2017年8月

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2017年8月の海外旅客船情報

パプア・ニュー・ギニアのフェリー会社社長、88個の過失致死罪、無罪(パプア・ニュー・ギニア)

5年前にパプア・ニュー・ギニアで沈没し、160人が溺死したフェリーのオーストラリア人の船主は、88個の過失致死罪の告発から免れた。PNG(=パプア・ニュー・ギニア)のNational Court(=国内裁判所)は、Rabaul Queen(旧、いえしま)の通常運航が危険を抱えていたということの立証に、検察当局が失敗したと判断した。

数十年に亘ってパプア・ニュー・ギニアに居住してきた船主のPeter Sharpと、23年間、同船の船長だったAnthony Tsiauは、過失致死罪について無罪を主張した。2人は、堪航性のない船舶を航海した点で、更なる告発に直面している。2人の弁護人は、同船は過積載ではなく、検察側は過失証拠の提出に失敗したと主張した。

ブリズベーンの法廷弁護士であるMal Varitimosが弁護人を務め、オーストラリア人判事のWarwick Andrewが主宰した法定尋問が、この惨事の後で行われた。この尋問で判明したことには、本件フェリーは堪航性がなく、安全でなく、能力ある船員が配置されておらず、「very rough and high seas(=大変に時化て波が高い海)」だという警告があったにも関わらず航海したということが含まれていた。

尋問報告書では、多くは学校や高校に戻るところだったが、溺死した者の正確な人数を確定することは、この船主の会社であるRabaul Shippingが船員名簿を用意していなかったために不可能だとしていた。しかしCaptain Sharp(=Sharp船長)は、公判中に船員名簿を提出した。

尋問において船長は、沈没は不可抗力で、2012年2月2日にパプア・ニュー・ギニアの北東にあるFinschhafenの沖16キロ・メートルで、このフェリーは一連の稀な波に遭遇したと考えていた。尋問では、船上の乗客の状況は「appalling and inhumane(=最悪の非人道的な)」ものであると描写していた。

この報告書は、こうした悲劇が繰り返し起こることを防ぐために34項目の提案を一覧にしており、これには「very poor corporate governance(=非常に貧弱な組織統治)」を行っていたパプア・ニュー・ギニアの安全当局の改革、関連法令の改正、適切かつ十分な救命胴衣の義務付け、適切な海事救助センターの準備、天気予報へのアクセスの改善などが含まれていた。(The Australian: 12:00AM August 1, 2017)

Carnival、モービルをクルーズ船の本拠地とする契約延長(米国)

アラバマ州モービル発。Carnival Cruise Lineは、モービルのアラバマ州沿岸をクルーズ船の本拠地とする契約を延長する。

Mayor(=市長)のSandy Stimpsonは、このマイアミに本拠を置く会社は、2018年12月までモービルから船を出す契約を延長すると話している。このことは、同社がモービルからの運航を終わらせた2011年を同市が繰り返さないことを意味する。

Carnivalは現在、Alabama Cruise Terminal発の4日間と5日間のクルーズを、長さ855フィートのFantasyで提供している。

モービルで運航するための同社の元々の13か月間契約は、12月に終了することになっていた。(U.S. News & World Report: Aug. 1, 2017, at 9:28 a.m.)

フェリーのSalish Raven、木曜日にTsawwassenから進水へ(カナダ)

新しいSalish Ravenというフェリーが、来るべき8月の長い週末休暇を前に、2か月前倒しでTsawwassenとサザン・ガルフ諸島(注、「南湾諸島」の意)の間で運航を開始する。

BC Ferriesによると、この新船は、船齢53年のQueen of Nanaimoが機械不調により先週、運航から引退したのを受けて、配船されることになったという。(中略)

これは、ロング・ハーバーからサザン・ガルフ諸島に行く航路で運航するSalish Eagle、5月にコモックスからパウエル・リバーに向かう航路に就航したSalish Orcaに引き続いて、この数か月間に船隊に加わった3隻の新船の3番船だ。(Surrey Now-Leader: Wed Aug 2nd, 2017 10:30am)

Tallinkのヘルシンキ―リガでの試験クルーズで3,000人以上の乗客を輸送(エストニア)

日曜日の夕方にヘルシンキを出発して、火曜日の午後までにフィンランドの首都に戻った、エストニアの上場海運会社、TallinkのMS Silja Europaを使ったヘルシンキ―リガ間のクルーズ航路の最初の試験航海では、3,000人以上の乗客を運んだ。このヘルシンキ―リガ―ヘルシンキ旅行は完売だった、とフィンランド紙のIltalehtiは報じた。

Tallink Siljaのspokesperson(=広報担当者)、Marika Nojdは、この船は3,300人の乗客を収容する能力があり、全ての船室は売り切れだったことを確認した。「これは全ての寝台が満員だったことを意味するものではないですが、疑いもなく3,000人以上の乗客がおりました。」

この航路の試験航海に乗船した乗客の中には、同船の食事施設で長蛇の列になっていたことについて苦情を言う者もいた。Nojdは、最終的に食べられなかった乗客はいなかったと述べたが、人々が食事をするために長時間待つことに耐えなけれならなかったことは、恥ずかしいことだと認めた。

この広報担当者によると、現在、Tallinkはヘルシンキ―リガ航路を恒久的なものとして継続する価値があるかどうかを計算しているところだという。(ERR News: 02.08.2017 17:38)

船舶設計業者がEcoshipの新たに完成した建造設計の詳細を明らかにする(スペイン・日本)

船舶設計・建造会社のOliver Designは、Peace Boat(=ピース・ボート)のEcoshipの建造設計を終えたと発表した。

このスペインの会社は、2012年以来、同事業を共同作業してきており、今やケッチから同船の一般的な間取りに至るまでの全ての設計を完了した。これには、船室の詳細、公室、3次元視界での外観、動画、その他、その特徴の映写や展示が含まれる。同社は、声明文において次のように述べた。

「この先端事業のために、Oliver Designは、環境技術や造船の分野の卓越した技術者、科学者、そして思想家を含む世界で一流の専門家リームと共に協力して作業して参りました。」

この設計には、ソーラー・パネル(注、太陽電池パネル)によって構成される10基の大型格納式要素が含まれており、これは、適切な風況において大型の帆として稼働可能なものだ。こうした特色の初期設計のため、Oliver Designは「古典的な帆船についての国際的に名高い専門家として、この事業に自身の専門知識を投入した」ドイツ人造船技師であるDetlev Loellと共同作業を行ってきた。この帆は、推進と発電のために使用することが可能だ。Ecoshipは、750 kWを出力する6,000平方メートルのソーラー・パネルを含めるべく設計されている。

Oliver Designは、2012年10月にマドリードであったInternational Cruise Summitでピース・ボートと初めて接触し、ここで、このスペイン企業のfounder and chief executive(=設立者で最高責任者)であるJaime Oliverは、このNGO(=非政府組織)が、その事業のための設計者を見つけることに関心を持っていることを知ったのだった。数週間後、故郷のBasque Country(=バスク国家)の浜辺に1頭の鯨が打ち上げられたことが、Oliver氏の最初の外観草案に必要とされたインスピレーション(注、閃き)となった。

ピース・ボートは、Nor-Shippingの開幕時に、Ecoship建造でArctech Helsinki Shipyard Incとの間でletter of intent(=基本合意書)に署名したと発表していた。(Passenger Ship Technology: Wed 02 Aug 2017)

オーストラリア、カルテル行為でNYKに2500万ドルの罰金刑を科す(オーストラリア・日本)

海運業界ニュースのTradeWindsの報道によると、Australian Federal Court(=オーストラリア連邦裁判所)は、外洋貨物船会社のNippon Yusen Kaisha(=日本郵船)(NYK)に対し、カルテル行為で2500万ドル支払うよう命じたという。

この外洋貨物船会社は、2009年から2012年の間、オーストラリアへの車両輸送に従事していた。更に同裁判所は、少なくとも1997年2月からカルテルが行われ、NYKやその他の海運会社によって国内に持ち込まれた車両が影響を受けていたと認定した、とTradeWindsは報じた。

この2500万ドルの罰金刑は、Australian Competition and Consumer Commission (=オーストラリア競争・消費者委員会)(ACCC)によって科せられた額では2番目だが、NYKが昨年、有罪を認めなかったことから倍額になる可能性があった。この罰金刑は、オーストラリアとの繋がりでのNYKの年間売上高の10パーセントを基に計算されたものだ。

「オーストラリアの共同体は、輸入車両に頼っております。ですから、オーストラリアに輸送される車両に関連する長年続いているカルテルは、深刻な懸念事項の1つなのです。Federal Court(=連邦裁判所)によって今日NYKに科された刑罰は、同業界と商工業界全般に強い警告を発するものであります。」とACCC(=オーストラリア競争・消費者委員会)のchairman(=委員長)であるRod Simsは語った。「CDPPとACCCは、カルテル行為を刑事的に起訴することが可能であり、起訴いたします。」

仲間の日本の運送業者、Kawasaki Kisen Kaisha(=川崎汽船)("K" Line)も、2016年にACCCによりカルテル行為によって起訴されており、南アフリカで同様の罰金刑に直面している。一方、European Commission(=ヨーロッパ委員会)は、昨年の夏に制定した新法で、価格操作の陰謀を厳重に取り締まっている。(American Shipper: Thursday, August 03, 2017)

ベルファストのフェリー航路の好調な取扱量(英国・スウェーデン)

好調な取扱量が、2017年の最初の6か月間にベルファストから運航しているフェリー会社であるStena Lineで記録された。6月末までに、貨物量は5%増、旅客と乗用車は前年比で4%増だった。最速の成長分野はコーチ(注、長距離バス)であり、記録的な19%増を記録している。

この運航事業者は、ケアンライアン、リバプール(バーケンヘッド)、ヘイシャム間で、毎日14便を提供しているBelfast Harbour(=ベルファスト港)発の3本の便を運航している。

Stena LineのTrade Director (Irish Sea North) (=顧客監督(アイリッシュ海北部))のPaul Grantは、次のように論評した。「大変な競争環境において運航しているにも拘らず、弊社では、弊社の3本あるベルファストからの便の全てで、非常に好調な取扱量を実現しております。熾烈な競争にも拘わらす、弊社の貨物取扱量は、とりわけ弊社のベルファスト―リバプール航路の需要により、増加しております。長距離バスの取扱量は、中国からの団体旅行客が毎日来ているという需要の伸びによって、かなり支えられております。」

Paul Grantは続けた。「Stena Lineでは、ベルファスト拠点において、かなりの投資を継続しております。今月初め、弊社の親会社は、現在、傭船契約の下で、弊社のベルファスト―ケアンライアン航路で運航しているSuperfast VIIとVIIIという船の買収において、重要な設備投資を行いました。弊社は12月に、この船の完全な所有権を取得いたします。これは、弊社のベルファスト事業拠点の将来の発展における、もう一つの重要な一里塚となります。」

「2017年の下期には、別の一連の肯定的な業績が実現することを期待しており、地元政治家に、Brexit(注、英国のEU離脱)という挑戦やYork St Interchange(=ヨーク・セント・インターチェンジ)のような鍵となる社会基盤事業の実現を支援し、主要市場に連絡する社会基盤の改善をすべくA75号線の改良に関してスコットランドの政治家と共同作業するため、活発に動き回って立ち向かうよう、弊社Executive(=幹部)に接触するように声をかけております。」(Afloat: 3rd August 2017)

クルーズ船は安全?船上で人々が死に続けているゾッとする理由

先週、Kristy Manzanaresがアラスカ州沖のクルーズ船で死亡しているのが見つかった。殺されていたのであり、夫のKennethが殺害したと申し立てられている。この39歳は、「夫を余りにも笑った」ために殺害されたと申し立てられていることが法廷文書により明らかにされている。この事例は、クルーズ船とその安全性をスポットライトの背後に押しやるものだった。

クルーズ中に死亡したか行方不明になった人々の記録を残しているcruiseshipdeaths.comによると、2017年だけでも、8人がクルーズ船で殺害されたと申し立てられているという。6人が船外に転落して死亡し、3人が事故によって亡くなり、更に6人が自然の原因により死亡している。

2002年、42歳のオーストラリア人女性、Dianne Brimbleが、薬物の過剰摂取によりクルーズ船で死亡しているのが見つかり、国際的な見出しとなった。彼女の遺体は、4人の男の船室の床の上で発見されたもので、その死は不審なものとして扱われた。男たちはその死亡を巡って裁判に掛けられたが、刑罰を言い渡された者はいなかった。

クルーズ中の死因の大半は、病気か自然の原因に拠る一方、殺人や失踪は驚くほどよく見かけられる。

最近の失踪事件の1つは、英国人女性のRebecca Coriamが2011年3月22日にメキシコ沿岸沖で勤務していたクルーズ船から失踪したというものだ。船員用の休憩室で電話で話をしているのが見掛けられたのが最後で、広範な捜索にも拘らず、それ以来、姿を見られていない。

乗客のAmy Lynn Bradleyは、両親と兄弟とクルーズをしていた20年近く前に失踪した。Amyの父親は、朝の午前5時30分に船室内で娘の姿を見たものの、午前6時に再び目を覚ました時には失踪していた。その時以来、Amyを目撃したという数少ない可能性はあったものの、行方不明者になったままでいる。

その後、1999年に22歳の男性、James Scavoneが行方不明にになっている。午前1時に浴室に行ったのを最後に、見掛けられていない。

失踪は稀ではあるが、最近のRedditのスレッドで、クルーズ船労働者に仕事について尋ねていて、その利用者の1人が、それぞれのクルーズ船では、毎月、少なくとも3人が死んでいると回答していた。利用者のPixielixは、次のように書いていた。「主甲板の下には死体安置所と独房がある。1か月に、少なくとも3人は死んでいるよ。」

死者の大半は高齢の乗客であり、不審なものとして扱われていないと説明していた。(Daily Star: Published 3rd August 2017)

イタリアの大臣、フランスの造船の動きに対する硬直した反応に警告(イタリア・フランス)

ローマ発。パリ(注、フランス政府)とローマ(注、イタリア政府)は、争点となっている造船所の売却を巡る相違を解決しないといけない、とイタリアの産業大臣は水曜日に語ったが、この騒動のために、フランスの投資家が害を受けるかもしれないことを示唆した。

Industry Minister(=産業大臣)のCarlo Calendaは、具体的には、イタリアの大手電気通信供給者であるTelecom Italia (TIM)の支配権を獲得したフランスのメディア・グループ、Vivendi向けに面倒なことになっていることを示した。

フランスは先月、STX Franceの造船所を「temporary(=一時的に)」国有化することを注文し、イタリア国有のFincantieriの取引を取消したために、ローマ(注、イタリア政府)を怒らせた。別のイタリアの投資家が、STXの54.6パーセントを買収することで合意した。

イタリアとフランスの大臣は、火曜日にこの紛争を議論するために会談し、9月27日までに解決策を模索することとした。ローマ(注、イタリア政府)は、STXの企業支配権が与えられるよう主張して譲らない。

「我々は、STXに関し合意に達することのできる全ての必要条件があると信じている。」とCalendaは議会に語った。

イタリアの政治家の中には、フランスの動きに対する報復として、ローマはTIMの通信網を国有化すべきで、ちょうどパリがSTX Franceを国家の中核企業であると裁定したように、戦略的権益であると見なされると話す者もいる。

Calendaは、そうした動きを無視はしなかったが、報復行為に出るよりは一般的に良いものだと評価できることから、実行しなければならないと語った。また、Vivendiが法的義務を果たしているかどうかを調べているところであり、TIMについて事実上の支配権を行使して首相官邸に報告したと付け加えた。(後略)(Reuters: August 3, 2017 / 5:08 AM)

Princess、P&O、そしてCunardが、同性結婚提供へ(バミューダ・米国・英国)

Carnival Corp.のクルーズ客船会社3社であるPrincess Cruises、P&O、そしてCunardは、同性結婚向けに洋上で式典を提供することを開始すると発表した。

この決定は、画期的なバミューダの裁判所の決定で、この島国で同性結婚が許された結果、なされたものだ。この3社の客船会社の船舶の大半は、バミューダ船籍であり、同性カップルは、バミューダの結婚許可書を受け取ることになる。

「この大変に予期された法律上の変更に引き続いて、今や弊社が船上で同性結婚を手配することが可能な最初の英国クルーズ客船会社になったことを嬉しく思います。」とP&O CruisesのSVP(=上席部長)のPaul Ludlowは語った。「洋上での結婚は大変に情熱的なものであり、船長(あるいは船長代理)により海の真ん中で結婚することは、忘れられない体験です。」

Cunardは、一括洋上同性結婚の最初の予約を既に受けていると話している。Cunard SVP(=上席部長)のSimon Palethorpeは、Cunardが「同性結婚の予約を受けた最初の英国のクルーズ客船会社の1社になったこと」を嬉しく思うと述べた。

このサービスの導入に向けた予定は、様々だ。P&Oの最初の予約は来年初めになるが、Princessではどのように変更を行うのか、未だに検討中だ。「弊社では現在、同性カップルの必要とするものに合わせたサービスや快適設備の範囲に関する開発について作業中で、間もなく、完全な情報を公表いたします。」とPrincess Cruisesは声明文で述べた。(The Maritime Executive: 2017-08-03 21:57:48)

Crystal、リバー・クルーズ船の引き渡しを受ける(ドイツ)

Crystal River Cruisesは、木曜日にCrystal Bach(注、音楽家の「バッハ」に因む)の引き渡しを受けた。同社が一から建造したリバー・クルーズ船の1番船。この船は、ドイツのウィスマールであった引き渡し式典において、MV Werften造船所からCrystalに引き渡された。

乗客106人乗りのCrystal Bachは、8月13日に処女航海を行う予定。その後、ライン川、マイン川、ドナウ川でクルーズを行う。CrystalがRhine級リバー・ヨットと呼ぶ4隻の新船の1番船だ。

このBachの就航は、昨年のCrystal Mozart(注、音楽家の「モーツァルト」に因む)の就航に引き続くものだ。Crystal Mozartは、以前のPeter Deilmannのリバー・クルーズ船で、Crystalが購入して乗客203人の船を乗客160人の船に改造した。

Crystal Bachには53のスィートがあり、全室にバルコニーが付いており、しかも全室が喫水線の上にある。大半のリバー・クルーズ船には、一部喫水線の下にある船室もあり、水面上に小さな丸窓が付いているだけのものがある。全てのスィートには、walk-in closets(注、人が出入りできる位の大きさの洋箪笥)がある。

本船は、複数の食堂を持つものとして設計され、踊り場とガラス屋根のあるPalm Court、図書室、フィットネス・センター、スパ、そして電動補助動力自転車、カヤック、水上スクーターのような船上運動用具がある。

Crystal Bachの後、9月にCrystal Mahler(注、音楽家の「マーラー」に因む)、2018年にはCrystal Debussy(注、音楽家の「ドビュッシー」に因む)とCrystal Ravel(注、音楽家の「ラヴェル」に因む)が続く。(Travel Weekly: August 04, 2017)

バルコニーから転落した子供をCarnivalのクルーズ船から空輸(米国)

ヒューストン発。Carnival Breezeというクルーズ船のバルコニーから転落した幼い少女が、病院に空輸された。この船は、ガルベストンからバハマに航海していたもので、テキサス州に戻る途中、この子供は負傷した。

U.S. Coast Guard(=合衆国沿岸警備隊)はKHOU 11 Newsに対し、金曜日の夕方に船から通報があり、UH-60 Jayhawkというヘリコプターの乗組員が、土曜日の朝の午前2時30分頃に同船に到着した。同船のお客の1人がKHOU 11 Newsと写真を共有し、被害者は自室のバルコニーから転落した5歳の少女で、同船の下の甲板に転落したと付け加えた。

この子供と女性1人は、Tampa General Hospital(注、「タンパ総合病院」の意)に移送された。Coast Guard(=沿岸警備隊)は、この子供は顔面を負傷したと報告した。KHOU 11 Newsは、Carnivalに更なる情報を求めており、返事を待っているところだ。

同船は旅行を再開し、日曜日にガルベストンに戻ることになっている。(KHOU: 11:31 PM. CDT August 05, 2017)

DFDS、サンクト・ペテルブルクでロシア運航に専念(デンマーク・ドイツ・ロシア)

デンマークの海運会社、DFDSは、9月1日からキール―サンクト・ペテルブルク航路におけるドイツとロシア間のフェリー運航に専念する。その日から、同社RoRo船は、オストファーフェン(注、キール港)を出発して、直行でサンクト・ペテルブルクに向かい、ウスチ・ルガにはもう停まらない。この定期海運運航は、毎週土曜日の夕方にキールを出発し、火曜日の午後にサンクト・ペテルブルクに到着する。(中略)

とりわけ林産物は、キールで加工するため、ロシアから反対方向に輸入される物品に含まれる。更に5,000平方メートルの倉庫であるShed No. 12が、現在、鋸で切断された丸太を貯蔵するため、オストファーフェンで建築中だ。(PortNews IAA: 2017 August 5 16:07)

南朝鮮の海運会社、パートナーシップ形成へ(韓国)

南朝鮮(注、韓国)のコンテナ海運会社14社は、Korea Shipping Partnership (KSP)の設立で、火曜日にMOU(=覚書)に署名するものと見られる。この動きは、昨年のHanjin Shippingの崩壊の後に生じた同国の会社の競争力を維持することを確保するためのものと見られている。

このパートナーシップ(注、協力関係)には、Hyundai Merchant Marine (HMM)が含まれることになっており、企業間では貨物収容力を共有し、新航路を追加し、海外ターミナルを共同で経営することになる。パートナーシップに含まれる他の企業には、Sinokor Merchant Marine、Korea Marine Transport、そしてHeung-A Shippingが含まれている。HMMは、既に今年の初めにSinokor Merchant MarineとHeung-A Shippingとの間で、アライアンス(注、同盟)を形成することで合意していた。Sinokor Merchant Marineは、南朝鮮と中国間の海運に特化しており、Heung-A Shippingは、日本との間での貨物に集中している。

KSPの運営は、来年1月に始まるものと見られ、Korea Shipowners’ Association (KSA)の管理上の支援を受けることになる。

地元メディアは、今年、米国航路での高まる需要に応えるべく、HMMはより多くの船舶を配船することを検討していると報じている。同社は、8月から10月の間、取扱量の多い航路でコンテナ船が不足することになるものと見ている。HMMは昨年12月に、2M Allianceの構成員であるMaerskとMSCの間で戦略的協力を行うことで合意していた。

この新しいパートナーシップは、日本の海運会社間であった同様の取引に引き続くものだ。7月、 Kawasaki Kisen Kaisha(=川崎汽船)(K-Line)、Mitsui O.S.K.(=商船三井)(MOL)、そしてNippon Yusen Kabushiki Kaisha(=日本郵船)(NYK) は、コンテナ事業の同盟のために共同持株会社を設立した。この新会社はOcean Network Expressと命名され、日本国外でのターミナル運営事業を含んでいる。(The Maritime Executive: 2017-08-05 20:11:23)

大手造船所、China Cruise Shippingに全力を傾けることに(中国)

世界最大のクルーズ船建造者が、11月5日~7日に中国の三亜(=サンヤー)で開催されることになっているChina Cruise Shippingという行事に全力を傾けている。

造船業者は、Cruise Construction Forumという主要公開討論会に集まり、一連の発表を行い、多くの話題の1つが、三亜で3日間に亘って網羅されることになっている。参加企業には、Fincantieri、STX France、Meyer Werft、China Ship Shipbuilding Corporation、そしてChina Shipbuilding Industry Corporationが含まれている。議論の焦点は、中国で船舶を建造することに関するものとなる、とこの行事を開催するChina Cruise and Yacht Industry Associationは話した。

これはChina Cruise Shippingの12回目で、毎年開催されており、中国のクルーズ産業にとっては第一の行事となっている。(Cruise Industry News: August 07, 2017)

28人のベトナムの若者がSSEAYP 2017に参加(ベトナム・日本)

10月24日から12月12日まで航海する本事業に参加することになる。

Vietnam Idol singing contest 2015(=2015年ベトナム・アイドル歌唱コンテスト)で3冠王だった歌手のBui Minh Quanは、参加者の1人。ベトナムの代表団のYouth Leader(=若者指導者)に選ばれた。

この50日間の航海は、日本を出発し、代表団はタイ、カンボジア、マレーシア、インドネシアを周り、日本に戻ることになる。

1974年1月に始まったSSEAYP(=東南アジア青年の船)は、日本政府によって主催されている毎年恒例の事業で、ASEAN(=東南アジア諸国連合)の加盟国によって支持されている。ASEAN諸国と日本から来た300人以上の若者に、50日以上に亘ってNippon Maru(=にっぽん丸)という船の上で共に過ごすという滅多にない機会を提供する。

この事業は、卓越した業界関係者、思想的指導者、各国首脳との交流を通じて、海峡を隔てた関係や地域の懸案事項を、若い指導者が理解し認識を深めることを目標にしている。日本やASEAN Activities(=東南アジア諸国連合活動)の若い指導者らの人脈を広げ、視野を広げるもので、議論、組織訪問、各国首脳の表敬訪問、家庭滞在、文化交流が含まれる。(VietNamNet Bridge: Last update 16:53 08/08/2017)

グアム、市民に北朝鮮からの差し迫った脅威はないと話す(北マリアナ諸島連邦・北朝鮮)

グアム島の安全防衛当局者は、北朝鮮が攻撃に向けた作戦計画を検討していると述べたのを受け、当地と北マリアナ諸島連邦の人々には、差し迫った脅威はないと話している。

グアムのDepartment of Homeland Security and Office of Civil Defense(=国家安全保障省及び民間防衛事務所)は、合衆国軍と政府当局者と共に、北朝鮮を監視していると話している。

グアムのHomeland Security Adviser(=国家安全保障顧問)のGeorge Charfaurosは、当局者は「U.S. Department of Defense(=合衆国国防省)はこの状況を大変に注意深く監視しており、準備態勢を維持している」ことを確信していると話している。

これは、President Donald Trump(=Donald Trump大統領)が、これ以上、合衆国を脅迫したならば、北朝鮮は「will be met with fire and fury like the world has never seen(=世界がこれまで見たこともなかったような砲弾や憤激をもって迎えられる)」と話したことを受けて生じたことだ。

水曜日の朝、Charfaurosは声明文において、冷静になるよう勧告し、グアム島や近隣の太平洋諸島の防衛は、北朝鮮のような脅威に対し準備万端が整っていると述べた。

一方、Guam Legislature(=グアム議会)のspeaker(=議長)であるBenjamin J. Cruzは、これに先立ち、電話インタビューでThe Associated Pressに話し、「合衆国と当地にあるその他の……防衛システムが、我々を防護するのに十分なものであることを祈っているところだ。」と語った。Cruzは、我々を立ち止まらせ、当地の人々の安全を祈ることを余儀なくさせるものだと話し、この脅威は「very disconcerting(=正に当惑させられるものだ)」と呼んだ。(PBS: August 8, 2017 at 10:04 PM EDT)

Pearl Seas、キューバ事業を拡大(米国・キューバ)

Pearl Seas Cruisesは、今年の11月と12月に4本のキューバ・クルーズを行い、2018年向けに完全な予定を立てている。新聞発表によると、今年の秋から、このクルーズ客船会社は、カシルダに追加寄港する11泊キューバ・クルーズの提供を開始するという。この新しい港は、キューバ人との文化交流の更なる機会を提供する。Pearl Seasは、キューバに航海することが合衆国とキューバ政府によって承認された数少ないクルーズ客船会社の1社。(中略)

Pearl Mistで行くクルーズは、11月10日、20日、30日、12月12日にフォート・ローダーデールを出発する。(Cruise Industry News: August 08, 2017)

海賊襲撃の危険のあるクルーズ船、10日間の夜間外出禁止令を課す(オーストラリア)

海賊攻撃の可能性の恐れにより、あるクルーズ船は、104日間の世界一周クルーズのうち、10日間の毎晩、全ての明かりを消すことを余儀なくされた。

乗客1,900人を乗せたSea Princessは、シドニーからドバイに向けて出発したが、インド洋、アラビア海、アデン湾、そしてスエズ運河を通過する際に、夕暮れから夜明けまで、外出禁止令を課すことを余儀なくされた。ソマリアの海賊の舷側への脅威は本物である、とこの船の船長は乗客に語った。

そのため暗くなってからは、デッキ・パーティ(=甲板での宴会)も、オープン・バー(=野外酒場)も、ライブ・パフォーマンス(=実演)もなしで、沈黙の灯火管制が敷かれることとなった。全てのカーテンが降ろされ、全てのシャッターが閉じられた、とこのクルーズの乗客の1人であるオーストラリアのメディアの専門家、Carolyne Jasinskiは語った。義務的な海賊訓練が行われ、船内に海賊が突入して来た際には何をすべきか、そして回避行動を取る必要があることを乗客は教わった。

「Sea Princessでは、とても明確で、とても迅速であり、この海賊の脅威は冗談のようなものではなかったのです。」とJasinskiは語った。

「Captain Gennaro Arma(=Gennaro Arma船長)が、この船に乗務していました。乗客を驚かせたことを謝罪していました。しかしこの脅威は本物で、この船は海賊攻撃に備えなければならなかったです。」と語った。

「Sea Princessでの如何なる対策も、単に大量の警告を取り出したものであり、特定の脅威に対応するものではなく、この地域の国際的な海運に共通するものです。」とこのクルーズ客船会社の広報担当者は話した。

過去12年間に、クルーズ定期船に対する攻撃の試みは6件あった、と伝えられている。(TravelMole: Published on Wednesday, August 9, 2017)

なぜクルーズ定期船が標的になるのか?(アラブ首長国連邦)

クルーズ定期船は、船上の物品価値ゆえに、海賊集団によって標的とされてきた。

「クルーズ定期船は大変に魅力的です。というのは、メディアの反響、乗客と船員の価値、腕時計、現金、タブレットといった船上にある物品に価値があるからです。」と海事コンサルタントのPCA Maritime Ltdのdirector(=取締役)、Peter Cookは話した。

「ところがクルーズ定期船には、莫大な人数が乗船していることから、身代金目的で船員や乗客を人質に取る目的で船を乗っ取ることは、恐らくは実行が困難です。」「クルーズ船を制御することは、大変に難しい課題となります。これが我々が起こり得ないと考えている理由なのです。この危険と見返りの方程式は、乗っ取り犯人の好むものではないのです。」

海賊がクルーズ船を成功裏に乗っ取れない一方で、2000年代半ばに乗っ取りが最初に急騰した時に、豪華船で攻撃されたものもあった。

「最近あったクルーズ定期船に対する攻撃は、2012年11月26日にあったもので、この時は、数隻の小型の海賊のスキフ(注、小型ボート)がAzmara Journeyに接近したものの、この船が回避行動を取り、秘密裏に契約し乗務していた武装警備員により3発の警告射撃を行ったところ、海賊は攻撃を止めたのです。」とCook氏は話した。攻撃時において、乗客らは甲板から離れ、船内にいることとされ、船は海賊が乗船して来ることを困難にするため、ジグザグ航行したと話した。

「海賊に水を勢いよく噴出させるための消防ホースがあったかもしれないです。これにより、連中が船の上によじ登って来るのを非常に困難にすることができます。低乾舷区画(海上から甲板までの間)に沿って、防壁を立てていたかもしれません。これも海賊が船に乗り込んで来ることを防ぎ、阻止するものです。」

これらの戦法のいくつかには、過去において開発されたものがあり、クルーズ客の安全を維持して来た。

クルーズ船に対する最初の攻撃の1つは、2005年11月5日にあったもので、Seabourn Spiritがソマリア沿岸沖で海賊に襲われた。同船には、long range acoustic device(=長距離音響装置)、すなわちLRADが装備されており、海賊が機関銃とrocket-propelled grenades(=携行式ロケット弾)を発射した際に、2隻の小型スキフに向かってこれを使用した。船長は、乗っ取り犯人を振り切るために高速に切り替え、針路を変更した。

2008年11月30日、スキフの海賊は、アデン湾を航行していたOceania Cruisesの船、Nauticaを追いかけた。2隻のスキフが同船に向けて発砲し、接近しようと試みたが、船長は振り切るために速力を上げた。

2009年4月25日には、海賊がセイシェル沖で攻撃し、鍵の付いた梯子を使って乗船しようと試みた際に、MSC Melodyの警備員が応戦した。海賊に対して消火ホースも使用し、結局は諦めさせた。(The National: August 9, 2017 07:59 PM)

MarriotのAlibabaとの提携、中国旅行市場の最新の動き(中国・米国)

Marriott Internationalは、Alibabaと新たな提携を行い、中国市場において大きな動きを示した最新の旅行会社となった。

MarriottとAlibabaは、中国に本拠を置くオンライン・モバイル商業会社であるAlibabaが、Alibabaの旅行サービスのプラットフォームであるFliggyでMarriottの店舗を運営するという合弁事業を発表した。この合弁事業は、直接にAlibabaの顧客基盤に売り込むものでもあり、両社のロイヤリティ・プログラムを結び付け、中国人旅行者向けに特化した内容・プログラム・広告宣伝により、世界的にMarriottホテルを支援するものだ。

この合弁事業では、世界中で更に拡大することが予定さている、世界市場において選ばれたMarriottホテルで使用できるAlibabaの電子財布サービスであるAlipayの他、中国人旅行者向けの体験に個別化され監督されたものも提供する。

この共同事業の発表においてMarriottは、中国の中産階級の増加を引用し、今後5年間に、中国人旅行者は7億回の旅行を行うものと見られる、とMarriottは話した。

Norwegian Cruise Line Holdings (NCLH) は、5月にAlibabaとの間での同様の合意を発表しており、中国人向けクルーズを販売することを狙っている。NCLHに保有されているNorwegian Cruise Lineも、最近、中国市場向けに特注したNorwegian Joyという船を進水させている。Royal CaribbeanやCarnival Corporationのような他のクルーズ会社も、中国クルーズ市場に狙いを定めた大規模な開発を計画している。

Cruise Lines International Association (CLIA)による2016年の研究によると、アジアにおけるクルーズは、2014年と2015年の間に24パーセント成長しており、2015年には208万人以上の乗客が波に乗る(注、クルーズに出かける)ことが好きになったという。当時、CLIAのPresident and CEO(=社長兼最高経営責任者)のCindy D’Aoustは、この急騰市場は、北米旅行業者にとっては、経験あるクルーズ顧客に販売することとなる更なる港湾目的地を意味すると話した。(Travel Agent: Aug 9, 2017 11:12am)

100人近くがクルーズ船でノロウイルスに感染(オーストラリア)

ニュース報道によると、南太平洋で10日間クルーズ中、Sun Princessというクルーズ船の100人近い乗客がノロウイルスの症状を訴えたという。

親会社のCarnival Cruisesのspokesperson(=広報担当者)は、罹患した乗客の人数は確認しようとしなかったが、高い感染力のあるウイルスがクィーンズランド州、ニュー・サウス・ウェールズ州、ビクトリア州の共同体では流行していると話した、とABC Newsは報じた。

この船は、オーストラリアのブリスベンに接岸した木曜日にクルーズを終えた。The West Australian紙によると、2,000人の乗客のうち、91人が感染したという。ノロウイルスの症状は、嘔吐、下痢、胃痙攣、発熱、悪寒、そして筋肉痛など。これは、今年、クルーズ船であったノロウイルスの勃発の4回目だ、とThe West Australian紙は報じた。

更に詳しくは、ABC Newsか、The West Australianで。(Palm Beach Post: 10:33 a.m. Thursday, Aug. 10, 2017)

クルーズ船がエーゲ海を外し、到着客減少(ギリシャ)

最新の入手し得る資料によると、ギリシャの港湾に寄港するクルーズ船の乗客数が劇的に減少しているという。この数字は、トルコの政情不安がエーゲ海のクルーズの減少を導いていることを示唆している。

クレタ島のイラクリオン港が、その適例だ。今年の1月から7月までの間、乗客数は39.4パーセント落ち込み、接岸したクルーズ定期船の数は、28.4パーセント減少した。

5 Senses Consulting & DevelopmentのCEO(=最高経営責任者)のYiannis Brasは、クルーズ船に関連する観光業開発を専門にしているが、船舶の低稼働率を指摘している。72.6パーセントになったという。これは、ギリシャの目的地に寄港する際に高い稼働率によってギリシャにやって来る船舶数の減少を埋め合わせることを示唆して来た、政府の育成の願いとは逆方向に向かっているものだ。

ロードス島では、クルーズ定期船の乗客は、今年の最初の6か月間に10.9パーセント減少して、98,127人に落ち込んだ。7月の到着者数は、前年比で34パーセントの減少だった。今月は、約30隻のクルーズ船がこの島に寄港するものと見られているが、昨年の8月は49隻だった。サントリーニ島も、今月到着するクルーズ船の数が、24パーセント減少するものと見られている。

Brasによると、クルーズ船観光業再生のために取られる最初の第一歩の1つは、Fraportと共同してギリシャ政府が作成した戦略計画だという。このドイツ人が率いる共同事業体は、14のギリシャの地域空港を経営しており、ドイツのクルーズ会社と再接続しようとしている。

昨年の秋以来、クルーズ業界の代表は潜在的な問題を警告して来た。これらの懸念は、今年これまでに示された数字から、的中したもののように思える。業界内部者も、2018年の数字は今年の数字と同様のものになると予想している。今年、活性が低下していることの主要な理由の1つは、会社が安全保障上の理由により、旅程からトルコの港を取り除いていることにある。このことは、航路からギリシャの港も飛ばすことを意味することになる。

2016年、ギリシャは近隣諸国の政情不安によって利益を得た。というのは、クルーズ会社は直前にトルコの港をギリシャの港に差し替えることで、運休することを望まなかったためだ。このためクルーズ船客は、前年の490万人から増えて、520万人に達した。(Kathimerini: 10.08.2017)

フェリーのSalishが8月末まで運休(米国)

フェリーのSalish(注、「セイリッシュ族」に因む)が、舵と推進軸に関連する問題に船員が取り組んでいることから、少なくとも8月末まで運休する。

火曜日、クープビルからポート・タウンゼントに行くフェリー便が、操舵装置の故障で他船が運休したのを受けて、1隻に減便となった。

このSalishという船は、火曜日の朝、クープビルの埠頭に接近中に砂洲に乗り上げた、とFerriesのspokesman(=広報担当者)のIan Sterlingは話した。Washington State Ferriesによると、この座礁事故とは無関係に、蟹捕獲用の籠の網が推進軸に絡まったことから、この船は、当初思われていた以上に保守工事が必要となるという。

Salishが運休する一方、Washington State FerriesはChetzemoka(注、アメリカ先住民の「チェッツェモカ」に因む)をポイント・ディファイアンス―タレクゥア航路からクープビル―ポート・タウンゼント航路に転配する。クープビル―ポート・タウンゼント航路は、土曜日に通常運航に復帰する。

今週末、クープビル―ポート・タウンゼント航路に予約している顧客は、予定された航海をすることが可能だ。(KING: 5:35 PM. PDT August 10, 2017)

核の脅威にも拘わらず北朝鮮への観光業が急騰(北朝鮮・中国)

「Get to North Korea, while you still can. It won’t be the same if the regime collapses.(=行けるうちに北朝鮮に行こう。政権が崩壊したら同じではなくなるぞ)」

これは、North Korea(=北朝鮮)としても知られるDemocratic People’s Republic of Korea(=朝鮮人民民主主義共和国)に観光客を案内するある中国人旅行ガイドの言葉だ。平壌(注、北朝鮮政府)とワシントン(注、米国政府)との間の緊張の高まりは留まるところを知らず、世界中の人々が緊張する中、丹東(=タントン)の中国―北朝鮮国境の検問所では観光業が急騰している。

訪問者は北朝鮮に入国するや、首都、平壌(=ピョンヤン)を含む北朝鮮の観光名所に向けて出発する準備が出来ている、待ち受けている何台もの観光バスに乗車することになる。

「私が若かった頃の中国のような貧しい国を見て、郷愁を感じたいだけですよ。」と吉林(=チーリン)省から来た50代前半の男性は語った。この孤立した国に対し、United Nations Security Council(=国連安全保障理事会)が厳しい新たな制裁を課すことになった数か月間の北のしつこいミサイル実験について懸念する声は、殆ど聞かれない。

世界で最も孤立した国の1つへの、とりわけ安い団体旅行での交通量は、着実に増加している。飛行機での新義州(=シニジュ)への1日旅行では、同市中央広場への旅行を大袈裟に宣伝している。ここでは、北朝鮮の建国者であるKim il-sung(=金日成、キム・イルソン)主席の銅像に敬意を払うことができる他、化粧品製造工場、革命歴史記念館、美術史博物館、そして文化公園を訪問することになる。

「You can feast on the North Korean speciality food by warm and hospitable North Koreans(=暖かく親切にもてなす北朝鮮人による北朝鮮名産料理に大いに楽しめる)」と言っている。

国営のChina News Service(=中国通信社)によると、2016年下期だけでも、丹東からの旅行者数は580,000人を記録したという。この報道では、北朝鮮を訪れた中国人観光客の85パーセントが、丹東から出発したという。これは、2016年に南朝鮮(注、韓国)を訪問した800万人の中国人のほんの僅かに過ぎない。観光客は、北朝鮮の村々や巡回している国境警備隊を間近に一瞥するために、ヤールー川(注、鴨緑江)を、フェリーや貸し切りの高速船で下ることが可能だ。

より金持ちで、より冒険的な旅行者を標的にしているある旅行業者は、この数週間、安全に旅行することができるかどうかについて照会が増えていると話した。(eTurboNews: August 13, 2017)

ドイツのエルベ川クルーズ、第二次世界大戦中の連合軍の足跡を辿る(ドイツ・米国)

World War II(=第二次世界大戦)愛好家は、National World War II Museum(=国立第二次世界大戦博物館)と共に、ベルリンからCzech Republic(=チェコ共和国)のプラハにエルベ川を行く8泊リバー・クルーズで、自分のお気に入りの話題について、より深く学ぶことが可能だ。

船上での講義には、軍事歴史家で作家であるAntony Beevor、James Holland、そしてAlexandra Richieが含まれる。1945年にドイツのトルガウ近くでの、ソビエト軍とアメリカ軍の歴史的な出会いに焦点を合わせることになる。これにより、ドイツの敗北が加速したのだった。途中、乗客は、チェコの首都の他、ドイツのドレスデン、ウィッテンベルク、トルガウを訪問する。

このEast Meets West: The Link-Up on the Elbe(=東は西と出会う、エルベ川での合流)と呼ばれる旅行は、新たに就航したElbe Princesseで、5月14日に始まる。

1945年4月25日、第二次世界大戦における数多くの熾烈な戦いを経て、Western Allies(=西側同盟国)とSoviet Union(=ソビエト連邦)が出会った。ソビエト軍は、スターリングラードでの長期戦を経て、東からやって来た。一方、アメリカ軍は、ノルマンディ、ヒュルトゲンの森、そしてアルデンヌで戦い、ライン川を渡り、西側からベルリンに迫った。

この旅行は、National WWII Museumが後援する一連のものの1つ。このニュー・オーリンズに本拠を置く博物館は、この戦争についての展示、マルチメディア体験、工芸品、本人による口述歴史に特色がある。加えてオンライン・コレクションがあり、仮想現地調査旅行、ウェビナー(注、オンラインで行うセミナー)、教育旅行プログラムを提供している。他の来るべき旅行には、次のようなものがある。

Easy Company: England to the Eagles Nest, Sept. 2
(=E中隊:イングランドからケールシュタインハウス(注、ヒトラーの山荘)へ、9月2日)
Rise and Fall of Hitler's Germany, Sept. 18
(=ヒトラーのドイツの興亡、9月18日)
Soldiers and Spies, Oct. 12
(=兵士とスパイ、10月12日)
D-Day Invasion, multiple dates
(=Dデイ侵攻、複数日時)
Victory in the Pacific, March 16
(=太平洋での勝利、3月16日)
Heroes and Legends, From Normandy to the Scottish Highlands, July 17
(=英雄と伝説、ノルマンディからスコットランド高地へ、7月17日)

エルベ川クルーズの料金は、2人部屋使用で、1人4,995ドルからで、これには宿泊、食事、飲み物、2回の歓迎会、料金、心付けが含まれる。

情報は、National World War II Museum、電話(877) 813-3329, Ext.(=内線)257番へ。(Los Angeles Times: Aug 11, 2017)

ピレウスで旅客船が衝突…再び(ギリシャ)

ピレウス発。Ro-ro式旅客船「European Express(注、旧高千穂丸)」が、8月13日に係留索が切れて、隣のPerama Ship Repair Yard(注、「ぺラマ船舶修理工場」の意)に接岸していたro-ro式旅客船「Aqua Jewel」に衝突した。両船とも損傷したが、程度は不明。しかし油の漏出は報告されていない。AIS(=船舶自動識別装置)によると、両船はPerama Ship Repair Yardで修理中になっている。

8月1日、両船は同種の事故を体験していた。つまり旅客ro-ro船の「European Express」は、ピレウスのPerama Yardで8月1日に係留索が切れて、近くに接岸していたフェリーの「Aqua Jewel」の右舷と、もう1隻の正体不明の船に衝突した。「Aqua Jewel」は深刻な損傷を受けた、と言われている。「European Express」は修理中か係船中で、この船の最後のAISの日付は2015年3月だった。「Aqua Jewel」は修理中だった、と理解されていた。(The MediTelegraph: August 13, 2017)

連邦政府、アラスカ州の新フェリー建造で行き詰まる(米国)

アラスカ州ジュノー発。アラスカ州の新しいフェリーの設計と資金調達の準備はできているが、連邦政府はまだだ。

Alaska Department of Transportation Commissioner(=アラスカ州運輸省委員長)のMarc Luikenは金曜日、新しい遠洋フェリーの建造で努力している州政府のMarine Transportation Advisory Board(=海上輸送諮問委員会)の委員らが、連邦政府との間で面倒なことになるかもしれないと警告した。

連邦法令の下では、「all steel or iron products that are permanently incorporated in a Federal-aid highway construction project(=連邦が助成する道路工事事業に恒久的に組み込まれる全ての鋼又は鉄製品)」は、「domestic manufacturing process(=国内製造過程)」において製造されたものでなければならないとされている。この法律は、たとえUnited States(=合衆国)が特定部分を建造した場合であっても適用される。

この法律を回避する唯一の方法は、Federal Highway Administration(=連邦道路管理局)のadministrator(=局長)の権利放棄を依頼することだが、President Trump(=Trump大統領)はまだ、局長を任命していない。権利放棄を得るには、広範な管轄権や入念な検査手続きが必要とされる。

「この調達指針は、本当に本当に厳格です。」とAlaska Department of Transportation spokeswoman(=アラスカ運輸局広報官)のAurah Landauは語った。「それを容易く迅速に行うことはできません。」この手続きには、数週間か数か月かかる、とJuneau Empire紙は報じている。

Trumpが大統領になって以来、連邦政府が合衆国の如何なる場所においても、単独の権利放棄を承認するかどうかは不明確になっている。権利放棄がないことが、Trumpがアメリカの製造業を奨励しようと繰り返し切望していることと関連しているのかどうかも、不明確だ。

「私が知る限りでは、新政権になって以来、FHWA (Federal Highway Administration) (=連邦道路管理局)が権利放棄したことはありません。」とLuikenは諮問委員会に話した。「結局は、(建造のために)我々が懇願する前にやらなければならない問題だ、ということです。」

この新しい遠洋フェリーは、コディアック、アラスカ半島、アリューシャン列島に運航するため、1964年に建造されたTustumenaと代替することを意図している。過去10年間において2回目のことだが、Tustumenaは、乾船渠の作業員が交換が必要な広範な擦り切れた鋼板を見つけている。

Tustumenaは、今年遅くに運航に復帰するものと見られるが、州政府がどれ位長く運航を維持できるかは分からない。Alaska Legislature(=アラスカ州議会)は、新しいTustumenaのために、州船舶代替資金から資金を割り当てた。連邦政府が費用の90%を負い、州政府は残りを支払うものとされている。これはBuy American Act(=バイ・アメリカン法、注、「米国製品購入法」の意)の要請によるものだが、それが問題なのだ。

「ちょうどアメリカ車のように、全てアメリカの部品を使って、アメリカで船舶を建造できないのです。」とLuikenは話した。

新しいTustumenaの建造は、今現在、75件の権利放棄が必要となるものと見られている。当初の計画では1,250件の権利放棄だったが、それよりは大いに少なくなっている。航法装置はノルウェー製かもしれないし、機関はドイツから、ケーブルは英国製かもしれない。

州政府は現在、厳冬期に建造入札を募る見込みで、全てが計画通りに行けば、新船は4年半以内に進水するものと予想される。(U.S. News & World Report: Aug. 14, 2017, at 11:34 a.m.)

首相はトバゴのフェリーの調達を命じる(トリニダード・トバゴ)

Prime Minister(=首相)のDr Keith Rowley(=Keith Rowley博士)は、Cabo StarとOcean Flower 2というフェリーの調達を巡る状況について調査し、これらの船についてBridgemans Services Groupと傭船契約するよう命じた。

実業家のChristian Mouttetが本件についての唯一の調査官に任命され、30日以内に報告書を提出するものと見られる。Ministry of the Attorney General and Legal Affairs(=法務省)の支援を受けることになる。

首相による今日の発表は、Ocean Flower 2という旅客フェリーの契約が終了して、この船の調達を調査するよう多くの要請があったことに引き続くもの。

この失態を巡って、Works and Transport Minister(=作業・運輸大臣) とBoard of the Port Authority(=港湾局委員会)の解任を求める要請も高まり続けている。

MV Superfast Galiciaが、今年の初めに地元運航から引退して以来、この島嶼間の海のかけ橋を運航する新しい旅客フェリーを確保すべく、Port Authority(=港湾局)は作業を続けて来た。(Loop Trinidad & Tobago: 15 August 2017)

Wightlink、新しいハイブリッド・フェリーの船名を公表(英国・トルコ)

WIGHTLINKの新しい3000万ポンドの環境に優しいカー・フェリーは、Victoria of Wightと命名される。この名前は、73人の職員からの186件の提案を検討した職員の一団によって選ばれた。

新船の工事は、トルコのヤロバにあるCemre造船所で順調に進んでおり、Victoria of Wightは、2018年初めにWightlinkに正式に引き渡される。ポーツマス―フィッシュボーン航路に就航するのが何時になるのかは、まだ決まっていない。

Victoria of Wightは、低硫黄舶用ガス油の他、電池で駆動するハイブリッド船となる。環境に優しい特徴には、機関から出た熱湯を旅客区画を温めるために再生利用することや、低エネルギーのLED(=発光ダイオード)照明が含まれている。ワイト島製品を売る売店の他、Costa Coffeeの店が船内に設けられる。Wightlinkのchief executive(=最高責任者)のKeith Greenfieldは、次のように語った。

「Victoriaは、職員の中で明らかに人気がありました。職員の選択を承認し、Queen Victoria(=ビクトリア女王)を感じることは、大変にうれしいことです。ワイト島の常連客は、面白がるでしょう。」

5人の職員が、この船名を提案した。全員に2017年の暮れにVictoria of Wight進水見学のCemre造船所への旅行が当たった。新船は、同航路における4500万ポンドの投資の一部。(Isle of Wight County Press: Tuesday, August 15, 2017 - 10:22)

ロシアと日本が係争中のクリル諸島での観光開発へ(ロシア・日本)

モスクワ(注、ロシア政府)と東京(注、日本政府)は、南クリル諸島を巡るクルーズの催行の可能性を議論している、とKyodo(=共同通信)が外交筋を引用して報じている。これは、この係争中の領土における事業連携を発展させる計画の一環だ。

昨年12月のRussian President(=ロシア大統領)のVladimir Putinの訪問に引き続き、モスクワと東京は、この諸島で共同経済活動を開始することで合意した。Putinは、9月にウラジオストクでJapanese Prime Minister(=日本の首相)のShinzo Abe(=安倍晋三)と、この議論を続けるために会談する。両国は、この地域で漁業、観光業、医療、生態系を開発する計画を立てている。

ロシアは、極東における日本の投資を期待しているが、日本は、WWII(=第二次世界大戦)で失った領土の回復を希望している。しかしながらロシアは、繰り返し日本の要求を撥ね付けて来た。

クリル諸島は、北海道という日本最北の島と、ロシアのカムチャツカの間に広がっている。この群島の全ては、現在、ロシアが管理しており、ロシアは1945 Potsdam Declaration(=1945年のポツダム宣言)の下、第二次世界大戦後に諸島を受領した。

日本は、日本の北方領土であるという歴史を引用して、Shikotan(=色丹)とHabomai(=歯舞)という小島の他、Iturup(=択捉)とKunashir(=国後)という最南端にある2つの大きな島の統治権を主張している。ロシアと日本は、この問題があるため、第二次世界大戦後に平和条約に署名していない。

モスクワは、1945年にAllies(=連合国)によって署名された戦後協定に基づいて、この諸島についての統治権を主張している。この協定は、日本が負けた戦争の後、南クリルがUSSR(=ソビエト社会主義共和国連邦)の一部となったと規定していた。Kremlin(=クレムリン)によると、Soviet Union(=ソビエト連邦)の正当な継承者としてのロシアのこれらの領土に対する統治権は、国際的に認識されており、疑いはないという。(RT: Published time: 16 Aug, 2017 10:09)

Bremen、極地船資格を取得(ドイツ)

Hapag-Lloyd Cruisesは、Ms BremenがPolar Ship Certificate(=極地船資格)を取得した世界初の旅客船になったと発表した。これは極地において運航する船には義務付けられているものだ、と同社は話した。

「Polar Code(=極地コード)は、極地海域での航行の安全性を著しく改善するものです。弊社は、BREMENの資格証明で先駆的な第1歩を踏み出し、Hapag-Lloyd Cruisesの船隊における他の船に対し、Polar Codeに準拠する道を切り開いたのです。私は貢献出来て、嬉しいです。」とHapag-Lloyd Cruisesの資格取得過程を監督しているCaptain Thilo Natke(=Thilo Natke船長)は話した。とりわけ氷の中での運航の船舶特殊性を若い上級船員が習熟するため、Polar Water Operational Manual(=極地運航手引き)をNatkeは準備した。

ここの船隊の他のすべての船も、2018年の北極シーズンまでに、Polar Codeの要求に適合させることになっている、と同社は発表した。Bremenは、新たな基準に準拠すべく、僅かに技術的改良を行った。例えば甲板に防火帯が追加で導入され、追加の氷用前照灯は2016年10月にBremenが入渠した際に導入された。

幅広い追加設備が、極地での可能性ある緊急事態時に乗客と船員が生き残れることを確実にするために調達された。2017年、造船所での恒例の入渠期間中に、Hapag-Lloyd Cruisesの船隊の他の船も、2018年の北極シーズンまでに最新のPolar Codeの要求に適合し、極地で首尾よく運航することが可能となる資格基準に合致させられることとなる。(Cruise Industry News: August 16, 2017)

テロ攻撃が始まる中、クルーズ客船会社、バルセロナの寄港強行へ(スペイン)

この2~3日の間にバルセロナに寄港する予定の船を有する大手クルーズ客船会社は、木曜日のテロ攻撃にも拘らず、訪問を強行する予定だ。

木曜日、Oceania Cruisesの親会社の広報担当者(注、女性)は、乗客688人が乗船したSirenaによる金曜日に予定されているバルセロナの寄港は、予定通りに行われ、姉妹商標のNorwegian Cruise Lineの乗客4,100人乗りのNorwegian Epicの日曜日に予定されている寄港も行うと語った。

「弊社では、バルセロナの状況を注意深く監視しているところであり、影響を受けた全ての人に対し、想いと祈りを捧げます。」とNorwegianの広報担当者であるVanessa Picarielloは、USA TODAY紙に語った。「もし必要ならば、適切に、最新情報をお伝えいたします。」

MSC Cruisesも、乗客4,500人乗りのMSC Meravigliaによる金曜日に予定されているバルセロナ寄港を強行する予定で、Disney Cruise Lineも、1,754人の乗客を乗せたDisney Magicによる土曜日に同市に予定されていた訪問を堅持する。

Royal Caribbeanの親会社の広報担当者(注、女性)は、USA TODAY紙に対して、来るべきバルセロナ寄港について、経営陣は「haven't made any decisions at this time(=現時点では何らの決定もしていない)」と話した。Royal Caribbeanの乗客3,634人が乗ったFreedom of the Seasは、日曜日にバルセロナに航行することになっている。

Royal Caribbeanの乗客2,501人が乗っているBrilliance of the Seas は木曜日にバルセロナに寄港したが、テロ攻撃が起こる前に出発していた。Brillianceは、木曜日にバルセロナを訪問した北米市場から来た唯一の主要クルーズ船だった。P&O CruisesのBritanniaと、ThomsonのTui Discovery 2という英国人観光客に対応している2隻も、木曜日にバルセロナを訪問していた。当局は、これらの船の全ての乗客と船員を把握している。

今後2~3週間にバルセロナを訪問する予定のある船を有する他のクルーズ客船会社には、ヨーロッパに本拠を置く商標であるCosta CruisesとAida Cruisesが含まれる。

木曜日の攻撃は、バルセロナのLas Ramblas(注、ランブラス通り)という並木のある歩行者ルートに沿って起こったもので、この都市を訪問するクルーズ客にとっては、人気の目的地の1つ。Las Ramblasの始点は、バルセロナの主要クルーズ・ターミナルから遠く離れていない。バルセロナは、ヨーロッパ最大のクルーズ港の1つ。毎年、何百隻ものクルーズ船が訪問している。(USA TODAY: Published 4:03 p.m. ET Aug. 17, 2017)

内科的救急疾患でCarnival Cruise船、ターミナル帰還を余儀なくされる(米国)

アラバマ州モービル発。モービル市と共にLaura Byrneは、船上で内科的救急疾患が発生したことから、Carnivalのクルーズ船(注、Carnival Fantasy)は今日、港に戻ることになることを確認した。このクルーズは中止にはならない、と伝えられている。

港湾当局者はLocal 15 newsに対し、この患者の容体では、船からの空輸や船舶輸送はできないと語った。船はメキシコ湾で方向転換し、モービル湾の湾口に今朝早く到着し、Alabama Cruise Terminalに向かっている。

患者を船から降ろした後、このクルーズ船は、本来のメキシコの目的地に向けて戻ることになる。(後略)(WPMI Local 15 News: Saturday, August 19th 2017)

Austal、2隻目の1億ドル・フェリーを建造するかも(オーストラリア・ノルウェー)

造船業者のAustalは、ヘンダーソン造船所での約1億ドルの高速フェリーの建造で、スカンジナビアの顧客との間で契約交渉しているところだ。今日、Austalは、金曜日にノルウェーのフェリー運航事業者のFjord Lineがこの船を発注したという声明文があったものの、この販売は完了していないと述べた。

「これらの交渉は保留中であり、如何なる合意も、先行する基本条件に従うが、契約するには未だ満足の行くものとはなっていない。」とAustalはAustralian Securities Exchange(=オーストラリア証券取引所)に述べた。条件が満足できるものとなれば、この契約は1億ドル相当以上のものとなり、工事は直ちに始まる、とAustalは話した。

Fjord Lineはノルウェーとデンマークの間で運航しているが、この船は2020年シーズンから商業運航に就航するつもりだと語った。

Austalは、この109メートルの双胴船の設計は、デンマークの運航事業者であるMols Linien向けにヘンダーソンで建造しているものの多くの特徴と共有することになると話した。

これは、パースの南にあるこの造船で国際的な運航事業者向けに建造することとなる、長さ100メートルを超える、2001年以来8隻目のRoPax(=RORO式旅客)フェリーとなる。Austal株は2シリング、すなわち1パーセント下落し、午前11時08分現在で、1.78ドル。(The West Australian: Monday, 21 August 2017 12:11PM)

Bonnie Tyler、日食を祝ってクルーズ船で「Total Eclipse of the Heart」を歌う(米国)

スターは、滅多にない天体イベントに足並みを揃えた。

合衆国で皆既日食を見るためにクルーズ船に乗船した乗客は、Bonnie Tylerの公演でもてなされた。Bonnie Tylerは「Total Eclipse of the Heart(注、愛のかげり)」を歌っている。地球の表面の大きな帯が、急に真っ暗になるにつれ、彼女はヒット・ソングの「Total Eclipse of the Heart」を力強く歌った。

「とても興奮しています。」と80年代の大衆の憧れの的は、このイベントを前にTIME誌に語った。「頻繁にあるものではないでしょ?」

北米の全員が、99年ぶりに日食を目撃した。月が太陽の前を通過したのだ。Great American Eclipse, the Sun, the Moon and the Earthとも呼ばれるものは、太平洋から大西洋まで、一生に一度の完璧な天体ショーとなった。

「日食は2分40秒続いたと聞きました。私の歌と違うけど。とても長かったので、急遽変更しなければならなかった。」と自分の1983年にヒットしたバラードについて語った。

Royal Caribbean Internationalのpresident and CEO(=社長兼最高経営責任者)のMichael Bayleyは、Tylerは「a natural choice for this once-in-a-lifetime moment(=この一生に一度の瞬間にうってつけの選択だった)」と語った。

1200万人以上のアメリカ人が皆既帯の内側で暮らしており、国民の半数以上がそこから400マイル以内に暮らしている。この現象を目撃するため、何百万人もの人々が、この帯に沿った都市に押し掛けた。(Telegraph.co.uk: 21 August 2017 6:54pm)

S.S. Badgerのフェリー埠頭の改修に500万ドルの助成(米国)

マニトウォク発。別に500万ドルが、マニトウォクとミシガン州のラジントンのS.S. Badgerのフェリー埠頭の改修に振り向けられる。

この助成は、Fostering Advancement in Shipping and Transportation for the Long-term Achievement of National Efficiencies(=国家効率長期達成に向けた海運・運輸育成促進)(FASTLANE)の一環として、U.S. Department of Transportation(=合衆国運輸省)が裁定した小規模事業助成。S.S. Badgerは、他に9件ある国家事業と合わせて、7888万ドルが供与される。

マニトウォクのMayor(=市長)Justin Nickelsによると、この助成は一部Wisconsin Harbor Assistance Programから200万ドル割り当てられたもので、マニトウォクのフェリー埠頭の防波堤の交換に使われるという。交換は、10月に今年の航海シーズンが終わった後に始まると話した。

S.S. Badgerは、ウィスコンシン州の6隻のフェリーの1隻。マニトウォクとミシガン州のラジントンの間で4時間の航海を行っており、旅客、自動車、recreational vehicles(注、キャンピング・カー)、観光バス、自動二輪車、自転車、商業トラックを扱っている。このフェリーは、2016年にNational Historic Landmark(=国定歴史建造物)に指定された。

S.S. Badgerについて詳しくは、ウェブサイトへ。(USA TODAY NETWORK-Wisconsin: Published 5:16 p.m. CT Aug. 21, 2017)

合衆国海軍、アジア海域の危険物と化す(米国・中国)

その存在が南シナ海で「freedom of navigation(=航行の自由)措置に助力可能と主張したがっているUS Navy(=合衆国海軍)は、アジア海域で航行している船舶の障害物となってきていることが判明した。

月曜日の朝、guided missile destroyer(=誘導ミサイル駆逐艦)のUSS John S. McCainは、マラッカ海峡の東海域で、石油・ケミカル・タンカーと衝突し、船体に深刻な損傷を負い、居住区付近に浸水する結果となった。同海軍が発表した声明によると、4人の水兵が病院に空輸され、10人が行方不明になっているという。タンカーの船員で怪我をした者はいなかったが、同船は船首付近を損傷した。

この最新の事故は、USS Fitzgeraldとフィリピンのコンテナ船が、日本の沖の海域で衝突して、7人の合衆国の水兵が死亡してから僅か2か月で起きたものだ。

人々は、世界で最も洗練されたレーダーや電子追跡システムを装備し、乗組員が常時監視していることから、合衆国の軍艦が他船をなぜ回避できないのか理解するのは難しいかもしれない。

しかしUSS Fitzgeraldの衝突原因の調査では、合衆国の軍艦が海事法規を遵守せずに航行し、乗組員が怠惰である傾向にあることに光を投げかけて(注、手掛かりを与えて)いる。フィリピンのコンテナ船の船長によると、Fitzgeraldが「suddenly(=突如として)」針路を横切ろうと現れたので、閃光灯を使って信号を発したという。それにも関わらず、この合衆国の軍艦は応答したり、回避行動を取ったりはしなかった。

US Navy(=合衆国海軍)は、衝突は軍艦側の「poor seamanship and flaws in keeping watch(=不十分な操船技術と見張りの不備)」の結果であると結論付け、艦長と他2人の上級士官を解任し、見張り当番に対する行政処分を行った。

最新の衝突についての調査が結論を出すには時間がかかるだろうが、ワシントン(注、合衆国政府)がこの地域で再びバランスを取り戻そうとして、商業海運に対する危険を増加させていることから、アジア太平洋における合衆国海軍による活動が増加している事実を否定することはできない。これは、今年これまでにこの地域の合衆国海軍の艦船が巻き込まれた3回目の衝突なのだ。日本の沿岸沖では、合衆国のguided missile cruiser(=誘導ミサイル装備巡洋艦)1隻が、座礁している。

合衆国海軍は、アジア海域における危険な障害物になって来ているが、中国は南シナ海のCode of Conduct(=行動規範)を作成すべく、Association of Southeast Asian Nations(=東南アジア諸国連合)の加盟国と共同で尽力して来ており、その諸島に灯台を5ヵ所建築することによって、航海の安全を強化している。

この海域の軍備を増強して航海に脅威を及ぼしているのが誰なのかは、誰にとっても明らかだ。(chinadaily.com.cn: 2017-08-21 18:55)

MSC Cruisesの最新特大船、初めて水に触れる(イタリア・スイス)

MSC Cruisesは、2026年までに10隻の新しいクルーズ船を就航させるという急速拡大を継続している。最新の特大船、MSC Seaviewが、イタリアのFincantieri造船所で進水した。

MSC Seaviewは、ちょうど12か月間にMSC Cruisesから就航する3番目の船となる。つまりMSC Meraviglia(2017年6月)から始まり、それからMSC Seaside(2017年12月)、そしてMSC Seaview(2018年6月)となる。

姉妹船のMSC SeasideとそっくりのMSC Seaviewは、日光浴好きの天国となる。革新的な「condo on the beach(注、「浜辺のマンション」の意)」設計、かってなく客当りの屋外空間が広く、客を海に接近させることを特色としている。これには、360度屋外プロムナードが含まれ、屋外売店や食堂があって、他船よりも大洋に対して低いところに位置している。

MSC Seaviewは、2,066室の旅客室に、2人使用で4,134人の乗客を収容できるものとなる。その76%は、海が見えるかバルコニー付きとなる。バルコニーの中には、太陽が燦々と降り注ぐ区画と覆いのある区画の双方があるテラス(注、階段状のもの)となるものがある。したがって客は、自身の旅客室で人目を避けて日光浴ができ、寛げることになる。

MSC Seaviewは、地中海で2018年の就航シーズンを航海し、ジェノバ、ナポリ、メッシナ、バレッタ、バルセロナ、そしてマルセイユに寄港する。その後、2018年―2019年の冬には、ブラジルや南米に航海し、サントス、グランデ島、ブージオス、ポルト・ベロ、そしてコンボリウーに寄港する。

MSC CruisesのExecutive Chairman(=会長)のPierfrancesco Vagoは、新しいクルーズ船の進水について、次のような声明文を発表した。

「MSC Seaviewの進水は、弊社船隊拡大における、もう一つの大きな金字塔であります。本船は、10年投資計画の一部であり、2020年までに6隻の新船の引き渡しを目にすることになります。」

この進水は、クルーズ船建造の鍵となる一里塚であり、同船の外観の完成を記すものだ。乾船渠に水が満たされ、同船は係船ドックに移動する前に、初めて水と接した。今や、工事の最終局面であり、作業は、内装、備品、家具の完成に向けて始まっている。

MSC Seaviewは、Seaside級の2隻の同型船の2番船で、長さは1,060フィートで、154,000総トン、最大搭載人員は5,179人(2人使用で4,134人)。(Cruise Fever: August 23, 2017)

雷撃被害者は思い出す(日本・米国)

那覇発。第二次世界大戦中の73年前、疎開船のTsushima Maru(=対馬丸)に乗船中に、合衆国の雷撃により殺害された、主として学童だった1,400人以上の人々に対する慰霊祭が、火曜日に執り行われた。

那覇にある慰霊碑で執り行われた式典には、生存者、遺族を含む約400人が参列したが、蝶(注、オオゴマダラ)が解き放たれた後、犠牲者に対し黙祷した。

「世界中の多くの地域で、いつも戦争をしています。」と77歳の生存者で、この攻撃を記憶する団体(注、対馬丸記念会)の長であるMasakatsu Takara(=高良政勝)は、式典において話した。

「人々は「歴史は繰り返す」と言いますが、我々は決して戦争の歴史を繰り返すべきではありません。」とTakara(=高良)は語った。(The Japan News: 8:08 pm, August 23, 2017)

潜水艦クルーズでTitanicの残骸の全景を提供(英国)

映画の主題となった名高い「Titanic」の残骸は、本当に目を見張る光景だ。しかし、この物語で名高い英国の旅客定期船が海面下13,000フィートに沈んでいることから、選ばれた僅かな潜水夫だけが自分の目で見ることが可能となっている。英国のある豪華旅行会社が、ミニ潜水艦クルーズで、この伝説の「RMS Titanic」を身近に目撃する機会を顧客に提供する計画を立てている。

「Dive the Titanic(=Titanicに潜り込め)」と適切に命名したBlue Marble Privateは、North Atlantic Ocean(=北大西洋)の底にまで降下し、105年余り前に沈没した世界で最も絶望的な遠洋定期船を観光する機会を、その意思のある顧客に提供する。

Thrillistによると、この8日間旅行は、同時に9人の乗客を収容することが可能だが、難破船の周囲を回り、同船の大規模な甲板と階段の完全な光景を提供するという。最新式の潜水艦の中に入って冒険に乗り出す前に、乗客は深海調査の構造の他、Titanicの歴史についての掘り下げた講義を受けることとなる。天候が許せば、この特殊チタニウムと炭素繊維製の潜水艦に乗船して、伝説的な現場に下降して行くことになる。この難破船の深さまで訪れたことのある人は、エベレストに登頂したり、宇宙に旅行したりした人よりも少ない、とこの記事は報じている。

一方、この規模の深海探検は安価なものとはならない。旅行者1人当たり105,129ドル(500万ペソ以上)を支払うこととなる。(AsiaOne: Aug 23, 2017)

ブラジルのフェリーがサルバドル近郊で沈没、少なくとも18人死亡(ブラジル)

ブラジル北東の都市、サルバドルの沖でフェリーが沈没し、少なくとも18人が死亡した。

約90人が、救助隊と民間の船によって海から引き上げられて助かった。この船は、観光客に人気のバイア州のItaparica島から短距離航路を航行中だった。

これは今週、ブラジルであった2回目の大きな船舶事故だ。火曜日にシング―川でフェリーが沈没して、少なくとも19人が死亡している。この最新の事故の生存者は、フェリーは高波を受けて沈没したと話した。

「雨降りで、波に襲われました。救助まで長い時間がかかりました。2時間も海の中にいたのです。」とEdvaldo Santos de Almeidaは、O Globoという新聞に話した。

このフェリーは160人まで搭載可能だが、129人が乗船していた、と地元当局は話した。生存者は、州都サルバドルの病院に搬送された。

火曜日にパラ州で沈没した船は、約70人乗せていた。サンタレン市からブラジルのアマゾン地方のビトリア・ド・シングーに向け、夜間航海しているところだった。

警察は、船が沈没した原因と、許可された以上の乗客を乗せていたかもしれないことについて捜査している。(BBC News: 24 August 2017)

旅行:日本と南朝鮮を巡る14日間小型船クルーズで3000米ドル節約(日本・韓国)

Abercrombie & Kentの2018 14-day Wonders of Japan(=2008年日本の驚き14日間)という小型船での日本と南朝鮮(注、韓国)の周遊は、Ponantのl'Australを独占的に傭船する。8月31日までに予約すれば、199人限定で、1人当たり3000米ドル節約できる。

この全て込みの冒険には、独特の芸術体験や、豊かな中世の遺産のある初期の交易所であった唐津村(注、唐津市の誤り)への訪問の他、朝鮮の慶州(=キョンジュ)や広島のような呼び物が含まれている。

旅行日時:5月16日~29日。この契約では、船室等級は1~3で、寝台は1つ、2人利用で、1人当たり15,495米ドルからとなる。電話1300 590 317番。あるいはウェブサイトへ。(Traveller: Aug 24 2017)

男性がStaten Island Ferryから船外に転落し、海上を捜索(米国)

ニューヨーク発。Police Harbor Units(=港湾警察部)とFDNY(=ニューヨーク市消防局)は、木曜日の夜にStaten Island Ferryから船外に転落したものと思われる男性を捜索している。

これは午後10時30分頃、Statue of Liberty(=自由の女神)の真北で発生したもので、フェリーはマンハッタンからスタテン島に向かっていた。

警察と救助隊員による大規模な捜索が行われていた間、船は30分間停船した。ヘリコプターが、捜索において航空支援を行っていた。

捜査官は、この男性がどのようにして海に落ちたのかについて、まだ結論を出していない。(Eyewitness News: August 25, 2017)

Brodosplit、Polar Expeditionsの「進歩した」新クルーズ船向けの鋼板切断(クロアチア)

Polar Expeditionsの新しいクルーズ船は、Brodosplit造船所で鋼板が切断され、工事が始まった。この極地探検旅客船は、Polar Class 6船向けのLloyd’s Registerの最新かつ最高の要求に適合したLloyd’s RegisterのLR PC6に準拠して建造される最初の船となる。

これは、LRの耐氷船向け極地最高級。本船は長さ107.6メートルで、幅は17.6メートル。合計4,260 kWの2機の主機関を備え、15ノットの速力を出す。85室の船室に196人の乗客を収容する。設計と全ての技術的解決法は、Brodosplit設計部門の担当。

このクロアチアの造船所は声明文で、本船は、IMO(=国際海事機関)により承認されたPolar code(=極地コード)の必須条件、とりわけ旅客船に対するsafety of the life at sea(=海上における人命の安全(のための国際条約))(SOLAS)と、prevention of pollution from ships(=船舶からの海洋汚染防止(条約))(MARPOL)に完全に適合したものともなると述べた。Brodosplitは、次のように付け加えた。

「本船の信頼性と船上の安全性は、最優先事項であり、スタビライザー(注、安定化装置)を備え、北極区と南極区における進んだ革新的品質の探検航海に向けた正に最適なものとなります。」

この船は、2019年3月に運航を開始する。(Passenger Ship Technology: Fri 25 Aug 2017)

Harveyがテキサス州を破壊し、クルーズ船客は立ち往生(米国)

何千ものクルーズ船客が、嵐がテキサス州のPort of Galveston(=ガルベストン港)を人質に取ったことから、立ち往生している。

Carnivalの船であるValorとFreedomは、土曜日にガルベストンに到着することになっていたが、ニュー・オーリンズに迂回した。乗客はそこで下船するか、ガルベストンに戻って来ることが許されたが、良くても火曜日になる、と港湾当局者は話した。

CarnivalのBreezeは、日曜日にガルベストンに到着することになっていたが、これもニュー・オーリンズに迂回することになった。Royal CaribbeanのLiberty of the Seasはマイアミに向かい、4日遅れの金曜日にガルベストンに戻る予定。

この嵐で、約20,000人の乗客が影響を受けた、と当局者は話した。(New York Post: August 27, 2017 | 10:41pm)

男性がフェリーから飛び降り、スタテン島で遺体発見(米国)

月曜日、男性の遺体がVerrazano Bridge(=ベラザノ橋)近くに打ち上げられた。Staten Island Ferryからニューヨーク湾に誰かが飛び降りて、ほんの数日後のことだ。

警察は、スタテン島の最東端区域に近いFort Wadsworth(=フォート・ウォーズワース、注、「ウォーズワース砦」)のVon Briesen Park(=フォン・ブリセン公園)の岸で、午後8時30分直前に遺体を収容した。

木曜日、男性が午後10時10分頃、フェリーのSpirit of Americaのsaloon deck(=1等船客用甲板)から飛び降りた。船は、マンハッタンからSt. George Ferry terminal(=セント・ジョージ・フェリー・ターミナル)に向かっていた。NYPD(=ニューヨーク市警)、FDNY(=ニューヨーク消防局)、そしてCoast Guard(=沿岸警備隊)の艦船が、木曜日夜に男性を捜索したが、真夜中(注、午前零時)直前に捜索を終了した。

この身元不詳の男性は、月曜日の晩に遺体が打ち上げられた場所からざっと5マイル北にあるStatue of Liberty(=自由の女神)を船が横切っていた際に、海に飛び込んだ。

警察では捜査しており、発見した遺体が、この船から飛び込んだ男性のものかどうかについては判らなかった。(NEW YORK DAILY NEWS: Monday, August 28, 2017, 10:06 PM)

Hapag-Lloydの探検船、五大湖クルーズ出航へ(ドイツ)

Hapag-Lloydの新しい探検船であるHanseatic Inspirationが2019年10月にお目見えし、アマゾンや合衆国の五大湖のような様々な旅程で航海することになる。この乗客230人乗りの船は、ドイツ語圏市場向けの姉妹船、Hanseatic Natureの姉妹の一方。Hanseatic Inspirationは、国際船となる。

Hanseatic Inspirationの処女航海は、2019年10月14日にベルギーのアントワープを出発し、リスボン、モロッコのカサブランカ、フランスのオンフルールのような大西洋西岸の港湾を15日間旅行で巡る。カナリア諸島のテネリフェで終わる。

2020年の航海には、3月25日から4月11日までのアマゾン河や、6月3日から17日までの五大湖があり、Hapag-Lloydの船が、この10年近い間で、初めてそこを航海することになる。(Travel Weekly: August 29, 2017)

Stenaはグディニア―カルスルクルーナ航路の船舶追加(スウェーデン・ポーランド)

Stena Linesは、バルト海南部の貨物事業によって運ばれたコンテナ数が、2016年の安定した成長に引き続き、2017年の最初の8か月間に著しく増加したことを報告した。

これにより、収容力の増加が求められ、8月28日月曜日から、4隻目のM/V Guteがグディニアとカルスルクルーナの間で運航を始めた。

「過去数年間に亘り、弊社では輸送量において大変に明るい進展があり、これが継続するものと考えており、成長を継続できるよう、追加の収容力が必要だったことから、4隻目を投入出来て大変に喜んでおります。ポーランドとスウェーデン間の弊社航路は、Stena Lineにとって戦略的に重要であり、ヨーロッパの中央部とスカンジナビアを結ぶ社会基盤とは不可分一体なのです。」とStena Lineのポーランドとスウェーデン間の運航に責任を持つTrade Director(=貿易監督)であるMarek Kiersnowskiは語った。

M/V Guteは、Gotlandsbolagetから定期傭船されている。この船は、Stena Vision、Stena Spirit、そしてStena Balticaを補完するものであり、Stena Lineの貨物運航に特化している。M/V Guteの追加で、週8回の運航が追加となり、今やStena Lineは、同航路で週44便を提供することが可能となった。(後略)(Maritime Professional: August 29, 2017)

Stena Line、中国でro-pax新造船の起工(スウェーデン・中国)

Stena Lineは中国のAVIC Weihai Shipyardで、4隻のro-pax(注、RORO方式の旅客船、カー・フェリー)新造船の1番船の鋼板を切断(注、起工)した。このsteel cutting ceremony(=起工式)は、金曜日に開催された。

船はレーン長約3,000メートルで、乗客1,000人を収容する。今日の標準的なro-pax船よりも50%余も大きく、この新造船は、2019年と2020年に引き渡されることになっている。

「標準化と構造的伸縮性を通じ、弊社ではより良く弊社顧客を支援し、顧客の皆様の成長に助力できる高い信頼性のあるフェリー運航を確保する計画を立てております。弊社では、フェリー輸送の分野では成長が継続するものと予測しており。これはそうした成長に向けた弊社事業を準備するための重要な第一歩です。」とStena Lineのceo(=最高位経営責任者)のNiclas Martenssonは話した。

同社では現在、アイリッシュ海での運航に、これらの船を投入する計画だ。新造船はより環境に優しいものとなり、燃料としてLNG(=液化天然ガス)を使用するために転換できるよう「gas ready(=ガスに対応する準備ができている)」。

「この新しいro-pax船は、世界で最も燃料効率の良いものとなり、同等のRoPax船よりは、cargo unit(注、コンテナ)当り、約25%もCO2(=二酸化炭素)の排出量が少ないのです。」とMartenssonは話した。

「この船は伝統的な燃料で走ることになりますが、「gas ready」船級に向けた設計になっており、触媒型排ガス浄化装置の他、スクラバー(注、気体洗浄装置)に対する準備もしており、将来に向けて更に広い柔軟性があるものです。」(Seatrade Maritime News: Posted 29 August 2017)

新しい国際クルーズ・ターミナルが東海岸の束草市に開設へ(韓国)

新しい国際クルーズ・ターミナルが今週、束草(=ソクチョ)の東港で竣工し、この沿海都市を通過して朝鮮にやって来る旅行者数の増大に対応する、と海洋部は水曜日に話した。

Ministry of Oceans and Fisheries(=海洋水産部)によると、同港は、イタリアのクルーズ船、Costa neoRomanticaの寄港に合わせ、9月21日に予定されている記念式典がある木曜日に完全に竣工することになるという。

束草港では、水深を拡大するために追加作業が行われているところで、近隣の山岳行楽都市で2月に開かれる2018 PyeongChang Olympics(=2018年平昌(=ピョンチャン)オリンピック大会)への訪問者を乗せて来る100,000トンを超える巨大クルーズ船が接岸できるよう、現在の9メートルから10メートルにしているところだ。3階建てのターミナルは、床面積が9,984平方メートルで、入国管理事務所、便利施設、免税店が入居する、と同部では話した。

ソウルから約213キロメートル離れた束草港は、毎年、75,000トンの大きさの約12隻のクルーズ船を受け容れている。(The Korea Herald: Aug 30, 2017 - 14:40)

フェリーのBLUE STAR PATMOSがギリシャのイオス島で座礁・乗り上げ(ギリシャ)

フェリーのBLUE STAR PATMOSが、8月30日のLT(=現地時間)1時45分に、乗客205人を乗せて、エーゲ海のイオス島のイオスに入港する際に座礁した。船は船体に裂け目が出来て浸水したが、小規模なもので制御されていると言われている。

乗客は、定期船でイオスに移送されたが、全員無事。8月30日のUTC(=協定世界時)5時現在、BLUE STAR PATMOSは未だに座礁している。再浮揚を前に、海面下で日光を利用して調査が行われている。

旅客ro-ro船のBLUE STAR PATMOSは、IMO番号9565041、18498総トン、2012年建造、ギリシャ船籍、運航事業者はBLUE STAR FERRIES SA。(Maritime Bulletin: August 30, 2017 5:14 am)

連絡船はロシアの海軍艦船をかわして船底が接触(ロシア)

クリミア―ロシア本土間の運航に展開している鉄道連絡船のTFM-1は、8月28日のモスクワ時間の10時10分に、ロシアのカフカズ港を出港する際に船底が接触した。伝えられているところによると、このフェリー(注、連絡船)は、ロシア海軍の艦船との衝突を避けるために航路を外れたという。連絡船には損傷はなかった。

鉄道連絡船TFM-1は、IMO番号9411862、排水量9863トン、2007年建造、ロシア船籍、所有者はモスクワのTransfin-M。(Maritime Bulletin: August 30, 2017 3:00 pm)

ICGの上期の利益と収益は上昇(アイルランド)

Irish Continental Groupは、6月末締めの6か月間の利益と収益が上昇していることを報告した。時節柄、この半年間の利益は少なかった。

このIrish Ferriesの所有者は、6か月間の税引き前利益は、2016年上期の1970万ユーロから、4750万ユーロに上昇したと話した。6か月間の収益は、過去2年間に乗用車の扱いが増加し、強固なRoRoの成長を背景に、1憶5050万ユーロから、3.7%増の1憶5610万ユーロに増加した。ICGは、この6か月間にMV Kaitakiというフェリーの売却が完了し、税引き後利益が2550万ユーロだったと語った。同社は、昨年同時期よりも5%増の4.01セントの中間配当も公表した。

「夏の取引は全事業分野において楽観的なままで、スターリング(注、英国通貨)安が更に進んでいることがユーロ建て燃料価格により軽減され、相殺されている一方で、乗用車と貨物量の成長を体験しているのです。」と同社chairman(=会長)のJohn B McGuckianは論評した。

6月末までの6か月間に、ICGのFerries Division(=フェリー部門)は、昨年同時期の2%増の合計174,500台の乗用車を輸送した。乗客数は1.7%増の700,400人。しかしRo-Ro貨物量は、0.4%下落して138,600個だった。

Container and Terminals Division(=コンテナ及びターミナル部門)は、コンテナの合計が163,100個に減少する中で、6.8%増だった。

同グループのダブリンとベルファストのターミナルで扱ったコンテナは、1.7%増の147,200個に上昇した。(RTE: Updated / Thursday, 31 Aug 2017 08:36)