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2017年3月

2017年3月の海外旅客船情報

2隻目のLNGフェリー到着(カナダ・トルコ)

Seaspan Ferries Corporationは、2隻の新しい2元燃料ハイブリッド(ディーゼル、液化天然ガス、電池)フェリーの2番船であるSeaspan Reliantを迎えた。

この最新鋭の船は、デルタにあるSeaspanのTilbury Terminalに接岸し、トルコのイスタンブールにあるSedef Shipyard(注、造船所)での工事の後、合計10,661浬に及ぶ8週間の旅を終えて到着した。(中略)

この148.9メートルのフェリーは、59 53フィートのトレーラーを収容できるもので、4月に就航するに先立ち、3月には法定検査を受けて乗員訓練を行うことになっている。

Seaspan Reliantは、12月に到着して1月に就航した姉妹船のSeaspan Swiftと並んで、2002年以来、Seaspanの船隊に加わった最初の船となった。

Seaspanは、ブリティッシュ・コロンビア州に5つあるターミナルから出ている7隻のフェリーからなる船隊を運営しており、バンクーバー島への全貨物の50パーセント以上を扱っている。(Delta Optimist: March 1, 2017 12:00 AM)

州最古のフェリー売却、カリブ海に向かう(米国)

ワシントン州の最古のフェリーが、人生で新たな期間を得て、カリブ海に向かうことになった。

Washington State Ferriesは、船齢63年のEvergreen State(注、ワシントン州の俗称でもある)を300,000ドルでJones Broadcasting, LLCに売却した。この新しい所有者は、同船を南カリブ海で現役のフェリーとして使用する計画だ。

「Evergreen Stateは、特別なフェリーです。1954年にWashington State Ferries向けに特注で建造された最初の船です。」とFerries Chief of Staff(=フェリー主席職員)のElizabeth Kosaは話した。

乗用車87台乗りのEvergreen Stateは、3隻のEvergreen State級フェリーの1番船で、シアトル―ベーンブリッジ航路、サン・ファン諸島間航路などの数本の航路に就航した。2016年に引退した。

Washington State Ferriesは、Evergreen Stateを3月のある時に、ベーンブリッジ島のEagle Harbor Maintenance Facility(=保守工場)からピュージェット湾の一時係留地に移動させる予定だ。新所有者は、初夏にこのフェリーを北西太平洋岸からグレナダに曳航することに多分なりそうだ。

Evergreen Stateは、2017年に売りに出された2隻のフェリーの1隻。フェリーHiyuは2月に地元事業主に売却され、同船はレイク・ユニオン(注、ユニオン湖)で水上の娯楽場として使用される予定。(KING5.com: 4:48 AM. PST March 02, 2017)

中国、南シナ海で新たなクルーズ船旅行開始(中国)

新しい中国のクルーズ船が、南シナ海にある紛争中のパラセル諸島(注、西沙諸島)に向かう処女航海に乗り出した、と国営通信社のXinhua(=新華社)は金曜日に伝えた。この戦略上の海路での主張を増強する北京(注、中国政府)による最新の取り組みだ。

Changle Princess(=長楽公主)は、木曜日の午後、308人の乗客を乗せて南中国の島嶼省である海南(=ハイナン)省の三亜(=サンヤー)から4日間航海に出発した、とXinhuaは報じた。この新船は499人を乗せることが可能で、船内には、食事、娯楽、買い物、医療、郵便サービスがある82室の客室を擁するものだと付け加えた。観光客はパラセル諸島のクレスセント諸島(注、永樂環礁)にある3つの島を訪れることができる、とXinhuaは報じた。

中国は以前、クレスセント諸島にホテル、別荘、売店を建築する計画だと述べており、外国人が訪問を許可されることになるのかどうかは不透明ではあるものの、南シナ海中にモルディブ風のリゾートを建築したいとも述べていた。

中国は、潜在的にエネルギーが豊富な南シナ海の90パーセントを主張している。ブルネイ、マレーシア、フィリピン、ベトナム、台湾は、年間約5兆ドルの貿易が通過するこの海の一部の主張に躍起になっている。対抗国の主張を争って封じ込めている諸国は、南シナ海の係争中の諸島での民間人の存在感を高めている。

中国からパラセル諸島への最初のクルーズは、2013年にHainan Strait Shipping Coにより開始された。パラセル諸島も、ベトナムと台湾が主張している。(Reuters: Thu Mar 2, 2017 9:37pm EST)

海運の憂鬱

新船が多過ぎ、解体されるもので古いものは少な過ぎる。貿易成長が減速した後の金融危機(注、2008年のリーマン・ブラザーズの倒産)以来、ばら積み貨物運賃の尺度であるBaltic Dry Index(=バルチック海運指数)が93%まで下落している。コンテナ輸送の価格は、航路によっては同じ位、急落している。2008年、中国からブラジルまで20フィート・コンテナ1個を送るのに2,000ドルかかったが、今や50ドルだ。業界は赤字になって来ている。南朝鮮(注、韓国)のHanjin Shipping(=韓進海運)は、世界第7位の海運会社だったが、昨年8月に崩壊し、業界内で最も低費用のMaersk Lineでさえも、2016年は3億6700万ドルの損失を出している。

しかしブリュッセルで今週あったEuropean Shipping Weekという業界行事では、いくらか楽観的だった。最悪だと考える大手海運会社の幹部はいなくなった。高水準の解体により、過剰生産能力を削減することになる、とドイツの海運会社、Hapag-LloydのCEO(=最高経営責任者)のRolf Habben Jansenは論じた。業界は今年、収支が合うようになるかもしれない、とコンサルタント会社、DrewryのRahul Kapoorは予測した。

しかし多くの船主は、未だに解体場に自分の廃船を送ることを渋っている。この問題は、コンテナ海運事業においてハッキリと見て取れる。昨年、企業は194隻を解体した。世界の総トン数の3%という記録的に高いものだ。しかし新船は今年、収容力を8%増やすこととなる。すなわち純増化は、需要成長予測の2倍以上の水準となっているのだ。

造船業における急上昇は、もともとは2011年にMaersk Lineが20隻の巨大なTriple-E級の船舶を発注したことから引き起こされたものだ。これらの船は、競合他社との関係においてMaerskの費用を削減したが、競合他社は対抗して超大型船を発注した。当初、業界は航海速力を3分の1に落とすことで超過収容力を覆い隠すことができたが、その策略は限界に達している。

大手海運会社の幹部らは、自社の新しい燃料効率の高い船を、小さな独立系船主に押し付けて、古いものを解体させることを望んでいる。しかしこうしたところはしばしば家族経営であり、そんな意思はない、と多くのそうした会社の顧問をしているBasil Karatzasは話す。少なくとも、船の解体価格が新しい船の費用よりもずっと安いからではないという。そうしたことから、中国による鋼板の過剰生産に責任を負わせることとなっている。船舶のロング・トン当たりの解体価格は、2014年の450ドルから、昨年は271ドルに下落している。銀行は、僅かな負債価格を負わせたままで解体するよりは、むしろ不採算船に対する融資を再編する方を好むのだ。

解体業者も、より注意深くなっている。とりわけ世界の船舶解体業の3分の2を占めているインド、パキスタン、バングラデシュのビーチング・ヤード(注、陸に船を乗り上げさせて解体する工場)ではそうだ。昨年、短命だった鋼板価格の急上昇の間に船舶を購入して、その後、大赤字でスクラップ(注、鉄くず)を売らなければならなくなった時に、インドで数社が面倒なことになったのだった。

解体工場所有者の中には、環境影響を最小限にして、船舶再生利用の作業標準を定めたHong Kong International Convention of 2009(=2009年香港国際会議)を遵守した費用について不平を述べている者もいる。インド、パキスタン、バングラデシュはこれを批准していないものの、アランにあるインドのShree Ram工場のような施設の中には、この会議に忠実に従おうとするところもある。その他のところは、従っていない。今年、解体されるばら積み船と油槽船の数が減少していることは、海運業界にとっては悪い知らせかもしれない。環境にとっては、希望の兆しがある。(The Economist: Mar 2nd 2017)

オーストラリア人クルーズ客、「人格的根拠」でニュー・ジーランドへの入国拒否(ニュージーランド・オーストラリア)

オーストラリア人乗客が、乗船するクルーズ船がニュー・ジーランドを周る航海を行って到着した際に、ニュー・ジーランドへの入国を拒否された。

水曜日の朝、ダニディンのオタゴ港にAzamara Journeyという船が到着した際に、そこで乗客の1人を待ち構える警察とImmigration New Zealand(=ニュー・ジーランド移民局)の係官による大歓迎会が行われた。

警察は本件に関する論評を拒否したが、Immigration NZ(=ニュー・ジーランド移民局)の広報官は、1人のオーストラリア人クルーズ船客が、同局に付託されたことを確認した。

「事情聴取の後、この乗客はcharacter grounds(=人格的根拠)によりニュー・ジーランドへの入国が拒否されました、」と広報官(注、男性)は語った。

同局は、プライバシーと法律上の理由を引き合いに出して、詳しい論評を拒否した。人格的な要求により入国が拒否される人の主要理由には、重大な犯罪の有罪判決の申告は含まれていない。

船は水曜日の夜、ダニディンからアカロアに向けて出発した。

*この記事の前の版では、このクルーズ船をEmerald Princessであると間違って名指ししていた。(Stuff.co.nz: Last updated 16:12, March 2 2017)

仁川、中国からのクルーズ船減少の可能性を懸念(韓国・中国)

3月3日、仁川(=インチョン)発。南朝鮮(注、韓国)のクルーズ船の主要な寄港地である仁川は、合衆国の高度なミサイル迎撃システムをその国土に展開することを推進することでソウル(注、韓国政府)が揺るがなかったことに対する報復として、中国政府が旅行業者に対し地元民に南朝鮮(注、韓国)行きのツアーを販売するのを中止するよう命じたことが判明したのを受け、警戒態勢に入っている。

中国は Terminal High Altitude Area Defense(=終末高高度地域防衛) (THAAD) システムを導入するソウルの決定を激しく批判しており、安全保障上の脅威となると主張し、もし配備したならば、あらゆる種類の報復措置を取ることを誓っている。

今年、同港にはクルーズ船による寄港が43回予定されており、うち30回が中国発であり、全体の70パーセントを占めている、とIncheon Port Authority(=仁川港湾局)(IPA)は話した。

「ところが進行中のTHAADの論争の最中、中国からのクルーズ船の入港が急減することになる懸念があるのです。」とIPAの当局者は語った。

実際、あるクルーズ船が、6月に中国東部の港湾都市である天津(=ティエンチン)から4,200人の観光客を乗せて来る予定を取り消した、とIPAの当局者は語った。

「追加の取消通告はまだないですが、THAADの展開については注意深く見守っております。」と当局者は語った。

昨年、仁川には62回のクルーズ船の寄港があり、165,000人の観光客がやって来たが、うち47回、つまり全体の75.8パーセントは、中国発だったと当局者(注、男性)は付け加えた。

一方、IPAと中央政府は、6700億ウォン(5億8048万米ドル)の投資を行って、仁川に新しい国際旅客ターミナルを共同で建築中だ。このターミナルは、世界最大のクルーズ船を収容できるもので、2019年後半に開所することになっている。(Yonhap News: 2017/03/03 14:57)

Carnival Splendor、技術的な問題で減速(米国)

最新情報によると、乗客は更に多額の補償金を受け取ることになった。

Carnival Splendorは、今週のクルーズで同船の最高巡行速力に影響を与えている技術的な問題のため、セント・トーマス島とアンバー・コウブを抜港することになった。Carnival Cruise Lineは、船上の技術チームが、この修理の査定作業を行っているところだと語った。

2か所の寄港が外れたことから、Carnival Splendorは予定通り、日曜日にマイアミに戻って来ることができる。乗客は、1人当たり100ドルの船上クレジット(注、船内割引)の他、50%の返金と、将来のクルーズの50%のクレジットを受け取ることになる。

Carnival Splendorは、2月26日にマイアミから出航していた。(Seatrade Cruise News: Posted 03 March 2017)

日曜日、クルーズ船で男性が死亡しているのが見つかる:NOPD(米国)

日曜日(3月5日)、クルーズ船で69歳の男性が死亡しているのが発見された、とニュー・オーリンズ警察は話した。当初のNOPD(=ニュー・オーリンズ警察)の報告では、船室で無反応の状態で発見されたというものだった。NOPDは、この事件を「unclassified death(=未分類死)」として捜査中であると報告では言っている。

NOPD広報官のOfficer Juan Barnes(=Juan Barnes警察官)は月曜日、警察官らは、日曜日の午前8時頃、ニュー・オーリンズ港の1100街区であった本件事案に対処したと語った。遺体が発見された当時、船が接岸していたかどうかについては話さなかった。(NOLA.com: March 05, 2017 at 11:02 AM)

フェリーの沈没から30年を記念しベルギーで慰霊祭(ベルギー・英国)

ベルギー、ゼーブルージュ発。英国のフェリー、Herald of Free Enterpriseが転覆して30年が経過し、遺族が、193人が死亡したことを記憶している災害現場に出かけた。

強風が吹きすさぶ陰鬱な空の下、月曜日、この混雑している北海の港のSt. Donaas教会近くでの慰霊祭に引き続き、洋上で賛辞の言葉が続くことになる。

Herald of Free Enterpriseは1987年3月6日、ゼーブルージュからイングランドのドーバーに向かう途中、開けっ放しの船首扉から海水がなだれ込んだのだった。数分で横転し、沈没した。1912年のTitanicの沈没以来の平時における最悪の英国海難事故だった。(U.S. News & World Report: March 6, 2017, at 3:47 a.m.)

MSC、初めて日本へクルーズ(スイス・日本)

MSC Cruisesは、日本への史上初めてのクルーズの詳細を公開した。

ドバイから横浜への新たな28泊航海は、乗客3,900人乗りのMSC Splendidaで2018年3月31日に出発する。ドバイを出発して、この船は9か国12港に寄港する。アジアを東に向かってスリ・ランカ、シンガポール、タイ、中国を経由して航海する。

ドバイを出発してから、MSC Splendidaは、アブ・ダビ、マスカット、コロンボ、プーケット、ランカイ、ペナン、クアラ・ルンプール(ポート・ケラン)、シンガポール、ホー・チ・ミン市、香港、そして上海を訪れてから横浜が終着となる。

旅行中、乗客らは、船上に数多くある快適施設を利用することが可能で、これには複数のF&Bの直販店、4つあるプール、1本のジョギング・トラック、スカッシュ・コート、ジム(=屋内体操場)、スパ(=健康施設)が含まれている。

このクルーズは、既に予約受付中だ。(Travel Daily Media: 6th March, 2017 06:04 am)

Britanny Ferries、Brexitにも拘わらず記録的な旅客数(フランス・英国)

Brittany Ferriesはこの10年で最高の旅客数を報告し、粗利益は4億5500万ユーロを記録した。Brexit(=ブレグジット、注、英国のEU離脱)にも拘わらずだ。

フランスであった年次総会の後、プリマスのMillbay docks(=ミルベイ埠頭)から船を出している同社は、2016年の「strong passenger and freight figures(=力強い旅客と貨物数)」と呼ぶものを明らかにした。

旅客総数は4年連続で伸びており、同社が「challenges presented by Brexit(=ブレグジットが作り出した問題)」と描写していたものにも拘わらず、この10年で同社最高の業績だった。

合計2,676,500人の旅客を輸送しており、3パーセントの増加だった。(Plymouth Herald: March 06, 2017)

Royal Caribbean、チャンギ空港、STBが新たなフライ・クルーズ提携(シンガポール・米国)

シンガポール発。クルーズ運航事業者のRoyal Caribbeanは月曜日(3月6日)にSingapore Tourism Board(=シンガポール政府観光局)(STB)とChangi Airport Groupとの間で、シンガポールに更にフライ・クルーズ(注、飛行機とクルーズ船を組み合わせた旅行)観光客をもたらすべく、数百万ドルの提携を行ったと話した。

共同報道発表によると、この協力で3月から6月の間に、Royal Caribbeanの船であるOvation of the SeasとVoyager of the Seasでのクルーズのため、約45,000人の観光客がシンガポールに飛行機で飛んで来ることになるという。提携で、期間内に2600万シンガポール・ドル以上の観光収入を生み出すものと見られるという。

このクルーズ運航事業者がSTBやChangi Airport Groupとの間で結んだ最初の提携は2015年8月に署名されたもので、Mariner of the Seasを売り込むためのものだった。この提携で、3年間に170,000人以上のフライ・クルーズ訪問者がシンガポールにもたらされることが予測され、初年度の訪問者数は、目標を40%以上超えるものだった、とRoyal Caribbeanは話した。

月曜日、Royal Caribbeanは、シンガポールを母港とする航海数を増やすとも語った。このクルーズ運航事業者は、シンガポールでの最長の船舶展開を2017年から2019年まで行い、Ovation of the Seasという船も、シンガポールでの最初のシーズンに、Marina Bay Cruise Centreに接岸させることになる。(中略)

シンガポールでは昨年、1640万人の国際訪問者の到着があり、前年の7パーセント以上の増加だった。STB(=シンガポール政府観光局)の数字によると、クルーズ客の処理量は16パーセント増の120万人だったという。(Channel NewsAsia: 06 Mar 2017 13:54)

ノルウェーで最も危険な海域を迂回する世界初の船のトンネル(ノルウェー)

ノルウェーの当局者は、ノルウェーの沿岸に沿って行く船舶にとって最も危険な海域の1つを迂回することになる世界初の実物大の船のトンネルとなるものに対する完全な資金提供に青信号を出した。

Stad Ship Tunnelは、Stad Peninsula(注、半島)の最も狭くなっている地点で1.7マイルの岩をくり抜き、Hurtigrutenの沿岸汽船の大きさの船が航行することを可能にする。

興味をそそられることは、このトンネルは通常の航路の時間をずっと短縮するものとは期待されておらず、むしろ北部とノルウェーの海であるStadhavet Seaをより安全に通過するよう船舶を航行させるためのものであることだ。Stadhavet Seaは、ノルウェーの沿岸に沿って行く船にとっては、最も無防備で危険な海域の1つであると考えられており、年に100日以上も嵐の日になることが時折あり、風、潮の流れ、波という危険な組み合わせとなるところだ。報告によると、第二次世界大戦後、この海域では33人が命を落としているという。

ノルウェーの放送局であるNRKは、ノルウェー政府は3月2日に、この事業に必要とされる資金の27億ノルウェー・クローネの全てを承認したと報じている。NRKによると、この資金は、2018年に始まり2029年まで続く2つの段階において提供されることになるという。

この事業に責任を持つNorwegian Coastal Administration(=ノルウェー沿岸管理局)は、工事では、地下drilling rigs(=掘削リグ)と、山腹から硬い岩を約300万立方メートル運び出すために使われることになるpallet rigs(=荷台リグ)を使用して、伝統的な爆破を行うことになると話している。

Stadを通過する迂回経路の考えは、この数十年間、ノルウェーでは議論されてきたが、最良の経路を正確に示すことのできる研究を受けて、近年において加速した。2013年、ノルウェー議会はNational Transport Plan 2014-2023(=2014年―2023年国家運輸計画)の最終期間において、この事業に10億ノルウェー・クローナを割り当てたのだった。

Stad Ship Tunnelの寸法は、長さ1.7キロメートル、高さ37メートルで、幅は26.5メートル。工期は、凡そ3年から4年になるものと見積もっているが、事業全体は、2018年に開始するとしても10年以上に及ぶ可能性がある。

船員により安全な経路を提供することに加え、このトンネルは、大衆に公開されることになる歩道橋を造る可能性があることから、人気の観光施設として使われることも期待されている。(gCaptain: March 7, 2017)

Kvirikashvili首相:「ジョージアとギリシャの関係は戦略的提携にむけて前進」(ジョージア・ギリシャ)

ギリシャのForeign Minister(=外務大臣)Nikos Kotziasは今日、最初の同国(注、ジョージア、グルジアとも)公式訪問でトビリシを訪問した。

Kotziasは、既にPrime Minister(=首相)のGiorgi Kvirikashvili とForeign Minister(=外務大臣)のMikheil Janelidzeと会談し、両国間の「increasing bilateral relations(=拡大しつつある二国間関係)」を議論した。

その後、首相のpress office(=報道担当官)は、ジョージアとギリシャの関係は、戦略的提携の水準にまで前進していると発表した。報道官は、両者はジョージアとギリシャの港湾間で、フェリーの運航を始める可能性を議論したことにも言及した。

議論したもう一つの話題は、ジョージアのヨーロッパへの強い憧れだった。この後者について報道官は、ジョージアとギリシャの協力は「strategic importance(=戦略的重要性)」のあるものだと語った。ジョージアは「belongs to Europe(=ヨーロッパに属する)」と信じている、と付け加えた。

Kotziasは、明日、アルメニアに向けて出発するに先立ち、ジョージアのPresident(=大統領)Giorgi Margvelashviliとも会談する。

ギリシャはジョージアにおける古代の過去を有しており、恐らくはBCE(=紀元前)7世紀にまで遡ることができる。2002年現在、ジョージアには15,000人から20,000人のPontic Greeks(=黒海ギリシャ人)がいる。(Agenda.ge: 7 Mar 2017 - 15:17:00)

Venus Cruise、南太平洋と日本の最高のものを提供(日本)

1月と2月に、Pacific Venus(ぱしふぃっくびいなす)は太平洋周回風航海で、日本、マーシャル諸島、ツバル、米領サモア、そしてハワイの複数の港に帰港する横浜と神戸を折り返し港として利用する47日間航海を行った。1泊した港湾には、ホノルルとパペーテが含まれていた。

この大旅行の後、この船は日本での運航に戻り、国内の港湾に向かう短距離クルーズを中心に、夏まつりから音楽クルーズまでを行う。クルーズ初心者向けには、Venusは一泊のteaser trips(=ティーザー旅行、注、一部だけを見せて消費者の関心を惹く旅行)も提供している。(Cruise Industry News: March 07, 2017)

新しいRoyal CaribbeanのSymphony of the Seasというクルーズ船が世界最大になる(米国・フランス)

Royal Caribbeanから2018年に登場する新しいクルーズ船が、史上最大の建造船となる。

水曜日、Royal Caribbeanは、2018年4月にお目見えする予定の記録破りのOasis級の4番船が約230,000トンになり、現在の大きさの先導者よりも、約3,000トン上回ることになることを明らかにした。

Royal Caribbeanは、フランスの造船所で既に工事中の同船の名前も発表した。Symphony of the Seas(=シンフォニー・オブ・ザ・シーズ、注、「海の交響曲」の意)となる。

更にこの客船会社は、本船は2018年11月から、マイアミからカリブ海に向けて出航することになるとも発表した。まずは地中海で数か月間、航海を行ってから、この都市(注、マイアミ)に移動することになる。

先のOasis級の船よりも「It's slightly longer, and it's a tad wider(=僅かに長く、少し幅がある)」とRoyal Caribbean CEO(=最高経営責任者)のMichael Bayleyは、クルーズ記者との電話会談において、Symphonyについて話した。この船は「packed full of adventure(=冒険がいっぱい詰まった)」親しみがあって新しい魅力を持ったものとなることを約束した。

「Oasis級で非常によく知られた新機軸の全てを誇るものとなります。もちろん、弊社は新たな一連のものを備えなければならないからです……今日、お話できない追加の物もあります。」

水曜日、Royal CaribbeanがSymphonyと同じ位大きな船を収容できる新ターミナルをマイアミ港で着工する準備をしたことから、本船についての新たな詳細が出て来たのだった。

Symphonyに加え、この新ターミナルは、Oasis級第2船であるAllure of the Seas(=アルーア・オブ・ザ・シーズ、注、「海の魅惑」の意)の本拠地となる。この船は、2018年暮れにフォート・ローダーデールの現在の本拠地からマイアミに転配となる、とRoyal Caribbeanは、これも水曜日に発表した。(USA TODAY: Published 8:00 a.m. ET March 8, 2017)

Royal Caribbean、中国クルーズの南朝鮮寄港地を削除(米国・中国・韓国・北朝鮮)

Royal Caribbean Cruises Ltdは、合衆国のミサイル防衛システムを展開するソウル(注、韓国政府)の決定を巡って2か国(注、韓国と中国)間での緊張が高まっている中、中国クルーズで南朝鮮(注、韓国)の港湾への訪問を削除する、と同社は声明文において語った。

その中国語版のウェブサイトでの投稿で、世界最大の1つであるこの合衆国のクルーズ運航事業者は、中国に本拠を置くクルーズでは「recent developments regarding the situation in South Korea(=南朝鮮の状況に関する最近の情勢)」により、人気の南朝鮮(注、韓国)のリゾートへの訪問を削除するよう変更したと述べた。

この動きにより、Royal Caribbeanは、メディアが先週、北京(注、中国政府)が中国の旅行業者に南朝鮮(注、韓国)行きの旅行の販売を中止するよう指導したと報じた後で同国行きの旅行を公然と中止あるいは制限した、最初の大手旅行会社の1社となった。

Reuters(=ロイター通信)が見たある南朝鮮(注、韓国)政府の文書は、中国は、南朝鮮(注、韓国)行きの旅行の禁止に関して「7-point(=7項目)」の口頭指導を旅行会社に対して行ったとしている。ある項目では、中国に本拠を置くクルーズ船が南朝鮮(注、韓国)の港湾に接岸することを禁じている。

木曜日に投稿されたお知らせで、Royal Caribbeanは、中国の港湾を出発するクルーズの旅程変更を詳しく述べた。これらでは、釜山(=プサン)、済州(=チェジュ)、ソウルといった南朝鮮(注、韓国)の目的地への訪問を削除して、日本の場所に訪問することに置き換えている。

木曜日、同社は、詳しい論評の求めに対して回答しなかった。Carnival Corpを含む競合するクルーズ運航事業者は、論評の求めに対して直ちには応じなかった。

朝鮮企業に対する締め付けは、南朝鮮(注、韓国)と合衆国が、南朝鮮(注、韓国)にTerminal High Altitude Area Defence(=終末高高度地域防衛)(THAAD)ミサイル・システムを設置する共同計画に対する北京(注、中国政府)の怒りを強調するものだ。ソウル(注、韓国政府)とワシントン(注、米国政府)は、核武装した北朝鮮のミサイルに対し防衛するものだと言っているが、北京(注、中国政府)は、その広範なレーダーは中国を標的にしているものだと言っている。

この弾圧は、中国貿易に大きく依拠している南朝鮮(注、韓国)の小売りや観光部門に悪寒を与えている。中国人買い物客は、化粧品やテレビドラマから休暇や音楽に至るまで、南朝鮮(注、韓国)のお得意様になっている。

南朝鮮(注、韓国)への中国人観光客数は、朝鮮(注、韓国)政府の資料によると、過去5年間に4倍近く増えて800万人になっており、外国人訪問者の半数近くを占めている。

南朝鮮(注、韓国)は、THAAD展開問題に関する貿易報復と描写するものを巡り、World Trade Organization(=世界貿易機関)に中国を提訴することを考えると語った。(Reuters: Thu Mar 9, 2017 5:04am EST)

CalMacの労働者、フェリーで酔いつぶれたという主張を受けて調査中(英国)

CalMacの労働者はフェリーで酔いつぶれたという主張の中、調査中だ。

目撃者は、MV Isle of Arranの5人の船員が、アイレイ島のポート・エレン・フェリー・ターミナルで火曜日に同船から付き添われて下船したと言っている。自宅に送られたのであり、その日の残りの便は運休を強いられた。

ある消息筋は、「5人の酔いつぶれた船員がMV Isle of Arranから連行された。この事件はアイレイ島の噂になっている。」と話した。

CalMacの広報担当者(注、女性)は、次のように話した。「正式な調査が行われているところです。ご不便をおかけした乗客がいたことを残念に思います。」

2015年6月、Record(注、Daily Record紙)は、SNP(=スコットランド国民党)が国のフェリー契約を委託することにしたのを受けて、Keep Calmac and Carry On(=Calmacを維持・続行せよ)というキャンペーンを開始した。圧力と抗議の1年間を経て、 CalMacは競合する民間企業の代わりに、この契約の裁定を受けたのだった。(Scottish Daily Record: 06:00, 9 MAR 2017)

観光潜水艦の開発に向けて全速前進(中国・ロシア)

ある海事技術会社が、ロシアの科学者と共に、民間利用のための中国で史上初の有人潜水艦の開発を計画しており、この製品は、今年の暮れまでに市場に用意できるものと見られている、とある上級幹部が語った。

この開発業者は、Tianjin Ostar Underwater Vehicles Co Ltdで、潜水艦は24メートルまでの深さで、20人から40人の乗客を乗せることができるものとなると話した。湖南(=フーナン)省の張家界(=ヂャンジャージエ)と、中国南部の北部(=ベイブー)湾(注、トンキン湾)の中国ではよく知られた観光業者のうち2社が興味を示している、と同社のdeputy general manager(=部長代理)のZou Yongchunheは話した。この船は、海中植物の生活や魚、サンゴ礁等、環境に与える影響を最小限にするための柔軟な操船性を有することになる。

Zouは、同社と数カ所のロシアの研究所が、この計画を進めるために新設会社のOstar (Tianjin) Sino-Russia Joint Marine Technology Research Instituteを立ち上げたと語り、中国の有人潜水艦に進んだ外国の技術を導入するのに役立つこととなるという。

「Belt and Road Initiative(=一帯一路構想)の発展は、ロシアとの交流を求めている弊社のような一企業にとっての莫大な機会でもあるのです。」とZouは語った。「弊社製品は、ベトナム、タイ、ギリシャ、トルコといった諸国の人気の観光地においても使用可能なものです。」と付け加えた。

中国は、ロシアとの海事技術協力においては実績がある。ロシアは、中国のJiaolong(=蛟龍號)という有人潜水艦に多くの部品を供給しており、この潜水艦は深さ7,000メートルまで潜航可能だ。(後略)(ecns: 2017-03-09 13:51)

Noble Caledoniaのクルーズ船がインドネシアで座礁、多様なサンゴ礁1,600メートルを損傷(インドネシア・英国)

英国が保有するバハマ船籍のNoble Caledoniaのクルーズ船が、3月4日、インドネシアのRaja Ampat群島のサンゴ礁に1,600メートル入り込んで、水中環境の構造的安定性を損傷した。

乗客114人乗り、90メートルのCaledonian Skyが座礁し、同船から乗客全員が避難して海に引き返した、とUniversity of Papua(=パプア大学)のResearch Center for Pacific Marine Resources(=太平洋海洋資源調査センター)のRicardo Tapilatuは話した。

「ソロン市の曳船が、このクルーズ船の再浮揚を援助するために派遣されたものの、何だかそうすべきではなかったのです。というのは、礁を更に酷く損傷したからです。」とTapilatuは、The Guardian紙に語った。「満潮を待つべきだったのです。」と語った。

4,200トンのクルーズ定期船を直ちに引っ張り出したことで、同船の運航事業者は、世界で最も数が多く多様な生態系に更に損傷を与えることになったのだった。

「Noble Caledoniaは、環境保護をあくまでも守ります。」と同社は声明文において述べた。「何故こうなったのかという理由を完全に調べ、把握し、学んだあらゆる教訓を運航過程に取り込むことは責務であります。」

この礁の修復費用の決定を担当するインドネシアの評価チームは、Noble Caledoniaが1平方メートル当たり1,077ドルから1,650ドル、合計で172万ドルから260万ドルを支払うことになることを示唆している、とThe Guardian紙は報じている。

修理には、より良い航路に沿ってこの海域を通過する船舶を案内することになる、浅瀬に船が入り込まないようにするための係船浮標が含まれる。この礁の再生には、10年はかかる可能性がある、とTapilatuは語った。

「政府は船会社との間で、補償金についての話し合いを行っており、私はこの件は裁判所に行くことはないだろうと楽観視しています。」とTapilatuは語った。「不幸なことに、お金を得るまで、サンゴの再生に向けた如何なる動きもありません。」

この船は、102人の乗客と79人の船員を乗せて、パプア・ニュー・ギニアからフィリピンに向かう16泊旅行を実施しているところだ。

潜水夫は検査の後、船の復原力に損傷は生じていないと結論付けた。Caledonian Skyは、3月14日にマニラに到着する見込みだ。(National Post: March 10, 2017 3:36 PM ET)

サモアが日本のPeace船の最終寄港地(サモア・日本)

サモアは今朝、MS Ocean DreamのPeace Boat(=ピース・ボート)がMatautu埠頭に寄港する際に、世界中からやって来た1000人以上の訪問者を歓迎することになる。

Peace Boatは、草の根交流と世界の問題についての教育を推進するための104日間世界一周航海の一環として、サモアへの2009年以来3回目の訪問をする。サモアは、同船最後の寄港地で、その後、横浜に向かう。この船はタヒチからやって来る。

訪問者らは、埠頭での娯楽や小売業者を手配したSamoa Ports Authority(=サモア港湾局)とSamoa Tourism Authority(=サモア観光局)によって歓迎される。地元Shore Excursion Operators(=寄港地観光業者)であるOceania Travel and Toursが提供する旅行もある。Betham Brothers Enterprisesが、同船の地元代理店となっている。

乗客は主として日本から来た者だが、15か国以上の異なる国籍の者も乗船している。Peace Boatを運航しているこの珍しい非営利機関は、33年以上前に、東京の大学生によって設立された。それ以来、Peace Boatは、United Nations(=国際連合)の諮問資格を有する国際的なN.G.O(=非政府組織)に発展し、日本の市民社会と世界平和運動において影響力のある存在となっている。(Samoa Observer: 11 March 2017)

ギリシャのクルーズ部門、Seatradeで衰退と戦うことに(ギリシャ・米国)

(ピレウスのCoscoを含む)ギリシャの港湾の経営者と地元クルーズ旅行部門の企業家らは、今年のクルーズ輸送量の予想された落ち込みを阻止し、2018年のこの国の針路を正すために戦っている。今週、世界のクルーズ業界最大の毎年恒例の集会であるSeatrade Cruise Global 2017に、全ての視線が集まることになる。フロリダ州フォート・ローダーデールで、月曜日に開幕する。

ギリシャの決め手は、どれだけPiraeus Port Authority(=ピレウス港湾局)(OLP)が成功して、Celestyal Cruisesのような会社が中国市場で浸透するかということにある。他の鍵を握る要素としては、ピレウスの社会基盤とサービスの刷新の実行がある。

東地中海市場は、トルコの政治状況と広範な地域の不安定さにより傷ついており、ギリシャの目的地は、この広域におけるクルーズ航路の組み合わせ選択がほどんどないことから、未定のままになっている。トルコにおけるテロリスト攻撃と政情不安により、イスタンブールに向かう旅客需要が大きく落ち込んでおり、今年は僅か1社のクルーズ会社しか寄港しない。

Cruise Lines International Association(注、「クルーズ客船会社国際協会」の意)のヨーロッパ部門のpresident(=社長)であるKyriakos Anastasiadisによると、2016年との比較で、ギリシャはクルーズ船の寄港が30パーセント減少することになるという。(Kathimerini: 12.03.2017 : 21:47)

中国人クルーズ客、済州での上陸拒否(韓国・中国)

国際クルーズ定期船に乗船した中国人パッケージ観光客(注、団体旅行者)が、両国(注、中国と韓国)間での悪感情が増大していることから、土曜日、済州(=チェジュ)島で上陸を拒否した。

この動きは、合衆国のTerminal High-Altitude Area Defense(=終末高高度地域防衛)砲兵隊を当地に駐留させることを巡って喧嘩となっている最中、中国が朝鮮(注、韓国)での、所謂zero-dollar shopping tours(=ゼロ・ドル買い物旅行、注、旅行主催者が原価あるいは原価割れで旅行を提供し、後に旅行者を連れて行った先の小売店から利益を得る形態の旅行)への弾圧を増大させたのを受けて出て来たものだ。

11,000トン(注、114,147gtの誤り)のCosta Serenaは、福岡からやって来て、土曜日の午後1時頃、港に接岸した、と地方官庁は日曜日に話した。しかし中国の会社によって組織された報償旅行の約3,400人の乗客は、船内に留まったままだった。この船は、約4時間後に天津(=ティエンチン)に向けて出航した。

済州道当局者は、次のように話した。「地元旅行業者が話したところでは、乗客が下船しないことは、同船が錨を降ろしてから初めて聞かされたというのです。」この団体を済州島を案内するために待機していた80台余の貸し切りバスと旅行ガイドは、商売上、無駄足を踏むことになった。

今年、この島には約700隻のクルーズ船が接岸することになっており、大半が中国からやって来る。地元観光事業者は、更に多くの乗客が船から降りなくなることを心配している。

一方、済州と中国の14都市間の航空機86便余が、水曜日から一時停止、あるいは運休になり、この島と中国本土を結ぶ159便の半数以上になる。(The Chosun Ilbo: March 13, 2017 11:43)

ベトナム、中国に南シナ海でのクルーズを止めるよう要求(ベトナム・中国)

月曜日、ベトナムは中国に対し、この戦略上の水路における要求を増強する北京(注、中国政府)の最新段階の1つに応えて、南シナ海にクルーズ船を送ることを止めるよう要求した。

300人以上の乗客を乗せた中国のクルーズ船が、今月初めに係争になっているパラセル諸島(注、西沙諸島)を訪問した。

「ベトナムはこれに対して猛烈に反対し、中国がパラセル諸島に対するベトナムの主権及び国際法を尊重し、直ちにこうした活動を止めて繰り返さないことを要求する。」と外務省広報官のLe Hai BinhはReuters(=ロイター通信)に語った。「これらの行為は、パラセル諸島に対するベトナムの主権と国際法に著しく侵害するものだ。」

中国は、将来エネルギーに恵まれる可能性を秘めた南シナ海の90パーセントを主張している。ブルネイ、マレーシア、フィリピン、ベトナム、台湾は、必死になって、この年間約5兆ドルの貿易が通過する海の一部を主張している。

競争相手の主張を封じようと争っている諸国は、南シナ海の係争中の諸島における市民の存在を増やすよう促している。中国からパラセル諸島への最初のクルーズは、2013年にHainan Strait Shipping Coにより始められた。

パラセル諸島は、ベトナムと台湾も主張している。(Voice of America: March 13, 2017 1:45 AM)

フェリーにより渡航するテロリストの「現実の脅威」(アイルランド・英国)

北アイルランドからスコットランドにフェリーで渡航するテロリストの脅威は現実のものだ、と元英国テロリズム研究員は警告した。

スコットランドのラック・ライアンとケアンライアン港の当局者は、フェリー会社からの旅客情報は「incomplete and unreliable(=不十分で信頼できない)」と話した。

3月初めに事務所を離れる前に報告書を書いたDavid Anderson QCは、ベルファストとラーンから、スコットランド西岸を結んでいるフェリーの乗船名簿は、不十分で信頼できないと語った。

「私が訪問した時、港湾当局者から共通の、そして強く繰り返し表明されたことは、海路で到着(あるいは出発)する乗客についての、より先回りした情報があれば、もっと効率的に仕事ができるのに、というものでした。」と語った。

Anderson氏は、これらの航路で特に重要なものは、共和国(注、アイルランド)と北アイルランド間の、目に見えない陸上の国境線を目立たせることだと語った。

「共和国に何とか入国しようとするテロリストが、国境での審査を受けずに北アイルランドに旅行できるのが普通であることから、共通の旅行地域手配に関して、大きな信頼が置けることが要請されているのです。」と語った。(Irish Independent: March 13 2017 2:30 AM)

ヘルシンキ港、新しい旅客フェリー・ターミナル開業(フィンランド)

フィンランドのヘルシンキ港は、新しい旅客フェリー・ターミナルであるWest Terminal 2を正式に開業した。Cavotecの自動係留システムを特色とする。

West Terminal 2は、この10年間、同港が行った最大の単独投資事業で、新しいバース、ターミナル・ビル、旅客ブリッジ、そして連絡道路が含まれる。

Cavotecは、MoorMasterユニットも導入した。これは従来の係船索に必要なものを取り除いた真空を基礎にした自動係留技術だ。岸壁にある遠隔操作の真空パッドが、Tallink Gruppの新しい212メートルのTallink MegastarやTallink Starといった旅客フェリーを数秒で停泊させたり、解放したりする。これは、従来の係留システムyよりもずっと速い。

このシステムは、騒音や排気ガスを逓減することにもなる。(Cruise and Ferry: Monday, March 13, 2017)

三菱重工は造船の分社化を検討(日本)

Mitsubishi Heavy Industries Ltd.(=三菱重工業株式会社)は、弱い船舶需要により、造船業界各社が経営再編を進めていることから、造船事業を分社化して、地元で提携する計画を検討している。

造船経営の新たな再編に関する決定が7月に発表されるかもしれない、と Mitsubishi Heavy(=三菱重工)のspokesman(=広報担当者)であるEiji Matsubaraは木曜日、東京からの電話で話した。Nikkei(=日本経済新聞)は、この計画を火曜日に報道していた。

三菱重工とKawasaki Heavy Industries Ltd.(=川崎重工業株式会社)は、受注が減少して遅れている中、事業を見直している日本の造船業者であり、他国の同業者は資産を売却し、生産能力や雇用を削減している。世界の上位3位の造船業者は、全て南朝鮮(注、韓国)に本拠を置いているが、20,000人以上の雇用を削減しており、9月にまでの6四半期に、連結で6.6兆ウォン(57億ドル)の損失を出している。

10月、発電所や航空機の製造者でもある三菱重工は、2011年にAida Cruisesから受注した2隻のうちの1番船を複数回遅延して、昨年、遂に引き渡した後で、クルーズ船の製造を、小型と中型のものに制限すると述べた。この東京に本拠を置く会社は、3月31日締めの過去3年の営業年度において、クルーズ船建造事業で2380億円(21億ドル)の連結損失を計上したと話した。

三菱重工は、ばら積み船やコンテナ船の他、液化石油ガス、液化天然ガス、原油、そして乗用車を輸送する船舶を建造しているが、10月に密接な関係にあるImabari Shipbuilding Co.(=今治造船株式会社)やOshima Shipbuilding Co.(=株式会社大島造船所)の他、Namura Shipbuilding Co.(=株式会社名村造船所)といった日本の3社と資本提携することを検討しているとも話した。

同社は2月に、2020年4月から始まる営業年度までに、商業造船営業で1憶5000万円の販売と、6パーセントの営業利益率を目標にしていると話した。

Bloombergが集めた資料によると、三菱重工は、造船と海洋開発が2250億円、つまり総売上の約8パーセントを計上していた2013年3月締めの年度以来、船舶事業の収益明細を報告していない。

三菱重工株は、火曜日、東京市場で8.2パーセントも上昇したが、4か月間で1日で最大の上げ幅だった。

これとは別に、大引け後の月曜日に発表された声明文によると、合衆国の仲裁裁判所は、Edison Internationalに供給した蒸気発生装置を巡り、この発電会社が求めていた推定67億ドルのほんの僅かである1憶2500万ドルの損害について三菱重工に責任があると判断したという。(Bloomberg: Mar 13, 2017)

Carnival Corp.、シアトルのFleet Operations Center開設(米国)

マイアミに本拠を置くCarnival Corporationは、シアトルに2つ目のFleet Operations Center(注、「船隊運用センター」の意)を開設した。ここは、同社の102隻の船からなる船隊をリアル・タイム(=実時間処理)で支援するために使われる。

Carnivalの最初のFleet Operations Centerは、ドイツのハンブルクにある。3つ目は、同社の本店があるマイアミの施設に竣工予定の年内に追加となる。

この新しいFleet Operations Centersは、商業海運業における最初のもので、Carnival Corporationの船舶と船隊運用支援に特化した陸上チームとの間でリアル・タイムで情報を共有することを可能とする最新鋭の追跡・データ解析のプラットフォームを活用する。この独占使用システムは、船舶から陸上への通信をかなり向上させるものであり、Carnival Corporationの運用効率を改善し、環境計画全体の支援を図るばかりではなく、洋上での安全な航海に向けた新しい可能性を提供することを目的としている。(後略)(gCaptain: March 13, 2017)

豪華クルーズ船が479人の観光客を乗せてモンバサに到着(ケニア)

豪華なクルーズ船、MS Sliver Cloudが月曜日、255人の乗客と224人の船員を乗せてモンバサ港に接岸した。

この船は朝、合計479人の訪問者と共に、ザンジバルから到着したもので、火曜日の夕方、セイシェルに向けて出発する見込み。

今シーズン、国内(注、ケニア)を海路により訪れた観光客数は、大体3,000人。昨シーズンは6,000人だった。2016年11月から2017年3月までの現在のクルーズ旅行シーズン中は、MS NauticaとMS Silver Cloudという僅か2隻の豪華船が、それぞれ2回旅行しただけだった。

1月、Oceania Cruisesが運航しているMS Nauticaは、1,050人の観光客をもたらし、2016年12月、同船は991人のホリデイ・メーカー(注、休日の行楽客)と共にやって来ていた。

月曜日に到着した観光客の大半は合衆国からで、他にはドイツ、カナダ、イングランドから来た人だった。(後略)(Daily Nation: Tuesday March 14 2017)

Norwegian Cruise Line、「Project Leonardo」を発表(米国・イタリア)

Norwegian Cruise Lineは、2月に他に2隻の選択権付きで4隻の新しい船級のクルーズ船を発注したと発表した。今やこのクルーズ客船会社は、この新世代船はこんな風になることを明らかにした。

Norwegian Cruise Lineは、この新世代クルーズ船をProject Leonardo(=レオナルド計画)と命名した。この新しい船級の初めての完成予想図は、2022年に引き渡されることになっている第1船と共に明らかにされた。他の船は、2023年、2014年、2015年に到来することになっており、全てはイタリアの造船業者であるFincantieriにより建造される。

これらの船は140,000総トンであり、約3,300人の客を乗せることになる。Norwegian Escape、Norwegian Joy、Norwegian Blissを含む人気のBreakaway-Plus級の船を拡張したものとなる。燃料効率と環境は、この船の設計と技術の重要な部分を占めており、将来、更なる詳細が公表される。(Cruise Hive: Mar 15, 2017)

世界最大のコンテナ船命名(韓国・日本)

Samsung Heavy Industriesは水曜日、その巨済(=コジェ)造船所で世界最大のコンテナ船の命名式を執り行った。

20,150 TEUsのMOL Triumphは、日本のMOL(=商船三井)向けに建造されている4隻の超大型コンテナ船の1番船。これらの船は2015年2月に発注され、2016年1月にMOL Triumph向けに鋼板が切断された(起工した)。

MOL Triumphは、長さが400メートル、幅が58.8メートル(193フィート)あり、深さは32.8メートル(108フィート)。本船は、Samsung Heavy Industriesが設計したプロペラ、舵バルブ、固定子を含む一連の省エネ設備を誇る。MOL Triumphは、処女航海の準備を終えて、3月27日に引き渡される。

TEUs基準で、以前の記録保持者は、MSC Oscar、MSC Oliver、MSC Zoe、そしてMSC Mayaで、19,244 TEUs、長さが395.4メートル(1,297フィート)であり、Daewoo Shipbuilding and Marine Engineeringで建造された。

Samsung Heavy Industriesは今年、約20,000 TEUの収容力を有する10隻のコンテナ船を引き渡す見込みだ。この造船所は、2015年にMOLの注文を受けた直後に、OOCL (Hong Kong)から6隻の21,100 TEU級超大型コンテナ船を受注している。

この造船所は、Daeduk R&Dセンターに、世界最大の商業曳航水槽を保有している。(The Maritime Executive: 2017-03-15 16:22:49)

ドバイ、クルーズ客船会社の母港契約を獲得(アラブ首長国連邦)

地域の主要クルーズ海運の中心地の1つになるというドバイのポート・ラシード(注、ラシード港)の努力により、P&O Cruisesが2019年にアラビア湾(注、ペルシャ湾)のフライ・クルーズ・プログラムでドバイをOceanaの母港とするというニュースを受け取り、かなり盛り上がっている。1月から4月まで、P&Oは、ドバイからOceanaで行く5本の10泊クルーズを行う。切符の販売は、2017年3月30日から。

この10泊アラビア湾(注、ペルシャ湾)クルーズは、Oceanaが母港とするドバイ発の周遊旅行で、シル・バニ・ヤス島、マナーマ、ハサブ、ドバイ、アブ・ダビ、サラーラ、そしてマスカットを訪問する。P&O Cruisesのsenior vice president(=上席部長)のPaul Ludlowは、次のように述べた。

「長年、アラビア湾(注、ペルシャ湾)で、P&O Cruisesの船がクルーズをしてきましたが、これは1シーズンの全てをこの地域でクルーズを行う最初のものです。この後、更に多くのものに拡張することを可能にするため、弊社は初年度においてこれらのクルーズを満席にすることを強く期待しています。」(The Maritime Standard: 15 Mar 2017)

フェリー船Hyakが50歳に(米国)

フェリーのM/V Hyakが先週、50回目の誕生日を宴会を開いて記念し、午後、Eagle Harbor Maintenance Facility(注、「イーグル港保守施設」の意)で新旧の友人を交えた。

サン・ディエゴで1967年に建造されたHyakは、金の帯、つまり煙突に金の線が入った最初のSuper級のフェリーで運航50年を祝っている、と当局者は話した。

Washington State Ferriesの新しいassistant secretary(=秘書補佐)であるAmy Scarton、船舶のWSF director(=WSF監督)であるMatt von Ruden、そうしてHyakの過去と現在の船員が、この機会を記念する会話のためのケーキを求めて乗船した。

Hyakは、Chinook(=チヌーク族)の言葉で「fast or speedy(=高速又は迅速な)」を意味するが、8,000馬力を誇る。WSFによると、車両144台と2,000人の乗客を輸送することが可能だという。(Bainbridge Island Review: Thu Mar 16th, 2017 1:40pm)

Seatrade、2017 Asia Pacificというクルーズ行事で中国に向かう(中国・米国)

今年のSeatrade Cruise Asia Pacificは、2017年11月1日から3日まで、中国上海の宝山(=バオシャン)区で開催する。

この会議主体の行事の開催地は、真新しい5星のMarriott Hotelとなる。革新的で新鮮な内容は、一連の基調講演、洞察、指導者のフォーラム、研修会、Cruise Lines Industry Associationによる旅程計画マスター・クラス(=上級教室)、そして旅行代理店講習を通じて、成長しつつあるアジア太平洋クルーズ市場に向けた機会に特化することとなる。更に詳しいことは、数週間のうちに提供される。

また今年のSeatrade Cruise Globalは、終わりに近づいている。フォート・ローダーデールでの来年の行事の日程は、2018年3月5日から8日。(Seatrade Cruise News: Posted 16 March 2017)

Kadin、インドネシア―フィリピンRoro航路開設計画を評価(インドネシア・フィリピン)

ジャカルタ発。Indonesian Chamber of Commerce and Industry(=インドネシア商工会議所)(Kadin)は、インドネシアのビツンとフィリピンのダバオ―ジェネラル・サントス間のロール・オン、ロール・オフ(roro) 船航路の開設計画を評価した。Kadin(=インドネシア商工会議所)は、roro船向けのビツン―ダバオ―ジェネラル・サントス航路の開設で、両国間の貿易活動が増大すると述べた。

「東インドネシア地方からフィリピンに向かう日用品の市場参入で、ビツン港の通過が容易になる。」とKadin Chairman(=インドネシア商工会議所会頭)のRosan Perkasa Roeslaniは水曜日、ジャカルタで声明書の中で述べた。

この航路の開設では、インドネシアに若干の利点をもたらすことになり、とりわけ東インドネシア地方から日用品貿易の増大が挙げられる。この水路は、ASEAN Economic Community 2015(=2015年アセアン経済共同体)とEAGA(ブルネイ・ダルサラーム国―インドネシア―マレーシア―フィリピン)の青写真に含まれているASEAN(=東南アジア諸国連合)roroネットワーク計画における優先事項の1つ。(後略)(Netralnews: Thursday, 16 March 2017 10:28 WIB)

Peace Boat、Ecoshipを巡り造船所と「本格的な」交渉中(日本)

Peace Boat(=ピース・ボート)は、そのフラグシップを建造する造船所の選定段階にあり、LNG(=液化天然ガス)バンカーリング(=燃料供給)計画を含むこのクルーズ船についての更なる詳細を明らかにした。

ピース・ボートの創立者で代表でもあるYoshioka Tatsuya(=吉岡達也)は、Seatrade Cruise Globalでの記者会見で、この組織は「very seriously negotiating with a shipyard now(=現在、ある造船所と正に本格的な交渉を行っている)」と語った。

ピース・ボートは燃料供給の点で、Ecoshipを前進させている。すなわち既にLNG燃料補給を行う6港を選択しており、更に指名することを調べている。艀を経由して燃料補給することに決めている。

また船内のディスコは、床材を通じて発電するものであり、運動エネルギーを取り込むものとなることを明らかにした。他の計画には、将来の船に向けた環境保全技術を使った効果を作り上げることも含まれている。

この他、ピースボートは35周年を祝うことになる。同時にこの日本最大のクルーズ組織は、Seatrade Cruise Globalで100回目のクルーズを発表した。この世界一周航海は、2018年12月26日に日本の横浜を出発して、96日間で地球を一周することになる。(LNG World Shipping: Fri 17 Mar 2017)

経済提案の中の北方領土クルーズ(日本・ロシア)

北海道と4つの北方領土を巡るクルーズ、ホタテ貝とウニの養殖が、4つの領土内でロシアと共に行う共同経済活動として計画された主要事業であることが判明した。

土曜日に東京で開催されることになっている日ロ次官級会談において日本側が行う主要提案には、ホテルの建設や港湾の改修の他、島で暮らすロシア人住民向けの遠隔医療サービスが含まれている。

日本政府は、4月下旬にShinzo Abe(=安倍晋三)首相がロシアを訪問して、ロシアのPresident(=大統領)Vladimir Putinと会談するための準備をしており、これら二国間交渉で、この提案の具体化に関して合意に達することを狙っている。

12月の首脳会談において、Abe(=安倍)とPutinは、この活動が日本とロシアの取る立場を侵害しないという共通の認識の下で共同経済活動を行う「special system(=特別な制度)」の下で交渉を開始することで合意した。

この活動では、5つの領域が示された。観光、医療、漁業、海面養殖、そして環境。

土曜日の会談では、Deputy Foreign Minister(=外務審議官)のTakeo Akiba(=秋葉剛男)とSpecial Adviser to the Prime Minister(=首相特別補佐官)のEiichi Hasegawa(=長谷川栄一)が日本を代表し、一方、Deputy Foreign Minister(=外務次官)のIgor Morgulov、その他が、ロシア側から出席することになる。双方が、この活動に対する特別の考えを提出することになる。

観光の分野では、日本は、UNESCO(=国際連合教育科学文化機関)のWorld Natural Heritage(=世界自然遺産)である北海道の知床半島と、北方領土に囲まれた海域で、鯨やイルカを見学するクルーズ船旅行を提案する。

また、観光客の他、元島民を宿泊させることを狙ったホテルの建設も提案することになる。

医療では、北海道の日本人医師が、インターネットを使って、諸島のロシア人患者の健康診断に対する忠告を行う。

漁業と海面養殖の分野では、日本は主要港の改修の他、4島でホタテ貝やウニの養殖を提案することになる。

日本は、土曜日の会談で詳細について合意した後で、ロシアに共同野外調査を持ちかけることも検討している。

日本の交渉者は、しきりに土壇場での話し合いや、既存の二国間合意に基づく如何なる実行可能な計画についての野外調査を優先したがっている。というのは「special system(=特別な制度)」に関する交渉は、それぞれの計画を具体化する中で、困難に直面する可能性があるためだ。

日本政府とロシア政府は、土曜日に、12月の二国間首脳会議で合意した元島民の北方領土訪問を許可している制度の改善を図るための方法を話し合う予定だ。(The Japan News: 7:38 pm, March 17, 2017)

フィリピンのフェリー火災で8人怪我(フィリピン)

ro/ro船(注、正確には「カー・フェリー」)のReina Hosannaの船員が、バタンガス港の入り口に近いMatoco Point(=マトコ崎)沖で23時30分頃、火災を発見した。船橋にいたチームが遭難信号を出し、Philippine Coast Guard Station Southern Tagalog(=フィリピン沿岸警備隊南タガログ基地)が受信した。沿岸警備隊は、同船から50人の乗客を救助し、もう1隻のフェリーが残りの乗客と船員を無事、陸上に運んだ。怪我人はバタンガスの病院に搬送され、残りの乗客80人と船員26人は、近くの沿岸警備隊基地に運ばれた。

フェリーのReina de LunaがReina Hosannaをバタンガスに曳航し、早朝までに火災は制御されたと報告された。この火災は、機関室が火元であると考えられているが、火災原因は未だに不明で、当局者は捜査を開始している。

1982年建造のReina Hosannaには、AIS(=船舶自動識別装置)の送信記録はなく、公開データベース上に検査記録もない。(The Maritime Executive: 2017-03-17 18:35:54)

13階建てのクルーズ船がマニラを母港に(フィリピン)

Star Cruisesが「Jewels of the South China Sea(=南シナ海の宝石)」クルーズを開始し、マニラは今やクルーズの母港となった。これは、ここフィリピンでSuperstar Virgoの史上初の母港開発を記すこととなる。

船隊のフラグシップである13階建ての船は、935室の船室を擁し、乗客2,400人、船員1,100人乗り。Superstar Virgoの最初のクルーズは、今日始まったばかりだ。この5泊6日のクルーズは、5月29日まで、すなわち夏の間、運航することとなる。

この船は、マニラから最初の寄港地であるラオアグのカリーマオ港に向け、今日これから旅に出かける。

当地では乗客は、パガッドパッドの白い砂浜を見る機会がある他、スペインの植民地風の建物や家々、バロック様式の教会のようなイロコス・ノルテ州の首都にある歴史的・文化的名所を訪問することが可能だ。

Superstar Virgoは、高雄(=カオシュン)の台湾最大の港に接岸する。台湾を存分に楽しんだ後は、このクルーズは香港に向けて航海することとなる。

Star CruisesのSuperstar Virgoのマニラ母港化は、2021年までに300回クルーズ船の寄港を達成するというフィリピンの構想を促進させることになる。(ABS-CBN News: Posted at Mar 19 2017 10:21 AM)

新しいフェリーがブリティッシュ・コロンビア州に到着(カナダ・ポーランド)

ポーランドで建造される3隻の新しいBC ferriesの2番船が、ブリティッシュ・コロンビア州に到着した。

月曜日、Salish Eagleは、10,000マイルの旅を終えて、ビクトリアに接岸した。ポーランドから大西洋を横断して、パナマ運河を通過し、太平洋岸をブリティッシュ・コロンビア州にまで北上するのに、38日間かかった。

姉妹船のSalish Orcaは既に当地におり、4月にコモックス―パウエル・リバー航路に就航する。Salish Eagleは、今年の夏にガルフ諸島に就航する。

3隻目のフェリーであるSalish Ravenは、工事中。これらの船は、LNG(=液化天然ガス)かディーゼルで駆動することが可能。(Castanet.net: Mar 20, 2017 / 12:22 pm)

傾いたフェリーはピレウス港から撤去へ(ギリシャ)

部分的に水没したPanagia tis Tinouという旅客船は、火曜日、ピレウス港から撤去されてトルコの解体工場に曳航されることになる、と当局者が月曜日に語った。

更に引き揚げ作業は約3か月間続いたが完了しており、撤去に必要な必要書類は発行されていると付け加えた。

この船は、昨年4月に同港で浸水し始め、右舷に40度傾いた。船は船主の債務が原因で、Seafarers’Pension Fund(=海員年金基金)(NAT)に差し押さえられている。(Kathimerini: 20.03.2017 : 19:44)

2020年に九州と沖縄向けの豪華なクルーズ船が計画(日本)

Ryobi Holdings Co.(=両備ホールディングス)は、早ければ2020年に九州地方と沖縄で運航する豪華クルーズ船の運航を開始することを検討している、と月曜日、同社幹部は語った。

このクルーズ船は、同じく九州地方で運行している豪華な寝台列車、Seven Stars(=ななつ星)も設計した工業デザイナーのEiji Mitooka(=水戸岡鋭治)が設計することになる、と両備ホールディングスのchief executive officer(=最高経営責任者)のMitsunobu Kojima(=小嶋光信)は語った。

この岡山に本拠を置く運輸・流通会社は、Kyushu Railway Co.(=九州旅客鉄道株式会社)が運航するななつ星とこのクルーズ船の運航を結び付けることにより、旅行需要を急騰させることを希望している。

「いずれの運航も、陸と海を連結させることにより、拡大することでしょう。」と小嶋は語り、長さ120メートルの船の60室の客室の全てはスィートで、生きている木々が甲板の上で成長することになると付け加えた。

このクルーズ船の航路は、季節によって変更するかもしれない。瀬戸内海のような日本中の新たな目的地や、南朝鮮(注、韓国)の釜山(=プサン)や済州(=チェジュ)島に行く航路も検討中だと語った。

日本中の目的地には、広島、岡山、神戸、横浜、そして東京のような都市が含まれる、と小嶋は語った。この運航の切符価格は、現時点では決めていないと付け加えた。このクルーズ船の発注は、約80億円の費用と見積もっているが、日本の造船所に対して行う。

「日本で最高のクルーズ船を作ります。そして同時に、それは世界的にも最上級のものとなります。」とデザイナーの水戸岡は話した。「乗客が船旅の楽しみを再発見することを、私達がお手伝いできることを希望しています。」

日本政府は、国内の経済成長を急騰させるための努力の一環として、年間の海外からの訪問者数を、2020年までに4000万人、2030年までに6000万人にすることを狙っている。(The Japan Times: Mar 20, 2017)

Virginの最初のクルーズ船の工事開始へ(英国)

「change cruising forever(=永久にクルーズを変える)」ことを約束しているクルーズ客船会社のVirgin Voyagesは、最初のクルーズ船の最初の鋼板が切断されるのを、Facebook(=フェイスブック、SNSの一種)で実況放送する。

Virgin Voyagesは今日の朝、ここのFacebook page(=フェイスブック・ページ)に、次の動画と連絡を投稿した。(動画省略)

3隻の110,000総トンのクルーズ船の1番船は、乗客2,800人乗りで、2020年に就航し、PortMiami(注、マイアミ港)からカリブ海に1週間クルーズに出航する予定。イタリアのジェノバで、今年の暮れにキール(=竜骨)が置かれることとなる(注、起工することとなる)。(中略)

3隻のクルーズ船の発注は、昨年10月、このクルーズ客船会社がVirgin CruiseからVirgin Voyagesに商標変更した際に確認された。

Virgin Voyagesが発表し次第、Cruise Feverではこの新船についての全ての詳細をお知らせする。(Cruise Fever: March 21, 2017)

南朝鮮、沈没したフェリーSewolの引揚に専念(韓国)

3月22日、ソウル発。南朝鮮(注、韓国)は、全ての状況が引揚作業を進めるのに適切であることから、沈没したフェリー、Sewolの船体の引揚を水曜日の晩に始めた、と政府当局者は語った。

「午後8時50分にSewolの船体の引揚を開始しました。木曜日の午前11時頃、海面上13メートルに船体が引揚られる見込みです。」とMinistry of Oceans and Fisheries(=海洋水産部)のspokesman(=広報官)が話した。

このフェリーは、専門家らが船を引き揚げる準備が整っているかどうかを見極めるため、午後3時30分に、海底から1メートル引き上げる試験を注意深く行ったと同部では話した。

船体は、2014年4月に珍島(=ジンド)に近い同国南西海岸沖で沈没して以来、3年近く、40メートル余りの深さの下にあった。この沈没は、国内最悪の海難事故であり、300人以上が死亡し、大半が修学旅行中の高等学校の生徒だった。うち9人が、未だに行方不明のままだ。

同部では、引揚作業員が船体を海面上に引っ張り上げる前に、まず水平を取る作業を行うと話した。全ての技術的な側面と地元の気象状況が再調査されたという。潜水夫も、この作業が順調に行くことを確実にすべく、海面下の状況を確認した。

引揚を完了し、同船を港に移送するのに、最良の気象条件の下で3日はかかる、と当局者は話した。船体自体は、困難な事態がなければ、木曜日の早い時間に海面上に姿を見せることとなる。

長さ145メートル、6,825トンの船の引揚は、2隻の台船と、木浦(=モクポ)港にこのフェリーを曳航することになる半潜水型海洋掘削船1隻を使って、午前10時に始まった。

同船の引揚を開始するか否かの判断をするのに数時間かかった。というのは、海はかなり静かでなければならないからであり、つまり波高は1メートル未満で、風速は毎秒10メートル未満であることが必要とされるためだ。

以前、ソウル政府(注、韓国政府)は、この悲劇的な沈没事故により未だに行方不明のままになっている人の遺骨を保護すべく、フェリーを海面上に無傷のまま引き上げる決定を行った。

同船を回収するこの851億ウォン(7200万米ドル)の事業は、中国国営のShanghai Salvageが率いる中国の共同事業体によって行われている。

潜水夫は、同船内のタンクに空気を注入して船を浮揚させる作業を行ってきており、大型の気球やその他の浮揚装置を投入している。

同船が木浦に到着するや、当局は未だに行方不明になっている人の遺骨を発見しようと努め、同船の沈没原因を確定することになる。(Yonhap News: 2017/03/22 21:39)

キューバ近くでCarnivalのクルーズ船から男性転落(米国)

マイアミ発。U.S. Coast Guard(=合衆国沿岸警備隊)は、キューバ近くのクルーズ船から船外に転落した男性を捜索している。

沿岸警備隊の新聞発表によると、フローラル市のBrandon Paul(23)は、午前3時頃、Carnival Victoryというクルーズ船の第8甲板から船外に転落したという。この船は、キューバのピナル・デル・リオの北西約33マイルにいた。

Carnival spokesman(=広報担当者)のVance Gulliksenは、船は直ちに転進して、船員は捜索・救助活動を開始したと話した。マイアミから沿岸警備隊のカッター(注、小型船)や航空機が、Paulの捜索のために派遣された。

船はマイアミを出発し、4日間クルーズで、メキシコのコスメルに向かっていた。(Local 10: Posted: 9:40 AM, March 22, 2017)

NCL、インドへの傾倒を繰り返し述べる;Norwegian Starがインド沿岸に寄港(インド・米国)

Norwegian Cruise Line (NCL)のフラグシップの1つであるNorwegian Starが、アジア、オーストラリア、ニュー・ジーランドでのNorwegian Cruise Lineの航海の一環としてインド沿岸に寄港した。

「新たに改装したNorwegian Starのインドへの復帰は、弊社のアジア地域に対する傾倒を強化するものであり、弊社が昨年、インド、香港、シンガポール、日本、中国に事務所を開設したことに引き続くものです。弊社では、常にこの地域を成長の温床として見ており、今後数か月内にこの地域向けの信じられないような提供を公開する予定です。そうした提供物の1つに、中国市場を念頭に特に開発された、Norwegian Cruise Lineのこれまでで最も革新的な船であるNorwegian Joyが含まれており、世界一流のクルーズ体験を求める旅行者向けのものです。この新船を、2017年7月に投入する計画です。」とNorwegian Cruise Line HoldingsのCountry Head, India(=インド地区代表)のManoj Singhは話した。

NCLの他の構想には、2017年11月からアジア太平洋地域にNorwegian Jewelを投入するというものがあり、多くの内航クルーズやタスマニア島と往来する航海で、オーストラリアを母港にする。Norwegian Jewelの2018/19年度のアジア旅程は、今後数か月内に発表される。

NCLHの高級クルーズ商標であるOceania CruisesとRegent Seven Seasも、今年、アジア旅程を運航する。今年の2月から4月まで東南アジアにいるOceania Insigniaは、数百万ドルの大改装を行ったばかりだ。

一方、NCLHの超高級・料金すべて込みのRegent Seven Seas商標の最も豪華な船の1隻であるSeven Seas Voyagerも、今年4月までアジアに本拠を置いている。Regent Seven Seas Cruisesの1憶2500万ドルの船隊全体改装計画の一環として、11月に25日間の広範な改装を終えたばかりだ。(TravelBizMonitor: Wednesday, 22 March, 2017, 17 : 15 PM [IST])

Saga Cruisesの新造船はYara Marineのスクラバーを呼び物に(英国)

Saga Cruisesは、このクルーズ運航事業者に、2番船にも同様に供給する選択権付きで排気ガス・スクラバー(=気体洗浄)システムを供給するYara Marine Technologies (Yara)との間の契約に署名した、とPassenger Ship Technologyは報じている。

「弊社は、Sagaとの契約を発表することを誇りに思い、この素晴らしい船が運航する様を見ることを心待ちにしております。」とYaraのCEO(=最高経営責任者)のPeter Strandbergは語った。

「この船に気体洗浄システムを導入するという決定は、Sagaの環境規制への関心を行動で示すものであり、Yara Marine Technologiesの排気ガス清浄化市場における強固な地位を再確認するものであります。」

この新造船は、2019年に引き渡される予定で、International Maritime Organization(=国際海事機関)(IMO)の現在及び将来の排ガス規制に適合させるためにYara SOx(=硫黄酸化物)スクラバーをそれぞれ装備した4基のMANの機関を備えることとなっている。

10月下旬に、2020年に舶用燃料の硫黄の上限を世界的に0.5パーセントにするというIMO決定の知らせを受けて、YaraのHead of Industrial business(=産業事業部長)のYves Bonteは、「a good day for people all around the world(=世界中の全ての人々にとって良い日だ)」と話していた。(Ship & Bunker: Thursday March 23, 2017)

北朝鮮、カジノ船支援の外国人投資家を探し求める(北朝鮮)

日本海に向けてミサイルの一斉発射を開始して地球規模で激怒させている金に困った北朝鮮は、海の観光業を急騰させるため、国際クルーズ定期船の資金を調達すべく、外国人投資家を招いている。

Mount Kumgang(=クンガン山、金剛山)観光地区は、この隔離された全体主義国家と南朝鮮(注、韓国)との国境に近い特別開発地帯及び港湾の1つだが、東南アジアとロシア東方のウラジオストクに向かう30,000トンのカジノを備えた船を運航するため、2000万ドルも投資をしてくれる海外法人を探し求めているところだ。

「我々は、クルーズ船の運航を利用することにより、世界的に著名なクンガン山での国際的な観光業を多角化しようとしているところである。」とこの地区の公式ウェブサイト上の声明文は述べていた。

この観光地区は、同国の江原道(=カンウォンド)の隣に位置し、ここは水曜日に平壌(=ピョンヤン、注、北朝鮮政府)が弾道ミサイルの発射実験を試みて失敗したところだ。

しばしば「hermit kingdom(=隠者王国)」として言及される北朝鮮に、外部の者が入国することは制限されており、極めて演出された旅行において、限られた旅行者のみが入国を許されているだけだ。

この国とその人民は、厳しい国際的な制裁の下に置かれており、合衆国のDonald Trumpの政権の下で、制裁が強化されているように見える。今週発表されたこの国に関するUN(=国際連合)のある報告では、市民5人のうち、2人が栄養失調であり、人口の70パーセントが食糧援助に頼っていると見積もっていた。

クルーズを魅力的なものにしようとして、クンガン山の当局者は、船上でカジノを展開することを許可することにしている。賭博行為は、同国内では厳重に禁止されている。

「旅客船の観光客は、様々な施設を利用することになり、したがって1,000人の乗客が、安全で文化的な旅行を体験することが可能となる。」と声明文にはあった。更に「優先的な取引条件が、本船では保障されている」とあった。

とりわけ東南アジアからの外国人観光客を惹きつけることは、人々を驚かすことになりそうだ。

先月、クアラ・ルンプールで、最高指導者のKim Jong Un(=金正恩、キム・ジョンウン)の異母兄弟であるKim Jong Nam(=金正男、キム・ジョンナム)を殺害したことで引き起こされた外交論争を受け、マレーシアの外交団は北朝鮮国内に捕らわれたままになっている。

クンガン山の観光地区は、2000年代初めの緊張緩和の時期に、2つの朝鮮の間で、初期の提携がなされていた場所だ。

しかし2008年に、南朝鮮(注、韓国)の観光客が浜辺を歩いている時に兵士らによって射殺され、ソウル(注、韓国政府)からの激しい非難を招いて旅行が中断した。それ以来、両国間の関係は悪化している。

「現在の状況の下で、北朝鮮に資金を喜んで投資する外国人投資家がいることは、かなり疑問です。」とKyungnam University(=慶南大学校)のprofessor(=教授)であるLim Eul-chulは語った。

「北朝鮮は2014年以来、国際制裁に対処するため、観光業に投資家を惹きつけることに関心を持ってきましたが、その他の動きを見ると、活発なものでは全くありません。」(Financial Times: March 23, 2017)

UnCruise、新たにパナマ冒険クルーズ開始(パナマ)

UnCruise Adventuresは来月、ジャングル冒険と文化的遭遇を組み合わせたPure Panama(=純パナマ)冒険クルーズを行う。目玉は、Panama Canal(=パナマ運河)の完全通過と、UNESCO World Heritage Site(=ユネスコ世界遺産地)のFort San Lorenzo(=フォート・サン・ロレンソ)訪問だ。

Safari Voyagerで行く8泊クルーズは、コロンからパナマ・シティ(あるいはその逆)まで航海する。このクルーズのその他の呼び物には、チャグレス川での野鳥観察、Darien Jungleでのハイキング、Las Perlas島とGuna Yala島でのシュノーケル、そしてパナマで未だに生きているGunaとEmberaの先住民訪問が含まれる。

料金には、パナマ・シティでのクルーズ前の1泊ホテル滞在が含まれている。純パナマ航海は、2017年4月から11月まで。(Cruise Critic: March 24, 2017)

史上最大の観光遠洋定期船がイラン沿岸に到着(写真)(イラン)

3月24日、アゼルバイジャン、バクー発。観光遠洋定期船のSunnyが、イランのキシュ島に到着した、と国営テレビのIRIBが3月24日に報じた。この報道によると、これはイラン沿岸にこれまで到着した最大の観光遠洋定期船だという。

「この定期船は、キシュからキシム島とバンダル・アッバス港に観光客を輸送し、それから外国に照準を定めた短時間の旅行に使用されます。」とKish Free Zone OrganizationのCEO(=最高経営責任者)のAli Asghar Mounesanは語った。長さ176メートル、幅23メートルの船には130室の船室があり、1600人の乗客と200台の乗用車を積載する能力がある。

この報道では、この観光客がイラン人なのか、それとも外国人なのか、詳細は述べなかった。またこの報道は、イラン向けにこの船を建造した会社の名称や、あるいは同国がこの船を購入したのかについても言及しなかった。(Trend News Agency: 24 March 2017 12:11 (UTC+04:00))

冒険を探している?Titanicに潜水してみよう(米国)

RMS Titanicがイングランドのサウサンプトンからニューヨーク市への処女航海の4日目に、氷山に衝突して沈没して、100年以上になる。今や適正価格で、冒険好きの観光客が、有人潜水艇で間近にこの難破船を見る機会が得られるかもしれないのだ。

この一生に一度の旅行は、Blue Marble Privateという名前の会社によって提供されることになる。来年の初めに、この悪名高き難破船への8日間旅行を企画すると主張している。この旅行を可能なものにするため、同社では有人潜水艇の製造業者であるOceanGate, Inc.と手を組んでいる。Titanicへの深海発見任務では、カナダのニューファンドランド州沿岸から、同時に9人の冒険家を連れて行く。

「専門家の乗務員により案内される、特別に設計されたチタニウムと炭素繊維製の潜水艇で、4,000メートルの深さに到達して、かっては有名な大階段があった場所を一瞥しながら同船の甲板の上を滑るように通り越し、本当に僅かな人しか見たことのない、あるいは今後も僅かな人しか目にすることのない光景を見ることができるのです。」とBlue Marbleはそのウェブサイト上で言っている。

1985年にTitanicの難破船が発見されて以来、この難破船を訪れたことのある人は、宇宙に行ったり、エベレスト山を登頂したりした人よりも少ない、と同社は述べている。というわけで、本当に「once-in-a-lifetime experience(=一生に一度の経験)」を探しているのならば、Titanicに潜水するのはどう?

全てが順調に行けば、Blue Marbleでは2019年にも更に潜水する予定だと話している。(gCaptain: March 24, 2017)

ジャクソンビルに本拠を置くクルーズ船Carnival Elationから脳卒中と見られる男性を空輸(米国)

Coast Guard(=沿岸警備隊)によると、52歳の男性が、土曜日の夜にジャクソンビルから約18マイル離れたクルーズ船、Carnival Elationから空輸されたという。この男性は、脳卒中の症状を見せていた。

Coast Guard Sector Jacksonville Command Center(=沿岸警備隊ジャクソンビル地区指令センター)監視員は、午後9時12分に通報を受けた。その後、ジョージア州のAir Station Savannah(=サバンナ航空基地)のSA Coast GuardのMH-65 Dolphinというヘリコプターの隊員が、午後11時7分に男性を空輸して、ジャクソンビルのBaptist Medical Center(=バプテスト派医療センター)に搬送した。沿岸警備隊によると、この男性は安定した容体だと最終報告されたという。

Carnvial Elationは、JaxPortクルーズ・ターミナルのジャクソンビルに本拠を置いているが、バハマ行きのクルーズをしている。(Florida Times-Union: Posted March 26, 2017 11:05 am)

旅行代理店のてるみくらぶ、破産申請(日本)

代金を支払った切符を入手できないと乗客から苦情を受けていた、格安海外旅行を催行している旅行代理店のTellmeclub(=てるみくらぶ)が、3月27日、Tokyo District Court(=東京地方裁判所)に破産申請した。

Tokyo Shoko Research Ltd.(=東京商工リサーチ)によると、てるみくらぶは約150億円の負債を負っているものと考えられている。約36,000人の顧客が、旅行その他のサービスのために代金を支払っているが、まだそうしたサービスを受け取っていない。

てるみくらぶのウェブサイトによると、同社は1998年の設立で、資本金は6000万円。この東京に本拠を置く会社は、オンラインで格安旅行を販売しており、札幌、名古屋、大阪、福岡に支店がある。

今月、Japan Association of Travel Agents(=日本旅行業協会)は、てるみくらぶに関して、顧客から数件の苦情を受け取り、3月26日にJapan Tourism Agency(=観光庁)がTravel Agency Act(=旅行業法)に基づき、てるみくらぶの本店を捜索していた。(The Mainichi: March 27, 2017)

この超洒落た新しいクルーズ船は「魔法の絨毯」洋上食堂を呼び物に(米国)

クルーズ船が完璧に着飾った時、判る?つまり最新のエンターテインメント(=演芸)の出し物や、映画館、屋外プール、ホット・タブ(=温水浴槽)、そしてもちろん、素晴らしい高級レストランのことだけど、編集部ではこれまで行きたいとは考えたこともなかった洋上食堂の噂を聞いている。

Celebrity Edgeという新船の計画が公表された。これまでに見たこともなかった最も洒落たものはさておき、この新船には、あなたの中のDisney狂がちょっと体験したくなる一つの呼び物となるものがあるのだ。Magic Carpet(=魔法の絨毯)レストランは、テニス・コートの大きさがあって、新船では、この新しいエンターテインメント空間を様々な甲板の間で浮遊させることになる。

The Express紙によると、最上甲板の第16甲板では、魔法の絨毯は90人の客に「offering a special‘Dinner the Edge'(=特別の『縁の夕食』を提供し)」、一方、第14甲板では「becomes an open air-extension of the main pool area(=主要プール区画の屋外延長となる)」という。第5甲板では、魔法の絨毯は「the most amazing al fresco seating imaginable(=想像し得る最も驚くべきアル・フレスコ(=屋外)座席)」を提供する別のレストランを拡張し、最も下の甲板では、お客にとって完璧な展望台となる。

「Celebrity Edgeは、私が関わった最もワクワクさせられる、革新的な、変形する船の1隻です。」とRoyal Caribbean Cruises CEO(=最高経営責任者)のRichard D. Fainは、The Express紙に語った。「この新しい目玉となるものと、洗練された設計により、船舶の新たな基線を今後永久に確立することになります。」

このCaribbeanのクルーズ船は、来年(2018年)12月にフロリダ州から最初の航海を行うが、現在、あなたの居場所を予約することが可能だ。(Cosmopolitan.com: Mar 27, 2017)

クルーズ客船会社、メキシコの行楽地のアカプルコ寄港中止(米国・メキシコ)

メキシコ・シティ発。合衆国のクルーズ船会社、Holland Americaは、メキシコの問題を抱えた行楽都市、アカプルコへの寄港を中止し、「due to recent security concerns(=最近の安全保障上の問題のため)」同国の他の場所に航海することになると話した。

このニュースは、かっては魅惑的だった行楽地を立ち直らせようと当局者が願って、毎年恒例の観光見本市をアカプルコで主催する中で出て来たものだ。

シアトルに本拠を置くHolland Americaは、月曜日の声明において、アカプルコにかって寄港していた8本のクルーズでは、2017年と2018年は、代わりに他のメキシコの目的地に向かうことになると述べている。

アカプルコと太平洋岸のゲレロ州の内陸地域は、高水準にある犯罪・薬物組織による殺人で悩まされている。

他の少数のクルーズ会社は、アカプルコへの寄港を継続するが、2010年頃、この事業は急速に落ち目になり始めていた。(Fox News: Published March 27, 2017)

Royal Caribbean Cruises Ltd.、フィリピンのクルーズ・ターミナル建設契約に署名(フィリピン・米国)

観光当局から発表されたプレス・リリースによると、Royal Caribbean Cruises Ltd. (RCL) は、フィリピンのカチクラン、マレー、アクラン、あるいはボロカイ島のいずれかに、クルーズ・ターミナルを建設することで合意に達したという。

Travel Agent(注、オンライン情報サイト)ではRCLに確認を求め、連絡を受け取った場合、声明を掲載する。

フィリピンのアクラン州知事の事務所では、同州とフィリピンのDepartment of Tourism(=観光省)(DOT) が今月初めに合意に達したと報告している。

政府のプレス・リリースでは、この合意の署名に出席したのは、Aklan Governor(=アクラン州知事)のFlorencio T. Mirafloresと、vice president for new commercial development(=新商業開発部長)のRCLのJohn Tercekだったという。

DOT(=観光省)のundersecretary(=事務次官)であるBenito Bengzon, Jr.は、DOT Secretary(=観光省長官)のWanda Corazon Tulfo-Teoを代理して、この合意に署名した。

観光当局者は、合意によって西ビサヤ地方の他、カチクラン/ボロカイに、より多くのクルーズ観光客がもたらされるものと考えている。

どんな新しいターミナルでも、人気のボロカイ島に、より多くの船が寄港する結果となりそうだ。ボロカイ島には、過去4年間に29隻のクルーズ船が寄港しており、フィリピンで3番目に多い。

第2位がパラワン州のプエルト・プリンセサで、39回寄港して16回の1泊寄港で、マニラは、48回寄港で5回の1泊寄港だった。(Travel Agent: Mar 27, 2017 7:50am)

南朝鮮フェリー惨事:長編映画は高まる批判の中で制作中止(韓国)

「Sewolho(=セウォル号)」のクラウドファンディング(注、インターネットなどを通じて多数の人々から資金を調達する資金調達方法)構想は、論争にはまり込んでいる。

2014年の南朝鮮(注、韓国)のフェリー惨事についてのフィーチャー映画(注、長編映画)は、資金調達の中心を占めているクラウドファンディング構想が止まっており、お蔵入りになっている。

この映画は、フェリーの名前に因んで朝鮮語でSewolhoというものだが、事故の4回目の記念日に間に合うよう2018年4月に公開すべく、制作に入ることとなっていた。Golden Gate Picturesが、映画製作者のOh Il-kwonが指揮を執ることにより制作し、俳優のLee Chang-minとIm Sung-minが出演者に含まれることになっていた。

300人以上の命を奪い、とりわけ犠牲者の大半が10代の生徒であったことから、合衆国における9月11日に比肩する程の全国的な衝撃効果があったこの惨事については、数本の記録映画が製作されている。Sewolhoは、この事故に関する最初の長編映画になることになっていた。

ところがクラウドファンディング・サイトであるKeedari Fundingは、この映画のための資金調達構想を一時的に停止している。このサイトでは、4月30日までに1憶ウォン(約90,000ドル)を集めることを目標にしてきたが、240万ウォン(約2,200ドル)しか集まっていない。3月24日に発表された声明では、Keedariは、この資金調達計画を中止する理由として、遺族が未だに喪に服していることを尊重することの他、制作過程における複雑な要素に言及していた。

この映画については、遺族や関連機関と十分に話し合っていないことが知られるにつれて、批判が高まっていた。Keedariでは、監督に対して、この問題に対処し、そして粗筋を含めた制作の他の側面を明確にするよう求めていた。

一方、転覆したフェリーSewolは、6,000トンの船を海面上に引き上げるという7200万ドルの大規模な作業において、遂に浮揚した。関係者は、沈没原因を究明して、行方不明になっている9人の乗客の遺体を回収することを望んでいる。(Hollywood Reporter: 11:58 PM PDT 3/28/2017)

酒盛りクルーズが帰って来る!フェリーの社長は英国のEU離脱後にワインとビールの値下げを計画(英国)

Brexit(=英国のEU離脱)でフェリー乗客がほぼ20年ぶりにduty free(=関税非課税)のワインとタバコを楽しめることになることから、「booze cruise(=酒盛りクルーズ)」の復活を目にすることになる。

海峡横断フェリー事業者を代表するBritish Chamber of Shipping(=英国海運会議所)は、英国がこの関税同盟から離脱後に、関税非課税が海峡横断フェリーに「automatically(=自動的に)」導入されることになると話している。

閣僚は、Brexit交渉の一環としてこのEUという関税同盟から離脱したならば、海峡横断航路において関税非課税での買い物を再導入することを「will carefully consider(=注意深く検討することになる)」とThe Telegraph紙では理解している。

Chamber(=英国海運会議所)では、英国が1990年代のシステムに復帰することを望んでいる。その頃は関税が掛けられることなく、フェリーで酒類やタバコを販売することができたのだった。

フェリーの売店では、乗客1人について、スピリッツ(=蒸留酒)1本(1リットル)、フォーティファイド・ワイン(=強化ワイン)2本(2リットル)、たばこ200本、通常のワイン4リットル、ビール16リットルまで、関税非課税で販売することができた。

この所謂「intra-EU duty free(=EU内関税非課税)」システムは、廃止前はフェリー産業にとって年間3億9100万ポンドの価値があり、これは今日の価格水準で7億ポンド近いものだった。

これらの許可は、関税非課税がEuropean Union(=ヨーロッパ連合)諸国内での旅行で廃止になった1999年まで、空港と海峡横断フェリーでは認められていた。

それ以来、VAT(=付加価値税)が免税となる「tax-free(=免税)」での買い物が利用できるだけになっていた。(後略)(Telegraph.co.uk: 30 March 2017 1:39pm)

日本からKisspandi 1が移送され、シットウェ港で式典(ミャンマー・日本)

日本政府によって移送されたKisspanadi 1というフェリーの式典が、3月29日午前9時30分にシットウェのPort No. 1(=第1港)で開催された。Kisspanadi 1は、アラカン州の沿岸で使用するため日本で改装された中古の日本のフェリー。

「日本の専門家が、個人的に視察のためにアラカン州にやって来てから、アラカン州の沿岸用に適したフェリーを選択し、詳細にわたって改装して、アラカン州に送ったのです。」とUnion Minister of Transport and Communications(=運輸通信連合省)のU Thant Sin Aungは語った。

Kisspanadi 1というフェリーは来月、アラカン州の沿岸で運航を開始する。本船は、長さ32.95メートル、幅6.30メートルで、喫水は2.60メートルある。この113トンのフェリーは、乗客145人と船員6人の、151人乗り。

「アラカン州はビルマにおける重要な州であり、NLD(=国民民主連盟、注、軍事政権に反対して作られた連盟)政府は、あらゆる側面からアラカン州の問題に対処しようとしています。日本政府は、あらゆる側面から(ビルマを)支援いたします。」と日本の駐ビルマ大使のTateashi Higuchi氏は語った。

日本政府はアラカン州に3隻の沿岸フェリーを提供することになっており、残りのKisspanadi 2は日本で工事中で、5月にアラカン州に到着する。Kisspanadi 3は、10億円をかけて建造中で、2018年12月にアラカン州に到着する。

日本政府は、アラカン州の乗客の安全のために3隻のフェリーを提供するのであり、2年前にAung Takon ferry 3が沈没して一時中断していたアラカン州の沿岸フェリーの運航が再開されることになる。

アラカン州のMinister of Electric Power, Industry, and Transportation(=電力・産業・運輸省)のU Aung Kyaw Zanは、この日本政府の寄付は、アラカン人の心の中に友情の1例として考えらえることになると語った。

Kisspanadi 1の試運転は、大臣、日本の大使、そして式典参列者が乗船して、Kisspanadi川で10分間行われた。この式典には、大臣、日本の大使、国防担当大使館員、日本の大使館員、そしてJICA(=独立行政法人国際協力機構)の職員が出席した。

日本とビルマは1954年に外交関係を樹立し、日本政府はビルマの経済・社会・教育部門において支援してきている。(Burma News International: March 30, 2017)

Costaのクルーズ船から船員が行方不明(イタリア・米国)

数本の報道から、船員1名がCosta Cruisesの船から行方不明になった事実が浮上している。

あるオランダのサイトによると、船員1名がクルーズ船のCosta Deliziosaから行方不明になっており、この船員は船外に転落したものと考えられている。同船は、大西洋横断航海を行っているところで、この船員は水曜日の午前6時頃に船外に転落したようだ。

このサイトでは、更にCosta Deliziosaは折り返して、この船員が船外に転落したかもしれない場所に3時間半かけて航海したと続けている。この船は捜索活動を開始し、ポルトガルの救難機も加わった。午後9時15分に捜索を中止し、カナリア諸島の次の港に進んだ。同船のショーは、この行方不明になった船員に敬意を表して中止になったようだ。

Costa Deliziosaは、Costa Cruisesによって運航されており、この航海は3月8日にフロリダ州ポート・エバグレーズから始まった。この船の次の寄港地は、3月31日のカナリア諸島のサンタ・クルズ・デ・テネリフェであり、このクルーズは4月9日にイタリアのベニスで終わる。本船は92,700総トンで、2,200人の客を搭載可能だ。

このようなニュースを耳にするのは大変に悲しいことであり、我々の思いは、この極端に困難な時にあるこの船員の家族や友人と共にある。(Cruise Hive: Mar 30,2017)

Fincantieri、中国行きのMajestic Princessを引渡し(イタリア・米国・中国)

Carnival CorpとPrincess Cruisesは、Majestic Princessの引き渡しを受けた。中国市場向きにあつらえたこの会社初の国際豪華クルーズ船だ。正式な引き渡しは、本船の建造者であるイタリアのモンファルコネにあるFincantieriの造船所で行われた。

「Majestic Princessが到来し、弊社では、弊社船隊の最新かつ最も洗練された、しかも最も豪華な旗艦の王冠に、この新しい宝石を加えることで興奮しております。」とPrincess Cruises and Carnival Australia group president(=社長)のJan Swartzは語った。「弊社では、弊社のお客様に格別の国際クルーズ休暇体験を提供する準備が出来ました。」

「Fincantieriは自信をもって、弊社長期提携者であるPrincess Cruisesに、今日、Majestic Princessを引き渡します。」とFincantieri chief executive officer(=最高経営責任者)のGiuseppe Bonoは語った。「中国市場向けにMajestic PrincessをあつらえるというFincantieri、Carnival Corporation & plc、そしてPrincess Cruises間の協力は、弊社にとっては特別なものでした。弊社は、この驚くほど美しい豪華クルーズ定期船を引渡し、そして1980年代にまで遡ることができるPrincess Cruisesとの提携の高い価値を誇りに思います。弊社は、弊社提携者とその大切なお客様が必要とする役目を果たす洗練された船を、将来に亘って益々引き渡し続けます。」

Majestic Princessは、ヨーロッパでその就航シーズンを5月まで開始し、その後、上海の新たな母港に向かうSilk Road Sea Route(=絹の道航路)旅行と題する再配置クルーズを行い、7月に最初の母港シーズンを開始することになる。(Passenger Ship Technology: Fri 31 Mar 2017)