HOME > 海外旅客船情報 > 2017年1月

2017年1月

2017年1月の海外旅客船情報

東シナ海で2隻のフェリーが衝突、22人が軽傷:報道(韓国)

東京発。日曜日に南朝鮮(注、韓国)沖の東シナ海北部で、2隻のフェリーが衝突し、22人が軽傷を負った、と地元メディアは報じた。

この事故は、南朝鮮(注、韓国)の仁川(=インチョン)という港湾都市の近くで発生し、Yonhap(=聯合通信)という通信社によると、105人が乗船していた船と、47人が乗船していた船が巻き込まれたという。

この通信社は、フェリーが輸送していた62台の乗用車のうち4台が、衝突により損傷したと付け加えた。(Sputnik International: 18:12 01.01.2017)

サウザンド諸島のインドネシアのフェリー火災で23人死亡、17人怪我(インドネシア)

ジャカルタ発。元旦にジャカルタ人に人気の保養地であるインドネシアのサウザンド諸島(注、「千の諸島」の意)の1つに向かう途中のフェリーで火災があり、23人が死亡し、少なくとも17人が負傷した。

ティドゥン島に向かっていたZahro Expressが、北ジャカルタのMuara Angke港を出港して間もない、1月1日午前9時42分に出火した。

サウザンド諸島警察の広報官、Ferry Budiharsoは、犠牲者数は23人だと話した。3人がAtma Jaya病院で死亡し、他に20体の遺体が船内で発見されたと語った。

乗客を一覧にした文書である乗船名簿には、このフェリーに乗船していた外国人の名前は見当たらなかった。しかし、この乗船名簿にはたったの100人の乗客しか掲載されておらず、既に救助された者の人数はこれよりも多い。これまでのところ、生存者の全員は、インドネシア人だった。(中略)

Ministry of Transportation(=運輸省)のdirector general for sea transportation(=海上輸送事務次官)のTonny Budionoによると、Zahro Expressの最大搭載人員は280人だったという。

インドネシアのフェリーは、この列島中で事故は付き物であるという芳しくない安全記録を有している。

昨年9月、東バリとギリ諸島間を運航しているフェリーで爆発があり、2人が死亡し、18人が負傷した。

更に2015年6月には、ロンボク島とバリ島の間を航行していた高速フェリーで火災があり、4人のオーストラリア人を含む25人の乗客が負傷している。(The Sydney Morning Herald: January 1 2017 - 11:03PM)

浅水が再びドイツのライン川、ドナウ川の海運を悩ます(ドイツ)

12月の干ばつの後、浅水となったために、ドイツのライン川やドナウ川で貨物を満載して貨物船が運航することができない状況が続いている、と月曜日に貿易業者が話した。

ドイツのライン川やドナウ川の全ては、通常航行をするには浅過ぎて、中部ドイツの艀の中には、満載時の僅か30パーセントでないと航行できないという。積み荷は1隻ではなく、数隻に分散して輸送することから、荷主にとって輸送費用が増加している。

「これは費用問題です。貨物は今でも輸送していますが、陸上輸送に切り替えざるを得ません。」とあるドイツの穀物商人は話した。

大半が干ばつとなる天候が、ドイツとスイスの河川管轄地域でしばらく予想されており、水位の即時改善は期待できない。

ライン川は、穀物、鉱物、石炭、灯油を含む石油製品などの生活必需品にとって重要な航路となっている。ドナウ川は、東ヨーロッパから西ヨーロッパへの穀物、とりわけメイズ(注、トウモロコシ)輸出の主要通路となっている。(Reuters: Mon Jan 2, 2017 | 4:33am EST)

Titanicは氷と、そして火災によって命運が尽きた?(英国)

大規模な船倉での火災で船体が非常に弱くなり、そのため氷山は大きな穴を開けるという点では問題はなかったと考える専門家集団によると、氷と火災という死に至る組み合わせが、Titanic沈没の複合的な原因となったという。

ジャーナリストのSenan Molonyは、この命運の尽きた豪華定期船のまずは見られないベルファストの造船所を出発する前の写真を、数人の専門家と共に研究し、船体に沿ってある長さ30フィートの黒点は、船内の大規模な石炭火災によるものらしいことが判った、とThe Independent紙が報じた。この黒点は、1912年4月14日の晩に、氷山がTitanicを突き破ったところの真下にある。

「氷山が突き刺さった正確な場所を研究しているところで、その特定の場所が、ベルファストを出発する前に弱くなっていたか、損傷を受けていたことが判ったのです。」とMolonyは英国のChannel 4で元旦に放映されたドキュメンタリー番組の中で述べた。

1000度になり、12人の男たちが消火しようと試みた火災は以前から知られていたにもかかわらず、火災の結果生じたらしい黒点は、つい最近まで発覚していなかった。

2008年、調査員のRay Bostonは、Titanicはその夜、恐らく非常な高速で航行しており、火災により沈没したと話していた。沈没事故で生き残った火夫の証言によると、この火災は、船が出発する約10日前から始まっていたものの、不運な航海中、本船の6番石炭庫で燃え続けていたという。この火夫は、火災を消火するためにニューヨーク港では消防艇が最終的には招集される必要があると多くの労働者が考えていた、と審問で発言していた。

「しかしそんな助けは不要でした。」とThe Independent紙によると話したという。「正にあの氷山が、Titanicに最大の穴を切り裂いた6番石炭庫の下だったのです。」

Bostonは、この火災の結果、「inevitable explosions(=不可避の爆発)」が起きることになっており、本船の船主は、そうなる前にニューヨークに到着して乗客を降ろしたかったのだと話していた。そのため本船は、1カ所に監視所を設けて氷海を高速航行して、氷山に衝突した。

「これは、氷山と衝突して沈没したという単純な話ではないのです。」とMolonyは話した。「これは意外な要素が同時に起きたパーフェクト・ストーム(注、複数のことが同時に起こる最悪の事態)だったのです。すなわち、火災、氷、そして犯罪的過失です。」(FoxNews.com: Published January 02, 2017)

特大クルーズ船、チャルマーズ港に接岸(ニュー・ジーランド)

特大クルーズ船、「Ovation of the Seas」は今朝、チャルマーズ港での係留作業をしていた。

この最大のクルーズ船は、午前7時30分頃に水先案内船と出会い、午前7時45分頃に同港の先端を通過した。

同船最初のダニディン訪問の2回目の試みは、「plaque and key(=盾と鍵)」の儀式によって記念されることとなり、オタゴ港と同船の船長が、この出来事を記念すべく盾を交換する、と広報担当者(注、女性)が確認した。

同船は、元々昨年の12月22日にダニディンを訪問することになっていたが、悪天候のため、その訪問は取り消しを余儀なくされていた。(Otago Daily Times: Tuesday, 3 January 2017)

クルーズ船客がMSC Divinaから行方不明(プエルト・リコ)

男性乗客がMSC Divinaというクルーズ船から行方不明になっており、U.S. Coast Guard(=合衆国沿岸警備隊)が同海域を捜索している。

合衆国沿岸警備隊とCruise Law Newsは、フランスから来た74歳のJeon Pierre Knorrが、マイアミに本拠を置く同船から行方不明になっており、船外に転落したものと考えられると報じている。男性は月曜日の午前3時頃、新鮮な空気を得ようとバルコニーに出て行ったのを妻によって見かけられたのが最後。

当時、このMSCの船は、プエルト・リコのアグアディアの北におり、早朝に到着しようとサン・ファンに向かって航海中だった。船は7泊カリブ海クルーズで、12月30日にマイアミ港を出発していた。

MSC Divinaの船員が船内を捜索し、同船の公共PA system(=拡声装置)を使って発表した。この行方不明客の手掛かりはなく、合衆国沿岸警備隊に通報した。プエルトリコの空・海の部隊が、今回、この地域の捜索のために使われている。

沿岸警備隊も新聞発表において、「この行方不明者の失踪を巡る状況は不明のまま」だと述べた。

MSC Divinaは、マイアミを本拠にしており、2人利用で3,500人以上の客を乗せることのできる139,000総トンのクルーズ船。同船は、1月6日に母港に戻って来る予定。(Cruise Hive: Tuesday January 3, 2017)

クルーズ船の到着を前にポートランドで生ごみの清掃開始(ジャマイカ)

明日のクルーズ船の到着を前に、ポートランドのポート・アントニオに山積みになっている生ごみを片付ける作業が始まったと報じられている。

ポート・アントニオのMayor(=市長)であるPaul Thompsonは昨日、この手続きを査定する機会をまだ得ていないと語った。

National Solid Waste Management Authority(=国家ごみ処理管理庁) (NSWMA)のExecutive Director(=長官)のAudley Gordonは、この主要行政区の生ごみ問題を議論するため、明日、ポート・アントニオで利害関係者と会談することになっている。Gordonによると、とりわけ事業主や露天商による適切なごみ処理の軽視は、ポート・アントニオに影響を与えているという。

The Gleaner紙は先週、生ごみの山積は、ポート・アントニオでは我慢ならない悪臭の元になっており、既に現在の冬季観光客シーズンにおいて、この行楽都市に向かうことになっていた少なくとも6隻のクルーズ船が取り消しを余儀なくされていると報じた。

生ごみは、ネズミやその他の齧歯動物(注、ネズミ等の物を齧る小動物)の温床になっており、数日間、商業廃棄物を収集せずにしている事業主の間では、パニックになっている。(Jamaica Gleaner: Published:Tuesday January 3, 2017 11:04 AM)

クルーズ船客が行方不明(バルバドス)

警察は、2016年12月27日にMV Zenithに乗船してバルバドスに到着したクルーズ船客の所在場所に関する情報を大衆に求めている。

男性は、ドミニカ共和国の28歳のLuis Felipe Del Rosario Perez。この男性は、ブリッジタウン港を船が出発した日の午前11時頃、同船の船長により見かけられたのが最後。

この観光客の所在場所に関する情報をお持ちの方は、電話430-7236番のPort Police Station、電話430-7676番のCentral Station、緊急番号211番、1-800-TIPS (8477)番のCrime Stoppers、あるいは最寄りの警察署に連絡を取ることが要請されている。(Nation News: Added 04 January 2017)

完全自動電動フェリー(ノルウェー)

ノルウェーのフェリー運航事業者であるFjord 1は、ノルウェー政府の排ガス・ゼロ技術の要請に適合する2隻の純電池フェリーを建造する。

2018年1月から、Fjord1は、ノルウェー西海岸のアンターとロテ間の2.4キロメートルの航路で、2隻の新しい電池フェリーを運航する。これはRoad Administration(=道路管理局)が排ガス・ゼロ技術の利用を要請しているノルウェーにおける最初のフェリー連結となる。

Road Administrationは、フェリーでバイオディーゼルやバイオガスを使用するハイブリッド運航を部分的には許容しているものの、Fjord1は、この新しいフェリーでは完全電動運航を利用する決定をした。電池の充電は、波止場地域にある完全自動充電局で行われ、電池容量は、充電無くして数時間継続運航を行うのに適切なものとなる。

この新しいフェリーの建造は、トルコのTersan Shipyardで始まっている。ノルウェーの船舶設計会社であるMulti Maritimeが、Fjordとの緊密な共同作業を行って設計開発を行った。2隻とも、乗客349人の輸送能力の他、乗用車120台とトレーラー12台の貨物積載能力がある。

この新しいフェリーの独特の特徴は、Rolls-Royceが供給する自動管理システムを使って、船長の監視下において自動制御されることにある。(中略)

別の契約でFjord 1は、他の航路で運航する長さ66.4メートル、幅14.2メートルの3隻のディーゼル・エレクトリック・フェリーを発注している。この3隻のフェリーは、ノルウェーのHavyard Ship technologyという造船所で建造され、Siemensが開発した1 MWという電池パックを組み込んだ電気推進システムを特色としている。収容力は、乗用車50台、トラック6台、乗客195人。(Maritime Journal: 04 Jan 2017)

日本、造船で朝鮮を追い越す(韓国・日本)

日本はこの17年で初めて、造船業において朝鮮(注、韓国)を追い越した。

水曜日の英国のClarkson Research Servicesによると、昨年暮れ現在、朝鮮(注、韓国)の受注残は1999万compensated gross tons(=標準貨物船換算トン数)であり、日本は2006万CGT(=標準貨物船換算トン数)だったという。

2008年の最盛期には、朝鮮(注、韓国)の造船業者は、日本の競合他社よりも3000万CGTも多くの受注残高があった。朝鮮(注、韓国)の受注残高が2000万CGTを下回るのは、2003年以来初めてでもある。

日本の造船業者は、朝鮮(注、韓国)では未だにもたついているが、既に大規模な再編を完了しており、国内からの受注がかなり伸びている。Korea Economic Research Institute(=韓国経済研究院)のKim Hyun-jungは、次のように話した。

「造船業は2016年が底入れで、今年、好転するものと予測されていましたが、世界的な景気低迷と合衆国の利上げのため、この業界は直ぐには回復しそうにありません。」(The Chosun Ilbo: January 05, 2017 11:45)

テロ攻撃の懸念が予約を直撃して指導的企業が倒産、13,000人の行楽客がクルーズできず(英国)

何千人もの英国人が、指導的なクルーズ運航事業者が倒産して休暇を失った。

Swan HellenicとVoyages of Discoveryという商標の下でクルーズを運営して来たAll Leisure Holidaysが、営業を停止した。現在、同社が扱っている人が海外に400人いるが、理論上は通常通り休暇を終えることができることになる。新年に予約を入れていた他の13,000人は、休暇を失い、代替を探さなければならなくなった。その大半は、Civil Aviation Authority(=英国民間航空局)(CAA)と休日取引組織のABTAによって運営されている保護機構の下で返金を受けることになる。

同社の将来に対する懸念は、「operational reasons(=運航上の理由)」を引用して、突然、新年のクルーズを中止したことから浮上した。Swan HellenicとVoyages of Discoveryは2隻の船、すなわちMinervaとVoyagerを使って、地中海、北アフリカ、スカンジナビア、極東、インド洋でクルーズを行っていた。同社はテロリズムの懸念により嫌悪感を持った乗客が急減したことで打撃を受けたものと考えられている。またBrexit(=ブレグジット、注、英国のEU離脱)の投票を受けてポンドの価値が下落したことから、外国の港湾と目的地における費用の高騰に直面してもいた。

Voyages of Discoveryは、元旦の2日前に、ボルネオ、カンボジア、タイ、シンガポールにVoyagerで向かう「Riches of the Orient(=東洋の財宝)」クルーズを中止した。その後、Swan Hellenicは、乗客350人乗りのMinervaでのクルーズを取り止めた。このクルーズは、火曜日にマルセイユを出発してテネリフェに向かう15日間の旅程の「Gateway to Atlantic Islands(=大西洋の島々への玄関)」だった。(中略)

最近公表された数字によると、2015年10月までの1年間に、同社のクルーズ部門は、乗客を1人運ぶ毎に146ポンドの赤字になっていた。昨年2月、chairman(=会長)のRoger Allardは、次のように警告していた。

「取引状況は、とりわけ中東での紛争激化と最近のテロリズム行為の観点から、大変に手腕を試される状態のままになるものと思われます。」

Just YouとTravelsphereとして営業しているAll Leisure Holidays Groupの他の構成員であるPage and Moy Travel Group Holidays Ltdも営業を停止している。ここの予約の全ては、G Adventures (UK) Ltdという別会社に移されている。(Daily Mail: 00:05 GMT, 5 January 2017)

SkangasがポリのターミナルでMegastarに燃料補給(フィンランド・エストニア)

Tallinkグループは、新しいLNG(=液化天然ガス)駆動の高速フェリー、MegastarのLNG提携者の1社として、Skangasを選択した。両社は、このLNG焚きフェリーをヘルシンキで引き受ける契約に署名した。

TallinkのLNG焚きの高速フェリー、M/S Megastarは、1月4日にSkangasのPori LNGターミナルで初めてLNGを積み込んだ。このLNG焚きのフェリーは、バルト海のような新たに排ガス規制が強化された Emission Control Areas(=排ガス規制海域)(ECAs)に準拠している。Megastarは長さ212メートルで、乗客2800人収容可能。この高速フェリーは、27ノットの巡行速力で、ヘルシンキとタリン間で運航することになっている。

10月、Tallink Gruppは、フィンランドのSkangasとエストニアのEesti Gaasとの間でLNG供給契約に署名し、Skangasは、Megastarの海上試運転向けのLNGを供給した。(LNG Industry: Thursday, 05 January 2017 09:35)

CES Gadget Show 2017:クルーズ船運航事業者、外洋にハイテクをもたらす(米国)

ラス・ベガス発。最先端技術は外洋に出始めている。

クルーズ船は、センサー(注、感知装置)やトラッカー(注、追跡装置)を備え始め、全ては船員が乗客の必要や気まぐれをより良く先取りするために役立つことになる。

同名の会社やPrincess、そしてHolland Americaといったクルーズ客船会社の経営者であるCarnival Corp.は、水曜日、ラス・ベガスのCES gadget show(注、「装置見本市」の意)で、新しいコンシェルジュ技術を公開した。これは、11月にRegal Princessというクルーズ船でお目見えする予定だ。

これを使うと、あなたに特化した追跡メダルを身に着けて近づけば、自分の船室のドアは自動的に開錠されることとなる。給仕係は、あなたが頼む前に、あなた好みのカクテルを持って来ることが可能だ。

このタイプの個人化は、クルーズ船が大型化し、人間味のないものになるにつれて重要なものとなる、と業界誌のCruise Weekのeditor-in-chief(=編集長)、Mike Driscollは話す。

これはクルーズ会社が、ハイテクに精通した新世紀世代(注、21世紀に成人を迎える世代)等の初心者を更に惹きつけることに役立てることも可能とするものだ。

レジャー・クルーズ産業は、今やスマートウォッチで部屋の鍵を開けたり、電話の搭乗券を使って飛行機に乗れるようにしているホテルや航空会社のような旅行関係業界に対し、巻き返しを図っている。

「陸上にいるような生活に追い付こうとしているのです。」とDriscollは話した。

このシステムの要は、クォーター(注、25セント硬貨)の大きさの追跡メダルだ。クルーズ客はペンダントのように身に着けるか、財布の中に放り込むか、ポケットの中に入れることになる。このメダルは、船内、クルーズ・ターミナル、そして空港にも設置されたセンサーと無線技術を利用して交信し、職員は乗客が到着するや、個別の挨拶をすることが可能となる。

船員はタブレットを用意し、身近な如何なる必要性にも応答可能だ。例えば船員が5分でヨガ教室が始まるのを知らせるために通りかかった時に、お客は飲み物を飲んでいることが可能となる。あるいはプールサイドで働いているウェイターは、普段飲んでいるジン・アンド・トニックが欲しいかと尋ねることも可能となる。

更に対話型ディスプレーで、お客の部屋への案内を個別に提供することが可能だ。そしてこのメダルは支払いシステムと繋がっており、お土産を購入したり、飲んだりしたときに、スワイプ(注、カードを読み取り装置に通すこと)や署名の必要がない。

お客の必要を先取りすることが便利だと感じるか、薄気味悪いと感じるかという問題は残っているように思われる。驚くかもしれない人は、このメダルを使う必要はないし、どの位関わりたいか、制限することもできる、とCarnival CEO(=最高経営責任者)のArnold Donaldは語った。

「最終的には、お客さんが我々に話してくれるでしょう。」とDonaldは、The Associated Pressに語った。「もしだめなら、初めからやり直しになります。」

Donaldは、このサービスで顧客に雑費をより消費させる一方、繰り返しクルーズさせるように仕向けることになることを期待していると話した。(後略)(cleveland.com: January 05, 2017 at 8:45 AM)

Royal Caribbean、中国合弁企業の経営幹部任命(中国・米国)

合衆国でMSC Cruises拡大の陣頭指揮を執った幹部が、Royal Caribbeanの中国合弁クルーズ会社を率いることとなった。

Ken Muskatは、中国に本拠を置くオンライン旅行大手のCtrip.comとRoyal Caribbean Cruise Lines間で協力しているSkySeaのchief executive(=最高責任者)に指名された。

SkySeaの第1船であるGolden Eraは、元Celebrity Centuryだが、上海発の定期旅程を運航している。この事業は20か月間、営業して来た。

Muskatは、2013年にMSC Cruisesに加わるまでは、Royal Caribbeanでの長い職歴があり、1月中旬にSkySeaに移った。合衆国では、MSCのexecutive vice president of sales(=上級営業部長)だった。

「familiar East-meets-West(=お馴染みの、東洋と西洋が出会った)」風の新しい休暇体験を求めている中国人クルーズ客が第一に選択するものとなるために行っている営業活動を、SkySeaが加速させることに助力するものと期待されている。

Ctrip.com vice chairman(=副会長)で、SkySea executive chairman(=会長)のMin Fanは、次のように語った。「Ken Muskatは、新しいクルーズ客船会社を立ち上げて、長期的な成長をするためのお膳立てをする上では鍵となる要素である、消費者の興奮と収入を生み出す能力があることで知られております。」

Muskatは次のように述べた。「競争市場において勝利の事業上の提案を作り上げること以上に、手腕を試されるものはありません。」

「私は、SkySeaの所有者らによって私に示された信頼に感謝しており、このワクワクするような新しい商標を先導者に成長できるよう、私の経験を利用することを楽しみにしております。」

「私の職歴において学んだあらゆるものを使って、SkySeaを傑出した企業にすることを楽しみにしています。この大きな成長しつつある市場において、このような中国に照準を定めた商標には、重要な役割があるのです。」(Travel Weekly UK: Jan 5th 2017, 08:05)

中国クルーズ市場:2024年までに乗客600万人?(中国)

中国クルーズ市場は、2017-2018 Cruise Industry News Annual Report(=クルーズ業界ニュース年報2017-2018)が発表した配船移動を基にした控えめな予測によると、2024年までに、国内クルーズ客が560万人を凌ぐことになるという。

以前の、2020年までに400万人のクルーズ客の目標は、AIDAとCarnivalによる中国への配船移動の最近の延期で、将来の計画された収容数がこの市場から取り除かれているため、未だに疑問符が付いたままになっている。

しかし主要な市場追加船には、2017年のMajestic PrincessとNorwegian Joy、2018年のMSC Splendida、そしてCosta CrociereやStar Cruisesからの2隻の新造船が含まれている。

国内では、China State Shipbuilding Corporationが、2022年に新造船を進水させることを狙っており、2013年にもう1隻と続き、最近では、Carnival Corporationとの間で、non-binding memorandum of understanding(=法的拘束力のない覚書)に署名している。

大手クルーズ客船会社や、更に噂のある地元運航事業者からの配船移動の追加が予期されているが、中国市場の収容力を増加させるだけになっている。というのは、船舶の撤退や引退は、これらの船舶が古くて収容力に乏しいことから、ここの市場には実質的影響を与えないためだ。(後略)(Cruise Industry News: January 05, 2017)

ポート・エバグレーズのクルーズ船はフォート・ローダーデール空港での発砲事件で遅延(米国)

ポート・エバグレーズのクルーズ船は、銃撃犯がFort Lauderdale-Hollywood空港を混乱させて、5人を殺害して8人を負傷させた後、金曜日の午後には遅延していた。

Holland AmericaのNieuw AmsterdamとPrincessのCaribbean Princessの2隻の船は、元々は今日の午後4時に出港する予定だった。

Nieuw Amsterdamは、このクルーズ客船会社の広報担当者(注、女性)によると、数時間遅れの午後9時に出発する予定だという。同社は、まだ乗船していない「a small number of guests(=少数のお客)」と連携している。tweet(=ツィート)で、Princessは、船は午後9時に出発すると述べている。

CNN(=ケーブル・ニュース・ネットワーク)によると、この発砲事件は、空港のTerminal 2の手荷物受取所で発生したという。同空港はクルーズ港から2マイルも離れていないところにある。この事件の発生により、金曜日にポート・エバグレーズは短時間、入場交通を遮断し、Twitter(=ツィッター)を通じて通行止めを発表した。同港は午後5時8分に再開した。

今日、マイアミ港から出発することになっていた船の中にも、乗客が飛行機でフォート・ローダーデール入りするため、影響を受けたものがあった。Carnival Cruisesは、空港が封鎖されたために、Carnival Victoryの乗客の中には、同船の午後5時の出発に乗り遅れた者がいたと話した。

「今晩のホテルの宿泊で当社の支援を受けたい方には、FLLで支援する予定で、明日、ナッソーに向かうか帰宅できるよう、航空会社と連携しております。」と同社は語った。(後略)(Cruise Critic: January 6, 2017)

日本、lower 48 US statesで生産した初めてのLNG貨物受領(日本・米国)

JERA Co. Inc.は、 lower 48 US statesで生産したLNG(=液化天然ガス)貨物が、Chubu Electric Power Co.(=中部電力)のJoetsu LNG(=上越LNG)ターミナルに到着し、合衆国液化天然ガスの日本への初輸入となったと発表した。

JERAとCheniere Marketing International LLPは、この貨物の売買合意(SPA) を行い、合衆国ルイジアナ州のSabine Pass LNGターミナルから発送した。貨物は、2016年12月7日にOak SpiritというLNG輸送船を使って日本に引き渡された。目的地に到着するのに、約1か月間かかった。

声明文において、JERAは、合衆国液化天然ガスを購入することは、調達地域と液化天然ガス価格が多様なものとなることで、日本の安定したエネルギー供給に貢献すると主張した。

同社は更に、将来、液化天然ガス調達割合の増加による経営環境の変化に柔軟に対応できる、合衆国のFreeport LNG事業のような事業を通じた目的地の制限のない、液化天然ガス調達の枠組みを立ち上げることを模索したいと付け加えた。(LNG Industry: Friday, 06 January 2017 11:15)

クルーズ船、Seabourn Encoreがシンガポールで命名(シンガポール)

Seabournの最新かつ最大の船、Seabourn Encoreは今日、シンガポールであった熱狂的な式典で、ソプラノ歌手のSarah Brightmanにより命名された。

The Phantom of the Opera(=オペラ座の怪人)のオリジナル作品でウエスト・エンドで名声を得たBrightmanは、Seabourn船隊の4番船である乗客600人乗りの船の船体に、首尾よくシャンペンの瓶をぶつけて粉々にした。

同国の色彩豊かな文化に敬意を表する行事の中、シンガポールのMarina Bay Cruise Centreで、1,050人余の客がこの式典を見学した。僚船のSeabourn Sojournも、この宴会のために街にいた。(後略)(Cruise Critic: January 7, 2017)

今年、12隻のクルーズ船が米領サモアに遣って来る(米領サモア)

米領サモアは今年、12隻のクルーズ船が寄港する予定で、約28,000人の乗客を乗せて来る。

Oceania CruisesのSirena、Princess CruisesのEmerald PrincessとNorwegian Cruise LineのNorwegian Jewelが初寄港となる。

Sea Princessは、1月19日に一番乗りする。その後、数週間内にPacific Venus(=ぱしふぃっく びいなす)、Pacific Princess、Insignia、Seven Seas Navigator、Sirena、Noordam、Emerald Princessと続き、5月にSirenaが再び寄港する。10月にはEmerald Princessが再び寄港することになっており、その後、Norwegian JewelとRegattaが続く。

昨年は15隻のクルーズ船が寄港し、その中には、天津(=テンチン)から南太平洋への46日間周遊クルーズを行っていたCosta Atlanticaが含まれていた。(Radio New Zealand: 5:43 am on 9 January 2017)

IMO事務総長、船舶の排ガスに関する地域活動にEUが反対するよう促す(ヨーロッパ)

International Maritime Organization(=国際海事機関)(IMO)のSecretary-General(=事務総長)であるKitack Limは月曜日、European Union(=ヨーロッパ連合)(EU)の幹部に書簡を送り、船舶の排ガスについて、IMOと統一戦線を取ることを言明するよう促し、その提案された地域活動は「significantly risks undermining efforts on a global level(=地球規模での努力を弱体化させる深刻な危険がある)」と述べた、とReuters(=ロイター通信)は報じた。

Ship & Bunkerが12月に報じたように、European Parliament's (EP's) Environment Committee(=欧州議会環境委員会)は、仮にIMOが2021年から世界海運に作用する世界規模の体制を取らないのならば、2023年からEUのEmissions Trading Scheme(=排出権取引構想)(ETS)に船舶の排ガスを含めるという決定を行った。

「船舶の排ガスにEU ETSを拡張するという最終決定が時期尚早であるばかりではなく、国際海運からのGHG(温室効果ガス、注、二酸化炭素)の排出に取り組むというIMOの作業に深刻な影響を与えることとなることを懸念しています。」とLimは語った。「そうした政策協力は、全ての国が共に行動することを確かなものとする上で、重要なのです。」

EUはこの問題について、協定改正についての決定をするために今年話し合いに乗り出すことになっているEU加盟国、European Commission(=欧州委員会)(EC)、EP(=欧州議会)との間で、2月に全員出席投票を行うことにしている。

12月、ECの報道官が、委員会はEPと加盟国政府の討議と決定に密接に従うと述べたが、船舶を含める提案についての個別の論評はしなかった。

先月、Danish Shipowners' Association(=デンマーク船主協会)は、「regrets that MEPs chose regionalism over global progress(=MEPsが世界的な進展について地域主義を選択することは遺憾である)」と述べ、同委員会が、決定がヨーロッパの成長と環境に与える長期的影響を無視する決定を行っていることを示唆した。一方、International Chamber of Shipping(=国際海運会議所)(ICS)は、この決定は更なるCO2削減政策に関する現在の決定に「polarise and impede(=対立し障害となる)」と述べた。(Ship & Bunker: Monday January 9, 2017)

昨年、200万人近いクルーズ観光客が朝鮮を訪問(韓国)

195万人余の観光客が昨年、クルーズ船で朝鮮(注、韓国)に到着した、と日曜日、Ministry of Oceans and Fisheries(=海洋水産部)が述べた。

700,000人を数えた船員を除き、120万人余の乗客が済州(=チェジュ)に入国し、釜山(=プサン)へは570,000人、仁川(=インチョン)へは170,000人だった。

クルーズ観光客は2兆ウォン、すなわち1人当たり102万ウォン(1米ドル=1,195ウォン)を消費した。40席のバス52,000台余が、クルーズ観光客の輸送のために貸切られた。

クルーズ船は、2005年に朝鮮(注、韓国)への寄港を開始した。2014年には乗客数は105万人に達したが、2015年はMiddle East Respiratory Syndrome(=中東呼吸器症候群)の勃発により、880,000人に減少していた。(The Chosun Ilbo: January 09, 2017 10:38)

ハンガリー、ブルガリア、河川凍結でドナウ川の航行禁止(ハンガリー・ブルガリア)

ハンガリーとブルガリアは、ドナウ川が凍結して浮氷が危険を及ぼすことから、ドナウ川の航行を禁止した。

Hungarian General Directorate of Water Management(注、「ハンガリー水管理総理事会」の意)の報道官(注、女性)、Gabriella Siklosは火曜日、Reuters(=ロイター通信)に、この禁止はグリニッジ標準時間15時から発効すると語った。

ブルガリアの河川管理当局も、ドナウ川のブルガリア領内の航行を禁止した。同局は、河川の凍結と相まって、浅瀬が船舶にとって危険だと話した。

ドナウ川はヨーロッパの主要な幹線河川の1つであり、穀物から石油、旅客の果てまでのあらゆるものを輸送している。

厳寒と嵐のため、この週末、中央ヨーロッパ、主としてポーランドでは、大勢の人々が死亡している。この地域の気温は、所により摂氏マイナス30度を下回っている。(Reuters: Tue Jan 10, 2017 | 10:48am EST)

Vard、Torghatten Nord向けの2隻のLNG焚きフェリー建造へ(ノルウェー)

2017年1月10日。Vard Holdings Limitedは、ノルウェーの運航事業者Torghatten Nord向けの2隻のLNG焚き旅客カー・フェリーの建造契約を確保したと報告した。総契約価値は、約6億ノルウェー・クローネ(7000万米ドル)。

ノルウェーのフィヨルドで環境に優しい運航をするために設計されたフェリーは、Multi Maritime MM 125FD設計で建造される。乗用車180台、乗客・船員550人搭載可能で、長さ130メートル、幅20.7メートル、速力約18ノット。

Multi Maritimeによると、このフェリーには、ガス・エレクトリック・ハイブリッド推進システムを備え、この電池システムは陸上からの高速充電が可能なものとされる。耐航性と操縦性能の他、エネルギー効率の高い船体と船内システムの設計に努力が傾注された。

Vard CEO and Executive Director(=最高経営責任者兼常務取締役)のRoy Reite氏は、次のように論評した。

「Vardの新しい顧客としてTorghatten Nordを歓迎致します。LNG推進と電池素ステムを結合させたこの胸躍る事業で、先方のチームと共同作業を行うことを心待ちにしております。Vardは、LNG駆動の二元燃料船の建造で長い経験を有しております。弊社は、2000年に世界初のLNG駆動の旅客カー・フェリーを引き渡しており、以来、この革新的な技術を使ったオフショア船、フェリー、魚飼料運搬船などの広範な船舶を引き渡して参りました。」

このフェリーは、2018年第3四半期と2018年第4四半期にそれぞれ、VardのノルウェーにあるBrevik造船所から引き渡されることが予定されている。船体はルーマニアのVard Brailaで建造される。

フェリーはHalhjem―Sandvikvag航路で使用されることになっており、ここは、ノルウェー政府がTorghatten Nordに対し5年間契約を裁定している。(Marine Log: JANUARY 10, 2017)

B.C. Ferriesの最新船がリッチモンドに到着(カナダ・ルーマニア)

B.C.の新しいハイブリッド・フェリーが、ポーランドから2か月近くかけて、今日の正午頃、リッチモンドのB.C. Ferriesの施設に到着した。Salish Orcaは、天然ガスとディーゼルにより駆動する。(中略)

Salish Orcaは、今年船隊に加わることになっている3隻のフェリーの1番船。この新しいSalish級の船は、50年以上も運航して引退することになっているQueen of BurnabyやQueen of Nanaimoと代替する。

Remontowa Shipbuildingは、約2億ドルで、この新しいフェリーを建造する契約を締結していた。

長さ105メートルで車両145台、乗客600人を積載でき、B.C. First Nationの芸術家によってデザインされたイラストで装飾されている。(後略)(Times Colonist: January 10, 2017 10:24 PM)

Daewoo Shipbuildingの下請け労働者は失業の危機(韓国)

1月11日、ソウル発。南朝鮮(注、韓国)の大手造船所のDaewoo Shipbuilding & Marine Engineering Co.の何千人もの下請け労働者は、この造船業者が海洋施設の新契約を失注したことから失業の瀬戸際にいる、と業界筋が水曜日に話した。

同筋によると、Daewoo Shipbuildingは11の海上プラントを保有しており、うち6つは、今年、引き渡される予定になっている。

通常、1日当り2,000人までの労働者が、1つの海上プラントで動員されており、合計5,400人の労働者の大半が下請け企業から来ており、現在、同造船所の海上施設事業に打ち込んでいる、と同筋は語った。

問題なのは、この造船所が過去2年間に海上施設の契約を殆ど獲得できなかったことから、労働者の中に解雇されるかもしれない者がいるということだ。

Daewoo Shipbuildingの地元競合他社のSamsung Heavy Industries Co.は、最近、海上施設を建造する12億7000万米ドルの取引を確保し、新たな注文を得ようともがいている南朝鮮(注、韓国)の造船業者にとって、今年最初の巨大取引となった。

浮かび続けるための最後の手段として、地元造船業者は、人員削減やその他の経費節約策を推し進めている。Daewoo Shipbuildingは、昨年暮れまでに20パーセント余の職員を削減して、10,000人にしようと模索していたが、この対策は実行できなかった。

南朝鮮(注、韓国)の造船業者は、2008年の世界経済危機以降、深刻な経済的負担を抱えており、船舶過剰の中、新規注文は無くなり、中国の競合他社との厳しい競争に晒されている。(Yonhap News: 2017/01/11 09:10)

豪華クルーズ船がブラフに寄港(ニュー・ジーランド)

豪華クルーズ船が、ブラフ港への予定外の寄港を行った。

フランスのクルーズ船、L'Australは、洋上である物体と衝突したと伝えられているが、ブラフのSouth Port(=南港)に寄港した。

200人以上の乗客と船員は、木曜日の午後6時30分頃、同船を修理するために下船した。乗客らは、ブラフの同港から町の中心にバスで運ばれた。

乗客全員には当初、下船するように言い渡されたが、初期検査が行われた後、船内に戻ることができることとなった。

ブラフは、ニュー・ジーランドを観光しているこのクルーズ船の寄港を予定していなかった。(The Southland Times: Last updated 21:04, January 12 2017)

Marlink、新しいStena Lineのフェリーに多周波帯通信を追加(スウェーデン)

Marlinkは、Stena-Line closed user group(=クローズド・ユーザー・グループ、注、特定人だけがアクセスできる掲示板)(CUG) のサービスの下、4隻の新しいStena Lineの船舶の第1船で、マルチ・バンド・コミュニケーション・ネットワーク(=多周波帯通信網)を拡張した。

この新たな設置により、Marlinkは、Stena Line船隊全体の運航アプリケーションや通信事業の他、乗客や船員の高水準の接続性を提供する意図だ。

Stena Line船隊向けに開発された多周波帯通信網には、入港中のインターネット・ワイファイ網の他、very-small-aperture-terminal(=超小型地上局)(VSAT) や、航海中の接続性のためのGSM 3/4G(注、携帯電話の無線通信方式の一種)が含まれる。(中略)

Stena Lineは現在、年間700万人以上を乗せている。

先月、ドイツに本拠を置く船舶運航者であるNSC-Groupは、60隻からなる船隊に海洋広帯域VSAT(=超小型地上局)を提供するに当たり、Marlinkを選んだ。(Ship Technology: Jan 13 2017)

南朝鮮、新規クルーズ客船会社に資金提供、他の客船会社に財政支援へ(韓国)

Oceans and Fisheries Ministry(=海洋水産部)によると、南朝鮮(注、韓国)は、国内の港湾に寄港するクルーズ客船会社に金銭的な利益を与えるべく、8330万ドルを提供してクルーズ事業を急騰させる計画を立てているという。

同国は、中型中古船市場に参入すると言われている新設会社のKorean Cruise Lineに資金提供するとも言われている。The Korea Herald紙によると、資金提供は、政府が約10パーセント寄与する計画だが、大半は民間部門からのものとなるという。

「専門家によると、50,000トンから70,000トンのクルーズ船1隻が就航すれば、クルーズ乗客数は100,000人以上になる可能性があります。」とOceans and Fisheries Minister(=海洋水産大臣)のKim Young-sukは、Yonhap News Agency(=聯合通信)とのインタビューにおいて語った。

これは、朝鮮(注、韓国)での最初の新規企業ではなく、つい最近、Harmony Cruiseが乗客700人乗りのClub Harmonyを使って、2012年に初就航シーズンを運航した。

この客船会社は、ソウルに本拠を置くPolaris Shippingによって経営されていた。ここは当時、13隻の貨物船も保有していた。同船は、釜山から3泊と4泊の航海を行ったが、需要が軟調のため、市場に参入して1年で運航を中止している。(Cruise Industry News: January 13, 2017)

2027年までに電動船市場は200億ドルに達し得る、調査が示唆

新たな調査では、100%再生可能エネルギーにより駆動する世界初の自給自足船が、6年間の世界一周旅行をすることを準備しており、電動及びハイブリッド船舶の世界市場が、10年間で200億ドルに上昇するものと推定している。

市場調査会社のIDTechExの分析者は、海運業を調べて来ており、ハイブリッド船と電動船の収益性が浮かび上がって来ていることを強調している。

この調査によると、工業及び商業外洋船の船主は、非常に大きな環境圧力により、2017年までに急いで準備することが余儀なくされることになる。電動及びハイブリッド市場は、現在、業界内販売額の僅か1~2パーセントを数えるだけだが、安価な電力と信頼性の上昇により、劇的に増加することを調査者は示唆している。

電池性能と価格の着実な改善、充電の高速化が、需要をかき立てていると言わている。電池の充電が、船上でより手ごろな価格で、よりエネルギーの得られるものが提供されることになって来ていることから、この調査では、船内電気機器販売の可能性がかなり増加することを強調している。

規制されないままならば、船舶の排ガスは、今後30年以上で世界の17%近くにまで上昇するものと予測されており、この分野では、業界を持続可能な軌道に向けて変針させるために革新的な解決策が必要となっている。

この種の新機軸となるものの草分け的な例が、今週初めに発表された。この春に6年間の航海に出発するため準備している世界初の排ガス・ゼロ船だ。

Solar Impulse 2 of the seasとなった元レース船のEnergy Observerは、今やソーラー・パネル(注、太陽電池パネル)、風力タービン、水素燃料電池を備えており、電池に電力を供給するために100%クリーン・エネルギーを使用する。

この525万ドルの船は、電解と呼ばれる化学過程を利用して海水を液体水素燃料に変換する。Frederic Dahirel船長とVictorien Erussard船長が、2月にブルターニュ地方のフランスの造船所から、パリに同船を操船することとなる。パリが、50か国101ヵ所の目的地の最初の目的地となる。

「私は新しい技術に夢中になっています。」とErussardは話した。「自給自足船を建造することは、「非現実的なもの」に見えたものですが、これは途方もない船になります。大変に前途有望なものです。」

10月、International Maritime Organisation(=国際海事機関)(IMO) は、排出削減戦略についての世界的な取り組みに関する、2023年までの工程表を承認した。2018年に発効する予定になっている。同機関は、行動が遅延していることを巡り批判されてきた。ちょうど1日前、170か国が、2020年に硫黄排出の上限を導入する新たな世界的な協定に合意している。

この分野の事業の協調努力は、低炭素移行に火を付けている。日本の組織であるPeace Boat(=ピースボート)は、Ecoship設計を導入しようとしている。これは、クルーズ航海での炭酸ガス放出を40%にまで削減し得るものだ。この構想は、元々COP21(=第21回気候変動枠組条約締約国会議)で発表されたもの。この会議の期間中、この世界最大のソーラー船は、6つの環境会議や行事を主催した。(edie.net: 13 January 2017)

幽霊船:悲劇的なCosta Concordiaの残骸は、転覆して32人が死亡した5年後、造船所で屑鉄にすべくバラバラに(イタリア)

イタリアのクルーズ船Costa Concordiaが転覆して32人が死亡して、5年近くになる。

この船は4,252人を乗せていたが、2012年1月、トスカニー(注、トスカーナ)州近くのジリオ島沖で、水面下の岩に衝突して無残な最期を遂げた。今や5年が経過し、この悲劇の船の残骸は、ジェノバ港で取り壊されているところだ。144,500トンの船は、作業員が屑鉄にすべく解体するにつれ、見分けのつかないものとなっている。

この錆びついた金属構造物は、32人が船内で逃げ場を失い、溺死した悲劇を思い起こさせるくすんだものとなっている。この死者総数は、第二次世界大戦以来、イタリアで最悪の海難事故となっている。

船の舵を取っていたのはFrancesco Schettinoで、4,200人の乗客が安全に陸地に着く前に船から消え失せ、「Captain Coward(=腰抜け船長)」のあだ名が付けられている。過失致死罪で禁固16年の刑が言い渡された。(Daily Mail: 13:54 GMT, 14 January 2017)

マニラは今やクルーズ母港(フィリピン)

フィリピン、マニラ発。史上初めてマニラの家族は、クルーズに出かけるのに、もはや香港やシンガポールに飛行機で行く必要がなくなった。

大手海運会社のStar Cruisesは、今週、マニラであった記者会見で、家族向け豪華クルーズ船の1隻であるSuperstar Virgoが、マニラを母港の1つとすると発表した。

Star Cruises president(=社長)のAng Moo Limは、フィリピン人海員が過去20年間の同社のDNA(=デオキシリボ核酸)の一部となってきたことから、他のアジアの5港に加え、マニラを母港に選んだと説明した。

「Star Cruisesは、23年前にフィリピン人を採用した最初の大手クルーズ客船会社であり、今やマニラの母港から、弊社のお客様としてSuperstar Virgoにフィリピン人を迎える最初の国際クルーズ客船会社となり、うれしく思います。」とLimは声明文において述べた。

マニラは、母港としてSuperstar Virgoのマニラ―ラオアグ―高雄(=カオシュン)―香港航路の起点と終点になるばかりではない。現在、香港、中国、台湾に続いて、シンガポール、マレーシア、タイが主役となっているアジアのクルーズ地図に、マニラを記すことでもある、とStar Cruisesのsenior vice president for sales(=上席営業部長)であるMichael Gohは話している。

これまでのところ、他のクルーズがマニラに寄港するだけであることから、Star Cruisesは、マニラを母港とする唯一の会社である、と同社のassistant vice president for sales(=営業部長補佐)のAndrea Manzanoは語った。

この発表は、フィリピンの Department of Tourism(=観光局)(DoT)のNational Cruise Tourism Strategy(=国家クルーズ観光戦略)の完成にちょうど間に合った、とDoT assistant secretary for tourism and development planning(=観光局観光開発計画次官補)のMaria Lourdes Japsonは語った。これは、フィリピンがクルーズ産業において主要な競技者となることに役立つものと考えている。

更に過去5年間において、フィリピンへのクルーズ船の寄港は52.5%増となっており、格好の目的地となっているのは、マニラ、ボラカイ島、パラワン島、ボホール島、そしてシアルガオ島となっていると付け加えた。

今年、この国には100隻以上のクルーズ船の寄港があるものと期待されている、と語った。(後略)(Philippine Star: Updated January 14, 2017 - 3:51pm)

沖縄の警官、12億円相当の覚せい剤を所持していた台湾人6人逮捕(日本・台湾)

沖縄発。6人の台湾人の男が、恐らくは組織的な密輸活動により、那覇港から10億円以上相当の覚せい剤を密輸しようと試みて逮捕された、と警察は日曜日に話した。

税関職員は先月、那覇港で、台湾から沖縄県に向けて出発したクルーズ船(注、SuperStar Aquarius)から下船した男のうち2人が胴体に縛り付けていた4キログラムの覚せい剤を発見した、とNippon News Network(=日本ニュース・ネットワーク)が報じた(1月15日)。

警察は、本件に関与した他の男も逮捕した。1人はこの同じ船に乗船しており、他は薬物を沖縄で待っていた。6人の男全員が、約12億円相当の覚せい剤、合計17.2キログラムを密輸しようと試み、Stimulant Drug Control Law(=覚せい剤取締法)違反の疑いで逮捕された。

警察では、組織化された密輸活動の可能性を捜査している。(The Tokyo Reporter: January 15, 2017)

チャールストン港に入ったクルーズ船から救命筏が落下(米国)

月曜日の午後、チャールストン港に入ったクルーズ船から救命筏が落下した、とU.S. Coast Guard(=合衆国沿岸警備隊)の広報官が確認した。筏には誰も乗っておらず、怪我人は報告されていない。

合衆国沿岸警備隊の広報官は、船の職員が救命筏を回収しようと試みているところで、沿岸警備隊が可能性ある汚染の影響を査定すると語った。

The Post and Courier紙は先週、RoyalCaribbeanのGrandeur of the Seasが今日、チャールストンに接岸すると報じていた。同船はチャールストンに9時間寄港する予定。(Charleston Post Courier: Jan 16, 2017)

中国のクルーズ10港、2016年に更なる成長を記録(中国)

中国は、市場の成長が継続していることを反映し、2016年にクルーズ10港で、さらに高い数字を記録している。

この10港は、上海、大連(=ターリエン)、天津(=テンチン)、煙台(=イェンタイ)、青島(=チンタオ)、舟山(=チョウシャン)、厦門(=シアムン、アモイ)、広州(=クワンチョウ)、海口(=ハイコウ)、三亜(=サンヤー)であり、昨年、合計996隻のクルーズ船を迎え、2015年から58%の増加だった。913隻余が母港への寄港であり、前年比で69%増だった。この10港では、合計226万人のクルーズ客を記録しており、2015年に比べて82%の増加だった。

上海の宝山(=バオシャン)区にあるWusongkou International Cruise Terminal(=上海呉淞口国際郵輪港)は、依然として最も混雑しているクルーズ港であり、509回の寄港を登録しており、中国の市場占有率の51%を占めている。乗客数は147万人を数え、市場占有率の65%を占めている。

2番目に混雑しているクルーズ港である天津では、128回のクルーズ船の寄港があり、乗客は357,831人で、市場占有率でそれぞれ14.3%、16.3%を占めている。

3番目に混雑している広州は、104回の寄港で、乗客は162,984人。それぞれ市場占有率の10.4%と7.2%を占めている。(Seatrade Cruise News: Posted 18 January 2017)

ソレントのWightlinkのカー・フェリーで出火(英国)

ソレントを横断中のカー・フェリーから出火した火災は、空調設備から始まったものかもしれない、と運航事業者のWightlinkは話した。

グリニッジ標準時間9時に、ポーツマスからワイト島のフィッシュボーンに航海中にSt Faithという船の甲板で火の手が上がった。

同社は、この火災は「non-passenger area(=非旅客区画)」で発生したもので、数分内に船員によって消火され、乗船していた65人にけが人はいなかったと話した。

フェリーの運航は通常の状態に復帰した。St Faith は、調査が行われている間、運休した。(後略)(BBC News: 19 January 2017)

Carnival Corp.、新しいPrincessとHolland Americaのクルーズ船建造契約に署名(米国)

Holland America LineとPrincess Cruisesは、イタリアの造船所のFincantieriとCarnival Corporation & plcとの間で署名された船舶建造契約の下で、真新しい船を受け取ることとなった。

Holland Americaの船は、この客船会社の新しいPinnacle級の第3船となる。2012年に引き渡されることになっている乗客2,660人乗りの船は、昨年のKoningsdamや2018年のNieuw Statendamの設計に続くもので、一握りの新しい構想の他、映画のスクリーンを備えた2層のLido(=船尾の)プール、海鮮料理食堂のSel de Mer、家族用船室や1人用船室が含まれている。

Princess Cruisesの新しい乗客3,660人乗りの船は、Royal級の船の第6船であり、Royal Princess、Regal Princess、今年のMajestic Princess、2019年と2020年の2隻の名称未定船の姉妹船。今日発表された船は、2022年に引き渡され、このクルーズ客船会社の新しいOcean Medallion(注、「大洋円形メダル」の意)というクルーズ体験を個人化することとなるウェラブル(=着用可能な)技術を目玉としている。またアトリウム・ハブ(注、「中心部の吹き抜け」の意)やMovies Under the Stars(注、「星空の下の映画」の意)のような商標となっているPrincessの体験もあり、船室の81パーセントにバルコニーが付く。

この協定書は、Carnival Corporationが2017年から2022年の間に引き渡される予定の新しいクルーズ船が、ここの商標内で今や19隻になったことを意味する。

「弊社では、これら2隻の新船を正式に発表し、既にお客様を世界中に航海させている姉妹船の成功と人気の上に建造することで、大いに喜んでおります。」とCarnival Corporation CEO(=最高経営責任者)のArnold Donaldは声明文において述べた。「弊社の目標は、1年間に弊社で航海するお客様が1150万人という予測を超えることにあり、クルーズ休暇の世界的な急成長の需要を巡り、追加の興奮を生み出す一方で、これらの新船が、一生の思い出となる休暇となる更なる機会を、弊社のお客様に提供することにあります。」(Cruise Critic: January 19, 2017)

クルーズ船のウェイターが十代に口腔性交されて逮捕された、と代理話す(米国)

フロリダ州フォート・ローダーデール発。Holland Americaのクルーズ船のウェイターが、家族とMS Veendamという船に乗船していた15歳の少女から口腔性交され、木曜日に逮捕された、と当局者は話した。

逮捕報告によると、事件はGede Sukrantaraの勤務時間が終わった日曜日の晩に発生したという。

Broward sheriff(=ブロワード郡保安官)のdeputies(=代理)は、Sukrantara(26)は、同船の12階で被害者と会って、2人はキスをし始めたと話した。

2人は寝室に行き、そこでSukrantaraはドアに鍵をかけ、この十代は口腔性交をしたと代理は話している。この被害者は翌日、職員に事件を報告した。

木曜日に刑事がSukrantaraを取り調べ、その少女から口腔性交されたことを自白したという。被害者の父親も取り調べを受け、告訴の意思を表明した。

Sukrantaraは、未成年者と淫らかつ猥褻行為を行った容疑で逮捕された。(KPRC Houston: 1:11 PM, January 20, 2017)

済州島に来る中国人観光客が減少(韓国・中国)

春節としても知られている中国の旧正月のお祝いを前に、済州(=チェジュ)に暗雲が漂っている。春節は、伝統的に莫大な数の中国人をこの行楽の島にもたらしてきた。

木曜日、Jeju Special Self-Governing Provincial Tourism Association(注、「済州特別自治州観光協会」の意)によると、1月27日から2月2日までの1週間の休暇中に、42,880人余の中国人観光客が予想されているが、昨年の8,505人から減少しているという。航空機による到着数は37.5パーセント減で、僅か25,920人になり、残りはクルーズ船で立ち寄るだけとなる。

1つの理由が、北京(注、中国政府)が朝鮮(注、韓国)への安売りパッケージ・ツアーを取り締まっていることと、ある種のチャーター便を禁止していることにある。恐らくは、ソウル(注、韓国政府)がU.S. Terminal High-Altitude Area Defense(=合衆国終末高高度防衛)砲兵隊を当地に駐留させる決定を行ったことを受けて、警告射撃をしている可能性がある。

「北京は、1月と2月の間を含む新たな6航路に対する韓国の航空会社の申請を拒否したのです。」と同協会の広報担当者は語った。

観光業界は懸念している。貸し切りバスの協会のある職員は、次のように語った。「中国からの団体観光客が先細りになった結果、貸し切りバスの僅か10~15パーセントしか運転していません。」

今年、クルーズ船は、この島に約730回寄港するものと見られていたが、しかしクルーズ会社2社が、済州への航海数を削減した。しかしこれは、全てが悪い知らせではない。昨年の暮れ、済州道政府は、観光推進のための新たな取り組みを始めた。安売り旅行を排除し、広範な諸国からより個人旅行者を惹きつけようというものだ。

本島は、観光政策の焦点を量的成長から質的成長に移すことにしており、人数が減少しても、収入を上げる結果になることを期待している。(The Chosunilbo: January 20, 2017 12:54)

Trump大統領に抗議して労働者、オークランド港に姿を見せず(米国)

オークランド発。港湾当局者によると、数人の組合労働者は今日、オークランド港に姿を見せず、事実上、1つの海上ターミナルが閉鎖され、一時的に船舶の運航が停止したという。

Communications Director(=広報監督)のMike Zampaは、今朝、港湾労働の約10パーセントしかこなせず、港中の荷役作業が影響を受けたと話した。

Zampaは、船舶内では荷役作業は行われず、トラック運転手はコンテナを降ろしたり、載せたりはできるものの、そうしたことをする長い列をなしていると話した。

同港筋は、International Longshore Warehouse Union Local 10(=国際沿岸倉庫組合第10支部)の組合員が、President Donald Trump(=Donald Trump大統領)の就任に抗議して、今日は姿を見せない決定を行ったと話した。

これまでILWUは、Trumpを承認しないと主張してきており、組合幹部は「Donald Trump is not the solution to America's problems, he is the problem!(=Donald Trumpはアメリカの諸問題の解決にはならない。奴こそ問題だ!)」と言っている。

Zampaによると、通常操業は明日以降、再開の見込みだという。(KTVU San Francisco: Jan 20 2017 05:57PM PST)

ガンビアでドバイから来たクルーズ船の乗客が行方不明(ガンビア・アラブ首長国連邦)

ガンビアで、論争の的となった選挙結果を受け、同国が緊急事態宣言をした後で、クルーズ船客5人が行方不明になった。

Cruise Arabia & Africaの報道によると、行方不明者は、船員2人と乗客3人だという。一方、会社のウェブサイト上にある声明文では、船員と乗客が行方不明になっていることを確認しているが、詳細は提供していない。

Cruise Arabia & Africaによると、DolusSea Cruise Lineのoperating manager(=運航支配人)のAdnan Williamは、船は予定されたクルーズ旅程の一環として、水曜日の朝にガンビアの首都バンジュルに接岸したと話している。

「予定通り、本船は1泊滞在しましたが、寄港地観光の1つ(の団体)が、水曜日の晩になっても、船に戻って来なかったのです。所在を追跡すべく警察と作業をしているところですが、陸上の状況はかなり流動的です。」と話した。

「緊急事態が宣言され、国内で暴力行為が差し迫っている可能性があるとの報道があり、弊社では、本船を投錨地に移動させる決定を行いました。ここは、より安全なのです。しかし乗客を残して立ち去ることはできません。」と付け加えた。

このクルーズ客船会社、DolusSeaが出した声明文では、船は港に留まったが、安全上の理由から投錨地に移動しているという。声明文では、同船が「stranded(=立ち往生した)」という表現を拒んでいたが、行方不明者を見つけずに立ち去ることができないことは認めていた。

「お客様と船員の安全は、弊社の第一の優先事項です。」とこの声明文にはあった。

ガンビアは、現職の大統領が受け入れることを拒否した論争の的となっている選挙結果を受けて、緊急事態を宣言した。西アフリカ諸国は、この現職大統領が敗北を認めないのならば、権力を強制的に剥奪すべく軍隊を派遣すると述べている。

この状況で、同国から観光客が大量に脱出する事態となっており、連合王国(注、英国)と合衆国の政府は、絶対に必要な旅行ではない限り、同国へは渡航しないよう、旅行情報を出している。

ドバイに本拠を置くこのクルーズ客船会社のウェブサイトによると、船は1月にケープ・タウンを出発して、西アフリカ沿岸を北上する航海の途中だったという。(Arabian Supply Chain: Jan 22, 2017)

観光業に飢えた日本、更なるクルーズ船用ターミナルを欲する(日本)

東京発。日本政府は、観光業の増大により経済を急騰させることを視野に入れて、クルーズ船にとって効率的な大型港を造成すべく、市当局とクルーズ船運航事業者が手を組むことを希望している。

Ministry of Land, Infrastructure, Transport and Tourism(=国土交通省)は、市政機関とクルーズ船運航事業者からの共同開発計画を求めている。

この考えは、国と市役所が埠頭の造成を扱い、クルーズ船運航事業者が旅客ターミナルを建築することに向けたものだ。

クルーズ船に特化した港は、税関と入国管理を扱う能力があることが必要となる。政府は、それぞれに10億円(880万ドル)までの費用を見積もっており、クルーズ船運航事業者を優遇する条件を付けた投資構想を作り出す計画をしている。

Nippon Yusen(=日本郵船)と横浜市役所からなるチームは、2002年に開発されたOsanbashi Yokohama International Passenger Terminal(=横浜港大さん橋国際客船ターミナル)を改装する計画案を出している。日本郵船のAsuka II(=飛鳥II)というクルーズ船は、横浜港を本拠としている。同社は、2020年頃に新船を追加することを検討しているが、新港の開発が将来の安定的な事業を確保する上で助けとなるものと考えている。

横話市役所も、数カ所の既存の埠頭でクルーズ船港を造成する可能性を研究しており、これには、主要な地元観光地となっているRed Brick Warehouse(=横浜赤レンガ倉庫)地域の近くにある埠頭が含まれている。

九州という本土の南部にある熊本県と長崎県では、合衆国企業であるRoyal Caribbean InternationalとCarnivalが、八代港と佐世保港の地元地方自治体提携者と共に、個別に開発計画を提示している。マレーシアのGentingは、静岡県での港湾計画を提案しており、日本の南端県である沖縄では、数社の外国クルーズ運航事業者が、同様の計画を提案している。

運輸省(注、国土交通省)によると、2016年にはクルーズ船経由で199万人の観光客が日本に到着しており、1年前よりも80%増になっているという。増加している海外からの大型旅客船は、同国中の港湾に寄港しようとしている。クルーズ船客は裕福である傾向があり、それぞれの港湾で平均30,000円から40,000円消費する。日本政府は、2020年までに500万人にすべく、港への到着を増やすことを狙っている。(Nikkei Asian Review: January 23, 2017 2:00 pm JST)

Tallinkのリガ―ストックホルム航路の船、1月24日からVartahamnenを使用開始(ストックホルム)

1月24日火曜日から、ストックホルムを訪れる全てのTallinkとSilja Line商標の船舶は、新しくて現代的なVartahamnenを使用することとなる。リガ―ストックホルム航路の船舶も、Frihamnenからそこに移転する。RomantikaとIsabelleの双方も、この新しい港湾複合施設のバース(注、停泊地)を成功裏に試験した、とTallinkのプレス・リリースでは述べている。

AS Tallink GruppのBoard Member(=取締役)であるLembit Kitter氏は、ストックホルムのVartahamnenの新しい港湾施設は実に現代的で、Tallink Gruppが経営するストックホルムに向かう4つの航路にとって、素晴らしい出発・到着の玄関口だと話した。

「弊社のお客様が、弊社船でこの1つの港を利用することが容易になり、簡単にそこに行けるようになりました。」とKitterは述べた。

同社は親切にも、ストックホルム―リガ航路船であるIsabelleとRomantikaに向かう乗客に、新港の所在地について注意を喚起している。ストックホルムを訪れる他船であるタリン―ストックホルム航路のVictoria IとBaltic Queen、ヘルシンキ―ストックホルム航路のSilja SymphonyとSilja Serenade、そしてトゥルク―ストックホルム航路のBaltic PrincessとGalaxyは、既に長年、Vartahamnenに係留して来た。

この新ターミナルは準備が出来ており、乗客らは、既に全てのギャングウェイ(=連絡通路)、チェック・イン(=搭乗手続き)及び待合区画、そこにある食堂(注、1軒)を利用することが可能。Tallink Silja ABの会社事務所も、同じ週に新しいVartahamnenターミナル・ビルに移転する。(PortNews IAA: 2017 January 23 16:43)

リスボンのフェリーの衝突で34人怪我(ポルトガル)

旅客フェリーがリスボンの埠頭に衝突し、少なくとも34人が軽傷を負った。

この船は事故発生当時、バレイロからテーガス川の対岸に向かうところだった。下船しようとして既に起きていた乗客が、前方に投げ飛ばされて怪我をした模様だ。

原因は確定されていないが、このフェリー会社の会長は、あらゆるものが事故が濃霧によるものであることを示唆しており、埠頭での視程が低下していたと語った。(euronews: 25/01/2017)

クィーンズで最初の新しいCitywide Ferry埠頭の工事始まる(米国)

新しいCitywide Ferry(注、「都市全域フェリー」の意)が今年の夏の運航を開始する準備をしていることから、最初のフェリー上陸地の工事が水曜日にクィーンズで始まった。

3枚の完成予想図には、ロッカウェーのBeach 108th Street(注、「108番通り浜」の意)とBeach Channel Drive(注、「運河大通り浜」といった意)の上陸地が、どんな風になるかが示されている。

数か月内にフェリー運航が始まるまでには、竣工することになっている。Citywide Ferryの片道乗船は、地下鉄やバスと同額。

2018年までに、全5区の21の上陸地を19隻のフェリーが運航する見込み。(NY1: Updated Wednesday, January 25, 2017 at 02:40 PM EST)

女性がクルーズ船で「忘れられない出来事」で重傷(ニュー・ジーランド)

20歳の女性が、ウェリントンの南東のクルーズ船で「traumatic event(=忘れられない出来事)」で深刻な脊椎損傷を負った。

この出来事は、Royal Caribbean InternationalのLegend of the Seasという船で発生したものだと、Maritime New Zealand(=ニュー・ジーランド海事局)の広報官は話した。

Life Flight Westpac救命ヘリコプターの乗員であるMike Beausoleilは、この救急サービスは木曜日の午前12時30分にケープ・キャンベルの南東約32キロメートルの現場に呼び出されたと語った。

女性は腰背部を骨折したもので、同船から吊り上げられて、直ちにWellington Hospital(=ウェリントン病院)に、深刻だが安定した容体で空輸された。Beausoleilは、怪我をどのようにして負ったのかは知らないと語った。(中略)

船は南島の東海岸を北上中で、事故当時はクック海峡を通過中だった。現在はブリズベンに向かっており、日曜日に到着する予定。(The Dominion Post: Last updated 14:09, January 26 2017)

Krasnoye Sormovo造船所が2017年にクルーズ定期船の建造を開始する(ロシア)

Krasnoye Sormovo造船所(United Shipbuilding Corporationの一部)とGoznak-Leasing、そして海運会社のVodohodが、Project PV300というクルーズ定期船の建造・引渡の3者契約に署名した。建造作業の準備は、同造船所で進行中だ。

開発事業は直ぐにも始まり、同造船所は今年、工事に取り掛かる。この契約では、定期船は2020年2月1日までに竣工し、顧客(Goznak-Leasing CJSC)と荷受人 (Vodohod)に引き渡されることとされている。これは、中期間内にロシアの造船所で建造される予定になっている、この事業の2番船となる。

Project PV300というクルーズ定期船は、新世代の4層甲板船。長さ141メートル、幅16.8メートルで、旅客定員342人、船員144人、巡行速力毎時22.5キロメートル、航続距離は自立状態で約6,000キロメートル。

Russian Maritime Register of Shipping(=ロシア海事船名録)のM-Пр 3.0 (ice 30) A船級の本船は、海洋と沿海水域で運航可能であり、波高3メートルまでならばラドガ湖とオネガ湖でも運航可能。本船は、Marine Engineering Bureau-Design-SPbが設計した。Krasnoye Sormovo造船所は、その歴史上初めて、Project PV300を建造することとなる。

この新しいクルーズ定期船は、ボルガ・ドン運河を経由するモスクワ―ロストフ・オン・ドン間の他、モスクワ―アストラハン間や、ラドガ湖やオネガ湖を横断するモスクワ―サンクトペテルブルク間といった長距離クルーズ航路で、乗客を輸送するものとされている。

Krasnoye Sormovo造船所は、その歴史上、1,750隻以上の異なる船舶を建造して来たことに言及しておかなければならない。この数字には、105隻の旅客船、汽船、発動機船、そしてディーゼル・エレクトリック船が含まれる。(後略)(Hellenic Shipping News Worldwide: 27/01/2017)

ムヘーレス島のフェリーは鎮火(メキシコ)

カンクン発。1月25日水曜日、乗客がカンクン沖のイスラ・ムヘーレスという島に向かうUltramarのフェリーに乗船する準備をしている中、突然出火し、同船は大火災を起こした。

ある乗客は、火事は人々が乗船している最中に発生したと話した。他のソーシャル・メディアでの投稿では、怪我人はいなかったと述べていた。

このフェリーは、カンクンのプラヤ・トルツガとムヘーレス島の間で運航している。火災はカンクン地域消防隊により消火されたが、機関故障によるものとされた。(中略)

Port Captain(=港務監督)は、被災船の付近では、全ては船舶は依然注意するよう勧告した。火災状況の調査が続いている。(The Yucatan Times: Thu, Jan 26th, 2017)

P&O Ferriesの職員、Spirit of Britainでの薬物検査で不合格(英国)

別の海峡横断フェリーに乗務する職員が、抜き打ち薬物検査で不合格となった。姉妹船でかなりの人員が捕まって、ほんの数週間後のことだ。

フラグシップのSpirit of Britainに乗務していた106人の船員のうち、合計8人が月曜日の検査で陽性を記録した。フェリー会社幹部は、尿検体の更なる分析結果が戻って来るのを待つ間、休職にしたことを確認し、従業員全員を検査することを約束した。しかしこの8人の職員に上級船員はいない、とP&O Ferriesの広報担当者は付け加えた。

この発覚は、同じくドーバーに本拠を置くPride of Canterburyに乗務していた104人の優秀な船員のうち、13人が先月、薬物検査で不合格になった後で明らかになったものだ。フェリー広報担当者は、この13人は、10人が解雇されて、2人は仕事に復帰したと話した。

同社では、例外を許さない薬物政策を続けると約束しており、これに従わないいかなる従業員も解雇すると話した。(後略)(Kent Online: 26 January 2017)

Azerbaijan、TITR向けの新しいフェリーを惹きつける(アゼルバイジャン)

Azerbaijan Caspian Shipping Companyは、Trans-Caspian International Transport Route(=カスピ海横断国際輸送航路)(TITR)に、もう1隻のフェリーを就航させた。

同社は、この航路での運送業務で「Agdam」というフェリーを使っていたもので、同航路は東西ユーラシア間の輸送接続を提供するために作られたものだ。

フェリーは、Zikh Shipyardで改修工事をした後に運航を開始する。「Agdam」は、バクー―トルクメンスバシ―バクー航路と、バクー―アクタウ―バクー航路で使用される予定。

現在、Azerbaijan Caspian Shipping Companyは、13隻のフェリーを保有しており、うち2隻は、Ro-Ro式のフェリーだ。これらのフェリーのうち7隻は、乗用車28台まで積載可能だが、他の6隻は、52台から54台の乗用車を積載できる。

アゼルバイジャンは、海運業の開発と海事社会基盤の改良に、高い優先順位を付けている。政府は既に、State Program on Development of Shipping in Azerbaijan for 2016-2020(=2016年―2020年のアゼルバイジャンにおける海運発展国家計画)を承認している。

TITR(=カスピ海横断国際輸送航路)は、中国、カザフスタン、アゼルバイジャン、ジョージアを通り、その後、トルコとウクライナを経由してヨーロッパに至るものだ。約300,000個から400,000個のコンテナが、2020年までにカスピ海横断国際輸送航路を経由して輸送されるものと見られており、アゼルバイジャンに莫大な財政上の利益をもたらすこととなる。(AzerNews: 27 January 2017 17:12 (UTC+04:00))

Royal Caribbean最高経営責任者:Trumpはメキシコ・クルーズに影響を与えず(ビデオ)(米国)

President Donald Trump(=Donald Trump大統領)のメキシコとの関係悪化が会社の利益に影響を与え得るかと尋ねた時、Royal Caribbean Cruises Ltd. CEO(=最高経営責任者)のRichard Fainは、Bloombergにあり得ないと答えた。

「幸運なことに、弊社は世界中に展開しておりますから、どこかで合衆国とメキシコとの間であったような如何なる問題も、弊社にとっては悪いニュースになります。」とFainは語った。「一方で良い面というのは、弊社は世界中で展開していることから、必要があれば、弊社の活動を移動させる機会を有しているということです。」

木曜日、Royal Caribbeanは、2016年度の純利益が13億1000万ドルであると報告し、2015年度と比較して23パーセント増だった。同社では、2017年には記録的な売り上げがあるものと予測しており、Bloombergでは、新しい合衆国大統領の政策がこのクルーズ会社の強気の見通しに影響を与え得るかについて尋ねた。

「これまでのところ、私が思うに、弊社では合衆国経済については全くもって非常に信頼しており、メキシコ経済についても、たとえ何らかの騒動があったとしても、まあまあ上手く行くと考えております。」とFainは語った。

Trumpは最近、合衆国とメキシコとの間に壁を建設し始める大統領命令に署名した。メディアの報道によると、White House(=ホワイト・ハウス)の報道官は、大統領はこの壁についての支払いに充てるために、合衆国への輸入品に20パーセントの税金も課すと話している。

Fainは、各国との間のレトリック(注、言葉の遣り取り)が、Royal Caribbeanの船に乗ってメキシコを旅行するクルーズ客の心を変えることになるとは考えていない。

「その問題と弊社のお客様が実際にどう行動するかという点についての実際の相互関係を今のところ見ているわけですが……、私が思うに世界は動いておりまして、弊社のお客様はこれまでにない程、航海しているのです。」とFainは話した。

Royal Caribbean Cruises Ltd.は、Royal Caribbean International、Celebrity Cruises、Azamara Club Cruisesを保有し、ドイツ商標のTUI Cruisesという合弁事業の50%の保有者であり、スペイン商標のPullmanturの49パーセントの権益を保有し、SkySea cruisesの少数株主である。同社はこれらの商標の下で49隻を運航し、他に13隻が建造中だ。(South Florida Business Journal: Jan 27, 2017, 7:09am EST)

時機を得たツイッター・アカウント文書、1939年にアメリカによって追い返されたユダヤ人難民(米国)

昨日はInternational Holocaust Remembrance Day(=国際ホロコースト記念日)だったが、この国連が指定した厳粛な記念日を、President Donald Trump(=Donald Trump大統領)は、難民が暴力から逃れて合衆国に入国することを禁止することで過ごしたのだった。しかし全く同じものだと人々に気が付かせることを意図したある新規のTwitter(=ツイッター、注、SNSの一種)アカウントで立証されているように、移民に対するTrumpの態度が痛烈に批判されているのと同じように、これは1939年にも完全に当てはまる。

@Stl_Manifestの思いつきは単純なものだ。最初に書いた人だが、1939年にMS St. Louisという遠洋定期船に乗船して北米に移民することで、Nazi(=ナチ)の虐待から逃れようとした908人のユダヤ人難民によって試みられた所謂「Voyage Of The Damned(=呪われた航海、注、映画「さすらいの航海」の原題)」で、合衆国から追い返された男女の名前の一覧と、ヨーロッパに送り返された後に最終的に殺害された場所を投稿した(この試練は、後に書籍やスター俳優が多数出演した英国映画になった。)。

学者は、St. Louisの乗客のうち約254人が、World War II(=第二次世界大戦)中に殺害されたものと見積もっている。最終的に受け入れた国は、ベルギー、フランス、その他の国だったが、ナチの脅迫に屈服したのだった。

最終的にこのツイッター・アカウントには、昨日、入手できる写真付きの250余の投稿があり、アメリカがその扉を閉ざした時の犠牲者を、強烈に思い起こさせるものとなっている。(A.V. Club: Jan 28, 2017 4:29 PM)

ロシア、クルーズ客船会社開始へ、クリミアの港に航海(ロシア)

Russian Ministry of Transport(=ロシア運輸省)が、Roy Star(ごく最近はMano CruisesのRoyal Iris)を使ったクルーズ客船会社を始める予定であることから、黒海は返り咲くことになるのかもしれない。

ロシアのメディアは、政府がSovfrachtやRosmorportと提携してクルーズ客船会社を始めることを調査したと報じている。このクルーズ客船会社の開始で、切望していた旅客輸送と経済的影響を、黒海地域に復活させることとなる。黒海の港湾は、ウクライナで地政学的な問題が生じて以来、事業が落ち込んでいた。

寄港地はヤルタ、セバストーポリ、イスタンブールであり、船はソチから周遊航海を行う。(Cruise Industry News: January 28, 2017)

私はブロワード港で抑留された、グリーン・カード保有のクルーズ客話す(米国)

メキシコからポート・エバグレーズにクルーズ船で戻って来たイラン人科学エンジニアが、日曜日の朝、U.S. Customs(=合衆国税関)の係官によって抑留された。

毎年恒例のゲイ・クルーズの乗客であるMaysam Sodagariは、2本のFacebook Liveビデオの他、自身の抑留についてFacebookアカウントに投稿した。

最初の投稿から約3時間後、バッグを持ってTerminal 18(=第18ターミナル)の外にいた。直ぐにSodagariは投稿した。「自由に家に帰ることができる。」

Sodagariは、日曜日の午後にWilton Manorsで友人らと祝杯を挙げたが、論評を得ることはできなかった。

全国では他にも、President Donald Trump(=Donald Trump大統領)による大統領命令が、入国管理に関し厳重に取り締まったことから、旅行トラブルに遭遇した人達がいた(中略)

Sodagariの状況を知って、船がまだ洋上にいた土曜日に、数人の友人がCongress(=連邦議会)の議員にツィートしていた。Sodagari自身は、イランに送還されることを心配していた。そこの政府は、ゲイの人々(注、同性愛者)を、鞭打ちや死刑により処罰することができるものとされている。

午前9時30分からSodagariは立ち往生していると投稿し、その後、Customs and Border Protection(=税関・国境警備局)の事務所に連行されたと投稿した。またCustoms(=税関)が再入国を停止したことから、2本のFacebook Liveビデオを投稿した。友人や支援者らが忠告を投稿し、将来予定される弁護士が連絡を取り、この入国管理大統領令に関する最新ニュースを投稿した。

土曜日の午後遅く、OUT Miami FoundationのExecutive Director(=事務局長)Jamie Alejandroが、SodagariとWilton Manorsから来た他の友人と一緒にいる写真を投稿した。

「CBP(=税関・国境警備局)により3時間抑留されたMaysamと一緒にいることを報告出来て、うれしいです。彼は無事で、元気です。明らかに心配し、動揺はしていましたが、元気です。」(Miami Herald: January 29, 2017 11:51 AM)

マレーシアの観光船が沈没、翌日22人救助、6人行方不明(マレーシア)

マレーシア、クアラ・ルンプール発。大半は中国人観光客の22人が、強い波を受けて船が沈没し、マレーシア海域を1日以上も漂流してから日曜日に救助された。3体の遺体は収容され、未だに行方不明になっている6人の捜索は続いていた。

この船の船長と船員1人は、政府大臣のShahidan KassimとMalaysia Maritime Enforcement Agency(=マレーシア海事執行庁)によると、軍用機によって発見され、日曜日に別の観光船によって救助されたという。船長は当局に対して、同船は、土曜日の朝にサバ州のコタ・キナバルを出発して西に約60キロメートル(38マイル)にある島、Pulau Mengalum(=ムンガルム島)に向かう途中、強い波を受けて沈没したと語った。漁師が、生存者20人と、男性2人と女性1人の死者3人を発見した。

Shahidanは、暗闇でも見える偵察機を使うなど、捜索努力は拡大していると語った。捜索区域は、南シナ海の約400平方浬(ほぼ1,400平方キロメートル)となっている。

ムンガルム島に向けて同時に出発した別の船の船長であるArwin Musbirは、New Straits Timesという新聞に対して、この行方不明になった船の後を追っていたが、出発して間もなくして見失ったと語った。島に到着して初めて、行方不明になっていたことを知ったと話した。

多くの中国人が、土曜日に始まったLunar New Year(=春節、旧正月)の休暇中に海外を旅行している。Associated Pressの記者、北京のNomaan Merchantが、この記事に貢献した。(KHQ Right Now: January 29, 2017)

MAN CryoがイタリアのフェリーのLNG燃料システムに供給されることに(イタリア)

MAN Diesel & Turboの舶用LNG(=液化天然ガス)燃料・ガス・システム製造業者であるCyroは、トルコのSefine Shipyardとの間で、イタリアのフェリーに舶用LNG fuel-gas supply system(=LNG燃料ガス供給システム)(FGSS)を供給する契約に署名した。

このLNG供給システムは、声明によると、LNG噴霧装置、圧力上昇設備、燃料貯蔵庫、熱交換器といった補助装置付きの150立方メートルの真空絶縁貯蔵タンクからなっている。

MAN Cryoシステムは、ガスをフェリーの3基ある二元燃料推進機関に供給するもので、2017年11月に引き渡される予定。この船は、この種のLNG推進船の1番船となる。

この設備は、LMG Marinがイタリアの船主であるCaronte & Tourist向けに設計した両頭船であるRoPax(=RORO方式旅客)フェリーに導入されることになり、イタリア本土からシシリー島に行く主要接続地である、Villa San Giovanni(=サン・ジョバンニ村)とメッシナ市の間にあるメッシナ海峡で主として運航する。

この長さ133メートル、幅21.5メートルのフェリーは、290台までの乗用車を2層の車両甲板に積載でき、旅客は1,500人収容できる能力がある。(Cruise Industry News: January 30, 2017)

Carnival、予約特典と新たな代理店研修コースを提供(英国・米国)

Carnivalは、予約1回につき15点を付与することにした。つまり今から2017年2月28日までLoyalty Rocks Clubで、予約1回につき15ポンドが付与されることとなる。

同社は今月末まで、バルコニーとスィートはポイント2倍に拡大し、今年の夏のイビサ島行きのCarnivalのVIP週末で勝ち残る機会を2倍にした。Carnival Cruise LineとIbiza Rocksの無料提供で、15の場所が、今年の夏、イビサ島である初日の週末宴会に提供されることとなる。予約特典の申し込みは、CarnivalのLoyalty Rocks Clubを通じて予約を登録するだけだ。

またこのクルーズ客船会社は、代理店研修プログラムであるCarnival Cruise Line University(=カーニバル・クルーズ・ライン大学)(CCLU)も始める。このプログラムは、旅行代理店がCarnival船隊についての楽しい事実を見つけることができる場所や顧客へのCarnivalの売り方に興味をそそり、楽しむことに狙いがある。旅行代理店は、次のページで登録可能(注、リンク省略)。(Cruise Trade News: 30th January 2017)

乗客が南極のクルーズ船から移送(南極・ニュージーランド)

クルーズ船で脳卒中の疑いのあるものを発症したオランダ人観光客が、南極からニュー・ジーランドに移送される。

ニュー・ジーランドのRescue Coordination Centre(=救助調整センター)(RCCNZ)は、この66歳の女性は昨日の朝、MV Orteliusで発病したと話した。

同船は、ニュー・ジーランドの南3600キロメートルの、南極の棚氷の沖のロス海にいる。同船の医療職員は、この患者は更なる治療を受けるためにニュー・ジーランドに搬送することを推奨した。

この女性を移送するため、Orteliusは620キロメートル離れた合衆国南極調査センターのMcMurdo Station(=マックヤード基地)に向かっている。

「MV Orteliusは、この女性を移送するため、条件が許せばマックヤード基地に近づこうと試みます。」とRCCNZ Senior Search and Rescue Officer(= 救助調整センター上級捜索・救助官)のChris Henshawは話した。「もし氷が同船がマックヤードに到達することを妨げた場合は、女性は同船が保有するヘリコプターでマックヤード基地に移送されることとなります。」

そこからは、治療のために明日、ニュー・ジーランドに空輸されることとなる。

「この空輸は、ニュー・ジーランド時間の火曜日正午頃行われるものと見ておりますが、ニュー・ジーランドへの飛行は水曜日になります。」

気象条件は良好だが、南極は世界で最も過酷な環境の1つであり、Henshaw氏は、あらゆる予防措置がこの移送が成功することを確実にするために取られていると語った。

救助調整センターは、南極からほぼ赤道までの、3000万平方キロメートルの捜索・救助地域について責任を持つ。(Radio New Zealand: 11:16 am on 31 January 2017)

Rosatomflot、北極原子力クルーズを強化(ロシア)

ロシア最大の原子力駆動砕氷船は、2019年まで各シーズンに5本のクルーズを行う。

史上最強の砕氷船、「50 let pobedy」は、2018年に世界のてっぺんで5本のクルーズを行う、とRosatomflotの広報が、ムルマンスクでB-Port通信に話した。

今年、Poseidon Expeditionは、2本の航海を発表している。ムルマンスク発の14日航海の出発は、6月14日と6月25日。料金は27.995ドルからで、これは1人分のものとなる。

またQuark Expeditionsは、今年の夏に同じ砕氷船で行く7月9日、20日、31日ムルマンスク発の3本の北極クルーズを売っている。(中略)

ロシアの原子力砕氷船を使った北極クルーズは、1990年に始まった。2015年、Rosatomflotは、Northern Sea Route(=北極海航路)を行く商船のtransit coyotes(注、遠くの森林火災のために送られる消防士)が急増することが予想されるとして、これ以上、観光客を乗せて航海するクルーズはしないと述べていた。今や観光が少なくとも、あと3年はメニューに載る(注、予定される)こととなった(The Independent Barents Observer: January 31, 2017)