インターネット雑感


 このサイトを1999年夏に開設して、気がついたら随分と時間が経ってしまいました。この間、インターネットを巡る環境の変化は著しくて、例えばこのページに掲載していた「インターネット雑感」という雑文も、時代遅れの古臭いものになったようです。

 ネットを本と同じようなものと考えれば、古い情報のままでも良いように思うものの、テレビみたいなものでもあるので、やはり改訂しておく必要がありそうです。ということで、2006年2月現在の「雑感」に更新しました。

 1999年というと、「ウィンドウズ98」が発売になっていた頃で、パソコン・ブームの絶頂期だったような気がしますね。コンピュータも高くて、例えば私のノート・ブックは、たったの4GBのハード・ディスクなのに、24万円もしたものです。デジタル・カメラも売られ始めていましたが、100万画素程度でフロッピー・ディスクに記録できるようなタイプのものが、10万円もしていました。量販店のCD-ROMコーナーには大勢の客が群がって、高額の百科事典やらゲームを買い漁り、書店ではパソコン雑誌や解説書が売れまくっていました。無意味に「ワード」と「エクセル」というアプリケーション・ソフトに拘っていたとも言えそうです(意味がよく分かっていなかったのかも?笑)。

 ネット上は、といえば、米国が先を行っていて、日本はまだまだ後れているという感じ。船のサイトも非常に少なかったと思います。

 こういう調子だったので、まだまだインターネットというものが良く分からなかったし、とにかくネットを通じて他人と交流するという経験が足りなかったために試行錯誤していたような気がします。例えば、こうしたページでどんな言葉遣いで発言すれば良いのかとか、ましてや英語を使って外国人と意思疎通するにはどうしたらよいのかなど。第一、コンピュータの言葉をどう表現すれば良いのかが謎でした(笑)。このころ私がお世話になった本で、今でも参照しているのが、次の本です。多分、名著です(笑)。

 ●西森マリー『英語でEメール!』(研究社出版、1998年)

 ●研究社辞書編集部編『英和コンピュータ用語辞典』(研究社、2000年)

 またこの頃は、たわいもない悪戯が多かった感じですね。意味不明のメールとか、単にウイルス・プログラムを添付して送り付けるといった類です。掲示板(BBS)にも、今よりは気軽に罵詈雑言を書き込む人が多かったような印象があります。

 ところが段々とインターネットの仕組みが分かるにつれて、こうしたことをする人が減ったように思います。今ではもう常識ですが、メール・アドレスを偽ってメールを送ることは一見簡単そうですが、実は案外難しい。BBSへの書き込みにおいても、IPアドレス等の環境変数は相手側にはバレバレです。また海外のメーリング・リスト上では暴れる人が時折いましたが、暴れた人の末路を目の当たりにして、インターネットの怖さを知ったものでした。つまり、どうせ匿名だし、別のグループに行けばいい積りでいると、実は同じ分野のグループやサイトでは利用者が共通していることが多いので、結局、居場所がなくなってしまうのです。

 もっとも現在でも、こうした人は時折いますね。IPアドレスを使い分けたり、ハンドル・ネームを使い分けたりして、色々工夫されるのですが、大人は簡単には騙せないものです(笑)。

 このサイトの多くのページは、2000年前後に作られたもので、その後はサボり気味でした。コンピュータ雑誌も読み飽きて、しばらくは旅行記のページも作らなくなっていましたね。むしろ、電子メールを使った情報交換に明け暮れていた感じがしています。

 転機は、2004年の暮れにデジタル・カメラを遂に購入したときに訪れました。この富士写真フィルムのカメラ(FinePix M603)は、静止画と動画の両方に力を入れたもので、むしろビデオカメラに近いものでした。これをもって旅行に行き(太平洋フェリーの新船「きそ」の乗船でしたが)、動画を撮って来たものの、これまでのパソコンでは動画が上手く再生できず、遂にコンピュータの買い替えまでも余儀なくされたのでありました。またこの年、光ファイバー・ケーブルを使ったブロードバンド接続になり、インターネットの環境が劇的に変化したものでした。

 こうなると、従来のサイトには飽き足らないものを感じ始めたわけですが(特に写真)、しかし一から作り直すのも面倒(笑)。かくして現在のところは、そのままになっています。

 2006年初頭の大きな話題は、日本のインターネット長者の若社長の逮捕だったでしょう(こういう話題は直ぐに陳腐化するが)。「とにかく稼げ!」という彼の言葉に鼓舞された若者は多いようで、おかげで悪戯メールは激減しました。逆に増えたのが、日本語の世界では、「デートクラブの勧誘メール」、英語の世界では「バイアグラなどの薬物の販売メール」、中国語の世界では各種広告メールです。悪戯するよりは、お金儲けらしいですね(笑)。そのため、ウイルスも、主流はコンピュータ内の情報を引き出すスパイウェアの類のものに変わって行ったようです。掲示板でも、自動投稿ソフトを使った「詐欺サイト」へのリンクの投稿が激増しました。

 かくしてインターネットは発展していますが(どこが?笑)、更に商業主義が跋扈することとなるのか、それとも情報は只の時代になって、プロの物書きが餓死する時代になるのか、予測はできないですね。5年後辺りに、またこのページを書き直すかもしれませんが。


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06/03/31