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LNGフェリーの時代

石山 剛

 最近、「LNG」「シェールガス」といった言葉を耳にすることが多い。これは「天然ガス」のことで、フェリーを含む海運の世界でも、 LNG燃料船の導入がホットな話題となっている。1月には「バイキング・グレース」という豪華なLNGフェリーも就航した。今回は、この LNGフェリーについて、最新の情報をお届けしよう。

2015年

 映画「2012」は知っていても、「2015年」の話は馴染みがない人も多いかもしれない。現在、ヨーロッパや北米のフェリー業界で 大問題となっている「2015年問題」とは、一体何か。この点からLNGフェリーに迫ってみよう。

 近年、船舶から排出される大気汚染物質である硫黄酸化物(SOx)、窒素酸化物(NOx)、そして温室効果ガス(GHG、二酸化炭 素)については、排出量の削減が国際的に求められるようになってきている。IMO(国際海事機関)は、「マルポール73/78条約(海洋 汚染防止条約)」の「附属書Ⅵ」の「船舶からの大気汚染防止のための規則」に基づいて、SOx、NOx、GHGについて、一般海域と ECA(排出規制海域)に分けて、順次、規制値を強化している。ここでは話を分かり易くするために硫黄酸化物、つまりSOxに注目するこ とにする。

 この附属書Ⅵによると、一般海域においては、燃料油のSOxの含有率の上限値を2012年までは4.5%、2020年(又は2025 年)までは3.5%とし、それ以降は0.5%としている。2020年と2025年のいずれから開始するかは、2018年に決定することと されている。

 これに対してECAでは、2010年7月1日までは1.5%、それ以降は1.0%とされており、2015年1月1日以降は0.1%に まで削減することが求められ、規制が厳しくなる。

 では、2015年以降にSOxの上限値が0.1%となる、そのECAなる海域はどこなのか。1つは北ヨーロッパ、つまりバルト海海域 と北海海域であり、もう1つが北米沿岸200海里内。そして2011年7月には、米国カリブ海海域もECAに指定されることが決定してい る。簡単に言えば、北ヨーロッパと北米沿岸では、2015年以降、SOxの上限値が0.1%になる(北米沿岸では2016年以降、NOx についても規制が厳しくなる。)。これが2015年問題と言われているものだ。

 それでは、船舶において使用される燃料油のSOx含有率を0.1%に抑えるためには、どうしたらよいか。「環境負荷逓減技術」と呼ば れるものだが、各種の技術の中では、天然ガスの利用が最も効率が良いことが知られている。何と言っても、SOxの排出がほぼゼロであり、 NOxやGHGの排出も、石油に比べて大幅に削減することが可能だからだ。

 しかも天然ガスは、近年、シェールガスのような非在来型天然ガスの開発が進んでいることから、米国では原油価格と天然ガス価格との価 格差が拡大しており、天然ガスは原油の半額程度になっている。米国の天然ガス価格の指標となるヘンリー・ハブ価格は、100万BTU(英 熱量単位)当たり、3ドル程度で推移している(例えば2012年4月は1.95ドル)。米国では、天然ガス価格の急落で、原子力発電より も火力発電のコストが安くなったことから、原発の閉鎖が相次いでいる。

 もっとも、天然ガスの価格は国により異なっており、2013年1月現在、LNG生産の減少、福島第一原発爆発事故(2011年3月) 以降の日本の輸入急増、アジアの経済成長、ブラジルの干ばつ等の影響を受けて急騰しており、LNGのスポット価格は100万BTU当たり 18ドルにも達している。従って、舶用燃料油価格のように原油価格とは必ずしも連動しないものの、LNG価格は上昇傾向にあることは指摘 しておかないといけないだろう。

 ところで「天然ガス」「シェールガス」「LNG」についても、ここで簡単に整理しておきたい。そうしないと、LNGフェリーがよく理 解できないことになりかねないからだ。

 「天然ガス」とは、広くは地中より噴出するガス一般を意味する(従って火山性ガスも含まれる。)。通常は、メタンなどから成る化石燃 料である可燃性ガスを指していると言って良い。

 一方「シェールガス」とは、シェールという頁岩(けつがん)層から採取される天然ガスのことだ。従来のガス田とは違う場所から生産さ れることから、「非在来型天然ガス」とも呼ばれる。2000年代に入り、水圧破砕や水平坑井といった掘削技術が確立して、米国ではシェー ルガスの生産量が急増しており、こうした動きは「シェールガス革命」とも呼ばれている。

 こうして生産されたシェールガスを含む天然ガスは、常温では気体だ。しかし液体になると、体積は約600分の1に減少する。天然ガス に含まれるメタンの沸点はマイナス161.5℃であることから、輸送・貯蔵の目的で、天然ガスをマイナス162℃以下にして、液体にした ものが「液化天然ガス」となる。英単語の頭文字を取って「LNG」という。

 このLNGを輸送するための船舶が、「LNG船」と呼ばれているものだ。LNG船は貨物タンクからの天然ガスと重油を燃料にしてい る。しかしLNGを運搬するのではなくて、むしろ燃料として、フェリーで積極的に利用しようというのが、ここでいう「LNGフェリー」と いうことになる。

LNGフェリー小史

 LNGフェリーの先進国は、ノルウェーだ。日本人にとって多少馴染みのない国かもしれない。しかし地図を広げてみると、フィヨルドと 呼ばれる入り江が続くスカンジナビア半島西岸沿いに、南北に国土が広がっているのが分かるかと思う。深くて広いフィヨルドが、山がちの国 土に食い込んでいるため、道路や橋の建設が難しく、フィヨルドや、多数の離島と本土を結ぶフェリーが発達している。日本の瀬戸内海に見ら れるような両頭船が多い。

 1983年に発効した「長距離越境大気汚染条約」に関連する「ヨーテボリ議定書」が1999年に採択され、これによりNOx等の排出 量が規制されることとなった(2005年発効)。そこでノルウェー政府は、2007年1月にNOx税を導入して、NOxの排出量の削減を 図ると共に、2008年2月にはNOx基金を設けて参加企業のNOx税の減免措置をとる一方、NOx削減に対する投資に財政支援を行うこ ととした。

 こうした流れの中で、2000年1月に、当時ノルウェー最大のフェリー運航事業者であったMRFが、政府機関と共同して開発したの が、「グルトラ」というカー・フェリーだった。この世界で最初のLNGフェリーは、実は電気推進船で、4基の三菱重工製のガス専焼機関 (GS12R-PTK)が、独立した機関室(発電機室)に配置されている。出力はそれぞれ675kW。LNGタンクは、車輌甲板の下にあ る。総トン数2268トン、全長94.8メートル、幅15.7メートル、深さ5.15メートル。旅客定員は300人で、乗用車96台又は トレーラー8台に乗用車42台が積載可能で、狭いフィヨルドを15分で結ぶ。両頭船であるため、荷役時間は5分しかかからないという。

 本船の運航は、2001年に設立されたフィヨルド1という会社が現在引き継いでいる。この会社は、南部のローガラン郡から北部のフィ ンマルク郡まで事業展開しているノルウェー最大のフェリー会社であり、2012年4月に関連会社と合併して、文字通り最大のフェリー会社 となっている。地方自治体のソグン・オ・フィーラネ郡が持分の59パーセントを保有し、従業員は約1100人。本店はフローレに置かれて いる。2011年度の運航実績は、車輌1000万台、旅客221億8700万人を数えている。

 「グルトラ」の成功で自信を深めたフィヨルド1社は、2007年から積極的にLNGフェリーを導入し始め、この年は「ベルゲンズフィ ヨルド」等、5隻のガス専焼機関を使用した船を就航させた。2010年には「モルデフィヨルド」等4隻、2011年12月には、当時世界 最大のLNGカー・フェリーと謳われた「ボクナフィヨルド」を就航させるに至った。

 「ボクナフィヨルド」は、フェールデにあるマルチ・マリタイム社で設計され、オーレスンのフィスケルストランド造船所で建造された。 2011年12月14日に同造船所であった命名式では、前運輸通信大臣のマグンヒルド・メルチベイト・クレッパ女史が命名した。総トン数 7536トン、全長129.9メートル、幅19.2メートル、喫水4.9メートル、最大搭載人員は600人(船員25人を含む)。乗用車 242台又は重量物運搬車22台と乗用車も積載できる両頭船。巡航速力は21ノットで、ローガラン郡のボクナフィヨルドのアルスバーゲン とモルタビカ間を、20分で結んでいる。

 注目されるエンジンは、ロールス・ロイス社製の3基のガス専焼機関(C26:33)で、出力はそれぞれ2310kW。これが発電機を 動かし、4基のアジプル・スラスター(AZP100)を動作させることになる。またNOxは液体燃料機関に比べて約92%、SOxに至っ てはほぼゼロ、GHGは約22%逓減させることができるという。

 フィヨルド1社以外のLNGフェリーの運航事業者には、2009年に3隻のLNGフェリーを就航させたティデ・スジョ社(現在のノル レド社)がある。この会社は80隻の船舶を使って、ノルウェー西部沿岸や、オスロフィヨルド、アーカースフス郡の港を結び、2011年か らは北部のトロムス郡でも事業展開している。3隻のLNGフェリーは、乗用車を積載しないもので、旅客定員は約600人。LNGとディー ゼル油の混焼機関を採用している。2015年以降、ソグネフィヨルドには、完全電動カー・フェリーの「ゼロキャット120」も就航させる 予定だ。

 またフォーセン・ナムソス・スジョ社が、2011年に旅客定員249人、乗用車120台積載可能の混焼機関を採用した船を1隻就航さ せており、トルグハッテン社という運送会社の完全子会社、トルグハッテン・ノルド社も、2013年中に4隻就航させる予定となっている。 この4隻は、いずれも旅客定員390人、乗用車120台積載可能のもので、ロールス・ロイス社製のガス専焼機関が使用される。

 またフィヨルド・ラインの2隻のクルーズ・フェリー、「スタバンゲルフィヨルド」と「ベルゲンズフィヨルド」も建造中だ。この2隻の LNGフェリーもガス専焼機関を採用しており、2013年4月に1番船、その数ヵ月後に2番船が引き渡される見込み。ノルウェーとデン マークを結ぶ。

 このようにノルウェーでは、20隻程のLNGフェリーが運航又は建造中となっている。LNGは、ノルウェーのガス会社のガスノール社 が納入している。

 さて、ノルウェー以外の国に目を向けると、フランスのブリタニー・フェリーズは、造船所のSTXフランスと共同して、全長210メー トル、旅客定員2400人、レーン長3500メートルの大型LNGカー・フェリーの研究をしている。「PEGASIS」と呼ばれる計画 だ。

 またアメリカ大陸では、南米アルゼンチンのブケバス社が北米に先駆けて導入する高速LNGフェリー、「ロペス・メナ(注、その後、フ ランシスコとして就航した)」が注目を集めている。

 この船は、かって日本の東日本フェリー向けにナッチャン姉妹を建造した、オーストラリアはタスマニア島のホバートに本拠を置くイン キャット社が建造したものだ。船体番号069番、全長99メートル、旅客定員979人、乗用車150台を積載する巡航速力50ノットの波 浪貫通型双胴船。これまでに建造された高速船で最大の、1100平方メートル以上の売り場面積を誇る免税店が呼び物となっている。

 しかし、これだけだと余り特徴のない船に感じられるかもしれない。本船はGE(ジェネラル・エレクトリック)社が開発した2基の二元 燃料タービン(LM2500)を搭載する世界最初の高速LNGフェリーである点に最大の特色がある。2012年11月17日に進水し、 2013年春に引き渡される。そしてラプラタ川河口にあるアルゼンチンのブエノスアイレスと、ウルグアイのモンテビデオ間を約2時間で結 ぶこととなる。船名の「ロペス・メナ」は、ブケバス社の最高経営責任者の名前でもある(注、しかし急遽改名し「フランシスコ」として就航 した。「フランシスコ」は2013年3月に就任したアルゼンチン出身の第266代ローマ法王の名前。)。

 このように、南米にはLNGフェリーが登場し始めているが、ECA(排出規制海域)に指定されている北米は、意外なことに少し遅れて いる。

 まず西海岸(太平洋岸)のカナダのブリティッシュ・コロンビア州の半官半民のBCフェリーズでは、経費の増加に伴い、近時、運賃の引 き上げに直面している。そうした中、経営幹部が法外に高額な役員報酬を得ていたことが暴露され、厳しく批判されるという事件もあった。現 在の新経営陣は、相次ぐ運賃引き上げを回避するため、安価な天然ガスの利用を検討している。2014年か2015年から、LNG焚きに既 存のフェリーを改造することを計画している。

 その南の米国ワシントン州のワシントン・ステート・フェリーズでも、近時はディーゼル燃料が運航予算の29%を占めるに至り、経費削 減のためにLNG化が検討されている。この米国最大の州営フェリー会社では、6隻のフェリーをLNG焚きに改造し、更に数隻のLNGフェ リーを新造する計画に取り掛かっている。これにより、年間6700万ドルの燃料予算のうち、760万ドルが節約できることになるという。

 一方、東海岸(大西洋岸)のニューヨークでは、DOT(運輸局)がスタテン・アイランド・フェリーの船をLNGフェリーに転換する決 定を行っている。そして既存のフェリーをLNG焚きに改造するための234万ドルの連邦助成金の獲得にも成功している。このLNG化によ り、燃料費を半減させることができるという。2013年2月、DNVと提携した。

 もっとも地元紙の「スタテン・アイランド・アドバンス紙」が、2013年1月7日にLNGの安全性に懸念を示す社説を掲載し、フェ リーのLNG化は論争にもなっている。確かにLNGは極低温であることから、漏出した場合には蒸気雲が地上を漂い、凍傷、窒息、爆発、火 災等の危険があることは否定できない。事実、1973年2月10日には、スタテン島のブルームフィールドでLNGタンクが爆発し、労働者 40人が死亡するという惨事もあった。しかしノルウェーでの実績を見る限り、LNGフェリーで大規模な事故は発生したことはない。

 一方、天然ガスの一種であるシェールガスを巡っては、地下水の汚染や誘発地震の危険等を懸念する声も、北米では一部で上がっているこ とも事実だ。

 この他、カナダのケベック州では、STQがバルチラ社製のLNGとディーゼル油を使う二元燃料機関を搭載したカー・フェリー3隻を、 イタリアの造船所、フィンカンチェリに発注している。2014年に引き渡される予定で、セントローレンス川のマタンとゴドボー間の航路に 就航する。

バイキング・グレース

 2013年1月15日、フィンランドのバイキング・ラインは、世界最大のLNG燃料クルーズ・フェリー「バイキング・グレース」を就 航させた。現在、フィランドのトゥルクとスウェーデンのストックホルム間を、オーランド諸島のマリエハムン経由で結んでいる。

 6500以上の群島から成る人口2万7000人のオーランド諸島は、海運、観光業が盛んなところで、EU(欧州連合)のVAT(付加 価値税)の例外地域とされている。そのため、バイキング・ラインの他、エストニアのタリンク(シリヤ・ライン)等は、船上で免税販売を行 うことができ、クルーズ船のようなサービスを行う豪華なクルーズ・フェリーを維持することが可能となっている。現在のバイキング・ライン の最高経営責任者は、米国のロイヤル・カリビアン・クルージズ社に13年間在職していたこともあるミカエル・バックマン氏であり (2013年現在)、この経歴故に、クルーズ船のようなサービスにも力を入れている。

 2億4000万ユーロを投資した「バイキング・グレース」は、STXフィンランドのトゥルク造船所で建造され、内装の意匠担当は、 フィンランドのデザイン・バート・キビ社。国際料理を提供するオーロラ、スカンジナビア料理のオスカーというレストランの他、シーモアと いうバー、スウィート&ソルティーというカフェ等も用意されている。1600平方メートルの免税店内には、ウイリアム・グラント&サンズ によるウィスキー・エンポリアムという意匠を凝らした酒類販売店もある。

 またサウナも充実しており、スチーム・サウナ、ハーブ・サウナ、フィンランドのサウナもあり、スィート船室には専用のサウナがある。 スィートのカテゴリーは、フロー、オーガニック、ロマンチック、ハイテクの4つ。専用のスパ・プールも設けられている。サウナはスカンジ ナビア人がリラックスできるものであり、日本人にとっての「風呂」に相当する設備と考えても良い。スノー・ケイブもあり、この雪が降るマ イナス2℃の「かまくら」の中で、体を冷やすこともできる。

 スパでは、10種のトリートメントが提供され、15分間のマニキュアとペディキュアから、90分間に及ぶ全身トリートメントまであ る。イタリアのコンフォート・ゾーン社と提携している。

 しかし注目されるのはLNG焚きの機関であり、本船ではバルチラ社製の二元燃料機関(8L50DF)が4基搭載されている。「二元燃 料」と表記したが、より正確には「三元燃料」であり、重油、ディーゼル油(軽油)とLNGを使用することができるものだ。船尾の無蓋甲板 には、独立型のLNGタンク(IMOタイプC)が2基、設置されている。容積は各200立方メートル。LNGはニュネスハムンの新LNG ターミナルからAGA社によって納入され、ストックホルム港で積み込まれる。このLNGは、ノルウェーから輸入されているという。

 全長218メートル、幅31.8メートル、喫水6.8メートル、総トン数は約57000トン。800室ある船室には、2800人の旅 客を収容でき、第三甲板の貨物車輌の収容力は、レーン長1250メートル。乗用車の収容力は、第四甲板と第五甲板を合わせて、レーン長 1000メートルとなっている。巡航速力は21.8ノット。フィンランド船籍。

チキンとエッグ

 ところでこうしたLNGフェリーを導入するに当り、問題となっているのが、港湾のLNGの受け入れ態勢の遅れだ。フェリー会社から見 れば、フェリーだけをLNG焚きにしても、港湾に「LNGチェーン」と呼ばれる一連の施設がなければ、船は動かせないことになる。逆に港 湾から見れば、LNGフェリーが就航してもいない段階で、LNG燃料を供給する施設の整備に巨額の投資はできないともいえる。正に「鶏が 先か、卵が先か」という「チキンとエッグ」の話になっており、これがLNGフェリーが一気に普及しない主要原因の1つとされている。

 現在、バルト海では、オルフス、ヘルシングボルイ、ヘルシンキ、マルメ=コペンハーゲン、タリン、トゥルク、ストックホルム、そして リガが、LNG施設の導入で合意している。しかし2013年1月の時点では、大半の港がLNGについて無理解か、あるいは懐疑的な態度に 終始しており、様子見の段階、あるいは検討中だと言っても良い。

 日本では、2009年12月に商船三井が「ISHIN-Ⅱ」というLNGフェリーの構想を発表し、2013年1月には、国土交通省が 低炭素化促進のためのシステムの実証を、酒田港、名古屋港、北九州港でも行う旨の発表をしている。しかしフェリーのLNG化については、 調査・研究の域を出ていないのが実情だ。

Information

 本稿は、「LNGフェリーの時代」、フェリーズvol. 12(海事プレス社、2013年)に加筆・訂正したものです。