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2006年2月

2006年2月の海外旅客船情報

クルーズ船の強姦事件で今日、陪審裁判(米国)

他のクルーズ船の従業員を誘拐して強姦したと告訴されているクルーズ船従業員に対する陪審裁判が、本日から始まる予定になっている。

Mario Batiz-Alvarezは、誘拐という1つの訴因と、同僚にわいせつな行為をしたという4つの訴因に直面している。

申し立てられている攻撃は、Norwegian Cruise LineのPride of Americaの船上で行われたもの。昨年、ナウィリウィリ港に定時寄港で船が接岸した際に、Batiz-Alvarezはカウアイ島警察官に逮捕された。

シアトルのBatiz-Alvarez(44)は、40,000ドルの保釈金の下で保護観察中。告訴人(21)は、オレゴン州に住んで い る。裁判所の記録によると、Batiz-Alvarezは中央アメリカのホンジュラス出身で、3年前に合衆国国民になった。

Batiz-Alvarezは10月、第5巡回裁判所判事N.A. Watanabeの面前で、この重罪に対し無罪を主張した。罪状認否の間、州検事のJohn Calmaは、Batiz-Alvarezにとって英語は第2言語であることを指摘した。Calmaは、陪審裁判を受けられるようBatiz-Alvarezに通訳をつけ るよう要請した。

裁判所の記録によると、告訴人はBatiz-Alvarezを拒絶したとKPD(=カウアイ島警察)捜査官に話している。女性は、 Batiz-Alvarezが(自分を)探し出して攻撃するだろうから、人に話すのが怖いとも捜査官に話している。

裁判所記録は、Batiz-Alvarezが英語を理解できることを示している。KPD(=カウアイ島警察)捜査官に対して、性行為は 合 意によるものであり、女性は「willing partner(=する気があった)」と供述している。(Lihue Garden Island: February 1, 2006 - 1:16 A.M.6:16:07 am)

クルーズ客船会社の船長が死亡しているのが見つかる(米国)

Monarch of the Seasというクルーズ船の38歳の船長が、今週、船がメキシコから北上してサン・ペドロに接岸する数時間前に死亡した。

この2,700人乗りの旅客船を運航するRoyal Caribbean Internationalが出した声明によると、当局はJoern Rene Klausen船長が月曜日の午前4時15分頃に自室で発見された と話した。

「死亡は自然死によるものであることは明らかであり、ロサンゼルスの当局者が検死解剖を行うことになる。」と声明にはあった。

ロサンゼルス郡検視官事務所のある管理職は、火曜日の晩の時点では検死は行われておらず、当事務所では話すことはないと語った。

乗客には午前7時頃、船が接岸してまもなくして、船長が少し前に死亡したことが伝えられた。本船は金曜日にサン・ペドロを出発して、メ キ シコのエンセナダへの週末の3日間クルーズから戻る途中だった。

「警察官が乗船するのを見た人がいました。全員の下船時間は繰り下げになりました。」と乗客の1人、シアトルのKen Kaganは話した。「それから遺体が載せられた車輪のついた担架が出てくるのを見ました。」

Klausenはノルウェー出身で、Royal Caribbeanで12年間働き、1等航海士、航海士長、船長として同社の何隻かの船に乗務した。2005年5月に、Monarch of the Seasの船長になった。

「Klausen船長の御家族、友人に対し、衷心よりお悔やみ申し上げます。」とRoyal Caribbean Internationalの社長Adam Goldsteinは語った。(Daily Breeze: Wednesday, February 01, 2006)

NNの船から出火、怪我人なし(フィリピン)

昨日、Negros Navigation Companyによって所有されているオリエンタル・ネグロス州バヤワン沖を航行中のSt. Joseph the Workerという旅客船の「車輌甲板」から出火した。

バコロド、イロイロ、マニラの各都市に向かっていた乗客に怪我人はなかった、とNN当局者は話した。(中略)

本船は、バコロド市のバナゴ・ポートに接岸するには無理があると見られていたが、昨夜午後11時頃に到着した。385人の乗客のうち、 56人がバコロド、89人がイロイロ、残りがマニラに向かっていた。56人のバコロド行きの乗客は、この旅客船から下船し、一方89人 は、高速船に移されてイロイロに向かった。

Region 10 Tourismの重役Butch ChanとPhilippine News Agencyの記者Ruby Yapが385人の乗客の中におり、St. Joseph the Workerの船員らの危機管理を賞賛した。(Visayan Daily Star: Friday, February 3, 2006)

フェリーの沈没で遺体発見(エジプト)

夜間に紅海で1300人近い乗客を乗せたフェリーが沈没し、多くの遺体が収容された。生存者も、カイロの南東375マイル (600km)のエジプトのサファガ港に運ばれた。

エジプト国営テレビは、救助隊が100人の生存者を収容したという海軍筋からの情報を引用したが、他の当局筋は14人から20人が助 かっ たとしている。

このフェリーは、サウジアラビアのドゥーバから横断して、金曜日の朝の午前2時(グリニッジ標準時間の真夜中)に到着することとなって い た。

捜索・救助機が、この11,800トンのAl Salam 98が木曜日の晩の午後10時(グリニッジ標準時間20時)に、最後に陸上と連絡を取った海域の近くで救命艇を発見した、とある当局者は語った。

初期報道では、Al Salam 89というフェリーとされていたが、会社関係者は、これはel-Salam Maritime Transport Companyが保有している別の船だと語った。

「多くの遺体が海から引き上げられています。このフェリーに乗っていた人たちです。」と警察筋はサファガで語った。別の治安当局筋は、 エ ジプトの航空機が海面に遺体が浮いているのを見たと話している。

乗客の大半はサウジアラビアで働いているエジプト人だと当局者は話した。しかしこの時期は、多くのエジプト人がメッカへの毎年一回の巡 礼 から帰国する時期でもある。

エジプト国営通信社のMENAは、乗客名簿を掲載した。それによると、エジプト人1,158人、サウジアラビア人99人、シリア人6 人、 パレスチナ人4人、カナダ人1人、イエメン人1人、オマーン人1人、スーダン人1人、そしてアラブ首長国連邦からの1人であった。乗務し ていた船員は100人近くだという。

MENAは、フェリーはサファガの北にあるエジプトのフルガダ港から57マイルの海域で沈没したと話している当局筋の情報を引用した。 「乗客の何人かは救助された。」としている。このフェリーはドゥーバからサファガに向かっていたもので、いずれも紅海の北の端にある。 元々は巡礼の主要港であるジッダから来た船だった。

沿岸の通信局は船員からのSOS通報を受信していない、とカイロに本拠を置くこの海運会社の社長Adel Shukriは語った。紅海のサウジアラビア側では天候が大変に悪く、激しい風と雨だったと語ったが、航海中の視界は良かったはずだと話した。

別の同社の幹部Andrea Odoneは、同船が沈没したか、生存者がいるかは確認できないと話した。「何が起きたのか判明するには少し時間がかかります。」とOdoneは話した。

エジプト運輸大臣のLutfi Mansourは、MENAに対して、国軍は現場に4隻の救助艇を送ったと話した。ジッダのサウジアラビア国境警備隊当局者は、「我々は何が起きたのかまだ知らない。沈没 したのか、転覆したのか、それとも何かがあったのかも。」と話した。

姉妹船のAl Salam 95は、キプロスの商船と衝突して、10月に紅海で沈没している。この事件では乗客の大半が救助された。1991年12月には、Salem Expressがサファガの外で珊瑚に衝突して、464人が死亡している。(Aljazeera.Net: Friday 03 February 2006, 18:30 Makka Time, 15:30 GMT)

死亡海難事故

最も死者の出た最も有名な平時の海難には、次のようなものがある。

2006年2月3日、エジプトの旅客船Al-Salaam Boccaccio 98(注、Al-Salam 98の誤り)が紅海に沈没。
2002年9月26日、セネガルのフェリーが、西アフリカのガンビア沖で嵐の中、転覆し、1,800人以上が死亡。
1996年5月21日、東アフリカのビクトリア湖でフェリーが沈没し、少なくとも500人死亡。死者800人との推定も。
1994年9月28日、フェリーのEstoniaが、バルト海で嵐の中、沈没して、852人死亡。
1993年2月16日、ジェレミーとハイチのポルトープランス間で、過積載のフェリーが沈没。500人から700人が死亡。
1987年12月20日、世界最悪の平時における海難。フェリーのDona Pazが、フィリピンで油槽船のMT Victorと衝突し、4,340人が溺死。
1986年8月31日、ソビエトの旅客船Admiral Nakhimovが、黒海で商船と衝突して両船は沈没し、448人死亡。
1986年5月25日、バングラデシュのメグナ川でフェリーが沈没して、600人余が死亡。
1981年1月27日、インドネシアの旅客船Tamponas IIから出火して、ジャワ海に沈没、580人死亡。
1956年7月25日、2隻の旅客定期船Andrea DoriaとStockholmがマサチューセッツ州沖で衝突して、Andrea Doriaは沈没。その1,706人の乗客・乗員のうち、46人死亡。
1915年5月7日、英国の遠洋定期船Lusitaniaが、大西洋横断中にドイツのU-Boatに雷撃されて沈没。1,195人死亡。
1914年5月29日、Canadian Pacificの汽船Empress of Irelandが、ケベック近郊でノルウェーの貨物船と衝突。14分で沈没して、1,012人死亡。
1912年4月12日、当時世界最大の旅客汽船Titanicが、処女航海において大西洋で氷山に衝突して沈没。少なくとも1,496人 死亡。
1904年6月15日、汽船のGeneral Slocumが、ニューヨークのイースト・リバーで出火。1,000人以上死亡。
1865年4月27日、汽船のSultanaが、ミシシッピー河で蒸気ドラムが爆発して沈没。少なくとも1,700人が死亡。 (International Herald Tribune: SUNDAY, FEBRUARY 5, 2006)

「グリース」の共同脚本家がクルーズ客船会社を訴える(米国)

「Grease(=グリース)」の共同脚本家Jim Jacobsは、クルーズ客船会社が自分の舞台を盗用したとして、ニューヨーク連邦裁判所に対し1億ドルのクラス・アクションを起こした。

Jacobsは、クルーズ客船会社は金も払わず、必要な許可も得ずに、年間を通じて「Grease」を何千回も上演したと訴えている、 と New York Postは日曜日に報じた。

著作権法違反に伴う巨額の損害に加え、Jacobsは船上における全ての無許可ブロードウェイ舞台の上演差止を求めている。

「連中は著作者の承認を得ずに上演し、著作者が決して許可しないやり方で改変し、金も支払ってもいないのですよ。」とJacobsの弁 護 人、Ron Taftは同紙に語った。「高校教師の方が分別があります。」

この訴訟においては17隻の船を名指しているが、その多くはRoyal Caribbean CruisesとCarnival Corpによって所有されているもの。いずれの運航事業者からも、この訴訟に対する論評の求めに対して、返答はなかった。(Washington Times: Feb. 5, 2006 at 9:14AM)

Aker Yard Finland、Royal Caribbean向けに9億ユーロの巨大船を建造(ノルウェー・フィンランド)

これまでに建造された中で史上最高額の商船だと造船所がラッパを鳴らした取引において、月曜日の声明でノルウェーのAker Yardsは、マイアミに本店を置くRoyal Caribbean Cruise Linesが約9億ユーロ、全長360メートルのクルーズ船を発注したと述べた。

この試作品となる船は、5,400人の乗客を輸送し、喫水線から65メートルの高さにそびえるもので、フィンランドで建造され、 2009 年秋に引き渡されることとなっている。合意には、もう1隻の選択権が付されている。

「未来に向けてこうした巨大な第一歩を踏み出したことは、ウキウキさせられるものです。Project Genesis(=創世記計画)は、本当に注目すべき船です。派手な意匠、大胆な新機軸、技術の進歩により、弊社の得意客を大喜びさせ、新しい顧客を集めることになるで しょう。」とRoyal Caribbeanの会長兼最高経営責任者、Richard Fainは声明の中で述べていた。

Aker Yards Finlandは、Royal Caribbeanの「Freedom」級の船舶を建造したことがあり、また建造中。これは現在のところ、世界最大のクルーズ船である。

このProject Genesisの船は、現在の記録保持者である、4月にRoyal Caribbeanに引き渡されることになっている「Freedom of the Seas」を、43%上回る大きさとなる。(Newsroom Finland: 6.2.2006 at 11:07)

クルーズ船が旋回して乗客が怪我(米国)

ガルベストン発。Princess Cruisesの船に乗船していた乗客と船員の何人かが、土曜日にこの船が開放水域において急旋回したときに負傷した。

2,600人乗りのGrand Princessが、土曜日の午後4時30分にガルベストン港を出港して2時間後に、1人の乗客が心臓発作を起こし、緊急に陸上で医療を受ける必要が生じた。

船を旋回させる決定をし、本船は「通常よりは大きく横に揺れて」旋回した、とPrincess Cruisesの広報担当者は話した。

船が旋回したとき、14人の乗客と9人の船員が、切り傷と打ち身を負った。船上で治療を受けた。

「乗客・船員の安全と健康が、弊社が最も優先していることであり、今回の出来事が原因かもしれない災難に対して、心よりお詫び申し上げ ま す。」とPrincess Cruisesのメディア広報窓口支配人 Karen Tetherowは話した。

同船に乗船している身元不詳の乗客が、The Daily Newsに土曜日の晩に送ってきた電子メールによると、病気の乗客を移動させる間、停船させたという。

合衆国沿岸警備隊職員が、沖合い約8マイルの同船に向かい、この病気の乗客を陸地に運んだ。船はその後、西カリブ海に向かう予定された 7 日間クルーズを続けている。ガルベストンには土曜日の早朝に戻る予定。

Grand Princessは11月にガルベストンからの週に1度の航海を開始し、4月まで出港を継続する。(Galveston County Daily News: February 7, 2006)

超特大定期船でTitanicがちっぽけに(英国・米国)

クルーズ狂は、なお一層の記録破りの超特大定期船を待ち焦がれることになる。業界はTitanicが小船に見えそうな、大変に大きな豪 華旅客船を計画している。近年、クルーズ定期船で発生している大惨事の蔓延に対抗して、昨日、14億5,000万ドルの新船の計画が発表 された。

222,000総トンのRoyal Caribbean Internationalの船は、最大の定期船の称号を保有するQueen Mary 2の1.5倍近いものだ。聖書に由来するProject Genesis(=創世記計画)と適切に名前を付けられたこの新しい定期船は、海面上65mの高さで、長さは360mとなる。

建造計画を獲得したフィンランドのAker Yardsは、5400人の乗客は比類のない活動の選択によって歓待されることとなろうと話し、2009年の暮れに船が就航したときに確かめられることになると話した。

待ち構えているかもしれない味というのは、フィンランドの西のトゥルクでProject Genesisが姿を見せるまでの短い期間、世界最大の旅客クルーズ船の役割を失敬することとなる別のRoyal Caribbeanの船から、少しづつ集めたものになり得るだろう。

160,000トンのFreedom of the Seasは3600人乗りで、6月に就航するものと見られている。アイス・スケート場、ロック・クライミング用の壁、船上サーフィン・システムを擁する。乗客らは親水公 園、遊歩道、賭博場にも行くことができる。毎日、清水を180万リットル作り出し、角氷を35トン必要とする。

Royal Caribbeanの会長兼最高経営責任者のRichard Fainは、昨日、次のように語った。

「未来に向けてこうした巨大な第一歩を踏み出したことは、ウキウキさせられるものです。Project Genesisは、本当に注目すべき船です。」

彼はProject GenesisとFreedom of the Seasが、その前任者たちにしつこく付きまとっていた明らかな悪運を、晴らしてくれることを希望することになるだろう。

Queen Mary 2の所有者であるCunardは、先月、予定されていた寄港をせずに南米クルーズで8日間過ごした乗客に、約1,000万ポンド相当(2,350万ドル)を返金することで 合意している。

この世界最大の遠洋定期船が困難に遭遇したのは、これが初めてではない。2003年にはフランスのサン・ナゼールの乾船渠で連絡通路が 崩 壊して15人が死亡している。翌年にはポルトガルに寄港後、プロペラを覆っている船首扉が閉まらなくなり、処女航海から遅れて帰国した。

P&OのAuroraもまた、不運に付きまとわれている。2000年にこの船が初めて航海に出たとき、機関不調を経験してい る。 2003年には地中海で、乗客は食中毒に罹り、昨年は再び機関が壊れて、サウサンプトンとワイト島の間に置き去りにされたのだった。

最も不幸な人は、姉妹船のOrianaに予約変更するために、その補償金を使った乗客達だった。1975人の乗客の多くが、先月、嘔吐 と 下痢の原因となる感染性の高いばい菌であるノロウイルスが船内に広がった時、病に倒れたのだった。

しかし、こうした不幸な出来事にも拘らず、クルーズは2001年9月11日の合衆国への攻撃やSARSウイルス、イラク戦争による不振 後、繁栄している。International Council of Cruise Linesによると、2004年に乗客数は10パーセント増加して1,080万人になったという。1980年以来、8パーセント以上の伸びで人数が増えてきている。

史上最大の船は、ノルウェーの所有する油槽船のJahre Vikingで、1979年に日本で組み立てられた。長さは400m以上で、重さ(注、容積の誤り)は260,851総トン。貨物収容力は564,763トンだ。(The Times: February 08, 2006)

友好の船がモンバサへの旅行を再開(ケニア)

世界旅行に出ている日本のクルーズ船のモンバサ復帰で、ケニアが安全な目的地であることが確認された、とその管理者が昨日語った。

Takao Saito氏は、にっぽん丸は安全上の懸念から、ケニアを5年間、世界一周旅行から外していたと語った。

「世界青年の船は、2001年にケニアを訪問する予定でしたが、合衆国への9月11日のテロ攻撃後、針路を変更せざるを得ませんでし た。」と話した。

この船は、日本と国連大学が資金を提供した文化交流プログラムに参加している13カ国から来た300人の若者を連れて来た。12人のケ ニ ア人が含まれている。モンバサでは、地元の若者による歌と踊りで歓迎された。

本船のケニア人の1人、Paul Nyamweya氏は、自身の航海の経験を「驚くべきものだ」と表現した。通信学生であるNyamweya氏は、この旅行に参加できて光栄だと語った。

「非常に多くのことを学びました。今や私の目は外の世界に開かれました。」と話した。もっと多くのケニアの若者が、このプログラムに参 加 すべきだと力説した。

Egerton University大学の学生Dickens Osanoは、インターネットでこれについて書かれたものを読んで、プログラムに応募したと話した。「正に一生の経験となりました。」と語った。

オーストラリアから来たEmily McConochieさんは、次のように話した。「これは素晴らしいです。ケニアに大変好印象を持ちました。」

彼女は日本政府主催の夕食会で、船上でのケニア人の仲間や友人について話をした。青年問題大臣のMohammed Kutiが、夕食会に出席した。

船は今晩、出発する。(The Nation: February 8, 2006)

フェリー犠牲者の捜索延長(インドネシア)

東ヌサトゥンガラ州、クパン発。Citra Mandala Bahariというフェリーの悲劇により行方不明となった82人の乗客の捜索は、木曜日まで延長する、と当局者は火曜日に話した。このフェリーは、時化の海で火曜日に沈没 した。

「捜索・救助隊は作業をしてきましたが、これまでのところ、僅かに36体の遺体しか収容しておりません。その一方、82人の乗客は依然 と して行方が分かりません。捜索は通常、事故後7日間しか続けませんが、非常に多くの人々が未だに行方不明なので、行政府では捜索を延長す ることにしました。」と東ヌサトゥンガラ州知事代理、Frans Leburayaは語った。

クパンの保険会社PT Jasa Raharjaが、遺族に対して1,000万ルピア(1,075米ドル)の保険金を支払うと、知事代理は話した。フェリーの沈没により単車を失った乗客は1,000万ルピ ア、乗用車の所有者は6,000万ルピアを受け取ることになる。大型トラックの所有者には1億2,000万ルピアが保障され、中型トラッ クは8,000万ルピアとなる。

「賠償金は必要書類を提出後、犠牲者の法的な保険金受取人に手渡されることとなります。」とLeburayaは語った。

行方不明者の親族が、土曜日に事故現場で、祈りをささげる予定。

海軍と警察の艦船は、フェリーの沈没後数時間以内に126人の生存者を救助した。(Jakarta Post: February 09, 2006)

不運のフェリーはパナマの会社の所有 エジプト運輸相(エジプト)

2月8日、カイロ発。エジプトの開発大臣Dr. Mahmoud Mohieddineは水曜日、先週、サウジアラビアからの帰還途上で沈没したフェリーのAl-Salam 98は、海上輸送のAl-Salam Companyが所有していなかったと語った。

閣議の席上、同相は、同社は「外国の所有者の為に単にこのフェリーの運航をしているだけで、所有したことは決してなかった。このこと は、 1000人の乗客と船員が溺死したフェリーに対する訴訟案件の中で明らかになった。」と語った。更に、あるパナマの会社が、この不運な フェリーを所有していたと付け加えた。そして同船が「パナマ船籍」であることを強調した。Al-Salamという会社は、エジプトの法令 下で1999年に設立されたもので、Al-Salam 89という1隻の船しか所有していないと語った。

「閣議の出席者は、フェリー災害の、衛生、運輸、観光部門に対する影響を議論した。」と政府の広報官は閣議後に話した。 International Maritime Organization(=国際海事機関)の長が事故を議論し、事故捜査に参加すべく、水曜日にカイロに到着した、と広報官は述べた。(Kuwait News Agency: 09 Feb 2006 05:23 KT)

キプロス:LouisがAegean Iの競売を阻止(ギリシャ)

2006年2月7日。ピレウス地裁は、Louis Cruise Lines (LUI)が2005年2月にAegean Iという船を450万ユーロの価格で獲得すべく署名した相手会社のDolphin Hellasに対し、裁判所命令を発した。

LUIは、合意は子会社のProgress主導によるもので、当時、LUIはこの取引を封じるために500.000ユーロを支払ったと 話 している。Dolphinの所有者Anargiros Angelopoulosは、Progressの持分の25%を保有していた。

Louis Cruise Linesは、この取引がGreek Competition Commission(=ギリシャ競争委員会)によって2005年9月に承認後、Dolphinは元々の取決めに反して、2005年10月までにLouisに同船を引き渡 さなかったと発表した。

一方LUIの発表において、ギリシャの大富豪Kokallisによって所有されているある外国会社が、Piraeus Bank(注、銀行)からDolphinの負債の買取を進め、Aegean Iを落札するための手段を講じたと述べている。

「これを阻止すべく、Louisはギリシャの裁判所に抗告し、競売手続停止の承認を勝ち取った。」とLouisの発表にはあった。

この同じ裁判所の競売では、Progressが他の可能性ある損害を填補できるよう、800万ユーロまでAngelopoulos一家 (父親と2人の息子)の資産の他、Dolphinの資産も凍結された。(Reporter.gr: 09/02/2006 , 04:15)

経営危機のフェリー会社Emeraudeに試練の時(英国)

今日は海運会社のEmeraudeにとって決断の日である。

フランスの所有者Sogesteranは、この経営危機のフェリー会社の将来の選択に関する概要を記した報告書を受け取る予定になって い る。またジャージー島政府も、島を往復する海路の将来の競争政策に関して決断をするものと見られている。

このフェリー会社は数百万ユーロの赤字を塞き止めるべく、昨年の12月にサン・マロへの運航を休止している。Emeraudeが同航路 に 復帰しないと、夏までの運航はなくなることになる。

同社のジャージー島―サン・マロ航路を運航する冬季間の独占権を求める嘆願については、今日、島の閣僚会議で議論されることとなってい る。(Jersey Evening Post: Published 09/02/06)

ニャチャンにクルーズ船が接岸(ベトナム)

2月9日。世界の18の国と地域を周っている1,700人以上が乗船したOrianaというクルーズ船が、この沿岸都市と周辺地域の観 光のため、ニャチャンに接岸した。

船客は、ニャチャンの中心部と郊外を訪問する2つの団体にそれぞれ分かれた。観光客はニャチャンの絵のような風景と史跡、文化遺産の観 光 をした。また伝統工芸の村と、この地域独特の工芸品を楽しむ機会も得た。

今年、何千もの訪問者が、海外からクルーズ船でニャチャンにやって来る。この都市におけるクルーズ船観光の傾向は、2005年の暮れに 始 まった。(VietNamNet Bridge: 16:12' 10/02/2006 (GMT+7))

フェリー生存者の捜索は中止(エジプト)

2月10日、ガルダカ発。Red Sea Information Center(=紅海情報センター)は、金曜日、当地において不運なエジプトのフェリーの最終的な生存者数は388人に達し、遺体の数は411体に達したと発表した。うち 200体の身元は判明し、遺族に引き渡された。

44体以上がガルダカ共同墓地に埋葬され、17体の身元不明の遺体が、未だにガルダカ病院に収容されている。一方、紅海行政区の知事 Bakr Al Rasheedは、8日経過して、これ以上の生存者を発見することはありそうもないことから、生存者の捜索は中止したと話した。(Bahrain News Agency: 10 02, 2006)

Afwerki大統領が新しいエリトリアの旅客船を視察(エリトリア)

2006年2月10日。Eritrean Harat National Marine Transport Companyが購入した新しい大型のエリトリアの旅客船「Harat」が、今日、マッサワに到着した。その後、Isaias Afwerki大統領が同船を視察した。

エリトリア海軍司令官Hummed Mohamed Karikare大将が同伴した旅客船の視察において、大統領は、本船の型と収容力に関して船長の報告を受けた。

「Harrat」は2,800人の乗客を収容できる。このエリトリア政府保有の船は、アッセブと中東諸国への航路に就航することとな る。 3層の旅客船は全長118メートル、全幅20メートルで、ヘリコプターの着陸用設備を擁する。(Sudan Tribune: Sunday 12 February 2006 01:16)

P&OはDP Worldに賛成投票(アラブ首長国連邦・英国)

英国の港湾経営者P&Oの株主は、DP Worldが同社を69億ドルで買収する提案を承認した。

DP World会長Sultan Ahmad Bin Sulayemは、Gulf Newsに対し、P&Oの非中核のヨーロッパのフェリー事業を売り払う計画はないと話した。このフェリー事業は格安航空会社とユーロスターという鉄道の圧力を受け ている。

これでDP Worldは、30ヵ国50港湾を有することとなった、と語った。(AME Info: Tuesday, February 14 - 2006)

P&Oの取引は落日へ(英国)

SULTAN Ahmed bin Sulayemは、愛国的な株主の一団が、土壇場でこの英国の宝石が、ドバイのDP Worldに売却されるのに反対する発言に固まったとき、P&Oの成長と更なる雇用を約束した。

DP Worldの会長Sheikh Mohammed bin Rashid al-Makhtoumは、ドバイ皇太子のために尽くしているが、予想以上の金を使ったと話した。39億ポンドも使って、取引を有利に進めるよう「安定成長」を推し進めな ければならなくなる。

英国の資産が外国人の手に落ちることとなるという批判にも拘らず、P&Oの投資家は昨日、同グループの1株当たり520ペンス の 提案に、圧倒的多数を持って賛成した。今や、2月28日の高等法院の判子が必要なだけとなった。

前P&O会長PlaistowのSterling卿は、最後の総会に出席し、22年間に亘って君臨した同事業に別れを告げると き、Baroness Thatcher(=サッチャー女性男爵、つまりサッチャー元首相)を引き合いに出した。「これは単なる一会社ではないのです。正に帝国の一部なのであります。」と語っ た。

出席した150人のP&Oの投資家の何人かは、DP Worldが正式に引き継いだならば、P&Oのフェリー事業の本拠地であるドーバーで、「売り出し中」の看板が見られることになると話した。ある個人投資家は、こ の売却は「別の英国資産が流出することになる」例示だと語った。

DP Worldは、シンガポールの嫌がらせ者PSAが、この競争から金曜日に手を引いたために、獲物を奪い取ったのだった。

会長のSir John Parkerは、P&Oは「保護貿易主義の人気楽団」であってはならないと話し、とりわけ2005年度における同社の売り上げの92%以上が外国で稼いだものだっ たと語った。

P&O株(516.75ペンスで変わらず)の取引最終日は3月2日が予定され、投資家達は3月16日までに株金の支払いを受け る こととなっている。

P&Oの主な出来事
1840年、特許状により設立
1904年、初めてクルーズ旅行を行う
1974年、世界最大のクルーズ会社となる
1983年、Trafalgar Houseからの敵対的株式公開買い付けを何とか食い止める
2000年、クルーズ部門と港湾部門を分割
2006年、Dubai Ports Worldに買収される(This is Money: 14 February 2006)

ホノルルに新しいクルーズ船ターミナル(米国)

Aloha Towerの新たに改装されたクルーズ・ターミナルが、今週、開所され、週末にはここを利用するクルーズ船の第1船が到着する。

Linda Lingle知事が、水曜日の午後に、新しくなったPier 2(=第2埠頭)を正式に開所することとなっている。

NCL HawaiiのNorwegian Windが土曜日に到着し、ここを利用する初めてのクルーズ船となる。Norwegian Windは、海外のキリバス共和国ファニング島に寄港する長期島嶼間クルーズを行っている。

火曜日に当局者が語ったところによると、ターミナルの改装には2,650万ドル掛かったという。(Pacific Business News: 5:54 PM HAST Tuesday)

フェリーの経費で燃料追加料金引き上げへ(米国)

2月14日。バレーオ市当局者は、サンフランシスコへの湾内フェリーの燃料追加料金の引き上げの件で、火曜日に公聴会を開く。

運輸当局者は、ディーゼル燃料価格が上昇を続けるのならば、フェリー通勤者は、5月から、それぞれの航路において、50セント追加して 支 払うことになるかもしれないと話している。そして、燃料価格がその後も上昇を続けるのならば、市としては、数ヵ月後に更に25セント追加 することになるかもしれないという。

同フェリー網は、ディーゼル価格の上昇で、既に437,000ドルの赤字を出している。(abc7news.com: Feb. 14)

QM2の航海中止(英国)

幹部が将来の2本の航海を中止せざるを得なくなり、世界最大のクルーズ定期船は更なる困難に突入した。

遠洋定期船のQueen Mary 2は、先月のクルーズで寄港を取り止めたときに乗客たちに反乱を起こすと脅された船だが、修理のため乾船渠に入渠することを余儀なくされることとなる。

今日、船主のCunardは、この150,000トンの船は、先月、フォート・ローダーデール出港時に損傷を受けているが、5月に運休 し、その後11月にプロペラ・ポッドを修理することを念頭に置いていると話した。

5月の12日間の地中海クルーズは中止となり、6日間のノルウェー・フィヨルド航海に代替された。11月の7泊のカリブ海クルーズも中 止 となり、7泊のサウサンプトンからフォート・ローダーデールへの大西洋横断航海に代替され、1週間繰下げとなった。またこの問題は、別の 予定にも影響を与えている。

コベントリーの乗客、Liz Pleveyは、Cunardに問い合わせると問題はないと言われ、4月のリオ・デ・ジャネイロからニューヨークへのクルーズの最終支払いを終えたという。次のように話し ている。

「さっき、ブラジルのサルバドールとフロリダ州のフォート・ローダーデールへの訪問が中止になって、バージン諸島のセント・トーマス島 に 変更になったことを知りました。そこには住んでいたことがあるので、私のとってはあんまりワクワクするものではないんです。」(The Sun: Wednesday, February 15, 2006)

バングラデシュ人がアスベストを積んだ船を買ったことで抗議(バングラデシュ)

2月15日、チッタゴン発。今日、バングラデシュの解体業者が、アスベストが詰まっている有名な遠洋定期船を1,200万ドルで購入し たと発言したことで、環境保護主義者の抗議の声が上がり、政府は当地で同船を解体することを許可しないと警告した。

「(SS Norwayの)取引を終えたところですが、地方市場におけるドル危機のために支払いはまだ終えていません。」とバングラデシュ南部のチッタゴンの解体工場の所有者、 Haji Lokman Hossainは語った。「この船を買うことができたら、全ての有害物質と有毒ガスを除去する措置を取ります。」と付け加えた。

この取引のニュースで、大勢の環境保護主義者がチッタゴンで人間の鎖を作って、Nerby Sitakunduにある、HossainのGiri Subedar Ship Breaking Yardで同船を解体する動きに抗議した。

世界的な環境保護団体のGreenpeaceは、SS Norwayを、解体前に浄化されない恐れのある50隻の監視リストに含めている。ここでは、本船を建造したフランスの労働者がアスベストを含む1,250トンの素材を 使っていると主張していると言っている。

Bangladesh Environment Lawyers Association(=バングラデシュ環境法律家協会)は、水曜日、同船がバングラデシュの領海に持ち込まれることを差し止めるべく、首都ダッカで関係政府機関に対し て法定告知を行った。

「Giri Ship Breaking Companyが同船を購入し、現在、同社の解体工場に向かっていることを示唆する文書を入手したので、我々は法定告知を行った。」と弁護士のRizwana Hasanは話した。

既に政府は、人命を喪失させ、環境を破壊する原因となり得るものであるので、バングラデシュで同船を解体することは許可しないと話して い る。(Zee News: Thursday, February 16, 2006)

新しい規則でドバイーコーチン間のフェリー就航が遅れる(アラブ首長国連邦)

Overseas Indian Affairs Minister(=印僑務大臣)のVayalar Raviは楽観的であったにも拘らず、提案されたコーチンとドバイ間のクルーズ兼旅客フェリーの運航は、今月末までにはありそうもない。

ドバイに本拠を置くMarco Shipping Agencyは、船内設備に関する新たな規則がなければ、運航を開始していたはずだった。Marcoの地元代理店のOriental Exim Agency筋は、新しい期日は3月中旬までに発表されると話した。

Port Trust会長のN Ramachandranは、この遅延は港湾の設備の欠如によるものではないと話した。Port Trustは、切符を安く抑えるために3分の1に港湾使用料を引き下げることはできないでいる。Oriental筋は、以前のTylosというフェリーの事故に照らして、 就航前に全ての必須条件を備えて運航することを確実にするよう求められていると話した。新しい規則により、改装の行列が忽ち出来ることと なった。(Peninsula On-line: 2/16/2006 8:24:46)

Birka Lineは2隻のクルーズ船の1隻をキプロスに売却(フィンランド)

オーランド諸島に本拠を置く海運会社Birka Lineは、2隻のクルーズ定期船のうちの1隻を売却する準備をしている。21,500総トンのBirka Princessの売却に伴い、250人余の雇用が失われることとなる。解雇される約半数がオーランド諸島の居住者。

Birka Princessは、キプロスに本拠を置く観光企業、Louis Public Companyに売却される。購入価格は3,500万米ドル(2,940万ユーロ)。本船は3月末までに船主が変更となる。

Birka Lineは、本船の売却は、同社の不採算部門となっていたことと、クルーズ客船業界に生じている変化によるものだと弁明している。この地域の旅客船隊の運航の多くが、近時 の貸借対照表において赤字に直面しており、Silja Lineは現在、売りに出されている。Birka Lineは、合計900人の従業員を雇用している。

「バルト海での定期運航が継続できるよう、確実なものにしたいと考えております。」とBirka Lineの常務取締役のAnders Ingvesは月曜日に語った。同社では直ぐに労働組合と人事交渉を開始し、オーランド職業安定所と共同して、解雇された労働者の再雇用 計画を立ち上げることとなる。

Birka Lineの船は、元々はオーランドの首都マリエハムンとスウェーデンの首都ストックホルム間で運航されていた。Birka Princessは、1986年にFinnish Valmet造船所で建造された。以来、500万人以上の乗客を、バルト海の様々な場所に運んできた。同社では、2004年に竣工して引き渡された36,000総トンの Birka Paradiseはそのまま維持する。

Birka Line GroupにはBirka Cargoもあり、ここは6隻の貨物船を運航している。35パーセントの所有権を有するオーランドに本拠を置くEckeroという海運会社が、Birka Lineの最大の所有者。(Helsingin Sanomat: 23:00 Helsinki time Thursday 16.2.2006)

離島のフェリー運賃値上げ(中国)

New World First Ferryの運航している5本の離島航路の運賃が、2月21日から平均で6.5%の値上げとなる、とTransport Department(=運輸局)は話した。

平日の普通等級のフェリーの大人の運賃は80セントの値上げ、豪華等級が1ドル。また、高速フェリーが1.20ドルの値上げ。日曜、祝 祭 日は普通、豪華、高速フェリーの大人運賃は全て1ドルの値上げとなる。

この5本の離島フェリー航路は、Central - Cheung Chau、Central - Mui Wo、Central - Peng Chau間、島嶼間航路とKowloon Point (Tsim Sha Tsui) - Mui Wo -Cheung Chau - Kowloon Point航路。

同局では、New World First Ferryの申請を検討し、同社の悪い財政事情と大衆の新運賃の需要可能性との釣り合いを図ったと話している。承認された調整水準は、同社の申請よりもかなり低額だと付け 加えた。

New World First Ferryは赤字運航をしている。運航を維持するためには、これら離島フェリー運航の運賃を改訂する必要に迫られている。運賃改訂がなされても、同社は赤字運航になるもの と見られている。同局では、財政事情の改善を図るべく、運賃箱以外の収入を上げ、更なる費用削減対策を進めるべく、同社を支援し続けるこ ととなる。(News.gov.hk: February 16, 2006)

市は船のターミナルをアラブ人が買収した件で再調査へ(米国)

2006年2月16日、ニューヨーク州ニューヨーク発。ニューヨーク市当局者は、マンハッタンのCruise Ship Terminal(=クルーズ船ターミナル)を、アラブ首長国連邦が所有する会社が買収することを許可した取引を、再調査する予定だ。WNYCのBob Hennellyが報告する。

記者:「Charles Schumer上院議員は、この取引を連邦政府が承認したことに関し、安全保障上の懸念を表明しています。Dubai Ports Worldが当市のクルーズ船ターミナルとニューアークの港湾局海事ターミナルを引き継ぐというものです。Bloomberg市長は、当市は世界貿易に開かれていなければ ならないが、安全保障問題が一番大切だと話しています。」

BLOOMBERG:「海運業というものは、大きな国際的な事業であります。我々は家に閉じ篭って鍵をかけることはありません。上院議 員 の懸念に対しては、解決しなければならないことであります。」

記者:「Dubai Ports Worldは、当港を経営するロンドンの海運会社を買収しています。市としては、この買収を阻止することはできませんが、この新しい会社にウェスト・サイド・ターミナルを 賃貸することを拒絶することはできます。この取引を承認したと伝えられる財務省の広報官は、それについて論評することは法律に反すると話 しています。WNYCのBob Hennellyでした。」(WNYC: February 16, 2006)

インドネシアのフェリーで逮捕(インドネシア)

インドネシア、ジャカルタ発。警察はインドネシア北部の旅客フェリーの船上で2人の男を逮捕し、3,000本の雷管とヒューズを押収し た、と金曜日、ある高官が話した。

東カリマンタン地方のヌヌカンのフェリーで、これら装置が押収され、近隣のマレーシアの港を出発した船に移送された、と軍司令官 Sitompulは語った。逮捕は先週なされたもので、金曜日に公表されたばかりだと語った。

2人の男性は死刑になる可能性がある爆発物に関する法令の下で起訴されることとなるという。(CNN International: Friday, February 17, 2006 Posted: 0214 GMT (1014 HKT))

合衆国のクルーズ船が救助した22人のキューバ人を降ろす(メキシコ)

メキシコ、カンクン発。合衆国に行こうと試みて公海で迷子になっていた22人のキューバ人を、金曜日にカリブ海の保養都市の近くを航海 していたクルーズ船が救助した。

このCarnival Cruise linesの船は、午後に救助し、このキューバ人をコズメル島近くで降ろした。ここで入国管理当局者がその扱いを協議している。

その場しのぎの船から引き上げられたのは、8人の女性と11人の男性の他、5歳から8歳の3人の子供だった。National Institute of Immigration(=国家入国管理局)コズメル事務所の当局者によると、脱水症状で手当てを受けた者もいたが、他の者は健康だったという。

このキューバ人は捜査官に対し、自家製の船に乗ってハバナを数日前に出発し、合衆国に到着することを希望していたと話した。

メキシコのカリブ海沿岸は、キューバ最西のちょうど西に位置しており、海流と風向きにより、フロリダ州に向おうとしていたキューバ人 が、 図らずもメキシコに行き着くことは珍しいことではない。

救助された少なくとも1人の男性がメキシコ当局者に話したところによると、この男性はキューバ大統領Fidel Castroに反対しているグループの構成員で、共産主義政府より弾圧を受け投獄された後、祖国を離れる決心をしたという。(Houston Chronicle: Feb. 17, 2006, 10:05PM)

超音波スキャナーで、沈没したロシアのクルーズ定期船の幽霊のような姿が浮かび上がる(ニュー・ジーランド)

ある政府の役人が、ニュー・ジーランドの沿岸沖で、二枚貝の養殖場を走査する1日仕事をした後で、戯れに船上の超音波機器を海に降ろし てみると、沈没したロシアのクルーズ定期船の姿が幽霊のように浮かび上がった。

この映像は、妊娠した女性を検査するのに病院が使っているものと同じ超音波技術を使用して得たものだが、かってはソビエト連邦のクルー ズ 船隊の誇りであったMikhail Lermontovの姿である。本船は南島のクック海峡側のマロボロー・サウンズ(=入り江)で岩礁に衝突して、1986年2月16日に沈没した。

この目を見張らせる映像は、1912年にTitanicが沈没して以来最大の定期船の沈没であり、右舷に傾いて横たわっており、驚くべ き ことに無傷だ。手前に見える明かりの屑は、魚。

「自分が見ているものを信じられなかったですね。」とニュー・ジーランド政府の科学調査員である、National Institute of Water and Atmospheric Research(=国立水質大気調査研究所)のKen Grangeは、The Daily Telegraphに語った。

「あの日の終わりに、ビールを引っ掛けるちょっと前に、こいつを船の脇から垂らしたんです。突然、ビックリするような船全体の映像が、 コ ンピュータのモニターに現れたんです。」

この超音波機器は、小型の魚雷型の「towfish(=牽引魚)」に取り付けられたもので、海底の上を引いて使うものだが、この定期船 を 鮮明に見つけることができた。というのは、船が海底の沈泥によって覆われていなかったからである。

船体に30フィートの穴が開いて海水で溢れ、全長578フィートの船がどのようにして沈没したのかについては、未だに議論がある。 400 人の乗客の大半がオーストラリア人であり、300人の船員が乗船していた。

しかしながら、真っ暗闇の土砂降りの雨の中、有志の英雄的な救助活動によって、犠牲者は1人のロシア人船員だけだった。

沈没後に行われた予備審問で、本船はこの海域を良く知る近隣のピクトンの港長Don Jamisonが水先案内をしていたことが判明した。浅過ぎる海域に船を何故進めたのかについての唯一の説明は、当時、過労だったというものだった。 (Telegraph.co.uk: 17/02/2006)

労働者の争議行為が拡大し更に2日間運休(ギリシャ)

不満のある船員が木曜日の朝に始まった全国規模のストライキの延長を認める投票を行い、月曜日まで全ての旅客フェリーは係留されたまま となる。

船員組合は、Merchant Marine Minister(=商船大臣)のManolis Kefaloyiannisが要求に応えたため、動かないでいた。この要求とは、年金の引き上げ、失業問題の取り組み、そして新しい労働協約である。船員らはまた、私立商 船学校を創設することが予見される法律の制定に反対している。(Kathimerini: Saturday February 18, 2006)

Stenaはファンのために計画(アイルランド・英国)

フェリー会社のStenaは、ホリーヘッドでその所有船の1隻の喫水線の下に穴が開いたが、今週、ウェールズのラグビー・ファンがダブ リンに行くことに助力することを約束した。

高速フェリーのHSS Explorerは、水曜日の晩にある物体と衝突した。怪我人はなく、船は安全に接岸した。Stenaは、本船は2週間運休すると話している。

同社では、日曜日の試合にダブリンに行くファンは、ホリーヘッド発フィッシュガード行きの在来型フェリーに切り替えになると話した。広 報 担当者は、Stenaは、ホリーヘッドから運航されているStena Adventurerや、フィッシュガードとロスレア間を運航しているStena Europeに人々を誘導するために、「数字を誤魔化す」自信があると付け加えた。(ic Wales: Feb 19 2006)

フェリーの物品を売却(米国)

ニューヨーク州、ロチェスター発。ロチェスターと高速フェリーとの関係が、本当に終わりになる証である。

Horseshoe Hospitalityという会社が本船の配膳を行っていたが、残存する物品を売却する。今度の月曜日、天井のタイルから台所の流しの果てまで、あらゆる物が競売に付され ることとなる。社主のKurt Ritchieは、収支が合うことには決してならないが、何とか債権者に返済しようとしていると話した。

「皆さん、歴史のかけらを欲しているのだと思いますよ。私が期待しているのは、誰もが欲しがって、喜んで金を出してくれることです。」 と Ritchieは話した。このフェリーが終わりになったとき、Horseshoe Hospitalityは、90人のフルタイム季節労働者に、新しい仕事を探すよう話すことを余儀なくされた。

この売却は、HoreshoeのGreece location、111 Ling Roadで、月曜日に行われる。また来週の週末には、このフェリーの商標が入った服を買いあさるチャンスもある。(13WHAM-TV: 02/19/06)

合衆国の国会議員はDubai Portの取引に疑問(米国)

合衆国国土安全省責任者は、国有のドバイの会社が合衆国の主要港を経営することとなる取引には安全予防手段を講じている語ったが、ある 共和党上院議員は、それを支援するブッシュ政権は政治音痴だと呼んでいる。

日曜日に国土安全省長官Michael Chertoffは、ブッシュ政権は極秘調査後、ニューヨークを含む6つの合衆国の主要港を経営している英国の会社P&OのDubai Ports Worldへの売却を承認すると話した。

「取引が承認される前に適切に安全対策を施し、適切に保障し、国家安全保障の見地から必要なことをしており、誰もが安心できることを確 信 できるでしょう。」とChertoffは、ABCのThis WeekでGeorge Stephanopoulosに語った。

しかし、南カリフォルニアの共和党上院議員Lindsey Grahamは、政府がこの買収を承認したのは誤りであると話し、調査のために連邦議会の召集を求めている。

「9月11日以降の4年間の我が国の歴史において、信じられないくらいの政治音痴です。イスラエルを崩壊させると明言しているアラブ首 長 国連邦に本拠を置く会社に、港湾の安全を引き継がせる考えを受け容れるなんてね。」とGrahamはFox News Sundayで語った。

「今は、外国に本拠を置く会社に主要港湾の安全を外部委託する時期ではないと思います。」と話した。(中略)

このアラブ首長国連邦の会社は、ニューヨーク、ニュー・ジャージー、ボルティモア、フィラデルフィア、ニュー・オーリンズ、マイアミの 主 要港の経営を支配することとなる。

Committee on Foreign Investment in the United States(=対米外国投資委員会)は、戦略的な資産を外国人が買収することの安全上の係わり合いを調査しているが、この経済活動を調査して、異議を申し立てなかった。

合衆国の海港は、年間20億トンの貨物を扱っている。到着したコンテナのたった5%ほどしか調べていない。

Senate Banking Committee(=上院銀行業務委員会)は、P&O買収についての懸念と合衆国政府の調査過程を調査すべく、来週、公聴会を開く予定だ、と委員会の広報官は話 した。(Aljazeera.net: Sunday 19 February 2006 5:46 PM GMT)

HarbourLynxの運休で、ナナイモのフェリー従業員は賃金の支払いもなく途方に暮れる(カナダ)

ブリティッシュ・コロンビア州政府とService Employees’ Union(注、労働組合)は、ナナイモに本拠を置く民間フェリー会社、HarbourLynxが先週運休したため、賃金の支払いを受けていない組合員をあらゆる手段を講 じて支援することを確認した。同社は機関不調のために、2月2日より一時的に運休している。(中略)

HarbourLynxは、ナナイモの中心街とバンクーバーの中心街のと間で、乗客のみの高速フェリー運航を毎日行っていた。 (BCGEU: February 20, 2006)

遺灰は遠洋定期船クルーズへ(英国)

インターネットで遺灰を撒いて欲しいという嘆願をし、息子が遠洋定期船に母親の遺灰を送ることとなった。

Glen Beatonは、オークション・サイトのeBayの入札者に、世界旅行をしたいという自分の母親の臨終の願いを果たして欲しいと頼んだ。このサイトからは、当物品は削除さ れたが、というのは体の一部を売ることは許されないからであるが、援助を申し出る800通の電子メールを受け取ったのだった。 Margaret Beatonの遺骨は、Queen Mary IIに乗って合衆国にクルーズすることとなる。

史上最大のクルーズ定期船に乗ってニューヨークを出発し、メーン州とノバ・スコシア州に向うこととなる。独立記念日にボストンに到着 し、 そこでアメリカの助力者がBeaton夫人の遺骨を撒くことを約束してくれた。

Margaret Beatonは2年前にインバーネスで、72歳で亡くなっている。連隊曹長だった軍人の夫、Donaldと世界を旅行する人生であったが、夫はその1年前に亡くなってい る。しかし行くことの出来なかった多くの土地があり、最期の日々は、義理の娘にもう旅行が出来なくなるのが残念だと話していたのだった。

45歳のインバーネスのペット・ショップ店員のBeaton氏は、eBayでの試みを「信じられない」とメディアが報じて、国際的な注 目 を浴びることとなったと話した。

「純粋な気持ちから、これをしたんです。母の最期の望みを叶える愛情ある息子の行いに過ぎません。父は陸軍にいて、1979年に除隊に なったのですが、母は旅行をしたがっていました。」

亡くなったとき、遺灰の大半はネス川に散布したが、しかし母親のために何か別のことをしなければならないと感じたのだった。 Beaton 氏は話した。

「一度に遺灰をほんの一つまみです。母の名前と生年、没年を書いた札を付けた小袋に入れてやります。」(BBC News: Tuesday, 21 February 2006, 10:51 GMT)

Mullah Omarはイスラエル船攻撃を謀議(トルコ)

2月21日、アンカラ発。鍵を握るシリア人のAl Qaedaの容疑者が尋問者に対し、失敗したイスラエルのクルーズ船に対する攻撃の陰謀は、Talibanの指導者であるMullah Omarが資金を出していたと話した、と民間のNTV Televisionが火曜日に報道した。

Loa’i Mohammad Haj Bakr al-Saqaは尋問者に対して、イスラエルの標的に対して攻撃するようMullah Omarから50,000ドルを受け取ったが、合衆国の標的に対して攻撃しようとしたと語った、とNTVは報じた。

Al-Saqaは、イスラエルのクルーズ船に対する攻撃の陰謀に失敗し、8月にトルコで逮捕された。今月初旬にイスタンブールで58人 を 殺害した自爆攻撃の黒幕として起訴されており、トルコの検察官は、Osama bin Ladenが個人的にトルコでテロを実行するよう命じたと主張している。

Al-Saqaの弁護人Osman Karahanは、コメントに応じなかった。

起訴状によると、al-Saqaは攻撃に使用するため、海上スクーターの他、約7,000ドルのヨットを購入したという。Al- Saqa はまた、隠れ家としてアンタルヤの地中海の保養地に、約350,000ドルでアパートも購入した。ゲリラ兵であることが判明している al-Saqaは、爆弾を製造してイスラエルの観光船の攻撃を実行することに失敗したことは認めている。

Al-Saqaとシリア人の共犯者Hamid Obysiは、アンタルヤの隠れ家に逃げることを余儀なくされた想定外の爆発の後、逮捕されている。

「この爆発がなければ、翌日には実行していました。」と、NTVというテレビはal-Saqaが尋問者に話した言葉を引用した。「旅客 船 の攻撃がだめなら、NATOの軍艦を攻撃することを考えていました。」(Pakistan Dawn: February 22, 2006 Wednesday Muharram 23, 1427)

ロングビーチに2隻の遠洋定期船のQueen Mary(米国)

カリフォルニア州ロングビーチ発。世界最大の遠洋定期船Queen Mary 2は今日、カリフォルニアの港の歴史的に有名な同名船と出会った。両船は何マイルにも亘って聞こえた汽笛を鳴らして挨拶をした。

帆船やモーターボートに囲まれたQM2は、汽笛を3回鳴らし、元の1934年建造のQueen Maryは、これに応えた。この古い船は40年近くロングビーチ港に係留されており、人気の観光地でありホテルとなっている。

巨大な新しい定期船が入港すると、消防艇が歓迎放水を行い、飛行機が「Hail to the Queen(=女王歓迎)」と青空に文字を書いた。

何千もの人々が水路の遊歩道に何マイルも並び、この後継船が到着するや、古い定期船の甲板には大勢の人が群がった。(KXTV: February 23, 2006)

港湾当局者はクルーズ船の汚染減少に注目(米国)

サン・ディエゴ発。サン・ディエゴ港の高台にクルーズ船で多くの訪問者が来るにつれ、港湾当局者は埠頭で空運転(アイドリング)してい る船のディーゼルの汚染を減少させる方法を模索している、と木曜日に報じられた。

波止場側の電力供給によって、船舶はこれに接続してディーゼル機関を停止することができるcold ironing(=冷めたアイロンがけ)と呼ばれる処置に重点を置いている。The San Diego Union-Tribuneは伝えた。

サン・ディエゴ港が作り出している大気汚染がどれほどのものか追跡調査している者はいないが、大きなディーゼル機関を埠頭で何時間も空 運 転することが大気環境に良くはないことは広く認められている。サン・ディエゴには昨年217隻のクルーズ船が寄港したが、2000年の2 倍以上であるとUnion-Tribuneは報じている。

この新聞によると、同港の最初の一歩は、経費の見積もりと、10th Avenueの波止場側発電所とクルーズ船ターミナルの設計思想の実現可能性の研究であるという。

同紙によると、2月15日の同港からSan Diego Gas & Electric(注、ガス・電力会社)への手紙の中でこの研究の土台が敷かれており、各ターミナルに1200万ワットから2400万ワットの電力を供給する方法を調べる というものだった。

「Cold ironingは清浄な空気を提供し、全てのサン・ディエゴ市民にとって利益になるでしょう。」とSDG&Eの広報担当者Anne Silvaは同紙に語った。

この計画は各ターミナルに300万ドルから500万ドルかかるもので、各船は陸上の電力と接続するために、改造して性能を上げる必要が あ る、と同紙は伝えている。

同港の環境改善事業の長David Merkは、埠頭の改修の費用を誰が負担することになるのかを話すのは時期尚早だが、港湾当局者は州政府の金を当てにしていると語った、とUnion-Tribuneは伝 えた。(North County Times: Thursday, February 23, 2006 11:30 AM PST)

David BensonはSea Containersを去る(英国)

2月24日、バミューダ島ハミルトン発。Sea Containers Ltd.は今日、フェリー部門の上席副社長のDavid Bensonが、2月28日をもって同社から離れると発表した。これはSea Containersの2005年11月3日に行ったフェリー部門の大規模な再編を行うとする発表に引き続くもの。

Benson氏は1983年以来、Sea Containersに雇用され、ここで多くの役割を果たした。これにはVenice-Simplon Orient-Expressの最高経営者やSea ContainersのPassenger Transport Division(=旅客部門)の上席副社長の地位が含まれる。世界で最も革新的な旅客車輌フェリー運航の原動力となった。経歴には、Isle of Man Steam Packet Company、Hoverspeed、Silja、SeaLink、SeaStreak、そしてGreat North Eastern Railway、これはロンドンからスコットランドに向う高速旅客鉄道の運行事業社、の事業が含まれる。

Benson氏の指導力の下、Sea Containersの旅客部門は高速フェリーの概念の開拓者としての指導的な役割を演じ、熱心な港湾から世界最大の高速フェリー船隊を運航した。これは海峡横断のホバー クラフトに引き続くものだった。これをIncatの長さ74m、81mのSeaCat建造における船舶設計に導入し、オーストラリアから のSeaCat第1船の引渡し航海において、北大西洋のBlue Riband(=ブルー・リボン)の誉れ高いHales Trophyを獲得したのだった。Sea Containers Ltdの会長兼最高経営責任者のBob MacKenzieは、次のように語った。

「弊社はDavidに対して、1983年以来、とりわけフェリー事業が極端な挑戦を受ける状況の中で取引を行っていた最後の数年間、会 社 に対して全ての忠誠、努力、責務を果たしてきたことに感謝している。」

Sea Containersのフェリーの商業重役Paul Clarkが、Benson氏の残りの職務を引き受けることとなる。(PR Newswire: February 24)

クルーズ船の病気が研究される(米国)

アトランタ発。ある合衆国の研究で、船舶の環境衛生検査にも拘らず、クルーズ船における下痢性疾患は、2001年から2004年の間に 増加したことが判明した。Elaine Cramer博士の率いる研究員が、過去4年間に合衆国の港湾に寄港したクルーズ船で報告された胃腸炎の事例を分析した。

この研究によって、クルーズ1,000回当たりの胃腸炎の勃発は、全体で2001年度が0.65回であったのに対して、2004年度は 5.46回になっていることが示された。しかし、検査対象期間中の船舶環境検査の点数は高く、100点満点中、平均95点であった。

ノロウイルスは疑いが高い、とCenters for Disease Control and Prevention(=疾病対策予防センター)のVessel Sanitation Program(=船舶衛生プログラム)の伝染病学者Cramerは語った。

「我々は、乗船した人が恐らくはウイルスを船内に持ち込んだと疑っています。」とCDCのVessel Sanitation Programの長、Dave Forneyは話した。「クルーズ船では、人々は正に公共空間で歩き回るわけで、様々なものの表面にウイルスを付着させ、それがいとも簡単に他者に広がっていくのです。」

この研究は、American Journal of Preventive Medicine(=米国予防医学月報)の3月号に掲載される。(NewKerala.com: Posted on 24 Feb 2006)

ニューヨークは外航クルーズ船ターミナルを止めるかも(米国)

2月25日、ニューヨーク発。ニューヨーク市は、マンハッタンのクルーズ船ターミナルを経営する外国会社との関係を絶つことが出来るか どうか検討している。

Michael Bloomberg市長は、New York Cruise Terminalは現在、Dubai Ports Worldに経営権を売却した英国会社のP&Oによって経営されていると語った。New York Daily Newsが土曜日に報じた。

「私は合衆国の輸入港は、それが空港であろうと海港であろうと、あるいは国境検問所、その他であろうと、合衆国政府によって管理される こ とを望むものです。」と、金曜日、Bloombergは彼の週一回のWABCのラジオ番組で話した。

「そして、もし大いに監視された合衆国の会社に下請けさせることを彼らが望んでいるのならば、それは良いことです。」

Bloombergは、市ではP&Oとの契約を終了させることが出来るかどうか検討していると語った。(United Press International: Feb. 25)

クルーズ船は息切れかも(米国)

彼女(=船)は楽しい一時、美しい景色、そして決して忘れることのない1週間を約束した。

不幸なことに、クルーズ船のColumbia Queenは、再びコロンビア川を進む旅行を終わらせることになったのは明らかだ。

シアトルに本拠を置く親会社のGreat American River Journeysは、既に2月の旅程を取り消しており、3月の旅行も危うくなっている、と同社会長Douglas Tomsは先週語った。

今や、Tomsのシアトルの事務所の電話は通じず、同社のウェブ・サイトも閉鎖されている。バンクーバーの事業発展管理者Gerald Baughは、同社は明らかに廃業していると話した。Columbia QueenはVancouver Landingに係留されており、同市に水道代のようなものを支払っている、とBaughは言った。同社には未払いの債務はないが、Baughは、冒険事業の将来について 話すことのできるこのクルーズ客船会社の誰とも接触できないでいる。

Great American River Journeyの財政問題は、Donald J. Simplotが第11章の破産の申し立てを行ったことと大いに結びついている。Tomsは、ジャガイモ王のJ.R. Simplotの長男のSimplotが、同社の財政を第一に支えていたと話した。Simplotの破産の申し立ては、18人の債権者に対する借入金と保証の4,610万 ドルに対するもの。

同社の姉妹客船会社Glacier Bay Cruiselineは、昨年秋に破産している。Tomsは、この2つのクルーズ客船会社は別法人だと話していた。

全長218フィート、3層のColumbia Queenは、昨年の4月にコロンビア川から戻った。パンフレットと旅程には、200年祭の間に行ったLewisとClarkの探検の経路を辿るものであることが強調され ていた。Columbia Queenの旅は、河口のオレゴン州アストリアを出発し、東のアイダホ州ルイストンに向うものだった。

Columbia Queenの船歴において、クルーズ客船会社が突然運航を終了したのは、これが2度目。4,300万ドルかけて2000年に建造された同船は、2001年9月11日のテロ 攻撃前の1年間ほどコロンビア川を定期運航していたが、観光業が大打撃を受け、前の船主は第11章の破産の申し立てを行ったのだった。 (The Columbian: Saturday, February 25, 2006)

クルーズ船避難所は閉鎖の準備、当局者は避難民には負担にならないと話す(米国)

ミシシッピー州パスカグーラ発。ハリケーンのKatrinaがメキシコ湾岸を直撃して以来、6,000人以上の避難民の家となっていた CarnivalのHolidayというクルーズ船が、水曜日に商用使用に復帰する。

この6ヶ月契約はFEMAの1億9,200万ドルの負担となり、燃料を含む別の費用が4,400万ドルかかっている。一方、FEMA当 局 者は、残存する60人の乗客のために新しい家を探している。

「この人たちは、長期間住める移動住宅か賃貸マンション、または別のものに引越しになります。」とFEMAのEugene Brezaniは話した。「船では1,800人扱いましたが、皆さん、更に良い状態のものへと移転しています。」

多くの南ミシシッピーの住民が船の住民による犯罪活動について懸念していたが、地元警察は、この船の存在が犯罪増加の原因とはならな かっ たと話した。

「問題はありませんでした。」とPaul Leonard警部補は、10月29日以来、パスカグーラ港に係留されてきた船について話した。「11月以来、18回の通報があっただけです。」

Katrinaの被災者は、8月29日に嵐が直撃して以来、3隻のクルーズ船に避難してきた。FEMAがこれらの船を貸借した。

当局では、この船で生活している4歳児に対する申し立てられた12月の性的虐待について未だに捜査している、とLeonardは話し た。 この件に関しては、これ以上の情報提供を当局者は拒否した。報告された犯罪活動では、警察は、薬物所持、暴行、不法侵入、家庭内暴力、車 上狙いの通報を引き合いに出した。

「この多くは駐車場で起きているものです。」とLeonardは話した。「しかし我々にとって、負担となるものではありませんでし た。」

その他の苦情には、不審者や嫌がらせ電話についてのものがあったという。

「それは問題だとは言えませんね。」とLeonardは語った。(Biloxi Sun Herald: Posted on Sun, Feb. 26, 2006)

雪の低気圧でサハリンからモスクワに向う飛行機に遅れ(ロシア)

2月27日、ユジノ・サハリンスク発。猛烈な雪の低気圧でサハリン島、クリル諸島は大荒れとなっており、モスクワ、ウラジオストク、ハ バロフスク、クリル諸島への飛行機に遅れが出ている。絶え間のない降雪で、滑走路は雪で覆われている。4基の特殊機械で除雪中。ユジノ・ サハリンスク空港は閉鎖された、と同空港の広報担当のVladimir Kochkovskyは語った。

この低気圧は、ワニノとホルムスク間の海上フェリーの運航も混乱させた。嵐はタタール海峡(注、間宮海峡)で猛威を振るっている。フェ リーは、ワニノ港の風から保護された海の穏やかな湾内に退避している。

日本海北部のタタール海峡の嵐は風力7に達し、離島と本土を結ぶフェリーは運休した。それぞれ100人の乗客と26両の鉄道車両を積載 し ていたフェリーは、ハバロフスク地方のワニノ港に退避している。貨物船は損傷を避けるべく、サハリン島のコルサコフ港を離れなければなら なかった。

サハリンの気象予報士は、南クリルの国後島で吹いている風は秒速25メートルだと話した。サハリン地方道路局は、135台のブルドー ザー と除雪車が、道路の除雪に派遣されたと話した。気象予報士によると、サハリンとクリル諸島の低気圧は、あと1日猛威を振るい、その後、カ ムチャツカに移動するという。(ITAR-TASS: 27.02.2006, 08.34)

合衆国はP&O買収を再調査(英国)

Dubai Ports Worldの40億ポンドのP&O買収は、合衆国で2度目の法的調査を行うが、P&Oの共同事業体がロンドンの民事第一審裁判所にこの取引の差し止めを求 めて表面化した。

ロンドンの裁判所での聴聞は、今週後半にこの取引を完了することを許可するための形式的なものだったが、P&Oのマイアミ港で の 共同事業体のEller & Co.の聴聞で、Dubaiはその事業を「大幅に縮小」するかも知れないと陳述した。Ellerは、この買収を巡る安全保障問題から、港湾経営の免許を取消されることを懸 念している。

「私の依頼人は命をかけて戦っています。」とEllerの弁護人Paul Downesは法廷で述べた。「こうした制裁がなされたならば、マイアミ関連の事業の損失は、1億5,000万ドル(8,600万ポンド)に上ります。」 1,500人の 雇用が危機に瀕していると話した。

P&O側の弁護人Martin Mooreは、Ellerの申し立ては「お粗末なほど不十分」だと話し、裁判所は出来るだけ早くこの取引に制裁を課すべきだと語った。

これとは別に合衆国では、同取引に含まれる安全保障上の潜在的危険について、Bush政権が非常に稀な2度目の調査を行うと話してい る。 (Independent: 28 February 2006)

Saminaの船員に長期懲役、船長、1等航海士に重刑(ギリシャ)

昨日、アテネ地裁はExpress Saminaというフェリーの船長と1等航海士に重い刑期を言い渡した。これは2000年9月にパロス沖で沈没して82人の命を奪ったもので、その後この悲劇は機関故障で はなく、お粗末な航海によって引き起こされたものだと考えられている。裁判所はその他の被告人に対しても、軽い刑期を言い渡しており、こ れには2人の元フェリー会社代表も含まれる。

このフェリーの船長Vassilis Yiannakisは、一連の犯罪と軽罪が判明して16年間の刑期を言い渡された。故意に可能な限りの悪意をもって、海上交通を混乱させ、過失と一連の過失致死によって海 難を生じせしめたことが含まれている。Yiannakisの1等航海士、Anastassios Psychoyiosは、同じ犯罪で19年の刑期を言い渡された。証人によると、Psychoyiosはフェリーが岩礁に衝突した際、テレビでサッカーを見ていたという。 (後略)(Kathimerini: Tuesday February 28, 2006)

世界最大のクルーズ船が入港(米国)

ホノルル港発。フットボール競技場の4倍近い大きさで、21階建て以上の高さ。考えられ得る贅沢品を備えたもの。これがクルーズ船の Queen Mary 2だ。ある者にとっては、それは洋上の都市のようであろう。この究極の豪華定期船が、水曜日午前8時頃、ホノルル港のPier 2(=第2埠頭)に到着した。

この素晴らしい船に出会いたがっていた者の中には、近くのAloha Tower Marketplace(注、市場)の商人がいた。

「Aloha Towerのクルーズ船事業は、本当に当地のあらゆる事業の景気を煽って来たものなんです。ですから私達は興奮しており、本当に事業の成長を見ているのです。」と Gordon Biersch Brewery(注、ビール会社)の総支配人Joe Glarnerは話した。この人気の飲食店は、ビールを飲みに遣って来る客を見込んでいる。Glarneは、大型船が到着すると事業はいつも伸びると話した。

「どこでも事業は10パーセントから15パーセントの伸びです。」と語った。

Sacred Treasures(注、神器)という店の主人は、自分の店にも乗客が遣って来ることを期待している。Kanhnyka Timentwaは次のように話した。

「いつでも店にお客が入ることは、うれしいことです。このお客さんの数ですからね。珍しいことです。」

この巨大な船は、ハワイの新しいクルーズ船ターミナルの試験も行う。Queen Mary 2は、2,556人の乗客と1,300人近いの船員を乗せて到着する。

「この新しい施設で良い第一印象を与え、更には恐らく、その印象が続くことを期待しています。」と運輸局広報官Scott Ishikawaは語った。

合衆国沿岸警備隊も、この巨大な船による興奮を確実なものにすべく、警備を強化するものと見られていた。(KGMB9: February 28, 2006 10:56 PM)

フェリー事故後、紅海架橋計画が再燃(エジプト)

カイロ発。エジプトのフェリーAl Salam Boccaccio 98が2月3日に紅海に沈没したことで、エジプトとサウジアラビアを結ぶ橋の建設計画への関心が再燃した。

このフェリーは、サウジのドゥーバ港からエジプトのサファガに向けて航海中に紅海の中央で沈没した。1,400人以上の乗客の中で、僅 か に388人が救助されただけだった。

通信社のSeaNews.ruは、この30億ドル、全長15キロメートル(9.3マイル)計画の考えは、1982年に初めて浮上したと 報 じた。この計画が進められるならば、クウェートのHurafi Financial Groupに率いられるアラブ間共同事業体は計画に同意することであろう。

この橋は、現在の予想では、エジプトのシナイ半島の南端のシャルム・アッ・シャイフ北部とサウジアラビアのラス・ハミドを結ぶもので、 ティラン海峡の長さになる。工期は5年と見積もられている。別の考慮中の経路は、更に北部のアカバ湾を横断するものだ。

計画については懸念がある。というのは、戦略的な情報焦点地域の中にあり、テロリストの移動経路として使用されたり、テロリスト攻撃の 対 象になったりするものだからだ。TradeArabiaは、エジプトの事業計画立案者で実業家のIbrahim Kamelが次のように語ったと報じている。

「一番の問題は、大変に微妙な、戦略上重要な地域であることです。少なくとも、イスラエルに大変に近いからではありません。多国間での 一 連の重要協議になるでしょう。」(Middle East Times: February 28, 2006)