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ギリシャの旧日本船

スピロス・ルーソス & 石山 剛

1. ACHILLEAS (ex-Awaji, 1987)

2004年にSkyros Shipping Co.が購入し、ACHILLEASに改名した。2005年、ぺラマで日中用フェリーに改造後、キュミ―スキロス航路に就航した。(S.R.)

Achilleas (ex-Awaji, 1987)
Photo: Efoplistis

「あわじ」は、甲子園高速フェリーの下で、西宮と淡路島の津名の間を、姉妹船の「しづき」(1985年)、「なるお」(1985年)、 「いくほ」(1985年)と共に定期運航していた。「あわじ」は1998年、韓国に売却された。(T.I.)

2. ADAMANDIOS KORAIS (ex-Visva, 1987)

2007年にギリシャのフェリー運航事業者、ANMEZ (Zante Ferries)に売却された。2008年までに旅客フェリーとして広範に亘って改装され、ピレウス―パロス―ナクソスーイオス―サントリーニ航路に就航した。2009 年、ピレウス―キスノスーセリフォス―シフノスーミロス航路とイオス―サントリーニ航路に転配となった。今日、ピレウスーキスノスーセリフォス―シフノスーミロス航路とキモロス―フォレガンドロス―シキノス―イオス―サントリーニ航路で定期運航している。2015年の夏に新しい装いに再塗装。2019年9月14日、アレキサンドロポリス―サモトラキ航路に就航。(S.R.)

Adamandios Korais (ex-Visva, 1987)
Photo: Spyros Roussos

東日本フェリーの「びすば」は、青森ー函館航路で運航していた。姉妹船は「びいな」(1987年)。「びすば」は1999年に九四オレ ンジフェリーに売却されて、「九州」に改名した。八幡浜―臼杵航路で運航した。2007年、パナマ経由でギリシャに売却された。 (T.I.)

3. AEOLIS (ex-Taisetsu Maru, 1948)

エーゲ海でカー・フェリーとして使用すべく1966年にEfthymiades Lineに売却され、AEOLISに改名。1968年、ピレウスーチノス―ミティレネ航路に就航し、1977年にキプロスに本拠を置くSol Maritime Servicesに購入され、SOL PHRYNEに改名。ピレウスーロードス―リマソル―ハイファ航路に就航した。1979年、ピレウス―チオスーロードスーリマソルーリマ ソルーラタキア航路に転配となり、1982年にはリマソル―ベイルート―チュニジア航路で運航した。1988年、Yasser Arafat(ヤーシル・アラファト)とP.L.O.(パレスチナ解放機構)のメンバーを、パレスチナからキプロス経由でチュニジアに運んだ船団の1隻として、歴史的な航 海を行った。同年、プーラとバル(旧ユーゴスラビア)間の運航のために、リマソルからユーゴスラビアのビジェラに送られた。1991年、 ホンジュラスに本拠を置くBen Hadji Choubaki Fouadに売却され、その後、同年、プーラからバルに向けて航海中 に、ビスの南15海里で爆発を起こして沈没した。本船は、ユーゴスラビア軍と弾薬を輸送していた。(S.R.)

Aeolis (ex-Taisetsu Maru, 1948)
Photo: Efoplistis

「大雪丸」(1代目)は1948年、JNR(日本国有鉄道)向けの鉄道連絡船として、三菱重工業神戸造船所で建造された。洞爺丸級の第 4船 であり、青森と函館の間を、姉妹船の「洞爺丸」(1947年)、「羊蹄丸」(1代目)(1948年)、「摩周丸」(1代目)(1948 年)と共に定期運航した。1954年の洞爺丸の 沈没の大惨事の後、大幅に改造された。1964年に係船、1966年に売却された。(T.I.)

4. AGIA THEODORA (ex-Yukatsuru Maru, 1989)

1999年、ギリシャのKerkyra Linesに売却されて、AGIA THEODORAに改名した。広範に改装されて旅客カー・フェリーとなり、2000年に就航した。イグメニッツアーパクシ―コルフ航路で定期運航している。(S.R.)

Agia Theodora (ex-Yukatsuru Maru, 1989)
Photo: Efoplistis

淡路フェリーボートの「由賀鶴丸」は、須磨(神戸)と大磯(淡路島)間を定期運航していた。姉妹船は「千栄鶴丸」(1990年)、「美 和鶴丸」(1990年)、「富貴鶴丸」(1991年)。1999年にベリーズに売却された。(T.I.)

5. AGIOS GEORGIOS K (ex-Okudogo 3, 1976)

1998年にMed Link Linesに売却されて、MARIA Gに改名。Ro-Paxに改造されて、1998年7月にブリンデジ―イグメニッツァ―パトラス―ケスメ航路に就航した。2004年、Endeavour Linesに買収されて、ELLI Tに改名。殆ど直ぐにパトラス―イグメニッツァ―ブリンデジ航路向けにイタリアのMaritime Wayに傭船された。2006年、運航事業者の下に戻り、パトラス―ザキンソスーイグメニッツァ―ブリンデジ航路で定期運航した。 2008年、イグメニッツァ―コルフ―ブリンデジ航路に転配となり、2012年に本船の運航事業者が倒産したことからピレウス港に係船された。2012年7月、ピレウス―レシムノン航路に就航した。主機関の1つが故障したため、2014年9月23日に運航から離れた。2018年6月27日、競売でSea Speed Linesに売却。 2018年11月、コロの造船所からスパノポウロスの造船所に曳航され、ギリシャでフェリー運航するという新たな役割のために修理。2019年5月、OLYMPUSに改名。2019年末までにピレウス―ミロス―サントリーニ―レシムノン航路に就航する見込み。2019年8月、サントリーニ島に行く途中で座礁。運航を中止し、修理のためにシロスに送られる。2019年12月12日に、定期運航に復帰。 2020年8月、機関不調に見舞われ、ピレウス―ミロス―サントリーニ―レシムノン航路での航海を止める。2020年10月、本船の運航事業者は、2021年シーズンに、ピレウス―ミロス―サントリーニ航路に投入するよう大臣に要請されるも、不調に終わる。2021年1月、Sea Speed Linesは財政難に直面し、本船は競売に付されるが、入札者がなく不調に終わる。その後、同社はピレウスかラブリオン―サントリーニ―アナフィ航路に、2022年の夏季シーズンに投入するよう要請されたが、不調に終わった。2022年7月、ギリシャ海運省が、不毛のピレウス―ミロ―ヘラクリオン―カソス―カルパソス―ロードス航路で運航する許可を与える決定を行った。しかし一連の遅延のため、本船は同航路に就航することは決してなく、最終的には次の8か月間、ピレウス港で係船した。2022年2月15日、競売でCreta Cargo Linesに売却され、2022年3月13日にAGIOS GEORGIOS K.に改名され、RORO船に転換すべく、Spanopoulos Groupの施設に移送。現在、RORO船としてピレウス―サントリーニ―クレタ航路で運航。 (S.R.)

Agios Georgios K (ex-Okudogo 3, 1976)
Photo: Kostas Papadopoulos

愛媛阪神フェリーの「おくどうご3」は、1976年に高知重工で建造され、今治と神戸を結んだ。1998年にマルタに売却された。 (T.I.)

6. AGIOS SPYRIDON (ex-Shirahama, 1972)

1977年、キプロスに本拠を置くEpirus Lineに、パトラ―バリ間とイグメニッツアーバリ間で運航する EPIRUS 5として売却された。1981年、ラフィナーキクラデス航路に転配。1986年、 Accorn Shipping Co.に購入され、ANAX、そしてACCORN 1に改名した。1987年、Nomicos Linesに売却して、 THIRA IIに改名。ラフィナ―キクラデス―チオス航路に就航した。1989年から90年にかけて広範に改装されて、HELLAS EXPRESSと改名した。ラフィナ―キクラデスーレムノスーカバラ―セサロニキ航路に就航。1994年、 Kerkyra Linesに売却されて、AGIOS SPYRIDONに改名して、コルフーイグメニッツア航路に就航した。2007年、トルコの AK-Bul Shipping Tradingに売却されて、LIDER CLIPPERに改名。トラブソンとソチ間で定期運航した。2011年、アリアガ(トルコ)にスクラップとして売却。(S.R.)

Agios Spyridon (ex-Shirahama, 1972)
Photo: Efoplistis

「白浜」は1972年、神戸に本拠を置く神紀フェリー向けに、大島ドックで建造された。神戸ー海南ー白浜航路を、姉妹船の「紀州」 (1972年)と「勝浦」(1972年)と共に運航した。1977年、キプロスに売却。(T.I.)

7. ALEXANDRA L. (ex-Ferry Muroto, 1975)

1988年、Atlantic Shippingに売却されて、C LINKに改名。1989年、Nomicos Linesが購入して、ANEMOSに改名。ぺラマで旅客カー・フェリーに改造されて、1989年夏、セサロニキ―ミコノス―パロス―サントリニーニ―ヘラクリオン航路に就航した。1996年秋にはピレウス―西キクラデス航路で運航し、1997年にはピレウス―シロス―チノス―ミコノス―イカリア―サモス ―パトモス航路に転配となった。1999年、Minoan Flying Dolphinsに売却されて、EXPRESS ANEMOSに改名、更に2000年には新設のANEN LINESに移籍して、MIRTIDIOTISSAに改名した。その後、ピレウス―ネアポリス―キシラ―アンチキシラーカステリ―ギシオン―キシラ―アンチキシラ―カステリ―カラマタ―キシラ―アンチキシラ―カステリ航路で定期運航した。2008年から2009年の間、ネオス・モロスとエレフィス湾で係船し、2010年にNel Linesに傭船されて、 AQUA MARIAに改名した。2011年3月に、ラブリオン―アグ・ユストラチノス―レムノス―カバラ航路に就航した。 ネオス・モロス・ドラペトソナに2014年3月以来、係船している。2015年10月、サラミナのアンベラキアに移され、2016年3月に、再びANEN LINESに移籍して、 MIRTIDIOTISSAに改名。入渠の上、塗装を変更して、アギオス・コンスタンチノス―スキアソス―スコペロス―アロニソス航路で運航すべく準備。2018年1月、Kefalonian Linesが60万ユーロで購入。 ALEXANDRA L.に改名。2018年6月、ザキンソス―キリニ航路に就航。 2018年11月、Kefalonian Linesはイオニア海での運航を停止して、アルゴストリ港(ケファロニア島)に係船。2019年6月、キプロスに本拠を置くSeajetsに傭船。ペラマで修理。2019年以来、ネオス・モロス・ドラペトソナスで係船。その将来は未定。非常に劣悪な状態であることから、恐らくは解体される。(S.R.)

Aqua Maria (ex-Ferry Muroto, 1975)
Photo: Spyros Roussos

室戸汽船の「フェリーむろと」は、1975年6月に高知重工で建造された。神戸―甲浦航路を1975年から1982年まで運航した。 1982 年11月、関西汽船に傭船されて、「くるしま丸」に改名。1987年に引退し、1990年にホンジュラスに売却された。(T.I.)

8. ANDREAS KALVOS (ex-Esan Maru No.5, 1985)

2000年12月にAegean Carriersに売却されて、TONIAに改名。2001年、ハニア―ラブリオン―セサロニキ航路で定期運航し、2002年にANMEZに売却されて、ANDREAS KALVOSに改名。2003年2月から8月にかけて旅客カー・フェリーに改造され、ザキンソス―キリニ、アルゴストリ―キリニ、パロス ―キリニ航路に就航した。その後、キリニ―ポロス(ケファロニア島)航路と、キリニ―ザキンソス航路で定期運航した。2015年4月、船尾に スポンソンを取り付けて改造。ピレウス―キスノス―セリフォス―シフノス―ミロス(フォレガンドロス―シキノス)航路に就航した。2017年8月、ザキンソス―キリニ航路、パロスーキリニ航路に復帰。2018年3月9日、Kefalonian Linesが650万ユーロで買収。しかしこの買収は失敗した。 2018年12月、Levante Ferriesに買収され、改装のためドラペトソナに到着。塗装を変更し、2019年2月5日にパトラス―サミ―イサカ航路に投入。(S.R.)

Andreas Kalvos (ex-Esan Maru No.5, 1985)
Photo: Spyros Roussos

「第五恵山丸」は、函館に本拠を置く道南自動車フェリーの貨物船だった。1985年から2000年まで、青森と函館の間を定期運航して いた。2000年12月にギリシャに売却された。(T.I.)

9. ANDROS QUEEN (ex-Silver Queen, 1998)

2022年2月9日、Golden Star Ferriesに売却され、ANDROS QUEENに改名。2022年4月12日、ギリシャに到着して、2022年4月から2023年6月まで豪華RoPax船に大改装するため、ペラマ修理地帯に向かった。2023年6月29日、ラフィナ―アンドロス―チノス―ミコノス航路に就航。(S.R.)

Andros Queen (ex-Silver Queen, 1998)
Photo: Spyros Roussos

「シルバークイーン」は、1989年、三菱重工業下関造船所で建造され、1997年9月から2018年4月まで、川崎近海汽船(シルバーフェリー)の下で、八戸と苫小牧間を定期運航した。2018年6月22日、新設の室蘭―宮古航路に就航。2018年10月6日から2020年3月31日まで、室蘭―八戸―宮古航路で運航。2020年4月1日から2022年2月1日まで、八戸―室蘭航路を運航。しかし同航路は廃止となり、2022年に売却。旅客600人、トラック(9m)92台を積載できた。(T.I.)

10. APTERA (ex-Pegasus, 1973)

1984年にANEK LINESに売却されて、CHANIAに改名。広範に改装されて豪華カー・フェリーとなり、1987年にAPTERA としてピレウス―ハニア航路に就航した。1993年、更に改造するためぺラマに到着し、1997年にピレウスとヘラクリオンの間を定期運航した。1999年、更に改造し、 2001年にピレウスーレシムノン航路に転配となった。2005年10月、韓国のGeorim Shippingに売却されて、 ORIENTAL PEARL IIIとして丹東(タントン、中国)と仁川(インチョン、韓国)間を定期運航した。2007年に乗客500人乗りのクルーズ船に改造され、MORNING SHINEに改名。北海(ベイハイ、中国、広西チワン族自治区)とハ・ロン湾(ベトナム)の間で運航した。2011年、スクラップとして 中国に売却。(S.R.)

Aptera (ex-Pegasus, 1973)
Photo: Efoplistis

大洋フェリーの「ぺがさす」は、1973年に林兼造船下関造船所で建造された。竣工間もなくして、日本沿海フェリーに傭船。1973年 7月に大洋フェリーに戻り、大阪―苅田航路に就航した。1977年3月に係船、九州急行フェリーに売却。1977年5月に東京―苅田 航路で運航開始。1985年1月にギリシャに売却された。(T.I.)

11. AQUA BLUE (ex-Green Arch, 1975)

1991年にANEK LINESに売却し、KYDONに改名。同年、小規模な改造を行い、パトラス―イグメニッツァ―コルフ―トリエステ航路に就航した。1995年、ぺラマで広範に改造されて、TALOSに改名し、パトラス―イグメニッツァ―コルフ―トリエステ航路で運航。1999年、LANE LINESに移籍し、IERAPETRA Lに改名。その後、ピレウス―ミロス―サントリーニ―シチア―アギオス・ニコラオス―カステロリゾ―カソス―カルパソス―ロードス航路で定期運航した。2009年、セサロニキ―レムノス―ミチレネ―チオス―サモス航路で運航し、その年、ピレウス―ミロス―シラーヘラクリオン―シチア―カソス―カルパソス― ロードス航路で運航するために、ANEK LINESに傭船。2012年、ピレウス―シロス―ユディロス―アグ・キリコス―フォウノイ―カルロバシ―バシ航路に転配。バリ―ドゥラス航路で夏季に傭船。2014年、 ANEK Italiaから通年運航のため、バリ―ドゥラスの国際航路に傭船。 2014年11月29日、船員のみが乗船中に機関室から出火して、ブリンデジ港に戻ることを 余儀なくされた。ぺラマでの2年間の係船後、2016年12月にIera Maritime (Seajets) に売却された。2017年、KIARAに改名。レスボス島で移民用の収容船として使用する計画がある。2017年7月、ぺラマの修理地帯の乾船渠に入渠し、活動に備える。2017年11月にAQUA BLUEに改名。2018年6月29日、セサロニキ―シキアソス―アンドロス―チノス―ミコノス―パロス―ナクソス―サントリーニ―ヘラクリオン(クレタ島)航路に就航。2019年4月、ラフィナ―チノス―ミコノス―ナクソス航路に短期間就航。2020年3月8日、ラブリオン―レムノス―アギオス・エフストラチオス―カバラ航路に投入。2023年12月、同船は不毛のラブリオン―レムノス―アギオス―エフストラチオス―カバラ航路を、運航するSeajetsがこの航路にこれ以上の興味を示さなかったことから離れた。ラブリオン港に係船。2024年4月、Elefsis造船所に修理のため移動。 2024年6月3日にチオス島(メスタ港)に就航する一方で、不毛のラブリオン―レモス―アギオス・エフストラチオス―カバラ航路に復帰する、と2024年4月26日に発表された。 (S.R.)

Aqua Blue (ex-Green Arch, 1975)
Photo: Spyros Roussos

広島グリーンフェリーの「グリーンアーチ」は、1975年に神田造船所で建造され、広島―大阪航路を走った。1982年に来島興産に売 却され、「おくどうご 8」に改名。「おくどうご(奥道後)」は、来島どっくによって開発され経営されていた行楽地である。1982年 12月にダイヤモンドフェリーに傭船されて、大分―松山―神戸航路を走った。1991年、ギリシャに売却された。(T.I.)

12. ARIADNE (ex-Rainbow Bell, 1996)

2006年11月にギリシャの Hellenic Seawaysに売却され、ARIADNEに改名。2007年2月から8月まで、ぺラマで改造され、ピレウス―ハニア航路に就航した。2008年1月にMinoan Linesに傭船し、パトラ―イグメニッツア―ベニス航路に転配。2008年4月にANEK LINESに傭船し、2009年の夏季には、マルセイユ―オラン、オラン―アリカンテ、マルセイユ―アルジェで運航するためAlgerie Ferriesに傭船された。2009年の冬季に、ピレウス―ヘラクリオン、ピレウスーチオス―ミティレネ航路に転配。2010年から 2012年の夏季には、マルセイユ―オラン、オラン―アリカンテ、マルセイユ―アルジェで運航するためにAlgerie Ferriesに再び傭船。2012年10月から11月まで、イスケンデルン(トルコ)とアレクサンドリア(エジプト)間で運航するためにトルコの運航事業者に短期傭船された。その後、ピレウスーチオス―ミティレネ航路で定期運航。2017年10月から2018年2月まで、イタリアのGNVが傭船して、ジェノバ―ラ・グーレット(チュニジア)間で運航。2018年5月から2020年11月まで、イタリアのTIRRENIAに傭船されて、ナポリ―カリアリ―パレルモ間を運航。 2020年12月31日、イタリアのTIRRENIAへの32か月間の傭船が終了し、2021年1月に修理と乾船渠への入渠のため、ギリシャに戻った。2021年3月31日、Irish Ferriesに傭船されたBlue Star 1に代わり、ピレウス―コス―ロードス航路に就航。2021年11月、年次修理の僚船に代わり、パトラ―イグメニッツア―アンコナ運航に再割り当て。2022年5月、ピレウス―ドレカニソス便に復帰。2022年10月のAnek LinesとAttica Groupの合併後、Ariadneは、Superfast Ferriesが運航するパトラ―イグメニッツア―アンコナ―ベニス便を運航することとされた。2023年11月まで、Superfast Ferriesの塗装で、アドリア海で運航する。(S.R.)

Ariadne (ex-Rainbow Bell, 1996)
Photo: Spyros Roussos

九越フェリーの「れいんぼうべる」は、1996年4月に直江津―博多(福岡)航路に就航した。2001年、係船。2004年3月、マリ ンエクスプレスに売却されて、「フェリーひむか」に改名、2004年10月、宮崎カーフェリーに移籍し、阪南(貝塚)―宮崎・日向航路を 走った。2006年4月に係船し、2006年11月にギリシャに売却された。(T.I.)

13. ARKADI (ex-Bizan Maru, 1983)

1988年、Cretan Ferriesに売却されてARKADIに改名し、1989年にピレウス―レシムノン航路に就航した。2000年、ANEK LINESに移籍し、2002年のCretan FerriesとAnekとの合併後、アカバとヌウェイバ航路で運航するためArab Bridge Maritimeに売却された。PELLAに改名。2011年、火災により損壊し、アカバ沖で沈没。(S.R.)

Arkadi (ex-Bizan Maru, 1983)
Photo: Efoplistis

「びざん丸」は共同汽船の下で、大阪と小松島の間を定期運航していた。1988年にギリシャに売却。(T.I.)

14. ASTERION II (ex-Ishikari, 1991)

2011年、中国に本拠を置くWANFANG INTERNATIONAL SHIPMANAGEMENT (Grand Shipping Line)に売却され、GRAND SPRINGに改名。威海(中国)―平沢(韓国)間を定期運航した。その後、威海港に係船。韓国のフェリー会社であるGWANGYANG LINEが、2016年にGRAND SPRINGを使って光陽(韓国)―下関(日本)航路を開設することを計画したが、失敗した。 2018年4月、キプロスのリマソルに本拠を置く会社、Alphaglobe Shippingに買収され、ANEK LINESに傭船、ここがASTERION IIに改名。小規模な改造と修理を経て、2018年6月19日、パトラ―イグメニツァ―ベニス航路に投入された。2022年2月、Superfast Ferriesに傭船、アドリア海で運航を継続した。2024年3月14日、上述の客船会社での最後の航海を行う。Anek LinesとAttica Groupとの合併の後、内航海運で運航する決定がなされる。2024年3月19日、更なる改装と修理のためにElefsis造船所に送られる。新たな休憩室と旅客ランプが増設。当初はピレウス―ヘラクリオン航路で運航し、その後、ピレウス―コス―ロードス航路に転配となる可能性がある。 (S.R.)

Asterion II (ex-Ishikari, 1991)
Photo: Dimitris Mentakis

「いしかり」(2代目)は、三菱重工業神戸造船所で1990年11月8日に進水し、1991年3月に竣工した。1991年3月に名古屋―仙台―苫小牧航路に就航した。内装のテーマは「カリブの風」であり、日本で最も豪華なカー・フェリーの1隻だった。2011年3月9日に引退し、「いしかり」(3代目)と交代した。(T.I.)

15. CANDIA (ex-Central No.2, 1971)

1972年にANEK LINESに売却されて、CANDIAに改名。小規模な改造後、ピレウス―ヘラクリオン航路とピレウス―ハニア航路に就航した。1999年、DANE SEA LINESに傭船され、ピレウス―パトモス―レロス―カリムノスーコス―ロードス航路で航海し、2000年にピレウス―イオス―サントリーニ航路に転配した。2001年、 ドバイに本拠を置くNaif Marine Servicesに売却されて、 JABAL ALI 3に改名。ポート・ラシドとウム・カスル間で運航した。2008年、スクラップとしてインドに売却。(S.R.)

Candia (ex-Central No.2, 1971)
Photo: Efoplistis

「第二セントラル」は、1971年、住友重機械工業浦賀造船所でセントラルフェリー向けに建造された。川崎と神戸の間で定期運航をし始めたが、1972年2月に運休した。短命なセントラルフェリーは清算され、同年、ギリシャに売却された。(T.I.)

16. CARIBBEAN GALAXY (ex-Orion, 1973)

1989年、Minoan Linesに売却されて、DAEDALUSに改名。1991年、パトラ―イグメニッツア―コルフ―アンコーナ航路に就航し、2002年にはセサロニキ―キクラデス(チノスーミコノス―パロス―ナクソス―サントリーニ)―ヘラクリオン航路で定期運航した。2005年、パナマに本拠を置くAdria Ferriesに売却、RIVIERA ADRIATICAに改名した。アンコーナ―ドゥラス航路、バリードゥラス航路に就航した。2006年、マルセイユ・アリカンテ―アルジェで運航すべくAlgerie Ferriesに傭船され、2012年、AF CLAUDIA PRIMAに改名。2016年5月、ATLANTIC BLUE SEAWAYSに売却されて、CARIBBEAN GALAXYに改名。 ジェノバ―バルセロナ―タンジール航路に就航する計画は、2016年7月に頓挫。ぺラマで係船。 2018年12月、スクラップとしてトルコに売却。2018年12月18日、解体のためアリアガの浜辺に座礁。(S.R.)

Caribbean Galaxy (ex-Orion, 1973)
Photo: Dimitris Mendakis

大洋フェリーの「おりおん」は、林兼造船下関造船所で1973年に建造された。大阪と苅田を結んだ。1977年3月に係船。1978年 2月から3月まで、フジフェリーに傭船。1980年12月、関西汽船に移籍し、「フェリーにしき丸」に改名して、大阪・神戸と別府の間で 定期運航した。1984年12月、名門大洋フェリーに移籍し、再び「おりおん」に改名した。大阪―新門司航路を運航。1989年3月、ギ リシャに売却された。(T.I.)

17. CAT 1 (ex-Hayabusa, 1994)

パナマに本拠を置くNorway Investmentsに2006年2月に売却、ALKIONIに改名した。ラフィナ―アンドロスーチノス―ミコノス―パロス航路に就航することになっていたが、商船省の 認可が受けられなかった。2006年7月、ベイルートとラルナカ間での救出作戦のため、デンマーク政府に傭船された。2007年4月、エジプトに本拠を置くNamma Linesに傭船されて、サファガ―デッバ航路をSHIKRAという名で航海した。2010年、My Ferriesに傭船されて、MYCAT 1に改名。計画では、ラフィナ―シロス―パロス―ナクソス航路に就航することとなっていた。2010年7月、セサロニキ―アロニソスースコペロス―スキアトス―ボロス航路 で運航するため、Nel Linesに再び傭船され、 ALKIONIに改名。 2019年6月26日、キプロスのPlaxiven Consulting Ltd.に買収され、CAT 1に改名。2023年6月1日、Magic Sea Ferriesの下で、アギオス・コンスタンチノス―スキアソス―スコペロス―アロニソス航路に投入。マンドウディ港に少数回、接近。2024年の夏季は、ラブリオン―ケア―キスノス―セリフォス―シフノス―ミロス航路で運航する見込み。(S.R.)

Cat 1 (ex-Hayabusa, 1994)
Photo: Kostas Papadopoulos

「はやぶさ」は、九四フェリーボート(九四オレンジフェリー)向けに川崎重工神戸造船所で1994年に建造された。八幡浜―臼杵航路を 26ノットで運航した。2006年、パナマに売却。(T.I.)

18. CHRISSI AVGI (ex-Hayabusa, 1970)

1977年にEpirus Lineに売却されて、CHRISSI AVGIに改名。旅客カー・フェリーに改造されて、ラフィナ―アンドロス―チノス―パロス―ナクソス航路を航海した。1983年2月に、マンディリ岬(エーゲ海)から4海 里の時化の海で転覆・沈没した。乗客47人、トラック4台、タンク車9台を乗せていた。死者数は26人だった。(S.R.)

Chrissi Avgi (ex-Hayabusa, 1970)
Photo: Efoplistis

「はやぶさ」は、1970年に吉浦造船で共栄運輸向けに貨物フェリーとして建造された。函館―青森航路を運航。1977年にギリシャに 売却された。(T.I.)

19. COLOSSUS (ex-Oarai Maru, 1987)

2007年にAvra Shipping SAに売却されて、SHUTTLEに改名。2010年、ラブリオン―コス―ロードス航路とチ オス―ミティレネ航路で運航するため、Nel Linesに傭船。2010年9月から2010年10月まで、ジッダ―アレクサンドリアで運航するためエジプト陸軍に傭船され、2010年11月、コリント―アンコーナで の運航に転配。2012年、コロンビア―トリニダード・トバゴ航路用にSC Line(カリブ海)に傭船。2013年1月、ケープ・タウン(ダンカン埠頭)で見かけられ、2013年末には、この南アフリカの港を出発してナミビア、更にムンバイ(イ ンド)に向った。2013年11月、ムンバイ港に打ち上げられ、恐らくは解体された。(S.R.)

Colossus (ex-Oarai Maru, 1987)
Photo: Frank Lose

「おおあらい丸」は、1987年に林兼造船下関造船所で日本沿海フェリー向けに建造された。1987年6月に就航し、大洗と苫小牧の間 を定期運航した。1990年、「さんふらわあ おおあらい」に改名。2002年、パナマに売却されて、Ferry Cosmo 3に改名。2004年4月、新設の日本のフェリー会社、シャトル・ハイウェイラインが購入し、「しゃとるおおいた」に改名。2007年4 月、大分―久里浜(横須賀)航路に就航した。2007年9月、シャトル・ハイウェイラインは破産し、同航路は廃止になった。本船は係船。 (T.I.)

20. CONTESSA DI LEVANTE (ex-Queen Coral 8, 1999)

2022年3月、Levante Ferriesに売却。2022年5月16日に引き渡されて、CONTESSA DI LEVANTEに改名。2022年6月20日、中国の舟山(チョウシャン)のCOSCOの造船所に送られ、そこに今日まで留まっている。(S.R.)

「クィーンコーラル8」は、1999年、神田造船所川尻工場でマリックス・ライン向けに建造され、1999年9月20日に鹿児島―奄美諸島―那覇航路に就航した。この4,945gtのフェリーは、旅客300人(臨時定員798人)、乗用車72台、トラック27台、コンテナ(10f)242個積載可能だった。2022年売却。 (T.I.)

21. DALIANA (ex-Ferry Pearl, 1970)

1988年10月に、ギリシャのG.A. FERRIESに、姉妹船のFERRY GOLDと共に売却された。1988年12月、広範に改造して豪華な旅客カー・フェリーにすべく、ぺラマに到着した。1989年5月、ピレウス―シロス―ミコノス―ナクソ ス―パロス航路に就航し、1990年、更に改装して新エンジンを搭載した。1990年から1998年までピレウス―パロス―ナクソス―イ オス―サントリーニ―ヘラクリオン―カルパソス―ロードス航路で定期運航した。2005年にパトラ―ケフェロニア―ザキソスーブリンデジ 航路に転配となり、2006年の夏季にはパトラ―ケフェロニア―イグメニッツア―ブリンデジ航路で運航した。2007年、ピレウス―シロ ス―ミコノス―パロス―イカリア―サモス航路に転配となり、2008年にはピレウス―パトモス―リプソイ―カリムノス―コス―シミ―ロー ドス航路で定期運航した。最後に2009年にアギオス―コンスタンチノス―スキアソス―アロニソス航路に就航した。運航事業者が破産した ため、2009年9月から2011年9月までピレウス港に係船。2011年9月、解体のため、アリアガ(トルコ)にスクラップとして売却 された。(S.R.)

Daliana (ex-Ferry Pearl, 1970)
Photo: Efoplistis

ダイヤモンドフェリーの「フェリーパール」は、神戸―松山ー大分航路で運航した。姉妹船は「フェリーゴールド」(1970年)。 1980年に船体を11.9メートル延長。1986年、引退。1988年にギリシャに売却された。(T.I.)

22. DAME M (ex-Ferry Akashi, 1972)

1991年にキプロスに本拠を置くMarlinesに売却された。1994年、クルーズ・フェリーに大改造されて、DAME Mとして、パトラ―アンコーナ航路に就航した。1995年、パトラ―イグメニッツア―アンコーナ航路に転配。1996年から1999年の夏季には、チノス―ジェノバ航路、 チュニス―マルセイユ航路で運航するため、COTUNAVに傭船された。1999年12月、キプロスのSalamis Lineに売却、SALAMIS STARに改名し、ピレウス―リマソル―ハイファ航路で定期運航した。2002年から2008年まで、本船はチュニジアのCOMANAVにMARRAKESH EXPRESSとして傭船され、チュニジアーセット・ジェノバ航路に就航した。2008年、 COMANAVに売却。2010年4月、BNI ANSARに改名し、ジェノバ―タンジール航路に就航して、BERKANE of COMARITと代替した。その後、セット―ナドル線に就航したが、一連の機械的な問題と遅延に直面した。運航事業者が破産したため、2012年、セットに係船され、 2014年にスクラップとしてアリアガ(トルコ)にSARとして売却された。(S.R.)

Dame M (ex-Ferry Akashi, 1972)
Photo: Efoplistis

「フェリーあかし」は、1972年に阪九フェリー向けに建造され、神戸―小倉航路で運航した。1991年3月、キプロスに売却。 (T.I.)

23. DIAGORAS (ex-New Tosa, 1990)

2000年8月にDodekanissos Seawaysに売却されて、 PANAGIA SKIADENIに改名。2000年9月、 D.A.N.E. Sea Linesが購入して、 LINDOSに改名。2001年にピレウス―パトモス―レロス―コス―ロードス航路向けの豪華クルーズフェリーに改造。2004年、運航事業者が倒産し、船はピレウスに係船された。2006年7月、競売でBlue Star Ferriesが競落し、1ヵ月後、ピレウス―アスチパレアーカリムノス―コス―ロードス航路に就航した。その後、DIAGORASは、ピレウス―アスチパレア―パトモス―リプソイ―レロス―カリムノス―コス―ニシロス―チロス―シミ―ロードス―カステロリゾ航路で運航。 2016年5月に新設のAfrican Morocco Linkが傭船して、アルヘシラス―タンジールで運航。2017年10月、アルメリア(スペイン)―ナドル(モロッコ)航路に転配することが決定。2017年12月30日、ギリシャに戻り、ぺラマに係船。 2018年6月にBlue Star Ferriesの塗装に復帰し、ピレウス―パトモス―アグ・キリコス―フォウモイ―バシ―チオス―ミチレネ―レムノス―カバラ航路に就航。2020年3月中旬から2020年5月まで、ピレウス―ドデカネス諸島航路を走り、その後、元の旅程に復帰。2020年9月29日、ピレウスとチオス、ミチレネ、レムノス、カバラを結ぶ北エーゲ海運航に復帰。2023年6月、セサロニキ・カバラ―レムノス―ミチレネ―チオス―パトモス―レロス―カリムノス―コス―ロードス航路に転配。(S.R.)

Diagoras (ex-New Tosa, 1990)
Photo: Spyros Roussos

「ニューとさ」は、大阪高知特急フェリーの下で、1990年から2000年まで、大阪と高知の間で定期運航していた。「とさ」とは、高 知の旧称。2000年にギリシャに売却された。姉妹船の「ニューかつら」(1981年)は、2006年にフィリピンに売却。(T.I.)

24. DIONISSIOS SOLOMOS (ex-Royal Kawanoe, 1990)

1999年5月にANMEZ (Zante Ferries)に売却されて、DIONISIOS SOLOMOSに改名。ぺラマで旅客カー・フェリーに改造されて、2000年1月にザキントス―キリニ航路、アルゴストリ―キリニ航路、 ポロス―キリニ航路に就航した。ザキントス―キリニ航路で、 IONIAN STAR (ex-Niihama 2, 1984)と共に定期運航した。2015年1月、 パトラス―ケファローニア―イサカ航路に転配。2017年8月、全面改装して、ピレウス―キスノス―セリフォス―シフノス―ミロス航路に就航。(S.R.)

Dionissios Solomos (ex-Royal Kawanoe, 1990)
Photo: Spyros Roussos

「ロイヤルかわのえ」は、四国中央フェリーボートが運航し、新居浜―川之江―神戸航路を姉妹船の「ロイヤルにいはま」(1990年)と 共に走った。同航路は1998年に廃止され、1999年にギリシャに売却された。(T.I.)

25. EKATERINI P. (ex-Rokko Maru, 1990)

1999年にIonian Fast Ferriesに売却されて、EKATERINI P.に改名。1999年から2000年にかけて、旅客カー・フェリーに改造されて、イグメニッツアとコルフ間を定期運航した。2012年、船首を改造して、ラフィナ―アン ドロスーチノスーミコノスーナクソス航路に転配。今日、僚船の THEOLOGOS P. (ex-Ferry Kochi, 2000)と共に、ラフィナ―アンドロスーチノスーミコノス線で運航している。2016年4月23日より、ラフィナーチノスーミコノス―ナクソス航路を運航。2019年4月に深刻な機関故障に見舞われ、係船。主機をMAK-Caterpillarと交換し、ラフィナ―チノス―ミコノス―パロス―ナクソス線に、2020年夏に投入される見込み。しかし新型コロナウイルスのため、2020年夏は係船されたままとなる。主機の交換成功を経て、ピッチ・プロペラも同様に変更。2021年6月、ラフィナ―チノス―ミコノス―ナクソス便に復帰。(S.R.)

Ekaterini P. (ex-Rokko Maru, 1990)
Photo: Spyros Roussos

「六甲丸」と姉妹船の「生駒丸」(1990年)は、関西汽船の下、神戸―高松航路で運航していた。1999年、ギリシャに売却。 (T.I.)

26. EL GRECO (ex-Ferry Atsuta, 1972)

1979年、ヘラクリオンに本拠を置くMINOAN LINESに売却され、EL GRECOに改名。豪華なクルーズ・フェリーに改造されて、1981年、パトラ―イグメニッツァ―コルフ―ベニス航路に就航した。1995年、ぺラマで二度目の改装を行 い、パトラ―ベニス航路で運航し、1996年にはセサロニキ―スキアソス―シロス―チノス―パロス―ナクソス―サントリーニ―ヘラクリオ ン航路に転配となった。2002年、イグメニッツァでの運航と、コルフ―ブリンデジ航路、パトラス―ブリンデジ航路、あるいはケファロニ ア―ブリンデジ航路で運航するために、イタリアに本拠を置くMaritime Wayに買収された。2004年、パナマに本拠を置くMercury Faith S.A.に売却されて、CAPTAIN ZAMANに改名。ブリンデジとケスメ間で航海した。2007年、アルジェリアに本拠を置くCNAN (Mahreb Lines)に傭船されて、アルジェとバルセロナ/マルセイユ間を定期航海し、2008年にスクラップとしてインドに売却された。(S.R.)

El Greco (ex-Ferry Atsuta, 1972)
Photo: Efoplistis

「フェリーあつた」は1972年、林兼造船で名門カーフェリー向けに建造された。名古屋―四日市―新門司航路を姉妹船の「フェリーかし い」(1972年)と共に運航した。1976年4月、同航路は廃止され、本船は係船。1979年にギリシャに売却された。(T.I.)

27. ELYROS (ex-Sunflower Tsukuba, 1998)

2007年にクレタ島のANEK LINESに売却されて、ELYROSに改名。ぺラマで広範な改造がなされて豪華なクルーズ・フェリーになり、2008年9月以来、ピレウス―ハニア航路のANEK LINEのフラグシップとなった。2014年8月、僚船のLATOと共に、リビアでの救助作戦に参加した。2015年6月から9月まで、マルセイユ―オラン航路で Algerie Ferriesに傭船。2015年11月、ピレウス―ハニア航路に復帰。2016年6月26日から2016年9月30日まで、再び夏季シーズンにAlgerie Ferriesに傭船。 マルセイユ―オラン間で運航。2016年10月、ピレウス―ハニア(クレタ島)航路に復帰。2017年6月26日から2017年9月30日まで、再びAlgerie Ferriesに傭船。マルセイユ(フランス)―オラン(アルジェリア)航路に就航。2017年10月、ピレウス―ハニア航路に戻る。2018年5月20日から2018年9月まで、Algerie Ferriesに再び傭船され、マルセイユ―オラン航路。2019年6月から2019年9月まで、再びAlgerie Ferriesに傭船されて、マルセイユ―オラン航路。2019年10月、Algerie Ferriesへの傭船が終了し、ピレウス―ハニア航路に復帰。2020年3月、ピレウス―ハニア航路での運航を新型コロナウイルスのために中止し、ソウダ港に2020年5月31日まで係船。2020年10月16日、ピレウス―ハニア間の毎日運航便に復帰。 (S.R.)

Elyros (ex-Sunflower Tsukuba, 1998)
Photo: Spyros Roussos

ブルーハイウェイラインの「さんふらわあ つくば」は、苫小牧―大洗航路を運航していたが、2007年に東日本フェリーに移籍し、 「フェリーつくば」に改名して、室蘭で係船した。2007年7月、ギリシャに売却。(T.I.)

28. EROTOKRITOS T. (ex-Ishikari, 1974)

1990年にStrintzis Linesに売却され、IONIAN SEAに改名。1991年、Minoan Linesに転売され、EROTOKRITOSに改名した。1991年から92年の間、ぺラマで改装し、同年、パトラ―アンコーナ航路に 就航。1997年、パトラ―イグメニッツァ―コルフ―ベニス航路に転配となり、1999年にMinoan Flying Dolphinsに買収された。2002年、モンファルコネ―バリーイグメニッツァ―パトラス航路で運航するため、Maritime Wayに傭船し、2003年にはパトラス―イグメニッツァ―ブリンデジ航路に転配となった。2004年、Maritime Wayが買収。2006年にEndeavor Linesに売却されて、EROTOKRITOS Tに改名した。2007年、パトラス―イグメニッツァ―ブリンデジ航路で定期運航した。2010年10月にスクラップとしてアラン(インド)に売却。ギリシャを離れる際 に、 KRITOSに改名した。(S.R.)

Erotokritos (ex-Ishikari, 1974)
Photo: Spyros Roussos

太平洋沿海フェリーの「いしかり」(1代目)は、1974年から1990年まで、名古屋―仙台―苫小牧航路を運航した。1980年に 12.5 メートル延長。1982年に太平洋フェリーに移籍。1990年にギリシャに売却された。(T.I.)

29. EPIRUS 3 (ex-Hayabusa No.1, 1971)

1976年にキプロスに本拠を置くEpirus Lineに売却されて、EPIRUS 3に改名。パトラとバリの間を運航。1982年、ぺラマに係船されて、1985年にイタリアに本拠を置くFast Ferriesに売却されて、 CORSICA MIRAに改名した。ジェノバ―コルシカ航路に就航した。1987年にAgostino Lauroに買収されて、ANNA MARIA LAUROに改名し、ナポリとパラオの間で定期運航した。1991年、トラパニ―チュニジア航路に転配となり、2002年にはポッツオーリ―イスキア航路で運航すべく、 Traghetti Pozzuoliに傭船された。2003年、ANNA MARIA D' ABUNDOに改名。2007年にインドにスクラップとして売却。(S.R.)

Epirus 3 (ex-Hayabusa No.1, 1971)
Photo: Efoplistis

「第一はやぶさ」は1971年、田熊造船で甲子園高速フェリー向けに建造された。西宮と淡路島の津名の間を定期運航した。1976年に キプロスに売却。(T.I.)

30. EPIRUS 4 (ex-Katsuura, 1972)

1977年、キプロスに本拠を置くEpirus Lineに売却され、EPIRUS 4に改名。パトラ―バリ航路、イグメニッツァ―バリ航路で運航。1982年、エジプト―イスラエル航路で運航すべく、PEACE PIONEERに改名したが、この計画は失敗した。1983年、Adrion Express Ferriesに傭船されて、夏季にイグメニッツァとブリンデジの間を定期運航した。その年、イランに本拠を置くValfajre-8 Shipping Co.に買収されて、 IRAN HORMUZ 1に改名。2001年、インドにスクラップとして売却。(S.R.)

Epirus 4 (ex-Katsuura, 1972)
Photo: Efoplistis

「勝浦」は、1972年に神紀フェリー向けに大島ドックで建造された。神戸―海南―白浜航路を、姉妹船の「白浜」(1972年)、「紀州」(1972年)と共に走った。神紀フェリーは倒産し、同航路は1975年に廃止になった。キプロスに売却。(T.I.)

31. EVDOKIA (Ex-Ferry Mishima, 2001)

2020年1月12日、アマリアポリ港に到着し、改造のためにKouris Shipyardsに向かった。2020年11月21日、コルフ港に到着して、2021年3月1日にコルフ―ディアポンティア諸島航路に就航した。(S.R.)

「フェリーみしま」(271gt)は、1995年2月、向井造船所で竣工し、佐世保に本拠を置く崎戸商船の下で、友住―平島―江島―崎戸―佐世保航路に就航。2019年6月11日、「みしま」(194gt)と代替。(T.I.)

32. EVIA STAR (ex-Hayabusa No.3, 1980)

2000年9月にMarmari Shippingに売却されて、EVIA STARに改名。2001年、旅客カー・フェリーに改造され、ラフィナとマルマリ/カリストス間を定期運航した。2010年、改装してス ポンソンを設置し、2011年10月にはマルマリで係船。2012年4月から今日まで、ラフィナとマルマリ間で定期運航。(S.R.)

Evia Star (ex-Hayabusa No.3, 1980)
Photo: Spyros Roussos

「3号はやぶさ」は1980年、函館どつくで、共栄運輸向けに貨物フェリーとして建造された。姉妹船は「はやぶさ」(1977年)だっ た。函館と青森の間を定期運航した。2001年にギリシャに売却。(T.I.)

33. EXPRESS (ex-Takachiho Maru, 1974)

1999年9月、キプロスに本拠を置くAccess Ferriesに、HO MARUとして売却。2000年、ピレウス―リマソル―ハイファ航路に就航して、MILLENIUM EXPRESSに改名。同年、チュニジアのCOTUNAVが、ジェノバ/マルセイユ―ラ・グーレット航路向けに傭船。2001年、プエルト・リコに本拠を置く Ferries Del Caribeに傭船されて、サント・ドミンゴ―マヤゲス航路で運航。2003年、ブリンデジ―ケスメ航路に転配となり、2004年と2006年にはアルジェリアに本拠を置 くCNANに、オラン―バルセロナ/マルセイユ航路で運航すべく傭船した。2007年、EUROPEAN EXPRESSに改名し、フランクリケ―アルジェリア航路向けに、更にAlgerie Ferriesに再傭船された。2008年、夏季にCOMANAVに傭船され、セットとナドルの間で定期運航した。2010年3月、チノス―ミチレネ航路で運航すべく、 Nel Linesに傭船された。EUROPEAN EXPRESSは、ピレウスーシロス―イカリア―フォノイ―サモス航路で運航。2014年11月13日、 Nel Linesへの傭船は終了し、ドラペトソナで係船。2016年8月、ぺラマの修理地帯に移送され、それ以来、係船。 2018年11月、遂にEnviromental Protection Engineering (EPE)に売れて、ペラマ(MEDRA造船所) から移動。2019年1月、アリアガ(トルコ)にスクラップとして売却。EXPRESSに改名。(S.R.)

European Express (ex-Takachiho Maru, 1974)
Photo: Spyros Roussos

日本カーフェリーの「高千穂丸」は、1974年から1993年まで川崎―日向航路で運航していた。1990年、シーコムフェリーに移籍。シーコムフェリーは、1992年にマリンエキスプレスに商号変更した。本船は1993年に大阪―宮崎航路に転配となり、その後、 1996年に神戸―日向航路に転配となった。1999年にキプロスに売却された。(T.I.)

34. EXPRESS ARIS (ex-Green Arrow, 1972)

1977年にEpirus Lineに売却して、ARGOに改名。ボロスとシリアの間を定期運航する計画があったが、頓挫した。1978年、 ANEK LINESに売却されて、KRITIに改名。旅客カー・フェリーに改造されて、ピレウス―ハニア・ヘラクリオン航路で航海した。1994年、パトラ―イグメニッツァ―バリ 航路に転配。1996年、Agapitos Linesに売却されて、SUPERNAIASに改名。ピレウス―シロス―パロス―ナクソス―イオス―サントリーニ―アナフィ線を航海した。1999年、Minoan Flying Dolphinsに売却されて、EXPRESS ARISに改名。2000年、ピレウス―キクラデス航路とブリンデジ―コルフ―イグメニッツァ航路で定期運航した。2001年、ピレウス―パロス―ナクソス―イオス―サン トリーニ―アナフィ航路に転配。2002年、Hellas Flying Dolphinsに登録されて、ラブリオとエレフシス湾で係船。2004年、スクラップとしてアラン(インド)に売却。(S.R.)

Express Aris (ex-Green Arrow, 1972)
Photo: Efoplistis

広島グリーンフェリーの「グリーンアロー」は、広島と大阪の間で定期運航していた。1977年11月にギリシャに売却された。 (T.I.)

35. FAST FERRIES ANDROS (ex-Shinko Maru, 1989)

2003年にギリシャのStrintzis Ferriesに売却されて、EPTANISSOSに改名した。2003年3月から8月にかけてぺラマで改装されて、キリニ―シミ(ケファローニア)航路、パトラス―ケファローニア航路で定期運航し た。2012年10月、Strintzis Ferriesは倒産し、本船は係船。2015年4月、Fast Ferriesに売却されて、FAST FERRIES ANDROSに改名。内装と外装は完全に改装された。この新しい運航事業者は三菱のスタビライザーを導入した。2015年8月、ラフィナ―シロス―チノス―ミコノス航路とラフィナ―チノス―ミコノス航路に就航した。2015年9月9日、ラフィナ―アンドロス―チノス―ミコノス航路に就航。2017年9月から2018年1月15日まで、Blue Star Ferriesに傭船されて、ピレウス―シロス―チノス―ミコノス航路を運航。2018年1月17日、ラフィナ―アンドロス―チノス―ミコノス航路に復帰。 2024年4月5日から4月21日まで、年次修理のBLUE STAR PAROSと交代して、ピレウス―シロス―チノス―ミコノス航路で運航するため、Blue Star Ferriesに傭船。 (S.R.)

Fast Ferries Andros (ex-Shinko Maru, 1989)
Photo: Spyros Roussos

「神高丸」は1989年に福岡造船で建造されて、日本海運の下で、神戸と高松間を定期運航した。「神高」とは、この場合「神戸(神)― 高松(高)」の意味である。本船は2000年に台湾に売却された。(T.I.)

36. GOLDEN BRIDGE (ex-Sabrina, 1990)

2018年9月にキプロスに本拠を置くA-Ship Management (Arkoumanis)が買収。2018年10月30日、引き渡されて、GOLDEN BRIDGEに改名。2018年11月26日に改装のためぺラマ(NAFSI)に到着。2019年4月、モトリル―メリーリャ航路向けにスペインのFRS IBERIAに傭船。2020年1月9日、FRSへの傭船は失効し、ギリシャに戻る。1月末からカタコロン港に係船。2020年7月3日、イグメニッツァ―コルフ―ブリンディジ航路に投入。2021年9月2日以来、イタリアのGNVに傭船。バイ―デゥレス航路、アルメリア―ナドール航路、バルセロナ―イビサ航路、バルセロナ―ナドール航路で運航。 (S.R.)

Golden Bridge (ex-Sabrina, 1990)
Photo: Kostas Papadopoulos

近海郵船の「サブリナ」は、1990年5月8日に神田造船所川尻工場で竣工した。1990年5月17日に釧路―東京航路に就航。船名は1954年の映画「麗しのサブリナ(Sabrina)」に因んだもの。姉妹船は「ブルーゼファー」。1994年から十勝港にも寄港したが、1999年11月13日に運航を終了し、同航路はRORO船に切り替えられた。1999年、韓国のWeidong Ferryに売却されて、NEW GOLDEN BRIDGE IIに改名。韓国の仁川と中国の威海を結んだ。(T.I.)

37. GOLDEN PRINCE (ex-Wakashio Maru, 1973)

1991年にEpirotiki Cruise Linesに売却されて、APOLLONに改名。クルーズ船に改造されて、エーゲ諸島に就航した。1995年、Minoan Linesに買収されて、PRINCEに改名。広範に改造されて、Minoan Linesの子会社であるMinoan Cruises S.A.に登録され、MINOAN PRINCEに改名。ヘラクリオンとサントリーニ間でクルーズを続けた。2001年、エレフシス湾で係船し、2002年にはGolden Princessに売却されて、GOLDEN PRINCEに改名。2010年、ぺラマで係船。ヘラクリオン港で4年間で係船し、2014年4月にスクラップとして売却。トルコのアリアガで解体された。(S.R.)

Golden Prince (ex-Wakashio Maru, 1973)
Photo: Spyros Roussos

関西汽船の「若潮丸」は、1973年に臼杵鉄工所でro-ro船として建造され、大阪―神戸―名瀬(奄美大島)―那覇(沖縄本島)航路 を、1973年から1978年まで走った。1979年、クルーズ船「さんふらわあ7」に改造された。1991年、ギリシャに売却。 (T.I.)

38. GRACE M (ex-Ferry Nagato, 1972)

1991年にキプロスに本拠を置くMarlinesに売却されて、GRACE Mに改名。パトラ―アンコーナ航路向けの豪華なクルーズ・フェリーに改造されることになっていたが、この計画は頓挫し、本船は10年以上もエレフシス湾に係船されたまま だった。1998年、FELICIAに改名し、2003年にスクラップとしてアリアガ(トルコ)に売却。(S.R.)

「フェリーながと」は1972年、神田造船所で建造された。阪九フェリーの下、神戸―小倉航路を走った。1991年、キプロスに売却。 (T.I.)

39. HELLENIC CARRIER (ex-Tokyo Maru, 1976)

1999年、ギリシャのExpress Seatrailerに売却され、CIELOTRAILERに改名。コリント―ポルト・マルゲラ航路で定期運航した。1999年8月にMinoan Flying Dolphinsに売却され、2005年にHellenic Seawaysの船隊に移籍し、CIELO TRAILERに改名した。2007年11月、HELLENIC CARRIERに改名。2010年4月、スクラップとしてアラン(インド)に売却。(S.R.)

Hellenic Carrier (ex-Tokyo Maru, 1976)
Photo: Frank Lose

「とうきょう丸」は、1976年に林兼造船下関造船所でro-ro船として建造された。日本沿海フェリーと川崎近海汽船の両社が、東京 ―苫小牧航路で運航した。姉妹船は「とまこまい丸」(1975年)。「ほっかいどう丸」が就航した1999年に、ギリシャに売却された。 (T.I.)

40. HELLENIC TRADER (ex-Tomakomai Maru, 1975)

1999年、ギリシャのExpress Seatrailerに売却されて、NAVETRAILERに改名。コリント―ポルト・マルゲラ航路を姉妹船のCIELOTRAILERと共に定期運航した。1999年8 月、Minoan Flying Dolphinsに売却し、2005年にHellenic Seawaysの船隊に移籍し、NAVE TRAILERに改名。2008年1月、HELLENIC TRADERに改名。2009年3月、ネオス・モロス・ドラペトソナで係船し、後にエレフシス湾に移された。2009年12月から2013年7月にかけて、コリントとベニスの間を定期運航した。2009年8月、ぺラマで係船。2013年12月にスクラップとしてアラン(インド)に売却し、TRADER Iに改名された。(S.R.)

Hellenic Trader (ex-Tomakomai Maru, 1975)
Photo: Spyros Roussos

「とまこまい丸」は、1975年に林兼造船下関造船所でro-ro船として建造された。日本沿海フェリーと川崎近海汽船の両社が、東京 ―苫小牧航路で運航した。姉妹船は「とうきょう丸」(1976年)。「さんふらわあ とまこまい」が就航した1999年に、ギリシャに売 却された。(T.I.)

41. HORIZON (ex-Ferry Naniwa, 1971)

1990年にGreenseas Shipping Co. Ltd.に売却されて、VIGNESSWARAに改名。1995年、Sunbeam Navigationに買収されて、DIGNITYに改名。1996年にTyme Navigation (Arkoumanis N.)に登録されて、ブリンデジ―イグメニッツァ―ケスメ航路でEuropean Seawaysによって運航された。1998年、リビアのGeneral National Co.がバレッタとリビアの間で運航するために傭船。同年、パナマのRoussan Shippingに売却され、IGNISに改名。1999年、 Ionisus Maritimeに売却されて、IONISに改名し、ブリンデジ―コルフ―イグメニッツァ航路で、European Seawaysのために定期運航した。2001年、バリとドゥラス間で運航するためにVentouris Ferriesに傭船された。イグメニッツァ―コルフ―バリ航路とケファロニア―ザキンソス航路で夏季に運航。 2012年、バリ港(イタリア)で係船。翌年、European Seawaysのためにバリ―コルフ/セファロニア/ザンテ間に就航し、 2013年9月9日にバリで再び係船。2014年4月から6月まで、トラパニとパンテレリアの間で運航するために Traghetti Della Isoleに傭船。HORIZONに改名。2014年7月から9月まで、European Seawaysに傭船され、バリ―コルフ― イグメニッツァ/バリ―ケフェロニア/ザンテ間に就航。2015年9月、トラパニとパンテレリアの間で運航するために Traghetti Della Isoleに再び傭船され、2015年にトルコのPelican Denizcilik San Tic, Ltdに売却。今日、ハイファ(イスラエル) に駐留。(S.R.)

Ionis (ex-Ferry Naniwa, 1971)
Photo: Frank Lose

「フェリーなにわ」は、大阪高知特急フェリーの下で、大阪と高知の間を定期運航していた。姉妹船は「フェリーかつら」(1971年)。 1990 年、シンガポールに売却された。(T.I.)

42. IERAPETRA (ex-Ferry Hankyu, 1968)

キプロスに本拠を置くAdriatic Ferriesに売却され、SUN BOATに改名。1986年、旅客カー・フェリーに改造されて、ARIANE Iとしてパトラとブリンデジ間を航海した。1987年、EUROFERRIESの下でパトラ―ブリンデジ航路を運航し、1988年、パト ラ―ブリンデジ―トリエステ航路で運航すべくHellenic Cypriot Mediterranean Linesに傭船された。次のシーズンには、リボルノ―ポルト・トレス航路で運航すべくTirrenia Navigazioneに傭船され、1988年末にはFalcon Maritime Co.に売却されて、IERAPETRAに改名。ピレウス―シチア航路を航海した。1990年6月、Mediterranean Linesに買収されて、RAFFAELLOに改名。パトラ―ブリンデジ航路に就航した。1994年、マルタに本拠を置くLaird Maritimeに売却されて、BRINDISIに改名し、バリ―イグメニッツァ―ケスメ航路を、Stern Maritime Linesの下で定期運航した。1995年、ブリンデジ―イグメニッツァ―コルフ―パトラ航路で運航すべく、Vergina Ferriesに登録された。1999年、競売でStarlight Ferriesに売却されて、ATHINA Iに改名し、2002年にはFive Star Linesに買収されて、PALLADAに改名した。コンスタンチノープルとオデッサ間に就航した。2003年、ウクライナのVival Marine Shipping Companyに売却されて、同じ航路で定期運航を続け、2007年にスクラップとしてインドに売却された。(S.R.)

Athina 1 (ex-Ferry Hankyu, 1968)
Photo: Efoplistis

「フェリー阪九」は、日本最初の長距離カー・フェリーだった。1968年に林兼造船下関造船所で、日本のカー・フェリーの開拓者である 阪九フェリー向けに建造された。1968年8月10日に、神戸―小倉航路に就航した。「第二十四阪九」が就航した1976年からは、予備 船として使用された。1986年、キプロスに売却された。(T.I.)

43. IONIAN EXPRESS (ex-Asakaze No 5, 1998)

2023年1月、Kerkyra Linesに売却されて、Ionian Expressに改名。2023年6月22日、ピレウス港に到着して、Atsalakis Shipyardsに向かった。2023年7月5日、サラミナのBekris Shipyardsに9月まで移動。今日、旅客カーフェリーへの改造を待っている。(S.R.)

「あさかぜ5号」(1,958gt)は、1998年、北日本海運(現在の青函フェリー)向けに、ヤマニシで建造された。青森―函館航路に1998年4月に就航。旅客定員103名、トラック24台を積載できた。2023年、売却。 (T.I.)

44. IONIAN GALAXY (ex-Arkas, 1972)

1987年にStrintzis Linesが購入し、IONIAN GALAXYに改名。1988年にパトラ―イグメニッツァ―コルフ―アンコーナ航路に就航する前に、広範に改造されて、豪華クルーズ・フェリーとなった。本船は当時、ギリ シャのフェリー界の最大のフェリーだった。1995年、パトラ―イグメニッツァ―コルフ―ベニス航路に転配。1998年、リビアに本拠を 置くGeneral National Maritime Transportに傭船され、1999年にはパトラ―イグメニッツァ―コルフ―ベニス航路に転配。2000年、BLUE GALAXYとしてBlue Star Ferriesに登録され、2001年、パトラ―ブリンデジ航路で航海した。2001年の夏にはトルコのMarmara Linesに傭船され、CESME2に改名して、ブリンデジ―ケスメ航路で定期運航した。2003年、アラビアに本拠を置くMarco Shippingに売却されて、ドバイとイラクの間をMERDIF 2として航海し、2011年にスクラップとしてインドに売却された。(S.R.)

Ionian Galaxy (ex-Arkas, 1972)
Photo: Efoplistis

「あるかす」は1972年、内海造船瀬戸田工場で太平洋沿海フェリー向けに建造された。名古屋―仙台―苫小牧航路を、姉妹船の「あるび れお」(1973年)と共に走った。1977年、車両甲板を増設。1982年5月、新設の太平洋フェリーに移籍。「きそ」(一代目)が就航した1987年に、ギリシャに売却。(T.I.)

45. IONIAN ISLAND (ex-Albireo, 1973)

1989年にStrintzis Linesに売却されて、IONIAN ISLANDに改名。ぺラマで広範に改造されて(1989年―90年)豪華なクルーズ・フェリーとなり、姉妹船のIONIAN GALAXYと共に、パトラ―イグメニッツァ―コルフ―アンコーナ航路で航海した。1995年、パトラ―イグメニッツァ―コルフ―ベニス航路に転配となり、1999年には パトラ―イグメニッツァ―バリ航路で定期運航した。2000年、Blue Star FerriesにBLUE ISLANDとして再登録され、2001年にパトラとブリンデジ間を航海した。2001年の夏、トルコのMarmara Linesに傭船してCESME 1に改名し、ベニスとケスメ間で定期運航した。2003年、マルセイユ―アリカンテ航路で運航するためAlgerie Ferriesに傭船され、2004年にアルバニアに本拠を置くMarco Shippingに売却されて、MERDIF 1としてドバイとイラクの間を航海した。2010年にスクラップとしてインドに売却。(S.R.)

Ionian Island (ex-Albireo, 1973)
Photo: Efoplistis

「あるびれお」は「あるかす」(1972年)の姉妹船だった。1973年に太平洋沿海フェリー向けに内海造船瀬戸田造船所で建造され た。名古屋―仙台―苫小牧航路を走った。1982年5月に、新設の太平洋フェリーに移籍。「きたかみ」が就航した1989年にギリシャに 売却された。(T.I.)

46. IONIAN KING (ex-Ferry Lavender, 1991)

2004年にAGOUDIMOS LINESに売却されて、IONIAN KINGに改名。本船と姉妹船は、ギリシャで改造された最大の日本のフェリーだった。2005年、パトラス―イグメニッツァ―バリ航路に就航した。2011年、日本の運航 事業者、Huis Ten Bosch Co.(=ハウステンボス)に売却されて、OCEAN ROSEに改名。長崎(日本)―上海(中国)航路に就航した。2013年8月、中国に本拠を置くInternational Oceanic Group(香港)に傭船され、OCEAN GRANDEに改名。2015年から2017年までバタム島(インドネシア)で係船。2017年5月、DV OCENに改名し、スクラップとしてアラン(インド)に売却。 (S.R.)

Ionian King (ex-Ferry Lavender, 1991)
Photo: Efoplistis

新日本海フェリーの「フェリーらべんだあ」は、1991年、石川島播磨重工業東京工場で建造された、1991年9月30日に、小樽―舞 鶴航路に就航した。2004年にギリシャに売却。(T.I.)

47. IONIAN SKY (ex-Sapporo Maru, 1974)

1998年3月にStrintzis Linesに売却されて、IONIAN VICTORYに改名。ro-paxフェリーに改造されて、パトラス―イグメニッツァ―コルフ―アンコーナ/ベニス航路に就航した。2000年、新設のBlue Star Ferriesに登録され、BLUE SKYに改名。2003年、イグメニッツァ―コルフ―ブリンデジ航路を運航し、2004年にAgoudimos Linesに買収されて、IONIAN SKYに改名。2009年から2011年まで、ぺラマとアンベラキア埠頭に係船した。2013年にNel Linesに短期傭船した後、キノソウラに係船。2018年3月7日、キプロスに本拠を置くMEDFERRY SHIPPING Co.が、167万ユーロで競落。 2018年3月末、ポルトガルのフェリー運航事業者に300万ドルで売却。完全に改装して、セツバル―フンシャル(マディラ島)航路で使用する計画だった。2019年10月8日、係船中に右に危険な程、傾斜した。再浮揚し、2019年11月、Public Port Authorityは、売却してピレウス港から撤去することを決定した。しかし12月の初めにPublic Port Authorityは、この公開入札を中止した。2020年1月21日、スクラップとして売却され、解体のため、アリアガ(トルコ)に曳航。(S.R.)

Ionian Sky (ex-Sapporo Maru, 1974)
Photo: Dimitris Mendakis

「さっぽろ丸」は1974年、林兼造船下関造船所で、日本沿海フェリー向けに建造された。東京―苫小牧航路に就航した。1985年、大洗―苫小牧航路に転配。1987年、東京―苫小牧航路に復帰。1991年、「さんふらわあ さっぽろ」に改名。1998年、ギリシャに売 却。(T.I.)

48. IPPOTIS (ex-Kosei Maru, 1991)

1998年、ギリシャのStrintzis Linesに売却されて、IOALAOSに改名。1998年から2010年まで、様々な運航事業者の下で、主として北ヨーロッパで運航した。2010年、ピレウス―シロス ―ミコノス―パロス―ナクソス―イカリア航路、ピレウス―カリムノス―コス―ロードス航路、コリント―アンコーナ航路で運航すべく、 Nel Linesに傭船。2012年、スペインのBaleariaに1年間傭船。2014年7月、スクラップとしてトルコのアリアガに売却された。(S.R.)

「こうせい丸」は1991年、神田造船所で関光汽船向けにro-ro船として建造された。1998年、ギリシャに売却。(T.I.)

49. KEFALONIA (ex-Venus, 1975)

1995年3月、Strintzis Linesに売却されて、KEFALONIAに改名。ぺラマで改造されてro-paxフェリーになり、パトラ―キリニ―サミ(ケフェロニア)―バシ(イサキ)航路で定期運航した。2000年、新設のBlue Star Ferriesに登録され、2004年、Strintzis Ferriesに売却された。2007年、パトラ―サミ―イサキ(ピサエトス)航路に就航し、2013年3月、Kefalonian Linesに買収されて、NISSOS KEFALONIAに改名、キリニ―ポロス―アルゴストリ航路で定期運航した。今日、本船は、キリニ―ポロス(ケファロニア)航路、キリニ―ザキンソス航路、キリニ―サミ ―イサキ航路で運航している。 2018年11月、Kefalonian Linesはイオニア海での運航を中止し、Levante Ferriesに売却。KEFALONIAに改名。外面的、内面的、機械的に、完全に改装・刷新・改良された。2019年4月、キリニ―ザキントス―ケファロニア航路に就航。(S.R.)

Kefalonia (ex-Venus, 1975)
Photo: Spyros Roussos

東日本フェリーの「びなす」は、1975年に建造され、青森―函館航路と苫小牧―八戸航路を走った。1994年にフィリピンに売却。 (T.I.)

50. KERKYRA EXPRESS (ex-New Hiyama, 1991)

2010年1月にANEDYKに売却、SFAKIAに改名、2014年、コルフの別のギリシャの運航事業者に売却され、KERKYRA EXPRESSの名前でイグメニッツア―コルフ航路に就航することになっていた。2014年12月、コルフに本拠を置くIonian Linesに売却されて、KERKYRA EXPRESSに改名。2015年1月、イグメニッツア―コルフ/パクシ航路に就航。2018年、改装して、より現代的な塗装となる。(S.R.)

Kerkyra Express (ex-New Hiyama, 1991)
Photo: Richard Seville

「ニューひやま」は、東日本フェリーの関連会社の東日本海フェリーの下で、江差―奥尻島航路と瀬棚―奥尻島航路で運航していた。姉妹船 は「アブローラおくしり」(1999年)。2010年にギリシャに売却された。(T.I.)

51. KING MINOS (ex-Erimo Maru, 1972)

1987年にMinoan Linesに売却されて、KING MINOSに改名。1988年、パトラ―イグメニッツァ―コルフ―アンコーナ航路で定期運航した。1992年、ピレウス―ヘラクリオン航路に転配となり、2001年にはイ グメニッツァ―コルフ―ブリンデジ航路で定期運航した。2002年、イタリアのMaritime Wayに売却され、2004年、タンジール―ジェノバで運航すべくCOMANAVに傭船された。2004年12月、エジプトに本拠を置くNAMMA LINESに売却されて、MAWADDAHに改名。サファガとジッダの間を定期運航し、ウムラとハジの間で季節運航。2019年1月、パキスタンにスクラップとして売却され、ガダニ浜で解体。 (S.R.)

King Minos (ex-Erimo Maru, 1972)
Photo: Efoplistis

日本沿海フェリーの「えりも丸」は、「しれとこ丸」(1972年)の姉妹船だった。1972年に金指造船所で建造され、苫小牧―東京航 路を走った。1987年、ギリシャに売却された。「えりも」は、北海道の地名。(T.I.)

52. KISSAMOS (ex-Herkules, 1992)

1999年にANEK LINESに売却されて、KRITI Vに改名。2000年、豪華なro-paxフェリーに改造されて、パトラ―イグメニツァ―コルフ―トリエステ航路向けにLEFKA ORIに 改名。2005年、パトラ―イグメニツァ―コルフ―ベニス航路に転配。2012年、韓国 に本拠を置くJeju Cruise Lineに上海(中国)―済州島(韓国)―門司(日本) 航路向けに傭船(裸傭船)。ANTONIO Lに改名。選択権はこの韓国の運航事業者が 購入することになっていたが計画は頓挫し、本船は釜山に1年以上に亘って係船された。 2013年、本船はギリシャに戻り、ぺラマで係船。2014年10月、フランスの銀行である Natixisに購入されて、2015年4月にBlue Star Ferriesが傭船(裸傭船)し、 BLUE GALAXYに改名。2015年4月24日に、ピレウス―ハニア航路に就航した。2020年4月、新型コロナウイルスのため、少なくとも1年半、ピレウス―ハニア航路で、NISSOS RODOSと交代。 2020年6月、ピレウス―ハニア航路に復帰。2023年10月のAnek LinesとAttica Groupの合併後、Anek Linesの塗装で、ピレウス―ヘラクリオン航路に再配置することに決まる。2024年2月、塗装を変更し、KISSAMOSに改名。その後、当初はピレウス―ハニア航路に就航。5月にAnek LinesのEL. VENIZELOSと代替し、その後、ピレウス―ヘラクリオン航路に移動となる。 (S.R.)

Blue Galaxy (ex-Herkules, 1992)
Photo: Spyros Roussos

「はあきゆり」は「へるめす」の姉妹船だった。この東日本フェリーの船は、室蘭―直江津航路と岩内―直江津航路を走った。1999年、 ギリシャに売却された。(T.I.)

53. KRITI I (ex-New Suzuran, 1979)

1996年5月にギリシャのANEK LINESに売却され、 KRITI Iに改名。1996年から1997年にかけて、ぺラマで広範に改造されてro-paxフェリーになり、パトラ―イグメニッツァ―アンコーナ航路で定期運航した。2001 年、ピレウス―ヘラクリオン航路に転配となり、2006年にはパトラス―イグメニッツァ―ベニス航路で定期運航した。2008年、ピレウ ス―ヘラクリオン航路に就航し、2011年に係船した。2012年11月、海外に傭船され、2012年12月から2013年までぺラマで 係船されたままだった。2014年、ピレウスとヘラクリオン間を、僚船のBLUE HORIZON (ex-Varuna, 1987)と共に定期運航した。 2015年7月24日、黒海への航海のために傭船。 2015年7月21日、ピレウスーハニア航路はKYDON(ex-Hermes, 1990)に代替され、ぺラマで係船。2017年3月、Grimaldi Navi Veloci (GNV) に2年間傭船され、チビタベッキア(イタリア)とテルミネ・イメルセ(シチリア島北部) 間で定期運航。GNVへの傭船は、2019年まで、1年延長。2019年10月、GNVへの傭船は失効し、この大型フェリーはピレウスに戻った。2020年、改装されて、ぺラマ修理地帯で係船。2023年2月24日、 ネオス・モロス・ドラペトソナスに移動し、そこで係船。エレウシウス湾の停泊地に移動となると伝えられている。非常に劣悪な状態で、将来は不確定のまま。(S.R.)

Kriti I (ex-New Suzuran, 1979)
Photo: Spyros Roussos

「ニューすずらん」は、1979年に小樽―敦賀航路に就航した。この新日本海フェリーのフラグ・シップは、日本最大のカー・フェリー だった。1996年5月にギリシャに売却された。(T.I.)

54. KRITI II (ex-New Yukari, 1979)

1996年5月にギリシャのANEK LINESに売却され、KRITI IIに改名。1996年から1997年にかけて、ぺラマで広範に改造されてro-paxフェリーになり、パトラ―イグメニッツァ―アンコーナ航路で定期運航した。2001年、パトラ―イグメニッツァ―トリエステ航路に転配となり、2002年、ピレウス―ヘラクリオン航路に就航した。2007年、パトラス― イグメニッツァ―コルフでの運航に復帰し、2008年には再びピレウスとヘラクリオンの間を定期運航した。2009年、ピレウス―チオス ―ミチレネ―レムノス―セサロニキ航路に転配となり、しばらくの間、LISSOSに取って代わり、2011年にぺラマで係船した。 2012年、パトラス―イグメニッツァ―コルフ―ベニス航路でSOFOKLES V.に取って代わり、翌年、再びぺラマで係船した。2014年9月11日、ピレウス―ハニア航路で、ELYROSの後を1か月間引き継いだ。2015年11月にELYROSと代替し ペラマで係船。2016年6月14日から2016年9月30日までの夏季シーズン、KYDONに代わりピレウス―ヘラクリオン航路に就航。 現在、ピレウス―ヘラクリオン航路で活動中。2024年5月、同じ船隊のKISSAMOS (ex-Herkules, 1992年)と代替。(S.R.)

Kriti II (ex-New Yukari, 1979)
Photo: Spyros Roussos

「ニューゆうかり」は、「ニューすずらん」の姉妹船。小樽と敦賀の間を定期運航した。1996年5月にギリシャに売却。(T.I.)

55. KYDON (ex-Hermes, 1990)

1998年にANEK LINESに売却し、SOFOKLES Vに改名。1999年、パトラ―イグメニッツア―コルフートリエステ航路向けの豪華なpo-paxフェリーに改造された。2005年、パトラ―イグメニッツア―コルフーベ ニス航路に転配。2007年、パトラ―アンコーナ航路を運航し、2012年、韓国に本拠を置くJeju Cruise Lineに、上海(中国)―済州島(韓国)―門司(日本)で運航すべく傭船された。ELIZABETH Lに改名。選択売買権がこの韓国の運航事業者によって購入されることとなっていたものの、計画は失敗に終わった。船は韓国で1年間係船された後で戻された。 SOFOKLES Vは、2014年の夏季にオラン―アリカンテ航路用にAlgerie Ferriesに傭船された。2014年10月、1100万ドルでフランス権益の銀行に売却され、 Anek Linesが傭船。2015年7月、本船はKYDONに改名されて、KRITI Iに代わってピレウス―ハニア航路に就航した。2015年11月、ピレウス―ヘラクリオン航路に転配。 2016年6月14日、ピレウス―ハニア航路に復帰して、ELYROSと代替。2017年、サン・ファン(プエルト・リコ)―サント・ゴミンゴ(ドミニカ共和国)航路で運航すべく、Ferries Del Caribeに傭船。 本船がそこに売却される選択権がある。2016年8月に火災により損傷したCARIBBEAN FANTASY (ex-Victory, 1989) と代替。(S.R.)

Kydon (ex-Hermes, 1990)
Photo: Spyros Roussos

札幌に本拠を置く東日本フェリーの「へるめす」は、室蘭―直江津航路と岩内―直江津航路を運航していた。1998年11月にギリシャに 売却された。(T.I.)

56. LATO (ex-Daisetsu, 1975)

1987年、ANEK LINESに買収されて、LATOに改名した。1987年から1989年にかけて広範に改造されて、豪華な旅客カーフェリーとなった。パトラ―イグメニッツァ―コルフ―ア ンコーナ航路で定期運航した。本船は、ギリシャ沿岸の客船会社の当時最大のフェリーだった。1997年、ピレウス―ハニア航路に転配とな り、2006年には短期間、ピレウス―ヘラクリオン航路で運航した。2007年の夏季には、アルジェ―マルセイユ航路向けにアルジェリア のAlgerian CNAN (Mahreb Lines)に傭船され、2008年にピレウス―ハニア航路に復帰した。2010年の夏季には、バリ(イタリア)―ドゥラス(アルバニア)航路で運航した。その後、ピレウ ス―ハニア航路に復帰。2014年5月以降、ぺラマで係船した。その後、リビアでの救助作戦のために傭船。2015年5月、ソウダ港(クレタ島)で係船。2015年8月、 ペラマに到着して係船。2016年2月に修理できない機械的問題を抱えていたことから、Laton Shipping(パキスタン)にスクラップとして売却。LATONに改名して、 最後の航海をキノソウラで待っている。2018年6月6日、トルコにスクラップとして売却、アリアガに到着。TALATONに改名。(S.R.)

Lato (ex-Daisetsu, 1975)
Photo: Spyros Roussos

「だいせつ」は、太平洋沿海フェリーの下で、名古屋―仙台―苫小牧航路を走った。1980年、12.5メートル延長。1982年1月に 東日本フェリーに売却され、「ばるな」に改名。「ばるな」は、室蘭と大洗の間で定期運航した。1987年、本船はギリシャに売却された。 (T.I.)

57. LEFKA ORI (ex-Varuna, 1987)

1998年8月にStrintzis Linesに売却されて、SUPERFERRY HELLASに改名。ぺラマで豪華なro-paxフェリーに改造されて、1999年にパトラ―イグメニッツア―コルフ―ベニス/アンコーナ航路に就航した。2000年、 Blue Star Ferriesに登録されて、BLUE HORIZONに改名し、2003年にはパトラ―イグメニッツア―バリ航路で定期運航した。2009年、ピレウス―コス―ロードス航路に就航し、2010年にピレウス―ハ ニア航路に転配となった。2013年にパトラ―イグメニッツア―バリ航路に再就航。現在、ピレウスとヘラクリオン間を、僚船である ANEK LINESのKRITI I (ex-New Suzuran, 1979)と共に定期運航している。2020年4月14日、新型コロナウイルスのため、ピレウス―ヘラクリオン航路で、KRITI IIと交代。 2020年6月30日、ピレウス―ヘラクリオン便に復帰。2023年9月のピレウス港での悲劇的な事件と、2023年10月のAnek LinesとAttica Groupとの合併の後、当初はAnek Linesの下で運航することと決定された。塗装を白に変更し、2023年11月にLEFKA ORIに改名。2024年2月、最終的にアドリア海でSuperfast Ferriesの下でより良い運航をすることと決定された。 それ以来、パトラ―イグメニッツア―アンコナ―ベニス航路で、僚船のARIADNEと共に運航している。(S.R.)

Lefka Ori (ex-Varuna, 1987)
Photo: Kostas Papadopoulos

東日本フェリーの「ばるな」(2代目)は、1987年7月に「ばるな」(1代目)に取って代わった。室蘭―大洗航路に就航。1989 年、苫小牧―仙台航路に転配。1999年にギリシャに売却。(T.I.)

58. LISSOS (ex-Ferry Hamanasu, 1972)

1987年、ANEK LINESに売却され、広範な改造を経て、パトラ―イグメニッツァ―コルフ―アンコーナ航路で定期運航した。1992年、ピレウス―ハニア航路でANEK LINEの新たなフラグシップであるEL VENIZELOSに取って代わった。2008年、ピレウス―チオス―ミチレネ―レムノス―セサロニキ航路に転配。2011年3月、スクラップとしてアラン(インド)に売却。(S.R.)

Lissos (ex-Ferry Hamanasu, 1972)
Photo: Spyros Roussos

「フェリーはまなす」は、1972年5月14日に就航した。この新日本海フェリーの長距離カー・フェリーは、船首に独特のドームを有し ていた。小樽と舞鶴、敦賀を結んだ。「ニューしらゆり」が就航した1987年6月に、ギリシャに売却された。(T.I.)

59. MACEDON (ex-Ferry Nankai No.1, 1972)

1976年、Epirus Lineに売却されて、EPIRUS IIに改名。ラフィナとキクラデス間を定期運航した。1980年、CHRISSI AMMOS IIに改名し、1982年には船名がCHRISSI AMMOSに短縮された。1986年、Peace Line Shippingに売却されて、ANAXに改名。1987年、Goutos Linesに買収されて、ラブリオ―ケア航路での運航向けにKYTHNOSに改名。1989年、ラフィナ―アンドロス航路とラフィナ―アギオス・エフストラチオス―レムノ ス―カバラ航路に転配となり、1992年にNomicos Linesに売却されて、MACEDONに改名。その後、アギオス・エフストラチオス―スキアソス―スコペロス―アロニソス航路で定期運航した。1999年、Minoan Flying Dolphinsに売却され、2002年にGoutos Linesに転売されて、ラブリオ―ケア航路に再就航した。今日、MACEDONは、ラブリオン―ケア―キスノス航路で運航しており、ギリシャのフェリー界で最も長期間運 航しているフェリーとなっている。1976年から今日まで運航しているのだ!(S.R.)

Macedon (ex-Ferry Nankai No.1, 1972)
Photo: Efoplistis

南海中央フェリーの「フェリー第一南海」は、泉北―志筑(淡路島)航路を走った。ところがこの運航事業者は倒産し、同航路は1976年 に廃止となった。同年、ギリシャに売却された。(T.I.)

60. MACEDONIA (ex-Ferry Amami, 1989)

2006年3月、ギリシャのSaos Ferriesに売却されて、MAMIに改名。MACEDONIAの名前で北エーゲ海で運航するため、旅客カー・フェリーに改造されることとなっていた。2007年2月に 広範な改造工事が始まったが、SAOS FERRIESは破産し、最終的には倒産したので、竣工することは決してなかった。したがって本船は、2013年3月以来、ぺラマで未完成のまま係船された。2013年3月にスクラップとして売却された。2014年8月にアリアガ(トルコ)から戻り、サロニコス湾に係船。2017年12月17日に強い南風のために漂流して、サラミナ湾で座礁。Hellenic Shipyards (Spanopoulos Group)に移動。未確認情報によると、2018年1月にトルコにスクラップとして売却。(S.R.)

Mecedonia (ex-Ferry Amami, 1989)
Photo: Spyros Roussos

奄美海運の「フェリーあまみ」(2代目)は、1989年4月17日、「フェリーあまみ」(1代目)と交代した。鹿児島と奄美諸島の間で 定期運航した。「フェリーあまみ」(3代目)が就航した2006年4月に、ギリシャに売却された。(T.I.)

61. MAHABBAH (ex-Cassiopia, 1972)

1991年に Strintzis Linesに売却され、広範に亘る改造後、SUPERFERRYに改名。1992年、ラフィナ―アンドロス―チノス―ミコノス航路に就航し、その後、パトラ―イグメニッツ ア―アンコーナ航路を結んだ。1993年、北ヨーロッパのスウォンジ―コーク航路に転配。2001年、ギリシャに戻り、Blue Star Ferriesに登録されて、BLUE AEGEANに改名した。ピレウス―シロス―チノス―ミコノス航路で定期運航した。2002年、アイルランドに本拠を置くBriar Star Ltd.に、スウォンジ―コーク航路用に売却され、2006年、エジプトに本拠を置くNamma Lineに売却されて、MAHABBAHに改名した。サファガとジッダ間を定期運航。2021年10月、ホール・ファッカーン(アラブ首長国連邦)でスクラップとして売却。2022年1月3日、チッタゴンで浜に乗り上げ。(S.R.)

Superferry (ex-Cassiopia, 1972)
Photo: Efoplistis

オーシャンフェリーの「かしおぺあ」は、千葉と徳島の間を、姉妹船の「あるばとろす」(1972年)と共に定期運航した。オーシャン フェリーと東九フェリーは合併し、オーシャン東九フェリーとなった。1976年、「第三伊豆」に改名し、東京―徳島―小倉航路を運航した。1991年、ギリシャに売却。(T.I.)

62. MARE DI LEVANTE (ex-Niihama 2, 1984)

2003年1月にギリシャのTyrogalas Shippingに売却。広範に改造されてro-paxフェリーとなり、IONIAN STARに改名、2003年9月にキリニ―ザキンソス航路に就航した。IONIAN STAR (ex-Niihama 2, 1984)とDIONISSIOS SOLOMOS (ex-Royal Kawanoe, 1990)は、キリニ―ザキンソス航路で運航。2015年7月、IONIAN STARはLevante Ferriesに売却。2016年2月に修理の上、塗装を変更し、MARE DI LEVANTEに改名。 2016年3月27日、ザキンソス港に戻り、キリニ―ザキンソス航路と、キリニ―パロス(ケファロニア島)航路に就航。(S.R.)

「にいはま 2」は、1984年から1994年まで、四国中央フェリーボートの下、新居浜―川之江―神戸―大阪航路を、姉妹船の「かわ のえ 2」(1984年)と共に走った。1994年に韓国に売却。(T.I.)

63. MARINA (ex-Green Ace, 1971)

1990年7月、G.A. Ferriesに売却されて、MARINAに改名。1994年までぺラマで大幅に改造されて豪華なクルーズ・フェリーとなり、ピレウス―シロス―パロス―ナクソス―イカリ ア―フォウニーサモス航路、ピレウス―シロス―イカリア―サモス―チオス―レスボス―レムノス―カバラ航路、ピレウス―アシパレア―カリ ムノス―コス―ニシロス―チロス―シミ―ロードス航路に就航した。2004年、ピレウス―パロス―ナクソス―イカリア―フォウニ―カロバ シ―バシ航路に転配となり、2009年にはピレウス―シロス―イカリア―フォウニ―カロバシ―バシ航路で運航した。運航事業者が破産した ため、2009年9月から2011年9月までピレウス港で係船した。スクラップとして売却され、2011年9月に解体のためアリアガ(ト ルコ)に向った。(S.R.)

Marina (ex-Green Ace, 1971)
Photo: Spyros Roussos

「グリーンエース」は、広島グリーンフェリーにより運航され、1971年から1982年まで、広島と大阪の間で定期運航した。来島興産 に売却され、ダイヤモンドフェリーが傭船した。「おくどうご 6」に改名し、1982年12月に神戸―松山―大分航路に就航。「ブルーダ イヤモンド」が就航した1990年にギリシャに売却された。(T.I.)

64. MARMARI EXPRESS (ex-Nauro, 1985)

1999年11月にKarystia Shippingに売却されて、MARMARI EXPRESSに改名。2000年、ぺラマで日中フェリーに改造されて、ラフィナとマルマリ間で定期運航した。2005年、ラブリオン―ケア航路に転配。今日、本船はラブリオン―ケア―キスノス航路で運航している。(S.R.)

Marmari Express (ex-Naruo, 1985)
Photo: Frank Lose

「なるお」は、甲子園高速フェリーの船隊に属していた。姉妹船は、「しづき」(1985年)、「いくほ」(1985年)、「あわじ」 (1987年)。西宮と淡路島の津名の間で定期運航していた。「なるお」は、2002年にギリシャに売却。(T.I.)

65. MED STAR (ex-Queen Diamond, 1986)

2008年にEndeavor Linesに売却され、PRINCESS T.に改名。その後、ro-paxフェリーに改造すべく、中国のXinya Zhousan Shipyardに向った。2009年7月にぺラマに到着し、2011年4月、竣工に向けてAmbelakia Salaminaに移された。そこで2013年7月まで本船は係船したが、運航事業者はトルコのYalova造船所に竣工するために送る決定をした。 不幸にして、そこでは何の進展もなかった。そこで2014年4月に船はぺラマに戻ってきた。運航事業者は、新設のスウェーデンの会社、Gotlandsbaten ABが夏季にビスビュ―バステルビク航路で使うために傭船した。しかしスウェーデンの運航事業者を利することになる見積の不正があり、ギリシャでの工事の進展に一連の遅延 が生じ、この傭船は失敗に終わった。キノソウラで係船。2013年、ビスビュ―バステルビク航路で運航するため、Gotlandsbaten ABに夏季シーズンに傭船。2014年7月にこの傭船は失敗し、ピレウス―レセムノン航路での運航のためにEuropean Management Maritime Company (EMMC)の運航に供される。この計画は失敗に終わり、キノソウラに係船。2015年4月、 イグノメッツァ―ケファロニア(サミ)―コルフ/バリ航路に、2016年5月15日から就航することが決定。改装されて、塗装を変更。2016年3月、遂にVASTERVIKは運航のため、イグノメッツァに到着。2016年11月以来、賃金未払いのためにイグノメッツァ港に抑留。2017年8月、アルヘシラス―タンジール航路で運航するため、Moroccan Inter Shippingに売却。2017年11月、乾船渠に入渠して大改装し、MED STARに改名。2018年4月3日、スペインに向けてぺラマを出発した。 本船は、アルヘシラス―タンジール航路に2018年5月に就航。2018年から2023年まで、アルヘシラス―タンジール航路を運航するも、貧弱な保守のため、抑留されることが散発した他、機械故障のため何がしかの運休があった。運航事業者のIntershippingは、2023年に倒産。2024年4月、イタリアとアルバニア間を運航している別のフェリー会社に入札で売却されたと報じられた。(S.R.)

Med Star (ex-Queen Diamond, 1986)
Photo: Dimitris Mendakis

「クィーンダイヤモンド」は1986年に、ダイヤモンドフェリー向けに来島どっく大西造船所で建造された。神戸―今治―松山―大分航路 を走った。2003年、韓国に売却された。(T.I.)

66. MILENA (ex-Ferry Gold, 1970)

1988年12月にG.A. FERRIESに売却されて、MILENAに改名。1988年12月、広範な改造を行って豪華な旅客カー・フェリーにするためにぺラマに到着し、1989年にピレウス―パ ロス―ナクソス―イカリア―サモス航路に就航した。1990年、更に改装して新しいエンジンを搭載し、2005年にはパトラス―ケファロ ニア―ザキソス―ブリンデジ航路で定期運航した。2006年、イタリアのMaritime Wayと共同で、パトラス―イグメニッツァ―ケファロニア―ブリンデジ航路で運航した。2007年はピレウス港に係船されたままとなり、2008年にはピレウス―シフノス ―サントリーニ―ヘラクリオン―シチア―カソス―カルパソス―ハルキ―ロードス航路に就航した。運航事業者が破産したため、2009年9 月から2011年12月までピレウス港で係船した。スクラップとして売却されて、2011年12月に解体のためアリアガ(トルコ)に向っ た。(S.R.)

Milena (ex-Ferry Gold, 1970)
Photo: Spyros Roussos

ダイヤモンドフェリーの「フェリーゴールド」は、1970年に林兼造船下関造船所で建造された。姉妹船は「フェリーパール」。両船は、 神戸―松山―大分航路を走った。1980年に11.9メートル延長。1986年に係船し、1988年12月、ギリシャに売却された。 (T.I.)

67. MYTILENE (ex-Vega, 1973)

1990年3月、NEL LINESに売却されて、MYTILENEに改名。1991年から1992年にかけて、ピレウス―チオス―ミチレネ航路とレムノス―カバラ―セサロニキ航路向けの、豪華な 夜間フェリーに改造された。2013年、ピレウス―シロス―ユジロス―アグ・キリコス―フォウノイ―カロバシーバシ航路に転配。 MYTILENEは、セサロニキと、カバラ―レムノス―チオス―ミチレネ―サモス―イカリア航路で運航した。2015年2月、本船はカルロバシ(サモス)港に入り、 係船。その後、エレフシィス湾に移動して、そこで係船した。NEL LINESは倒産 2015年2月、深刻な機関故障に見舞われ、カルロバシ港(サモス)に留まる。そこで2016年6月まで係船し、エレフシィス湾の停泊地(ブリチャ)に移動。2019年10月30日、入札でANEN Linesに売却され、居場所を確保した。2021年2月22日、機関室で少量の浸水があり、僅かに左に傾いたが、安定性を危うくすることはなかった。最終的には、2022年5月にアリアガ(トルコ)にスクラップとして売却され、解体された。(S.R.)

Mytilene (ex-Vega, 1973)
Photo: Spyros Roussos

「べが」は、東日本フェリーの子会社である新東日本フェリーに所属していた。1973年から1986年まで、苫小牧―仙台航路を走っ た。姉妹船は、「びるご」(1974年)。1990年、ギリシャに売却された。(T.I.)

68. NISSOS RODOS (ex-Kiso, 1987)

2004年8月にHellenic Seawaysに売却されて、OCEAN TRAILERに改名。2005年、Grimaldi Groupに売却されて、ジェノバとバルセロナ間をroro船として定期運航した。2007年、コリント―ポルト・マルガヘラ航路に転配。2009年、改装されてピレウス―パロス―コスーロードス航路でクルーズ・フェリーとして使用された。2011年5月にぺラマとアン ベラキア・サラミナスで係船し、2012年にはトルコのSisa Shipping Lineに傭船されて、イスケンデルン―エジプト航路で運航した。NISSOS RODOSは売りに出され、貨物roro船としてコリントーポルト・マルガヘラ航路で運航した。 2015年6月、ピレウス―シロス―ミコノス―パトモス―イカリア―サモス―チノス―ミチレネ―レムノス―カバラ航路に転配。改造工事して船尾を延長し、新たな船室を増設して、 新しい乗客用船尾ランプを装着。2016年6月に運航再開。ピレウス―パロス―ナクソス―パトモス―アグ・キリコス―サモス―ミチレネ―レムノス―カバラ航路で運航。2018年5月、ピレウス―チオス―ミチレネ航路に転配。2020年4月、新型コロナウイルスのため、少なくとも1年半、ピレウス―ハニア航路でBLUE GALAXYと交代。2024年1月から、ピレウス―ヘラクリオン航路で、一時的に運航中。(S.R.)

Nissos Rodos (ex-Kiso, 1987)
Photo: Spyros Roussos

「きそ」は、名古屋に本拠を置く太平洋フェリーにとって最初の豪華なクルーズ・フェリーだった。「あるかす」(1972年)に取って代わって、名古屋―仙台―苫小牧航路を走った。2005年にギリシャに売却された。(T.I.)

69. NISSOS SAMOS (ex-New Akashia, 1988)

2004年にEndeavor Linesに売却されて、IONIAN GLORYに改名。2005年1月、ro-paxフェリーに改造するためぺラマに到着。6ヵ月後、 IONIAN QUEENとしてパトラス―イグメニッツァ―バリ航路に就航。2012年、Endeavor Linesは倒産し、本船は係船された。この巨大なIonian Queenは、2012年2月以来、ぺラマに係船され、売りに出された。 2015年12月2日、本船はギリシャ人が保有するHellenic Seawaysに300万ユーロで買収された。NISSOS SAMOSに改名し、ピレウス― メスタ(チノス島)―ミチレネ―レモス―セサロニキ航路で運航するために大改造。2016年7月29日にピレウス― メスタ(チノス島)―ミチレネ―セサロニキ航路に就航。2017年3月31日、ピレウス―パロス―ナクソスーパロス―サントリーニ航路に就航。2018年3月、ピレウス―チノス―ミチレネ―レムノス―カバラ航路に復帰。2018年4月、ピレウス―チオス―ミチレネ航路に就航。(S.R.)

NISSOS SAMOS (ex-New Akashia, 1988)
Photo: Spyros Roussos

新日本海フェリーの「ニューあかしあ」は「フェリーあかしあ」(1973年)の代船で、小樽と舞鶴の間を定期運航した。2004年にギ リシャに売却された。(T.I.)

70. ODYSSEAS ELYTIS (ex-Vena, 1987)

2007年、キリニとザキンソス間で運航するため、Zante Ferriesに売却。ODYSSEAS ELYTISに改名したが、同社のために航海することは決してなく、2008年から2013年までザキンソス港に係船されたままだった。 2013年11年、インドネシアに売却されて、 ELYSIAに改名。今日、アバカウヘニとメラク間で定期運航している。(S.R.)

「びいな」は、「びすば」(1987年)の姉妹船だった。この東日本フェリーの姉妹船は、青森―函館航路を走った。2007年、ギリ シャに売却された。(T.I.)

71. OLIVER (ex-Ferry Tsurugi, 1997)

2020年3月3日、日本の水島からピレウスに到着し、MERMESに改名。ネオス・モロス(ドラペツォナ)に移動。2021年2月26日、コルフ―イグメニッツァ―パクシ航路に投入。2023年10月、クロアチアのJadrolinijaに、ザダル―イスト―オリブ―シルバ―プレムダ―マリ・ロシニ航路の古く小型のLASTOVO (1970年)と代替すべく売却。VELA LUKAに改名。2023年12月9日に引き渡され、クロアチアを離れる。スプリト―ベラ・ルカ―ウブリ航路で毎日運航するものと見られる中、2024年3月にOLIVERに改名。(S.R.)

「フェリーつるぎ」は、1997年7月、臼杵造船所で竣工。南海フェリーの下、1997年7月16日に和歌山―小松島航路に就航した。1999年4月、新設のりんくうフェリーに移籍し、姉妹船「フェリーかつらぎ」と共に、泉佐野と徳島を結んだ。しかし1999年10月1日、りんくうフェリーは廃業、「フェリーかつらぎ」と共に南海フェリーに復帰し、和歌山―徳島航路に就航した。「フェリーあい」と代替し、2019年12月15日、引退。(T.I.)

72. PANAGIA AGIASSOU (ex-Hakata, 1973)

2005年11月にSAOS FERRIESに売却。2006年、ピレウス―チオス―ミチレネ航路向けのroro船に改造された。2007年、本船は未完成のまま、エレフィシス湾で係船。2008年、 本船の改造工事が遂に竣工し、夏季にBlue Star Ferriesに短期間傭船された。2008年の暮れにSAOS Ferriesは破産して倒産し、この老朽船はピレウス港に係船された。2013年3月にスクラップとして売却。2014年8月4日、アリアガ(トルコ)から戻り、サロニコス湾で係船。 2018年1月20日、強い南風のためにピレウス港入り口付近で漂流。Hellenic Shipyards (Spanopoulos) に移動し、そこで係船。2018年12月、港に存在することが、海上の安全と環境に危険をもたらすと考えられて、Greek Public Authority of Portsの危険かつ有害な船舶リストに搭載される。その後、売却される決定がなされ、2019年1月14日にピレウス港から撤去される。ところが未だに係船。恐らくスクラップとして売却される。(S.R.)

Panagia Agiassou (ex-Hakata, 1973)
Photo: Spyros Roussos

西日本フェリーの「はかた」は、神戸と苅田の間を姉妹船の「つくし」(1973年)と共に定期運航した。1975年、阪九フェリーに売 却され、「第十七阪九」に改名した。1979年、神戸―苅田航路は廃止され、神戸―小倉航路に転配。1984年、関釜フェリーに売却され て、「フェリー関釜」に改名。本船は下関―釜山(ブサン、韓国)航路で走り始めた。1999年、韓国のフェリー運航事業者である Pukwan Ferry(釜関フェリー)に売却され、「Ferry Pukwan(フェリー釜関)」に改名。2005年には「Eunha(銀河)」に改名して、広島―釜山(ブサン、韓国)航路で走り始めた。 しかしこの航路は、2005年7月に廃止となった。「Eun」に改名し、2006年、ギリシャに売却された。(T.I.)

73. PANAGIA KRIMNIOTISSA (ex-Tsukushi, 1973)

Express Sea Trailerに売却されて、STAR TRAILERに改名。1999年、roro船に改造されて、コリント―ベニス航路に就航した。同年、Minoan Flying Dolphinsに買収、2003年にはSaos Ferriesに売却されて、PANAGIA KRIMNIOTISSAに改名した。ピレウス―チオス―ミチレネ航路で定期運航した。2006年から2007年にかけ、ぺラマ、キノソウラ、エレフシス湾で係船し、 2008年にピレウス―パロス―ナクソス―サントリーニ―ヘラクリオン―カルパソス―ロードス航路で運航すべく、Blue Star Ferriesに傭船。2008年暮れ、運航事業者が倒産したため、エレフシス湾で係船。2011年10月までそこに留まり、アリアガ(トルコ)にスクラップとして売却さ れた。(S.R.)

Panagia Krimniotissa (ex-Tsukushi, 1973)
Photo: Efoplistis

西日本フェリーの「つくし」は、1973年に神田造船所で建造された。苅田と神戸の間を、姉妹船の「はかた」(1973年)と共に定期 運航した。1975年3月、阪九フェリーに売却されて「第十六阪九」に改名し、苅田―神戸航路での運航を継続した。1979年、同航路は 廃止になった。1979年4月に小倉―神戸航路に転配。1983年3月、韓国のPukwan Ferry(釜関フェリー)に売却されて、 「Ferry Pukwan(フェリー釜関)」に改名。釜山(ブサン、韓国)と下関(日本)の間を定期運航した。1999年、ギリシャに 売却。(T.I.)

74. PANAGIA SKIADENI (ex-Ferry Tachibana, 1986)

2003年6月にHellenic Ferries Shippingに売却されて、STAR Aに改名。その年の暮れまでにぺラマで改造されて、2005年5月に、ラフィナ―マルマリ航路にARTEMISIAとして就航した。2011年、 Dodekanissos Seawaysに売却されて、PANAGIA SKIADENIに改名。今日、本船 (ex-Ferry Tachibana, 1986) は、ロードス―マルマリス航路とロードス―パノルミチス―シミ航路で運航している。(S.R.)

Panagia Skiadeni (ex-Ferry Tachibana, 1986)
Photo: Spyros Roussos

南海フェリーの「フェリーたちばな」は、和歌山と徳島の間で定期運航していた。2000年にパナマに売却。(T.I.)

75. PATMOS (ex-Albatross, 1972)

1991年、Minoan Linesに買収されて、ARETHOUSAに改名。1991年、ロードス島に本拠を置くDane Sea Linesに売却されて、PATMOSに改名した。1992年、ぺラマで夜間フェリーに改造されて、ピレウス―コス―ロードス航路、ピレ ウス―ロードス航路、ピレウスーロードス―セサロニキ航路に就航した。1997年、運航事業者が破産し、Avlis造船所に僚船の RODOSと共に係船された。1999年、20ヶ月間係船した後で修理し、ピレウス―パトモス―レロス―カリムノス―コス―ロードス航 路、ピレウス―コス―ロードス―サモス―セサロニキ航路で運航を再開した。2004年、DANE SEA LINEは倒産し、PATMOSはネオス・モロス・ドラペソナでその後2年間、係船した。2006年、競売でBlue Star Ferriesが購入し、2ヵ月後、スクラップとしてインドに売却された。(S.R.)

Patmos (ex-Albatross, 1972)
Photo: Efoplistis

オーシャンフェリーの「あるばとろす」は、1972年、波止浜造船で建造された。本船は千葉―徳島航路を、姉妹船の「かしおぺあ」 (1972年)と共に走った。1976年、オーシャンフェリーと東九フェリーは合併し、オーシャン東九フェリーとなった。本船は、オー シャン東九フェリーに移籍して、「第十一伊豆」に改名、東京―徳島―小倉航路を走り始めた。1991年、ギリシャに売却。(T.I.)

76. PLATITERA (ex-Chiezuru Maru, 1990)

2003年、Ionian Fast Ferriesに売却されて、PLATITERAに改名。イグメニッツァ―コルフ航路に就航。2007年、イタリアに本拠を置くMedmarに売却されて、MARIA BUONOに改名した。今日、イシア―カサミシウオラ―ポズオリ航路で定期運航している。(S.R.)

Platitera (ex-Chiezuru Maru, 1990)
Photo: Efoplistis

「千栄鶴丸」は、淡路フェリーボートの下で、須磨(神戸)と大磯(淡路島)の間を、姉妹船の「由賀鶴丸」(1989年)、「美和鶴丸」 (1990年)、「富貴鶴丸」(1991年)と共に定期運航した。本船は1999年、ホンジュラスに売却された。(T.I.)

77. PREVELIS (ex-Ferry Orange 2, 1980)

1994年、Cretan Ferriesに売却されて、PREVELIに改名。ぺラマで1995年に広範に改造されて、豪華なクルーズ・フェリーとなり、ピレウスとレシムノン間で就 航した。2000年、Dane Sea Linesに傭船されて、ピレウス―パトモス―コス―ロードス航路で航海。2000年4月にANEK LINESに買収されて、PREVELISに改名した。1ヵ月後、ピレウス―ヘラクリオン航路、ピレウス―ドデカニソス諸島航路、ピレウス―レシムノン航路で航海した。 2001年、ピレウス―レシムノン航路に転配となり、2007年にはピレウスとハニア間を定期運航した。2008年、ピレウス―パロス― ナクソス―イオス―サントリーニ航路に夏季に転配となり、2009年には、ピレウス―サントリーニ―アナフィ―カソス―カルパソス―ロー ドス航路で航海した。2011年3月、ピレウス―ミロス―サントリーニ―ヘラクリオン―シチア―カソス―カルパソス―ハルキ―ロードス航 路、ピレウス―ミロスーサントリーニ―アナフィ―ヘラクリオン―シチア―カソス―カルパソス―ハルキ―ロードス航路、ピレウス―サント リーニ―アナフィ―カソス―カルパソス―ハルキ―ロードス航路で、 IERAPETRA Lの後を引き継いだ。PREVELISは、ピレウス―ミロス―サントリーニ―アナフィ―ヘラクリオン―カソス―カルパソス―ロードス航路で定期運航した。 2023年5月、12年間運航して、不毛のドデカネス県の航路での運航を止めた。 2023年6月30日から8月3日まで、ピレウス―セリフォス―シフノス―ミロス―サントリーニ航路向けに、Aegean Sea Linesに短期傭船。2023年8月8日、サラミスのSpanopoulos造船所に向かい、そこで係船した。2023年11月15日、修理と改修のため、Elefsis造船所に曳航。現在、恐らくは2024年5月に不毛のラブリオン―アグ・エフストラシオス―レムノス―カバラ航路に就航するために大改修中。 (S.R.)

Prevelis (ex-Ferry Orange 2, 1980)
Photo: Spyros Roussos

「フェリーおれんじ 2」は、四国開発フェリー(オレンジフェリー)の下、東予―大阪航路を走った。1994年にギリシャに売却され た。(T.I.)

78. POSEIDON (ex-Suzuran Maru, 1970)

1994年にMed Link LinesにPOSEIDONとして売却されて、ブリンデジ―コルフ―イグノメッツァ―パトラ―ケスメ航路を航海した。1995年、ブリンデジーパトラ航路に転配となり、 1998年、Five Star LinesがPOSEIDON Xとして購入した。2000年、アルジェリアに本拠を置くE.N.T.M.V.が、アリカンテ―アルジェ航路で運航するために傭船し、2004年にはAdriatic Seawaysが、POSEIDON Cとしてイグノメッツァ―コルフ―ブリンデジ航路で運航するために更に傭船した。2005年、サウ ジ・アラビアに本拠を置くAtlantides Shipping Co.に売却されて、POSEIDONに改名。2008年、パキスタンにスクラップとして売却された。(S.R.)

Poseidon (ex-Suzuran Maru, 1970)
Photo: Efoplistis

「すずらん丸」は、1970年に幸陽船渠で新日本海フェリー向けに建造された。日本海を走った最初の長距離カー・フェリーであり、小樽 と舞鶴/敦賀の間を定期運航した。本船は、船首に独特のドームを有していた。1975年に東九フェリーに売却され、1976年に「フェ リー伊豆」に改名した。1977年、新日本海フェリーに買い戻されて、「フェリーライラック」に改名し、小樽―新潟航路を走った。 1980年、西日本商船に売却された。本船はクルーズ船に改造されて、「ゆうとぴあ」に改名。1994年、マルタに売却された。 (T.I.)

79. QUEEN VERGINA (ex-Queen Coral, 1972)

1986年10月にギリシャ・キプロスのWaveray Shipping Co.に売却され、QUEEN VERGINAに改名。1987年にアンコーナーコルフーミコノス―ピレウス―リマソル―ハイファ航路で運航し、1988年、カサブランカに本拠を置くMoroccan Navigationが購入して、RIFに改名した。1992年、リビアに本拠を置くGeneral National Maritime Transport Co.に売却されて、HANAAに改名し、1998年、バレッタ(マルタ)で係船した。2004年、スクラップとしてトルコに売却。(S.R.)

Queen Vergina (ex-Queen Coral, 1972)
Photo: Pantelis Lelekis

照国郵船の「クィーンコーラル」は、沖縄航路向けの豪華なカー・フェリーだった。本船は、1972年に林兼造船下関造船所で建造され、 鹿児島―奄美諸島―那覇、沖縄本島航路を走った。1979年にギリシャに売却された。(T.I.)

80. RETHIMNON (ex-Central No.5, 1971)

1972年にクレタ島に本拠を置くANEK LINESに売却して、RETHIMNONに改名。小規模な改造を行い、ピレウス―ヘラクリオン航路とピレウス―ハニア航路に就航した。2001年、姉妹船のCANDIA と共に、ドバイに本拠を置くNaif Marine Servicesに売却されて、JABAL ALI 2に改名。ポート・ラシドとウム・カスルの間を航海した。2008年、スクラップとしてインドに売却された。(S.R.)

Rethimnon (ex-Central No.5, 1971)
Photo: Efoplistis

セントラルフェリーの「第五セントラル」は、1971年に住友重機械工業浦賀造船所で建造された。姉妹船は「第二セントラル」だった。 川崎と神戸の間を定期運航した。ところが短命のセントラルフェリーは廃業し、本船は1972年、ギリシャに売却された。(T.I.)

81. RIGEL V (ex-Pacific Express, 1992)

2023年12月、イグノメッツァ―ブリンデジ/バリ―ブローラでのアドリア海での運航向けに、Ventouris Ferriesに売却。2024年2月4日、ギリシャに到着して、改造のため、ぺラマ修理地帯に向かった。 (S.R.)

Rigel V (ex-Pacific Express, 1992)
Photo: Kostas Papadopoulos

「パシフィック・エキスプレス」は、1992年、三菱重工業下関造船所でマリン・エキスプレス向けに建造された。27.7ノットで航行可能で、当時、日本最速のカー・フェリーだった。660人までの旅客、乗用車90台、トラック100台を乗せて、川崎と宮崎の間を定期運航した。この川崎―宮崎航路は廃止となり、2005年6月に係船した。2006年10月に韓国に売却されて、KC Rainbowに改名。 (T.I.)

82. RIGEL VII (ex-Orange 7, 1994)

2018年12月、キプロスに本拠を置くVentouris Ferriesが購入。2019年3月3日、アイジオ港に到着し、それ以降、係船。2019年9月13日、キノソウラ(Diamantis造船所)に改造のため、移送。2020年4月30日、バリ―ドゥラス航路に投入。(S.R.)

RIGEL VII (ex-Orange 7, 1994)
Photo: Dimitris Mendakis

「おれんじ7」(9,917gt)は、今治造船今治工場で、四国開発フェリー向けに建造され、1994年3月に竣工した。新居浜、東予(西条)と大阪、神戸間を定期運航した。2018年12月4日に「おれんじ おおさか」(14,759gt)と代替。(T.I.)

83. RODANTHI (ex-Virgo, 1974)

1989年6月にGA FERRIESに売却して、RODANTHIに改名。豪華なクルーズ・フェリーに改造されて、1990年にピレウス―パロス―サントリーニ―ヘラクリオン―ロードス航路に 就航した。1993年にパロス―イグメニッツァーコルフ―アンコーナ航路に転配となり、1995年6月には、ジェノバ/マルセイユ―チュ ニス航路で運航するためにCOTUNAVに傭船された。1995年秋、本船はパトラス―イグメニッツァーブリンデジ航路で運航し、 1996年にはピレウス―シロス―パロス―ナクソス―サントリーニ航路を航海した。1997年、ピレウス―キクラデス―パトモス―レロス ―カリムノス―コス―ロードス航路で定期運航し、2008年3月には、ピレウス―パロス―ナクソス―イオス―サントリーニ航路で運航し た。2009年、ピレウス―シラ―カソス―カルパソス―ロードス航路と、ピレウス―パロス―ナクソス―イオス―サントリーニ―アナフィ航 路に就航した。運航事業者が倒産したため、2009年9月から2012年2月までピレウスで係船。2012年2月にスクラップとしてアリ アガ(トルコ)に売却。(S.R.)

Rodanthi (ex-Virgo, 1974)
Photo: Spyros Roussos

「びるご」は「べが」(1973年)の姉妹船だった。両船は苫小牧と仙台の間を、東日本フェリーの子会社、新東日本フェリーの下で定期 運航した。1977年、東日本フェリーに移籍。1989年、ギリシャに売却された。(T.I.)

84. RODOS (ex-Argo, 1973)

1989年にロードスに本拠置くDANE SEA LINEに売却され、RODOSに改名した。広範な改造をして夜間フェリーになり、ピレウス―パトモス―レロス―カリムノス―コス―ロードス航路に就航した。1997年、 運航事業者が破産して、アブリス造船所に係船したが、2000年になって同じ運航を再開した。2004年、DANE SEA LINEが倒産し、RODOSはそれから2年間、ネオス・モロス・ドラペトソナで係船された。2006年、競売でBlue Star Ferriesが競落し、2ヵ月後、スクラップとしてインドに売却された。(S.R.)

Rodos (ex-Argo, 1973)
Photo: Efoplistis

太平洋沿海フェリーの「あるごう」は。名古屋―那智勝浦―大分航路を姉妹船の「あるなする」(1973年)共に運航した。関西汽船に売 却されて、1980年に「フェリーこがね丸」に改名し、別府と阪神間を定期運航した。1984年に名門大洋フェリーに移籍し、「ぺがさ す」に改名。大阪―門司航路を走った。1989年にギリシャに売却。(T.I.)

85. ROPOLIS (ex-Shiretoko Maru, 1972)

1989年にMinoan Linesに売却されて、N.KAZANTZAKISに改名。1990年、ピレウスとヘラクリオン間を定期運航した。2001年、海南(ハイナン)に本拠を置く Pacific Cruisesに売却されて、MING FAI PRINCESSに改名。海口(ハイコウ)と北海(ベイハイ)間に就航した。2007年、パナマのMetropolis Cruise Co. Ltd.に移籍し、METROPOLISに改名。夜間カジノ船として、香港へ航海。 2015年から2020年まで係船し、さび付いた。2020年10月、その行く末を決定するため、南Y島の停泊地に移動。徹底調査を経て、2020年10月、非常に劣悪な状態にあることが判明し、ここを去らねばならなかった。2020年11月、スクラップとして売却され、香港を去って、ROPOLISとしてアラン(インド)に向かった。 (S.R.)

N.Kazantzakis (ex-Shiretoko Maru, 1972)
Photo: Efoplistis

日本沿海フェリーの「しれとこ丸」は、苫小牧と東京の間を姉妹船の「えりも丸」と共に定期運航していた。「しれとこ」は、北海道の地名。1987年にギリシャに売却された。(T.I.)

86. SAN VALENTIN 3 (ex-Mukogawa, 1990)

1999年6月、Argosaronikos Lines Shipping Co.に売却されて、NEFELIに改名。1999年8月から2000年まで、ぺラマで広範に改造された。改造工事が竣工する前に、Minoan Flying Dolphinsに売却されて、2000年5月にピレウス―アイギナ―メサナ―ポロス―ヒドラ―スペセス航路に就航した。2005年1月、Hellenic Seawaysに登録。2012年6月、ベネズエラに本拠置く Navibusに475万ドルで売却された。LA GALLERAに改名。2018年2月、ギリシャ人所有のSea Speed Linesが300万ユーロで買収。 NEFELI EXPRESSに改名して、アグ・コンスタンチノス―スキアソス―スコペロス―アロニソス航路に就航。2019年4月、西アフリカのMarcia Ferrysに売却。パラオ船籍のSAN VALENTIN 3に改名。赤道ギニア湾に向けて出発。 2019年12月、修理のため、ビルバオのザマコナのスペインの造船所に向かった。何か月も経て、遂に2020年12月、海上試運転を行った。本船は赤道ギニアの会社であるGVI Semaportに所有されており、恐らくは赤道ギニア湾での船歴を継続することになる。 (S.R.)

Nefeli (ex-Mukogawa, 1990)
Photo: Efoplistis

「むこがわ」は、甲子園高速フェリーの下で、西宮と淡路島の津名の間を走った。1999年、ギリシャに売却。(T.I.)

87. SAONISSOS (ex-Liberty Bell, 1994)

2007年にSAOS FERRIESに売却されて、LIBERTY Bに改名。2007年の10月末に、旅客フェリーに改造すべく、ネオス・モロス・ドラペトソナ(ギリシャ)に到着。2008年以来、ぺラマに係船されたままとなっていた。 ぺラマで日中フェリーに改造。2015年10月、旅客フェリーへの改造工事は遂に竣工し、アレクサンドロウポリ―サモスラキ間に就航する予定。 2016年2月にアレクサンドロウポリに到着し、係船。2017年2月、曳航されてピレウスに戻り、ネオス・モロスに係船。2018年3月15日、アレキサンドロウポリ―サモスラキ間に、初めて就航。2019年8月、機関故障のために運航中止。 2020年11月、キクラデス諸島間便に投入。これにはシロス―チノス―アンドロス―カリストスとその逆、 シロス―キスモス―ケア―ラブリオンとその逆、シロス―パロス―ナクソス―ドノウサ―アイジアリ―カタポラ―コウフォニッシ―ショイノウサ―イラクリア―ナクソス―パロス―シロス、そしてシロス―パロス―ネクソス―フォレガンドロス―イオス―シラシア―シラ―アナフィとその逆が含まれる。船室増設のため、ぺラマ修理地帯にも向かった。2021年から2023年は、ラブリオン港に係船したままだった。2023年6月から10月まで、マンドウジ(エビア)―スポラデス航路に投入。2023年10月から12月まで、ロードス港に本拠を置くドデカネス諸島間の内航便に再配船された。2024年1月16日以来、シロス港に本拠を置くキクラデス諸島間の便を運航している。 (S.R.)

Saonissos (ex-Liberty Bell, 1994)
Photo: Kostas Papadopoulos

「リバティ・ベル」は、東日本フェリーの関連会社、東日本海フェリーのro-ro船だった。本船は2000年に東日本海フェリーに買収され、改名されて、稚内と利尻島・礼文島を不定期に結んだ。(T.I.)

88. SEA HARMONY II (ex-Ishikari Maru, 1977)

1989年にキプロスに本拠を置くPoseidon Linesに売却し、LADY TERRYに改名。ぺラマで旅客カー・フェリーに改造され、ピレウス―ミロス―アギオス―ニコラオス―シチア―カソス―カルパソス航路にLASITHIとして就航した。 1992年、SEA HARMONY IIに改名して、ピレウス―ロードス―リマソル―ハイファ航路を運航した。2001年、OLYMPIA Iに改名、2002年にPoseidon Linesは倒産し、本船はARIELLEとしてリマソルに係船。2003年、アルヘシラス―チュニジアで運航すべくAlgerie Ferries (CNAN)に傭船され、同年、バルセロナ―パルマ・デ・マヨルカ航路に転配となった。2004年の春、ボロス―イスタンブール―コンスタンツァ航路向けにMED LINE(ルーマニア)に傭船され、2004年の夏季にはパトラ―イグメニッツァ―コルフーブリンデジ航路で運航するために Hellenic Mediterranean Linesに傭船された。2005年、ジッダに本拠を置くALFASSEL SHIPPINGに傭船され、2006年、インドにスクラップとして売却された。(S.R.)

Sea Harmony II (ex-Ishikari Maru, 1977)
Photo: Efoplistis

「石狩丸」(3代目)は、1977年に日立造船向島造船所でJNR(日本国有鉄道)向けに鉄道連絡船として建造された。1977年から 1988年まで、青森と函館の間を定期運航した。1988年、「十勝海洋博覧会」の開催中、洋上ホテルとして使用された。同年10月、八 尾に本拠を置く酒本商事に売却された。酒本商事は、当時工事中だった関西国際空港の近くで、本船を建設作業員用の洋上宿舎として使用する 計画を立てていた。ところが、この計画は実現することはなかった。結局、1989年にキプロスに売却された。(T.I.)

89. SEA SERENADE (ex-Sorachi Maru, 1976)

1990年8月にパナマに本拠を置くGolden Galaxy S.Aに売却されて、LADY TERRYに改名。1991年、キプロスに本拠を置くPoseidon Linesに再登録されて、SEA SERENADEに改名し、 バリーコルフ―イグメニッツア航路で航海した。1996年、セサロニキ―ノボロシスク航路に就航し、1998年春にはコンスタンチンノー プルとスバルタ・アベ間で運航すべく、Novo Linesに傭船された。1998年の夏、バリーケスメ―マルマリス―ハイファ航路に転配となり、1999年にはバリ―コルフーイグメニッツア航路で運航した。2002 年、トリエステとドゥラス間で運航し、2004年には競売により韓国に本拠を置くFour Season Cruise Co.に売却されて、CHANG PO GOに改名した。2006年、 Marinos Linesに売却されてMARINOS Dに改名。ブリンデジ―イグメニッツア―ザキントス航路に就航する計画があったが、実現することはなかった。2005年から2012年までイゾラ造船所に係船されたまま だった。2012年1月にアリアガ(トルコ)にスクラップとして売却された。(S.R.)

Sea Serenade (ex-Sorachi Maru, 1976)
Photo: Efoplistis

「空知丸」はJNR(日本国有鉄道)の渡島丸型第4船だった。函館どつくで1976年に建造され、1976年から1988年まで、青森 と函館の間を定期運航した。1991年にギリシャに売却された。(T.I.)

90. SEATRAILER (ex-Shima Maru, 1973)

1998年、ギリシャのExpress Seatrailersに売却、SEATRAILERに改名した。ぺラマでroro船に改造されて、コリント―ポルト―マグヘラ航路で定期運航した。1999年、 Minoan Flying Dolphinsに売却されて、パトラ―ポルト―マグヘラ航路に転配となり、2001年にコリント―ポルト―マグヘラ航路に復帰した。2002年6月、エ レフシス湾に係船し、2003年9月にスクラップとしてインドに売却された。(S.R.)

Seatrailer (ex-Shima Maru, 1973)
Photo: Efoplistis

フジフェリーの「しま丸」は、1973年に林兼造船で建造された。東京と松阪の間を姉妹船の「いせ丸」(1973年)と共に定期運航し た。1978年、来島興産に売却。関西汽船に傭船されて、「フェリーくろしお」に改名した。大阪・神戸―名瀬、奄美大島―那覇、沖縄本島 航 路で運航した。1998年にギリシャに売却。(T.I.)

91. SFAKIA PIONERR (ex-Oniyouzu, 1998)

2019年2月にクレタ島に本拠を置くANENDYKが購入。2019年6月3日、重量物運搬船Calypsoに積載されて、ソウダ湾(ギリシャ)に送られた。この船は2019年から2024年まで、ソウダ港(クレタ島ハニア)で係船。最終的に2024年3月に、コルフ(ギリシャ)―アグ・サランタ(アルバニア)航路での運航のため、Albanian Finikas Linesに売却された。(S.R.)

「おにようず」(258gt)は、三菱重工業下関造船所で、1998年3月21日に竣工した。建造費は8億5000万円。萩海運が運航し、山口県の萩港と見島を結んだ。旅客定員は200名で、コンテナ20トンが積載でき、最高速力は26.35ノットだった。「おにようず」とは「鬼揚子」の意味で、長男が生まれた家庭が、正月に鬼を描いた大凧を上げる見島の伝統行事に因んで命名されたもの。2019年3月31日に運航を終了し、4月1日に「ゆりや」と代替した。(T.I.)

92. SSF ANIA (ex-Sunflower Tomakomai, 1999)

2008年1月にAegean Cargoに売却され、AEGEAN HEAVENに改名。同年7月、カディス―ラス・パルマス―テネリフェ航路で運航するため、スペインのAcciona Transmediterraneaに傭船された。2010年、同船はギリシャに戻り、新たな傭船を待ってドラペソナで係船。2011年、エレフィシス湾に係船。 4年間の係船の後、この素晴らしいAEGEAN HEAVENは、2014年7月にトルコのECOL logisticsに傭船された。 改装され、塗装を変更し、AYSHEに改名した。スペイン線(コンスタンチノープル―バルセロナ)での処女航海は 2014年8月30日に行われ、この2つの港を僅か58時間(!)で結び、この航路に新たな地平を切り開いた。2019年5月26日、トルコのECOLへの傭船契約が終了し、ペラマに戻り係船。 2022年4月17日、中国(Oristars Shipping Co Ltd)に売却。ぺラマ修理地帯での2年間の係船を経て、ギリシャを離れ、改装と修理のため竜岩(=ロンヤン)港に向かった。2022年6月、RORO貨物船として、大阪(日本)―青島(中国)航路に投入、DCL QINGDAOに改名、1年後の2023年6月、ドバイに本拠を置くSimatech Shipping & Forwarding (SAFEEN Group)に売却され、SSF ANIAに改名。2023年9月28日、ハリファ港(アラブ首長国連邦)―シュワイフ(クウェート)航路に投入。 (S.R.)

Ayshe (ex-Sunflower Tomakomai, 1999)
Photo: Apostolos Kaknis

「さんふらわあ とまこまい」は、ブルーハイウェイラインの高速貨物フェリーだった。1999年8月に東京―苫小牧航路に就航。 2007年3月に係船し、2008年にギリシャに売却された。(T.I.)

93. SUPERFERRY (ex-Kogane Maru, 1995)

2015年3月、アンドロスに本拠を置くGolden Star Ferriesに売却されて、GOLDEN FERRYに改名。2015年6月、ドラペトソナ(ギリシャ)の修理ドックに日本から到着。 2015年6月から2016年6月まで、広範に改装されて、豪華な日中フェリーとなり、SUPERFERRYに改名。2016年7月11日、ラフィナ―アンドロス―チノス―ミコノス航路に就航。2017年9月、ピレウス―シロスーチノス―ミコノス航路で、BLUE STAR NAXOSと一時的に交代。2018年の夏に、ラフィナ―アンドロス―チノス―ミコノス―パロス―イオス―サントリーニ―ヘラクリオンで運航。2019年、ラフィナ―アンドロス―チノス―ミコノス航路で、古典的な毎日運航に復帰。(S.R.)

SUPERFERRY (ex-Kogane Maru, 1995)
Photo: Spyros Roussos

「こがね丸」は、1995年、新潟に本拠を置く佐渡汽船向けに神田造船所で建造。1995年4月に直江津―小木(佐渡島)航路に就航。2015年4月20日、最終航海。(T.I.)

94. THE LADY (ex-Mishima, 2001)

2021年6月にSAOS FERRIESに買収されて、MISHIに改名。2021年12月4日に、旅客カー・フェリーとして広範に改修するため、ペラマ修理地帯に到着。旅客700人、乗用車150台を積載するものと思われる。2022年、THE LADYに改名するも、改造は、なおも進行中。(S.R.)

The Lady (ex-Mishima, 2001)
Photo: Kostas Papadopoulos

「みしま」(1,196gt)は、三菱重工業下関造船所で2001年に建造され、2001年4月に、鹿児島県三島村が運航する鹿児島―竹島―硫黄島―黒島航路に就航した。三代目の「みしま」。旅客200人(臨時定員250人)、トラック5台、バス1台、乗用車18台積載可能だった。2020年5月に「フェリーみしま」(1,859gt)と代替。(T.I.)

95. THEOLOGOS P. (ex-Ferry Kochi, 2000)

2006年3月にFast Ferriesに売却されて、THEOLOGOS P.に改名。ぺラマに到着して、ラフィナ―アンドロス―チノス―ミコノス航路に就航。現在、同航路を僚船のAIKATERINI P. (ex-Rokko Maru, 1990)と共に定期運航している。(S.R.)

Theologos P. (ex-Ferry Kochi, 2000)
Photo: Spyros Roussos

「フェリーこうち」は、高知―大阪航路を運航していた。2005年3月、運航していた大阪高知特急フェリーが破産し、2005年6月に 同航路は廃止になった。2006年、ギリシャに売却された。(T.I.)

96. THESSALONIKI (ex-Ferry Tokyo, 1995)

2005年5月にSAOS Ferriesに売却され、THESSALONIKIに改名。同年11月、改造のためぺラマに到着。2006年7月、ピレウス―コアスーロードス航路に就航し、2007 年、ピレウス―チオス―ミティレネ航路に転配。2008年、SAOS Ferriesは破産して倒産した。2008年から2014年まで、アレクサンドロポリ港に係船されたままとなった。2014年3月にスクラップとして売却され、トルコの アリアガに向けて出発した。(S.R.)

Thessaloniki (ex-Ferry Tokyo, 1995)
Photo: Frank Lose

「フェリー東京」は、1995年に晴海汽船向けにro-ro船として建造された。東京―名古屋ー志布志航路を運航した。2004年、近 海郵船物流に売却されて、「ろーろーおきなわ」に改名し、東京―名古屋―志布志ー名瀬、奄美大島―那覇、沖縄本島航路を運航。2005年 9月、マーシャル諸島に売却。(T.I.)

97. VERGINA CITY (ex-Ivory Maru, 1967)

1992年にVERGINA FERRIESに売却され、VERGINA CITYに改名。クルーズ船に改造するためにぺラマに到着して、係船。1995年7月、改造中に出火して、損壊。1995年10月、スクラップとしてトルコに売却。 (S.R.)

関西汽船の「あいぼり丸」は、1967年、浦賀重工業浦賀造船所で純客船として建造された。姉妹船の「こばると丸」(1967年)と共 に、豪華なクルーズ船として、阪神―別府航路を定期運航した。1992年にパナマに売却。(T.I.)

98. VERGINA SKY (ex-Yufu, 1971)

1991年にピレウスに本拠を置くVERGINA FERRIESに売却し、VERGINA CITYに改名。1992年、広範に改造されてクルーズ船となり、CRETA SKYに改名した。1993年にVERGINA SKYに改名、1999年にはエレフシス湾に係船。2004年、スクラップとしてアリアガ(トルコ)に売却。(S.R.)

Vergina Sky (ex-Yufu, 1971)
Photo: Efoplistis

「ゆふ」は、1971年、関西汽船向けに波止浜造船で建造された。大阪と別府の間で定期運航した。別府は、日本で最も有名な温泉の1 つ。本船は行楽客向けのカー・フェリーであり、したがってトラックを扱わなかった。1972年3月、「ゆふ丸」に改名。1984年2月、 係船。1991年にギリシャに売却された。(T.I.)

99. VERGINA TREASURE (ex-Cobalt Maru, 1967)

1992年にVERGINA FERRIESに売却され、VERGINA TRESUREに改名。ぺラマに到着し、クルーズ船に改装されて、係船。1995年7月、改造中に出火し、損壊。姉妹船のVERGINA CITYと共に接岸しており、この現場で共に損壊した。1995年10月にトルコにスクラップとして売却。(S.R.)

関西汽船の「こばると丸」は、1967年、三菱重工業神戸造船所で純客船として建造された。豪華なクルーズ船として、姉妹船の「あいぼり丸」(1967年)と共に、阪神と別府間を定期運航した。1992年にパナマに売却。(T.I.)

100. YABUSA (ex-Hayabusa No 3, 2000)

2024年1月、Saronic Ferriesに売却されて、Yabusaに改名。ピレウスとサロニック諸島間の日中フェリーに改造されるものと見られている。2024年2月8日、中国の上海のCOSCO造船所に到着して、入渠。未だにそに留まっている。 (S.R.)

「3号はやぶさ」(2,107gt)は、2000年、共栄運輸(現在の青函フェリー)向けに函館どっくで建造された。青森―函館航路に2000年10月に就航。旅客定員105名、トラック(12m)24台・トラック(9m)3台を積載できた。2024年、売却。 (T.I.)

Information

2024年4月現在のギリシャの旧日本船の状況です。