HOME > 海外旅客船情報 > 2004年9月

2004年9月

2004年9月の海外旅客船情報

港湾会社は新しい石炭ターミナル建設へ(英国)

今日、Associated British Ports(=英国港湾協会)は、英国の輸入石炭の不足に対処すべくハンバー・ターミナルの4,450万ポンドの拡張計画を明らかにした。

この団体は、BHP Billiton、Drax Power、EDF Energyとの取引に決着を付けて、英国の電力供給産業を支えるべく、イミンガムに新しい石炭施設を建造することを約束した。

輸入石炭を積載した船舶は、収容能力の欠如によりイミンガムに入港するのに遅延を余儀なくされており、コストが嵩み、事業の他の分野か ら 300万ポンドの埋め合わせをしている。

新しい石炭施設の建設は、10年間以上に亘る英国港湾の4億ポンド査定の一環であり、これにはイミンガムの2,750万ポンドの新しい ロール・オン、ロール・オフのフェリー・ターミナルが含まれている。

英国海運貿易の約4分の1を扱うABPは、6月30日までの6ヶ月間に、6,520万ポンドの利益を上げて7%増加した。しかしサウサ ン プトン海域で新しいコンテナ・ターミナルを開発して失敗した4,490万ポンドの費用が収益に重く圧し掛かり、1年前の6,420万ポン ドから2,010万ポンドに落ち込んでいる。7億5,000万ポンドの計画は、今年の早い時期に政府によって退けられている。(中略)

ABPは現在、運輸省がハル港の3番目の河畔ターミナルの拡張を承認するかどうかを待っているところだ。

この会社は、英国と米国に約3,000人を雇用している。ニューポート、プリマス、カーディフを含む20の港湾を英国で経営している。 (Scotland on Sunday: Wed 1 Sep 2004)

クルーズ船が寄港(英国)

かって観光客のために使われていたクルーズ船が、World Ship Society(=世界船舶協会)の黄金の記念祝賀会の一環として、今日、ベルファストに寄港する。

Societyのベルファスト支部の会員はTopazに乗船することになっている。本船は1956年に建造されたもので、この町の Stormont Wharf(=波止場)に接岸する。

この定期船は現在でも大西洋横断旅客船として就航しており(注、ピースボートが傭船しており、この記述は誤り)、ノルウェーからベル ファ ストに遣って来たもので、次の寄港地はマイアミ(注、ニューヨークの誤り)。(Belfast Telegraph: 01 September 2004)

ピースボートがベルファストに到着(英国)

世界的に有名なピースボートが、第46回目の世界旅行の一環として北アイルランドに到着した。

この日本の船は、ベルファストにおける若者の活動と社会活動に特化する2日間の訪問のために、水曜日、この地域に到着した。その後、 ニューヨークでの9月11日のテロによる惨禍3周年記念のために、合衆国に向かう。

Ballynafeigh Community Development Associationの会長代理Matt Millarは、次のように話した。「Ballynafeigh Community Houseの職員と奉仕者がしっかりと取り組んで来たもので、地域団体が取り組んでいる野心的な企画でした。ピースボートは2日間の寄港で、北アイルランドに10万ポンド の収益をもたらします。これは地元経済に大変な貢献をするもので、地域を活性化させるものです。奉仕部門は収益をもたらし、地域を支える 雇用を生み出しています。」

Tourism Irelandに支援されたBallynafeigh Community Development Associationに接待されたピースボートは、現在、ベルファストのStormont Wharfに接岸している。(4ni.co.uk: 01 September 2004)

一時休止のフェリー運航が再開(英国)

機関不調のために一時休止していたジャージー島、サーク島、ノルマンディーを結ぶフェリー運航が、金曜日に再開される。

Hugo Expressの双胴船Marie Marieは、4月に新しく運航を開始したが7月の終わりに止まってしまった。それ以来、乗客はサン・マロ経由で、この会社が用意したバスを利用しなければならなかった。 しかし今や姉妹船「Loc Maria」が投入され、Gorey Pier(=埠頭)からの運航が再開できることになった。

Hugo Expressでは、この航路の一時運休で12,000人の乗客を失ったと話している。しかし会社では、チャンネル諸島とノルマンディを結ぶ他の航路が先月ほぼ毎日満員 で、大変に人気のあることが判ったと話している。(BBC News: 3 September 2004)

スペインがクルーズ船を歓迎しジブラルタルの態度を軟化(スペイン)

スペインの新聞の報じるところによると、Rockのクルーズ船訪問禁止を止めると確約してジブラルタル住民との関係改善を進める約束を 実行するのに、スペインは無駄な時間を費やしてはいない。

過去3年間においてマドリッド政府は、ジブラルタルに寄港した非EU船籍の船は、スペインの港湾に寄港することを認めない規則を作って 来 た。地中海のクルーズの大半が、バルセロナ又はマラガに寄港する旅程なので、多くのクルーズ客船会社は寄港地からジブラルタルを外す選択 をしてきた。ジブラルタルは年間最大20隻のクルーズ定期船から発生する収益を失って来たと考えられている。

スペイン政府のJose Luis Rodriguez Zapateroは、Rockの主権に対するスペインの主張を諦めたわけではないものの、ジブラルタル人との一層の融和を図ることを誓約している。マドリッドの外務省筋が 昨日、新聞のEl Mundoに、ジブラルタルからスペインの港湾へのクルーズ定期船の移動禁止を解除する計画がある旨話している。

スペインの新聞の伝えるところでは、この動きは共同主権樹立を目指す交渉のテーブルに英国を呼び戻すためのものだという。こうした会談 は、投票者の99%がそうした取引に反対であることが判明したジブラルタルの総督Peter Caruanaの呼びかけた住民投票のあった2年前に中断している。(中略)

スペインは1713年にこの植民地を英国に割譲したが、現在は返還されるべきだと主張している。(The Guardian: Friday September 3, 2004)

Fairweatherには新しい機関が必要(米国)

アラスカ州ジュノー発。2004年5月に就航した高速車輛フェリーM/V Fairweatherには代わりの機関が必要だ。4基の機関のうち3基だけを使って運航をし始めた結果、Fairweatherのシトカやスカグウェーへの運航予定は波 と風に大きく依存することとなっている。

「機関製造業者は、部品が緩んで損傷した第1エンジンの代わりとなる新しい機関を探しているところです。」とAlaska Marine Highway Systemの総支配人のJohn Falvey船長は語った。「こちらの希望としては、Fairweatherが10月半ばに予定している修理の際に、そのエンジンを設置できると良いのですが。」

一方この高速フェリーは、へインズとスカグウェー、シトカへの運航を継続している。しかしシトカへの運航は波に左右されて Sergius Narrows(=瀬戸)では3から0.5ノットで運航しており、25ノット以上の風の場合、スカグウェー行きは禁止されている。

先週の水曜日に機関問題を診断したAMHSの職員は、排気設備に不適切に設置された部品が緩み、機関区画に振動して穴を開け、排気経路 に 海水が進入することを許したものだと結論付けた。ドイツの機関製造業者の専門家が、同じ問題が起こらないよう数日内にこのフェリーの他の 3基の機関を検査する予定だ。4基全ての機関は保障されており、修理はその製造業者が費用負担することとなる。

ジュノーとシトカ又はスカグウェー間の運航予定に関しては、旅行者はそれぞれの地元フェリー・ターミナルに問い合わせるよう呼びかけら れ ている。(SitNews: September 06, 2004 Monday)

FrancesでRoyal Caribbeanに1株当たり7‐9セントの損失(米国)

マイアミ発。ハリケーンFrancesによる遅延と欠航で、Royal Caribbean Cruises Ltd.に、第3四半期の1株当たり約7‐9セントの損失が生じた、とこの世界第2のクルーズ会社は月曜日に発表した。

この嵐により、フロリダ州の3つの主要な港湾が閉鎖となり、3本のクルーズが中止、会社の29隻のうち7隻の旅程が変更となった。週末 ま でには通常の運航に復帰する。

Francesは、Royal Caribbeanの33年の歴史の中で最も混乱させられた嵐だったと会社では話している。1992年のハリケーンAndrewは、この会社に1株当たり1セントの損失を 与えた。Thomson First Callによると、この発表前、分析者達は1株当たり会社は約1.32ドル稼ぐものと予想していた。

このマイアミに本拠を置く会社は、Royal Caribbean InternationalとCelebrity Cruiseという商標で経営している。(Bradenton Herald: Posted on Mon, Sep. 06, 2004)

私は77人の子供の大虐殺から生き延びました(英国)

77人の子供達の命を奪ったドイツのUボートの攻撃から生き延びた女性が、週末、北ウェールズのパブリック・スピーカーとしてデビュー した。

Beth Williams(78)は、ホリーヘッドのUcheldre CentreでMerchant Navy Dayで講演をするよう招待されていた。この地は夫のGlyn(74)の生まれたところで、子供を育てた土地だという。

リバプール、そして現在ヨークシャーのハイ・ベントンで暮らしているが、今月で64年前になる陸地から600マイル離れた北大西洋に沈 没 したCity of Benaresについてウェールズで話をするのは、Williams夫人にとっては初めてのことだ。

Williams夫人は、定期にホリーヘッドに住む夫の94歳になる母親Maudを含む家族を訪問しているが、この話をすることで緊張 し てはいなかった。

「人生において、この話をすることになっていたのです。」と話した。

1940年9月17日午前10時に、風力8の疾風の中でU-48が魚雷を発射した時、Beth Cummingsはカナダでの新生活を始めようとしていた91人の避難民の子供の1人であった。

2発の魚雷がこの11,000トンの旅客船を外れたが、3発目が女の子達の船室の真下に命中した。

Williams夫人は回想する。「士官の助けで、後に義理の妹になった親友のBessと何とかして救命艇に辿りつきましたが、船が沈 み 始めていたので、救命艇を出すのが大変でした。」

「すると海に救命艇が落ちて、船の脇で巨大な波が砕けました。私は海に投げ出されましたが、今日に至るまで、良く覚えています。」

「忘れられないことです。リフト(エレベーター)の中にいるようでした。多くの物が私の方に向かってきました。すると私は浮かび上がっ て 何とか救命艇の方に泳いで戻ることができたのです。救命艇はすっかり浸水していました。海は時化ていて、HMS Hurricaneに拾ってもらうまで19時間も過ごしました。このHMS Hurricaneは、1943年のクリスマス・イブにUボートによって撃沈されました。私達はスコットランドに連れ戻されて、しばらく入院しました。」

Williams夫人はリバプールに戻り、海運会社で働き、船員のGlynと出会って1年後に結婚した。

*City of Benaresには400人の乗客が乗っていた。77人の子供を含む325人が溺死した。この悲劇は、政府のChildren's Overseas Resettlement Scheme(=子供海外再定住計画)によって終わりとなった。この計画では、1,530人の子供がカナダに、577人がオーストラリア、353人が南アフリカ、202人 がニュー・ジーランド、838人がロンドンのアメリカ人委員会によって合衆国に送られた。(ic NorthWales: Sep 6 2004)

Royal Caribbeanがもう一隻の大型定期船を発注(米国)

Royal Caribbean Cruises Ltd.は、フィンランドのKvaerner Masa-Yardsに、Ultra Voyager2番船の選択権を行使した。

「外国為替相場は不利ではあるものの、姉妹船の建造は有益な費用であり、ドル建ての費用は、本質的にUltra Voyager1番船と同じである。」と会社は火曜日に述べた。

この引渡が2007年春に予定された乗客3,600人の船は、Royal Caribbean Internationalの商標で運航されることになる。Royal Caribbeanは、Carnivalに次ぐ第2位のクルーズ会社であり、Norwegian Cruise Lineの親会社Starがこれに続いている。(Pacific Business News: 6:17 PM HST Tuesday)

フェリー事業者が運航放棄(カナダ)

問題を抱えたロチェスターとトロント間の高速フェリー運航が、民間運航事業者が両岸の政府を批判して、突然休止した。

「これは大変に難しい決定でしたが、他に選択はなかったのです。」とCanadian American Transportation Systemsの社長Cornel Martinは、昨夜、声明文の中で述べた。

会社では運航再開が何時になるか判らないとしているが、来年の4月15日より遅くなることはないと話した。

Martin氏は、このロチェスターに本拠を置く会社に対する、米国とカナダ政府によって課せられた「不必要な費用」によって、立ち上 げ 時の遅延した間に生じた損失から回復する機会が与えられなかったと述べた。4,250万米ドルの新品のフェリーは、5月に運航を開始する ものと見られていたが、機関不調により6月まで就航がずれ込んでいた。

会社では、この遅延により210億ドルの負債が生じたと見積っている。(後略)(The Globe and Mail: Wednesday, September 8, 2004)

乗客らはNorwegian Cruise Lineの新しいハワイ旅行を批判(米国)

Norwegian Cruise Linesでは、ハワイを周る一連の新しい島嶼クルーズのサービス改善に全力を挙げていると話している。一方この評価の高い客船会社は、今年の夏にクルーズをした顧客から 概してけなされている。

この批判は、このクルーズ客船会社が新しく命名した船Pride of Alohaに関するもの。7月に本船は、アメリカ国旗をなびかせてアメリカ人船員を乗せて、ハワイ諸島の5島の全てを周るクルーズを提供し始めた。観光客は、ハワイは素晴 らしいが、本船のサービスは望まれる水準からほど遠いものだと話している。

「私達の部屋は汚れていました。ベッドの下には綿ゴミがありました。カウンターは汚れていました。浴室も汚れていました。シャワー・ カー テンはかび臭かったのです。」とAuburnに住むクルーズ客のKathy Hackleyは話した。

Hackleyは、自分と母親は食事を運んで来てもらうのに2時間以上も待ったという。遂に諦めて、陸でファースト・フードを買ったと い う。4,723.44ドルを支払ってこのクルーズを予約したときに期待したものではなかった。

旅行代理店のJudi Stilesは、顧客から同様の話を聞かされている。彼女はクルーズ客船のサービス水準の訓練を十分に受けていない船員に責任があるとしている。「経験不足の、若い、生意 気な、「Yes, sir(=かしこまりました)」の言い方も知らない、料理の給仕の仕方も知らない船員達です。」とStilesは話した。「それでこうなったんです。」

Norwegian Cruise Linesから出された声明では、「当社では立ち上げ時における数多くの困難に直面しており…、その件についてはお詫びしたい。」とあった。

このクルーズ客船会社では、Hackleyや他の不満のあった顧客には将来のクルーズを20パーセント割り引いている。Hackley は それには興味がないと話している。しかし当地では、この会社がハワイでの問題を上手く処理できると信じ、秋のクルーズを取り消さないこと に決めた旅行者もいる。(KXTV: Story last updated Wednesday, September 08, 2004 - 5:24 PM)

フェリー燃料の警告(英国)

最近の燃料価格の高騰でホリーヘッドからのStenaのフェリー運航は、更に100万ポンド費用が嵩むこととなるが、この海運会社で は、今年は利益を出すことを確信していると話している。

貨物の大変な増加で、会社では臨時便や更に大型船を使用することを考慮するほどである。

Stenaのホリーヘッド―ダブリン航路とホリーヘッド―ダン・レアラ航路を含む中央回廊の航路監督であるVic Goodwinは、次のように話した。

「売上高は年間約9,000万ポンドです。2000年には800万ポンドの大赤字でしたが、2002年には損得無しになりました。 2003年には大きな投資をしましたが、目標に達しています。観光客市場は堅調な一方、貨物事業は、とりわけダブリン行きは強固なもの で、2004年には収益目標を達成したばかりではなく、約100万ポンドも稼いだのです。」

この会社では、2004年の前半の6ヶ月にホリーヘッドからのアイリッシュ海の貨物事業の非常に大きな伸びを見たと話している。

4月に競争相手のP&OがDee Estuary港からフェリー運航を撤退し、ここはMostyn Docksでの事業に勝利したと考えられている。しかし観光業、とりわけ徒歩客においては状況が違っている。ここではStenaと他のフェリー運航者が、格安航空会社と 戦っているのである。Goodwin氏は、最も大きな脅威は燃料価格の高騰だと話した。

「当社では、中央回廊における燃料費用だけで、来年は現在の燃料価格よりも約100万ポンド上がると考えています。他のすべての費用を 厳 重に抑制して、出来るだけ運航費用を切り詰めるよう精査していかなければなりません。」

Dun Laoghaire Harbour Companyとの新しい取引で、Stenaは料金を年間100万ポンド以上を節減することになるが、他の費用が精査されることとなってきている。

Stenaのスーパーフェリー(=豪華フェリー)Adventurerは、1回の航海で、4層の甲板にトラックを2マイル積載できる が、 貨物輸送の激増で、早朝の便では98%の積載率である。

Stenaでは、本回廊における船舶を早急に見直す状況にあると話していた。これは横断回数を増やすか、長い目で見れば、更に大型の フェ リーを運航することであり、Salt Islandの第3ターミナルと第5ターミナルが扱えるものである。

ホリーヘッド港の第1ターミナルの新しいコール・センターでは、年間約75万人の顧客の予約を扱い、電話での販売をすることができるこ と となる。これによりStenaは、本港に70人の新しい雇用を創設し、ホリーヘッドでの海上及び陸上での労働者は、総計520人に上るこ ととなる。

StenaとWDAが、本港における開発の機会を見極めるべく、共同研究を実施している。(Daily Post: Sep 8 2004)

安全を求めて米国は旅行者プログラムを強化(米国)

パキスタン、イスラマバード発。10月26日より、Visa Waiver Program(=査証免除プログラム)の国の旅券を持つ旅行者は、機械読み取り方式の旅券か有効な米国査証を提出することを義務付けられる。

この要請は合衆国における安全強化を意図するもので、合衆国への旅行者を減少させている幾つかの制限の1つであり、観光業に打撃を与え て いる。

9月11日以前は、Visa Waiver Program(=査証免除プログラム)の27カ国の旅券を持つ旅行者は、査証なしで商用又は観光目的で90日間合衆国に入国することができ、雇用の増加はもちろんのこ と、合衆国に外国との取引から収益をもたらしていた。

この新しい要請は10月26日に発効する。更に9月30日から、米国の港湾に到着した全てのVisa Waiver Program(=査証免除プログラム)の旅券を持つ者は、U.S.-VISITというデジタル写真と指紋採取を含むプログラムに従うことを要請されることになる。(中 略)

American UniversityのTrade & Environment Databaseによると、9月11日以前はVisa Waiver Program(=査証免除プログラム)は大変な成功を収めていた。しかしテロリスト攻撃後、訪問者数は減少している。このプログラムの下での旅行者は、2000年は 1,770万人であった。2001年と2002年には20パーセント減少して1,320万人となったが、2003年には1,350万人に 増加している。

査証免除国は、アンドラ、オーストリア、オーストラリア、ベルギー、ブルネイ、デンマーク、フィンランド、フランス、ドイツ、アイスラ ン ド、アイルランド、イタリア、日本、リヒテンシュタイン、ルクセンブルグ、モナコ、オランダ、ニュージーランド、ノルウェー、ポルトガ ル、サン・マリノ、シンガポール、スロベニア、スペイン、スウェーデン、スイス、英国である。アルゼンチンは要請を満たすことが出来ず、 査証免除国から外れた。(New California Media: Sep 09, 2004)

船員が死亡(ギリシャ)

旅客フェリーの船員の1人が、パロス行きのExpress Poseidonがナクソスの主要港を出港しようとして移動中に綱が切れて木曜日の夜に死亡したと昨日、商船大臣が語った。船員の正確な死因や氏名、年齢は明らかになって いない、と大臣は話した。(Kathimirini: 11 September 2004)

クィーンズの67歳の女性がクルーズ船から飛び降り(米国)

法執行機関によると、9月の最初の週末にBayonneに帰ってくる途中だったRoyal Caribbeanのクルーズ船の船室から、明らかに女性が飛び降りて、死亡したものと考えられている。

ハドソン郡検察官Edward DeFazioは、女性の家族とクルーズ会社の代表から得た情報により、捜査官は、クィーンズの67歳の女性が故意に飛び降りて自殺したものと結論付けたと語った。 DeFazioは、その女性は、息子とその家族と共にVoyager of the Seasに乗船して、カリブ海クルーズをしていたと語った。

「船のカジノでお金を失って船室に戻り、船室のバルコニーに上がって、そこで明らかに手摺に椅子を寄り掛けて、衣服を脱ぎ、下の海に飛 び 込んだものと思われる徴候がありました。」とDeFazioは話した。

その出来事は、船がサウス・カロライナ州沿岸の沖にいた9月4日に起きたものと考えられている。捜査官は、その女性の部屋には明らかに 遺 書は残されていなかったと報告しているとDeFazioは述べた。DeFazioは、クルーズ客船会社はBayonne Harborの半島にある港に帰港する前に、Bayonne警察署と合衆国沿岸警備隊に通報したと語った。

Royal Caribbeanでは、事件をFBIに通報しているとだけ話している。(New Jersey Journal: Thursday, September 16, 2004)

Ivanの中をKTWBがクルーズ(米国)

木曜日の夜、24人がハリケーンIvanに文字通りクルーズされて(=流されて)、KELOLANDに戻る途中であった。地方局 KTWBが提供する視聴者のための旅行で、先週MS Holidayでニューオーリンズを出発したものである。しかし強風と高波ではなく、当地の天候のために休暇は終わりになった。KTWBの朝番組の司会者Sam HillとChris Carterが旅行に同行していた。

Carterは次のように話している。「ガタガタ揺れました。船酔いになった大勢の船客がいました。船中でゲロ袋を膨らませ始め、嘔吐 し ていました。」

Ivanの到来は別の点からも判った。Carterは言う。「何回か水平線の上にハリケーンIvanが見えることがありました。ハリ ケー ンIvanが稲妻を発しているのが見えました。」

時速70マイルの風であったが、旅行は穏やかに終わった。数ヵ所の寄港地が変更になっただけであった。しかし乗船客の多くは、アラバマ 州 やその他のハリケーンが襲った地域に住んでいた。

Carterは言う。「話しをしたある2人連れは、全てのものを浴槽に入れて出発し、娘さんに指示をして、全てをビニールに詰めて万事 大 丈夫と言っていました。娘さんが避難しなければならなくなったときは、スーツケースを持って避難所に行くことになっていたそうです。戻っ て来たときに連絡を取っていました。多分、確実に避難することになったでしょう。」

一方、Carterは竜巻にも遭遇した。「可笑しかったですよ。ここの人達は出かけて行ってハリケーンを体験していました。しかし私は 竜巻なんて御免です。」

この団体は、午前10時頃Sioux Falls空港に到着し、木曜日にハリケーンの影響のない州に戻ってくる。SamとChrisは月曜日に放送に復帰する。(KELOLAND TV: 09/16/2004)

Kangaroo Island Sealinkは国際的に発展(オーストラリア)

南オーストラリアのフェリー運航者Kangaroo Island SeaLinkは、ニュー・ジーランドのフェリー会社Subritzkyを買収して国際市場に参入した。この会社は、KI Sealinkが初めて海外で買収したものである。

Subritzkyはオークランドと観光地のハウラキ湾のワイへケとグレート・バリア島を結ぶ旅客・車輛・貨物フェリーを運航してい る。 SeaLinkは、この買収でニュー・ジーランドの他の地域に運航を更に拡張させることができると話した。

KI SeaLinkの最高経営責任者のJeff Ellisonは、この買収は、SeaLinkがその商標を世界的に広める大きな第1歩となるものだと話した。今やこの会社では、ニュー・ジーランドと南オーストラリアで 国際的な団体旅行を売り出すことができるようになった。

「カンガルー島に来るために南オーストラリアに海外旅行をする人は、2つのニュー・ジーランドの最高の観光地を選択できるようになった の であり、一方、オークランドへの海外旅行者は、その旅程においてカンガルー島を含めることができるようになったのです。」と語った。

この買収は、昨年のシドニーとメルボルンのSouth Australian Travel Centreという旅行代理店の買収に引き続くものだ。(Travelbiz.com: 17 September 2004)

ピースボートで生徒達は世界を知る(米国)

2週間前、民主党大会でオークランドの12歳、Ilana Wexlerの冒険の話を聞いた。先週、12歳のDoug Hartmanが共和党大会について報告をした。さて、今日はバークレーの2人の女の子達の番だ。10歳のNicola Michael-Tsaiと、親友のTiana Miller-Leonard。Tianaは月曜日に10歳になったばかり(Tiana、お誕生日おめでとう!)。

2人は、スリ・ランカの植民キャンプを含む世界の紛争地を巡るピースボートと呼ばれる800人乗りの船で、夏に旅をした。

「そこは自宅に決して帰れないことを除けば、難民キャンプのようでした。」とNicolaは説明した。

そのキャンプで同じ年代の1人の少女と出会った。その子は英語を話さず、2人はタミール語を話せなかった。そこで子供の普遍的な言葉で 意 思の疎通をした。お互いに好きなゲームを教えたのだった。

その子は2人に棒を使ったゲームを教えた。そこで2人は韻を踏んで拍手するゲームを教えた。「Rochambeau」 「Lemonade」「Miss Sue」「My father joined the CCC」等(こうした言葉を知らないのならば、近くの10歳の子供に聞いてみて。)。2人はカンボジアで地雷で怪我をした子供達の収容されている病院を訪問する予定であっ たが、土壇場で中止になった。というのは、そこに向かう道で地雷が見つかったからだった。

ベトナムでは、通りで2人を見つけて「Come in! Sit down!(=中に入れ!座れ!)」と言ったダ・ナンの商店主と友達になった。ミント・ティーでもてなしてくれ、1時間30分間、楽しくお喋りをした。

「私達はベトナム戦争についての話を聞き始めました。」とTianaは話した。「しかし直ぐに話題を変えられたんです。」

また、2人はベトナムの作家のLe Ly Hayslipにも会った。この人の著書は共産主義体制を批判しているところがあるとして、政府によって発禁処分を受けている。「しかし闇市場で簡単に見つかりました。」 とTianaは言った。ついでに、ベトナム人はベトナム戦争とは呼ばないという。

「アメリカ戦争と呼んでいました。」とNicolaは話した。

それから食事の忠告もあった。もしシンガポールに行ったならば、判らなければべーグルを注文しろという。

「シンガポールのべーグルは世界最高。」とTianaは言う。

ピースボートは、僅かながら紛争のない土地にも寄港した。シシリーではパスタを余計に注文してグズグズし、船に乗り遅れるところだっ た。

「叱られました。」とNicolaは言った。「しかし私達の理解できない日本語で叱られたので、あんまり嫌な思いはしませんでした。」

2人は、シシリーは世界で最も文明的な場所であることで意見が一致している。

「シシリーは」Tianaは感嘆して言った。「朝食に山盛りのアイス・クリーム・サンディーが食べられるところよ。」

「それにピザも!」とNicolaは言った。

で、2人は何を学んだのだろうか?「そうね、一つは、タンジールでは皆、5つの違った言葉を話すの。スペイン語、フランス語、アラビア 語、英語、そしてドイツ語よ。」とTianaは言った。「5つも言葉を話せたら楽しいだろうな。英語しか話せない私達は多くのものを見過 ごしているのよ。」

「ここアメリカでは、物が多過ぎるのに、皆、もっと物を欲しがっている。」とNicolaは言った。「でもベトナムでは物が殆どないの に、皆、とっても幸せなの。」

最も影響を受けた出会いは、エジプトのポート・サイドであった。そこで2人は、合衆国への入国が許可されずに3年間もニュー・ジャー ジー 州の家族と会っていない1人の男性に会ったのだった。

「本当にショックでした。」とTianaは言った。

「私達の国が、その人の国のしていることが好きではないという理由だけで、家族に会えないでいる人がいることを私は知らなかったんで す。 行ったところの全ての場所で、私達の国がイラクでやっていることを好きではないという人々に会いました。しかし誰も、私達2人を責めたり はしませんでした。」(Berkeley Voice: Posted on Fri, Sep. 17, 2004)

ノーウォークの勃発後職員はクルーズ船を必死に消毒(カナダ)

地元のクルーズ船で、ノーウォークが勃発したものと思われるものの拡大を止めようと、四六時中、衛生職員が作業をしている。

Princess Cruisesの広報担当者Julie Bensonは、Sun Princessがノーウォーク・ウイルスに似た病気で合計71人が胃腸病に罹患したと連絡して来たと話している。

Bensonによると、クルーズ船のような密閉された空間では、ノーウォークは簡単に広まるものだという。更にSun Princessでの毎日の発生件数は、明らかに減少していると付け加えた。(Vancouver Province: Sunday, September 19, 2004)

Alstomはクルーズ船の注文を獲得(フランス)

フランス、パリ発。フランスのAlstomは、この3年半以上の間で初めてクルーズ船の契約を獲得した。これは破産から救済された巨大 重工業の、赤字を垂れ流している造船所への一発の弾となるものだ。

Alstomは、世界最大の遠洋定期船Queen Mary 2も建造しているが、声明においてイタリアのMSC Cruises向けに2隻のクルーズ船を建造する注文を獲得したと述べた。2001年2月以来、初めての契約である。業界筋によると、この注文は総額約8億ユーロという。

Alstomの造船部門は、フランス西部のサン・ナゼ―ルに本拠を置くが、合衆国に対する9月11日の攻撃後、クルーズ船の需要がなく なった近年、注文ゼロの打撃を受け、東南アジアとの厳しい競争でも打撃を受けて来た。

この会社はフランスのTGVの車輛や重ガス・タービンも製造してきたが、もはやグループの中核企業とは考えられておらず、もがいている ヨーロッパの造船業界において共同経営者を探している。

フランス政府は5月にAlstom救済のために22億ユーロを拠出しているが、国有企業のGaz de FranceやSeaFranceのフェリー、フランス海軍の注文で、この造船所を海に浮かせようとしてきた。

これは、ここ3年間におけるAlstomの初めてのクルーズ船の契約であり、民間企業からの数少ない受注の一つである。これによりこの 部 門が回復してこの会社の他の事業を活性化させるかもしれない可能性が開かれることとなった。

「年間僅かに平均2.5隻しか建造していない事業においては、良い知らせです。」とこの会社の広報担当者は話した。

最盛期、Alstom Marineはサン・ナゼ―ルのChantiers de l'Atlantique造船所に7,000人余の従業員を雇い、更に何千もの契約労働者がいて、この町の活力の源となっていた。しかし年間約5隻だったのが2.5隻に落 ち込んだ需要に合わせて、最近、整理解雇し、3月のこの会社の会計年度末には3,000人にまで落ち込んだ。

「遂に注文ですよ!」と造船所のCFDT労働組合の委員長Marc Menagerは言った。「この2隻のクルーズ船を獲得できなかったら、我々は酷いことになっていました。正に武器にこめる一発の弾です。しかし状況は厳しいままです
が。」

サン・ナゼ―ルの市長Joel Batteuxは、この注文を歓迎し、クルーズ事業は周期的なもので、より長い目で見る必要があることを強調した。市長はAlstomはクルーズ船よりはむしろ軍艦を建造 すべきであると考え、Alstomの部門とフランス海軍の造船所DCNとが合併するよう政府に働きかけているが、この動きは政府もDCN も明らかに歓迎していない。

Alstomは、この2隻の1,275の船室のある船は、2006年6月と2007年春に引き渡されると話した。MSCは3月に本船を 購 入する意思であったが、まず財政的な準備を確保する必要があったと話していた。

この新しい注文は、全長294メートル、全幅32メートル以上の船であり、地中海とカリブ海のクルーズ向けのものである。いずれも乗客 を 3,000人、乗員を1,000人まで乗せることのできる収容力を有する。

Alstom Marineの注文簿には、国有のGaz de France向けの3隻のLNG船、国有のDCNと建造するフランス海軍向けの1隻の船、SeaFrance向けの1隻のカーフェリー、何隻かの小型船がある。(CNN International: Sunday, September 19, 2004 Posted: 1450 GMT (2250 HKT))

BIWTCは900人乗りの旅客船を建造(バングラデシュ)

海運省所轄のBangladesh Inland Water Transport Corporation (BIWTC) (=バングラデシュ内海輸送会社)は、4 croreタカ(=通貨単位)の費用をかけて、900人乗りの旅客船を建造する。

この現代的な船は、我が国の造船所で建造されるもので、この件では入札に供することはない、と海運大臣大佐(留任)のAkbar Hossainは、昨日The New Nationとの会談で語った。

「これは独立後初めて、政府が我が国の技術者により大型の船を建造するものです。」とAkbarは話した。

質問に答えて、本船の建造には1年半かかると述べた。(The New Nation: Sep 20, 2004, 13:30)

老練な9年選手がDisney Cruise Lineの社長に任命(米国)

フロリダ州、オーランド発。Disney Cruise Lineの老練な9年選手が新社長に任命された、と会社幹部が火曜日に語った。

このクルーズ会社の前運航上席副社長Tom McAlphinが、パリ郊外のEuro Disneyの社長兼最高執行責任者に任命されたKarl Holzに代わることとなる。

McAlphinは、Disney MagicとDisney Wonderを運航しているこのクルーズ客船会社に、財政副社長兼最高財政役員として9年前に雇われた。このクルーズ会社の最初の事業計画の立案に関わり、ポート・カナベ ラルのターミナルを発展させ、Disneyの私有島であるCastaway Cayの買収を手配した。

来年の5月、Disneyは保有船舶の1隻を、このクルーズ会社の拡大の可能性を探る大きな戦略の一環としてカリフォルニアに配船す る。 この会社は1998年にフロリダ州から運航を始めて以来、極端な成功を収めて来た。(Associated Press: Posted on Tue, Sep. 21, 2004)

ゴツォ島のフェリー乗客数は増加(マルタ)

National Statistics Office (NSO)(=国家統計局)によると、2004年第2四半期のゴツォ島のフェリー乗客は、昨年の同時期に比べて2.1パーセント増加した。島に渡るのにマルタ島―ゴツォ島 のフェリーを利用した乗客総数は、927,583人であった。

M.V.Malitaは358,548人の乗客を輸送し、今期の乗客総数の38.7パーセントを占めた。ゴツォ海峡の他の2隻の大型 フェ リー、M.V. Ta' PinuとM.V. Gaudosは、それぞれ284,215人、280,380人の乗客を輸送した。

一方、今期の統計では、2003年度の同時期に比べて航海回数が265回、5.6パーセント減少している。マルタ島とゴツォ島間では、 合 計4,504航海した。

フェリーによって輸送された乗用車輛の総計は、2,934台増えて234,135台となり、2003年度の同時期より1.3パーセント 増 加した。(Maltamedia Daily News: Sep 21, 2004, 09:45 CET)

Super Ferryが乗客が飛び降りと通報(フィリピン)

フィリピン沿岸警備隊は、バタンガス地方を航行中の水曜日の朝に、Super Ferry 12から飛び降りた乗客がいたとの通報を受けて捜索している。

行方不明の乗客は、イロイロ地方のTeodoro Jaena、32歳であることが判明している。午前6時頃、船から飛び降りた。

沿岸警備隊の広報官Lieutenant Armand Baliloは、飛び降りる前にエコノミー甲板をJaenaが歩いているのを連れの乗客が目撃したと話した。

当時、本船はバタンガス地方のバラヤンの町のタリム島付近を航行していた。本船はイロイロからマニラに向かう途中だった。 (Philippine Daily Inquirer: Updated 05:47pm (Mla time) Sept 22, 2004)

グリニッジのShipshape(英国)

ロンドンのグリニッジ大学で開かれた21st Century Passenger Transport Conference(=21世紀旅客輸送会議)で、重要なクルーズとフェリー産業の予測が浮かび上がった。

代表者らは、テロリズムにも拘らず、クルーズ乗客は2010年までに50%増加して150万人になると話した。しかしフェリーの輸送量 は、格安航空会社との競争に業界が対処できないのならば、2010年までの10年間で半減するだろうと話された。

この行事はグリニッジ大学のグリニッジ海事研究所で開かれたもので、指導的な海事経営会社であるShipShape Internationalが後援したもの。来年、また開催しても成功すると思われるものであった。

グリニッジ大学、グリニッジ海事研究所所長Sarah Palmer教授は、次のように語った。「この会議は、大学と商業分析者とが交流したもので、海事、航空、鉄道業界の代表者が一つの屋根の下に集った点で、珍しいものでし た。」

ShipShapeは海運経営に全体的なアプローチをしていたが、クルーズ業界に商機を見出し、またフェリー事業に多くの潜在的顧客を 抱 えている。(Ferrynews.com: 22nd September 2004)

カリフォルニア州は沿岸でのクルーズ船汚染を抑制(米国)

サン・フランシスコ発。Arnold Schwarzenegger知事は、木曜日にカリフォルニア州沿岸から3マイル以内でクルーズ船がゴミを焼却したり、シャワーや流しの水を投棄したりすることを禁止する 法律に署名した。

カリフォルニア州は、環境保護規制ではしばしば合衆国における先駆者であるが、既にクルーズ船が危険なゴミやヘドロを海域に投棄するこ と を規制している。

この最新の規制は、カリフォルニア州から3マイル以内で250人以上の乗客を乗せる船において焼却を禁止して大気を保護し、シャワー、 洗 濯、風呂、洗面などの灰色の(=疑わしい)水を投棄することを禁止するもの。

「どこの州でも、この灰色の水法案のような法案が通過したことがありません。」と環境保護団体Oceanaの広報担当者Sam Haswellは話した。

側近によると、Schwarzeneggerは直ぐにも沿岸でクルーズ船が下水を投棄することを禁止する第3の法案にも署名する見込み だ という。

カリフォルニア州は、クルーズ客にとって合衆国第2の市場。(Reuters: Thu Sep 23, 2004 07:26 PM ET)

FINCANTIERIはCARNIVAL向けの5隻の船で26億ドルの合意(イタリア)

9月23日、ローマ発。FincantieriとCarnival Corporation & plcは、4隻の新船と、4月に発注した船を大型化して建造する共同合意に署名した。

この合意は、一部ユーロ建て・一部ドル建てだが総額26億ドルに上り、FincantieriとCarnival Groupとの結び付きを強固なものにするものである。Carnival Groupは多年に亘りクルーズ船建造の世界的指導者であり、60パーセント以上の市場を占有している。

合意は、Carnival Cruise Lines向けにSestri Ponenteで110,000総トンの「Carnival Conquest」級のユニット(=部分)を建造し、Princess Cruises向けにMonfalconeで116,000総トンの「Caribbean Princess」級の船を建造するもの。2隻の船の引渡は2007年春とみられる。更に同種の2隻の船がEuropean Carnival商標向けに建造され、同じ造船所で2008年に引き渡される。

この合意では、更にCunard Line向けのMargheraで建造される「Queen Victoria」の大型化についても言及されており、当初の計画よりも11メートル延長して、90,000総トンで2007年夏に引き渡される。

FincantieriとCarnival間の優先協力では、「Pinnacle project」と呼ばれるものを含む新船の拡張もあり、これはCarnival Cruise Lines向けの約180,000総トンの船の雛型となるものであり、世界最大の船となる。

Fincantieri MDのGiuseppe Bonoは次のように語った。「Carnivalとの合意は前例のないものです。この合意は実際に、クルーズ船部門における顧客と供給者間で前例のない量の取引をするもの です。」

今日までFincantieriは、Carnival groupの異なる商標に29隻の船を引き渡して来た。総額で100億ドルに上るが、この合意で船の受注は12隻、全体で総額60億ドルに上ることとなる。 (Agenzia Giornalistica Italia: Friday September 24, 2004)

世界最大のクルーズ船がハリファックスに接岸(カナダ)

Queen Mary 2が、クルーズ船が定期に訪れる都市に6日遅れで到着したが、土曜日朝、何とか大勢の注目を集めることができた。

ハリファックスの何千もの市民が、波止場に引き出された、世界最大で、最も広く、最も背が高く、最も長い遠洋定期船を目撃した。右舷に は、このクルーズ客船会社の創立者でハリファックス生まれのSir Samuel Cunardの名前が掲げられた。

本船は元々月曜日に到着する予定であったが、激しい嵐と暴風のため、ケベック・シティに回り道することを余儀なくされた。遂にハリ ファッ クスに到着し、人々が港に群がり、近隣の通りは通行止めとなった。それでも多くの人々は、本船の到着は待ち遠しかったと話している。

商店主らは、本船の5,000人の乗客が下船して、この町を十分に楽しんで、事業が拡大することを期待している。

「Queen Mary 2は、ここハリファックスにおいて明るい材料です。というのは、ここハリファックスでのクルーズ事業を立ち上げるために行って来た、船員・旅行業関係者の努力の賜物だから です。そしてハリファックスを良い目的地にするものだからです。」とハリファックス港湾局のMichele Peverilは話した。

本船は土曜日の午後まで港に留まり、その後、次の目的地であるメーン州バー・ハーバーに向かう。(CTV: Sat. Sep. 25 2004 4:56 PM ET)

P&Oは1,000人削減へ(英国)

ロンドン発。P&Oは、グループの港湾・フェリーで1,000人にも上る、よろめくような大幅人員削減を発表すると Sunday Timesは伝えた。

P&Oは、火曜日にもがいている海峡フェリー事業の調査を発表することになっているが、Sunday Timesは、この部門で雇用されている職員の約15パーセントを削減することになるとしている。この記事では、人員削減はフェリーの横断回数の大幅な削減を伴うとしてい る。

P&Oの幹部は直ちにはコメントをしなかった。(Reuters: Sun 26 September, 2004 00:30)

10年後でもバルト海域では852人が犠牲となったフェリー事故は忘れられていない(バルト海)

バルト海のMELOODIA発。フェリーMeloodiaは穏やかなバルト海を進み、10年前に姉妹船のEstoniaが激しい嵐の中 で沈没して、852人が犠牲になった恐ろしい夜のことを忘れさせてくれるかのようだ。

ソビエトの占領から50年経って独立を取り戻したばかりのバルト海の国に因んで命名されたEstoniaは、真夜中にフィンランド南西 沖 で転覆したとき、スウェーデンのストックホルムに向かっていた。

この事故は、災害のなかったこの地に衝撃を与え、フェリーの安全性は厳格なものとなって、事故原因について論争を巻き起こした。

波高は8メートルにも及び、Estoniaの50トンの船首の扉を引き裂いて、車輛甲板に海水がなだれ込んだ。本船は1994年9月 28 日午前1時48分に、45分間で沈没した。僅か138人が凍てつく大嵐のバルト海から助け出されたが、後に病院で1人が死亡した。

1997年に230頁の報告書が提出され、エストニア、フィンランド、スウェーデンの専門家委員会当局は、船首扉の鍵の欠陥、激しい 嵐、 そして人的ミスによるものだとした。

本船のドイツの建造者であるMeyer造船所は、貧弱な保守管理、船首の鍵の不適切な改造によるものだとしたが、委員会によって退けら れ た。ロシアのニュース・メディアは、薬物密輸に関わるギャング間の復讐による爆破であると主張した。

500人のスウェーデン人遺族は、80メートル余の海底に沈んだフェリーの浮揚を政府に説得することに失敗し、事件は更に捜査されるこ と となった。(中略)

10年後、何千もの旅客船がバルト海のスウェーデン、エストニア、フィンランド、ロシア、デンマーク、ポーランド、そしてドイツの港湾 間 を走っている。その中には小型の高速双胴船や、2,000人もの乗客を乗せる大型フェリーもある。現在では、バウ・バイザー(=船首の 扉)を装着しているものは殆どない。

Meloodiaは、Estoniaと類似の事故をドイツとスウェーデン間を運航していた1992年に起こしている。当時はDiana IIとして知られていた。6年後、この全長140メートル・1,500人乗りのフェリーは、バウ・バイザーを蝶のように開く二重船首扉と 交換し、鍵は鋼鉄で補強した。

Meloodiaを保有する会社のTallinkの取締役のKeijo Mehtonenは、船舶の安全性を向上させるために常に船隊を改良していると話した。

「何事も起きないように当社の船を改良しておりますが、100パーセントの保障はできないものです。」とMehtonenは語った。 「こ の世の事故は、常に避けられるとは限らないのです。」

エストニアの建設技師のAin Kalkは、エストニアのタリンからフィンランドの首都ヘルシンキまで友人に会いに、11歳の娘とMeloodiaに乗船していたが、このフェリーがEstoniaに似て いることを心配していないと話した。

「あれは1,000年に1度の事故です。今の船はずっと安全になっていますよ。」とKalk(39)は語った。

「現在のフェリーの鍵は、Estoniaのものよりは約10倍強度が増しています。新しい厳格な安全規制では、今日Estoniaは航 海 することができません。」とフィンランド事故調査会議の議長で調査委員会の会員のTuomo Karppinenは話した。

しかし変化はあるものの、沿岸警備隊のKarppalaは事故は未だに起こり得ると語った。

「海というものは恵みを与えると共に、奪い去って行くものです。大昔から常にそうでした。」と話した。「自然の力には勝てません。」 (Canada East: Sunday, September 26, 2004)

クルーズ船と油槽船が衝突(スペイン)

500人乗りのクルーズ船が、スペイン南部海岸沖の霧の中で油槽船と衝突した。

カリブ海のグレナディーン諸島船籍のVan Goghは、原油14万トンを輸送していたギリシャ船籍の油槽船Spetsesとアルへシラス湾沖で衝突した。クルーズ船はジブラルタル港を出港した直後だった。

「幸運にも怪我人はいません。」とカディス近郊の地方自治体の当局者は話した。当局者によると、どちらかの船に僅かな損傷が生じたが、 油 の流出はないという。(NEWS.com.au: September 27, 2004)

Disneyがカリフォルニアにクルーズ(米国)

ロサンゼルスから航海に出た「Pirates of the Caribbean(=パイレーツ・オブ・カリビアン)」は、「Pirates of San Pedro(=サン・ペドロの海賊)」となった。そして子供達を引き連れてくる。

1998年以来、Disney Cruise Lineはフロリダ州からカリブ海とバハマに、人気のある家族連れ向きのクルーズを運航して来たが、1,754人乗りのDisney Magicをメキシコへの1週間クルーズをするために、マイアミからロサンゼルスに転配する。そしてDisneylandの50周年記念祭の一環として、12本のクルーズ を販売する。切符は、大人2人で1,399ドルから。

これは年中行事となるのだろうか?恐らくは違う、とこの会社の社長のKarl Holzは、極東と地中海が別の「機会」が存在する海域であることに言及しつつ話した。

Magicは2005年の秋にフロリダ州に戻ってくる。この客船会社の別の船Disney Wonderは、フロリダからの航海を継続する。

「夏に火星に船舶の1隻を転配するようですが、馬鹿げていますよ。」と週刊業界紙のCruise Weekの編集長Mike Driscollは話した。

しかしDisneyが第3船を将来加えないのならば、西海岸への転配は、恐らくは1回限りの冒険になるだろうと話した。というのは、こ の 会社はバハマの私有島Castaway Cayにかなりの投資を行っており、1隻の船が訪問するだけではもの足りないものだからという。(The Disneyland Report)

鯨がクルーズ船に串刺し(カナダ)

船首に鯨を突き刺してカナダの港にクルーズ船が到着した。

週末にニューブランズウィック州のセント・ジョンに到着するまで、乗客はこの状況に気がつかなかった。

Royal Caribbeanの定期船Jewel of the Seasがセント・ローレンス湾をクルーズしていたが、ケベック・シティとベイ・オブ・ファンディの間のどこかで、20メートルのながす鯨を突き刺したらしい。衝突したと きに鯨が生きていたかどうかは不明。

沿岸警備隊が死んだ鯨を外洋に離したと今日、当局者は語った。港湾労働者は、本船が到着した後、この鯨の扱いで忙しかったと話した。船 客 のニューヨークのDennis Buckは、到着してそれを見るまで、船の上では鯨には気がつかなかったと語った。

ベイ・オブ・ファンディにあるGrand Manan Whale and Seabird Research StationのLaurie Murisonは、ながす鯨は体長が35メートル以上あるので、しばしば船舶との衝突で犠牲になると話した。

「非常に長く小奇麗な鯨で、実際、船首脇に留まって並ぶことがあります。また一般の鯨ほど浮力がないので、その場に留まることがありま す。」(Melbourne Herald Sun: 28sep04)

P&Oの嵐の航海は「驚くに値しない」(英国)

海峡フェリーを運航することは赤字垂れ流しの事業。それが、1,200人の首を切ることを余儀なくされたP&Oが直面した現実 である。

海峡トンネルが1994年に開通し、フェリー会社に深刻な問題が始まった。専門家は、P&Oは免税販売の終了から回復すること は 決して出来ず、更に格安航空会社の人気が追い討ちをかけていると話している。P&Oの削減は、業界でこれから数多く起こることの 始まりであると警告する。

海峡トンネルによるドーバーとフォークストンの合同連結で、ロンドンとパリ、ブリュッセルを結ぶEurostarを含む旅客と貨物の連 絡 列車の選択が広がったが、フェリー会社が恐れていた大きな人気を集めていることが証明された。どうやら乗客は、海が時化る心配と運休のあ る、気まぐれな運航に見切りをつけたらしい。

まだ海峡トンネルの影響がはっきりしない中、90年代の終わりにフェリー業界は免税販売の終了によって打撃を受けた。

フェリー旅行作家のJane Archerは次のように話した。

「免税販売の終了が警鐘となっていました。今でも船の上で免税品を買えますが、昔の免税販売時代ほど、上手く行ってはいないのです。」

しかしフェリー会社元社長Bill Mosesによると、近年のフェリー業界の衰退に影響を与えている最大の唯一の要因は、格安航空会社だという。Moses氏は、Stenaline、 Hoverspeed、Sallylineに関わってきた人だが、BBC Radio 4の今日の番組の中でこう語った。

「航空会社が近時最大の要因となっています。これは疑いのないところです。更に市場全般を見てみると、スペインは伸びていますが、フラ ン スは現在衰退しているところです。」

火曜日の発表に言及してArcher女史はこう話した。

「ポーツマスの3航路が、今日大鉈を振るわれると聞いて衝撃を受けています。このことは、如何にこの会社が格安航空の影響を受けている か を示すものです。」

P&Oはまた、月曜日の処分に繋がった出来事には他の影響もあったとした。イラクで戦争が勃発して海外旅行をする人の数が減少 し、そのために乗客数が落ち込んだというのである。9月11日の後、乗客の中には飛行機に搭乗することを恐れた人もいて、フェリー会社は 利益を上げており、戦争は別の話だとArcher女史は話した。

「戦争の間は飛行機よりも船で旅行をしようとしたものですが、最後は旅行そのものをしなくなったのです。」と付け加えた。

この会社では、フランス政府の助成金を受けていると言われているSea Franceとの不公正な競争にも不平を述べている。Moses氏は、これを「煙幕」だと言って切り捨てた。

「率直に言えば薄い煙幕ですね。というのは、Sea Franceは長年に亘ってここに存在しているからです。新規参入した訳でもないですし、コストに関しては、別の例もあるからです。」

船舶を運航から外して、便数を減らすことは避けられないと語った。

「業界が収容力と需要とを合致させる必要が本当にあるのです。これは上手くいった試しのないことなんですが。」と語った。

「昔、市場が伸びていた時には、問題にならなかったことです。本当のことを言うと、P&Oは太った猫のようなもので、顧客の ニー ズに応え、顧客の量に合わせるために、その運航を仕立て直す必要があるのです。」(BBC News: Tuesday, 28 September, 2004, 12:13 GMT 13:13 UK)

フェリー航路に大鉈を振るいP&Oは1,200人削減(英国)

港湾・海運グループのP&Oは、赤字垂れ流しのフェリー事業を改善することに狙いを定めた2億4,000万ポンドの見直しの一 環として、1,200人を削減する。

この人員削減は「劇的な再編成」の一環であり、P&Oの13のフェリー航路のうち4つを閉鎖し、船舶数を減らして約350人を 転 籍させるものである。この動きに対しては、労働組合が強く反対しているが、総額2億4,000万ポンドに上った例外的な代価の結果であ る。

「明らかに痛みを伴わない状況にはなりません。誰にとっても1,200人削減は大きな数字です。」と最高経営責任者のRobert Woodsは話した。「当社は人員削減をしなければならなくなったことを大変に残念に思っておりますが、当社が提案したことは、事業の長期的な成功に向けた最善の方法であ ると確信しております。」

更に人材斡旋費用を逓減させて、船隊経営を外部委託にすることで、P&Oとしては、この再編で年間5,500万ポンドの節減に な ることを期待している。「ここが話しているような利益が出たならば、展望が開けるでしょう。かなり慎重にやって来ましたからね。」と Investecの分析者John Lawsonは語った。

Woodsは、23隻の船隊のうち8隻を減船し、ポーツマス―ビルバオ航路だけを残して、全ての海峡西部航路を閉鎖することも発表し た。 またドーバー―カレー航路の船の1隻を減船し、運航を見直すとした。大鉈を振るう4つの航路とは、ロスレア―シェルブール航路の他、ポー ツマス―シェルブール航路、カン航路、ル・アーブル航路である。

「当社が発表したことは、当社を簡素にするものであり、お客様には少ない船舶で少ない航路を提供し、本質的により安く柔軟な費用で提供 す るものになります。」とWoodsは付け加えた。

P&Oは継続的にフェリー部門によって足を引っ張られて来たのであり、英国、アイルランド、大陸航路で2004年度前半だけで 2,510万ポンドの赤字を出していた。過去5年間以上に亘って、同部門は格安航空会社、海峡トンネルの鉄道との競争で酷い目にあい、こ の1年間の2回のフランス煙草税の引上げで、フランスへの日帰り旅行をする英国人旅行者数が減少している。

組合委員長はこの知らせに怒り、削減を強行するならばストライキ(=同盟罷業)も辞さないとして、この巨人フェリー会社を威嚇してい る。 Rail Maritime and Transport Union(=鉄道、海事、輸送組合)の総書記Bob Crowは、次のように話した。

「仕事の効率に関して話し合えたのは幸せですが、削減には反対のままです。削減強行には断固抵抗します。」

Woodsは、P&Oは成功している貨物事業により集中することになると話しているが、フェリー事業の売却に進むことを否定し て はおらず、P&Oは定期的に事業の見直しをするとだけ話している。(The Scotsman: Wed 29 Sep 2004)

P&Oは「中間」に格下げ(英国)

9月30日、ロンドン発。UBSの分析者Raymond Maguireは、P&Oを「買い」から「中間」に格下げした。株価は260ペンスから270ペンスに上がっている。(New Ratings: Thursday, September 30, 2004 10:16:57 AM ET)