリアの造船業者のFincantieriは、共有持分合意の下、STX Franceの実質的支配権を取得する、と水曜日、フランスのPresident（＝大統領）Emmanuel Macronの官邸（注、大統領府）が述べ、2国間の関係が気まずくなっていた騒動に終止符を打った。

フランスは、7月にSTXを「temporary（＝一時的に）」国有化する命令を出して、Fincantieriと別のイタリアの投資家が、フランス西部のサン・ナゼールにある同社の55パーセントを買収することで合意した契約を取り消し、イタリアを怒らせた。

FincantierがSTX Franceの持分の51パーセントを実際上保有するという水曜日の取引に引き続き、パリ（注、フランス政府）とローマ（注、イタリア政府）が、フランス軍の造船会社であるNaval GroupがFincantieriと合併し、フランス―イタリア海軍防衛グループを創設することを検討することになった、とMacronの官邸は述べた。両国は、2018年6月までに前進する可能性のある取引の概要を希望しており、これはフランスのAlstomとドイツのSiemens Mobilityの間で折半に近い提携を通じて火曜日に創設された連合鉄道工学グループと類似の、汎ヨーロッパ海軍防衛の優勝者を創設するものだ。

フランスは、中国と合衆国という工業大国による脅威を撃退するための極めて重要なものとして、ヨーロッパの優勝者を創設することを考えている。このSTXの取引は、Macronがより密接な協力を構築するために大陸で求められるヨーロッパ再生のための野心的な構想を提案した翌日に出て来たものだ。僅か5か月前に引き継いだMacronは、当初、いかなる代償を払っても、フランスの戦略資産を守ることを決意していたように思われていたが、AlstomとSiemens間の取引と、今回のFincantieriとSTX間の取引は、より大きなヨーロッパの優勝者になるための道が開かれるのならば、フランスの支配が薄められることを厭わないことを示唆している。

水曜日の合意条件の下では、Fincantieriは、STXの持分の50パーセントを取得することになる。フランス国家は、34.34パーセント保有し、Naval Groupは10パーセントとなる。STX職員は2パーセント、STXの地元サプライヤー（注、納入業者）は3.66パーセント。Fincantieriが実質的な支配権を取得するためには、フランス国家が持分の1パーセントを貸し出すことになる。パリ（注、フランス政府）は、Fincantieriが雇用、管理、知的所有権に関する義務を履行しない場合は、阻止を要求する権利を保有することになる。

7月のMacronの介入前は、Fincantieriは、STX Franceの持分の大半に対し、7950万ユーロ（9340万ドル）を支払うことで5月に合意していた。これは、南朝鮮（注、韓国）の親会社であるSTXの崩壊後に売却されたものだった。しかし雇用と同社の戦略的重要性について懸念が生じる中、パリ（注、フランス政府）は、この取引を撤回した。

イタリアのTreasury（＝財務省）筋は、Fincantieriは今回、より良い取引を確保したと述べた。というのは、今や48パーセントではなく、51パーセントの持分を保有することになったためだ。「今や民間と軍艦造船会社が、折半の提携の下で作業することが可能となったのです。」と同筋は語り、更に広範な防衛連携の計画に言及した。

元DCNSであるNaval Groupは、フランスの潜水艦、水上艦を設計・製造している。同社は、フランス国家によって保有されており、一方、フランス防衛企業のThalesは、35パーセントの持分を保有している。STXのサン・ナゼール造船所は、航空母艦、その他の大型軍艦を建造するのに十分な大きさを持つフランス唯一のもので、戦略的な国有財産となっている。

「私は、海軍部門においては、今晩到来するかもしれないいかなるものも表沙汰にしたいと思うことはなく、ヨーロッパ規模での産業・軍艦建造で、世界の巨人に向かって前進することができることを願っているのです。」とフランスのFinance Minister（＝財務大臣）のBruno Le Maireは、水曜日の朝に記者団に語り、SiemensとAlstom間の提携に向けて支援することを繰り返し述べた。（gCaptain: September 27, 2017）

ブティック（注、小規模専門）クルーズ客船会社であるAzamara Club Cruisesは、2隻からなる船隊に追加すべく新船1隻を購入すると発表した。この新しいAzamara Pursuitは、2018年3月に就航することになる。同社は、P&O CruisesからAdoniaを購入することが明らかになっていた。Adoniaは、P&O CruisesのFathom事業で使用されていた。

「弊社では、50％まで弊社船隊を拡大することを喜んでおります。この姉妹船の買収により、世界の更に多くの地方を訪問することが可能となります。」とpresident and CEO（＝社長兼最高経営責任者）のLarry Pimentelは語った。「弊社の忠実なるお客様と提携旅行業者は、長年、こうした拡大を望んでおりました。お客様と提携旅行業者に、この船を提供することを大変にうれしく思います。」

本船は、今年の初めにAzamara JourneyとAzamara Questで竣工した改良工事に合わせるため、大規模な改装を行うことになる。この客船会社は、こうした船舶の大きさ故に没頭でき、親密な体験ができることで有名だ。

Azamaraは、オーストラリアとアジアに向かう100本の新しい寄港地観光も発表した。これにはカンガルー島での料理旅行の他、ベトナムのホイ・アンでの自転車旅行、インドネシアのバリ島の猿の杜訪問が含まれている。

Azamara Journeyは、10月から12月までアジアを周遊し、2018年1月からDown Under（注、オーストラリアとニュー・ジーランド）での3回目のシーズンを航海する。（Cruise Passenger: 28 Sep 2017）

Royal Caribbeanの9月30日のAdventure of the Seasの航海は、この乗客3,114乗りのクルーズ船をカリブ海のハリケーン救援活動に充てるために中止となった。

Hurricane Maria（＝ハリケーン・マリア）の「catastrophic（＝破滅的）」で「life-threatening（＝生死にかかわる）」風で打撃を受けたプエルト・リコのサン・ファンに本拠を置く本船は、救援物資の輸送でセント・クロイ島とセント・トーマス島に送られ、3島の全てからフロリダ州フォート・ローダーデールに、避難民と立ち往生している観光客を運んで支援することになる。

この船は、10月6日にサン・ファンに戻る見込みで、予定されている10月7日セント・クロイ島発マルティニーク島行きの準備をする。中止となった航海の全ての乗客は、返金を受け、今後30日間に新たに予約したいかなるクルーズでも有効な、25パーセントの将来のクレジット（注、船上割引）を提供された。Harmony of the SeasやOasis of the Seaでの航海を含む数本のクルーズは、10月の別の日時で予定されている。

Adventure of the Seasは、この数週間内にハリケーン救援で使用された他の多数の船の最新のものとなった。これには、Royal CaribbeanとNorwegian Cruise Lineで使用していない船舶が含まれ、近時のハリケーンで甚大な被害を被ったサン・マルタン島に送られている。

世界最大のクルーズ客船会社で、カリブ海最大のクルーズ運航事業者あるCarnivalの船も、今週初めに援助物資、水、食料をカリブ海に届けたと報道されており、援助の他の方法に関し、プエルト・リコの当局と話し合っていた。

数社のクルーズ客船会社が、贈与を約束している。今週、Oceania Cruisesは、ベランダ付きの旅客室と、2017年12月から2018年4月までのカリブ海航海の予約につき350ドルを提供すると発表し、Regent Seven Seasは今日、世界で最も豪華なクルーズ船の1隻であるSeven Seas Explorerでの選ばれた8本の2018年度のカリブ海航海を、今から10月31日までに新たに予約したお客1人につき、300ドルを提供すると発表した。

両クルーズ客船会社と、その姉妹商標は、救援活動のために少なくとも250万ドル（122万ポンド）まで出すことを約束しており、Oceaniaは、お客、船員、納入業者、提携旅行業者からの寄付と合わせ、125万ドル（112万ポンド）出すことを約束している。（Telegraph.co.uk: 29 September 2017 1:56pm）

合衆国市民はキューバに渡航すべきではない、とするU.S. State Department（＝合衆国国務省）の警告に対する合衆国の旅行業界の反応は、緊急のものから静観するものまで幅がある。

そうしたものの中、JetBlueは、直ちにキューバ行きの航空便の変更・解約料金を放棄すると申し出ており、一方Royal Caribbean Cruisesは、報道されているハバナの合衆国大使館職員に対する音響攻撃は、キューバにおける同客船会社の乗客に危険をもたらすものではないと強調している。

American Airlinesは、今までのところ、同社のキューバに対する方針には変更はないとし、これには、U.S. Department of Transportation（＝合衆国運輸省）へのこのカリブ海の島への増便を求める継続中の申請も含まれると述べた。（後略）（Skift: Sep 29, 2017 5:30 pm）

土曜日、バハマのナッソーで接岸時に、Disneyのクルーズ船が埠頭に衝突した。

この船の船首が埠頭のブロックに衝突し、写真からは船に損傷が生じたことが判る。このDisney Dreamという船は、Hurricane Irma（＝ハリケーン・イルマ）のため、カリブ海航海に変更を余儀なくされていた。

ある見物人は、Goofy（＝グーフィー、注、間抜けの意も）が同船の舵を取っていたに違いないと話した。（KCRA Sacramento: 7:39 PM PDT Sep 30, 2017）