海外からのお便り
最近海外の船旅ファンが作った個人のサイトへのリンクを増やしました。これまで日本ではQE2を紹介しているサ
イトについては広く知られていたようですが、その他のサイトはあまり知られていなかったようなので、海外のクル
ーズファンがどんな思いでどんな旅をしているか知ることができて興味深いかと思います。結論を先に言えば私達
とあまり変らないのではないでしょうか。可能な限りリンクの通知をしたのですが、お返事をいただいた方からのメ
ールをいくつか紹介します。
なお、このページは以前「船のウェブ・サイトについて」というページで紹介したものに、その後頂いたメールにつ
いて加筆して掲載しているものです。
あるアメリカ人男性の方からのメールには、「私達の家族は日本と強い絆で結ばれているのです。」とありまし
た。何でも弟さんが岡山で長く暮らしていたそうで、その奥様は日本人だというのです。現在は弟さん一家は三人
のお子さんとともにサンフランシスコで暮らしているとのことでした。
また、あるアメリカのご婦人からのメールでは、「日本からメールが届いて大変興奮しています。」とあり、さらに病
に倒れた小渕首相(当時)へのお見舞いの言葉が添えられていました。私は日頃は政府の批判ばかりしている日
本国民の一人に過ぎませんが、このときばかりは首相の親族にでもなったようで、なぜかとてもありがたく感じたも
のでした。QE2への予約を済ませたばかりだそうで、数年以内に日本と中国を訪れたいとありました。
私の感触では、アメリカではクルーズ客船ファンが多く、北ヨーロッパではフェリー・ファンが多いようです。特にス
カンジナビア諸国ではフェリー・ファンが多いようです。北欧の方のサイトは船をモノそれ自体として紹介する傾向
があるようで、船旅という観点から捕らえたものはあまりないように思います。国民性の違いでしょうか。そうした北
ヨーロッパはノルウェーのオスロからは、鉄道連絡船に興味があるという男性からお便りをいただきました。この方
はサイトをお持ちではないのですが、どこかのサイトで私のサイトのことを知ってメールを下さったようです。
「戦前の関釜航路ですが、日本の鉄道の線路の軌間と朝鮮・中国の軌間とは違うはずですが、これは一体どうな
っていたのでしょう。」といった少々マニアックなご質問でした。(答はわかりますか。実は関釜航路は列車を輸送し
ていなかったので、軌間が違っても問題はなかったのですね。)返事を送信すると、直ぐに返事が返信されて来て、
その中で日本を旅したことがあると記されていました。そのコースなのですが、ウラジオストクから新潟に船で渡り、
新幹線で東京に出て、日光を見物し、東京からはフェリーで釧路に行き、JRで札幌に移動し、寝台特急の北斗星
で東京に戻り、さらに新幹線で京都、奈良と見物し、神戸から上海へ船で移動したというのです。すごいですね。実
はその後のお便りで、今年のイースターの休暇はロシアとの国境に近いキルケネスからノルウェー西岸のベルゲ
ンまで船旅を楽しんだそうです。もう負けそうです。そう言えば、リンクしたクルーズ客船ファンのサイトで、日本旅
行の写真を掲載されているアメリカ人女性もいて、その方は東京の他、札幌や大雪山の層雲峡にまで足を延ばさ
れていました。日本のハイテクトイレに興味を示していました(あのお湯が出たり、温風が吹いたりするもので
す。)。
海外の方に日本のサイトを見てもらう場合、問題となるのはやはり文字です。これは私たちが中国、韓国、ベトナ
ム、タイ、ロシア、ギリシャ、アラブ諸国などのサイトに行った場合と同じように、フォントがインストールされていない
と、そもそも文字化けして読めないことになります。また英語と日本語とは文字も文法も違いすぎるので、並べて表
記することが難しいですよね。この点、ドイツやスウェーデンのサイトでは、一行おきに英語と母国語とを並べて表
記するようなサイトが多く、皆さん工夫されているようです。あるスウェーデンの方からは、「リンクありがとう。しかし
私には、やはり日本語が難しいね :-)」と言われました。因みに最後の記号ですが、これは顔文字 ( emoticon,
smiley)で、英語圏のものは横から見ます(顔文字にも方言があるようです)。笑顔の意味です。またワシントン州の
タコマにお住まいの方は、1950年代に別府や小倉、仙台、大津で暮らしていたことがあるそうで(宣教師をされてい
たのだろうか)、「いつの日か、英語版を作って下さい。」とメールにありました。そう仰る気持ちはよく分かるのです
が、英語版を作るとなると労力は倍になるわけで、中々できないことです。何とか世界中の人が同じページを見て
情報交換できないものかと、思っています。
ただこの辺の私の気持ちがわかって下さる方もいて、あるフロリダの男性は、「日本語フォントをインストールし
ようと思うけれども、私は日本語が読めません。しかしそれは問題ではないことです。船のことが書かれていること
は分かるし、写真は大変に興味深いからです。」と書いてきました。これは嬉しかったですね。新しいソフトウェアパ
ケージを買ったので、それでサイトをリニューアルする予定とのことでした。世界中でコンピュータに向かって悪戦
苦闘しているのかと思うと、可笑しいですね。
また英国はハンバー川の近くに住む方からは、フェリーの写真のうち、とりわけ日本食の写真に興味を持ったと
いうメールをいただきました。これは正にこちらの意図が伝わったわけで、内心「やった!」と思いました。この方は
むかし日本を訪れたことがあり、寿司を食べたことがあるそうです。その日本からメールが来て、「あなたもご存知
のことでしょうが、今日のインターネットには驚かされます。」と書いていました。私たちを含めて世界中の人々が突
然のIT (Information Techology) 革命に驚いているところなのでしょう。「日本で 、Harland & Wolff のサイトを発見
できるなんて!」と喜んでいましたが、タイタニック号が建造されたこの造船所は、英国人にとって、どうやら特別な
存在のようです。
こうして色々な国の方とメールの交換をしてきて(とは言っても欧米に偏っていることは少々残念ですが)、世界の
国の中ではやはりアメリカが日本と一番深い関係にある国だと言わざるを得ません。これは否定できない事実で
しょう。アメリカによって日本は開国し、アメリカの技術を導入して近代化を急ぎ、挙句の果ては戦争までしたことも
ある仲であるわけですから。
そうしたアメリカから、MERCHANT SHIPSというサイトを主宰されるJames Olssonさんから次のようなメールをい
ただきました。掲載の承諾を得ましたので、頂いたメールを日本語に翻訳して掲載いたします(少々恐縮し、また
照れながら訳していますが…)。
「イシヤマさん
あなたのウェブ・サイトはとても素敵です。音楽が本当によく合っています。私のサイトはまさにミートとポテトみた
いなもので、…これはアメリカ人の言い方で「とても簡素な」という意味です。
もう何年も前になりますが、私が海軍にいた時、日本を訪れたことがあります。弾丸列車(新幹線)に乗って京都
に行き、神社や城郭を見て回りました。とりわけ私は清水寺と三十三間堂のすばらしい仏像に魅せられたものでし
た。
その後、佐世保基地に勤務することとなり、私は港を描いた絵を親友に記念品として贈ったものです。
下関海峡(関門海峡)を旅し、確か夕暮れ時だったと記憶していますが、絵を描いたことが思い出されます。そ
の時に描いた絵を添付ファイルにしました。21年も前の絵を、私はまだ持っていたのですよ。
私のフォトギャラリーの海軍セクションには、その頃横須賀に係船されていた三笠の写真を掲載しています。
私のサイトにリンクしていただき、うれしく思います。
敬具
ジェームズ・オルソン」

下関(SHIMONOSEKI)
Posted with permission from James Olsson, MERCHANT SHIPS, http://www.merchantships.bizland.com/
こうしたことだけ書いて終わりにすると「インターネットはこんなに楽しい!」という、どこかの宣伝みたいになってし
まうので、真実を伝えるべく、少々不快な体験も書いておきましょうか。
やはり世の中ヒネクレ者というのはいるわけで、ヨーロッパ大陸のとある王国にメールを出したところ、「リンクの
通知はありがたいが、私たちは(なぜ複数なのだろう)こうした定型的なリンクの通知は好きではないのです。」とあ
り、「以下の質問に答えてくれたらこちらからリンクしてあげましょう。」ときて、「わが国のフェリー会社の名前は?」
などと質問を五つばかり書いてきた人がいました(です、ます調で訳したけれども、である調で訳すこともできる)。
始めは驚き、次第にこの人は精神を病んでいるのかと思ったりもしましたが、どうやらこのサイトの主宰者は少年
らしいのです。少年ならばこうしたことを書きそうなものです。お互い母国語ではない英語で遣り取りをしているの
で、微妙な言葉のニュアンスが分からず、私は彼が怒っているのか、冗談を言っているのか直ぐには分からなかっ
たのですが、どうやら後者らしいのですね。そこで「失礼なヤツめ!」と思いつつも、質問に答えてやったものです。
すると返事が来て、そこには私が分からなかった「私たちの町で一番大きな日本企業の名前は?」という質問の答
が書かれていて、「この工場では1500人もの人が働いているんです。」とあっけらかんと書いてきたのです。この国
の人はクイズ好きなのか、それとも質問に答えられたら僕らの秘密結社に入れてあげるということなのか(どうもそ
うらしい)よく分からなかったものの、ありがたいことに、彼のサイトからこのサイトにリンクされていました。
まあ、そうしたこともありますね。
グリニッジ港の飛鳥 (ASUKA in Greenwich)
先日英国の方から、「昨日ロンドンに入港した日本のクルーズ客船 飛鳥の写真を撮ってきました。」というメー
ルを頂きました。添付ファイルにして送ってくれるとのことですので、入手次第、ご紹介致します(5月22日)。
と言うわけで、すこし遅くなりましたが、2000年5月20日にグリニッジ港から出港する飛鳥の写真です。写真を撮ら
れたのは、PAUL MASON'S SHIPPING PAGE を主宰されるPaul Mason さんです。つくづくインターネットで世界が
小さくなったと思いますね。


グリニッジ港の飛鳥 (ASUKA in Greenwich)
Posted with permission from Paul Mason, PAUL MASON'S SHIPPING PAGE,
http://ourworld.compuserve.com/homepages/PMASON8/pmhome.htm
オランダのフェリー (Dutch Ferries)
2001年を迎え、海外からも年賀状を頂きました。年賀のメールに混じって、日本のフェリーに関する照会のメー
ルが何通か来ました。そうしたメールの中で、面白い経験をさせていただいたのが、オランダにお住まいのJos
Wessels さんから頂いたものです。「日本の船舶の絵葉書を持っているのだけれども、絵葉書に添えられたテキス
トの意味を教えて欲しい。」というものでした。見ると、あの青函連絡船の絵葉書で、「海峡の詩が聞こえる」というロ
ゴがあり、何と与謝野晶子の歌や、北大の寮歌が添えられているものでした。翻訳する以前に、日本語が分から
ない(笑)。例えば、与謝野晶子の歌は、こんなものです。
「旅人となり初夏の霧を浴ぶ青森の朝はこだての昼」
皆さん、これどう英訳します?まず、日本語を解読してから英語にしなければなりません。やさしいようで、難問で
す。私の苦心の訳は、以下のものです(笑)。
- I'm going to sail in a mist of early summer. From Aomori in the morning to Hakodate in the afternoon. -
これを先方にお送りしたところ、大変喜んで頂いて、「この船は単なる船ではなく、歴史やロマンスに彩られた船
なんですね。」との返事を貰いました。船の絵葉書にロマンチックな詩を添えるという感覚は、日本人的なのかも知
れません。そして送られてきたのが(Eメールではなく、旧来の手紙です)、次の絵葉書です。オランダの
Westerschelde河のフェリー、Prinses Juliana です。Wessels さんは、以前、オランダ南西部のZeeland に住んでい
た頃、よくこのフェリーを利用したそうです。Westerschelde, Vlissingen, Breskens とKruiningen, Perkpolder を20分で
結んでいるフェリーだそうで、車を前進させて船に乗船し、対岸に着くとそのまま前進させて下船するそうです。する
と、船長以下クルー達は後ろのブリッジに移動して、今度は後ろが前になって出港するのだそうです。瀬戸内海に
よくある、「両頭カーフェリー」ですね。夏は旅行客で込み合うそうです。しかし、このフェリーも川底を刳りぬくトンネ
ルが完成すると廃止になるとのことでした。残念。

Prinses Juliana (Princess Juliana)
香港の「おりえんとびいなす」(ORIENT VENUS in Hong Kong)
英国のPaul Mason さんから、「おりえんとびいなす」の写真が送られてきたので、ご紹介いたします。「テムズ・シ
ップ・ソサエティ」の旅行でシンガポール、香港をまわったときに、香港で撮影したそうです。2001年1月3日の撮影
とのことです。

香港の「おりえんとびいなす」(ORIENT VENUS in Hong Kong)
Posted with permission from Paul Mason, PAUL MASON'S SHIPPING PAGE,
http://ourworld.compuserve.com/homepages/PMASON8/pmhome.htm
チルベリーの「にっぽん丸」(NIPPON MARU in Tilbury)
英国のPaul Mason さんから、「にっぽん丸」の写真が送られてきました。これは「2001年世界一周クルーズ」の途
中、チルベリー(ロンドン)に寄港したときの模様です。撮影は2001年5月23日。なお、このクルーズの参加者の平
均年齢は68.6歳とのこと。帰国は7月20日(東京)の予定です。

チルベリーの「にっぽん丸」(NIPPON MARU in Tilbury)
Posted with permission from Paul Mason, PAUL MASON'S SHIPPING PAGE,
http://ourworld.compuserve.com/homepages/PMASON8/pmhome.htm
リオ・デ・ジャネイロの「飛鳥」、「クリスタル・ハーモニー」
(ASUKA & CRYSTAL HARMONY in RIO DE JANEIRO)
ブラジル、リオ・デ・ジャネイロの旅行ジャーナリストで写真家のDaniel R Carneiro さんから、飛鳥、クリスタル・ハ
ーモニーの写真が送られてきました。いずれも、2000年、2001年にリオで撮影したものだそうです。

飛鳥(ASUKA)

CRYSTAL HARMONY
Posted with permission from Daniel R Carneiro, CRUISING ON LINE,
http://www.aviation.com.br/cruising/
http://www.naviosecruzeiros.tur.br/
紅丸(KURENAI-MARU)
英国のRichard Summerfieldさんから、1925年頃に発行された日本の絵葉書を持っているのだけれども、そこ
に掲載されている日本語の文字の意味を教えて欲しいとのEメールをいただきました。送られてきたのは次の写真
で、かって大阪、神戸、高松、高濱、別府を結んでいた、大阪商船(株)の紅丸が、別府港を出港する様子です。大
正時代には、既にクルーズが盛んだったようですね。

紅丸出帆之景(The scene of the sailing of the Kurenai-Maru)
このページ、海外から届いたメールで面白い情報がありましたら、その都度書き足していく予定です。今回はこの
辺でおしまい。
(追記)
書き足していく予定でしたが、それから数年が経過しました。最近ではメールによる情報交換が一般化して、当た
り前になってしまった感じがしますね。削除することも考えたページですが、記録として公開しておくことにしました。
流れている曲の著作権は、Classic MIDI Room に属します。
06/03/01