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長距離カー・フェリー(1998-2007)

1998年から2007年までの日本の長距離カー・フェリー(long haul car ferry)の10年間の歴史です。一部、 外航フェリーなど、長距離フェリーではないものが含まれることがあります。

1998年

1月 オリエントフェリー 下関―青島航路開設。
ゆうとぴあ3(旧フェリーてんりゅう)

ブルーハイウェイライン 大洗―苫小牧航路に新船 就航。さんふらわあおおあらいは大阪―志布志航路に転配。さんふらわあさっぽろ(I) は係船、海外売却。
さんふらわあつくば(12,325gt, 192m、三菱重工下関造船所建造、2001年7月商船三井フェリーに移籍、2007年1月東日本フェリーに(交換)移籍、フェリーつくばに改名して係船、2007年ギリ シャに売却、Elyros, Anek Lines)

3月 関西汽船 大阪―那覇航路廃止。フェリーく ろしお引退。

東日本フェリー ほるすを室蘭―青森航路から苫小 牧―仙台航路に転配。

4月 本州四国連絡橋の神戸・鳴門ルート(神戸淡路鳴門自動車道)が開通(4月5日)

関西汽船 阪神―別府航路に新船就航。さんふらわ あは海外売却。
さんふらわあこばると(9,245gt, 153m、三菱重工下関造船所建造)

室戸汽船 大阪―甲浦―足摺航路を第三セクターの 高知シーラインに譲渡。

5月 本州四国連絡橋の尾道・今治ルート(西瀬戸自動車道、通称「瀬戸内しまなみ海道」)が開通(5月1日、なお西瀬戸自動車道の全線供用開始は2006年4月29日)。

マリンエキスプレス 神戸―日向航路を廃止。高千 穂丸は海外売却。

9月 九越フェリー 博多―直江津航路を室蘭に延 航。

11月 東日本フェリー 大洗―室蘭航路に新船就 航。
ばるな(III)(13,654gt, 192m、三菱重工下関造船所建造、2002年6月商船三井フェリーが傭船して大洗―苫小牧航路、2005年1月改装の上、さんふらわあさっぽろ(II)に改名、2017年10月Queen Maryに改名して韓国に売却)

1999年

4月 ブルーハイウェイライン 東京―苫小牧航路 廃止(旅客の扱いを止める)、大洗―苫小牧航路に集約。

5月 東日本海フェリー 稚内―コルサコフ航路 (159km)開設。
アインス宗谷(2,267gt、76.7m、内海造船瀬戸田工場建造、97年稚内―利尻島・礼文島航路、99年5月―10月稚内―コルサ コフ航路、季節運航、2008年1月ハートランドフェリーに商号変更)

6月 新日本海フェリー 苫小牧―秋田―新潟―敦 賀航路(1,010km)開設。
ニューはまなす
ニューしらゆり

有村産業 那覇地裁に会社更生法の適用を申請。負 債総額約291億円。

7月 高知シーライン フェリーむろと(III) が甲浦で座礁。

8月 ブルーハイウェイライン 東京―苫小牧航路 に高速貨物フェリー就航
さんふらわあとまこまい(12,529gt, 199m、三菱重工下関造船所建造、99年シップ・オブ・ザ・イヤー受賞、2007年3月係船、2008年ギリシャに売却、Aegean Heaven, ?)

9月 川崎近海汽船 東京―苫小牧航路に高速貨物 フェリー就航。
ほっかいどう丸(III) (12,526gt, 199m、三菱重工下関造船所建造、99年シップ・オブ・ザ・イヤー受賞、2007年3月ブルーハイウェイラインとの共同運航停止、近海郵船と常陸那珂―苫小牧航路で共同 運航)

マリックスライン 鹿児島―奄美―徳之島―沖永良 部島―与論島―那覇(沖縄)航路に新船就航。クィーンコーラル7の代船。
クィーンコーラル8(4,945gt, 140.81m、神田造船所建造)

11月 近海郵船 東京―十勝―釧路航路で旅客の 扱いを止め、RORO船に切り替える。

2000年

2月 ブルーハイウェイライン西日本 設立。

4月 ブルーハイウェイライン西日本 ブルーハイ ウェイラインの資産のうち、大阪―志布志航路と、さんふらわあさつま、さんふらわあきりしまを引き継がせて、分社化。

4月 東日本フェリー 岩内―直江津航路、苫小牧 ―仙台航路を運休。

7月 関西汽船とダイヤモンドフェリー 共同運航 開始。

10月 自動車航送貨物定期航路事業(貨物フェリーの事業区分)が海上運送法の改正により廃止。RORO貨物船のみとなる。

11月 高齢者、身体障害者等の公共交通機関を利用した移動の円滑化の促進に関する法律(通称:交通バリアフリー法)が施行(11月15日)。2006年12月、バリアフリー新法 の施行に伴い廃止となる。

2001年

1月 燃料油価格変動調整金(バンカー・サーチャージ)を、長距離フェリー各社設定。

3月 商船三井フェリー 設立。

7月 商船三井フェリー ブルーハイウェイライン の大洗―苫小牧航路を継承。

九越フェリー 室蘭―直江津―博多航路に新船。れ いんぼうらぶの代船。
ニューれいんぼうらぶ(11,401gt, 190m、三菱重工下関造船所建造、2006年12月運休、2007年1月商船三井フェリーに(交換)移籍、さんふらわあだいせつに改名、苫小牧―大洗航路)

9月 ブルーハイウェイライン 東京―那智勝浦― 高知航路を廃止。解散。

10月 九越フェリー 室蘭―直江津―博多航路に 新船。れいんぼうべるの代船。
ニューれいんぼうべる(11,419gt, 190m、三菱重工下関造船所建造、2006年12月運休、2007年1月商船三井フェリーに(交換)移籍、さんふらわあしれとこに改名、苫小牧―大洗航路)

12月 高知シーライン 大阪―足摺ー甲浦航路を 休止。フェリーむろと(III)は係船。

大阪高知特急フェリー 大阪―高知航路で足摺寄港 を開始。フェリーこうち。

2002年

2月 マリンエキスプレス 川崎―日向航路の高知 寄港開始。

4月 新日本海フェリー 小樽―新潟航路に新船就 航。交通バリアフリー法対応の長距離フェリー第1号。
らいらっく(18,225gt, 199.9m、石川島播磨重工相生工場建造)

パンスターライン(韓国) 大阪―釜山航路 (690km)が復活。1993年以来。
パンスタードリーム(旧さんふらわあくろしお)

5月 映画「白い船」が島根県と鳥取県で一般公開。九越フェリーのれいんぼうらぶを舞台にした実話の映画化。

釜関フェリー(韓国) 下関―釜山航路に新船就 航。フェリー釜関(II)の代船。
星希(Seonghee)(16,665gt, 162m、現代重工尾浦建造)

6月 商船三井フェリーと東日本フェリーが大洗―苫小牧航路を共同運航。商船三井フェリーがばるな(III)を裸傭船。東日本フェリーの大洗―室蘭航路は廃止。

9月 名門大洋フェリー 大阪―新門司航路に新船 就航。フェリーきょうと(旧ニューぺがさす)の代船。
フェリーきょうと2(9,731gt, 167m、三菱重工下関造船所建造)

新日本海フェリー 小樽―敦賀航路廃止、苫小牧― 敦賀航路(急行便)に移行。

10月 名門大洋フェリー 大阪―新門司航路に新 船就航。フェリーふくおか(旧ニューおりおん)の代船。
フェリーふくおか2(9,731gt, 167m、三菱重工下関造船所建造)

釜関フェリー(韓国) 広島―釜山航路 (240km)開設
銀河(Eunha)(旧フェリー釜関(II))

2003年

1月 新日本海フェリー 秋田沖ですいせんが機関 停止、漂流事故。

大島運輸 大阪―神戸―奄美諸島―那覇(沖縄)航 路に新船就航。ニューあかつきの代船。食堂を廃止した「多目的カジュアルフェリー」
琉球エキスプレス(6,412gt, 145.61m、ヤマニシ建造)

2月 新日本海フェリー 小樽―新潟航路に新船就 航。交通バリアフリー法対応。
ゆうかり(18,229gt, 199.9m、石川島播磨重工相生工場建造)

3月 阪九フェリー 北九州―泉大津航路に新船就 航。ニューはりまの代船。省エネ型、バリアフリー対応。
やまと(13.353gt, 195m、三菱重工下関造船所建造)

4月 ダイヤモンドフェリー クィーンダイヤモン ドを海外売却して(3月)、4月1日より関西汽船との共同運航で7隻8便体勢となる。

6月 阪九フェリー 北九州―泉大津航路に新船就 航。ニューせとの代船。省エネ型、バリアフリー対応。
つくし(13.353gt, 195m、三菱重工下関造船所建造)

商船三井フェリー さんふらわあえりも(旧えりも 丸)、さんふらわあおおあらい(旧おおあらい丸)を係船。

東日本フェリーと九越フェリーが会社更生法の適用を申請。負債総額は東日本フェリーが580億円、九越フェリーは194億円。8航路の 運航は当面継続。

7月 ハヤシマリンカンパニーが整理回収機構により会社更生法の適用を申請。負債総額は736億円。(東日本フェリー、九越フェリーの一部船舶の船主)

8月 塩津小学校(島根県平田市)で映画「白い船」の野外映画上映会開催。

10月 オリエントフェリー 下関―青島航路の就 航船を大型化。
ゆうとぴあ(II)(旧ニューはまなす)

2004年

3月 シャトルハイウェイライン 横須賀(久里 浜)―大分航路(874km)開設。4月17日より運航開始。当初は2002年に新船2隻を投入する計画だった。
しゃとる よこすか(旧えりも丸、さんふらわあえりも)
しゃとる おおいた(旧おおあらい丸、さんふらわあおおあらい)

マリンエキスプレス 貝塚―宮崎・日向航路 (505km)開設。
フェリーひむか(旧れいんぼうべる)

4月 東日本フェリーの会社更生計画が認可。8航路は維持。

大阪高知特急フェリー 大阪―高知―足摺航路で、 足摺寄港を休止。

7月 新日本海フェリー 小樽―舞鶴航路に新船就 航。航海速力30.5ノット。ハイブリッド推進方式。シップ・オブ・ザ・イヤー04受賞。
はまなす(16,810gt, 224.82m、三菱重工長崎造船所建造)
あかしあ(16,810gt, 224.82m、三菱重工長崎造船所建造)

カメリアライン 博多―釜山航路に新船就航。かめ りあ(旧さろま)の代船。
ニューかめりあ(10,862gt/19,961gt(国際), 170m、三菱重工下関造船所建造)

釜関フェリー(韓国) 広島―釜山航路を休止。

8月 マリンエキスプレス 新設の宮崎フェリー フェリーに、貝塚―宮崎・日向航路を営業譲渡して分社化。この宮崎カーフェリーは、1972年7月に日本カーフェリーに吸収合併さ れた宮崎カーフェリーとは別の法人。

大阪高知特急フェリー 大阪―高知航路で甲浦寄港 を開始。

9月 新日本海フェリー 小樽―敦賀航路を限定的 に再開。

10月 オーシャン東九フェリー 原油価格の高騰 により、バンカーサーチャージ導入

宮崎カーフェリー 貝塚―宮崎・日向航路のうち、 宮崎港―細島港間を休止。貝塚―細島港間のみ運航。

FESCO(ロシア) ウラジオストク―伏木航路 のAntonina Nezhdanovaが台風23号により伏木で転覆沈没。後に中国で解体。

商船三井フェリー 原油価格の高騰により、運賃値 上げ。

2005年

1月 太平洋フェリー 苫小牧―仙台―名古屋航路 に新船就航。きそ(I)の代船。豪華クルーズフェリー。バリアフリー対応。
きそ(II)(15,795gt, 199.9m、三菱重工下関造船所建造)

商船三井フェリー ばるな(III)を改装の上、 さんふらわあさっぽろ(II)に改名。

四国開発フェリー 神戸―新居浜―詫間航路に新船 就航(注、長距離フェリーではない)。カジュアルフェリー。
おれんじホープ(15,732gt, 175.21m、今治造船建造)

2月 太平洋フェリー きたかみを3億円かけて改 装。

3月 大阪高知特急フェリー 高知地裁に自己破産 申請。

宮崎カーフェリー 貝塚―日向航路を休止。

4月 関西汽船とダイヤモンドフェリー 共同運航 で「フェリーさんふらわあ」の商標を使用開始。

商船三井フェリー 夜便のさんふらわあつくば、さ んふらわあみとの食堂は廃止、自動販売機と弁当の予約販売のみとなった(イートイン サービス)。カジュアルフェリー化。

6月 大島運輸 マルエーフェリーに商号変更。

上海下関フェリー 上海―下関航路(835km) 開設。
ゆうとぴあ 2(旧ニューしらゆり)

大阪高知特急フェリー 大阪―高知航路廃止。事業 も廃止。フェリーこうちは係船。

マリンエキスプレス 川崎―那智勝浦―宮崎航路、 川崎―高知―日向航路を廃止。パシフィックエキスプレスは係船。

宮崎カーフェリー 発着港を細島港から宮崎港に変 更して、貝塚―宮崎航路を再開。毎日運航になる。
フェリーひむか(旧れいんぼうべる)
フェニックスエキスプレス

8月 九越フェリー 東日本フェリー福岡支店に改 組。

東日本フェリー リベラ(株)等と合併(吸収合 併)。存続会社はリベラ。

9月 関西汽船 神戸の発着地を中突堤から新港第 4突堤に変更。

11月 テクノシーウェーズ テクノスーパーライ ナーを小笠原海運が傭船して東京―小笠原航路を38ノット、16時間で結ぶ計画は、年間20億円に上る赤字が予想されることから、 小笠原海運が引取りを拒否し挫折。船価115億円。
Super Liner Ogasawara(14,500gt, 140m、三井造船玉野事業所建造、2005年竣工後、係船、2006年6月和歌山県日高―淡路島間で試験航海、2011年5月東日本大震災の被災者支援のため石巻で支援 活動、2012年解体予定)

12月 マリンエキスプレス 特別清算。負債総額 351億円。

2006年

2月 JR九州高速船と未来高速(韓国)が博多―釜山航路で業務提携。

3月 リベラ(東日本フェリー) 室蘭―八戸航路 休止。べにりあ(II)は苫小牧―八戸航路に転配。

4月 奄美海運 鹿児島―奄美航路に新船就航。 フェリーあまみ(II)の代船。バリアフリー対応船。
フェリーあまみ(III)(2,942gt, 112m、三菱重工下関造船所建造)

宮崎カーフェリー 貝塚―宮崎航路休止。フェリー ひむか(旧れいんぼうべる)とフェニックスエキスプレスは係船。海外売却。

5月 映画「Limit of Love 海猿」が公開。宮崎カーフェリーのフェリーひむか(旧れいんぼうべる)が、「くろーばー」という架空のカー・フェリーとして登場し、沈没する。興行収入71億円のヒット 作。

6月 リベラ(東日本フェリー) 青函航路の食堂 廃止。

8月 リベラ(東日本フェリー) 八戸―苫小牧航 路での川崎近海汽船との共同運航を解消。べがとびるたすの運航を川崎近海汽船に委託。

9月 リベラ(東日本フェリー) 室蘭―直江津― 博多航路で、金沢、境港に試験寄港(マーケティング・リサーチ)。

琉球海運 旅客の取扱を止める。わかなつおきなわ は海外売却。RORO船のわかなつが就航。

10月 東日本フェリー 新たに東日本フェリー設 立。以前の同一商号の会社とは別の法人。

12月 高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律(通称:バリアフリー新法)が施行される(12月20日)。ハートビル法と交通バリアフリー法を統合・発展させたもの で、従来の交通バリアフリー法は廃止。

2007年

1月 商船三井フェリー 大洗―苫小牧航路を単独 で運航し、リベラ(東日本フェリー)は配乗のみ担当。へすていあは、さんふらわあふらのに改名。

商船三井フェリーとリベラ(東日本フェリー) さ んふらわあつくば・さんふらわあみとと、ニューれいんぼうらぶ・ニューれいんぼうべる を交換。

リベラ(東日本フェリー) 韓国のパンスターライ ンにさんふらわあみとを傭船。パンスターサニーに改名して、大阪―釜山航路に4月就航

2月 リベラ(東日本フェリー) 室蘭―直江津― 博多航路休止(2007年7月再開見送りが決まり、事実上廃止)。

3月 東日本フェリー リベラから運航業務を承 継。

商船三井フェリー ニューれいんぼうらぶをさんふ らわあだいせつ、ニューれいんぼうべるをさんふらわあしれとこに改名して、苫小牧―大 洗航路で運航。

北東アジアフェリー 日本、ロシア、中国、韓国の 関係機関による合弁会社設立。

6月 商船三井フェリーが九州急行フェリーを吸収合併。

7月 ダイヤモンドフェリーとブルーハイウェイライン西日本が合併(吸収合併)。存続会社はダイヤモンドフェリー。

9月 東日本フェリー 函館―青森航路に高速船就 航、波浪貫通型双胴船の第1船(注、長距離フェリーではない)。
ナッチャンRera(10,712gt, 112.6m、Incat建造、2008年11月係船、2012年10月Uni-Marine Wagon/CSFに売却、麗娜輪に改名、台中―平漂航路に就航する予定だったが、2013年8月より花蓮―蘇澳で試験運航、2014年5月より台北―平漂航路に就航)

シャトルハイウェイライン 自己破産。負債総額は 74億5000万円。横須賀(久里浜)―大分航路廃止。

11月 ダイヤモンドフェリー 神戸―大分航路に 新船就航。フェリーダイヤモンドの代船。
さんふらわあごーるど(11,178gt, 165.5m、三菱重工下関造船所建造)

12月 ダイヤモンドフェリーと関西汽船 ブルー ダイヤモンドとさんふらわあこがねを交換。ブルーダイヤモンドは海外売却。

Information

「世界の艦船」のバックナンバー等の情報の他、日々の報道を基にして作成しました。