HOME > 海外旅客船情報 > 2005年4月

2005年4月

2005年4月の海外旅客船情報

豪華定期船Crystal Harmonyが2006年春にデビュー(日本)

東京発。3月31日、Nippon Yusen Kaisha(=日本郵船)は、豪華定期船Crystal Harmonyを、NYKのクルーズ船として現在運航しているAsuka(=飛鳥)の後継船として日本市場に投入する決定をした、と発表した。

Crystal Harmonyは、NYKの米国支部Crystal Cruisesによって現在運航さているが、720人(注、1,010人の誤り)の乗客収容力があり、28,856総トン(注、49,400gtの誤り、飛鳥の総トン数と 混同している)。

Asuka II(=飛鳥Ⅱ)と再命名されて、この新しい定期船は2006年春にデビューする。NYKは日本人乗客に適するものとするために、この定期船を修復する計画だ。

本船を再就航させることにより、NYKは大きな季節的需要、とりわけ夏の需要に応えようとしている。(Japan Corporate News: Apr 1, 2005)

Royal Caribbean Cruises LtdはFreedom船の第3船を発注(米国)

4月1日、マイアミ発。Royal Caribbean Cruises Ltd.は今日、フィンランドの造船所Aker Finnyardsに、Freedom級の第3船を正式に発注した。Royal Caribbean Internationalの船隊向けの158,000総トンの船には、竣工すると1部屋2人占有した場合で3,600人の乗客を収容できることとなる。この第3船は、 2008年前半に就航する。

Royal Caribbean Cruises Ltd.は、就航中と2隻の建造中の船を含めて、全部で29隻の船舶を使用して、Royal Caribbean InternationalとCelebrity Cruisesを経営している世界的なクルーズ休暇会社である。この会社はまた、アラスカ、カナダ、ヨーロッパで、クルーズ旅行の1部門として、独特の陸上旅行休暇も提供 している。更に詳しい情報はウェブ・サイトで。(Royal Caribbean Cruises Ltd: Friday April 1, 1:00 am ET)

クルーズ船ターミナル反対集会に数百人(オーストラリア)

何百人もの人が、Seaway and Spit公有地に提案されたクルーズ船ターミナルに反対して、ゴールド・コーストの集会に参加する。

主宰者のLois Levyは、この提案された開発で、ゴールド・コーストの自然が破壊されると話している。

「こうした船が接岸できるように、海岸や水路を広範に浚渫することになります。浚渫作業はかなり続くことになって、生態系や海岸の環境 を 変え、この成長している都市で死に物狂いになって必要だとされている公園なんかになってしまうのです。」と語った。(ABC Online: Last Update: Sunday, April 3, 2005. 11:22am (AEST))

島を巡る紛争で九州への韓国人旅行の取消し増加(日本)

4月4日、福岡発。日本と韓国との間の領土紛争は、観光行事と、九州という日本の南部の主要な島における両国間の自治体交流の一連の取 消という結果になった、と日本の会社と地方当局者は月曜日に話した。

九州地方と韓国との間の観光を促進してきた九州のある当局者は、この紛争で友好の絆を促進するための努力が傷ついたと話している。九州 と 朝鮮半島の南端とは、海で僅かに約200キロメートル隔てられているに過ぎない。

島根県議会が2月22日を「竹島の日」と定める条例を3月に制定したことにソウル政府が強く抗議して、日本と韓国との関係は、最近緊張 し ている。

日本海にあるこの島は、日本語で竹島と呼ばれるが、朝鮮語では獨島(トクト)という。両国によって領有権が主張されている。

福岡の博多港と韓国の釜山(プサン)の間に大型のフェリーを運航しているCamellia Line Co.(=カメリアライン)は、200人の生徒が参加する修学旅行をある韓国の学校が土壇場になって中止したと話した。この調子で中止が続けば、ここのフェリーを使って九 州にやってくる韓国人生徒は途絶えるかもしれない、とCamelliaは話した。

博多と釜山の両港間では、高速のジェットフォイルがKyushu Railway Co. (JR Kyushu)(=JR九州)によって運航されているが、同様に影響を受けている。

3月、約1,500人の韓国人がBeetle(=ビートル、注、カブトムシの意)と命名された船の予約を取消した。「(3月にあった) 福 岡の地震の影響もあります。しかし竹島問題が影響しているに違いないです。」とJR Kyushuの当局者は話した。「こうなると、当社の過去の努力はどうなるのでしょうか。」

JR Kyushuでは、3月31日までの2004会計年度におけるBeetleの乗客数は、韓国のテレビ・ドラマ「冬のソナタ」が日本で成功して韓国を訪問する日本人の数が増 加し、353,133人を記録したという。

大分県の別府市にある20軒のホテルからなる外国人旅行促進会議では、韓国人によって予定された数本のツアーが、竹島問題を引用して取 消 されたと話している。別府は温泉で有名な行楽地であるが、昨年、韓国から130,000人が訪問した。(後略)(Hotels Magazine: April 4, 2005)

北海道とサハリン間のフェリー運航が火曜日に始まる(ロシア・日本)

4月5日、ユジノ・サハリンスク発。日本の北海道という島とロシアのサハリンとの間のフェリー運航が、火曜日に始まる。日本のフェリー Ains Soya(=アインス宗谷)が、貨物と乗客を乗せて稚内からコルサコフに最初の航海をする。

稚内市議会の当地代表事務所の当局者が、Itar-Tassに語ったところによると、Ains Soyaというフェリーは、170人の乗客と280トンの貨物を積載可能だが、春、夏、秋にかけて60回運航するという。

北海道とサハリン間のフェリー運航は、1998年に始まった。当初、運航は5月から10月までであった。しかし日本からサハリン島の発 展 計画のための貨物量が増えて、運航期間を更に3ヶ月延長することとなった。今年、この日本のフェリーは12月16日まで運航する。

コルサコフと稚内間の距離は80マイル。この日本のフェリーは、15ノットの速力を出すことができ、この距離を6時間で結んでいる。 2004年度は、5,000人以上の乗客と5,000トン以上の貨物をフェリーが運んだ。海運の範囲は、今回の運航でかなり伸びるかもし れない。

サハリンには、島とロシア太平洋とを結ぶ別のフェリー航路もある。4隻のロシアの発動機船が、ワニノ港とホルムスク港との間を、タター ル 海峡を横断して定期に通年運航している。それぞれ、貨物と100人の乗客を乗せた26両の鉄道車輛を積載している。日本側はこの北海道と サハリンのフェリー運航も、通年運航にしたい意向だ。(ITAR-TASS: 05.04.2005, 05.22)

Regal Princessは成長している英国のOcean Village商標に移籍 Princessの船隊刷新は続く(英国)

船隊の刷新を継続するPrincess Cruisesは、Regal Princessを成長している英国のクルーズ客船会社Ocean Villageに移籍すると発表した。この1,590人乗りの船は、2006年10月にその会社の船隊からデビューする。

Ocean Villageは2003年に始まったが、急速に成長をしている英国市場の本流における「最高級」のものとなっている。より寛いだ、活動的な休暇体験を探しているクルーズ 初心者を惹き付けている。これは、この客船会社の第2船となるもので、この会社は最初の2年の運航で150,000人以上の予約を獲得 し、クルーズ初心者の60パーセント近くを扱っている。

Regal Princessは1991年にPrincess向けに就航したもので、世界的に有名なイタリア人建築家Renzo Pianoによって設計されたという特徴ある横顔で知られている。バルコニー付きの船室、広い宿泊設備、無数の食堂と娯楽施設を有する。(後略)(Princess Cruises: Thursday April 7, 6:38 pm ET)

日本の海運会社K-Lineがペテルブルグ―中央ヨーロッパ間の定期フェリー航路を開設(ロシア)

4月8日、サンクト・ペテルブルグ発。日本の海運会社K-Line (Kawasaki Kisen Kaisha Limited)(=川崎汽船)が、金曜日にサンクト・ペテルブルグと中央ヨーロッパ間の定期フェリー航路を開設する。

Ro-RoフェリーのVolga Highwayが、金曜日にサンクト・ペテルブルグに到着して、ブレマーハーフェン―クックスハーフェン―ヘルシンキ―ハミナ―サンクト・ペテルブルグ航路を開設する。 600台までの車輛を積載できる。

金曜日、その後この都市で新航路開設の式典が行われる。ロシア船のGeorg Otsがカリーニングラードに航海する前に、サンクト・ペテルブルグに立ち寄る。その後、別の2隻の船がネバ河の港に到着する。この船はサンクト・ペテルブルグとドイツ、 エストニア、フィンランドの港湾を結ぶこととなる。(ITAR-TASS: 08.04.2005, 08.41)

ミシガン湖のフェリーが2005年シーズンの準備(米国)

ミシガン州、ラディントン発。ミシガン湖を横断する2隻のフェリーが、2005年シーズンの準備をしている。

ラディントンのS-S Badgerは、オフ・シーズンに10万ドルをかけて改装した。これには子供部屋やペット用の新しい施設の増築が含まれる。広報担当者は、全長410フィートの Badgerには、ピカピカの内装、職員は新しい制服を着ることとなると話している。Badgerは5月12日にウィスコンシン州マニト ウォクへの運航を開始し、10月16日までミシガン湖での52年目の運航シーズンを継続する。

一方マスキーゴンのLake Expressというフェリーは、この湖での2年目のシーズンを迎える。この会社では横揺れを減少させるために本船の両脇に翼状の部品を取り付けた。Lake Expressはミシガン湖の時化のために、昨年多くの運休を余儀なくされた。幹部は、この翼が波の高い時の乗り心地を改善することにな ることを期待している。(WZZM: 4/13/2005 10:20:35 AM)

病気の乗客がQueen Mary 2から移送(カナダ)

セント・ジョン発。79歳のアメリカ人男性が、世界最大のクルーズ船から移送され、水曜日の朝、セント・ジョンの病院で快適に休んでい ると伝えられている。

このロード・アイランド州の男性は、ニューヨークからイングランドのサウサンプトンに向かっていたQueen Mary 2に乗船していた。男性が発病し、この豪華定期船はカナダ海域に逸れたのだった。

Queen Mary 2は移送の間、セント・ジョンの港外に投錨した。というのは、ここの港の入り口にあるNarrows(=ナローズ、注、「瀬戸」の意)を通過するには、船が大き過ぎたから だった。

天候は、男性をヘリコプターで病院に輸送するには、霧が濃過ぎた。濃い霧と2メートルの波の中、この男性とその妻は、Queen Mary 2から小さな高速救助艇に載せられて、大型の沿岸警備隊の船に移送された。(CBC - Newfoundland & Labrador: Posted Apr 13 2005 08:58 AM NDT)

「絆を復活させるための」日本への1ドルフェリー(韓国)

釜山(プサン)と日本を結ぶフェリー運航事業者のMirae Jet Co.(=未来高速)は、水曜日、緊張した隣国間の関係を修復すべく、格安旅行を求める100人の若者に1,000ウォン(1米ドル)の宣伝用運賃を設定すると話した。こ れは、4月24日午前9時に日本の福岡に向けて釜山を出発し、翌日の午後12時30分か午後4時に戻って来るというもの。通常運賃は19 万ウォン(190ドル)。

19歳から29歳までの韓国国籍の者のみが、4月17日午前12時開始のMirae Jetのウェブ・サイトで予約した場合に、割引運賃が適用される。

氏名、生年月日、旅券番号、携帯電話番号、帰りの時間を申告する必要がある。この運賃は1人につき1回の予約のみ適用される。

Mirae Jetは、3隻の43ノットの豪華フェリーを、釜山と福岡間で1日3回運航している。重さ125トンから192トン(注、「総トン数125トンから192トン」の誤り)の フェリーは、222人までの乗客を輸送することができる。

このフェリー会社では、日本が韓国の獨島を要求し、日本の教科書で歴史を歪曲したことによって両国間の関係がたとえ停滞したとしても、 個 人のレベルでの交流は継続すべきであることから、この割引を計画したと話している。(Chosun Ilbo: Updated Apr.13,2005 19:43 KST)

NCLとAker Yardsはクルーズ船同意書を取消(フィンランド)

今日、Aker Yardsは次のように述べている短い声明を出した。「2004年12月に発表されたNCL向けクルーズ船1隻を建造する件に関する同意書は無効となった。両当事者は、こ の計画が強要されたものであるとは認識していない。」

「現在、Aker Finnyardsの注文控書には11隻の新造船があり、RCCL向け3隻のクルーズ船も含まれる。」と声明にはあった。(Marine Log: April 14, 2005)

フェリーの連絡(ギリシャ)

アロニソス島の住民は、昨日、島へのフェリーの連絡が不適切であることに抗議して、ボーロス港で集団示威行動(=デモ)を行った。 (Kathimerini: Thursday April 14, 2005)

トルコ最初のクルーズ船、Msc Operaが4月27日に最初の旅行を開始(トルコ)

イスタンブール発。トルコ最初のクルーズ船Msc Operaが、2005年4月27日に最初の旅行を開始する。

「MSC Opera」の所有者「MSC Cruises Turkiye」は、木曜日、毎週水曜日にイスタンブールから地中海にツアーを実施すると発表した。MSC Operaは、2,500人の乗客を収容する能力がある。

MSC Operaは、クロアチア(ドゥブロブニク)、イタリア(ベニス、バリ)、ギリシャ(カタコロン)、トルコ(クサダシ、イスタンブール)の港に寄港する。本船には地中海料 理を提供する食堂がいくつかある。また、劇場、カジノ(=賭博場)、バー(=酒場)、カフェ(=喫茶店)、ショップ(=売店)、健康運動 センター、サウナ、子供部屋、バルコニー付きスィートがある。MSC Cruises Turkiyeは、この最新の船を紹介すべく、4月27日に記者会見を催す。

MSC Cruises Turkiyeは、イタリアのMSCとTurkish Arkas Holdingによって設立された会社。MSC Operaという船は、1週間に亘る旅行を継続する。(Turkish Press: 4/14/2005)

チェンナイに最新のクルーズ定期船がお目見え(インド)

4月15日、チェンナイ発。アジア太平洋における指導的なクルーズ客船会社Star Cruisesは、現在、インドの5つの中核都市で1週間に亘る「一般展示会」をしており、木曜日、この都市における式典で、最新の定期船「The Superstar Libra」の模型を展示した。

この定期船は今年の9月からムンバイを母港とする、と会社が発表したプレス・リリースにはあった。

Star Cruisesの最高執行責任者Chong Chee-Tutに率いられた一般展示会は、これまでムンバイ、ニュー・デリー、アーメダバード、コルカタで開かれ、現在、チェンナイで開かれている。(中略)

この定期船は途中、タイのプーケット島、チェンナイ、コロンボに寄港してから、9月25日にシンガポールからムンバイに到着する。本船 は ムンバイから、4泊の定期カドマ(ラクシャドウィープ)「逃避クルーズ」を10月2日から2006年4月まで行う。

Superstar Libraは、1480人の乗客を収容する740船室を擁する42,000総トンの船舶。これは、漸進的にStar Cruisesのアジア船隊に移籍することになっている6隻の船の第1船である。(Hindu: Friday, April 15, 2005 : 1000 Hrs)

燃料の高騰でクルーズに打撃(英国)

クルーズ客船会社は航空会社に続いて、切符価格に燃料の追加料金を加えることとなった。これは燃料費が30パーセント上昇して、1バレ ル当たり57ポンドになったことに引き続くもの。

アジアに本拠を置くStar Cruisesは、既にパッケージにおいて、1日1人当たり2.20ポンド引上げている。これより高級市場向けのRadisson Seven Seas Cruisesは、来月から米国周辺での予約で、1日1人当たり1.70ポンド引上げる。しかし英国の乗客からは超過料金を徴収しないことを確約している。

Royal Caribbean CruisesやCarnival Cruise Linesのような会社では、これまでのところ旅行料金の引上げを決定してはいない。

British AirwaysやVirgin Atlanticを含む航空会社では、過去6ヶ月間に2回、燃料追加料金を加えている。乗客は今や、往復長距離飛行で32ポンドの超過運賃を支払わなくてはならない。短距 離飛行におけるBAの燃料追加運賃は、往復で8ポンドから12ポンドに上昇している。

しかし格安航空会社のRyanairやEasyJetは、消費者から徴収するのではなく、むしろそうした費用は吸収できると誓約してい る。

Passenger Shipping Association(=旅客船協会)の広報担当者は、クルーズ会社によるこの動きは、「必要悪」であると話した。

「クルーズ会社は燃料費用の上昇にとりわけ敏感です。というのは、燃料の使用が莫大なものだからです。」と語った。 (Telegraph.co.uk: 16/04/2005)

QEIIの船員が定期船を損壊して逮捕(英国)

QE2の3人の船員が、このクルーズ定期船に損害を与えた容疑で逮捕された。男性らは、損害額が数千ポンドに上った木曜日夜の事件につ いて取調べを受けている。

王族の1969年のタペストリー(=壁掛け用の絵模様の綴れ織)が故意に損壊され、警察では船外に投げ捨てられたものとみている。

また本船の娯楽区画、船員用便所、救命艇にも損害があった。男性らは、船が土曜日にサウサンプトンに接岸した後、拘束された。

ハンプシャー州警察は、Southampton Central Police(=サウサンプトン中央警察)署において男性らを取り調べている。

警察では、QE2の進水を示したこのタペストリーを見つけた人は連絡を取って欲しいと懇願している。岸に流れ着いているか、漁師によっ て 拾われる可能性があると話している。(Life Style Extra: Sunday, 17th April 2005, 11:48)

70フィートの波がフロリダ沖でクルーズ船を打ち壊す(米国)

マイアミ発。高さ70フィートもの異常な波が、バハマからニューヨークに帰港途中のクルーズ定期船に激突し、4人の乗客が軽傷を負い、 62室の船室が浸水した、とこの船の所有者は日曜日に話した。

マレーシアのGenting GroupのStar Cruises Ltdの一部門であるNorwegian Cruise Lineは、土曜日の夜明けにフロリダ沖で、波がNorwegian Dawnの2枚の窓を粉砕したと語った。

「本船の安全・保全機能は、この事故では役には立たなかった。」とこの世界第3位のクルーズ会社は声明の中で述べていた。

船には2,200人以上の乗客が乗っていたが、修理のためにサウス・カロライナ州のチャールストンに向かい、日曜日の早朝にニューヨー ク に向けて出発した、と会社は話した。

New York Daily Newsは、2002年12月に就航したこの全長1,000フィートの豪華定期船の9階と10階の高さにそびえる窓を、波が打ち壊したと伝えている。本船は金曜日の晩に嵐 の海に曝され、穏やかな海域に入っていた。

「夜明けには波は収まり、海は実際穏やかになっていたのです。」とこの会社の広報担当者Susan Robisonは、その新聞に語っている。「弊社の船長は、20年の職務経験がありますが、こんなものを見たことはないと話していました。」

この会社の関係者は、追加の論評を求める電話に直ちには返答しなかった。(Boston Globe: April 17, 2005)

島嶼間の高速フェリーが最後の運航を終える(ニュー・ジーランド)

Interisland Lineの高速フェリーLynxは、ウェリントンに午後9時15分に到着して、クック海峡の最後の横断を終えた。

2003年12月以来、北島と南島との間を結んでいたIncat 046は、本日、オーストラリアのニューカッスルの所有者の元に戻って行った。

Interisland Lineの所有者Toll Shippingは今日、会社では来年の夏も高速船を島嶼間で運航することになるかどうかは決めていないと話した。

現在、クック海峡と取り組む会社の将来の船隊の配置を未だに再検討中である、とTollの広報担当者Jess Batchelorは話した。会社がクック海峡向けの1600乗りのフェリーを確保したかどうかについては、確認しようとしなかった。

新しくて大型のToll Shippingのフェリーの可能性は、3月中旬に出てきた。Tollは、現在Stena Challengerと命名されている旧イギリス海峡のフェリー、Pride of Cherbourgを使用することで合意しつつあると見られている。

Batchelor女史は今日、何らの契約もしておらず、会社ではこの問題を商業的に敏感な問題として議論していないと語った。 Toll は、未だに在来型フェリーのArahuraとAratereを運航している。(New Zealand Herald: 18.04.05 1.00pm)

荒れ狂う大洋の波が毎週船を襲うと科学者は予測(米国)

海洋学者にとって、先週末に遠洋定期船を怪物のような波が襲ったというニュースは、ビックリするようなものではなかった。驚くべきこと は、そうしたことがあんまり起きていないことなのだ。

土曜日にサウス・カロライナ州沖でNorwegian Cruise Lineの船が70フィートの波を被って、その存在を知ることになるまでは、山のような波、つまり簡単に言えば、どこにもなかったような凄いものが、殆ど知られていなかっ た。荒れ狂う異常な波と呼ばれている。

「我々が考えている以上に、よくあるものなのです。」とUniversity of Miami(=マイアミ大学)の海洋物理学教授のMark Donelanは語った。

Rogue waves(=荒れ狂う波)は、地震を原因とする津波と違って、3つの基本的な方法により発生する。すなわち、海流とは反対方向に強風が吹いて発生する場合。嵐によって波 が交錯して発生する場合。あるいは海底の地形によって生じたうねりからエネルギーが生じて発生する場合である。

かっては船乗りのほら話と考えられていたことだが、荒れ狂う波が毎週1隻か2隻の船に損害を与えるか、沈没させている、と巨大なうねり を 深く研究している科学者は話している。過去20年間に、200隻以上の超大型油槽船や大型コンテナ船が嵐の中に消えている。科学者らは、 荒れ狂う波が主要な原因であると考えている。(中略)

別の2隻のクルーズ船、BremenとCaledonian Starが、2001年前半に別々の機会に被害を受けている。何れも90フィートと考えられている南大西洋の荒れ狂う波が、両船の船橋を破壊した。「文字通り、船橋の周り で泳いでいたものですよ。」とCaledonian Starの船員、Donelanは話した。

1995年、定期船Queen Elizabeth IIが、北大西洋で約90フィートの波に襲われた。「まるでドーバーのWhite Cliffs(=白い崖)に突っ込んで行くようでした。」とRonald Warwick船長は話した。

南フロリダは、ハリケーンの風が集中したり、湾の海流に逆らう強風により強められたりして、荒れ狂う波が発生しやすい、と Donelan は語った。(Sun-Sentinel.com: Posted April 19 2005)

困った船Auroraが帰国(英国)

推進器の問題で世界1周クルーズを放棄することを余儀なくされた困った船Auroraは、水曜日にサウサンプトン港に戻る。

この2億ポンドのP&Oの定期船は、ドイツの工学会社Lloydwerftによる、ドイツのブレマーハーフェンでの10週間の 修 理プログラムに耐えて来た。本船の2基の主要な推進モーターは、今や代替されて試験されている。

1月の失敗では、1,752人の乗客はクルーズの始めにワイト島を1周することとなった。300人以上の乗客が本船を去る決心をした が、 予定よりも10日遅れの1月19日にAuroraは遂に出港した。しかしたったの110マイル走って、戻ることを余儀なくされたのだっ た。乗客には返金され、将来のクルーズ割引が提供された。

2000年に進水した本船は、その処女航海においてビスケー湾で故障し、サウサンプトンに戻ることを余儀なくされた。2003年には 600人の乗員・乗客が、嘔吐と下痢の原因となる伝染病のノロ・ウイルスに感染した。

Auroraは、金曜日にこの都市を去って2日かけてベルギーに向かい、その後来週には、17泊の地中海クルーズに出発する。(BBC News: Wednesday, 20 April, 2005, 05:28 GMT 06:28 UK)

Sapphire Princess(ロシア)

2,600人の乗客と1,200人の国際的な船員・給仕職員を乗せたGrand級のクルーズ船Sapphire Princessが、火曜日、極東の都市ウラジオストクに寄港した。

朝、多くの住民や市幹部が出席して歓迎行事が行われ、極東国立大学の学生が午後、この街を案内した。

この113,000トンの船は、1年前に優雅なDiamond Princessの姉妹船として就航した。(Vladivostok Novosti: Wednesday, April 20, 2005)

フェリーのMOBY RIDERは、未だにリボルノ港外で座礁(イタリア)

4月20日、イタリア、リボルノ発。50人が乗船しているフェリーのMoby Riderは、未だにリボルノ港外で座礁しているが、オルビアに向けて錨を上げて数分後の、昨日午後8時頃に乗り上げた。

このフェリーは、港の出口となっている2つの運河の中間で座礁している。恐らくは35ノットの風が吹き、いつもとは違った方法で本船を 押 したものと思われる。

乗船していた50人は、29人の船員とたったの21人の乗客。当初、救助隊は乗客を移送しようとしたが、海の状態は、発動機船がフェ リー に接近するには難しく、危険であったために作業は行われなかった。

Moby RiderはMoby Linesの船で、全長188メートルで全幅24メートル。800人乗りで、レーン長2,400メートルに車輛を積載できる。(Agenzia Giornalistica Italia: Thursday April 21, 2005)

クルーズ船から男性転落、死亡と思われる(カナダ)

Queen Mary IIで別の事故が発生した。

本船がニューファンドランド沖のグランド・バンクスに接近中に乗客が明かに船から転落して、死亡したものと思われる。この豪華定期船で 最 後に見掛けられてから約18時間、船員らがこの乗客を捜索している。

この事故は、ある乗客が病気になって予定外のセント・ジョン近くに立ち寄ることを余儀なくされた出来事の1週間後に起きた。(580 CFRA Radio: Thursday, April 21, 2005)

リバプール海運の忘れられた悲劇(英国)

英国最悪の海難は、リバプールのLancastriaの沈没である。Peter Elsonが、この悲劇を完全に網羅した最初の本に関して報告する。

本船は深さ70フィートの海底に、こげ茶の錆びた鉄の墓となって横たわっており、数え切れない兵士、航空兵、海兵、避難民、男、女、子 供 達の終の棲家となっている。

今や濃い緑黄色の静かな海底で、破壊されて形が崩れ、希望の明かりが燃え盛る沈み行く巨大な墓と化した爆発の瞬間を物語る崩壊した防水 隔 壁を、泥の渦が逆巻いている。

これが英国最大の海難となったLancastriaの残骸である。この悲劇はあまりに酷いものだったので、ダンケルク後の士気が下がる こ とを恐れるWinston Churchillは、それを報道することは耐えがたいものであると決定した。決して発禁処分を解くことはしなかった。

フランスが第二次世界大戦で降伏した後、サン・ナゼール沖から出港しようとしていた、かってリバプールを本拠にしていたCunard Lineの豪華クルーズ船で、5,000人以上、恐らくはそれ以上の人々が死んだのである。

LancastriaはOperation Aerialの一環であり、この殆ど忘れられた掃討作戦は、ダンケルク後、ヨーロッパに残された150,000人の兵士を脱出させるものだった。フランスを西へと横断して 来た、迫り来るドイツ軍の進撃から逃れて、軍隊、避難民の群れがサン・ナゼールの街を通り抜けた。

Lancastriaは不運にも、出発が1940年6月17日月曜日の午後にずれ込んだ。BirkenheadのRudolph Sharp船長は、ロアール河河口を下るのに武装した護衛が必要で、沖にはU-boatsが待ち伏せていることで、やきもきしていた。

こうしたことを考えていたが、7,000人余の人を乗せたLancastriaは、港の上空から舞い降りた最優秀なJunkers Ju88急降下爆撃隊にとって、理想的な標的であった。

4発の直撃が致命的な損傷となり、爆弾が(航空兵で満員であった)船倉を吹き飛ばし、(その近くの)煙突を午後3時45分になぎ倒し た。 喫水線の下の船体鋼鈑は吹き飛ばされ、Lancastriaは直ぐに浸水沈没した。

船が傾くと、人々はまるで浸水した巣から這い出た蟻のように船の両舷に群がった。破れた燃料タンクから濃厚な油がほとばしり、船の周り で 死んだか生きていた者全員を真っ黒にした。それでも一人の上級船員は、引っくり返った船体の上に立って、間もなく沈むことには無関心に煙 草に火を着けた。

「Lancastriaは多くの者にとって、英国への最後の船だったのです。」とこの悲劇に関する最初の包括的な本を書いた Jonathan Fenbyは語った。

「人々は何とかして乗船したのです。ある兵士は本船を非常に快適な印象のあるStrand Palace Hotelのように見えたと描写していました。本船の上級船員は大変な緊張状態にあり、直ぐ傍で東洋行きの定期船Oronsayが攻撃されるのを見ていました。しかし Sharp船長は、避難命令を無視し、駆逐艦の護衛を待っていました。そうこうする間に、多くの人々が乗船したのです。同時に3つの物語 が進行しました。フランスの降伏、西部への避難、そしてLancastriaの悲劇です。」(後略)

*THE Sinking of the Lancastria, Britain's Greatest Maritime Disaster and Churchill's Cover-up(=Lancastriaの沈没、Churchillが隠蔽した英国最悪の海難)、Jonathan Fenby著、Simon & Schuster発行、14.99ポンド。(ic Liverpool: Apr 21 2005)

QM2で自殺 82歳の夫100フィート下の海に投身自殺(英国)

ある年金生活者が周到に自殺を計画し、クルーズ定期船QM2から100フィート下の大西洋に投身した。

1人旅をしていた悩める82歳のGerd Kochは、海の見えるバルコニー付きの豪華船室に超過料金を支払っていた。妻によって発見されたドイツの自宅に残された覚書には、詳細に亘って自殺の方法が記されてい た。その後、強風の吹いていた晩に、凍てつく海に身を投じたのだった。行方不明になったのが判って、この巨大クルーズ定期船は回頭し、そ の海域を探し回った。しかし2時間以上も生存することは不可能であった。

乗客の中にはBBCの記者Michael Buerkがおり、午前7時45分のPaul Wright船長の発表で、その悲劇を聞いた。

モンマウスシャーのチェプストーから来た観光客のSally Williamsは、昨日語った。「皆さん、衝撃を受けていました。私達全員が深く悲しんでおり、その男性と御家族には心からお悔やみ申し上げます。」

これは史上最大かつ最高に高価な5億ポンドのQueen Mary 2での今年2度目の自殺となる。Gerdは、ニューヨークまでの横断費用と、首都(注、ロンドン)で数日を過ごすための費用、そしてヒースロー空港に戻るための航空運賃 の、合わせて1,000ポンド近くを支払い、土曜日にサウサンプトンで本船に乗船した。火曜日の午後9時に警報が鳴り、スチュワーデス (=給仕)が、鍵のかかった船室に入ろうと何度も試みた。船員がドアを破って中に入ると、海の見えるバルコニーに通じるドアが開いてい た。

Wright船長は、次のように宣言して乗客を起こした。

「おはようございます。大変に悲しいお知らせがあります。」

それから夜間に船が方向転換して、Koch氏を何時間にも亘って捜索したことを説明した。

QM2の所有者Cunardは、次のように話している。

「Koch氏は海中に転落したものと思われます。直ちに本船は夜が明けるまで、来た道を戻りました。しかしこの乗客の手掛かりは得られ ま せんでした。現場海域では雪を伴う強風が吹き、海水の温度は低いものでした。海中で長く生存できる見込みは低いです。Koch氏の妻には 連絡致しました。自殺の計画を記した覚書が残されていたと伺っております。」

全長1,132フィートのQM2は昨年1月に就航したものだが、21階の建物の高さがある。1月には、アメリカ人乗客がカリブ海クルー ズ で自殺している。(Mirror.co.uk: 22 April 2005)

ギリシャ:旅客船業者は経費の増大のため航路を縮小(ギリシャ)

2005年4月22日。昨日のGreek Passenger Ship Owners Association(=ギリシャ旅客船主協会)の総会で、海運会社の代表は、業界の主要問題を見極め、運航費用の増大と、とりわけ石油価格の上昇によって航路を縮小す る可能性について言及した。

海運省の見積りでは、石油価格が40%上昇していると見ている。船主は既に運賃を10%引上げることを求め、商船省との交渉が続いてい る。(Reporter.gr: 13:34 - 22 April 2005)

クルーズ船がメキシコで埠頭に突っ込む(メキシコ)

ニューオーリンズに本拠を置くRoyal Caribbean Internationalのクルーズ船が、水曜日、風の中接岸しようとしていたところ、メキシコのコスタ・マヤの埠頭に突っ込み、船体の側面を42フィートに亘って切り 裂いた。

この事故で怪我人はいなかった、とRoyal Caribbeanでは話しているが、Grandeur of the Seasに乗船していた2,030人の乗客と740人の船員は、このマイアミの会社が損害を査定する間、メキシコに足止めされている。本船は運航可能で、未だにコスタ・マ ヤに接岸している。

一方、会社ではRoyal Caribbeanの費用で、土曜日と日曜日に乗客をニューオーリンズに帰還させるために、飛行機をチャーターしている。乗客がコスタ・マヤに留まりたいのならば、船が修 理されるのを待ってニューオーリンズに船で帰ることも許される、とRoyal Caribbeanの広報担当者Michael Sheehanは話した。(中略)

クルーズ愛好家がしばしば訪れるサイトCruisecritic.comに投稿された乗客からのメッセージによると、本船の乗客には無 料 でインターネットにアクセスすることが提供され、Royal Caribbeanは寄港地観光で人々を忙しくさせようとしているという。インターネットの投稿によると、その穴の写真を撮ることは禁止されているという。

本船は月曜日にメキシコのコズメル、火曜日にケイマン諸島のジョージタウンを訪れて、水曜日にコスタ・マヤに到着していた。 (Times Picayune: Friday, April 22, 2005)

Princessは地中海に拡大する新船を命名(米国)

Princess Cruisesは、新船はEmerald Princessと命名されると発表した。

本船は2007年前半にデビューするが、Caribbean Princessと既に引き渡されているCrown Princessの姉妹船となる。この116,000総トンの船は、イタリアのFincantieriの造船所で建造され、プール脇に映画のスクリーンを備えた Movies Under the Stars(=星空の下の映画)や結婚式用礼拝堂、バルコニー付きの900近い船室がある。

このクルーズ客船会社は、2006年の地中海シーズンを約25パーセントに拡大するとも発表している。新しいクルーズには、ギリシャ諸 島 の4本の航海も含まれる。

Princessの船のうちの3隻、Grand Princess、Golden Princess、Sea Princessは、4月15日から11月29日まで地中海での延長されたシーズンを提供し、11の異なる旅程で、33本の航海を行う。(Travelbiz.com: 22 April 2005)

島はフランス人観光客を待っている(英国・フランス)

チャンネル諸島とフランスとの間の新しいフェリー連絡で、フランスと結び付いた観光業の開始が注目されている。

フランスの会社Manche Iles Expressは、Victor Hugoというフェリーの運航を引き継ぎ、その時刻表に新船と新航路を加えることとなる。これによりガーンジー島とサーク島の住民は、ジャージー島経由でカルトレとグラン ビルに行けることとなる。この動きは、チャンネル諸島が訪問者数の減少に歯止めをかけるべく、奮闘している中で生じたもの。(中略)

Manche Iles Expressの社長Hugo Grosは、会社はこの運航で利益を出し、フランスとチャンネル諸島間の観光客数を増加させることを確信していると話した。

「昨年度は僅か80,000人の乗客でしたが、上手く営業して140,000人に復帰できることを、当社は強く確信しているところで す。」(BBC News: Friday, 22 April, 2005, 10:31 GMT 11:31 UK)

大臣はフェリー社長の募集にごまかしがあると主張(ケニア)

移民登録省副大臣のAnaniah Mwaboza氏は、Kenya Ferry Services (KFS)の新しい最高経営責任者の人選にごまかしがあったと申立てている。

昨日、モンバサのMwabozaは、承認を待っている最終リストから何人かの名前が消えているという報告を受けて激怒していると話し た。

KFSは、モンバサのLikoniとMtongwe間の海峡を横断するフェリー運航を運営している。現在の最高経営責任者のAlex Leteipan氏は、今年、引退することとなっている。(後略)(The East African Standard: April 24, 2005)

サッカーの喧嘩でフェリー船員が怪我(英国)

ライバルのRangersとCelticのフットボール(=サッカー)のファンが北アイルランド行きのフェリーでの殴り合いに巻き込ま れて、船員が怪我をしていたことが、今日明らかとなった。

昨夜、スコットランドのトゥルーンからラーンのCo Antrimに接岸したP&Oのフェリーに、暴動鎮圧用装備を身に付けた警察が乗船した。男性3人と女性1人が、暴行と秩序を乱す行為で逮捕された。

このフェリーの350人の乗客のうち、約100人がライバルのGlasgowクラブのサポーターであり、騒ぎに巻き込まれたと警察は話 し た。1時間ほどで静かになり、船員のうち2人が軽傷で治療が必要となった。

これに先立ち、RangersとCelticのファンが、ベルファストの中心で衝突した。Celticが2対1で勝ったOld Firm試合の数時間後、警察車輛が被害を受け、警察官が軽傷を負った。

このフットボールの悪漢達は、ベルファストの2つの巨大クラブとの間の優れた試合での暴動で、アイリッシュ・リーグが恥を掻かされて暴 れ 回ったもの。

激しいライバル争いをしている対Linfield FC戦の後で、この都市の東部にあるGlentoran FC’s Oval Stadium(注、競技場)での騒乱に巻き込まれて、スチュワード(=給仕)が怪我をした。

土曜日にリーグの勝者を決めた最後のホイッスルが鳴った後、ファンは素手で殴り合う喧嘩の中に放り出された。

両サポーター間で瓶や石の投げ合いとなり、この数十年間のアイリッシュ・リーグの試合における、最悪の出来事となった。 (Scotsman: Mon 25 Apr 2005 7:35am)

Bushの来訪でFinnjetの寄港削減(ロシア)

合衆国大統領George W. Bushの側近が、来月始めのリガ訪問のためにフェリーのFinnjetを貸し切り、このフェリーのサンクト・ペテルブルクへの運航開始が遅れることになる、と Kommersantが木曜日に報じた。

フェリーは土曜日に、タリンを経由して、サンクト・ペテルブルクとドイツのロストク間で運航を再開する予定であった。しかしロストクか ら の回航に代わってリガに行くこととなった、と記事は述べている。

ラトビア政府は、フィンランドの船主Silja Lineから、本船を5月2日から8日まで傭船している。Bushは、リガを5月6日と7日に訪問する予定になっている。

Kommersantは、アメリカ人はその訪問のために十分なホテルを適宜予約することを怠り、海運会社間で宿泊客獲得競争がなされた 結 果、Silja Lineが勝利したと伝えている。

Finnjetはサンクト・ペテルブルクへの航海が突如できなくなり、最初の寄港が5月9日となる。航海の取消しを余儀なくされた予約 し た数百人の乗客には返金されるが、ホテルは客を失ったと記事は報じている。(St.Petersburg Times: Tuesday, April 26, 2005)

Norwayに関する文書公表 ボイラー問題の歴史判明(米国)

ボイラーの爆発でクルーズ船Norwayの船員8人が死亡してから2年近くをかけて、National Transportation Safety Board(=全国運輸安全会議)は金曜日にその調査報告書を発表したが、事故に関する最終報告はまだしていない。当局者は、調査は継続中であるとしている。金曜日に公表 されたものには、分析は含まれていない。

公表されたのは「事実報告」で、船員への聞き取り、ボイラー保守記録、ボイラー修理に関する覚書、操作手順、冶金試験記録、造船所の明 細 報告書、運転報告などを含むもの。

2003年5月25日朝、Norwayはマイアミ港接岸中、高温の蒸気が漏出して4基のボイラーのうち1基が爆発した。この蒸気が2層 の 船員区画を破壊し、扉と扉の枠を吹き飛ばした。

加えて8人が死亡し、17人の船員が怪我をした。本船はそれ以来、航海をしていない。船主のNorwegian Cruise Lineは最近、用途を明かにしないでNorwayをマレーシアの造船所に移動させると発表した。

金曜日に発表された文書の中では1章が割かれ、ボイラーの歴史を、この2,032人乗りの旅客船がS.S. Franceとして大西洋横断定期運航を開始した30年前にまで遡っている。

Deutsche Babcockという会社の1985年の技術報告書によると、ボイラーの基本部分の溶接部に気泡や穴が発見されたのは1970年だという。ボイラーのうち1基の下層ドラム に亀裂が発見されたのが1973年で、1974年には更に腐食した気泡が発見されていた、と報告書は述べている。

このひび割れが割けて溶接部が剥がれたと報告書は述べている。きしみによって「溶接の厚みが減少した」と報告書にはあった。1974年 か ら1979年までFranceは係船されたが、その後Norwegianによって購入されて、クルーズ船に改造された。

NTSBでは、この文書において事故原因に関して如何なる結論も引き出すものではないことを強調している。Norwegian Cruise Lineの広報担当者からコメントを得ることは出来なかった。(Fort Lauderdale Sun Sentinel: Posted April 30 2005)